JPH09311106A - 鋼材の表層介在物検出装置 - Google Patents

鋼材の表層介在物検出装置

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JPH09311106A
JPH09311106A JP8130193A JP13019396A JPH09311106A JP H09311106 A JPH09311106 A JP H09311106A JP 8130193 A JP8130193 A JP 8130193A JP 13019396 A JP13019396 A JP 13019396A JP H09311106 A JPH09311106 A JP H09311106A
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image
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image data
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Application number
JP8130193A
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English (en)
Inventor
Isato Kanayama
山 勇 人 金
Katsumasa Konno
野 勝 政 昆
Hiromasa Nakayama
山 博 雅 中
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像装置の経時的感度低下による火花検出精
度の低下を抑制。撮像装置の個体差による火花検出精度
のばらつきを低減。 【解決手段】 ホットスカ−ファ5,湯溜りPを撮影す
るカメラ6,その撮影デ−タに火花を顕在化するための
処理を施ししきい値と比較して火花を摘出する画像処理
装置10を備える介在物検出装置において、カメラ6の
感度の経時的低下に対応付けて、撮影デ−タとしきい値
の、少くとも一方を補正する経時補正手段(44)を備え
る。また、カメラ6の新品時の光電変換特性の個々のば
らつきを補正する値を格納した初期補正値メモリCM1
およびそれに従って撮影デ−タを補正する初期特性補正
手段38dを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の表面をスカ
−フィング(溶削)しこれにより生ずる湯溜り(溶融
池)を撮像装置で撮影し、ビデオ信号を処理して、撮影
画面上の、鋼材の表層介在物(異物,バリ等)により現
われる火花を摘出する表層介在物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の介在物検出においては、スカ−
フィングにより生ずる湯溜りを撮像装置で撮影し、画像
処理技術により、撮影画面上の湯溜りを切り出してその
中に現われる火花を摘出する。撮像装置のレンズの曇り
や粉煙による汚れなどが、火花検出精度を低下させるの
で、特開平6−229946号公報に提示の介在物検出
方法では、撮影画面上の湯溜り領域の輝度分布および輝
度変動を監視し、それらが定常領域を外れると、撮像装
置が異常であると判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スカ−フィ
ングの火炎および火花からの高輝度輻射線(白色光〜赤
外光)が撮像装置の光電変換素子に連続的に入射するの
で、該素子が早期に劣化する。すなわち撮像装置の撮影
感度が低下する。この感度低下も火花検出精度を低下さ
せる。CCDカメラなどの一般の撮影装置は輝度分解能
が低いため、これのビデオ信号に基づいた画像処理では
火花識別精度が低い。これに対して撮像管は輝度分解能
が高く、そのビデオ信号に基づいた画像処理で火花を高
精度で識別しうるが、撮像管は輻射線により劣化しやす
く、光電変換特性が変化しやすい。例えば、1日24時
間、休日なく、略所定時間(所定ピッチ)で、次々に製
造される熱間スラブを、休み(電源オフ)なしに次々に
表層介在物検出を行なう使用態様においては撮像管に常
時電源が投入されており、熱間スラブの溶削中には連続
して高輝度輻射線が撮像管に入射する。これにより、撮
像管の光電変換材の光電変換特性が低下して行く。すな
わち撮像管の感度が低下する。
【0004】図7に、撮像管の輝度飽和値(輝度変化に
対してビデオ信号レベルが実質上変化しなくなる高輝度
領域での、ビデオ信号レベル)の、経時的な変化を示
す。
【0005】図6には、、撮像管の使用開始時(製造工
場からの出荷時)の、撮像管の光電変換特性を示す。A
0が暗電圧、B0が輝度飽和値であり、撮像管のビデオ信
号レベルは受光輝度(受光量Lx:ルックス)に対して
図6に示す、暗電圧A0〜輝度飽和値B0の範囲のいずれ
かの値を示す。
【0006】図7に示すように、撮像管の輝度飽和値B
0が使用経過時間が長くなるにつれて低下して行くこと
は、暗電圧A0〜輝度飽和値B0の範囲の全体が低下して
行くことを意味する。例えば図9の(a)に示すよう
に、撮像管の撮影画面(ビデオ信号によって表わされる
画面IF)は、火炎領域FIGの内に湯溜り領域PIG
があって、時として湯溜り領域PIGに火花HSIが発
生するものであり、1ラインx−x’(主走査方向x:
スラブの幅方向)のビデオ信号は、例えば図9の(b)
に示すレベル変化を示す。使用経過時間が長くなるにつ
れて、暗電圧A0〜輝度飽和値B0の範囲の全体がレベル
低下して行くことは、図9の(b)に示すビデオ信号レ
ベルが、全体として低レベル(縦軸方向でのみ、横軸に
向けて圧縮した形)となって行くことであり、火花領域
のビデオ信号レベルHSIs,湯溜り領域のビデオ信号
レベルPIGsおよび火炎領域のビデオ信号レベルFI
Gsの3者間の差が小さくなって行くことを意味する。
その結果、まず第1に湯溜り領域(PIG)の切出しが
難かしくなる。あるいは切出しエラ−を生じ易くなる。
第2に、切出した湯溜り領域(PIG)からの火花領域
(HSIs)のみの摘出が難かしくなる。あるいは摘出
エラ−(漏れあるいは火花でないものを誤摘出)を生じ
易くなる。図10に、1つの撮像管の使用経過時間と、
そのビデオ信号に基づいた平均的な火花検出個数/1ス
ラブの関係を示す。図10は使用経過時間が長くなるに
つれて、火花摘出数が低下しく行くことを示している。
【0007】一方、光電変換素子、特に撮像管の光電変
換材には、光電変換特性の個体差(ばらつき)があり、
撮像管を新品のものと交換すると、火花検出精度が変化
する。例えば、平均的な火花検出個数/1スラブが増大
又は減少する。これは撮像管個々で、暗電圧A0,飽和
電圧B0および光電変換特性曲線(図6上のグラフに示
した線)の傾斜が異なり、撮像管個々によって図9の
(b)に示す火花領域のビデオ信号レベルHSIs,湯
溜り領域のビデオ信号レベルPIGsおよび火炎領域の
ビデオ信号レベルFIGsの3者間の差が異なることに
なるからである。
【0008】本発明は、撮像装置の経時的感度低下によ
る火花検出精度の低下を抑制することを第1の目的と
し、撮像装置個々の光電変換特性のばらつき(個体差)
による火花検出精度のばらつきを低減することを第2の
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼材表層を溶
削するホットスカ−ファ(5),該溶削の湯溜り(P)を撮影
する撮像装置(6),該撮影装置(6)の撮影信号をデジタル
デ−タすなわち画像デ−タに変換するA/D変換手段(3
8a)、および、前記画像デ−タに撮影画面上の火花を顕
在化するための処理を施しこれにより得たデ−タをしき
い値と比較して火花を摘出する画像処理装置(10)、を備
える鋼材の表層介在物検出装置において、本発明の第1
態様は、前記撮像装置(6)の、使用開始時からの使用時
間の経過による光電変換特性の変化すなわち経時的変化
による火花摘出漏れの増大を抑止するために、前記撮影
画面上の火花を顕在化するための処理を施して得た前記
デ−タと前記しきい値の、少くとも一方(しきい値)を、
前記経時的変化に対応付けて補正する経時補正手段(4
4)、を備えることを特徴とする。なお、理解を容易にす
るためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対
応要素又は対応事項に付した記号を、参考までに付記し
た。
【0010】これによれば、ビデオ信号をA/D変換し
た画像デ−タに、撮影画面上の火花を顕在化するための
処理を施して得たデ−タと、該デ−タより火花を切出す
ためのしきい値との相対差が、光電変換特性の経時変化
すなわち感度低下に対応して補正され、感度低下による
火花検出漏れが低減する。
【0011】本発明の第2態様は、前記撮像装置(6)
の、使用開始時の光電変換特性の、基準特性に対する偏
差に対応した、画像デ−タ宛ての補正値を格納した初期
補正値メモリ(CM1)、および、前記画像デ−タに対応す
る補正値を前記初期補正値メモリ(CM1)より読出してそ
の分前記画像デ−タを補正する、初期特性補正手段(38
d)、を備えることを特徴とする。
【0012】これによれば、使用寿命に達した撮像装置
を新たなものに交換したとき、初期補正値メモリ(CM1)
に、新たな撮像装置(6)の使用開始時の光電変換特性
の、基準特性に対する偏差に対応した、画像デ−タ宛て
の補正値を格納することにより、新たな撮像装置(6)の
使用を開始すると、初期特性補正手段(38d)が新たな撮
像装置(6)が発生する画像デ−タに対応する補正値を初
期補正値メモリ(CM1)より読出してその分該画像デ−タ
を補正する。これにより、画像デ−タは、基準特性のも
のに校正されたものとなる。したがって、画像処理装置
(10)の火花検出精度は、撮像装置の交換にもかかわら
ず、安定したものとなる。
【0013】本発明の第3態様は、第1態様と第2態様
の組合せであり、前記撮像装置(6)の、使用開始時か
らの使用時間の経過による光電変換特性の変化すなわち
経時的変化による火花摘出漏れの増大を抑止するため
に、前記撮影画面上の火花を顕在化するための処理を施
して得た前記デ−タと前記しきい値の、少くとも一方
(しきい値)を、前記経時的変化に対応付けて補正する
経時補正手段(44);および、前記撮像装置(6)の、使用
開始時の光電変換特性の、基準特性に対する偏差に対応
した、画像デ−タ宛ての補正値を格納した初期補正値メ
モリ(CM1)、および、前記画像デ−タに対応する補正値
を前記初期補正値メモリ(CM1)より読出してその分前記
画像デ−タを補正する、初期特性補正手段(38d);を備
えることを特徴とする。
【0014】これによれば、上記第1態様および第2態
様の上述の作用,効果が同様に得られ、撮像装置(6)の
感度低下による火花検出漏れが低減し、かつ、撮像装置
の交換にもかかわらず火花検出精度が安定したものとな
る。
【0015】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例】図1に本発明の一実施例の外観を示す。熱間
スラブ搬送ラインの中に介在物検出ステ−ブが設けら
れ、そこにレ−ル1が設置されている。レ−ル1には、
台車2が載っており、台車2上のY駆動機構が、レ−ル
1が延びるy方向(熱間スラブ搬送方向:スラブの長手
方向)に沿って台車2を、往,復駆動する。台車2には
x走行キャリッジ3が搭載されており、x走行キャリッ
ジ3に搭載されたx駆動機構が該キャリッジ3を、y方
向と直交するx方向(スラブ幅方向)に、往,復駆動す
る。x走行キャリッジ3にはまたz駆動機構が搭載され
ており、このz駆動機構が昇降キャリッジ4を支持しか
つ高さ方向zに昇降駆動する。
【0018】昇降キャリッジ4の下部に溶削ヘッド(L
PGおよびO2の噴射による火炎スカ−ファ)5が装備
され、昇降キャリッジ4の上部に、撮像管内蔵の第1撮
像装置6が装備されている。この第1撮像装置6の視野
中心は、溶削により熱間スラブ12の表面に生ずる湯溜
り(溶融池)Pの略中心になるように設定されている。
x走行キャリッジ3には、第2撮像装置6が支持され
ている。この第2撮像装置6はCCDカメラ内蔵のもの
であり、その視野中心は、熱間スラブ12の尾端(ボト
ム)から、スラブ長の略1/3のy位置およびテ−ブル
ロ−ラ11の搬送中心線(yに平行な線)のx位置であ
り、第2撮像装置6は、熱間スラブ12の尾端(ボト
ム)から、スラブ長の2/3程度先端(トップ)側の、
スラブ12の全長の略2/3の領域を一画面内に収める
視野を有する。
【0019】台車の前端にはスラブ検出器8が装備され
ており、このスラブ検出器8、ならびに、台車2上のY
駆動機構,X駆動機構およびZ駆動機構それぞれのモ−
タコントロ−ラおよびロ−タリエンコ−ダが、溶削コン
トロ−ラ9に接続されている。撮像装置6および7は、
画像処理コンピュ−タ10に接続されている。
【0020】図示しない上流側の熱間スラブ搬送設備
(テ−ブルロ−ラ11を含む)の、スラブ搬送を制御す
るコンピュ−タ(以下ホストコンピュ−タ)が、熱間ス
ラブ12を、介在物検出ステ−ジに送り出してそこで停
止させて、溶削コントロ−ラ9に溶削を指示する。これ
に応答して溶削コントロ−ラ9は、台車2を待機位置
(ホ−ムポジション)からスラブ12上方に移動するよ
うに往駆動(y方向)し、スラブ検出器8がスラブ12
を検出するとそこで台車2を停止して、画像処理コンピ
ュ−タ10に、スラブ到来を報知する。
【0021】これに応答して画像処理コンピュ−タ10
は、第2撮像装置7の撮影画像を一画面分読込んで、該
画面上のスラブ12のボトム辺(後辺)および左右辺の
位置(台車2の座標系上の位置)を認識(算出)して、
台車2の座標系上のスラブ12の姿勢(前後左右辺の位
置)を求め、この姿勢に従って溶削スケジュ−ル(溶削
ヘッド5の所要移動軌跡)を決定して、これを溶削コン
トロ−ラ9に転送して、溶削開始を溶削コントロ−ラ9
に指示する。
【0022】溶削コントロ−ラ9は、溶削スケジュ−ル
に従って台車2を、溶削ヘッド5が溶削始点になるよう
に位置決めして溶削を開始し、このとき「溶削スタ−
ト」を画像処理コンピュ−タ10に報知する。溶削コン
トロ−ラ9は溶削スケジュ−ルに従って溶削ヘッド5
(台車2)を駆動して、溶削スケジュ−ル上の溶削終了
位置に達すると溶削を停止して台車2をホ−ムポジショ
ンに戻し駆動すると共に、「溶削エンド」を画像処理コ
ンピュ−タ10に報知する。
【0023】画像処理コンピュ−タ10は、溶削コント
ロ−ラ9から「溶削スタ−ト」が来ると、第1撮像装置
6が発生する画像情報(1画面)の読込みと該画面上で
の火花検出を、繰返し実行し、火花検出デ−タを、熱間
スラブ12上の位置対応で、メモリに保存する。溶削コ
ントロ−ラ9から「溶削エンド」が到来すると画像処理
コンピュ−タ10は、メモリに保存した火花検出デ−タ
(スラブ上表面上の分布に対応する2次元分布)にラベ
リング処理〔複数個の火花点(画面上の1ピクセル=1
ドット)の高密度の塊(高密度分布領域)を1個の火花
(1領域)とする処理〕を施し、一スラブ上の該領域
(塊)の数のカウントと、各領域(塊)に対する切削ス
カ−フィング情報(手入情報)を生成して、カウント数
と手入情報を、出力装置(ディスプレイ,プリンタ,外
部メモリ)および図示しない手入れスカ−ファに出力す
る。
【0024】図2に、画像処理コンピュ−タ10の機能
構成を示す。なお、図2に示すディスプレイ13および
14,プリンタ15ならびに外部メモリ16は、図2に
は図示しない操作ボ−ドと共に、図1に画像処理コンピ
ュ−タ10として示すブロックに組込まれているもので
ある。ディスプレイ13には、コンピュ−タ10が、撮
像装置7および撮像装置6のビデオ信号を選択的に(切
換え方式で)与える。ディスプレイ13は一般のアナロ
グテレビジョン方式で画像を表示するものであり、ディ
スプレイ14は、デ−タ(文字,グラフ,図形)表示用
のデジタルディスプレイである。
【0025】図3および図4に、画像処理コンピュ−タ
10内の処理(フロ−チャ−ト)を示す。この処理の中
の処理項目(機能)と、処理対象デ−タ又は処理済デ−
タの一時保存又は長期保存に用いるメモリ(メモリ領
域)とを図2上に明示した。なお、図2上の、メモリ,
テ−ブルと表記したブロックが、デ−タの一時保存又は
長期保存に使用するメモリ(メモリ領域)である。
【0026】図3を参照する。電源が投入されると画像
処理コンピュ−タ10は、自身のシステムプログラムに
従って初期化(ステップ21)を実行し、ユ−ザプログ
ラムの投入待機となる。なお、以下においてカッコ内に
は、ステップという語を省略して、フロ−チャ−ト上の
ステップNo.数字のみを記す。
【0027】オペレ−タは、介在物測定プログラムを書
込んだフロッピ−ディスクをコンピュ−タ10に装着し
てその読込みを指示する。これに応答してコンピュ−タ
10は、介在物測定プログラムをコンピュ−タ10内の
メモリに読込み、読込みを終了すると、該メモリ上の介
在物測定プログラムに従って、入力メニュ−画面を、デ
ィスプレイ14上に表示する(22)。そして外部入力
(操作ボ−ドからのオペレ−タ入力あるいは溶削コント
ロ−ラ9からの報知)の到来を待つ(23)。外部入力
の主要なものの中に、「初期値入力」(オペレ−タ入
力),「計測スタ−ト」(オペレ−タ入力),「スラブ
到来」(コントロ−ラ9より),「溶削スタ−ト」(コ
ントロ−ラ9より),「溶削エンド」(コントロ−ラ9
より) 「微分基準値設定」(オペレ−タ入力),「摘出領域」
(オペレ−タ入力)、および「計測ストップ」(オペレ
−タ入力)がある。
【0028】上記オペレ−タ入力のための項目表示「初
期値入力」,「計測スタ−ト」,「微分基準値設定」,
「摘出領域」および「計測ストップ」は入力メニュ−画
面に表示があり、また画像処理コンピュ−タ10は、そ
れらの入力を受け付け得るタイミングで、ディスプレイ
14のデ−タ表示領域外にそれらを表示し、それらの項
目を指定するオペレ−タ入力があると、各項目の処理を
実行する。
【0029】1.「初期値入力」 オペレ−タが撮像装置6の撮像管を新品に交換して、画
像処理コンピュ−タ10に「初期値入力」を指定する
と、コンピュ−タ10はディスプレイ14に、撮像管の
暗電圧A0および飽和値B0の入力を催告する画像を表示
し、これに従って各デ−タを入力すると、コンピュ−タ
10はそれらを読込む(図3の23〜26)。撮像管に
は、図6に示すような初期光電変換特性が添付されてい
るので、オペレ−タは、該特性図に添え書きされた暗電
圧A0および飽和値B0をコンピュ−タ10に入力する。
ステップ27で実行する補正値演算プログラムに、基準
の初期光電変換特性の暗電圧Asおよび飽和値Bsが含ま
れており、コンピュ−タ10は、 Vc(Va)=〔{(Bs−B0)−(As−A0)}Va/B0〕+(As−A0) ・・・(1) Va=A0〜B0 なる、撮像装置6のビデオ信号をデジタル変換した画像
デ−タが表わすレベルVaに対する補正値Vc(Va)、Va
=A0〜B0の各値、を算出して、Vaをアドレスとして
初期補正値メモリCM1に書込む(27)。そして、コ
ンピュ−タ10内の内部時計(カレンダ−時計IC)D
CL(図2)の現時刻デ−タを読取って、設定日時メモ
リDM1に書込む(28)。
【0030】ここで上記(1)式の意義を説明すると、こ
の実施例では、基準の初期光電変換特性を、 Vs=(Bs−As)(L/Lmax)+As ・・・(2) As:暗電圧 Bs:飽和値 L:受光量(瞬時値) Lmax:Bsとなる受光量 Vs:受光量Lのときのビデオ信号をデジタル変換した
画像デ−タが表わすレベル と仮定した。同様に、撮像装置6に組込んだ撮像管の初
期光電変換特性を、 Va=(B0−A0)(L/Lmax)+A0 ・・・(3) A0:暗電圧 B0:飽和値 L:受光量(瞬時値) Lmax:B0となる受光量 Va:受光量Lのときのビデオ信号をデジダル変換した
画像デ−タが表わすレベル とすると、受光量Lのときの、Vsに対するVaの偏差
(Vs−Va)は、 Vs−Va={(Bs−B0)−(As−A0)}(L/Lmax)+(As−A0)・・・(4) となる。この偏差(Vs−Va)を補正値Vc(Va)とし、
Lmaxをその検出値相当のB0に、Lをその検出値Vaに
置換すると、上記(1)式が得られ、撮像装置6で得る画
像デ−タ(Va)に、補正値Vc(Va)を加算することによ
り、基準光電変換特性のレベルを表わす画像デ−タ〔V
a+Vc(Va)〕が得られる。
【0031】撮像装置6のビデオ信号の読込み時には、
それをデジダル変換した画像デ−タ(Va)に対応する
補正値Vc(Va)を初期補正値メモリCM1より読み出
し、両者を加算した和〔Va+Vc(Va)〕を補正処理した
画像デ−タとすることにより、撮像管個々で光電変換特
性がばらつくが、該補正処理により得られる画像デ−タ
〔Va+Vc(Va)〕は、基準の光電変換特性のものに校正
されたものとなる。
【0032】2.「計測スタ−ト」 再度図3を参照する。オペレ−タが画像処理コンピュ−
タ10に「計測スタ−ト」を指定すると、コンピュ−タ
10は、レジスタRST(内部メモリの1領域)にデ−
タ「1」(すでに計測スタ−ト入力済)があるかをチェ
ックして(24,29,30)、それが無い(今回が、
コンピュ−タ10の立上げ後、初めての計測スタ−ト入
力である)と、レジスタRSTに「1」を書込んで(3
1)、コントロ−ラ9に待機を指示する(32)。コン
トロ−ラ9はこれに応答して、台車2(x,y,z駆動
機構のそれぞれ)がホ−ムポジションにあるかをチェッ
クして、ホ−ムポジションにないと、ホ−ムポジション
に駆動する。台車2がホ−ムポジションにあると、画像
処理コンピュ−タ10にレディを報知する。
【0033】3.「スラブ到来」,「溶削スタ−ト」&「画像
読込&火花検出」(38) コントロ−ラ9は、ホストコンピュ−タが介在物検出ス
テ−ジにスラブ12を送って来るのを待つ。ホストコン
ピュ−タがテ−ブルロ−ラ11を介して熱間スラブ12
を台車2の直前まで搬送してそこで搬送を止めて、コン
トロ−ラ9に溶削を指示すると、これに応答してコント
ロ−ラ9は台車2をスラブに向けてy駆動(往駆動)
し、スラブ検出器8がスラブ12の先端(トップ)を検
出すると、そこで台車2の駆動を停止して、溶削ヘッド
5(を支持するzキャリッジ4)を、上方の待機位置
(ホ−ムポジション)から溶削位置に降下駆動する。そ
してコントロ−ラ9は、「スラブ到来」を画像処理コン
ピュ−タ10に報知する。
【0034】画像処理コンピュ−タ10は、この「スラ
ブ到来」に応答して撮像装置7のビデオ信号を一画面
分、デジタル変換して読込み、スラブ形状(台車2の座
標系での位置と形状)を検出する(図3の23,33,
34)。そしてスラブ形状に対応して溶削ヘッド5の駆
動スケジュ−ル(移動軌跡)を決定(算出)して(3
5)、該スケジュ−ルをコントロ−ラ9に転送し、溶削
開始をコントロ−ラ9に指示する(36)。
【0035】コントロ−ラ9は溶削ヘッド5による溶削
を、該スケジュ−ル上の溶削始点から開始してスケジュ
−ルに沿って台車2(溶削ヘッド5)を駆動し、溶削始
点で溶削を開始したときに、「溶削スタ−ト」を画像処
理コンピュ−タ10に報知すると共に、台車2上のy駆
動機構のロ−タリエンコ−ダが発生するy移動同期パル
スおよびx駆動機構のロ−タリエンコ−ダが発生するx
移動同期パルスの、画像処理コンピュ−タ10への出力
を開始する。そしてスケジュ−ルを消化して溶削終点に
溶削ヘッド5を駆動すると、そこで溶削を停止して、画
像処理コンピュ−タ10に「溶削エンド」を報知し、そ
して台車2(溶削ヘッド5)をホ−ムポジションに戻し
駆動し、ホストコンピュ−タに溶削終了(スラブ搬出
可)を報知する。ホストコンピュ−タはこれに応答して
溶削を終えたスラブを、手入れ溶削ステ−ジに搬送す
る。
【0036】画像処理コンピュ−タ10は、コントロ−
ラ9からの「溶削スタ−ト」に応答して、ディスプレイ
13へ与えるビデオ信号を、撮像装置7のものから撮像
装置6のものに切換える。そして、y移動同期パルスお
よびx移動同期パルスの到来数をカウントアップする割
込み処理を許可して、コントロ−ラ9が「溶削エンド」
を報知するまで、所定周期で「画像読込&火花検出」
(38)を繰返し実行する。
【0037】次に、1回の「画像読込&火花検出」(3
8)の内容を以下に説明する。まず撮像装置6の一画面
分のビデオ信号をA/Dコンバ−タ38a(図2)で画
像デ−タに変換して、画面メモリIM1又はIM2に書
込む。なお、所定周期で繰返す画像読込みの、第1回目
には画面メモリIM1に、第2回目には画面メモリIM
2に、第3回目には画面メモリIM1に書込むという具
合に、画面メモリIM1とIM2に交互に一画面分の画
像デ−タを書込む。これは、書込んだデ−タに後述の火
花検出のための処理を施している間に、次の(前記所定
周期の一周期後の)画面の画像デ−タを読込みしうるよ
うにするためである。
【0038】今、画面メモリIM1に一画面分の画像デ
−タを書込んだとすると、画像処理コンピュ−タ10
は、画面メモリIM1の画像デ−タに、初期補正値メモ
リCM1の補正値(上記1.「初期値入力」で書込んだ
値)に基づいた補正を行なう。すなわち、画面メモリI
M1の画像デ−タ(Va)を読出し、この画像デ−タ
(Va)に対応する補正値Vc(Va)をメモリCM1より読
出して両者の和〔Va+Vc(Va)〕を算出して画像メモリ
IM1に更新書込みする(図2の38d)。
【0039】一画面分の画像デ−タに対してこの補正処
理を終了すると、コンピュ−タ10は、画像メモリIM
1の画像デ−タに孤立点除去,ノイズ除去の処理を施す
(38e)。次に微分演算を施す(38f)。これにお
いては、まず第1ラインの画像デ−タの、No.i+1画素
(ピクセル)の画像デ−タ(の値)からNo.i画素の画像デ
−タ(の値)を減算して得た差の絶対値を、No.i+1画素
の微分値とする。i=1〜n、nは一ラインの画素数で
ある。そして、領域メモリAM1のデ−タが指定する領
域(1ライン上)の微分値のみを摘出して(38g)、
基準値メモリSM3の、摘出した微分値(の画素)の1
画面上のアドレスと同じアドレスの基準値(火花が無い
安定状態の画像の微分値:後述)に対する偏差を算出し
て(38h)、この偏差を、しきい値メモリSM2の、
火花切出ししきい値(この設定は後述)で2値化(1:
火花,0:火花なし)し(38i)、2値化デ−タを1
画面上のアドレス対応で火花メモリDM2に書込む。以
上の処理を、第2ライン以下、1画面の最終ラインまで
繰返す。そして1画面分の処理を終了すると、火花メモ
リDM2の、一画面上の摘出領域内の2値化デ−タ(火
花有,無デ−タ)を、y移動同期パルスのカウント値
(Y),x移動同期パルスのカウント値(X)ならびに
一画面上の各2値化デ−タの位置(y,x)に対応付け
て、火花テ−ブルTM1に重ね書き(38j)する。す
なわち、火花テ−ブルTM1上の、今書込もうとする2
値化デ−タのアドレス(スラブ上の位置)にあるデ−タ
と今書込もうとする2値化デ−タとの論理和を、該アド
レスに書込む。なお、1個のスラブの介在物検出を開始
する前に火花テ−ブルTM1は初期化(2値デ−タの0
書込みに同義)されている。
【0040】以上に説明した1画面分の画像デ−タの読
込みと処理(図3の38)を、所定周期で、「溶削エン
ド」の報知があるまで、画像処理コンピュ−タ10が繰
返し実行する。これにより火花テ−ブルTM1には、熱
間スラブ12上の位置対応で火花有,無デ−タ(2値デ
−タ)が書込まれることになる。
【0041】4.「溶削エンド」&「火花検出デ−タの処
理」(40) コントロ−ラ9から「溶削エンド」が到来すると画像処理
コンピュ−タ10は、画像デ−タの読込みを終了して、
「火花検出デ−タの処理」(40)を行なう。これにお
いてはまず、火花テ−ブルTM1上の火花デ−タ(2値
デ−タの「1」)を、テ−ブルTM1アドレス始点から
終点に向けて順次に探索し、1つの火花デ−タがある
と、その画素の横方向(x)±a分のアドレス内、かつ
縦方向(y)で該画素より上流側(アドレス始点に近い
方:スラブのトップ側)の−b分のアドレス内の全2値
デ−タを「1:火花有り」に更新する。これは高密度で
分布する火花ドット(画素)の隣り合うものの間をすべ
て「1:火花有り」として、高密度火花ドット群を1つ
の、全体が「1:火花有り」となる領域(火花領域)に
変換する処理である。次に、隣り合う距離(画素数)が
設定値未満の2領域の間の「0」を「1」に変換して近
接領域を統合する。そして、スラブトップ側の領域から
次の処理を行なう。すなわち、まず領域面積(領域内画
素数)を算出(カウント)し、これが設定値未満である
と、該領域を消去する。設定値以上であると該領域に領
域No.を与え、その重心位置(スラブ上のx,y位
置),長さ(y方向の最大幅),幅(x方向の最大幅)
および中心位置(長さ×幅の4辺形の中心)を算出し、
これらのデ−タ(火花領域情報)を領域No.対応で、
火花領域テ−ブルTM2に書込む(図2の40a)。次
に、各領域No.の領域デ−タ(重心位置,長さ,幅)
に基づいて、該領域の欠陥種類および深さを判定(推
定)し、これに対応する手入れスカ−フィングスケジュ
−ル(x,y,z溶削形状)を決定(算出)して、領域
No.宛てで、上述の火花領域情報と共に手入れ情報テ
−ブルTM3に書込む。そして火花テ−ブルTM1,火
花領域テ−ブルTM2および手入情報テ−ブルTM3の
デ−タを、スラブNo.宛てで、外部メモリ16に書込
み、更に、手入情報テ−ブルTM3のデ−タを手入れス
カ−ファSCDに転送し(ただし、先方が受入れる場
合)、火花領域テ−ブルTM2のデ−タを、ディスプレ
イ14に平面上の領域分布(マップ)で表示し、領域
(火花)数(これは、領域No.の最大値)を文字表示
し、かつ、手入情報テ−ブルTM3のデ−タを表形式で
ディスプレイ14に表示する。なお、オペレ−タは、操
作ボ−ドを介してコンピュ−タ10に、外部メモリ16
のデ−タの、ディスプレイ14への表示ならびにプリン
タ15でのプリントアウトを指示することができる。
【0042】5.経時補正 以上の「火花検出デ−タの処理」(40)を完了すると
画像処理コンピュ−タ10は、ディスプレイ13へのビ
デオ信号を、撮像装置6のものから撮像装置7のものに
切換える。そして、時限値がTda(例えば128時間)の
タイマTdaをすでにスタ−トしているかチェックして
(41)、未スタ−トであればタイマTdaをスタ−トす
る(42)。次に図4を参照する。タイマTdaをすでに
スタ−トしているときには、タイマTdaがタイムオ−バ
したかをチェックして(43)、タイムオ−バしている
と、「しきい値演算」(44)を実行し、算出したしき
い値をメモリに書込み(45)、タイマTdaを再スタ−
トする(46)。
【0043】すでに言及したように、撮像管の飽和値
(初期値は図6上でB0、図7上でb0)は、撮像管の
連続使用時間(連続電源オンで、次々に到来する熱間ス
ラブ12の介在物検出用の溶削中には高輝度輻射線が照
射される使用態様での時間経過)に対応して図7に示す
ように次第に低下して行く。この実施例では、撮像管の
使用寿命を略6ケ月(4320時間)と想定し、図7に
示す曲線を(0,b0)と(1440,b1)を結ぶ第
1直線、(1440,b1)と(2880,b2)を結
ぶ第2直線および(2880,b2)と(4320,b
3)を結ぶ第3直線で模擬し、撮像管の使用開始時(設
定日時メモリDM1に書込んでいる)からの時間経過
(内部時計DCLの現在日時−メモリDM1の日時)に
対応する飽和値の低下量を前記模擬直線に基づいて算出
し、この低下量に対応する分、火花切出し用のしきい値
(メモリSM2)のデ−タを低値に更新するようにし
た。
【0044】図5に、図4に示す「しきい値演算」(4
4)の内容を示す。ここでは、コンピュ−タ10はま
ず、内部時計DCLの日時デ−タ(現日時)を読取り
(51)、撮像管の使用経過時間H=現日時−メモリD
M1の日時(現在使用中の撮像管を、撮像装置6に装着
した日時)を算出する(52)。そして使用経過時間H
が、0〜1440以下の時間範囲内(第1直線割り当て)
か、1440を越え2880以下の時間範囲内(第2直線割り当
て)か、あるいは2880を越えるか(第3直線割り当て)
かをチェックする(53,56)。
【0045】使用経過時間Hが、0〜1440以下の時間範
囲内であると、第1直線に基づいて、使用経過時間0か
ら現時刻までの飽和値の低下量〔(b0−b1)×(H/144
0)〕を算出し、使用経過時間0に割り当てた火花切出し
しきい値Ss(メモリSM1にある基準値)に、低下率
{b0−〔(b0−b1)×(H/1440)〕}/b0を乗算した値 Sa=Ss{b0−〔(b0−b1)×(H/1440)〕}/b0 を算出して(図2の44)、しきい値メモリSM2に書
込む(図5の53〜54,図4の45)。
【0046】使用経過時間Hが、1440を越え2880以下の
時間範囲内であると、第2直線に基づいて、使用経過時
間0から現時刻までの飽和値の低下量〔(b0−b1)+(b1−
b2)×(H−1440)/1440〕を算出し、使用経過時間0に割
り当てた火花切出ししきい値Ss(メモリSM1にある
基準値)に、低下率{b0−〔(b0−b1)+(b1−b2)×(H−
1440)/1440〕}/b0を乗算した積 Sa=Ss{b0−〔(b0−b1)+(b1−b2)×(H−1440)/144
0〕}/b0 を算出して(図2の44)、しきい値メモリSM2に書
込む(図5の56〜58,図4の45)。
【0047】使用経過時間Hが、2880以上であると、第
3直線に基づいて、使用経過時間0から現時刻までの飽
和値の低下量〔(b0−b2)+(b2−b1)×(H−2880)/144
0〕を算出し、使用経過時間0に割り当てた火花切出しし
きい値Ss(メモリSM1にある基準値)に、低下率{b0
−〔(b0−b2)+(b2−b1)×(H−2880)/1440〕/b0を乗
算した積 Sa=Ss{b0−〔(b0−b2)+(b2−b1)×(H−2880)/144
0〕}/b0 を算出して(図2の44)、しきい値メモリSM2に書
込む(図5の56,5960,図4の45)。
【0048】以上に説明したしきい値メモリSM2のし
きい値の更新を、略Tda(本実施例では128時間)の
時間経過毎に実行するので、すでに説明した火花の切出
し処理(図2の38i)において、使用経過時間が長く
なるにつれて図7に示すように撮像管の飽和値が低下し
て行きこれと同様に(相似で)受光光量(瞬時値)に対
するビデオ信号レベルが低下して、画像デ−タの微分値
(同一ライン上の隣り合う画素の輝度差)デ−タも低下
するが、その分火花切出ししきい値も低く自動更新され
るので、火花切出し精度は実質上低下しない。図8に、
上述のしきい値の更新をしたときの、検出した火花領域
数/1スラブの時系列推移を示す。火花領域数/1スラ
ブは、従来(図10)のような、時間経過による低下を
実質上生じなくなる。
【0049】なお、本実施例では、火花しきい値を時間
経過に従って補正しているが、代りに、差演算(図2の
38h)の出力値を時間経過に従って(補正前値よりも
補正後の値が)高くなるように補正することもできる。
又、図2のA/D変換38aの出力段から、差演算38
hの入力段までの間で、画像デ−タ又は微分デ−タに、
時間経過に従って(補正前値よりも補正後の値が)高く
なるように、補正することもできる。しかしこの場合、
補正演算を、画像デ−タの各種処理中に、読込み画像デ
−タ又は微分デ−タのすべてに対して実行することにな
り、この補正処理に比較的に長い時間がかかる。本実施
例の場合は、火花切出ししきい値(1デ−タ)のみに、
略Tda周期で補正を加えるので、画像デ−タの各種処理
に格別な遅れをもたらさない。
【0050】6.「微分基準値設定」&「摘出領域」 オペレ−タが「微分基準値設定」を指定(入力)する
と、画像処理コンピュ−タ10は、微分演算(図2の3
8f)で得たデ−タをディスプレイ14に表示する。す
なわち、微分処理により画像エッジを強調した画像をデ
ィスプレイ14に表示する。オペレ−タは、この画像を
監視して、溶削が安定し定常的であって火花が発生せ
ず、湯溜り領域PIGの明瞭度が高いときに、基準値読
込みをコンピュ−タ10に指示する。コンピュ−タ10
はそこで上述の各種処理を中断し、ディスプレイ14に
表示中の画像の元デ−タ(画像デ−タ)を書込んでいる
画像メモリIM1又はIM2(ここでは画像メモリIM
1と仮定する)への書込み指定を不可に設定し(すなわ
ち画像デ−タをセ−ブし)、ディスプレイ14の表示
を、画像メモリIM1の画像デ−タの微分値の表示に固
定する。ここでオペレ−タは、「摘出領域」をコンピュ
−タ10に入力して、ディスプレイ14の表示画面上の
湯溜り領域PIG内の、安定した火花検出が可能な領域
を表示画面上のカ−ソルとそれを動かすためのマウスを
用いて指定する。この領域指定に応答してコンピュ−タ
10は、該領域を表わす領域情報を領域メモリAM1に
書込み、かつ、該領域内の微分デ−タを基準値メモリS
M3に書込む。
【0051】これを終了すると画像処理コンピュ−タ1
0は、画像メモリIM1の書込み禁止を解除し、ディス
プレイ14の表示固定を解除して、中断した処理を、中
断直前と継続するように再開する。微分演算(38f)
の出力デ−タ(画素対応の微分デ−タ)は、領域メモリ
AM1の領域情報が表わす領域内のもののみが領域摘出
(38g)で抽出され、抽出された微分デ−タと、基準
値メモリSM3上の、領域情報が表わす領域内で該抽出
された微分デ−タと同一位置の基準値(微分デ−タ)と
の差分が差演算38hで算出されて、差分デ−タが2値
化38iに与えられる。
【0052】7.「計測ストップ」 オペレ−タが「計測ストップ」を入力すると画像処理コ
ンピュ−タ10は、そこで画像デ−タの読込みを停止
し、コントロ−ラ9に溶削ストップを指示する。コント
ロ−ラ9はこれに応答して溶削を停止し、台車2をホ−
ムポジションに戻し、ホストコンピュ−タに溶削停止を
報知する。画像処理コンピュ−タ10は、レジスタRS
Tに「0」を書込んで、「入力読取」(23)に戻り、
その後何らかの入力があるのを待つ。
【0053】以上に説明した実施例は、図1に示す装置
を介在物検出用に設定したものである。同一スラブに対
してまず介在物検出を実行し、これによって得たデ−タ
(手入れ情報テ−ブルTM3のデ−タ)に基づいて火花
部溶削(手入れ)を引き続いて行なう態様では、溶削ヘ
ッド5は、角度自動調整機構(図示せず)を介して昇降
キャリッジ4で支持され、しかも、溶削ヘッド5に供給
するガス流量自動調整機構(図示せず)が昇降キャリッ
ジ4に装着されている。コントロ−ラ9は、介在物検出
用の溶削のときには、予め設定されている角度(スラブ
表面に対する火炎噴射角度)およびガス流量に溶削ヘッ
ド5を設定してから、上述の溶削を開始する。この介在
物検出用の溶削が終わると画像処理コンピュ−タ10が
手入れ情報テ−ブルTM3のデ−タをコントロ−ラ9に
転送し、手入れ溶削をコントロ−ラ9に指示する。これ
に応答して、コントロ−ラ9は、転送された手入れ情報
に基づいて、識別No.が付された各火花領域を、手入
れ情報に対応した角度およびガス流量でスカ−フィング
する。そしてこの手入れが終了すると、溶削終了をホス
トコンピュ−タに報知する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の外観を示す斜視図であ
る。
【図2】 図1に示す画像処理コンピュ−タ10の機能
構成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す画像処理コンピュ−タ10の処理
概要を示すフロ−チャ−トの一部を示す。
【図4】 図2に示す画像処理コンピュ−タ10の処理
概要を示すフロ−チャ−トの残部を示す。
【図5】 図4に示す「しきい値演算」(44)の内容
を示すフロ−チャ−トである。
【図6】 図1に示す撮像装置6に組込む撮像管の、使
用開始時(新品)の光電変換特性を示すグラフである。
【図7】 撮像管の連続使用による飽和値の低下を示す
グラフである。
【図8】 本発明の一実施例による検出した火花領域数
/1スラブの、時系列推移を示すグラフである。
【図9】 (a)は、図1に示す撮像装置6の一画面分
の撮影画像を示す平面図、(b)は撮像装置6の一ライ
ンのビデオ信号のレベル分布を示すグラフである。
【図10】 撮像管を使用した従来の介在物検出により
検出した火花領域数/1スラブの、時系列推移を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1:レ−ル 2:台車 3:x走行キャリッジ 4:昇降キャ
リッジ 5:溶削ヘッド 6:撮像装置
(撮像管) 7:撮像装置(CCDカメラ) 8:スラブ検
出器 9:溶削コントロ−ラ 10:画像処
理コンピュ−タ 11:テ−ブルロ−ラ 12:熱間ス
ラブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材表層を溶削するホットスカ−ファ,該
    溶削の湯溜りを撮影する撮像装置,該撮影装置の撮影信
    号をデジタルデ−タすなわち画像デ−タに変換するA/
    D変換手段、および、前記画像デ−タに撮影画面上の火
    花を顕在化するための処理を施しこれにより得たデ−タ
    をしきい値と比較して火花を摘出する画像処理装置、を
    備える鋼材の表層介在物検出装置において、 前記撮像装置の、使用開始時からの使用時間の経過によ
    る光電変換特性の変化すなわち経時的変化による火花摘
    出漏れの増大を抑止するために、前記撮影画面上の火花
    を顕在化するための処理を施して得た前記デ−タと前記
    しきい値の、少くとも一方を、前記経時的変化に対応付
    けて補正する経時補正手段、を備えることを特徴とする
    鋼材の表層介在物検出装置。
  2. 【請求項2】鋼材表層を溶削するホットスカ−ファ,該
    溶削の湯溜りを撮影する撮像装置,該撮影装置の撮影信
    号をデジタルデ−タすなわち画像デ−タに変換するA/
    D変換手段、および、前記画像デ−タに撮影画面上の火
    花を顕在化するための処理を施しこれにより得たデ−タ
    をしきい値と比較して火花を摘出する画像処理装置、を
    備える鋼材の表層介在物検出装置において、 前記撮像装置の、使用開始時の光電変換特性の、基準特
    性に対する偏差に対応した、画像デ−タ宛ての補正値を
    格納した初期補正値メモリ、および、前記画像デ−タに
    対応する補正値を前記初期補正値メモリより読出してそ
    の分前記画像デ−タを補正する、初期特性補正手段、を
    備えることを特徴とする鋼材の表層介在物検出装置。
  3. 【請求項3】鋼材表層を溶削するホットスカ−ファ,該
    溶削の湯溜りを撮影する撮像装置,該撮影装置の撮影信
    号をデジタルデ−タすなわち画像デ−タに変換するA/
    D変換手段、および、前記画像デ−タに撮影画面上の火
    花を顕在化するための処理を施しこれにより得たデ−タ
    をしきい値と比較して火花を摘出する画像処理装置、を
    備える鋼材の表層介在物検出装置において、 前記撮像装置の、使用開始時からの使用時間の経過によ
    る光電変換特性の変化すなわち経時的変化による火花摘
    出漏れの増大を抑止するために、前記撮影画面上の火花
    を顕在化するための処理を施して得た前記デ−タと前記
    しきい値の、少くとも一方を、前記経時的変化に対応付
    けて補正する経時補正手段;および、 前記撮像装置の、使用開始時の光電変換特性の、基準特
    性に対する偏差に対応した、画像デ−タ宛ての補正値を
    格納した初期補正値メモリ、および、前記画像デ−タに
    対応する補正値を前記初期補正値メモリより読出してそ
    の分前記画像デ−タを補正する、初期特性補正手段;を
    備えることを特徴とする鋼材の表層介在物検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310958A (ja) * 2001-04-10 2002-10-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 材料寿命の評価システム、及び、その評価方法
WO2013046859A1 (ja) * 2011-09-27 2013-04-04 シャープ株式会社 配線検査方法、配線検査装置、配線検査プログラムおよび記録媒体

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