JPH09312247A - パターン形成方法及びパターン形成装置 - Google Patents

パターン形成方法及びパターン形成装置

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JPH09312247A
JPH09312247A JP12538896A JP12538896A JPH09312247A JP H09312247 A JPH09312247 A JP H09312247A JP 12538896 A JP12538896 A JP 12538896A JP 12538896 A JP12538896 A JP 12538896A JP H09312247 A JPH09312247 A JP H09312247A
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graft
pattern
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Hiroaki Oiizumi
博昭 老泉
Taro Ogawa
太郎 小川
Hiromasa Yamanashi
弘将 山梨
Masaaki Ito
昌昭 伊東
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Hitachi Ltd
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 グラフトモノマーのラジカル連鎖反応に
よる高感度化を行った後、酸素の影響を受けず制御しや
すいイオン反応によりシリコン化合物などの有機金属化
合物の導入を行う。 【効果】 高感度でかつ高精度なパタ−ン形成が行われ
るようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路や
マイクロマシン等の製造に係わり、特に光、真空紫外
線、X線、イオン線または電子線の露光あるいは照射に
よるレジストの高感度パターン形成方法及びパターン形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路やマイクロマシン等の製
造には通常、レジストと呼ばれる感光性材料が用いられ
る。加工したい半導体基板の上にレジストを形成し、レ
ジストに光、真空紫外線、X線、イオン線または電子線
の露光あるいは照射を行い、レジストに所定の回路パタ
ーンの潜像を形成し、現像により未露光部または露光部
を除去してレジストパターンを形成する。そしてレジス
トパターンをエッチングマスクとして下地半導体基板の
加工を行う。これら一連の工程は半導体集積回路やマイ
クロマシン等の製造の根幹をなすものであり、これら一
連の工程のスループットは半導体集積回路やマイクロマ
シン等の製造コストを決定する大きな要因となる。
【0003】レジストプロセスからスループットを高く
するアプローチ、すなわち高感度にレジストパターンを
形成する技術として放射線グラフト重合を利用したレジ
ストパターン形成方法が提案されている。例えば、放射
線グラフト重合を利用したレジストパターン形成方法
が、W.T.Liuらによりアプライドフィジクスレター44
巻、973ページ (1984年) に報告されている。ベ
ースレジストにPMMA、グラフトモノマーにアクリル酸を
用いている。図1に示すように、ベースレジストPMMA1
02にX線106を照射し、露光部にラジカルを発生さ
せ、アクリル酸103の蒸気圧雰囲気に曝し、露光部の
ラジカルとアクリル酸とをグラフト重合させる。未露光
部とグラフトまたはブロック重合部104との現像液に
対する溶解性の差を利用して、湿式現像によりネガ型レ
ジストパターン105を形成している。放射線グラフト
重合はラジカル連鎖反応であるので化学増幅作用により
少ない露光量、すなわち高感度にレジストパターンが形
成できる。
【0004】また、特開昭61-48921には、露光
とグラフト重合の工程を真空一貫で処理を行い、放射線
グラフト重合を用いてシリコン化合物をレジスト露光部
に導入し、酸素プラズマによるドライ現像にてパターン
形成する方法が記載されている。シリコン化合物をレジ
スト露光部に放射線グラフト重合させた後、酸素プラズ
マによるドライ現像を行うと、レジスト露光部に放射線
グラフト重合したシリコン化合物はシリコン酸化物を形
成する。レジスト未露光部は酸素プラズマによるドライ
現像により除去され、レジスト露光部のシリコン酸化物
は酸素プラズマに対して耐性があるので、ネガ型パター
ンとして残る。ドライ現像は、異方性ドライエッチング
技術を用いるため、現像液を用いる湿式現像よりも高解
像なパターンを容易に形成できる可能性がある。
【0005】また、特許公表昭60-501777に
は、露光とグラフト重合の工程を真空一貫で処理を行わ
ない放射線グラフト重合を利用したレジストパターン形
成方法が開示されている。放射線源を用いてレジストを
露光し、レジスト露光部にラジカルを発生させた後、い
ったん大気などの酸素雰囲気にレジストを曝し、レジス
ト露光部のラジカルを過酸化物またはハイドロパーオキ
サイドに変換させる。次にレジストを加熱しレジスト露
光部の過酸化物またはハイドロパーオキサイドを熱分解
させ、過酸化物ラジカルまたはハイドロパーオキサイド
ラジカルを生成させた後、シリコン化合物をレジスト露
光部の過酸化物ラジカルまたはハイドロパーオキサイド
ラジカルとグラフト重合させる。次に酸素プラズマによ
るドライ現像を行うと、レジスト露光部にグラフト重合
したシリコン化合物はシリコン酸化物を形成する。レジ
スト未露光部は酸素プラズマによるドライ現像により除
去され、レジスト露光部のシリコン酸化物は酸素プラズ
マに対して耐性があるので、ネガ型パターンとして残
る。
【0006】またこの公知例(特許公表昭60-501
777)では、露光とグラフト重合の工程を真空一貫で
処理を行わない放射線グラフト重合を利用した、別のレ
ジストパターン形成方法が開示されている。放射線源を
用いてレジストを露光し、レジスト露光部にラジカルを
発生させた後、いったん大気などの酸素雰囲気にレジス
トを曝し、レジスト露光部のラジカルを過酸化物または
ハイドロパーオキサイドに変換させる。次にレジストを
加熱しレジスト露光部の過酸化物またはハイドロパーオ
キサイドを熱分解させ、過酸化物ラジカルまたはハイド
ロパーオキサイドラジカルを生成させた後、シリコン化
合物と反応して中間的グラフト剤となるモノマーをグラ
フト重合させた後、シリコン化合物とグラフト重合部と
を反応させる。次に酸素プラズマによるドライ現像を行
うと、レジスト露光部にグラフト重合したシリコン化合
物はシリコン酸化物を形成する。レジスト未露光部は酸
素プラズマによるドライ現像により除去され、レジスト
露光部のシリコン酸化物は酸素プラズマに対して耐性が
あるので、ネガ型パターンとして残る。
【0007】また、特開昭61-147526には、放
射線グラフト重合を用いてパターン形成する装置が開示
されている。放射線グラフト重合を用いてパターン形成
する装置は、図6に示すように、露光前室601とそれ
に隣接した露光室602とそれに隣接したグラフトまた
はブロック重合反応室603から構成されている。各室
は開閉自在なシャッタを有する隔壁である開閉バルブで
分離されている。また、露光室には露光システム604
が備わっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先の公知例(アプライ
ドフィジクスレター44巻、973ページ (1984
年))では、レジストにPMMA、グラフトモノマーにグラ
フトまたはブロック重合反応性が高いアクリル酸を用
い、未露光部とグラフトまたはブロック重合部との現像
液に対する溶解性の差を利用してレジストパターンを形
成しているため高感度化は達成できるが、グラフトまた
はブロック重合部自身の膨潤や湿式現像時の膨潤によ
り、解像度が劣化する問題があった。また現像コントラ
ストはグラフトまたはブロック重合量で決まる。紫外線
やX線の露光でレジスト露光部に生じたラジカルとグラ
フトモノマーをラジカル反応させるので、その反応量は
露光で生じるラジカルの生成量に著しく依存する。露光
後、グラフトまたはブロック重合させるまでの間、通常
レジストを真空中もしくは不活性ガス雰囲気に放置する
必要があるが、真空中もしくは不活性ガス雰囲気に存在
する微量の酸素や不純物とラジカルが反応し、ラジカル
が不活性化される。ラジカルが不活性化すると、グラフ
トまたはブロック重合量が低下する。このため現像コン
トラストが低下するので、解像度の劣化や再現性や信頼
性の問題があった。
【0009】また、他の公知例(特開昭61-4892
1)では、放射線グラフト重合を用いてシリコン化合物
を露光部に導入しドライ現像してパターン形成する場
合、シリコン化合物のグラフトまたはブロック重合反応
性が低いため、高感度化およびドライ現像の高選択比化
の両立ができない問題があった。特にグラフトまたはブ
ロック重合性が低いシリコン化合物や蒸気圧の低いグラ
フトモノマーは酸素による不活性化の影響が大きいので
グラフトまたはブロック重合量が低下し、その結果、現
像コントラストが低下するため高感度化がはかれない問
題があった。
【0010】また、他の公知例(特許公表昭60-50
1777)では、真空一貫処理を行わず、レジスト露光
部に生成したラジカルをいったん酸素に曝して過酸化物
またはハイドロパーオキサイドに変換させ、レジストを
加熱しレジスト露光部の過酸化物またはハイドロパーオ
キサイドを熱分解させて、過酸化物ラジカルまたはハイ
ドロパーオキサイドラジカルを生成させた後、シリコン
化合物をレジスト露光部の過酸化物ラジカルまたはハイ
ドロパーオキサイドラジカルとグラフト重合させてい
る。露光により生成したラジカルを酸素に曝して形成し
た過酸化物またはハイドロパーオキサイドは不安定であ
り、また過酸化物またはハイドロパーオキサイドの熱分
解反応で生成する過酸化物またはハイドロパーオキサイ
ドラジカルは不安定で失活しやすくかつグラフトモノマ
ーとのグラフト反応性も低いので、グラフトまたはブロ
ック重合量が低下し、その結果、現像コントラストが低
下するため高感度化がはかれない問題があった。
【0011】また、この公知例(特許公表昭60-50
1777)の別のパターン形成方法として、真空一貫処
理を行わず、レジスト露光部に生成したラジカルをいっ
たん酸素に曝して過酸化物またはハイドロパーオキサイ
ドに変換させ、レジストを加熱しレジスト露光部の過酸
化物またはハイドロパーオキサイドを熱分解させて、過
酸化物ラジカルまたはハイドロパーオキサイドラジカル
を生成させた後、シリコン化合物と反応して中間的グラ
フト剤となるモノマーをグラフト重合させた後、シリコ
ン化合物とグラフト重合部とを反応させている。シリコ
ン化合物とグラフト重合部との反応効率は高いが、露光
により生成したラジカルを酸素に曝して形成した過酸化
物またはハイドロパーオキサイドは不安定であり、また
過酸化物またはハイドロパーオキサイドの熱分解反応で
生成する過酸化物またはハイドロパーオキサイドラジカ
ルは不安定で失活しやすくかつ中間的グラフト剤となる
モノマーとのグラフト反応性も低いので、グラフト重合
量が低下し、その結果、レジスト露光部のグラフト重合
部に反応するシリコン化合物量が少なくなるため、現像
コントラストが低下し、高感度化がはかれない問題があ
った。
【0012】また、パターン形成工程におけるスループ
ットの低下に伴い、近年のLSIの製造コスト増大が問題
となっている。これはレジストの感度に依存することが
大きく、レジストの高感度化が必要になる。しかし、従
来の装置では、レジストの高感度化が達成されパターン
の潜像形成に要する時間が短くなっても、加工半導体基
板の搬送、現像、真空引き等の露光前工程や露光後工程
に時間を要してしまうことにより実際にはパターン形成
工程におけるスループットが低下してしまう問題があっ
た。
【0013】公知例(特開昭61-147526)で
は、図6に示すように、露光前室601とそれに隣接し
た露光室602とそれに隣接したグラフト反応室603
から構成されているパターン形成装置が開示されてい
る。このパターン形成装置を繰り返し用いて高スループ
ットにパターン形成を試みても、露光室とグラフト重合
反応室が隣接しそれらの間に予備室がないので、次の加
工半導体基板の交換に時間がかかりスループットが低下
する問題があった。グラフトまたはブロック重合反応が
終了後、次の加工半導体基板を露光室から搬送するため
にグラフトまたはブロック重合反応室を真空に排気する
必要があるが、グラフト重合反応室内部はグラフトモノ
マーの雰囲気に曝されるので、真空に排気に時間がかか
る。また、真空排気時間を短くするとグラフト重合反応
室に残留しているグラフトモノマーが露光室に拡散し、
露光室や露光システムを汚染する問題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明における第一の発
明は、高感度化のためのグラフトまたはブロック重合
と、高解像度化のための現像コントラストを決定する反
応を別反応にしたことである。すなわち不飽和結合と官
能基を有する第一の物質をラジカル連鎖重合反応でレジ
スト露光部にグラフトまたはブロック重合させる。次に
レジストのグラフトまたはブロック重合部の官能基と、
第二の物質を反応させて、現像コントラストを決定する
反応を行う。そしてレジスト露光部と未露光部の現像コ
ントラストの差により現像を行い、微細パターンを高感
度に形成する。
【0015】この第一の発明では、化1に示すように、
レジストRに紫外線やX線などの光(hr)、または電子
線(e-)、またはイオン線(I+)等を照射することによ
り、露光部にラジカルを発生させる。レジスト露光部に
発生したラジカルと酸素が反応しないような環境にレジ
ストを保持したまま、次に、化2に示すように、少なく
ともひとつの不飽和結合Aと官能基Fを有する第一の物質
A-Fと露光部のラジカルとをグラフトまたはブロック重
合させる。ここで第一の物質A-Fには重合反応性や蒸気
圧が高いもので、少なくともひとつの官能基を有するも
のであればよい。反応性や蒸気圧の高い化合物を用いて
いるのでラジカル連鎖重合反応による高感度化が容易に
はかれる。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】次に、化3に示すように、第二の物質Mを
レジストのグラフトまたはブロック重合部(…(A-F)−
(A-F)−(A-F)…)と反応させる。
【0019】
【化3】
【0020】この反応は酸素の影響を受けないイオン反
応であるので、真空中である必要はなく非常に制御しや
すく再現性に優れている。またこの反応は液相でも気相
でもどちらでもよい。第二の物質Mとしては、レジスト
のグラフトまたはブロック重合部の官能基と反応するも
ので、現像コントラストを強調するような物質を用い
る。パターン形成に湿式現像を用いるのであれば現像液
に対する溶解性がレジストの未露光部と著しく異なるも
のが望ましい。用いる現像液が未露光部を溶解するもの
であれば第二の物質Mと反応したレジストのグラフトま
たはブロック重合部はネガ型パターンとして残こる。ま
た現像液が第二の物質Mと反応したレジストのグラフト
またはブロック重合部を溶解するものであれば、未露光
部がポジ型パターンとして残る。現像コントラストは第
二の物質Mとレジストのグラフトまたはブロック重合部
との反応量で決まるので、従来法より現像コントラスト
を容易に向上できる。また使用できる材料の選択幅も拡
がる。
【0021】ベ−スレジストとして、放射線もしくは光
による露光により、活性点(ラジカル)を生成する高分
子であればよいが、特に耐ドライエッチング性を持つフ
ェニル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシク
ロデカニル基等を含む材料が望ましく、例えばポリフェ
ニルメタクリレ−ト(PPhMA)、ポリベンジルメタクリ
レ−ト(PBzMA)、もしくは両方を含む共重合体などの
誘導体、あるいはポリスチレンやその誘導体、ポリノル
ボルニルメタクリレ−ト、ポリアダマンチルメタクリレ
−ト、ポリトリシクロデカニルメタクリレ−ト等が挙げ
られる。また、ベ−スレジストの半導体基板上への形成
方法として、スピン塗布法の他に、プラズマ重合による
蒸着法がある。この方法は液相のレジスト溶剤を用いな
いので、レジスト形成、露光、グラフト反応工程が真空
一貫にて処理できる利点がある。またプラズマ重合によ
り形成したベ−スレジストにはスピン塗布法により形成
されたものよりも架橋点が多く含まれており、レジスト
パターン形成後、下地半導体基板を加工する際にベ−ス
レジストのドライエッチング耐性が高い利点がある。
【0022】第一の物質としては連鎖重合反応を起こし
うる不飽和結合と、水酸基またはカルボキシル基または
アミド基またはアミノ基またはチオール基またはエポキ
シ基を有しているもので、たとえばアクリル酸、メタク
リル酸、アリルアルコール、エポキシプロピルアクリレ
ート等が挙げられる。現像工程が湿式現像の場合、第二
の物質としては、使用するベ−スレジストと分極の程度
すなわち極性が異なる物質を用いる。ベ−スレジストと
して、例えばPPhMAやPMMAなどの極性が小さいメタリレ
ート系高分子を用いた場合、第二の物質として、例えば
極性が大きいジエチレングリコール、マロン酸、マレイ
ン酸、グルタル酸等を用いることができる。
【0023】ここで第二の物質との反応の前に、未露光
部に残留している第一の物質をレジストから除去するの
が望ましい。レジストが形成された半導体基板を真空中
に保持するか、半導体基板を所定の温度で加熱するか、
または真空中で半導体基板を所定の温度で加熱すること
により除去することができる。
【0024】本発明における第二の発明は、不飽和結合
と官能基を有する第一の物質をラジカル連鎖重合反応で
レジスト露光部に高感度化にグラフトまたはブロック重
合させた後、次にレジストのグラフトまたはブロック重
合部の官能基と、シリコン化合物などの少なくとも1種
類の半導体あるいは半金属あるいは金属を含む第二の物
質とを反応させて、現像コントラストを決定する反応を
行う。次にドライ現像を行いパターンを形成する。ドラ
イ現像によりパターンを形成しているので湿式現像でみ
られるパターン倒れ等の問題がなく、高アスペクト比を
有する微細パターンが高感度に形成可能になる。
【0025】この第二の発明では、レジストに紫外線や
X線などの光、または電子線、またはイオン線等を照射
することにより、露光部にラジカルを生成させ、少なく
ともひとつの不飽和結合Aと官能基Fを有する第一の物質
A-Fを露光部に生成したラジカルとグラフトまたはブロ
ック重合させる。ここで第一の物質A-Fには反応性や蒸
気圧の高いものが望ましい。少なくともひとつの官能基
としては、水酸基またはカルボキシル基またはアミド基
またはアミノ基またはチオール基またはエポキシ基等が
挙げられる。反応性や蒸気圧の高い第一の物質を用いて
いるのでラジカル連鎖反応による高感度化が容易にはか
れる。このような反応性や蒸気圧の高い第一の物質の例
としてアクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
【0026】次にレジストのグラフトまたはブロック重
合部の官能基と反応し、少なくとも1種類の半導体ある
いは半金属あるいは金属を含む第二の物質Mをレジスト
のグラフトまたはブロック重合部(…(A-F)−(A-F)−(A
-F)…)と反応させる。この結果、レジストの露光部に
少なくとも1種類の半導体あるいは半金属あるいは金属
を含む第二の物質の酸化物前駆体が形成される。この反
応は酸素の影響を受けないイオン反応であるので、真空
中である必要はなく非常に制御しやすく再現性に優れて
いる。
【0027】ここで第二の物質との反応の前に、未露光
部に残留している第一の物質をレジストから除去するの
が望ましい。レジストが形成された半導体基板を真空中
に保持するか、半導体基板を所定の温度で加熱するか、
または真空中で半導体基板を所定の温度で加熱すること
により除去することができる。
【0028】またレジスト露光部のグラフトまたはブロ
ック重合部と第二の物質と反応系は、液相でも気相でも
どちらでもよい。すなわち、第二の物質を少なくとも一
部含んだ蒸気により気体状の第二の物質を、レジストが
形成された半導体基板にさらす方法や、第二の物質のみ
または第二の物質を少なくとも一部含んだ混合液からな
る液体に、レジストが形成された半導体基板を含浸させ
る方法がある。
【0029】少なくとも1種類の半導体あるいは半金属
あるいは金属を含む第二の物質の酸化物前駆体は、酸素
を含む反応性イオンエッチング等により酸化物を形成す
る。この酸化物は酸素を含む反応性イオンエッチングに
対して耐性があるので、第二の物質と反応したレジスト
のグラフト重合部はネガ型パターンとして残り、未露光
部はドライ現像にて除去される。ドライ現像コントラス
トは第二の物質とレジストのグラフトまたはブロック重
合部との反応量で決まるので、従来法よりドライ現像コ
ントラストを容易に向上できる。また使用できる材料の
選択幅も拡がる。レジストのグラフトまたはブロック重
合部の水酸基またはカルボキシル基またはアミド基また
はアミノ基またはチオール基またはエポキシ基と反応す
る物質で、少なくとも1種類の半導体あるいは半金属あ
るいは金属を含む第二の物質としては、例えば、金属ア
ルコキサイドまたはシリルアミンまたはゲルミルアミン
などがあり、具体的な物質名としては、ビスジメチルア
ミノジメチルシラン(B[DMA]DS)、ビスジメチルアミノ
メチルシラン(B[DMA]MS)、ヘキサメチルシクロトリシ
ラザン(HMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、
テトラメチルジシラザン(TMDS)、メチルトリエトキシ
シラン(MTEOS)、メチルトリメトキシシラン(MTMO
S)、テトラエトキシシラン(TEOS)などのシリコン化
合物、あるいはトリメチルエトキシゲルマン(TMEO
G)、テトラメトキシゲルマン(TMOG)、トリメチルゲ
ルミルジエチルアミン(TMGA)、ビストリエチルゲルミ
ルアミン(BGA)、トリストリメチルゲルミルアミン(T
GA)などのゲルマニウム化合物あるいはアルミニウム
(III)エトキサイド、アルミニウム(III)イソプロポ
キサイド、アルミニウム(III)s-ブトキサイドなどの
アルミニウム化合物、あるいはスズ(II)エトキサイ
ド、スズ(II)メトキサイドなどのスズ化合物、あるい
は鉛(II)2,4-ペンタンジオネートなどの鉛化合物、あ
るいは銅(II)ジメチルアミノエトキサイド、銅(II)
エトキサイド、銅(II)メトキサイドなどの銅化合物、
あるいはタングステン(V)エトキサイド、タングステ
ン(VI)エトキサイドなどのタングステン化合物、ある
いはモリブデン(VI)オキシドビス2,4-ペンタンジオネ
ートなどのモリブデン化合物、あるいは鉄(III)エト
キサイドなどの鉄化合物、あるいはクロム(III)イソ
プロポキサイドなどのクロム化合物、あるいはニッケル
(II)2,4-ペンタンジオネートなどのニッケル化合物、
あるいはチタンn-ブトキサイド、チタンビストリエタノ
ールアミンジイソプロポキサイド、チタンエトキサイ
ド、チタンイソブトキサイド、チタンイソプロポキサイ
ドなどのチタン化合物、あるいはアンチモン(III)n-
ブトキサイド、アンチモン(III)エトキサイド、アン
チモン(III)メトキサイドなどのアンチモン化合物、
あるいはホウ素n-ブトキサイドなどのホウ素化合物、あ
るいはビスマスメトキシエトキシサイドなどのビスマス
化合物、あるいはタンタル(V)n-ブトキサイドなどの
タンタル化合物、あるいは金属アルコキサイド、あるい
はチタンシリケート、アルミニウムシリコンエトキシサ
イドなどの各分子種に2種類以上の半導体あるいは半金
属あるいは金属が含まれている物質等が挙げられる。
【0030】またレジスト露光部で、少なくとも1種類
の半導体あるいは半金属あるいは金属を含む第二の物質
から形成される酸化物前駆体の生成効率を上げるため、
一部の第二の物質に対しては、レジストの露光部に酸ま
たは塩基と、水(H2O)が存在することが望ましい。た
とえば第一の物質をアクリル酸やメタクリル酸およびそ
の誘導体を用いれば、レジストの露光部にはプロトン供
給体として働くアクリル酸やメタクリル酸のグラフトま
たはブロック重合体が存在する。また、光または紫外線
もしくは真空紫外線もしくは極紫外線もしくはX線もし
くはイオン線もしくは電子線の照射により酸を発生する
酸発生剤を混入させたレジストを用いてもレジストの露
光部に酸を存在せしめることが可能である。酸発生剤と
してはオニウム塩、トリフェニルスルホニウムトリフレ
ート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフ
ェート、p-トルエンスルホン酸2.6-ジニトロベンジル
などが挙げられる。
【0031】レジスト露光部のグラフトまたはブロック
重合部の官能基と少なくとも1種類の半導体あるいは半
金属あるいは金属を含む第二の物質との反応がおこった
後、さらにレジストの露光部に水が存在すると、(化
4)または(化5)に示すように、同時に少なくとも1
種類の半導体あるいは半金属あるいは金属を含む第二の
物質自身の酸触媒によるポリ縮合反応がおこる。
【0032】
【化4】
【0033】
【化5】
【0034】ここでMは半導体あるいは半金属あるいは
金属、R1、R3、R4は水素またはアルキル基、R2はア
ルキル基である。nは0を含む正の整数、mは自然数であ
る。レジストの露光部に少なくとも1種類の半導体ある
いは半金属あるいは金属を含む第二の物質自身の酸触媒
によるポリ縮合反応により、金属酸化物の前駆体である
(R1MO0.5m)kが生成する。この物質は酸素プラズマな
どに対するドライエッチング耐性が大きい。一方、未露
光部は、酸が存在しないので第二の物質自身の酸触媒に
よるポリ縮合反応はおこらない。このためドライ現像コ
ントラストが格段に向上する。第二の物質として金属ア
ルコキサイドまたはシリルアミンまたはゲルミルアミン
などがあり、例えば、ビスジメチルアミノジメチルシラ
ン(B[DMA]DS)、ビスジメチルアミノメチルシラン(B
[DMA]MS)、メチルトリエトキシシラン(MTEOS)、メチ
ルトリメトキシシラン(MTMOS)、テトラエトキシシラ
ン(TEOS)などのシリコン化合物、あるいはトリメチル
エトキシゲルマン(TMEOG)、テトラメトキシゲルマン
(TMOG)、トリメチルゲルミルジエチルアミン(TMG
A)、ビストリエチルゲルミルアミン(BGA)、トリスト
リメチルゲルミルアミン(TGA)などのゲルマニウム化
合物あるいはアルミニウム(III)エトキサイド、アル
ミニウム(III)イソプロポキサイド、アルミニウム(I
II)s-ブトキサイドなどのアルミニウム化合物、あるい
はスズ(II)エトキサイド、スズ(II)メトキサイドな
どのスズ化合物、あるいは鉛(II)2,4-ペンタンジオネ
ートなどの鉛化合物、あるいは銅(II)ジメチルアミノ
エトキサイド、銅(II)エトキサイド、銅(II)メトキ
サイドなどの銅化合物、あるいはタングステン(V)エ
トキサイド、タングステン(VI)エトキサイドなどのタ
ングステン化合物、あるいはモリブデン(VI)オキシド
ビス2,4-ペンタンジオネートなどのモリブデン化合物、
あるいは鉄(III)エトキサイドなどの鉄化合物、ある
いはクロム(III)イソプロポキサイドなどのクロム化
合物、あるいはニッケル(II)2,4-ペンタンジオネート
などのニッケル化合物、あるいはチタンn-ブトキサイ
ド、チタンビストリエタノールアミンジイソプロポキサ
イド、チタンエトキサイド、チタンイソブトキサイド、
チタンイソプロポキサイドなどのチタン化合物、あるい
はアンチモン(III)n-ブトキサイド、アンチモン(II
I)エトキサイド、アンチモン(III)メトキサイドなど
のアンチモン化合物、あるいはホウ素n-ブトキサイドな
どのホウ素化合物、あるいはビスマスメトキシエトキシ
サイドなどのビスマス化合物、あるいはタンタル(V)n
-ブトキサイドなどのタンタル化合物などが挙げられ
る。
【0035】レジスト露光部のグラフトまたはブロック
重合部と、少なくとも1種類の半導体あるいは半金属あ
るいは金属を含む第二の物質との反応において、水(H2
O)の供給方法としては、第二の物質との反応の前に水
の蒸気にレジストが形成された半導体基板にさらすか、
半導体基板上のレジストを水に含浸させて水を吸収させ
る方法、第二の物質との反応の際に同時に水をおくる方
法がある。また必要に応じて水の供給工程と第二の物質
との反応工程を交互に繰り返し行なってもよい。この
時、水の供給工程と第二の物質との反応工程の間に、反
応室の真空引きや不活性ガス置換を行なってもよい。
【0036】酸が存在するレジスト露光部は親水性であ
る。ベースレジストにPMMA、PPhMA、PBzMA、もしくは両
方を含む共重合体などの誘導体、あるいはポリスチレン
やその誘導体、ポリノルボルニルメタクリレ−ト、ポリ
アダマンチルメタクリレ−ト、ポリトリシクロデカニル
メタクリレ−ト等の疎水性のポリマーを用いると、レジ
ストの未露光部は疎水性である。したがって水は主にレ
ジスト露光部に吸収され、未露光部にはほとんど吸収さ
れないため、酸と水が多量に存在するレジスト露光部で
は、少なくとも1種類の半導体あるいは半金属あるいは
金属を含む第二の物質のポリ縮合反応が顕著に起こり、
レジスト未露光部ではその反応はほとんど起こらない。
【0037】ドライ現像の工程は酸素を含む低圧プラズ
マによりレジストの未露光部を除去して行われる。プラ
ズマの発生には、平行平板型の電極間にRF周波を印加す
る方法、マイクロ波により電子サイクロトロン共鳴(EC
R)を起こして発生させる方法、ヘリコン波の高周波に
よりプラズマを起こす方法、高周波誘導加熱による方法
等を用いることができる。ドライ現像では、酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、二酸化
硫黄等の反応性ガスが単独またはいくつかのガスの混合
で用いられる。またドライ現像は1段階に限らず、複数
の段階で異なるガス種を用いて行ってもよい。例えば上
記の酸素と一酸化炭素の等混合ガスを用いて1回目のド
ライ現像を行い、次に酸素ガス用いて2回目のドライ現
像を行う。
【0038】またドライ現像の工程の前に、レジスト露
光部の半導体あるいは半金属あるいは金属の酸化物前駆
体に含まれる炭素化合物を分解と揮発させるため、レジ
ストに熱処理を加えたり、光または紫外線もしくは真空
紫外線もしくは極紫外線もしくはX線もしくはイオン線
もしくは電子線等のエネルギー線によりレジスト全面を
照射することにより、この金属または半金属の酸化物前
駆体を硬化させてもよい。また必要に応じて加熱とエネ
ルギー線の全面照射を同時に行ったり、真空中で行って
もよい。このように硬化した金属または半金属の酸化物
前駆体は、酸素プラズマ耐性が低い炭素化合物成分をあ
まり含まないので、高い酸素プラズマ耐性を有する。し
たがって高いドライ現像コントラストが得られる。
【0039】本発明における第三の発明は、上記パター
ン形成方法に用いる装置である。この装置の各室は、開
閉自在なシャッタを有する隔壁である開閉バルブで分離
され、真空排気できるシステムが備わっている。このパ
ターン形成装置は、半導体基板上にレジストを塗布また
は蒸着しプリベーク等の熱処理を行う露光前室、レジス
トを露光する露光システムを具備した露光室、グラフト
またはブロック重合室、および半導体基板を順次、各工
程室で枚葉処理するために各室の間に必要に応じて設け
た予備室と、半導体基板の搬送、待機、各室の真空排
気、各室の開閉バルブの開閉を適度なタイミングで行う
シーケンスで構成されている。真空排気できるシステム
は真空ポンプおよびそれと各室とを分離する開閉バルブ
からなり、該シーケンスにより連動している。また、必
要ならばレジストのグラフトまたはブロック重合部の官
能基と第二の物質を反応させる室、ドライ現像室および
各室の間に設けた予備室を付加してもよい。
【0040】この第三の発明であるパターン形成装置
は、図4に示すように開閉バルブ400で隔離された各
室からなり、半導体基板上にレジストを塗布又は蒸着
し、プリベーク等の熱処理を行う露光前室401、レジ
ストを露光する露光システム402を具備した露光室4
03、グラフトまたはブロック重合反応室404および
各室の間に設けた予備室408、真空排気システム40
9からなる。レジスト露光部に存在するラジカルが酸素
により失活する反応を避けるため、露光システムを具備
した露光室403、グラフトまたはブロック重合反応室
404およびその間の予備室には、レジスト露光部に存
在するラジカルと酸素との反応がおこらない程度の真空
中でレジストが形成された半導体基板を搬送できるよう
になっている。また、レジストを露光する露光システム
は開閉バルブで露光室と分離されている。レジストを露
光する際は開閉バルブは開かれる。
【0041】また、必要ならばレジストのグラフトまた
はブロック重合部の官能基と第二の物質を反応させる室
405、ドライ現像室407および各室の間に設けた予
備室を付加してもよい。図4のドライ現像室は一例とし
て、平行平板型のドライ現像装置を図示している。一連
のパターン形成のスループットをあげるため、半導体基
板を順次、各工程室で枚葉処理するために、各室の間に
必要に応じて設けた予備室と、半導体基板の搬送、待
機、各室の真空排気、各室の開閉バルブの開閉を適度な
タイミングで行うシーケンスを具備している。各室の間
に設けた予備室と、半導体基板の搬送、待機、各室の真
空排気、各室の開閉バルブの開閉を適度なタイミングで
行うシーケンスを設けたことにより、露光待ちなどの一
連のパターン形成工程の待ち時間がなくなり、この本発
明の第三の発明による待ち時間の減少と本発明の第一の
発明によるレジストの高感度化により、パターン形成の
スループットが飛躍的に向上する。露光によりレジスト
中に生じたラジカルの失活を防ぐため、露光室およびグ
ラフトまたはブロック重合室は真空または不活性ガス雰
囲気にし、また該第一の物質や該第二の物質が他の室に
漏洩して悪影響を及ぼさないようにするため、各室は開
閉バルブで分離している。グラフトまたはブロック重合
後は大気中の酸素の影響を受けないのでレジストのグラ
フトまたはブロック重合部の官能基と第二の物質を反応
させる室およびドライ現像室は独立させてもよい。
【0042】またグラフトまたはブロック重合反応は必
ずしも枚葉処理する必要はなく、一連のパターン形成の
スループットが最大になるように応じて、複数枚で処理
してもよい。この際、露光室とグラフトまたはブロック
重合反応室の間の予備室には、露光されたレジストが形
成されている半導体基板を複数枚待機できるようにして
おくことが望ましい。このとき予備室は、露光により発
生した露光部のラジカルが酸素と反応しないように、真
空減圧もしくは不活性ガスの酸素が存在しない雰囲気に
しておく。
【0043】第一の物質をグラフトまたはブロック重合
させる工程と、レジストのグラフトまたはブロック重合
部の官能基と第二の物質を反応させる工程において、第
一の物質および第二の物質が気相(ガス状)である場
合、気相の第一の物質および第二の物質をそれぞれグラ
フトまたはブロック重合反応室、およびレジストのグラ
フトまたはブロック重合部の官能基と第二の物質を反応
させる室に送ってレジスト露光部に反応させる方法とし
ては、各室をいったん真空に排気した後、第一の物質お
よび第二の物質の蒸気圧で拡散させる方法や、窒素やア
ルゴンなどの不活性なガスを第一の物質および第二の物
質のキャリアガスとして用いる方法がある。
【0044】露光システムは光源、光源から発せられた
光6をマスク4に照明する照明光学系414、半導体基
板2の面上に露光光を集光し結像する結像光学系415
からなる。
【0045】露光源としてレーザプラズマX線源、水銀
ランプ、エキシマレーザ、シンクロトロン放射光源、イ
オン線源、電子線源等などの電磁波や荷電粒子を発する
ものであればよい。図2では露光光源の一例として、励
起レーザであるYAGレーザ408から発せられたYAGレー
ザ光417が、回転するターゲットであるタンタル41
6にあたって放射線6を発するレーザプラズマX線源を
図示している。レーザプラズマX線源用のターゲットと
しては、タンタル、鉄、鉛などの比較的原子番号が大き
な元素から構成された板状、フィルム状、線状のもの
や、冷却して固体ペレット状にしたKrやXeを用いること
ができる。またKrやXeなどの希ガスをターゲットガスと
してパルス状に噴出させて、これを励起レーザ光にあて
る方法もある。このとき線源の発生効率を高めるため、
ターゲットガスの噴出のパルスと励起レーザのパルスを
同期させるのが望ましい。
【0046】また、マスク、照明光学系、結像光学系の
種類は使用する光源に応じて決定する。例えば露光光源
が波長が193nmであるArFエキシマレーザであれば、マス
クは石英基板で構成された透過型マスク、照明光学系は
反射光学系、結像光学系は屈折光学系と反射光学系の組
み合わせとなる。露光光源が電子線であれば照明光学系
と結像光学系は電子光学系となる。また電子線描画シス
テムが一括パターン転写方式であれば、マスクはシリコ
ン等からなるステンシルマスクが用いられ、直接電子線
描画であればマスクは使われない。露光光源がレーザプ
ラズマX線源であり露光波長が4.4nmからおよそ20n
mの間にあれば照明光学系と結像光学系は所定の多層膜
が表面に形成された反射鏡を用いる反射光学系となり、
マスクはマスク基板の表面に所定の多層膜が形成された
反射型マスクを用いる。
【0047】また、必要に応じて露光源から半導体基板
までの露光光の光軸中に、レジストを露光するために必
要でない波長を有する光を除去する光学素子を付加して
もよい。半導体基板およびマスクはそれぞれ半導体基板
ステージ413およびマスクステージ412に固定さ
れ、露光光の光軸方向に焦点合わせができるようになっ
ている。また、マスク上のパターンと半導体基板上にあ
る所定パターンを所望の位置に精度良く位置合わせする
ための位置合わせ機構も具備している。また、照明光が
円弧上のリングフィールドでれば、製造するデバイスの
チップの大きさに応じて決まる露光フィールドごとに半
導体基板ステージとマスクステージを縮小比率に応じて
光軸面上を同期走査し、次に露光フィールド分だけステ
ップ移動して用いる半導体基板の全面に露光させる。
【0048】本発明のパターン形成方法およびパターン
形成装置を用いて作製したデバイスは、良好なパターン
線幅制御性を有するパターン形成工程を通して作製され
る。ゲート層のパターン線幅制御は特にデバイス特性を
左右する。ゲート層のパターン形成に上記パターン形成
方法とパターン形成方法に用いる装置を用いると、良好
な特性を有するデバイスが得られる。また配線層のパタ
ーン形成には、良好なパターン線幅制御性を有し、かつ
アスペクト比が大きいレジストパターンの形成が必要に
なる。配線層のパターン形成に、上記パターン形成方法
とパターン形成方法に用いる装置を用いると、良好なパ
ターン線幅制御性を有し、かつアスペクト比が大きいレ
ジストパターンの形成が容易に達成できるので、配線層
の金属原子が移動する現象などによる導通断線を防止で
き、導通断線のない良好な特性を有するデバイスが得ら
れる。
【0049】
【発明の実施の形態】
(実施例1)まず、本発明における具体的な実施例1を
記す。図3は、本発明によるパタ−ン形成方法の工程を
示す図である。ポリシリコン1が全面に厚さ0.1μmで
被着された半導体基板2上に、ベ−スレジスト3として
ポリフェニルメタクリレ−ト(PPhMA)を厚さ0.3μm
に塗布した。0.001Pa以下の真空中で所定の回路パ
タ−ン5を形成したマスク4を介して極紫外線6を露光
し、ベ−スレジストの露光部7と未露光部8を形成した
(図3((b))。極紫外線6は鉄をターゲットとしたYAGレ
ーザで励起したプラズマ線源(図2)からのもので、主
波長が13nm、露光量は5mJ/cm2 である。極紫外線の
発生効率を上げるため、ターゲットを回転させた。露光
後、半導体基板2を0.001Pa以下の真空中にある反
応室(図2)に移し、反応室に導入したアクリル酸9の
蒸気と5分間グラフトまたはブロック重合させ、露光部
をグラフトまたはブロック重合部10に改質させた(図
3((c))。反応温度は25±0.5℃であった。ここで、
レジスト塗布、露光、グラフトまたはブロック反応の一
連の工程は、図2に示した、半導体基板処理シーケンス
が具備されている装置を用いて行い、半導体基板を枚葉
に連続処理した。次に半導体基板を、グラフトまたはブ
ロック重合部の官能基と反応する第二の物質11である
シリコン化合物のビスジメチルアミノジメチルシラン
(B[DMA]DS)20%・n-デカン80%の混合液の蒸気に1
分間曝し、さらにn-デカン100%に30秒間浸漬さ
せ、ドライ窒素にて乾燥させた。反応温度は25±0.
5℃であった。この工程でグラフトまたはブロック重合
部10の水酸基とB[DMA]DSが反応し、シリル化層12を
形成した(図3((d))。その後、平行平板型ドライエッチ
ング装置を利用し、酸素の反応性イオンエッチングにて
ドライ現像を行い、レジストの未露光部を除去し、解像
性の優れたネガ型のレジストパタ−ン13を得た(図3
((e))。次に、上記のように形成したレジストパタ−ン
13をマスクにして下地のポリシリコン1をドライエッ
チング加工した。高周波誘導加熱型ドライエッチング装
置を利用し、反応ガスに圧力0.3PaのHBrを用いて5分
間行った結果、ポリシリコン1を良好にエッチングする
ことができた。次に、ネガ型のレジストパタ−ン13を
除去し、良好に線幅制御されたポリシリコンパターン1
4を形成した(図3((f))。尚、この時のポリシリコンパ
ターンの線幅は100nmであり、その線幅のばらつきは
3σで5nm以内であった。本発明を用いて形成したpウ
エル型CMOSデバイスのゲート層の断面図を図4に本発明
を用いて形成したポリシリコンのパタ−ンの線幅制御性
は良好なので、信頼性の高いドレイン電流−ドレイン電
圧特性が得られた。
【0050】(実施例2)次に、本発明における具体的
な実施例2を記す。ポリシリコンが全面に被着された半
導体基板上に、プラズマ重合法でベ−スレジストとして
ポリメチルメタクリレ−ト(PMMA)を厚さ0.8μmの厚
さで形成した。実施例1と同様に0.001Pa以下の真
空中で所定の回路パタ−ンを形成したマスクを介して極
紫外線を露光し、ベ−スレジストの露光部と未露光部を
形成した。極紫外線はKrをターゲットガスとしてパルス
状に噴出させて、これを励起レーザ光にあてている。こ
のとき極紫外線の発生効率を上げるため、ターゲットガ
スの噴出のパルスと励起レーザのパルスを同期させた。
極紫外線の主波長が13nm、露光量は3mJ/cm2 であっ
た。露光後、半導体基板を0.001Pa以下の真空中に
ある反応室に移し、反応室に導入したアクリル酸の蒸気
と2分間グラフトまたはブロック重合させ、露光部をグ
ラフトまたはブロック重合部に改質させた。反応温度は
25±0.5℃であった。露光部をグラフトまたはブロ
ック重合部に改質させた後、試料室を0.002Pa以下
の真空に引いた。真空中で80℃で2分間、半導体基板
を加熱して、未露光部に残留しているアクリル酸を除去
した。次に半導体基板を、グラフトまたはブロック重合
部の官能基と反応する第二の物質であるシリコン化合物
のビスジメチルアミノジメチルシラン(B[DMA]DS)5%
・酢酸2-メトキシエチル(MCA)5%・n-デカン90%の混
合液に60秒間浸漬させ、さらにn-デカン100%に3
0秒間浸漬させ、ドライ窒素にて乾燥させた。反応温度
は25±0.5℃であった。この工程でグラフトまたは
ブロック重合部の水酸基とB[DMA]DSが反応し、レジスト
露光部にシリコン酸化膜前駆体が形成した。次に、0.
01Pa以下の真空中にて半導体基板を90℃に加熱しな
がらKrFエキシマレーザ光(波長は248nm)をレジスト全
面に照射し、レジスト露光部のシリコン酸化膜前駆体を
硬化させた。次に平行平板型ドライエッチング装置を利
用し、酸素の反応性イオンエッチングにてドライ現像を
行い、レジストの未露光部を除去し、解像性の優れたネ
ガ型のレジストパタ−ンを得た。次に、上記のように形
成したレジストパタ−ンをマスクにして下地のポリシリ
コンをドライエッチング加工した。高周波誘導加熱型ド
ライエッチング装置を利用し、反応ガスに圧力0.3Pa
のHBrを用いて5分間行った結果、ポリシリコンを良好
にエッチングすることができた。次に、ネガ型のレジス
トパタ−ンを除去し、良好に線幅制御されたポリシリコ
ンパターンを形成し、実施例1と同様に、pウエル型CMO
Sデバイスを形成した。本発明を用いて形成したポリシ
リコンのパタ−ンの線幅制御性は良好なので、信頼性の
高いドレイン電流−ドレイン電圧特性が得られた。
【0051】(実施例3)本発明における具体的な実施
例3を記す。通常の方法で第一配線層のW306の上に
第一層間絶縁膜であるシリコン酸化膜307のスルーホ
ールにWプラグ配線310を形成し、さらに第二配線層
としてCuを厚さ0.4μmをスパッタ法にて形成した半
導体基板上に、ベ−スレジストとしてポリベンジルメタ
クリレ−ト(PBzMA)を厚さ0.7μmの厚さでスピン塗
布法により形成した。実施例1と同様に0.001Pa以
下の真空中で所定の回路パタ−ンを形成したマスクを介
して極紫外線を露光し、ベ−スレジストの露光部と未露
光部を形成した。極紫外線はXeをターゲットガスとして
パルス状に噴出させて、これを励起レーザ光にあててい
る。このとき極紫外線の発生効率を上げるため、ターゲ
ットガスの噴出のパルスと励起レーザのパルスを同期さ
せた。極紫外線の主波長が13nm、露光量は5mJ/cm2
であった。露光後、試料を0.001Pa以下の真空中に
ある反応室に移し、反応室に導入したアクリル酸の蒸気
と2分間グラフトまたはブロック重合させ、露光部をグ
ラフトまたはブロック重合部に改質させた。反応温度は
25±0.5℃であった。露光部をグラフトまたはブロ
ック重合部に改質させた後、試料を0.002Pa以下の
真空中で80℃で2分間、試料を加熱して、未露光部に
残留しているアクリル酸を試料から除去した。次に試料
を水の蒸気に1分間曝した。露光部のグラフトまたはブ
ロック重合部はアクリル酸のグラフトまたはブロック共
重合体に改質しているので親水性であるため、水が吸着
し、拡散した。一方、未露光部は疎水性のPBzMAのまま
であるので水はほとんど吸着しなかった。次に試料を、
グラフトまたはブロック重合部のカルボキシル基と反応
する第二の物質であるシリコン化合物であるビスジメチ
ルアミノジメチルシラン(B[DMA]DS)20%・n-デカン
80%の混合液の蒸気に1分間曝し、さらにn-デカン1
00%に30秒間浸漬させ、ドライ窒素にて乾燥させ
た。反応温度は25±0.5℃であった。この工程でグ
ラフトまたはブロック重合部の水酸基とB[DMA]DSが反応
した。さらにグラフトまたはブロック重合部のアクリル
酸自身が酸触媒となり、B[DMA]DSと水とが反応し、B[DM
A]DSのポリ縮合がおこりシリコン酸化膜前駆体が形成し
た。次にドライ現像を行なった。ドライ現像はECRプ
ラズマ型ドライエッチング装置を利用した。酸素ガスに
よる反応性イオンエッチングにてドライ現像を行い、レ
ジストの未露光部を除去し、解像性の優れたネガ型のレ
ジストパタ−ンを得た。この時のレジストパターンの最
小設計線幅は140nm、膜厚は0.75μmであった。E
CRプラズマ型ドライエッチング装置を用いることによ
り、このアスペクト比の大きなレジストパターンをエッ
チングマスクとしてCuパターン309の形成を行った。
アスペクト比の大きなレジストパターンをエッチングマ
スクとして用いているので、多層配線であるCuパターン
の形成は高い歩留まりで達成できた。次に、通常の方法
で第二層間絶縁膜311を形成し、第二層間絶縁膜にス
ルーホールを形成し、スルーホールにWプラグ配線31
0を形成し、上記第二配線層と同様な方法で、順次、第
三配線層としてCuパターン309を形成し、第三層間絶
縁膜312を形成し、第四配線層としてCuパターン30
9を形成し、最後にプラズマ化学気相蒸着法でSiN膜3
13を形成し、図5に示すような合計4層の多層配線を
有するCMOSデバイスを形成した。本発明を用いて形成し
た配線層のパタ−ンの線幅制御性は良好なので、導通断
線のないCMOSデバイスが得られた。
【0052】(実施例4)本発明における具体的な実施
例4を記す。通常の方法で第一配線層のW306の上に
第一層間絶縁膜であるシリコン酸化膜307のスルーホ
ールにWプラグ配線310を形成し、さらに第二配線層
としてCuを厚さ0.4μmをスパッタ法にて形成した半
導体基板上に、ベ−スレジストとしてポリベンジルメタ
クリレ−ト(PBzMA)を厚さ0.7μmの厚さでスピン塗
布法により形成した。実施例1と同様に0.001Pa以
下の真空中で所定の回路パタ−ンを形成したマスクを介
して極紫外線を露光し、ベ−スレジストの露光部と未露
光部を形成した。極紫外線は冷却Xeペレットをターゲッ
トとしたYAGレーザで励起したプラズマ線源からのもの
で、主波長が13nm、露光量は5mJ/cm2 であった。露
光後、試料を0.001Pa以下の真空中にある反応室に
移し、反応室に導入したメタクリル酸の蒸気と2分間グ
ラフトまたはブロック重合させ、露光部をグラフトまた
はブロック重合部に改質させた。反応温度は25±0.
5℃であった。露光部をグラフトまたはブロック重合部
に改質させた後、試料を0.002Pa以下の真空中で8
0℃で2分間、試料を加熱して、未露光部に残留してい
るメタクリル酸を試料から除去した。次に試料を水の蒸
気に1分間曝した。露光部のグラフトまたはブロック重
合部はメタクリル酸のグラフトまたはブロック共重合体
に改質しているので親水性であるため、水が吸着し、拡
散した。一方、未露光部は疎水性のPBzMAのままである
ので水はほとんど吸着しなかった。次に試料を、グラフ
トまたはブロック重合部のカルボキシル基と反応する第
二の物質であるシリコン化合物であるメチルトリエトキ
シシラン(MTEOS)の蒸気に1分間曝し、さらにn-デカ
ン100%に30秒間浸漬させ、ドライ窒素にて乾燥さ
せた。反応温度は25±0.5℃であった。この工程で
グラフトまたはブロック重合部の水酸基とMTEOSが反応
した。さらにグラフトまたはブロック重合部のメタクリ
ル酸自身が酸触媒となり、MTEOSと水とが反応し、MTEOS
のポリ縮合がおこりシリコン酸化膜前駆体が形成した。
次にドライ現像を行なった。ドライ現像はヘリコン高密
度イオンプラズマ型ドライエッチング装置を利用した。
酸素と2酸化硫黄の混合ガスによる反応性イオンエッチ
ングにてドライ現像を行い、レジストの未露光部を除去
し、解像性の優れたネガ型のレジストパタ−ンを得た。
この時のレジストパターンの最小設計線幅は140nm、
膜厚は0.75μmであった。ECRプラズマ型ドライエ
ッチング装置を用いることにより、このアスペクト比の
大きなレジストパターンをエッチングマスクとしてCuパ
ターン309の形成を行った。アスペクト比の大きなレ
ジストパターンをエッチングマスクとして用いているの
で、多層配線であるCuパターンの形成は高い歩留まりで
達成できた。次に、通常の方法で第二層間絶縁膜311
を形成し、第二層間絶縁膜にスルーホールを形成し、ス
ルーホールにWプラグ配線310を形成し、上記第二配
線層と同様な方法で、順次、第三配線層としてCuパター
ン309を形成し、第三層間絶縁膜312を形成し、第
四配線層としてCuパターン309を形成し、最後にプラ
ズマ化学気相蒸着法でSiN膜313を形成し、図5に示
すような合計4層の多層配線を有するCMOSデバイスを形
成した。本発明を用いて形成した配線層のパタ−ンの線
幅制御性は良好なので、導通断線のないCMOSデバイスが
得られた。
【0053】(実施例5)本発明における具体的な実施
例5を記す。通常の方法で第一配線層のWの上に第一層
間絶縁膜であるシリコン酸化膜のスルーホールにWプラ
グ配線を形成し、さらに第二配線層としてCuを厚さ0.
4μmをスパッタ法にて形成した半導体基板上に、PBzM
Aに酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフレ
ートを5重量%含有させたベースレジストを厚さ0.7
μmの厚さでスピン塗布法により形成した。実施例1と
同様に0.001Pa以下の真空中で所定の回路パタ−ン
を形成したマスクを介して極紫外線を露光し、ベ−スレ
ジストの露光部と未露光部を形成した。極紫外線は鉄を
ターゲットとしたYAGレーザで励起したプラズマ線源か
らのもので、主波長が13nm、露光量は5mJ/cm2 であ
る。露光後、試料を0.001Pa以下の真空中にある反
応室に移し、反応室に導入したアクリル酸の蒸気と2分
間グラフトまたはブロック重合させ、露光部をグラフト
またはブロック重合部に改質させた。反応温度は25±
0.5℃である。露光部をグラフトまたはブロック重合
部に改質させた後、試料を0.002Pa以下の真空中で
80℃で2分間、試料を加熱して、未露光部に残留して
いるアクリル酸を試料から除去した。次に試料を水の蒸
気に1分間曝した。露光部のグラフトまたはブロック重
合部はアクリル酸のグラフトまたはブロック共重合体で
ありまた酸発生剤から酸が発生しているので親水性であ
るため、水が吸着し拡散した。一方、未露光部は疎水性
のPBzMAのままであるので水はほとんど吸着しなかっ
た。次に試料を、グラフトまたはブロック重合部のカル
ボキシル基と反応する第二の物質であるシリコン化合物
であるメチルトリエトキシシラン(MTEOS)の蒸気に1
分間曝し、さらにn-デカン100%に30秒間浸漬さ
せ、ドライ窒素にて乾燥させた。反応温度は25±0.
5℃であった。この工程でグラフトまたはブロック重合
部の水酸基とMTEOSが反応した。さらにグラフトまたは
ブロック重合部のアクリル酸自身と酸発生剤から発生し
た酸が触媒となり、MTEOSと水とが反応し、MTEOSのポリ
縮合がおこりシリコン酸化膜前駆体が形成した。次にド
ライ現像を行なった。ドライ現像はECRプラズマ型ド
ライエッチング装置を利用した。酸素と2酸化硫黄の混
合ガスによる反応性イオンエッチングにてドライ現像を
行い、レジストの未露光部を除去し、解像性の優れたネ
ガ型のレジストパタ−ンを得た。この時のレジストパタ
ーンの最小設計線幅は140nm、膜厚は0.75μmであ
った。ECRプラズマ型ドライエッチング装置を用いる
ことにより、このアスペクト比の大きなレジストパター
ンをエッチングマスクとしてCuパターン309の形成を
行った。アスペクト比の大きなレジストパターンをエッ
チングマスクとして用いているので、多層配線であるCu
パターンの形成は高い歩留まりで達成できた。
【0054】
【発明の効果】本発明により、高スループットにレジス
トパタ−ンを形成し、得られるパタ−ンの解像性を飛躍
的に向上するパタ−ン形成方法およびパターン形成装置
を提供できるので、リソグラフィの実用化および、信頼
性の向上に、より一層の多大な効果がある。また本発明
により形成したレジストパタ−ンの線幅制御性も良好な
ので、それを用いて製造したデバイスは信頼性の高い特
性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパターン形成方法の工程図。
【図2】本発明のパターン形成装置。
【図3】本発明のパターン形成方法の工程図。
【図4】本発明のパターン形成方法およびパターン形成
装置を用いて製造したデバイスのゲート層の断面図。
【図5】本発明のパターン形成方法とパターン形成装置
を用いて製造したデバイスの断面図。
【図6】従来のパターン形成装置。
【符号の説明】
1…ポリシリコン、2…半導体基板、3…ベ−スレジス
ト、4…マスク、5…回路パタ−ン、6…極紫外線など
の放射線もしくは光、7…ベ−スレジストの露光部、8
…未露光部、9…少なくともひとつの不飽和結合とひと
つの官能基を有する第一の物質、10…グラフトまたは
ブロック重合部、11…グラフトまたはブロック重合部
の官能基と反応する第二の物質、12…シリル化層、1
3…ネガ型レジストパタ−ン、14…ポリシリコンのパ
タ−ン、102…ベ−スレジストPMMA、103…アクリ
ル酸、104…グラフトまたはブロック重合部、105
…ネガ型レジストパタ−ン、106…X線、300…P-
層、301…N-層、302…P+層、303…N+層、30
4…シリコンの熱酸化膜、305…化学気相蒸着法で形
成した二酸化シリコン膜、306…タングステン配線、
307…第一層間絶縁膜の二酸化シリコン膜、308…
フィールドドープ層、、309…Cu配線、310…Wプ
ラグ配線、311…第二層間絶縁膜の二酸化シリコン
膜、312…第三層間絶縁膜の二酸化シリコン膜、31
3…プラズマ化学気相蒸着法で形成したSiN膜、400
…開閉バルブ、401…露光前室、402…露光システ
ム、403…露光室、404…グラフトまたはブロック
重合反応室、405…レジストのグラフトまたはブロッ
ク重合部の官能基と第二の物質を反応させる室、406
…ドライ現像室、407…予備室、408…YAGレー
ザ、409…真空排気システム、410…RF電源、4
11…ドライ現像用ガス、412…マスクステージ、4
13…半導体基板ステージ、414…照明光学系、41
5…結像光学系、416…回転するターゲット、417
…YAGレーザ光、600…開閉バルブ、601…露光前
室、602…露光システム、603…露光室、604…
グラフト重合反応室、605…半導体基板、606…真
空ポンプ、607…グラフト重合用モノマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 昌昭 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上のレジストに、光、紫外線、真空紫
    外線、極紫外線、X線、イオン線もしくは電子線で所定
    のパターンを照射した後、該レジストの照射部に少なく
    とも一つの不飽和結合と一つの官能基を有する第一の物
    質の少なくとも1種類をグラフトまたはブロック重合さ
    せた後、該レジストのグラフトまたはブロック重合部に
    少なくとも1種類の第二の物質を反応させて所定パター
    ンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】前記第一の物質をグラフトまたはブロック
    重合させる工程と該レジストのグラフトまたはブロック
    重合部に少なくとも1種類の第二の物質を反応させる工
    程の間に、該光または紫外線もしくは真空紫外線もしく
    は極紫外線もしくはX線もしくはイオン線もしくは電子
    線で所定のパターンが照射されていないレジストの部分
    に存在する第一の物質を除去する工程を含むことを特徴
    とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】基板上のレジストに、光または紫外線もし
    くは真空紫外線もしくは極紫外線もしくはX線もしくは
    イオン線もしくは電子線で所定のパターンを照射した
    後、該レジストの照射部に少なくとも一つの不飽和結合
    と一つの官能基を有する第一の物質の少なくとも1種類
    をグラフトまたはブロック重合させた後、該レジストの
    グラフトまたはブロック重合部に少なくとも1種類の第
    二の物質を反応させる工程と、乾式の現像工程を含むこ
    とを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】前記第一の物質をグラフトまたはブロック
    重合させる工程と該レジストのグラフトまたはブロック
    重合部に少なくとも1種類の第二の物質を反応させる工
    程の間に、該光または紫外線もしくは真空紫外線もしく
    は極紫外線もしくはX線もしくはイオン線もしくは電子
    線で所定のパターンが照射されていないレジストの部分
    に存在する第一の物質を除去する工程を含むことを特徴
    とする請求項2に記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】各室がバルブで分離され、レジストを所定
    の加工基板の上に形成する室、レジストを露光する露光
    システムを具備した露光室、グラフトまたはブロック重
    合室を備えたパターン形成装置において、該各室の前ま
    たは間もしくは後に少なくともひとつの予備室を含むこ
    とを特徴とするパターン形成装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のパターン形成装置におい
    て、該第二の物質の少なくとも1種類をグラフト部の官
    能基と反応させる反応室またはドライ現像室の少なくと
    もどちらかを含むことを特徴とするパターン形成装置。
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