JPH09312051A - カセット式記録媒体の記録および/または再生装置 - Google Patents

カセット式記録媒体の記録および/または再生装置

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JPH09312051A
JPH09312051A JP8127473A JP12747396A JPH09312051A JP H09312051 A JPH09312051 A JP H09312051A JP 8127473 A JP8127473 A JP 8127473A JP 12747396 A JP12747396 A JP 12747396A JP H09312051 A JPH09312051 A JP H09312051A
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elevating
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Keijiro Kominami
啓次郎 小南
Masashi Hida
昌志 肥田
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で装置全体の小型化が図れ、また
媒体駆動ユニットへの振動の伝達が抑えることができる
記録および/または再生装置を提供すること。 【解決手段】 記録媒体を収容するカセット12と、カ
セット12に着脱自在に係合する第1の移動体2と、第
1の移動体に着脱自在に係合する第2の移動体4と、記
録媒体を回転駆動するための媒体駆動ユニットと10
と、第1の移動体2を保持した状態で、媒体駆動ユニッ
ト10から離隔する上昇位置と媒体駆動ユニット10に
近接する下降位置との間を昇降自在である昇降体8と、
昇降体8を上昇位置とその下方の下降位置との間を移動
させるための第3の移動体6と、を具備する記録および
/または再生装置。昇降体8は、カセット12を挿入す
るときには上昇位置に保持され、カセット12を記録お
よび/または再生するときには下降位置に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MD(ミニディス
ク)の如き記録媒体を記録および/または再生する記録
媒体の記録および/または再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MDディスク等の記録媒体を再生する装
置として、たとえば、特開昭6−60514に開示され
たものが存在する。この再生装置は、車両等に取付けら
れるシャーシと、シャーシに装着された光学ピックアッ
プと、記録媒体が収容されたカートリッジを保持するカ
ートリッジホルダと、カートリッジホルダをカートリッ
ジの挿入方向(およびその反対方向)に移動させる引込
みモータと、カートリッジホルダを昇降動するホルダ支
持枠と、このホルダ支持枠を昇降動させるための昇降モ
ータと、を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種の装置においては、次のとおりの解決すべき課題
が存在する。
【0004】まず、カートリッジホルダ、ホルダ支持
枠、引込みモータおよび昇降モータ等の多くの部品が必
要とするため、その構造が比較的複雑となり、またこの
ことに関連して装置全体が大型化する問題がある。
【0005】またこの種の装置では、記録媒体の記録お
よび/または再生時に、記録媒体を含む媒体駆動ユニッ
トに外部からの振動等が伝わらないようにする必要があ
るが、そのための構造が複雑である等の問題がある。
【0006】さらにこの種の装置では、装置の製造工程
で、記録媒体を回転駆動させた状態で制御回路基板に設
けられた調整手段(たとえば光学ユニットからの信号出
力を調整するための調整ねじ)を調整操作する必要があ
るが、そのための作業が容易でなく、時間を要する等の
問題がある。
【0007】本発明の目的は、構造が比較的簡単で装置
全体の小型化を図ることができる記録媒体の記録および
/または再生装置を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、記録媒体の記録およ
び/または再生時における媒体駆動ユニットへの振動の
伝達を抑えることができる記録および/または再生装置
を提供することである。
【0009】本発明のさらに他の目的は、記録媒体の記
録および/または再生中であっても、制御回路基板に設
けられた調整手段を容易に調整することができる記録媒
体の記録および/または再生装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の凹部が
設けられたカセット本体と、カセット本体に回転可能に
収容された記録媒体を備えるカセットと、一対の凹部に
対応する一対の係合爪を有し、カセットの挿入方向に後
退位置まで移動自在である第1の移動体と、第1の移動
体に着脱自在に係合し、カセットを第1の移動体を介し
てその挿入方向および離脱方向に移動させるための第2
の移動体と、第2の移動体を前記カセットの挿入方向お
よび離脱方向に移動させる駆動源と、カセットに収容さ
れた記録媒体を回転駆動するための媒体駆動ユニット
と、カセットを移動自在に支持し、第1の移動体を後退
位置に保持した状態で、媒体駆動ユニットから離隔する
上昇位置と媒体駆動ユニットに近接する下降位置との間
を昇降自在である昇降体と、昇降体を上昇位置とその下
方の下降位置との間を移動させるための第3の移動体
と、を具備し、昇降体は、カセットを挿入するときには
上昇位置に保持され、カセットを記録および/または再
生するときには下降位置に保持され、昇降体が上昇位置
にあるときには、第1の移動体が第2の移動体に着脱自
在に係合され、カセットを挿入するとカセット本体の一
対の凹部が第1の移動体の係合爪に係合され、昇降体が
第3の移動体の作用によって第上昇位置から下降位置に
移動されると、第1の移動体と第2の移動体の係合が解
除されるとともに、昇降体に保持されたカセットの記録
媒体が媒体駆動ユニットに駆動連結されることを特徴と
するカセット式記録媒体の記録およびまたは再生装置で
ある。本発明に従えば、カセットと係合する第1の移動
体と、カセットを挿入方向に移動させるための第2の移
動体とは着脱自在に係合され、カセットの記録および/
または再生中は昇降体が下降位置に保持され、この下降
位置においては第1の移動体と第2の移動体の係合が解
除されるので、第2の移動体からの振動等がカセットに
伝達されることはない。また、カセットの移動は、第1
の移動体、第2の移動体、第3の移動体および昇降体を
用いて行われるので、比較的簡単な構成でカセットは、
記録および/または再生のための下降位置に位置付ける
ことができる。また、カセット本体の凹部と第1の移動
体の係合爪は、それぞれ2個づつ設けられているので、
これらが係合することによってカセットを挿入方向に確
実に引込むことができる。
【0011】また本発明は、第1の移動体と昇降体に
は、第1の移動体を後退位置に保持するための位置保持
手段が設けられ、第1の移動体が後退位置に位置付けら
れると、第1の移動体は位置保持手段を介して昇降体に
解除自在に係合されることを特徴とする。本発明に従え
ば、第1の移動体を後退位置に保持するための位置保持
手段が設けられているので、昇降体が下降位置に移動し
たときにもカセットは所定位置に確実に保持され、カセ
ットが移動することがない。
【0012】また本発明は、位置保持手段は一対の凹部
と一対の弾性突部の組合せから構成され、一対の凹部は
第1の移動体の両側部に設けられ、一対の弾性突部は昇
降体の両側部に設けられており、第1の移動体が後退位
置まで移動すると、一対の凹部と一対の弾性突部が解除
自在に係合されることを特徴とする。本発明に従えば、
第1の移動体が後退位置まで移動すると、一対の弾性突
部と一対の凹部とが、一対の弾性突部の弾性変形によっ
て係合し、第1の移動体は後退位置に弾性的に保持され
る。一方、第1の移動体が挿入方向と反対方向に移動さ
れると、一対の弾性突部が弾性変形して一対の弾性突部
と一対の凹部との係合が解除される。
【0013】また本発明は、昇降体には外側に突出する
昇降用突部が設けられ、また第3の移動体には、昇降用
突部に対応して、上下方向に傾斜して延びる昇降用傾斜
溝が設けられ、昇降用突部が昇降用傾斜溝に移動自在に
受入れられており、第3の移動体が昇降体に対して相対
的に水平方向に移動されると、昇降体の昇降用突部が第
3の移動体の昇降用傾斜溝に沿って相対的に移動され、
これによって昇降体が上昇位置と下降位置との間を移動
されることを特徴とする。本発明に従えば、昇降体に対
して第3の移動体を水平方向に相対的に所定方向または
その反対方向に移動させると、昇降体の昇降用突部が第
3の移動体の昇降用溝に沿って相対的に移動し、この昇
降用突部の相対的移動によって昇降体が下降位置または
上昇位置に向けて下降または上昇し、比較的簡単な構成
でもって昇降体を確実に上下動させることができる。
【0014】また本発明は、媒体駆動ユニットには、上
下方向に延びる案内溝か設けられ、昇降体の昇降用突部
が案内溝に移動自在に受入れられており、昇降体が第3
の移動体の作用によって媒体駆動ユニットに対して相対
的に移動されると、昇降用突部は案内溝に沿って相対的
に移動され、これによって昇降体は上昇位置と下降位置
との間を上下方向に移動されることを特徴とする。本発
明に従えば、昇降体の昇降用突部が媒体駆動用ユニット
の案内溝に沿って上下動されるので、第3の移動体の相
対移動に伴う昇降体の移動は、この案内溝に沿って確実
に上下方向に移動される。
【0015】また本発明は、媒体駆動ユニットには外側
に突出する案内用突起が設けられ、また第3の移動体に
は水平方向に延びる水平溝が設けられ、案内用突起が水
平溝に移動自在に受入れられており、第3の移動体が媒
体駆動ユニットに対して移動されると、案内用突起が水
平溝に沿って相対的に移動されることを特徴とする。本
発明に従えば、媒体駆動ユニットの案内突起が第3の移
動体の水平溝に受入れられているので、第3の移動体の
移動は、案内突起が水平溝内を相対的に移動することに
よって行われ、したがって第3の移動体の移動中に媒体
駆動ユニットが上下動することが阻止される。
【0016】また本発明は、第3の移動体の傾斜溝は、
上下方向に傾斜して延びる傾斜溝部、傾斜溝部の上端部
において水平方向に延びる水平溝部および傾斜溝部の下
端部において水平方向に拡大して延びる拡大溝部を有
し、また前記第3の移動体の水平溝は、水平方向に延び
る水平溝部と、この水平溝部の一端から水平方向に拡大
して延びる拡大溝部を有し、第3の移動体は、カセット
の挿入方向手前の前位置とこの前位置より後方の後位置
の間を水平方向に移動自在であり、第3の移動体が前位
置にあるときには、昇降体の昇降用突部が傾斜溝の水平
溝部に位置するとともに、媒体駆動用ユニットの案内用
突起が水平溝の水平溝部に位置し、これによって昇降体
が上昇位置に位置付けられ、一方、第3の移動体が後位
置に位置付けられると、昇降体の昇降用突部が傾斜溝の
拡大溝部に位置するとともに、媒体駆動用ユニットの案
内用突起が水平溝の拡大溝部に位置し、これによって昇
降体が下降位置に位置付けられることを特徴とする。本
発明に従えば、昇降体が下降位置にあるときには、昇降
体の昇降用突部が第3の移動体の傾斜溝の拡大溝部に位
置するとともに、媒体駆動ユニットの案内突起が第3の
移動体の水平溝も拡大溝部に位置するので、昇降体およ
び媒体駆動ユニットは第3の移動体に対して浮いた状態
となり、第3の移動体から昇降体および媒体駆動ユニッ
トへの振動の伝達が抑えられる。
【0017】また本発明は、昇降体と媒体駆動ユニット
との間には、昇降体を媒体駆動ユニットに向けて弾性的
に偏倚する弾性偏倚手段が設けられており、第3の移動
体が後位置にあるときには、弾性偏倚手段の作用によっ
て昇降体が下降位置に弾性的に保持されることを特徴と
する。本発明に従えば、弾性偏倚手段は昇降体を媒体駆
動ユニットに向けて弾性的に偏倚するので、この昇降体
は弾性偏倚手段の作用によって下降位置に弾性的に保持
される。
【0018】また本発明は、傾斜溝と水平溝とは、第3
の移動体を前位置から後位置に移動させたときに昇降用
突部が傾斜溝の傾斜溝部から外れて拡大溝部に位置した
後に案内用突部が水平溝の水平溝部から外れて拡大溝部
に位置するように構成されており、第3の移動体が後位
置部から前位置に移動されると、媒体駆動ユニットの案
内用突起がまず水平溝の水平溝部に位置して第3の移動
体に対する媒体駆動ユニットの相対的移動が阻止され、
次いで昇降体の昇降用突部が傾斜溝の傾斜溝部に位置し
て昇降体が媒体駆動ユニットに対して上方に上昇位置に
向けて移動されることを特徴とする。本発明に従えば、
昇降体が下降位置から上昇位置に向けて移動する際に
は、媒体駆動ユニットの案内突起が第3の移動体の水平
溝の水平溝部に位置しているので、媒体駆動ユニットの
上下方向の移動が拘束され、昇降体が上方に移動しても
媒体駆動ユニットに上下方向の外力が実質上作用するこ
とはない。
【0019】また本発明は、第1の移動体および第2の
移動体には、上下方向の相対的移動によって相互に着脱
自在に係合される係合手段が設けられており、昇降体が
上昇位置にあるときには、係合手段が係合状態となって
第1の移動体と第2の移動体が相互に連結され、昇降体
が下降位置に位置付けられると、係合手段が非係合状態
となって第1の移動体と第2の移動体の連結が解除され
ることを特徴とする。本発明に従えば、昇降体が下方に
移動して下降位置に位置付けられると、係合手段が非係
合状態となるので、第2の移動体から第1の移動体およ
びこれに係合するカセット等への振動の伝達が抑えられ
る。一方、昇降体が上方に移動して上昇位置に位置付け
られると、係合手段が係合状態となって第2の移動体の
移動によってカセットを所定方向に移動させることがで
きる。
【0020】また本発明は、係合手段は、上下方向に延
びる一対の係合突起と、一対の係合突起に係合する一対
の係合凹部の組合せから構成され、一対の係合突起と一
対の係合凹部の一方が第1の移動体に設けられ、それら
の他方が第2の移動体に設けられていることを特徴とす
る。本発明に従えば、係合手段は一対の係合凹部と一対
の係合突部から構成されているので、第1の移動体と第
2の移動体の連結が確実に行われ、カセット挿入および
/または排出時のこれら移動体の移動がスムースとな
る。
【0021】また本発明は、第2の移動体は、一対の主
側壁と一対の主側壁を連結する連結壁を有し、第1の移
動体は、第2の移動体の一対の主側壁の間でかつ連結壁
の下方に配置されており、また第1の移動体の上部には
凹部が設けられ、第2の移動体の連結壁の中間部は下側
に突出され、係合手段が係合状態にあるとき連結壁の中
間部が第1の移動体の凹部に位置するように構成されて
おり、一対の係合突起は第1の移動体の凹部に設けられ
た一対の突起から構成され、一対の係合凹部は第2の移
動体の連結壁に設けられた一対の孔から構成されている
ことを特徴とする。本発明に従えば、第1の移動体の凹
部に第2の移動体の連結部の中間部が配置され、第1の
移動体の一対の突起がこの凹部にて第2の移動体の連結
部の孔に係合するので、第1の移動体、第2の移動体お
よびこれらを係合する係合手段の高さを効果的に低くす
ることができ、装置全体の薄型化を図ることができる。
【0022】また本発明は、第3の移動体は、第2の移
動体の一対の主側壁の内側に配設された一対の側壁と、
一対の側壁を連結する天壁を備え、天壁は、一対の側壁
の両端部を連結する連結部とこの連結部の中間部を接続
する接続部を有し、連結部および接続部によって、天壁
の両側部に開口が規定されており、第2の移動体の連結
壁の中間部が第3の移動体の天壁の接続部の下側に配置
され、第2の移動体の連結壁の両端部が第3の移動体の
天壁の開口に位置しており、第2の移動体は第3の移動
体に対して天壁の開口の範囲内を相対的に移動されるこ
とを特徴とする。本発明に従えば、第3の移動体の天壁
の開口に第2の移動体の連結壁の両端部が位置し、この
両端部が上記開口の範囲内で相対的に移動するので、第
2の移動体及び第3の移動体に関連してもその高さを効
果的に低く抑えることができ、装置全体の一層の薄型化
が図れる。
【0023】また本発明は、第3の移動体は、第2の移
動体がカセットの挿入方向に移動して第1の移動体が後
退位置またはその近傍まで移動したときにその移動が開
始されるように構成され、第1の移動体が後退位置に位
置付けられた後第3の移動体の移動によって昇降体が上
昇位置から下降位置に向けて下降されることを特徴とす
る。本発明に従えば、第3の移動体の移動は第1の移動
体が後退位置にまたはその近傍に位置付けられた後に開
始されるので、第3の移動体の移動範囲が狭く、このこ
とに関連して装置の小型化(特にその奥行きを小さくす
ること)が図れる。
【0024】また本発明は、第2の移動体には、係合ピ
ンと、カセットの挿入方向に比較的長く延びる第1のラ
ックが設けられ、第3の移動体には、係合ピンを受入れ
る長孔と、カセットの挿入方向に比較的短く延びる第2
のラックが設けられ、第1のラックおよび第2のラック
が駆動源に駆動連結されたピニオンに係合離脱自在に噛
合っており、カセットの挿入時にピニオンが回転される
と、第1のラックの作用によって第2の移動体が第1の
移動体に対して相対的に移動され、第1の移動体が後退
位置またはその近傍まで移動されると、係合ピンが前長
孔の一端に当接して第2の移動体の移動に伴って第3の
移動体が移動され、これによって第2のラックがピニオ
ンに噛合ってピニオンによる第3の移動体の移動が開始
され、その後第1のラックがピニオンから離脱して第3
の移動体が第2の移動体に対して相対的に移動されるこ
とを特徴とする。本発明に従えば、第2の移動体の第1
のラックと第3の移動体の第2のラックとが共通のピニ
オンに係合離脱自在に噛合うので、単一の駆動源によっ
て第2の移動体および第3の移動体を所要のとおり移動
させることができ、第2の移動体および第3の移動体を
移動させる構造を簡単にすることができる。また、カセ
ットを挿入したとき、まず第2の移動体が第3の移動体
に対して相対的に移動され、次いで第2の移動体ととも
に第3の移動体が移動され、その後第3の移動体が第2
の移動体に対して相対的に移動されるので、第2の移動
体および第3の移動体の移動範囲を小さくすることがで
き、これによっても装置の小型化(特にその奥行きを小
さくすること)が図れる。また。第1のラックおよび第
2のラックとピニオンの組合せを用いることによって、
容易に上述した動きを達成することができる。
【0025】また本発明は、媒体駆動ユニットは筐体に
収容され、この筐体には、カセットを挿入する挿入開口
が規定され、昇降体には挿入開口からカセットの挿入方
向に延びる挿入路が規定されており、昇降体が上昇位置
にあるときには、挿入開口と挿入路とが合致してカセッ
トの挿入が許容されるが、昇降体が下降位置に位置付け
られると、挿入開口と挿入路とが上下方向に合致せず、
昇降体の一部が挿入開口に位置し、これによってカセッ
トの挿入が阻止されることを特徴とする。本発明に従え
ば、昇降体が下降位置に位置付けられると、この昇降体
の一部が筐体に規定された挿入開口に位置するので、新
しいカセットの上記挿入開口を通しての挿入が阻止さ
れ、操作者の誤操作が防止される。
【0026】また本発明は、媒体駆動ユニットの下方側
には、媒体駆動ユニットを制御するための制御回路手段
が配置され、制御回路手段はカセットの記録および/ま
たは再生中に調整する調整手段を含み、調整手段は、制
御回路手段における、媒体駆動ユニットから突出する部
位に配設されており、さらに第1の移動体、第2の移動
体および昇降体にはそれぞれ調整用孔が設けられてお
り、昇降体が下降位置にあるときには、第1の移動体、
第2の移動体および昇降体の調整用孔が上下方向に合致
し、これによって調整用孔を通しての調整手段の調整が
許容されることとを特徴とする。本発明に従えば、カセ
ットを記録および/または再生するときには昇降体が下
降位置に保持され、かかる下降位置においては第1の移
動体、第2の移動体および第3の移動体の調整用孔が上
下方向に合致するので、これらの移動体の下方に調整手
段が配置されていてもかかる調整用孔を通して調整手段
を調整することができる。
【0027】また本発明は、媒体駆動ユニットの下方側
には、媒体駆動ユニットを制御するための制御回路手段
が配置され、制御回路手段はカセットの記録および/ま
たは再生中に調整する調整手段を含み、調整手段は、制
御回路手段における、媒体駆動ユニットの下側に位置す
る部位に配設されており、さらに第1の移動体、第2の
移動体、第3の移動体、昇降体および媒体駆動ユニット
にはそれぞれ調整用孔が設けられており、昇降体が下降
位置にあるときには、第1の移動体、第2の移動体、第
3の移動体、昇降体および媒体駆動ユニットの調整用孔
が上下方向に合致し、これによって調整用孔を通しての
調整手段の調整が許容されることとを特徴とする。本発
明に従えば、カセットを記録および/または再生すると
きには昇降体が下降位置に保持され、かかる下降位置に
おいては第1の移動体、第2の移動体、第3の移動体、
昇降体および媒体駆動ユニットの調整用孔が上下方向に
合致するので、これらの移動体、媒体駆動ユニット等の
下方に調整手段が配置されていてもかかる調整用孔を通
して調整手段を調整することができる。
【0028】また本発明は、一対の凹部が設けられたカ
セット本体と、カセット本体に回転可能に収容された記
録媒体を備えるカセットと、一対の凹部に対応する一対
の係合爪を有し、前記カセットの挿入方向に後退位置ま
で移動自在であるカセット移動体と、カセット移動体を
カセットの挿入方向および離脱方向に移動させる駆動源
と、カセットを移動自在に支持し、カセット移動体を前
記後退位置に保持するカセット保持体と、カセット保持
体に近接する上昇位置とカセット保持体から離隔する下
降位置との間を移動自在でかつ前記カセットに収容され
た記録媒体を回転駆動する媒体駆動ユニットと、媒体駆
動ユニットを上昇位置とその下方の下降位置との間を移
動させるためのユニット移動体と、を具備し、媒体駆動
ユニットは、カセットを挿入するときには下降位置に保
持され、カセットを記録および/または再生するときに
は上昇位置に保持され、媒体駆動ユニットが下降位置に
あるときにカセットが挿入され、カセットを挿入すると
カセット本体の一対の凹部が第1の移動体の係合爪に係
合され、媒体駆動ユニットが第3の移動体の作用によっ
て下降位置から上昇位置に移動されると、カセット保持
体に保持されたカセットの記録媒体が媒体駆動ユニット
に駆動連結されることを特徴とするカセット式記録媒体
の記録およびまたは再生装置である。本発明に従えば、
カセットと係合するカセット移動体とカセット移動体を
保持するカセット保持体と媒体駆動ユニットを移動させ
るユニット移動体によってカセットと媒体駆動ユニット
が所定の位置関係に位置付けられるので、比較的簡単な
構成でもってカセットを記録および/または再生状態に
保持することができる。
【0029】また本発明は、筐体と、筐体に収容され、
この筐体に防振構造体を介して支持された防振ユニット
を具備し、防振ユニットは記録媒体を回転駆動する媒体
駆動ユニットを含み、防振構造体は、防振ユニットの底
面に設けられた複数個の防振手段と、防振ユニットの背
面に設けられた少なくとも1個の防振手段を含んでいる
ことを特徴とする記録媒体の記録および/または再生装
置である。本発明に従えば、防振構造体は防振ユニット
の底面に設けられた防振手段に加えてその背面に設けら
れた防振手段を備えているので、防振ユニットを水平方
向から幾分傾斜して配置させても防振効果を損なうこと
なく防振ユニットを確実に支持することができる。
【0030】さらにまた本発明は、筐体と、筐体に収容
され、この筐体に防振構造体を介して支持された防振ユ
ニットを具備し、防振ユニットは記録媒体を回転駆動す
る媒体駆動ユニットを含み、防振構造体は、防振ユニッ
トの両側面に設けられた複数個の防振手段と、防振ユニ
ットの背面に設けられた少なくとも1個の防振手段を含
んでいることを特徴とする記録媒体の記録および/また
は再生装置である。本発明に従えば、防振構造体は防振
ユニットの両側面に設けられた防振手段に加えてその背
面に設けられた防振手段を備えているので、防振ユニッ
トを水平方向から幾分傾斜して配置させても防振効果を
損なうことなく防振ユニットを確実に支持することがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
記録媒体の記録および/または再生装置を分解して示す
分解斜視図であり、図2はその断面図であり、また図3
は図1の装置におけるシャーシを示す平面図である。
【0032】図1〜図3を参照して、図示の形態の装置
は、第1の移動体2、第2の移動体4、第3の移動体
6、昇降体8および媒体駆動ユニット10を具備してい
る。カセット12は、昇降体8に支持され第1の移動体
2および第2の移動体4によって挿入方向に移動され、
しかる後昇降体8によって下降されて記録および/また
は再生状態に保持される。実施の形態では、本発明をM
Dディスクを再生する車両搭載用ディスク再生装置に適
用しており、したがって再生専用の装置に適用してい
る。
【0033】図示の第1の移動体2は、細長いブロック
状の本体部14を有している。本体部14の上部中間部
には凹部16が設けられ、この凹部16によってその両
端部18,20は上方に突出している。この本体部14
の両側面には、一対の係合爪22,24が設けられてい
る。図8も参照して、係合爪22,24は板ばねから構
成され、その一端部が固定ねじ等によって本体部14の
側面に固定されている。係合爪22,24の先端部はこ
の本体部14から図1において右下方に突出しており、
かく突出している端部に爪部22a,24aが設けられ
ている。爪部22a,22bは、たとえば、先端部を内
側に略U字状に湾曲させることによって形成することが
できる(図8参照)。この本体部14には、また、両側
部に係合爪22、24の一端部を貫通して一対の凹部2
6,28が設けられている(図8参照)。この本体部1
4は、たとえば合成樹脂から形成することができる。
【0034】第2の移動体4は、所定の間隔を置いて配
設された一対の主側壁30,32を有し、主側壁30,
32の一端部が連結壁34によって連結されている。こ
れら主側壁30,32および連結壁34は、たとえば金
属プレートにプレス加工を施すことによって一体に形成
することができる。連結壁34の中間部34aは下方に
折曲られて突出されている。この中間部34aは第1の
移動体2の凹部16に対応しており、後述するとおりに
両者が連結されると上記凹部16内に位置する。
【0035】片方の主側壁30の内側に副側壁36が配
設されている。図4も参照して、副側壁36は略L字状
であり、第1壁部38とこの第1壁部38の下端から実
質上直角に延びる第2壁部40を有している。第1壁部
38には、その長手方向に間隔を置いて一対の長孔42
が形成されている。また、第2壁部40には、その長手
方向に長く延びる長孔44が形成されているとともに、
その縁部にはほぼ全長に渡って第1のラック46が設け
られている。第1のラック46は、第2の移動体4を移
動させるときに利用される。一方、各長孔44に対応し
て、第2の移動体4の主側壁30に、内方に突出する一
対のピン48が設けられ、これらピン48が副側壁36
の外側から長孔44に移動自在に受入れられている。か
く構成されているので、主側壁30とこれに装着された
副側壁36とは、ピン48が長孔42の一端部に位置す
る位置(図15に示す位置)からピン48が長孔44の
他端部に位置する位置まで相対的に移動自在に連結され
ている。
【0036】この第2の移動体4は、さらに次のとおり
構成されている。主側壁30の一端部には、内方に突出
する突起部50が設けられ、また副側壁36の端部には
内方に突出する突起部52が設けられ、両突起部50,
52間に、たとえばコイルばねでよいばね部材54が介
在されている。このばね部材54は、主側壁30と副側
壁36が相互に近接する方向に弾性的に偏倚する。ま
た、副側壁36の第1壁部38の端部には、上方に突出
する突起部56が設けられ、この突起部56と装置シャ
ーシ(後述する)との間にコイルばねでよいばね部材5
8が介在されている。ばね部材58は、副側壁36を装
置シャーシに向けて、すなわち図4において右上方に弾
性的に偏倚する。また、片方の主側壁30には、その上
部に長手方向に延びる長孔60が形成され、その他端部
には外方に突出する押圧部62が一体に設けられてい
る。さらに、他方の主側壁32は略L字状であり(図2
参照)、その垂直部64には、長手方向に延びる長孔6
6が形成され、垂直部64の下端から内方に延びる水平
部68にも長手方向に延びる長孔70が形成されてい
る。また、垂直部64の一端部には突起部72が設けら
れ、この突起部72と装置シャーシ(後述する)との間
にも、シャーシに向けて弾性的に偏倚するばね部材(図
示せず)が介在されている。
【0037】第1の移動体2と第2の移動体4との間に
は係合手段が設けられている。図示の係合手段は、一対
の係合突起74と一対の係合凹部76の組合せから構成
され、係合突起74が第1の移動体2の凹部16に所定
の間隔を置いて設けられている。また、一対の凹部76
は第2の移動体4の連結壁34に配設され、連結壁34
の中間部34aに形成された孔から形成されている。な
お、係合突起74の先端部は、円錐状に先細になってお
り、係合突起74の係合凹部76への係合がスムースに
行われるようになっている。
【0038】第1の移動体2と第2の移動体4は、次の
とおりに着脱自在に係合される。図1、図2および図5
から理解されるとおり、第1の移動体2が第2の移動体
4に対して相対的に上方に移動されると、第1の移動体
2の係合突起74が第2の移動体4の係合凹部76に侵
入し、係合突起74と係合凹部76が係合状態となる。
かかる係合状態においては、第1の移動体2は、第2の
移動体4の主側壁30,32の内側であって、その連結
壁34の下側に位置付けられ、係合突起74は本体部1
4の凹部16内にて連結壁34の孔を貫通し、両者は一
体として移動される。図示の形態では、第1の移動体2
の凹部16に第2の移動体4の連結部34の中間部34
aが位置する構成であるので、第1の移動体2および第
2の移動体4に関連して装置の高さを低くすることがで
き、その薄型化が達成される。また、係合手段の係合状
態においては、係合突起74が台1の移動体2の凹部1
6に位置し、第2の移動体4の連結壁34の両端部上面
からから上方に突出することもないので、係合手段に関
連して一層の装置の薄型化が達成される。一方、第1の
移動体2が第2の移動体4に対して相対的に下方に移動
されると、係合突起74が第2の移動体4の係合凹部7
6から離脱し、係合突起74と係合凹部76の係合が解
除され、第1の移動体2と第2の移動体4は、相互に移
動自在となる。この実施例では、係合手段が一対の突起
と一対の凹部から構成されているので、第1の移動体2
と第2の移動体4はそれらの両側部にて連結され、連結
状態にての両者のスムースな移動が可能となる。なお、
実施の形態では、一対の係合突起74を第1の移動体2
に設け、一対の係合凹部76を第2の移動体4に設けて
いるが、これとは反対に、一対の係合突起74を第2の
移動体4に、また一対に係合凹部76を第1の移動体2
に設けるようにすることもできる。
【0039】次いで、主として図2および図3を参照し
て装置シャーシについて説明すると、図示の装置シャー
シ78は、略矩形状の底プレート80を備えている。こ
の底プレート80の中央部には略矩形状の開口82が形
成され、この開口82の両側縁に実質上垂直上方に延び
る一対のフレーム84,86が一体的に設けられている
(図2においては、このフレーム84、86を省略して
示している)。片方のフレーム84には、図3において
左右方向(後述するカセットの挿入方向)に間隔を置い
て第3の移動体6のための一対のピン88が設けられ、
この一対のピン88の間には第2の移動体4のためのピ
ン90が設けられている。また、他方のフレーム86に
は、フレーム84と同様に、左右方向に間隔を置いて第
3の移動体6のための一対のピン92が設けられている
とともに、一対のピン92の間に第2の移動体4のため
のピン94が設けられている。ピン90は、図4に示す
とおり、第2の移動体4の主側壁30の長孔60に移動
自在に受入れられている。また、ピン94は、第2の移
動体4の他方の主側壁32の長孔66(図1)に移動自
在に受入れられる。かく構成されているので、第2の移
動体4と装置シャーシ78は、図4および図15に一部
示すとおり、ばね部材58の弾性偏倚作用によってピン
90が長孔60の一端部(図4および図15において右
端部)に位置する位置関係に保持される。この装置シャ
ーシ78は、図示していないが、その4角部に設けられ
た支持部81によって装置の筐体のベースに取付けられ
る。なお、媒体駆動ユニット10の装置シャーシ78へ
の支持構造については後述する。
【0040】図1、図2および図5を参照して、昇降体
8について説明すると、図示の昇降体8は、矩形状の底
壁96と、この底壁96の両側部から実質上垂直上方に
延びる垂直側壁98,100を有し、垂直側壁98,1
00の上端部には内方に突出する上案内壁102,10
4が一体に設けられている。したがって、昇降体8は、
底壁96の上面、垂直側壁98,100の内面および上
案内壁102,104の下面によって実質上細長い矩形
状のカセット挿入路を規定し、このカセット挿入ろは、
図1および図5において右下かた右上の方向に、図2に
おいて紙面に垂直な方向に延びている。実施の形態で
は、カセット12の挿入が容易となるように、底壁96
の挿入側の一端部96aは下方に傾斜され、垂直側壁9
8,100の挿入側一端部98a,100aは外方に傾
斜され、上案内壁102,104の挿入側一端部102
a,104aは上方に傾斜されており、カセット12は
これら傾斜端部96a,98a,100a,102a,
104aに案内されて挿入路に導かれる。
【0041】この昇降体8に関連して、さらに、次のと
おり構成されている。底壁96には、4角部に略対応し
て円形状の貫通孔108が4個形成され、その略中央部
にも所定形状の開口110が形成されている。また、垂
直側壁98にはその長手方向に間隔を置いて一対の昇降
用突部112が設けられ、他方の垂直側壁100にもそ
の長手方向に間隔を置いて一対の昇降用突部114が設
けられている。昇降用突部112,114は、たとえば
ピン部材から構成することができ、垂直側壁98,10
0から外方に突出している。また、底壁96の他端部に
は、実質上垂直上方に突出する当接壁116が設けられ
ている。
【0042】第1の移動体2は、昇降体8の底壁96に
載置され、垂直側壁98,100および上案内壁10
2,104に案内されて矢印118で示すカセット12
の挿入方向および矢印120で示す排出方向に移動自在
である。そして、この第1の移動体2が矢印118で示
す方向に後退位置まで移動されると、カセット12が当
接壁116に当接してその移動が阻止され、第1の移動
体2はこの後退位置に位置付けられる(図8も参照)。
【0043】昇降体8と第1の移動体2との間には、第
1の移動体2を上記後退位置に保持するための位置保持
手段が設けられている。図示の位置保持手段は、一対の
弾性突部とこれらに対応する一対の凹部から構成されて
いる。主として図8を参照して、一対の弾性突部は、た
とえば板ばね120,122から構成することができ、
それらの基部が固定ねじ124によって昇降体8の垂直
側壁98,100の他端部に固定されている。板ばね1
20,122の先端部120a,122aは略V字状に
内方に幾分突出されている。板ばね120,122の先
端部120a,122aのかかる突出を許容するため
に、垂直側壁98,100の所定部位には開口126,
128が形成されている。また、一対の凹部は、第1の
移動体2の本体部14の側面に設けられた凹部26,2
8から構成される。したがって、第1の移動体2が矢印
118で示す方向に後退位置まで移動されると、板ばね
120,122が弾性変形して幾分拡がり、その先端部
120a,122aが垂直側壁98,100の開口12
6,128を通して第1の移動体2の凹部26,28に
係合し、かくして板ばね120,122の弾性作用によ
って第1の移動体2が当接壁116に当接する後退位置
に弾性的に保持される。この第1の移動体2の保持は、
当接壁116とこの当接壁116に向けて弾性的に偏倚
する一対の板ばね120,122によって行われるの
で、その保持が確実となる。一方、第1の移動体2が上
記後退位置から矢印120で示す排出方向に移動される
と、板ばね120,122が弾性変形して幾分拡げら
れ、その先端部120a,122aと第1の移動体2の
凹部26,28の係合が解除される。この実施形態で
は、一対の弾性突部としての板ばね120,122を昇
降体8に、一対の凹部26,28を第1の移動体2に設
けているが、これとは反対に、一対の板ばね120、1
24を第1の移動体2に、一対の凹部26,28を昇降
体8に設けるようにすることもできる。
【0044】昇降体8の下方には、媒体駆動ユニット1
0が配置される。再び、図1および図2を参照して、図
示の媒体駆動ユニット10は、箱状の駆動ユニット本体
130を備え、この駆動ユニット本体130の両側面に
は、それぞれ補助支持壁132,134が設けられてい
る。補助支持壁132,134は実質的に左右対称の構
造であり、その両端部には上方に突出する突出壁13
6,138がそれぞれ設けられている。突出壁136,
138には、それぞれ、上下方向に延びる案内溝14
0,142が形成されている。この案内溝140,14
2には、昇降体8に設けられた昇降用突部112,11
4が移動自在に受入れられる。したがって、昇降体8
は、昇降用突部112,114が案内溝140,142
内をこれに沿って相対的に移動することによって上下方
向(すなわち、媒体駆動ユニット10に近接および離隔
する方向)に移動される。
【0045】また、補助支持壁132,134には、そ
れぞれ、外方に突出する一対の案内用突起144,14
6(図1において、案内用突起146について片方のみ
示す)が設けられているとともに、一対の突出壁13
6,138の片方に近接して、上方に突出する係止突部
147,149が設けられている。さらに、駆動ユニッ
ト本体130の上面には、カセット12を所定位置に位
置付けるための2個の円筒状の小突起148と2個の円
錐状の小突起150が設けられている。また、駆動ユニ
ット本体130の上面には、駆動モータ(図示せず)に
よって回転駆動されるディスクテーブル152が露呈し
ており、かかるテーブル152にカセット12に収容さ
れた記録媒体(図示せず)が駆動連結される。この媒体
駆動ユニット10は、記録および/または再生するカセ
ット12に向けて光を投射しその反射光を受光する光学
ユニット(図示せず)を含んでいる。
【0046】媒体駆動ユニット10と昇降体8との間に
は、昇降体8を駆動ユニット10に向けて弾性的に偏倚
する弾性偏倚手段が介在されている。図示の弾性偏倚手
段は、一対のねじりばね153から構成されている。昇
降体8の垂直側壁98,100には、係止ピン155
(図1において側壁98に設けられたもののみを示す)
が設けられており、ねじりばね153の一端部がこの係
止ピン155に係止されている。そして、垂直側壁98
側においては、ねじりばね153の他端部は補助支持壁
132の係止突部147に係止されており、また他方の
垂直側壁100側においては、ねじりばね153の他端
部は補助支持壁134の係止突部149に係止されてい
る。ねじりばね153は昇降体8を媒体駆動ユニット1
0に近接する方向に弾性的に偏倚する。なお、弾性偏倚
手段としては、ねじりばねに代えて、他の種類のばね、
たとえばコイルばね、板ばね等から構成することもでき
る。
【0047】媒体駆動ユニット10は、次のとおりにし
て装置シャーシ78に支持されている。図1および図2
とともに図3を参照して、媒体駆動ユニット10の補助
支持壁132,134の下端部は、駆動ユニット本体1
30の底面より幾分下方に突出しており、この突出部の
両端部に内方に突出する支持部154,156(図1お
よび図2においてそれらの片方のみ示す)が一体に設け
られている。また、装置フレーム78の4角部には、取
付部材158が固定ねじによって固定されている(図3
には、取付部材158が取付られる部位を示す)。各取
付部材158の先端部には防振手段160が装着され、
この防振手段160が対応する支持部154,156に
装着されている。したがって、媒体駆動ユニット10は
防振手段160を介して装置シャーシ78に支持され、
装置シャーシ78から媒体駆動ユニット10に伝達され
る振動等が抑えられる。防振手段160は、実施の形態
では、略円筒状のゴム部材162とこのゴム部材162
の外側に配設されたコイルばね164から構成され、充
分な防振特性が得られるようになっている。なお、防振
手段160として、ゴム部材162またはコイルばね1
64の片方から構成することもできる。
【0048】昇降体8は、第3の移動体6によって昇降
動される。図1、図2、図9および図18を参照して、
図示の形態の第3の移動体6は、所定の間隔を置いて配
設された一対の側壁170,172を有し、この側壁1
70,172が天壁174を介して接続されている。片
方の側壁170は、第2の移動体4の主側壁30と昇降
体8の垂直側壁98および媒体駆動ユニット10の補助
支持壁132との間に配置され、また他方の側壁172
は、第2の移動体4の主側壁32と昇降体8の垂直側壁
100および媒体駆動ユニット10の補助支持壁134
との間に配置される。側壁170,172は実質上左右
対称の形状であり、図9および図18において片方の側
壁170のみを示し、主として側壁172について説明
する。
【0049】側壁170,172の上部両端部には、所
定の間隔を置いて一対の傾斜溝176,178が設けら
れている。各傾斜溝176(178)は、水平方向に対
して所定角度傾斜(たとえば、30〜45度程度でよ
い)した傾斜溝部180を有し、傾斜溝部180の上端
部には水平方向に延びる水平溝部182が設けられ、ま
た傾斜溝部180の下端部には水平方向に拡大して延び
る(水平方向に離れるに従ってその幅が大ききなってい
る)拡大溝部184が設けられている。側壁180の傾
斜溝176には昇降体8の垂直側壁98の昇降用突起1
12がその溝176に沿って移動自在に受入れられ、他
方の側壁182の傾斜溝178には、昇降体8の他方の
垂直側壁100の昇降用突起114がその溝178に沿
って移動自在に受入れられる。したがって、昇降体8に
対して第3の移動体6が相対的に矢印118(または1
20)で示す方向に移動されると、昇降用突起112,
114が傾斜溝176,178に沿って相対的に下方
(または上方)に移動され、かくして昇降体8は図20
〜図22に示す下降位置(または、図18及び図19に
示す上昇位置)に向けて下方(または上方)に移動され
る。
【0050】側壁170,172の下部両端部には、所
定の間隔を置いて一対の水平溝186,188が設けら
れている。各水平溝186(188)は、実質上水平に
延びる水平溝部190と、この水平溝部190の一端部
から水平方向に拡大して延びる(水平方向に離れるに従
ってその幅が大きくなっている)拡大溝部192から構
成されている。側壁170の水平溝186には、媒体駆
動ユニット10の補助支持壁132の案内用突起144
がその溝186に沿って移動自在に受入れられ、他方の
側壁172の水平溝188には、媒体駆動ユニット10
の補助支持壁134の案内用突起146がその溝188
に沿って移動自在に受入れられる。なお、実施形態で
は、一対の水平溝186,188の片方における拡大溝
部192の端部が外側に解放されているが、必ずしも解
放する必要はない。
【0051】傾斜溝176,178と水平溝186,1
88とは、次のとおり形成されている。図20〜図22
に示すとおり、傾斜溝176,178の拡大溝部184
は水平溝186,188の拡大溝部192よりも幾分細
長くなっている。したがって、昇降用突起112,11
4が傾斜溝176,178の傾斜溝部180の下端部に
位置するとき、案内用突起144,146は未だ水平溝
186,188の水平溝部190に位置し、昇降用突起
112,114がさらに拡大溝部184に入ってさらに
幾分移動すると、案内用突起144,146が水平溝1
86,188の水平溝部190を離れて拡大溝部192
に進入するようなる。そして、昇降体8に対して第3の
移動体6が図22に示す後位置まで移動すると、昇降用
突起112,114は傾斜溝186,188の拡大溝部
184の実質上中央に位置するとともに、案内用突起1
44,146は水平溝186,188の拡大溝部192
の実質上中央に位置する。
【0052】側壁170,172の下端両端部には、水
平方向に延びる一対の長孔194,196が設けられて
いる。側壁170の長孔194には、装置シャーシ78
のフレーム84に設けられたピン88がそれに沿って移
動自在に受入れられ、他方の側壁172の長孔196に
は、装置シャーシ78の他方のフレーム86に設けられ
たピン92がそれに沿って移動自在に受入れられている
(図3)。したがって、第3の移動体6は、ピン88,
92が長孔196,198の一端部に位置する位置(図
18に示す位置)から長孔196,198の他端部に位
置する位置(図22に示す位置)まで、装置シャーシ7
8に対して相対的に移動自在にこの装置シャーシ78に
支持される。実施の形態では、片方のピン88に関連し
て、長孔194を貫通して突出するその先端部にコイル
ばね200の一端部が係止され、このコイルばね200
の他端部は側壁170に設けられた係止突起202に係
止されている。コイルばね200は側壁170を図1に
おいて右上から左下の方向、図18において左方に弾性
的に偏倚し、したがって第3の移動体6は、通常、図1
8に示す前位置(ピン88,92が長孔196,198
の一端に当接する位置)に弾性的に保持される。
【0053】側壁170,172には、さらに、一対の
傾斜溝176,178の間に水平方向に延びる長孔20
4,206が設けられている。この長孔204,206
は、装置シャーシ78のピン90,94が側壁170,
172を貫通して、第2の移動体6の主側壁30,32
の長孔60,66に挿入されることを許容する。
【0054】側壁170,172には、さらに、外方に
突出する突出片208,210(図2)が設けられてい
る(図2)。側壁208の上面には係合ピン212(図
2、図4)が設けられ、このピン212が第2移動体2
の副側壁36の長孔44(図4)にそれに沿って移動自
在に受入れられている。この突出片208の先端部に
は、そのほぼ全長に渡って第2のラック213(図1、
図18)が設けられている。また、他方の突出片210
の上面にも係合ピン214が設けられ、このピン214
(図2)が第2移動体4の主側壁32の長孔70にそれ
に沿って移動自在に受入れられている。ピン212,2
14は、通常、第2の移動体4の長孔44,70の図1
において右端部に位置し、第3の移動体6に対して第2
の移動体4が相対的に移動されると長孔44,70の図
1において左端部に当接する。
【0055】第2の移動体4の第1のラック46と第3
の移動体6の第2のラック213は、共通の駆動源21
8によって回転駆動される。図1および図5を参照し
て、電動モータから構成することができる駆動源218
の出力軸にはウォーム歯車220が設けられ、ウォーム
歯車220が第1歯車222の歯車部224に駆動連結
され、第1歯車222の歯車部226が第2歯車228
の歯車部228に駆動連結され、この第2歯車228の
歯車部232が第3歯車234の歯車部236に駆動連
結され、第3歯車234の歯車部238(ピニオンとし
て機能する)が第1のラック46および第2のラック2
13に駆動連結される。
【0056】駆動源218による第2の移動体4および
第3の移動体6の移動は、次のように行われる。主とし
て図11〜図14を参照して、図示の形態では、第1の
ラック46は第2の移動体4の副側壁36のほぼ全長に
渡って設けられ、第2のラック213は第2の移動体6
の側壁170の中間部に比較的短く設けられている。
【0057】カセット12の挿入時には、図11に示す
とおり、第3の歯車234の歯車部238が第2の移動
体4の第1のラック46の一端部(図11において右端
部)において噛合している。そして、カセット12の挿
入によって駆動源218が所定方向に回転駆動される
と、第1歯車222および第2歯車228を介して第3
歯車234が矢印240で示す時計方向に回転駆動され
る。かく回転駆動されると、第2の移動体4(副側壁3
6および主側壁30,32)が矢印118で示すカセッ
ト12の挿入方向に移動される。このとき、第3の移動
体6の第2のラック213は第3歯車234の歯車部2
38に噛合っておらず、したがって第3の移動体6は移
動することはなく、第2の移動体4が第3の移動体6に
対して相対的に移動される(図12)。第2の移動体4
がさらに移動されると、第3の移動体6のピン212,
214が長孔44,70の他端部に位置してこれに当接
し、第2の移動体4の移動に伴って第3の移動体6の移
動が開始される(図13)。第3の移動体6が矢印11
8で示す方向に幾分移動されると、第3の移動体6の第
2ラック213が第3歯車234の歯車部238に噛合
する一方、第2の移動体4の第1のラック46がこの歯
車部238を通過して歯車部238との噛合が解除され
る。第2のラック213が歯車部238に噛合すると、
この歯車部238の回転によって第3の移動体6が矢印
118で示す方向に移動される。このとき、第1のラッ
ク46は歯車部238との噛合が解除されているので、
第2の移動体4に対して第3の移動体6が相対的に移動
される(図14)。なお、実施の形態では、1個の駆動
源218によって第2の移動体4および第3の移動体6
を移動させて構成の簡略化を図っているが、第2の移動
体4を移動させる駆動源と第3の移動体6を移動させる
別の駆動源とを用いて移動させることもできる。
【0058】駆動源218を制御するために、2個の検
出スイッチが設けられている。図1、図5および図6を
参照して、検出スイッチ240は、第2の移動体4の主
側壁30に関連して設けられている。検出スイッチ24
0の検知部240aは、第2の移動体4の押圧部62の
移動経路に配置され、カセット12の挿入時はこの押圧
部62によって押圧される(図5)。そして、第2の移
動体4の主側壁30が矢印118で示す方向に移動され
ると、押圧部62による押圧が解除され、検出スイッチ
240は閉(ON)状態から開(OFF)状態に切換え
られ、駆動源218が付勢される。また、他方の検出ス
イッチ242は媒体駆動ユニット10の上面に設けら
れ、その検知部242aは昇降体8の移動経路に配置さ
れている。昇降体8が上昇位置にあるとには、検知部2
42aの上方に位置し、検出スイッチ242は開(OF
F)状態にある。そして、昇降体8が下降位置まで下が
ると、その一部が検知部242aに作用して検出スイッ
チ242は開から閉(ON)に切換えられ、駆動源21
が除勢される。
【0059】実施の形態では、第2の移動体4および第
3の移動体6に関連して、次のとおり構成されている。
第3の移動体6の天壁174は、一対の側壁170,1
72の両端部を接続する連結部174a,174bを有
し、これら連結部174a,174bの中間部が接続部
174cによって接続されおり、連結部174a,17
4bおよび接続部174cは、天壁174の両側部にお
いて矩形状の開口を規定している。第2の移動体4は、
この第3の移動体6の下側に配置され、第2の移動体4
の連結壁34の中間部34aが第3の移動体6の天壁1
74の接続部174cの下側に位置し、この連結壁34
の中間部34aによって規定された凹部に接続部174
cが位置している。また、連結壁34の両端部は天壁1
74に規定された開口内に位置している。そして、第3
の移動体6に対して第2の移動体4が移動されるときに
は、連結壁34の両端部は天壁174の上記開口の範囲
内を移動する。したがって、第2の移動体4の連結壁3
4の一部と第3の移動体6の天壁174の接続部174
cとが同一面を規定するようになり(図2参照)、この
とにより、装置の高さを効果的に抑えることができ、装
置の薄型化が達成される。また、実施形態では、上述し
たとおり、第2の移動体4が第3の移動体6に対して相
対的に移動され、次いで第2の移動体4と第3の移動体
6が共に移動した後、第3の移動体6が第2の移動体4
に対して相対的に移動されるので、第2の移動体4およ
び第3の移動体6に移動量を必要最小限とすることがで
き、このことに関連して、装置内のスペースを効果的に
利用し、また装置の奥行も小さくすることができ、装置
全体の小型化が達成される。
【0060】実施の形態では、さらに、次のように構成
されている。媒体駆動ユニット10の下側には、これを
制御するための制御回路手段246が配設されている。
制御回路手段246は矩形状の回路基板248を有し、
この回路基板248が媒体駆動ユニット10の下面に取
付けられている。回路基板248は、媒体駆動ユニット
10とほぼ同じ大きさであり、その内面(媒体駆動ユニ
ット10と対向する面)には調整ねじの如き調整手段
(図示せず)が設けら、その外面には、種々の電子素子
が設けられている。この調整手段は、たとえば、媒体駆
動ユニット10の光学ユニット(図示せず)からの出力
信号を調整するものであり、メイン光とサブ光との比の
調整(EFバランス調整)、フォーカスゲインの調整、
トラッキングゲインの調整等のための調整手段でよい。
これに関連して、図1に示すとおり、第1の移動体2の
本体部16の略中央部に貫通孔250が設けられ、第2
の移動体4の連結壁34の略中央部に貫通孔252が設
けられている。また、第3の移動体6の天壁174の後
端部に貫通孔254が設けられ、昇降体8の底壁96の
後端部に貫通孔256が設けられ、さらに媒体駆動ユニ
ット10の後端部に貫通孔258が設けられている。こ
れら貫通孔250,252,254,256,258は
調整用孔として機能し、後述如くして昇降体8が下降位
置に位置付けられる、すなわちカセット12が記録およ
び/または再生状態に保持されると、これら孔250〜
258が上下方向に合致する。したがって、ドライバ等
の工具をこれら貫通孔250〜258を通して調整手段
に作用させることができ、装置を裏返すことなく、記録
および/または再生中において調整手段を容易に調整す
ることができる。
【0061】なお、実施の形態では、制御回路手段24
6の調整手段が媒体駆動ユニット10の下方に配置され
る構成であるが、制御回路手段の構成により、次のよう
に構成することができる。制御回路手段246の回路基
板248の一部が媒体駆動ユニット10よりも幾分後方
に突出し、かく突出する部位に調整手段が配設されてい
る場合には、第1の移動体2、第2の移動体4および昇
降体8にそれぞれ貫通孔を形成し、昇降体8が上記下降
位置にあるときに、第1の移動体2、第2の移動体4お
よび昇降体8の貫通孔が上下方向に合致するようにすれ
ばよい。かく構成することにより、カセット12の記録
および/または再生中はこれら貫通孔が上下方向に合致
し、これら孔を通して調整手段の操作が可能となり、同
様の効果が達成される。
【0062】かくのとおりの記録および/または再生装
置は、たとえばMD(ミニディスク)の如き記録媒体を
記録および/または再生するのに用いることができる。
この装置に用いるカセット12は、たとえば、図1、図
2および図5に示すとおり、矩形状のカセット本体26
0を備えている。カセット本体260は箱状であり、そ
の一部は開閉自在なカバー(図示せず)によって覆われ
ている。このカバーは、通常、カセット本体260の開
口を閉塞するが、後述ごとくして記録および/または再
生状態になると上記開口を解放する。カセット本体26
0の先端部の両側部には、一対の凹部262が設けられ
ており、かかる一対の凹部262には、第1の移動体2
の係合爪22,24の爪部22a,24aが着脱自在に
係合される(図8参照)。このカセット本体260内に
は、円板状の記録媒体(図示せず)が回転自在に配設さ
れている。この記録媒体には、チャック部(図示せず)
が設けられており、昇降体8が下降位置に位置付けられ
ると、媒体駆動ユニット10のディスクテーブル152
に駆動連結される。
【0063】次いで、カセット12の挿入操作および排
出操作について説明する。カセット12を挿入するに
は、装置の筐体(図示せず)に規定されている開口を通
してカセット12を昇降体8に規定されたカセット移動
路に挿入する。このとき、昇降体8が上昇位置にあって
筐体の開口と昇降体8の挿入路とは合致しており、した
がってカセット本体260を上記開口を通して挿入する
ことによって、このカセット本体260は昇降体8の底
壁96上に沿って挿入路に導かれる。カセット本体26
0をかく挿入すると、図5に示すとおり、カセット本体
260の先端角部が第1の移動体2の一対の係合爪2
2,24を幾分外側に弾性変形させ、係合爪22,24
の爪部22a,24aがカセット本体260の凹部26
2に係合する。カセット12を挿入するとき、昇降体8
は上昇位置にあり、また第3の移動体6は前位置にあ
り、さらに第1の移動体2および第2の移動体4は係合
状態にあって筐体(図示せず)の開口側に位置してい
る。そして、第1の移動体2の係合爪22,24の先端
部は昇降体8の垂直側壁98,100に形成された開口
270(図1、図6において垂直側壁98に形成された
開口270のみを示す)の内側に位置しており、これに
よって、係合爪22,24の外側への弾性変形が許容さ
れる。
【0064】カセット本体262の凹部264に第1の
移動体2の係合爪22,24が係合した状態でカセット
本体262を矢印118で示すカセット12の挿入方向
にさらに移動すると、図6に示すとおり、第1の移動体
2と第2の移動体4が係合手段を介して連結状態にある
(図11、図15参照)とともに、副側壁30の第1の
ラック46と第3歯車234の歯車部238とが噛合し
ているので、第1の移動体2とともに第2の移動体4の
側壁30,32および連結壁34が、副側壁36に対し
て相対的に矢印118で示す挿入方向に移動される。そ
して、かく移動するときは、主側壁30のピン48が副
側壁36の長孔42の一端部に位置する位置(図15に
示す位置)からコイルばね54の弾性偏倚力に抗してそ
の長孔42の他端部に向けて移動される。
【0065】第1の移動体2および第2の移動体4の主
側壁30,32が移動すると、図6および図16に示す
とおり、第2の移動体4の主側壁30に設けられた押圧
部62が検出スイッチ240の検知部240aから離
れ、検出スイッチ240は閉状態から開状態に切換えら
れ、かく切換られることによって、駆動源218が付勢
され、所定方向に回転駆動される。また、第2の移動体
4がかく移動されると、第1の移動体2も一体的に移動
され、第1の移動体2の係合爪22,24が昇降体8の
一対の垂直側壁98,100の開口270から外れてこ
れら側壁98,100の内側に位置し、垂直側壁98,
100によって係合爪22,24の外側への弾性変形が
阻止され、係合爪22,24からのカセット本体260
の離脱が防止される。なお、この形態では、駆動源21
8が回転駆動しないときには、カセット本体260の挿
入を停止すると、第1の移動体2および第2の移動体4
の主側壁30,32はコイルばね54の作用によって矢
印120で示すカセット12の排出方向に移動され、そ
れ故に、カセット本体260はカセット移動路から自動
的に幾分排出され、容易に装置から取出すことができ
る。
【0066】駆動源218が所定方向に回転駆動する
と、ウォーム歯車220、第1歯車222および第2歯
車228を介して第3歯車234(歯車部236,23
8)が矢印240(図6、図11)で示す方向に回転駆
動される。かくすると、図17に示すとおり、主側壁3
0のピン48が副側壁36の長孔42の一端部に当接し
た状態で第2の移動体4の全体(副側壁36、主側壁3
0,32および連結壁34)とともに、第1の移動体2
およびカセット本体260が矢印118で示す挿入方向
に移動される。このとき、図12に示すとおり、第3の
移動体6は移動することがないので、第3の移動体6に
対して第1の移動体2および第2の移動体4が移動さ
れ、第3の移動体6のピン212,214は第2の移動
体4の副側壁36の長孔44および主側壁32の長孔7
0内を一端部(図1および図12において右端部)から
他端部に向けて相対的に移動する。
【0067】駆動源218がさらに回転駆動されると、
カセット12、第1の移動体2および第2の移動体4が
矢印118で示す挿入方向に移動され、第3の移動体6
に対する第2の移動体4の相対移動によって、第3の移
動体6にピン212,214が第2の移動体4の副側壁
36の長孔44および主側壁32の長孔70の他端部に
当接し、第2の移動体4の移動に伴って第3の移動体6
も図18に示す前位置から矢印118で示す挿入方向に
移動される。そして、第2の移動体4とともに第3の移
動体6が幾分移動されると、図7および図13に示すと
おり、第3の移動体6の第2ラック213が第3歯車2
34の歯車部238に噛合し、歯車部238の回転によ
って、第1のラック46を介して第2の移動体4が、ま
た第2のラック213を介して第3の移動体6が上記挿
入方向に移動される。第3の移動体6が移動するときに
は、装置シャーシ78(図3)に設けられたピン88,
92が側壁170,172の長孔194,198内を相
対的に移動するので、この第3の移動体6は実質上水平
に移動される。
【0068】かくのとおりにして第1の移動体2が図8
および図9に示す後退位置まで移動すると、その本体部
14が昇降体8の底壁96に設けられた当接壁116に
当接し、この後退位置を越える移動が阻止される。かか
る後退位置においては、図8に示すとおり、第1の移動
体2の両側面の凹部26,28に昇降体8に設けられた
一対の板ばね120,122の先端部120a,122
aが弾性的に係合し、第1の移動体2は上記後退位置に
弾性的に保持される。また、かく第2の移動体4が移動
すると、第2の移動体4の第1のラック46が第3歯車
234の歯車部238から外れて両者の噛合が解除さ
れ、第2の移動体4の上記挿入方向の移動が停止され
る。このとき、第3の移動体6は、昇降体8および媒体
駆動ユニット10に対して矢印118で示す挿入方向に
幾分移動しているので、図19に示すとおり、昇降体8
の昇降用突起112,114は側壁170,172の傾
斜溝176,178の水平部溝部182と傾斜溝部18
0の接続部に位置し、また媒体駆動ユニット10の案内
用突起144,146は側壁170,172の水平溝1
86,188の水平溝部190に位置し、昇降体8は図
2および図9に示すとともに、図18および図19に二
点鎖線で示す上昇位置に保持されている。かかる上昇位
置においては、昇降体8は媒体駆動ユニット10の上方
に位置し、昇降体8に保持されたカセット12の記録媒
体(図示せず)は、ディスクテーブル152の上方に離
れて位置する。
【0069】そして、駆動源218がさらに回転駆動さ
れると、第3の移動体6が第1の移動体2および第2の
移動体4に対して相対的に上記挿入方向に移動される。
かくすると、図19および図20から理解されるとお
り、案内用突起144,146は水平溝186,188
の水平溝部190内を移動するので、媒体駆動ユニット
10は上下方向に移動することはない。これに対して、
昇降用突起112,114は傾斜溝176,178の傾
斜溝部180内を相対的に下方に移動するので、昇降体
8は、上記上昇位置から下方に図20〜図22に示す下
降位置に位置付けられる。昇降体8の下降時には、昇降
用突起112,114が媒体駆動ユニット10の突出壁
136,138に設けられた案内溝140,142に沿
って案内されることによって、この昇降体8は下降され
る。昇降体8がかく下降されると、第1の移動体2が位
置保持手段によって着脱自在に昇降体8に連結されてい
るので、昇降体8の下降に伴って第1の移動体2も下降
され、第1の移動体2の係合突起74が第2の移動体4
の係合凹部76から離脱し、第1の移動体2と第2の移
動体4の係合状態が解除される。したがって、第2の移
動体4と第1の移動体2および昇降体8に保持されたカ
セット12との連結が解除され、第2の移動体4からの
振動等がカセット12に伝達されることはない。なお、
第1の移動体2と第2の移動体4との係合が解除される
と、副側壁36と装置シャーシ78との間にコイルばね
58が介在されるとともに、主側壁30,32の長孔6
0,66に装置シャーシ78のピン90,94(図3)
が受入れられているので、ピン90,94が長孔60,
66の他端部(図1および図4において左下端部)に当
接することによって、第2の移動体4が所定位置に保持
される。
【0070】さらに駆動源218が回転駆動されると、
第3の移動体6が図21で示す位置を通って図22で示
す後位置まで移動され、この後位置まで移動されると駆
動源218が除勢される。実施の形態では、昇降体8が
図20で示す状態になる、すなわち下降位置まで下降す
ると、検出スイッチ242(図1)はこれを検出して開
から閉に切換わり、かく切換わった後所定時間経過後
(第3の移動体6が図20に示す位置から図22に示す
後位置まで移動するに要する時間の経過後)に駆動源2
18が除勢される。なお、この制御に代えて、第3の移
動体6の位置を検出し、第3の移動体6が図10および
図14に示す位置まで移動されたとき検出スイッチが開
から閉に切換えられるように構成することもできる。
【0071】第3の移動体6がかかる後位置まで移動さ
れると、図10、図14および図22に示す状態とな
り、媒体駆動ユニット10の案内用突起144,146
は第3の移動体6の水平溝186,188の拡大溝部1
92に略中央部に位置し、また昇降体8の昇降用突起1
12,114が第3の移動体6の傾斜溝176,178
の拡大溝部184の略中央部に位置する。したがって、
媒体駆動ユニット10および昇降体8(これに保持され
たカセット12および第1の移動体2も)は第3の移動
体6から実質上浮いて防振手段160を介して装置シャ
ーシ78に支持された状態となり、装置シャーシ78お
よび第3の移動体6を介しての媒体駆動ユニット10、
昇降体8への振動の伝達が抑えられる。
【0072】昇降体8が上記下降位置に移動されると、
媒体駆動ユニット10の上面に設けられた小突起14
8,150が昇降体8の底壁96に設けられた孔104
を通してカセット本体260に形成された孔(図示せ
ず)に侵入し、媒体記録ユニット10に対するカセット
12の正確な位置付けが達成される。また、カセット1
2の記録媒体のチャック部(図示せず)が媒体駆動ユニ
ット10のディスクテーブル152に駆動連結され、テ
ーブル152の回転によって記録媒体は所定方向に回転
駆動され、カセット12が記録および/または再生状態
となる。かくして、カセット12は、所定の挿入操作に
よって装置に装着され、媒体駆動ユニット10によって
記録および/または再生が行われる。
【0073】記録および/または再生状態においては、
昇降体8は上記下降位置に保持されている。それ故に、
筐体に規定さてた挿入開口(図示せず)と昇降体8に規
定されたカセット挿入路とは、上下方向に食い違うよう
になり、そして、実施の形態では、図2に一部二点鎖線
で示すとおり、昇降体8の上案内壁102,104が筐
体の挿入開口に位置するようになる。したがって、別の
カセット12を上記挿入開口を通して挿入しようとして
も、上案内壁102,104がこのカセット12の挿入
を阻止するので、別のカセット12が誤操作によって挿
入されることはない。
【0074】カセット12の記録および/または再生の
終了後カセットを取出すには、装置の排出(イジェク
ト)スイッチ(図示せず)を操作すればよい。排出スイ
ッチを押圧すると、駆動源218が上記所定方向とは反
対方向に回転駆動され、第1の移動体2、第2の移動体
4、第3の移動体6および昇降体8は、上述したとは反
対に移動される。すなわち、その動作を概説すると、第
3の移動体6が図22に示す後位置から矢印120で示
す排出方向に移動される。そして、図22で示す位置ま
で移動されると、まず、媒体駆動ユニット10の案内用
突起144,146が第3の移動体6の拡大溝部192
から水平溝部190に侵入する。このとき、昇降体8の
昇降用突起112,114は第3の移動体6の傾斜溝1
76,178の拡大溝部184に位置している。したが
って、案内用突起144,146と案内溝186,18
8の水平溝部190によって、媒体駆動ユニット10の
上下動が確実に阻止され、続いて昇降体8が上昇される
際にも、これを支持する防振手段160に上方への大き
い力が作用することが防止される。
【0075】駆動源218がさらに回動すると、昇降体
8の昇降用突起112,114が第3の移動体6の傾斜
溝176,178の拡大溝部184から傾斜溝部180
を通って水平溝部182に移動する。昇降用突起11
2,114が傾斜溝部176,178の水平溝部182
まで移動すると、昇降体8が上方に上記上昇位置まで移
動され、記録媒体(図示せず)と媒体駆動ユニット10
のディスクテーブル152との駆動連結が解除される。
また、昇降体8が上昇すると、第1の移動体2の係合突
起74が第2移動体4の係合凹部76に進入し、係合突
起74と係合凹部76が係合状態になる。
【0076】駆動源218がさらに回転駆動されて昇降
用突起112,114が傾斜溝186,188の水平溝
部182を移動するときには、第3の移動体6のピン2
12,214が第2の移動体4の長孔44,70の一端
部に当接し、第3の移動体6の移動にともなって第2の
移動体4および第1の移動体2が矢印120で示す排出
方向に移動され、第2の移動体4の第1のラック46が
第3歯車234の歯車部238に噛合される。その後、
駆動源218によって、第2のラック213を介して第
3の移動体6が、また第1のラック46を介して第1の
移動体2がそれぞれ上記排出方向に移動される。そし
て、第3の移動体6の昇降用突起112,114が傾斜
溝186,188の水平溝部182の先端部まで移動さ
れると、第2のラック213が第3歯車234の歯車部
238から離れ、第3歯車234による第3移動体6の
移動が解除される。かく噛合が解除されると、装置シャ
ーシ78のピン88と第3の移動体6の係止突起202
との間に第3の移動体6を図1において右下方に、図1
9において左方に弾性的に偏倚するコイルばね200が
介在されているので、第3の移動体6は、図18に示す
前位置(ピン88が長孔196の一端部に当接する位
置)に保持される。
【0077】第1の移動体2および第2の移動体4が矢
印120で示す排出方向に移動されると、昇降体8に設
けられた板ばね120,122と第1の移動体2の凹部
26,28との係合状態が解除され、第1の移動体2は
上記後退位置から排出方向に移動される。そして、第2
の移動体4が所定位置まで移動されると、図5に示すと
おり、主側壁30の押圧部62が検出スイッチ240の
検知部240aを押圧し、検出スイッチ240が開から
閉に切換わる。かくすると、検出スイッチ240からの
検出信号によって駆動源218が除勢され、第1の移動
体2および第2の移動体4の移動が停止される。かかる
停止状態においては、第1の移動体2の一対の係合爪2
2,24の先端部が昇降体8の垂直側壁98,100の
開口270の内側に位置し、カセット本体260の一部
は筐体の挿入開口(図示せず)を通して外側に突出した
状態で保持される。したがって、外側に突出するカセッ
ト本体260の一部をつかんでさらに排出方向に引出す
と、係合爪22,24の弾性変形によって、カセット本
体260の凹部262(図8)と係合爪22,24との
係合が解除され、かくしてカセット12を装置から排出
することができる。
【0078】この種の装置は、装置自体を実質上水平に
保持した状態で車両等に搭載されることは少なく、一般
に、挿入開口側(運転者と対向する面側)が幾分持上げ
られた様態で搭載される。それ故に、このような場合に
は、図1および図2にしめすとおり、媒体駆動ユニット
10を4個の防振手段160を介して装置シャーシ78
に支持することに代えて、たとえば図23で示すとおり
に支持するのが好ましい。図23において、この実施形
態では、媒体駆動ユニット10の底面4角部には、各角
部に対応して、防振手段280が設けられている(図2
3にて3個のみ示す)。さらに、媒体駆動ユニット10
の背面(カセットの挿入開口が位置する側とは反対の
面)にも防振手段282が配置され、この背面と装置シ
ャーシ78の後壁284との間に防振手段282が介在
されている。防振手段280,282は実質上同一の構
造のものでよく、実施形態では、円筒状のゴム部材28
6とゴム部材286の外側に配設されたコイルばね28
8の組合せから構成されている。充分な防振効果が得ら
れる場合には、防振手段280、282をゴム部材28
6またまコイルばね288のいずれかから構成すること
もできる。
【0079】媒体駆動ユニット10の背面側にも防振手
段282を設けるようにしたので、装置の挿入開口側を
持上げて配置したときに作用する後方への応力がこの防
振手段282によって吸収され、防振手段280に無理
な応力が作用するとこなく媒体駆動ユニット10を防振
支持することができる。また、駆動ユニット10の背面
側に配置するので、構造的に複雑にならず、またカセッ
トの挿入、排出操作に影響を与えることもない。
【0080】図23の形態では、媒体駆動ユニット10
の底面を4個の防振手段280を介して支持している
が、それ以上で支持するようにしてもよく、またその背
面も2個以上の防振手段282によって支持するように
してもよい。
【0081】図24は、媒体駆動ユニット10のさらに
他の実施形態を示している。図24において、図示の形
態では、媒体駆動ユニット10の両側面にそれぞれ2個
の防振手段290が所定の間隔を置いて配設され、これ
ら側面と装置シャーシ78の側壁292(片方のみ示
す)との間に防振手段290が介在されている。また、
媒体駆動ユニット10の背面に防振手段294が配置さ
れ、この背面と装置シャーシ78の後壁296との間に
防振手段294が介在されている。防振手段290,2
94は、上記防振手段280,282実質上同一の構造
のものでよい。この変形例でも、媒体駆動ユニット10
の背面側に防振手段294を設けているので、図23に
示す形態と実質上同様の作用効果が達成される。
【0082】図24の実施形態では、媒体駆動ユニット
10の両側壁を2個の防振手段290を介して支持して
いるが、3個以上の防振手段を介して支持することもで
き、またその背面側においても2個以上の防振手段29
4を介して支持することもできる。
【0083】図23および図24においては、媒体駆動
ユニット10の支持構造に適用して説明したが、これに
限定されす、装置シャーシを筐体に支持する構造にも適
用することができ、さらにたとえばカセット支持体が静
止的に支持され、このカセット支持体に対して媒体駆動
ユニットが上下動される形態のものにも適用でき、この
場合には、カセット支持体の支持にも適用することがで
きる。さらにまた、この支持構造は、カセット形式の記
録媒体に限定されることなく、カセット本体を有しない
形態の記録媒体の記録および/または再生装置にも適用
することができる。
【0084】上述した実施形態では、第2の移動体4お
よび第3の移動体6はラックとピニオンとの組合せによ
って移動されるが、これに代えて、複数のレバーの組合
せによって第2の移動体4と第3の移動体6を移動させ
るようにしてもよい。
【0085】また、上述の実施形態では、媒体駆動ユニ
ット10が静止的に配置され、この媒体駆動ユニット1
0に対して、カセット12を保持する保持体としての昇
降体8が媒体駆動ユニット10に対して近接および離隔
する方向に移動自在であるが、これとは反対に、カセッ
トを保持するカセット保持体を静止的に保持し、このカ
セット保持体に対して媒体駆動ユニット10を昇降動さ
せるようにすることもできる。かかる場合には、第1の
移動体と第2の移動体を一体的にカセット移動体として
構成し、このカセット移動体に、カセット12のカセッ
ト本体に設けられた一対の凹部にそれぞれ着脱自在に係
合する一対の係合爪を設ければよい。また、カセット移
動体をカセット保持体に移動自在に支持し、カセット移
動体を後退位置に保持する保持手段を設け、カセット移
動体を上記後退位置に保持した状態で媒体駆動ユニット
10を昇降動させればよい。カセット支持体に関連し
て、上記第3の移動体と同様の作用をするユニット移動
体を所定範囲に渡って移動自在に設け、このユニット移
動体に水平溝と傾斜溝を設けるようにする。さらに、媒
体駆動ユニットには昇降用突起を設け、この昇降用突起
を上記傾斜溝に位置付けるとともに、カセット支持体に
案内用突起を設け、この案内用突起を水平溝に位置付け
ればよい。そして、媒体駆動ユニットおよびカセット支
持体を装置シャーシ78から浮いた状態に保持するため
に、傾斜溝および水平溝にそれぞれ拡大溝部(上述した
と同様に、記録および/または再生状態において、昇降
用突起および案内用突起が位置してこれらを浮いた状態
とする)を設けるとともに、カセット支持体を防振手段
を介して支持するのが望ましい。
【0086】かく構成した場合にも、カセット支持体に
対してユニット移動体を所定方向(または所定方向とは
反対方向)に移動させると、昇降用突起が傾斜溝内を相
対的に移動するので、媒体駆動ユニット10が上方(ま
たは下方)に移動して上昇位置(または下降位置)に位
置付けられる。かくすると、媒体駆動ユニット10のデ
ィスクテーブルがカセット支持体に支持されたカセット
12の記録媒体に駆動連結され(または記録媒体から離
れて駆動解除され)、カセット12は記録および/また
は再生状態(はたは挿入および排出可能状態)となる。
したがって、この場合にも、ユニット移動体の移動によ
って媒体駆動ユニット10を下降位置と上昇位置の間を
移動させることが可能となる。
【0087】以上、実施の形態に従ってMD(ミニディ
スク)を再生する装置に適用して説明したが、本発明
は、MD以外の他のカセット式記録媒体、たとえば光デ
ィスク、光磁気ディスクまたは磁気ディスクカセット本
体に収容する形態のものを記録および/または再生する
装置に適用することができる。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、カセットと係合する第
1の移動体と、カセットを挿入方向に移動させるための
第2の移動体とは着脱自在に係合され、カセットの記録
および/または再生中は昇降体が下降位置に保持され、
この下降位置においては第1の移動体と第2の移動体の
係合が解除されるので、第2の移動体からの振動等がカ
セットに伝達されることはない。また、カセットの移動
は、第1の移動体、第2の移動体、第3の移動体および
昇降体を用いて行われるので、比較的簡単な構成でカセ
ットは、記録および/または再生のための下降位置に位
置付けることができる。また、カセット本体の凹部と第
1の移動体の係合爪は、それぞれ2個づつ設けられてい
るので、これらが係合することによってカセットを挿入
方向に確実に引込むことができる。
【0089】また本発明によれば、第1の移動体を後退
位置に保持するための位置保持手段が設けられているの
で、昇降体が下降位置に移動したときにもカセットは所
定位置に確実に保持され、カセットが移動することがな
い。
【0090】また本発明によれば、第1の移動体が後退
位置まで移動すると、一対の弾性突部と一対の凹部と
が、一対の弾性突部の弾性変形によって係合し、第1の
移動体は後退位置に弾性的に保持される。一方、第1の
移動体が挿入方向と反対方向に移動されると、一対の弾
性突部が弾性変形して一対の弾性突部と一対の凹部との
係合が解除される。
【0091】また、本発明によれば、昇降体に対して第
3の移動体を水平方向に相対的に所定方向またはその反
対方向に移動させると、昇降体の昇降用突部が第3の移
動体の昇降用溝に沿って相対的に移動し、この昇降用突
部の相対的移動によって昇降体が下降位置または上昇位
置に向けて下降または上昇し、比較的簡単な構成でもっ
て昇降体を確実に上下動させることができる。
【0092】本発明によれば、昇降体の昇降用突部が媒
体駆動用ユニットの案内溝に沿って上下動されるので、
第3の移動体の相対移動に伴う昇降体の移動は、この案
内溝に沿って確実に上下方向に移動される。
【0093】また本発明によれば、媒体駆動ユニットの
案内突起が第3の移動体の水平溝に受入れられているの
で、第3の移動体の移動は、案内突起が水平溝内を相対
的に移動することによって行われ、したがって第3の移
動体の移動中に媒体駆動ユニットが上下動することが阻
止される。
【0094】また本発明によれば、昇降体が下降位置に
あるときには、昇降体の昇降用突部が第3の移動体の傾
斜溝の拡大溝部に位置するとともに、媒体駆動ユニット
の案内突起が第3の移動体の水平溝も拡大溝部に位置す
るので、昇降体および媒体駆動ユニットは第3の移動体
に対して浮いた状態となり、第3の移動体から昇降体お
よび媒体駆動ユニットへの振動の伝達が抑えられる。
【0095】また本発明によれば、弾性偏倚手段は昇降
体を媒体駆動ユニットに向けて弾性的に偏倚するので、
この昇降体は弾性偏倚手段の作用によって下降位置に弾
性的に保持される。
【0096】また本発明によれば、昇降体が下降位置か
ら上昇位置に向けて移動する際には、媒体駆動ユニット
の案内突起が第3の移動体の水平溝の水平溝部に位置し
ているので、媒体駆動ユニットの上下方向の移動が拘束
され、昇降体が上方に移動しても媒体駆動ユニットに上
下方向の外力が実質上作用することはない。
【0097】また本発明によれば、昇降体が下方に移動
して下降位置に位置付けられると、係合手段が非係合状
態となるので、第2の移動体から第1の移動体およびこ
れに係合するカセット等への振動の伝達が抑えられる。
一方、昇降体が上方に移動して上昇位置に位置付けられ
ると、係合手段が係合状態となって第2の移動体の移動
によってカセットを所定方向に移動させることができ
る。
【0098】また本発明によれば、係合手段は一対の係
合凹部と一対の係合突部から構成されているので、第1
の移動体と第2の移動体の連結が確実に行われ、カセッ
ト挿入および/または排出時のこれら移動体の移動がス
ムースとなる。
【0099】また本発明によれば、第1の移動体の凹部
に第2の移動体の連結部の中間部が配置され、第1の移
動体の一対の突起がこの凹部にて第2の移動体の連結部
の孔に係合するので、第1の移動体、第2の移動体およ
びこれらを係合する係合手段の高さを効果的に低くする
ことができ、装置全体の薄型化を図ることができる。
【0100】また本発明によれば、第3の移動体の天壁
の開口に第2の移動体の連結壁の両端部が位置し、この
両端部が上記開口の範囲内で相対的に移動するので、第
2の移動体及び第3の移動体に関連してもその高さを効
果的に低く抑えることができ、装置全体の一層の薄型化
が図れる。
【0101】また本発明によれば、第3の移動体の移動
は第1の移動体が後退位置にまたはその近傍に位置付け
られた後に開始されるので、第3の移動体の移動範囲が
狭く、このことに関連して装置の小型化(特にその奥行
きを小さくすること)が図れる。
【0102】また本発明によれば、第2の移動体の第1
のラックと第3の移動体の第2のラックとが共通のピニ
オンに係合離脱自在に噛合うので、単一の駆動源によっ
て第2の移動体および第3の移動体を所要のとおり移動
させることができ、第2の移動体および第3の移動体を
移動させる構造を簡単にすることができる。また、カセ
ットを挿入したとき、まず第2の移動体が第3の移動体
に対して相対的に移動され、次いで第2の移動体ととも
に第3の移動体が移動され、その後第3の移動体が第2
の移動体に対して相対的に移動されるので、第2の移動
体および第3の移動体の移動範囲を小さくすることがで
き、これによっても装置の小型化(特にその奥行きを小
さくすること)が図れる。また。第1のラックおよび第
2のラックとピニオンの組合せを用いることによって、
容易に上述した動きを達成することができる。
【0103】また本発明によれば、昇降体が下降位置に
位置付けられると、この昇降体の一部が筐体に規定され
た挿入開口に位置するので、新しいカセットの上記挿入
開口を通しての挿入が阻止され、操作者の誤操作が防止
される。
【0104】また本発明によれば、カセットを記録およ
び/または再生するときには昇降体が下降位置に保持さ
れ、かかる下降位置においては第1の移動体、第2の移
動体および第3の移動体の調整用孔が上下方向に合致す
るので、これらの移動体の下方に調整手段が配置されて
いてもかかる調整用孔を通して調整手段を調整すること
ができる。
【0105】また本発明によれば、カセットを記録およ
び/または再生するときには昇降体が下降位置に保持さ
れ、かかる下降位置においては第1の移動体、第2の移
動体、第3の移動体、昇降体および媒体駆動ユニットの
調整用孔が上下方向に合致するので、これらの移動体、
媒体駆動ユニット等の下方に調整手段が配置されていて
もかかる調整用孔を通して調整手段を調整することがで
きる。
【0106】また本発明によれば、カセットと係合する
カセット移動体とカセット移動体を保持するカセット保
持体と媒体駆動ユニットを移動させるユニット移動体に
よってカセットと媒体駆動ユニットが所定の位置関係に
位置付けられるので、比較的簡単な構成でもってカセッ
トを記録および/または再生状態に保持することができ
る。
【0107】また本発明によれば、防振構造体は防振ユ
ニットの底面に設けられた防振手段に加えてその背面に
設けられた防振手段を備えているので、防振ユニットを
水平方向から幾分傾斜して配置させても防振効果を損な
うことなく防振ユニットを確実に支持することができ
る。
【0108】さらにまた本発明によれば、防振構造体は
防振ユニットの両側面に設けられた防振手段に加えてそ
の背面に設けられた防振手段を備えているので、防振ユ
ニットを水平方向から幾分傾斜して配置させても防振効
果を損なうことなく防振ユニットを確実に支持すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の記録および/または再
生装置を分解して示す分解斜視図である。
【図2】図1の記録および/または再生装置の断面図で
ある。
【図3】図1の装置の装置シャーシを示す平面図であ
る。
【図4】図1の装置の第2の移動体の主側壁と副側壁を
分解して示す分解斜視図である。
【図5】カセットを装置に挿入した状態を一部省略して
示す斜視図である。
【図6】カセットを装置に挿入して幾分これを挿入方向
に押した状態を一部省略して示す斜視図である。
【図7】第1の移動体が後退位置近傍まで移動した状態
を一部省略して示す斜視図である。
【図8】第1の移動体が後退位置に保持された状態を拡
大して示す部分拡大断面図である。
【図9】第3の移動体が挿入方向に後位置に向けて幾分
移動した状態を一部省略して示す斜視図である。
【図10】昇降体が下降位置に位置付けられた状態を一
部省略して示す斜視図である。
【図11】第2の移動体の第1のラックが第3歯車に噛
合している状態を一部省略して示す斜視説明図である。
【図12】第3歯車によって第1のラックが幾分移動さ
れた状態を一部省略して説明する斜視説明図である。
【図13】第1のラックおよび第2のラックが第3歯車
に噛合している状態を一部省略して示す斜視説明図であ
る。
【図14】昇降体が下降位置に保持されたときの第2の
ラックと第3歯車との噛合状態を示す斜視説明図であ
る。
【図15】カセットを挿入していないときの状態におけ
る第2の移動体の主側壁と副側壁の位置関係を示す簡略
説明図である。
【図16】カセットを挿入した状態における第2の移動
体の主側壁と副側壁の位置関係を示す簡略説明図であ
る。
【図17】カセットがある程度引込まれた状態における
第2の移動体の主側壁と副側壁の位置関係を示す簡略断
面図である。
【図18】第3の移動体が前位置にあるときの、第3の
移動体、昇降体および媒体駆動ユニットとの位置関係を
示す簡略説明図である。
【図19】第3の移動体が前位置から後位置に向けて幾
分移動したときのにあるときの第3の移動体、昇降体お
よび媒体駆動ユニットの位置関係を示す簡略断面図であ
る。
【図20】昇降用突起が傾斜溝の傾斜溝部の下端部に位
置するときの第3の移動体、昇降体および媒体駆動ユニ
ットとの位置関係を示す簡略断面図である。
【図21】案内用突起が水平溝の水平溝部と拡大溝部の
接続部に位置するときの第3の移動体、昇降体および媒
体駆動ユニットとの位置関係を示す簡略断面図である。
【図22】記録および/または再生状態における第3の
移動体、昇降体および媒体駆動ユニットとの位置関係を
示す簡略説明図である。
【図23】媒体駆動ユニットの防振支持構造を一部切欠
いて示す部分簡略断面図である。
【図24】媒体駆動ユニットの防振支持構造の他の形態
を一部切欠いて示す部分簡略断面図である。
【符号の説明】
2 第1の移動体 4 第2の移動体 6 第3の移動体 8 昇降体 10 媒体駆動ユニット 12 カセット 22,24 係合爪 30,32 主側壁 36 副側壁 46 第1のラック 78 装置シャーシ 98,100 垂直側壁 112,114 昇降用突起 130 駆動ユニット本体 144,146 案内用突起 160 防振手段 170,172 側壁 176,178 傾斜溝 186,188 水平溝 213 第2のラック 218 駆動源 240 検出スイッチ 246 制御回路手段 260 カセット本体 280,282,290,294 防振手段

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の凹部が設けられたカセット本体
    と、該カセット本体に回転可能に収容された記録媒体を
    備えるカセットと、 前記一対の凹部に対応する一対の係合爪を有し、前記カ
    セットの挿入方向に後退位置まで移動自在である第1の
    移動体と、 該第1の移動体に着脱自在に係合し、前記カセットを前
    記第1の移動体を介してその挿入方向および離脱方向に
    移動させるための第2の移動体と、 該第2の移動体を前記カセットの挿入方向および離脱方
    向に移動させる駆動源と、 前記カセットに収容された前記記録媒体を回転駆動する
    ための媒体駆動ユニットと、 前記カセットを移動自在に支持し、前記第1の移動体を
    前記後退位置に保持した状態で、前記媒体駆動ユニット
    から離隔する上昇位置と前記媒体駆動ユニットに近接す
    る下降位置との間を昇降自在である昇降体と、 該昇降体を前記上昇位置とその下方の前記下降位置との
    間を移動させるための第3の移動体と、を具備し、 前記昇降体は、前記カセットを挿入するときには前記上
    昇位置に保持され、前記カセットを記録および/または
    再生するときには前記下降位置に保持され、 前記昇降体が前記上昇位置にあるときには、前記第1の
    移動体が前記第2の移動体に着脱自在に係合され、前記
    カセットを挿入すると前記カセット本体の前記一対の凹
    部が前記第1の移動体の前記係合爪に係合され、 前記昇降体が前記第3の移動体の作用によって前記第上
    昇位置から前記下降位置に移動されると、前記第1の移
    動体と前記第2の移動体の係合が解除されるとともに、
    前記昇降体に保持された前記カセットの前記記録媒体が
    前記媒体駆動ユニットに駆動連結されることを特徴とす
    るカセット式記録媒体の記録およびまたは再生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の移動体と前記昇降体には、前
    記第1の移動体を前記後退位置に保持するための位置保
    持手段が設けられ、前記第1の移動体が前記後退位置に
    位置付けられると、前記第1の移動体は前記位置保持手
    段を介して前記昇降体に解除自在に係合されることを特
    徴とする請求項1記載のカセット式記録媒体の記録およ
    び/または再生装置。
  3. 【請求項3】 前記位置保持手段は一対の凹部と一対の
    弾性突部の組合せから構成され、前記一対の凹部は前記
    第1の移動体の両側部に設けられ、前記一対の弾性突部
    は前記昇降体の両側部に設けられており、前記第1の移
    動体が前記後退位置まで移動すると、前記一対の凹部と
    前記一対の弾性突部が解除自在に係合されることを特徴
    とする請求項2記載のカセット式記録媒体の記録および
    /または再生装置。
  4. 【請求項4】 前記昇降体には外側に突出する昇降用突
    部が設けられ、また前記第3の移動体には、前記昇降用
    突部に対応して、上下方向に傾斜して延びる昇降用傾斜
    溝が設けられ、前記昇降用突部が前記昇降用傾斜溝に移
    動自在に受入れられており、前記第3の移動体が前記昇
    降体に対して相対的に水平方向に移動されると、前記昇
    降体の前記昇降用突部が前記第3の移動体の前記昇降用
    傾斜溝に沿って相対的に移動され、これによって前記昇
    降体が前記上昇位置と前記下降位置との間を移動される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカセ
    ット式記録媒体の記録および/または再生装置。
  5. 【請求項5】 前記媒体駆動ユニットには、上下方向に
    延びる案内溝か設けられ、前記昇降体の前記昇降用突部
    が前記案内溝に移動自在に受入れられており、前記昇降
    体が前記第3の移動体の作用によって前記媒体駆動ユニ
    ットに対して相対的に移動されると、前記昇降用突部は
    前記案内溝に沿って相対的に移動され、これによって前
    記昇降体は前記上昇位置と前記下降位置との間を上下方
    向に移動されることを特徴とする請求項4記載のカセッ
    ト式記録媒体の記録および/または再生装置。
  6. 【請求項6】 前記媒体駆動ユニットには外側に突出す
    る案内用突起が設けられ、また前記第3の移動体には水
    平方向に延びる水平溝が設けられ、前記案内用突起が前
    記水平溝に移動自在に受入れられており、前記第3の移
    動体が前記媒体駆動ユニットに対して移動されると、前
    記案内用突起が前記水平溝に沿って相対的に移動される
    ことを特徴とする請求項4または5記載のカセット式記
    録媒体の記録および/または再生装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の移動体の前記傾斜溝は、上下
    方向に傾斜して延びる傾斜溝部、該傾斜溝部の上端部に
    おいて水平方向に延びる水平溝部および前記傾斜溝部の
    下端部において水平方向に拡大して延びる拡大溝部を有
    し、また前記第3の移動体の前記水平溝は、水平方向に
    延びる水平溝部と、この水平溝部の一端から水平方向に
    拡大して延びる拡大溝部を有し、前記第3の移動体は、
    前記カセットの挿入方向手前の前位置と該前位置より後
    方の後位置の間を水平方向に移動自在であり、前記第3
    の移動体が前記前位置にあるときには、前記昇降体の前
    記昇降用突部が前記傾斜溝の前記水平溝部に位置すると
    ともに、前記媒体駆動用ユニットの前記案内用突起が前
    記水平溝の前記水平溝部に位置し、これによって前記昇
    降体が前記上昇位置に位置付けられ、一方、前記第3の
    移動体が前記後位置に位置付けられると、前記昇降体の
    前記昇降用突部が前記傾斜溝の前記拡大溝部に位置する
    とともに、前記媒体駆動用ユニットの前記案内用突起が
    前記水平溝の前記拡大溝部に位置し、これによって前記
    昇降体が前記下降位置に位置付けられることを特徴とす
    る請求項6記載のカセット式記録媒体の記録および/ま
    たは再生装置。
  8. 【請求項8】 前記昇降体と前記媒体駆動ユニットとの
    間には、前記昇降体を前記媒体駆動ユニットに向けて弾
    性的に偏倚する弾性偏倚手段が設けられており、前記第
    3の移動体が前記後位置にあるときには、前記弾性偏倚
    手段の作用によって前記昇降体が前記下降位置に弾性的
    に保持されることを特徴とする請求項7記載のカセット
    式記録媒体の記録および/または再生装置。
  9. 【請求項9】 前記傾斜溝と前記水平溝とは、前記第3
    の移動体を前記前位置から前記後位置に移動させたとき
    に前記昇降用突部が前記傾斜溝の前記傾斜溝部から外れ
    て前記拡大溝部に位置した後に前記案内用突部が前記水
    平溝の前記水平溝部から外れて前記拡大溝部に位置する
    ように構成されており、前記第3の移動体が前記後位置
    部から前記前位置に移動されると、前記媒体駆動ユニッ
    トの前記案内用突起がまず前記水平溝の前記水平溝部に
    位置して前記第3の移動体に対する媒体駆動ユニットの
    相対的移動が阻止され、次いで前記昇降体の前記昇降用
    突部が前記傾斜溝の前記傾斜溝部に位置して前記昇降体
    が前記媒体駆動ユニットに対して上方に前記上昇位置に
    向けて移動されることを特徴とする請求項7または8記
    載のカセット式記録媒体の記録および/または再生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第1の移動体および前記第2の移
    動体には、上下方向の相対的移動によって相互に着脱自
    在に係合される係合手段が設けられており、前記昇降体
    が前記上昇位置にあるときには、前記係合手段が係合状
    態となって前記第1の移動体と前記第2の移動体が相互
    に連結され、前記昇降体が前記下降位置に位置付けられ
    ると、前記係合手段が非係合状態となって前記第1の移
    動体と前記第2の移動体の連結が解除されることを特徴
    とする請求項1〜9のいずれかに記載のカセット式記録
    媒体の記録および/または再生装置。
  11. 【請求項11】 前記係合手段は、上下方向に延びる一
    対の係合突起と、該一対の係合突起に係合する一対の係
    合凹部の組合せから構成され、前記一対の係合突起と前
    記一対の係合凹部の一方が前記第1の移動体に設けら
    れ、それらの他方が前記第2の移動体に設けられている
    ことを特徴とする請求項10記載のカセット式記録媒体
    の記録および/または再生装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の移動体は、一対の主側壁と
    該一対の主側壁を連結する連結壁を有し、前記第1の移
    動体は、前記第2の移動体の前記一対の主側壁の間でか
    つ前記連結壁の下方に配置されており、また前記第1の
    移動体の上部には凹部が設けられ、前記第2の移動体の
    前記連結壁の中間部は下側に突出され、前記係合手段が
    係合状態にあるとき前記連結壁の中間部が前記第1の移
    動体の前記凹部に位置するように構成されており、前記
    一対の係合突起は前記第1の移動体の前記凹部に設けら
    れた一対の突起から構成され、前記一対の係合凹部は前
    記第2の移動体の前記連結壁に設けられた一対の孔から
    構成されていることを特徴とする請求項11記載のカセ
    ット式記録媒体の記録および/または再生装置。
  13. 【請求項13】 前記第3の移動体は、前記第2の移動
    体の前記一対の主側壁の内側に配設された一対の側壁
    と、該一対の側壁を連結する天壁を備え、該天壁は、前
    記一対の側壁の両端部を連結する連結部と該連結部の中
    間部を接続する接続部を有し、該連結部および該接続部
    によって、前記天壁の両側部に開口が規定されており、
    前記第2の移動体の前記連結壁の中間部が前記第3の移
    動体の前記天壁の接続部の下側に配置され、前記第2の
    移動体の前記連結壁の両端部が前記第3の移動体の前記
    天壁の開口に位置しており、前記第2の移動体は前記第
    3の移動体に対して前記天壁の前記開口の範囲内を相対
    的に移動されることを特徴とする請求項12記載のカセ
    ット式記録媒体の記録および/または再生装置。
  14. 【請求項14】 前記第3の移動体は、前記第2の移動
    体が前記カセットの挿入方向に移動して前記第1の移動
    体が前記後退位置またはその近傍まで移動したときにそ
    の移動が開始されるように構成され、前記第1の移動体
    が前記後退位置に位置付けられた後前記第3の移動体の
    移動によって前記昇降体が前記上昇位置から前記下降位
    置に向けて下降されることを特徴とする請求項13記載
    のカセット式記録媒体の記録および/または再生装置。
  15. 【請求項15】 第2の移動体には、係合ピンと、前記
    カセットの挿入方向に比較的長く延びる第1のラックが
    設けられ、前記第3の移動体には、前記係合ピンを受入
    れる長孔と、前記カセットの挿入方向に比較的短く延び
    る第2のラックが設けられ、前記第1のラックおよび前
    記第2のラックが前記駆動源に駆動連結されたピニオン
    に係合離脱自在に噛合っており、前記カセットの挿入時
    に前記ピニオンが回転されると、前記第1のラックの作
    用によって前記第2の移動体が前記第1の移動体に対し
    て相対的に移動され、前記第1の移動体が前記後退位置
    またはその近傍まで移動されると、前記係合ピンが前記
    長孔の一端に当接して前記第2の移動体の移動に伴って
    前記第3の移動体が移動され、これによって前記第2の
    ラックが前記ピニオンに噛合って前記ピニオンによる前
    記第3の移動体の移動が開始され、その後前記第1のラ
    ックが前記ピニオンから離脱して前記第3の移動体が前
    記第2の移動体に対して相対的に移動されることを特徴
    とする請求項14記載のカセット式記録媒体の記録およ
    び/または再生装置。
  16. 【請求項16】 前記媒体駆動ユニットは筐体内に収容
    され、この筐体には、前記カセットを挿入する挿入開口
    が規定され、前記昇降体には前記挿入開口から前記カセ
    ットの挿入方向に延びる挿入路が規定されており、前記
    昇降体が前記上昇位置にあるときには、前記挿入開口と
    前記挿入路とが合致して前記カセットの挿入が許容され
    るが、前記昇降体が前記下降位置に位置付けられると、
    前記挿入開口と前記挿入路とが上下方向に合致せず、前
    記昇降体の一部が前記挿入開口に位置し、これによって
    前記カセットの挿入が阻止されることを特徴とする請求
    項1〜15のいずれかに記載のカセット式記録媒体の記
    録および/または再生装置。
  17. 【請求項17】 前記媒体駆動ユニットの下方側には、
    前記媒体駆動ユニットを制御するための制御回路手段が
    配置され、該制御回路手段は前記カセットの記録および
    /または再生中に調整する調整手段を含み、該調整手段
    は、前記制御回路手段における、前記媒体駆動ユニット
    から突出する部位に配設されており、さらに前記第1の
    移動体、前記第2の移動体および前記昇降体にはそれぞ
    れ調整用孔が設けられており、前記昇降体が前記下降位
    置にあるときには、前記第1の移動体、前記第2の移動
    体および前記昇降体の前記調整用孔が上下方向に合致
    し、これによって前記調整用孔を通しての前記調整手段
    の調整が許容されることとを特徴とする請求項1〜16
    のいずれかに記載のカセット式記録媒体の記録および/
    または再生装置。
  18. 【請求項18】 前記媒体駆動ユニットの下方側には、
    前記媒体駆動ユニットを制御するための制御回路手段が
    配置され、該制御回路手段は前記カセットの記録および
    /または再生中に調整する調整手段を含み、該調整手段
    は、前記制御回路手段における、前記媒体駆動ユニット
    の下側に位置する部位に配設されており、さらに前記第
    1の移動体、前記第2の移動体、前記第3の移動体、前
    記昇降体および前記媒体駆動ユニットにはそれぞれ調整
    用孔が設けられており、前記昇降体が前記下降位置にあ
    るときには、前記第1の移動体、前記第2の移動体、前
    記第3の移動体、前記昇降体および前記媒体駆動ユニッ
    トの前記調整用孔が上下方向に合致し、これによって前
    記調整用孔を通しての前記調整手段の調整が許容される
    こととを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の
    カセット式記録媒体の記録および/または再生装置。
  19. 【請求項19】 一対の凹部が設けられたカセット本
    体と、該カセット本体に回転可能に収容された記録媒体
    を備えるカセットと、 前記一対の凹部に対応する一対の係合爪を有し、前記カ
    セットの挿入方向に後退位置まで移動自在であるカセッ
    ト移動体と、 該カセット移動体を前記カセットの挿入方向および離脱
    方向に移動させる駆動源と、 前記カセットを移動自在に支持し、前記カセット移動体
    を前記後退位置に保持するカセット保持体と、 前記カセット保持体に近接する上昇位置と前記カセット
    保持体から離隔する下降位置との間を移動自在でかつ前
    記カセットに収容された前記記録媒体を回転駆動する媒
    体駆動ユニットと、 該媒体駆動ユニットを前記上昇位置とその下方の前記下
    降位置との間を移動させるためのユニット移動体と、を
    具備し、 前記媒体駆動ユニットは、前記カセットを挿入するとき
    には前記下降位置に保持され、前記カセットを記録およ
    び/または再生するときには前記上昇位置に保持され、 前記媒体駆動ユニットが前記下降位置にあるとき前記カ
    セットが挿入され、前記カセットを挿入すると前記カセ
    ット本体の前記一対の凹部が前記第1の移動体の前記係
    合爪に係合され、 前記媒体駆動ユニットが前記第3の移動体の作用によっ
    て前記下降位置から前記上昇位置に移動されると、前記
    カセット保持体に保持された前記カセットの前記記録媒
    体が前記媒体駆動ユニットに駆動連結されることを特徴
    とするカセット式記録媒体の記録およびまたは再生装
    置。
  20. 【請求項20】 筐体と、該筐体に収容され、該筐体に
    防振構造体を介して支持された防振ユニットを具備し、
    該防振ユニットは記録媒体を回転駆動する媒体駆動ユニ
    ットを含み、前記防振構造体は、前記防振ユニットの底
    面に設けられた複数個の防振手段と、前記防振ユニット
    の背面に設けられた少なくとも1個の防振手段を含んで
    いることを特徴とする記録媒体の記録および/または再
    生装置。
  21. 【請求項21】 筐体と、該筐体に収容され、該筐体に
    防振構造体を介して支持された防振ユニットを具備し、
    該防振ユニットは記録媒体を回転駆動する媒体駆動ユニ
    ットを含み、前記防振構造体は、前記防振ユニットの両
    側面に設けられた複数個の防振手段と、前記防振ユニッ
    トの背面に設けられた少なくとも1個の防振手段を含ん
    でいることを特徴とする記録媒体の記録および/または
    再生装置。
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