JPH09311042A - 車体横すべり角検出装置 - Google Patents

車体横すべり角検出装置

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JPH09311042A
JPH09311042A JP12753496A JP12753496A JPH09311042A JP H09311042 A JPH09311042 A JP H09311042A JP 12753496 A JP12753496 A JP 12753496A JP 12753496 A JP12753496 A JP 12753496A JP H09311042 A JPH09311042 A JP H09311042A
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slip angle
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side slip
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Hiroyuki Yamaguchi
裕之 山口
Katsuhiro Asano
勝宏 浅野
Noriaki Hattori
憲明 服部
Kenji Toutsu
憲司 十津
Yoshiyuki Yasui
由行 安井
Takayuki Ito
孝之 伊藤
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の可変パラメータに柔軟に対応でき、車
体横すべり角を精度よく推定する。 【解決手段】 車両の運動に関する状態量を検出する検
出手段1と、タイヤ特性記憶手段3から前記路面判定手
段4での判定結果に基づいて最適なタイヤ特性を選択す
るタイヤ特性選択手段5と、車両運動モデルと選択され
たタイヤ特性及び操舵角、横G、ヨーレート、車速の各
検出値に基づいて車体横すべり角を推定する車体横すべ
り角推定手段6を有する。このような運動方程式に基づ
いた車体横すべり角の推定を行うことにより、タイヤの
非線形性、車速による車両特性変化に柔軟に対応でき、
かつ、センサ信号により車体横すべり角の推定値を補正
することにより推定精度の向上をはかることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵入力および運
動状態量(ヨーレートや横加速度(横G)等)の観測値
から車体横すべり角を検出する車体横すべり角検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車体横すべり角は車両の進行方向を示す
重要な状態量であるが、この計測では高価な対地車速セ
ンサが必要であり、従ってコスト面からは車載可能な安
価なセンサから車体横すべり角を検出することが望まれ
る。
【0003】従来、車体横すべり角検出装置に関する技
術としては、オブザーバによる特開平3−122541
号公報等が知られている。この従来の車体横すべり角検
出装置の原理は、現代制御理論の一つである状態推定技
術が車体横すべり角検出に適用できる点に着目し、離散
化された状態方程式をベースに横G、ヨーレート等のセ
ンサ信号をフィードバックして車体横すべり角の推定精
度を向上させるものである。
【0004】図27に従来の車体横すべり角推定装置の
動作説明図を示す。各推定状態量を用いて離散化された
車両モデルから第1の車体横すべり角を求める。また、
1サンプリング前の時点での各推定状態量から横G、ヨ
ーレート等の信号を合成して横G、ヨーレート等のセン
サ信号と比較し、第1の車体横すべり角の補正を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな車体横すべり角検出装置ではオブザーバが離散化さ
れて用いられるため、タイヤの非線形性、車速といった
可変パラメータをオブザーバ゛ に盛り込みにくい問題が
あった。図28はこの様子の例を示したもので、タイヤ
の非線形特性は代表値でもって線形な値に置き換えら
れ、また、車速はある車速範囲に分割されその代表値で
車両モデルおよびオブザーバゲインが求められる。その
結果、大すべり角および設定値と異なる車速では推定誤
差を生じやすいなどの問題が生じる。
【0006】また、各推定状態量および車両モデルの両
方に誤差を含むため、補正結果にも誤差が含まれること
になり、推定精度の向上には限界がある問題があった。
【0007】以下、この点について詳細に述べる。ま
ず、現代制御理論におけるオブザーバは次式の状態方程
式をもとに設計を行う。
【0008】
【数1】
【数2】 但し、Xは車体横すべり角βを含む状態量、Aはシステ
ムマトリクス、Bは入力マトリクス、Cは出力マトリク
スである。また、(1)式はサンプリングを考慮しない
連続系で表現されている。一方、センサ信号はコンピュ
ータを介してサンプリングされるため、(1)式、
(2)式は零次ホールドを仮定した離散系に変換されて
次式となる。
【0009】
【数3】
【数4】 但し、kはサンプリング刻みを表し、kが現サンプリン
グ時点、k+1が次のサンプリング時点であることを表
す。また、A、B、Cは表記の簡単化のため(1)式、
(2)式と同じ表現としている。(3)式におけるA、
Bマトリクスはサンプリング周期dTを用いて次式で変
換されたものである。
【0010】
【数5】
【数6】 (3)式及び(4)式に基づいて設計される離散系のオ
ブザーバは次式で表される。
【0011】
【数7】
【数8】 但し、^(ハット)は推定値であることを表す。(7)
式におけるDがオブザーバゲインであり、Dは(3)
式、(4)式、(7)式、(8)式から得られる次式の
誤差方程式の固有値を適当に設定することにより求めら
れる。
【0012】
【数9】
【数10】 車両運動の記述ではタイヤの非線形性、車速等の非線形
パラメータを有する。一方、(7)式、(8)式は非線
形パラメータの代表値を用いて離散化を行うため、代表
値と異なるパラメータ値になった場合、誤差を有しやす
い。誤差を小さくするためには代表値を細かく設定し、
パラメータ値に応じてオブザーバを切り換える必要があ
るが、これはメモリの増大につながる。
【0013】また、(7)式、(8)式では計測状態量
に対しても車両モデルを用いて状態量推定を行う。従っ
て、(9)式における推定誤差errでは、車体横すべ
り角の推定誤差に加え、計測状態量に対応した推定値の
誤差の両方が含まれることになり、推定精度の向上には
限界がある。
【0014】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みなされたものであり、その目的は、メモリの増大がな
く車両のパラメータ変化に柔軟に対応でき、かつオブザ
ーバ方式におけるセンサ信号による推定値の補正という
利点を活かし、横G、ヨーレートのセンサ信号により車
体横すべり角の推定精度を向上できるような装置を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、図1に概念的に示されるように、車両の
操舵角、横G、ヨーレート及び車速を含む車両の運動に
関する状態量を検出する検出手段1と、車両運動モデル
を記憶する車両運動モデル記憶手段2と、路面のすべり
状態に応じたタイヤ特性を記憶するタイヤ特性記憶手段
3と、横Gの検出値と操舵角及び車速の検出値から路面
のすべり状態を判定する路面判定手段4と、前記タイヤ
特性記憶手段から前記路面判定手段での判定結果に基づ
いて最適なタイヤ特性を選択するタイヤ特性選択手段5
と、前記車両運動モデルと選択された前記タイヤ特性及
び操舵角、横G、ヨーレート、車速の各検出値に基づい
て車体横すべり角を推定する車体横すべり角推定手段6
と、前記操舵角、横G、ヨーレート、車速の各検出値と
一制御時間前の車体横すべり角に基づいて前記車体横す
べり角推定値に対する補正値を算出する車体横すべり角
補正手段7と、前記車体横すべり角推定値と前記補正値
に基づいて車体横すべり角を決定する車体横すべり角決
定手段8とを有することを特徴とする。
【0016】このように、本発明の車体横すべり角検出
装置は、図2に示されるように従来では離散化された状
態方程式を用いていたところを車両の運動を表す運動方
程式を用いて車体の横すべり角を推定することにより、
タイヤの非線形性、車速といった可変パラメータを容易
に盛り込むことができ、また、センサ信号を運動方程式
に直接与えることにより車体横すべり角の推定精度が向
上する。そして、このような運動方程式に基づいた車体
横すべり角の推定を行うことにより、タイヤの非線形
性、車速による車両特性変化に柔軟に対応でき、かつ、
センサ信号により車体横すべり角の推定値を補正するこ
とにより推定精度の向上をはかることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。
【0018】図3には本実施形態における車両の概略構
成図が示されている。この車両は、質量m、ヨー慣性I
の車体10と、操舵装置としてのハンドル12と、タイ
ヤすべり角に対して非線形なコーナリングフォース特性
を持ち、その傾きであるコーナリングパワーCf を有す
る前輪用タイヤ14と、同じく非線形特性をもつコーナ
リングパワーCr を有する後輪用タイヤ16を含んで構
成されている。それぞれの車両定数値は実験等により予
め測定されたものを用いる。本実施形態では、表1に示
すような定数値が用いられている。
【0019】
【表1】 但し、表1のコーナリングパワーCf 、Cr はタイヤす
べり角1°における値である。
【0020】また、この車両には舵角センサ20と、加
速度センサ22と、ヨーレートセンサ24と、車速セン
サ26と、信号処理回路28と、車体横すべり角検出装
置30とが設けられている。前記舵角センサ20は実舵
角相当の前輪操舵角δf を検出し、前記加速度センサ2
2は車両の横Gy を検出し、ヨーレートセンサ24は車
両のヨーレートθを検出し、車速センサ26は車速Vを
検出する。そして、これら各センサの検出信号は、信号
処理回路28で増幅される。信号処理回路28において
増幅された前記各センサの検出信号は、車体横すべり角
検出装置30に出力される。車体横すべり角検出装置3
0は車両の進行方向である車体横すべり角を検出するも
のである。
【0021】図4には前記車体横すべり角検出装置30
の構成ブロック図が示されている。車体横すべり角検出
装置30はタイヤ特性決定回路32と、車体横すべり角
推定回路34と、推定値補正回路36、加算器38、ロ
ーパス回路40とを含んで構成される。タイヤ特性決定
回路32は、舵角センサ20、加速度センサ22、車速
センサ26の検出値から路面判定を行い、さらに車体横
すべり角検出装置30の出力値、舵角センサ20、ヨー
レートセンサ24、車速センサ26の検出値および路面
判定結果から前後輪のタイヤ特性を選択するものであ
る。そして、タイヤ特性決定回路32は後述のタイヤの
非線形パラメータである前後輪のタイヤのコーナリング
パワーCp 、コーナリングフォースSF 、タイヤすべり
角βF を選択結果として車体横すべり角推定回路34お
よび推定値補正回路36に出力する。さらに、路面判定
結果Roadを推定値補正回路36に出力する。車体横すべ
り角推定回路34は、舵角センサ20、加速度センサ2
2、ヨーレートセンサ24、車速センサ26の検出値お
よびタイヤ特性決定回路32からのタイヤの非線形パラ
メータCp ,SF ,βF を用いて運動方程式より車体横
すべり角推定値を演算し、加算器38に出力する。推定
値補正回路36は、車体横すべり角検出回路30の出力
値および舵角センサ20、加速度センサ22、ヨーレー
トセンサ24、車速センサ26の検出値とから、タイヤ
の非線形パラメータCp ,SF ,βF および路面判定結
果に基づき車体横すべり角の補正値Δβを演算し、加算
器38に出力する。加算器38は、車体横すべり角と補
正値Δβを加算してローパス回路40に出力する。ロー
パス回路40は入力した加算値の高周波ノイズを除去し
て車体横すべり角の検出値とする。
【0022】図5には前記タイヤ特性決定回路32の構
成ブロック図が示されている。タイヤ特性決定回路32
は定常円旋回モデル42と、路面判定回路44と、タイ
ヤ特性選択回路46とを含んで構成される。定常円旋回
モデル42は舵角センサ20、車速センサ26の検出値
と前記表1の車両定数にしたがい横Gモデル値を路面判
定回路44へ向け出力する。路面判定回路44は、定常
円旋回モデル42の横Gモデル値と加速度センサ22の
横G検出値とを比較して乾燥路、湿潤路、雪上路、氷上
路等の路面のいずれであるかを判定し、路面判定結果Ro
adを出力する。タイヤ特性選択回路46は前記路面判定
結果Roadに基づき、路面に応じて予め用意したタイヤ非
線形パラメータのテーブルを選択し、車体横すべり角検
出装置30の出力値、舵角センサ20、ヨーレートセン
サ24、車速センサ26の検出値から演算されたタイヤ
すべり角より前後輪各々の前記非線形パラメータCp,
SF, βF を決定する。
【0023】図6には前記推定値補正回路36の構成ブ
ロック図が示されている。推定値補正回路36は通常状
態補正回路48と、旋回異常状態補正回路50と、旋回
異常判定回路52と、補正切り換え回路54とを含んで
構成される。ここで、通常状態とはレーンチェンジ〜旋
回異常直前までの状態を表し、旋回異常状態とは過度な
操舵による旋回時の不安定な走行状態を表す。
【0024】さらに、図7には前記通常状態補正回路4
8の構成ブロック図、図8には前記旋回異常状態補正回
路50の構成ブロック図が示されている。前記通常状態
補正回路48はすべり角速度算出回路56と、微分回路
58と、ローパス回路60と、補正ゲイン62と、補正
回路64とを含んで構成される。すべり角速度算出回路
56は加速度センサ22、ヨーレートセンサ24及び車
速センサ26の検出値から物理的関係式よりすべり角速
度dβ/dtを算出する。微分回路58は、前記車体横
すべり角検出装置30の出力値を時間微分してすべり角
速度推定値を算出し、前記すべり角速度dβ/dtとの
すべり角速度誤差d(Δβ)/dtを求め、ローパス回
路60に出力する。ローパス回路60はセンサノイズ及
び前記微分操作によるノイズを除去し、補正ゲイン62
に出力する。補正ゲインK1 は、前記路面判定結果Road
に基づく可変ゲインであり、低μ路面ほど小さな補正ゲ
インK1 を選択する。そして、前記ローパス処理された
すべり角速度誤差d(Δβ)/dtと補正ゲインK1 と
の積を求め補正回路64に出力する。補正回路64は前
記出力結果と前記タイヤ非線形パラメータCp と車両質
量mから、通常状態の推定補正値Δβを算出する。
【0025】また、図8に示されるように、前記旋回異
常状態推定回路50は微分回路66と、ヨー角加速度推
定回路68と、横G推定回路70と、積分回路72と、
累積誤差比較回路74と、ゲイン切り換え回路76と、
補正ゲイン78と、補正ゲイン80と、補正回路82と
を含んで構成される。微分回路66はヨーレートセンサ
24の検出値を時間微分し、ヨー角加速度d2 θ/dt
2 を算出する。ヨー角加速度推定回路68は前記車体横
すべり角検出装置30の出力値、舵角センサ20、ヨー
レートセンサ24及び車速センサ26の検出値と前記タ
イヤ非線形パラメータCp, SF,βF を用いて運動方程
式に基づきヨー角加速度推定値を算出し、前記ヨー角加
速度との誤差d2 (Δθ)/dt2 を求める。横G推定
回路は前記車体横すべり角検出装置30の出力値を時間
微分し、ヨーレートセンサ24、車速センサ26の検出
値とから物理的関係式より横Gを推定し出力する。そし
て、加速度センサ値との誤差d2 (Δy)/dt2 を求
め積分回路72に出力する。積分回路72は疑似積分動
作により横G誤差d2 (Δy)/dt2 を時間積分し、
積分結果d(Δy)/dtを累積誤差比較回路74に出
力する。累積誤差比較回路74は積分結果d(Δy)/
dtの絶対値を予め設定されたしきい値と比較し、しき
い値以下であれば補正ゲインK2 、しきい値以上であれ
ば補正ゲインK3 を選択する信号SELをゲイン切り換
え回路76に出力する。ゲイン切り換え回路76は累積
誤差比較回路74からの信号SELをもとにヨー角加速
度誤差d2 (Δθ)/dt2 の補正ゲインK2 、K3
への経路の切り換えを行う。そして、切り換えられた側
の補正ゲインとヨー角加速度誤差d2 (Δθ)/dt2
との積を求め補正回路82に出力する。補正回路82は
前記出力結果と前記タイヤ非線形パラメータCp とヨー
慣性モーメントI、重心〜前後輪までの距離Lf,Lr か
ら、旋回異常状態の推定補正値を算出する。前記旋回異
常判定回路52は、前記タイヤ特性決定回路からの横G
モデル値を用いて旋回異常状態かどうかを判定し、旋回
異常判定結果SPINを補正切り換え回路54に出力す
る。補正切り換え回路54は、旋回異常判定結果SPI
Nに基づき通常状態補正回路の補正値Δβ、旋回異常状
態補正回路の補正値Δβのいずれかを選択して出力す
る。
【0026】このようにして、本実施形態の車体横すべ
り角推定装置によれば、車速による車両モデルの変化、
タイヤの非線形性、路面によるタイヤ特性変化等に容易
に対応でき、さらにセンサ信号を用いて車体横すべり角
推定値の補正が可能である。また、通常状態、旋回異常
状態を判別して推定値の補正方法を変更することにより
推定精度の向上に寄与することができる。
【0027】次に、本実施形態の構成および動作をより
具体的かつ詳細に説明する。
【0028】<車体横すべり角算出>車両の運動方程式
は次式で表される。
【0029】
【数11】
【数12】 なお、ドット(・)は時間微分を表している。また、表
1は(11)式、(12)式で用いた記号の定義および
各定数を示したものである。また、βは車体横すべり角
[rad] 、θはヨーレート[rad/s] 、Vは車速[m/s] 、δ
f は実舵角相当の前輪操舵角[rad] である。また、車体
横すべり角速度βは横G(d2 y/dt2)、車速V、
ヨーレートθを用いて次式で表される。
【0030】
【数13】 但し、車体横すべり角速度βの単位は[rad/s] 、横Gの
単位は[m/s2 ] である。
【0031】センサとして検出できる信号は前輪操舵角
δf 、横G、ヨーレートθ、車速Vであり、サンプリン
グ周期ごとに更新されるものとする。そして以後の説明
では、更新されるセンサ信号を用いてサンプリング周期
ごとに車体横すべり角の推定演算が行われるものとす
る。
【0032】(11)式を変形して車体横すべり角推定
値が次式のように得られる。
【0033】
【数14】 タイヤは、タイヤすべり角βf 、βr に対し非線形特性
を有する。そこで、この非線形特性を図9に示す記号を
用いて表すことにする。図9中括弧で示した記号は後輪
に対する記号である。図10は表1のA車、図11はB
車について設定した各路面における前輪及び後輪のタイ
ヤ特性で上記非線形特性を有しており、さらに後述の路
面判定結果に基づき路面に対応したタイヤ特性が選択さ
れるものとする。
【0034】図9の記号を用いると(14)式は次式の
ように書き換えることができる。
【0035】
【数15】 但し、(15)式におけるSf0、Sr0は前後輪のタイヤ
すべり角βf 、βr の符号がそれぞれ正の時に正とす
る。前輪のタイヤすべり角βf [rad] 、後輪のタイヤす
べり角βr [rad] は、後述の車体横すべり角検出値、ヨ
ーレートθ、車速Vおよび車両定数である前後輪から重
心までの距離Lf 、Lrを用いて次のように求める。
【0036】
【数16】
【数17】 (15)式においてCf0、βf0、Sf0は、図9および
(16)式の前輪のタイヤすべり角βf により次のよう
に切り替わるものとする。
【0037】
【数18】
【数19】 同様に、(15)式におけるCr0、βr0、Sr0について
も、図9および(17)式の後輪のタイヤすべり角βr
により次のように切り替わるものとする。
【0038】
【数20】
【数21】 従って、センサ信号を用いて(13)式および(15)
〜(21)式からサンプリング周期ごとに車体横すべり
角推定値を得ることができる。ここでタイヤの非線形パ
ラメータとしてCf0、Cr0をCp 、Sf0、Sr0をSF 、
βf0、βr0をβFとして代表させる。
【0039】<センサ信号による車体横すべり角補正>
(15)式の車体横すべり角推定値は、各センサ信号よ
り得られたオープンループの車体横すべり角である。こ
のため車体のロールによる荷重移動、タイヤ特性のモデ
ル化誤差等により推定値誤差を生じる。そこで、センサ
信号を用いて車体横すべり角推定値の推定誤差を補正す
る。
【0040】βを車体横すべり角の真値、Δβを推定値
誤差とすると次式が成り立つ。
【0041】
【数22】 (12)式を(11)式、(12)式に代入し簡単のた
めタイヤ非線形性を無視すると次式となる。
【0042】
【数23】
【数24】 但し、(23)式、(24)式における車体横すべり角
速度dβ/dt、ヨーレートdθ/dt、操舵角δf 、
車速Vはセンサ値またはセンサ値から算出される値であ
る。また、(24)式のd2 θ/dt2 はヨーレートセ
ンサ値の時間微分により得られるヨー角加速度である。
【0043】同様に、現サンプリング時点における車体
横すべり角推定値を(11)式、(12)式に代入する
と次式となる。
【0044】
【数25】
【数26】 但し、(25)式、(26)式におけるヨーレートdθ
/dt、操舵角δf 、車速Vはセンサ値である。そし
て、(23)式から(25)式、(24)式から(2
6)式を差し引くと推定値誤差Δβは次式のいずれかで
得ることができる。
【0045】
【数27】
【数28】 (27)式、(28)式にタイヤ非線形性を考慮すると
次式となる。
【0046】
【数29】
【数30】 そこで、推定値誤差Δβを推定補正値とし、上記車体横
すべり角推定値を用いて車体横すべり角検出値を次式の
ように求める。
【0047】
【数31】 但し、Kは補正量の大きさを決める補正ゲインである。
【0048】(29)式、(31)式をブロック線図で
表すと図12のようになる。図12中、Bを次式で示
す。
【0049】
【数32】 図12の系はフィードフォワード系であり、(29)式
の目標値dβ/dtに対する追従性等がコントロールで
きない。これは、(30)式についても同様である。そ
こで、図12を図13のようなフィードバック系に変更
する。この時、(29)式、(30)式は次式となる。
【0050】
【数33】
【数34】 (33)式、(34)式より推定補正値Δβを算出する
方法として2通りがある。(33)式による補正をすべ
り角速度フィードバック系、(34)式による補正をヨ
ー角加速度フィードバック系と呼ぶことにする。そこ
で、すべり角速度フィードバック系、ヨー角加速度フィ
ードバック系のどちらを用いて推定補正値Δβを算出す
べきか検討する。
【0051】ここで車両の走行状態に注目すると、レー
ンチェンジ、定常円旋回、旋回異常等がある。これらの
走行状態を次の2つの区分として考える。
【0052】 レーンチェンジ〜旋回異常直前までの
走行状態 旋回異常時の走行状態 以下、を通常状態、を旋回異常状態と呼ぶことにす
る。旋回異常状態は車体横すべり角が時間に比例して増
大することから、旋回異常時、車体横すべり角速度はス
テップ状に変化しているとみることができる。図14は
旋回異常時、車体横すべり角が増大している部分のすべ
り角速度を示したもので、ステップ状に変化しているこ
とがわかる。従って、上記2つの推定系において、旋回
異常時はステップのすべり角速度入力に追従できる推定
系を選択することとなる。一方、レーンチェンジ、定常
円旋回では車両のロール等によりタイヤ特性が変化しモ
デル誤差が生じるため、このモデル誤差の影響を小さく
する推定系を選択する必要がある。
【0053】以上の考えから、次のように通常状態、旋
回異常状態について選択すべき推定系を検討する。
【0054】1)通常状態 すべり角速度フィードバック系は、すべり角速度を車体
横すべり角検出値の微分により算出している。一方、ヨ
ー角加速度フィードバック系は、ヨー角加速度の推定値
を運動方程式より算出している。運動方程式には車両の
モデル化誤差が含まれるため、ヨー角加速度の推定値に
は、車体横すべり角検出値の推定誤差とモデル化誤差の
両方が含まれる。従って、ヨー角加速度フィードバック
系は(31)式による補正後も推定誤差があることか
ら、すべり角フィードバック系の方が推定精度が向上す
ると考えられる。さらに、すべり角フィードバック系
は、すべり角速度が微分操作により算出されるため演算
量の点から有利である。
【0055】以上のことから、通常状態はすべり角速度
フィードバック系を用いることとする。図15にすべり
角速度フィードバック系のブロック図を、また表2、3
に時定数等の各数値を示す。
【0056】
【表2】
【表3】 図15では、センサノイズおよび微分によるノイズ除去
の目的からローパスフィルタを挿入している。また、
(33)式における車速Vは代表値としてV=16.6
7の一定値とした。これは車速が大きくなるとフィード
バック系を不安定化してしまうためであり、16.67
という値はV=60km/hに相当する。なお、補正ゲ
インK1 は後述の路面判定結果に基づいて変更する。
【0057】2)旋回異常状態 図14より旋回異常状態でのすべり角速度はステップ状
に変化する。そこで、すべり角速度のステップ入力に対
する推定誤差(定常偏差)をすべり角速度フィードバッ
ク系、ヨー角加速度フィードバック系について調べ、ど
ちらの系が推定誤差を小さくできるか検討する。
【0058】図16にすべり角速度フィードバック系の
概略図を示す。但し、図中G1 及びG2 は、
【数35】
【数36】 であり、また、B´=16.67Bである。
【0059】図16よりすべり角速度誤差Δβは次式と
なる。
【0060】
【数37】 また、車体横すべり角検出値は次式となる。
【0061】
【数38】 (37)式、(38)式より次式が得られる。
【0062】
【数39】 (39)式より目標値dβ/dtのステップ入力に対す
るすべり角速度誤差d(Δβ)/dtは最終値定理を用
いて次式となる。
【0063】
【数40】 (40)式よりゲインK1 はラプラス演算子sとの積の
形で現われるため、目標値であるすべり角速度dβ/d
tに対する誤差を小さくすることができない。
【0064】一方、図17にヨー角加速度フィードバッ
ク系の概略図を示す。但し、図中C、G2 は、
【数41】
【数42】 である。ここで、ヨー角加速度推定値算出において、ヨ
ーレートdθ/dt、操舵角δf に関する項およびタイ
ヤ非線形性により生じる定数項は、後述の説明には関係
ないため省略してある。また、センサノイズおよび微分
操作によるノイズを除去する目的でローパスフィルタG
2 を挿入してある。
【0065】図17よりヨー角加速度誤差d2 (Δθ)
/dt2 は次式となる。
【0066】
【数43】 また、車体横すべり角検出値は次式となる。
【0067】
【数44】 (43)式、(44)式より次式が得られる。
【0068】
【数45】 但し、(45)式はヨー角加速度誤差d2 ( Δθ)/d
2 に関するものでありすべり角速度誤差に関する式に
変更する。まず、(13)式を用いd2 ( Δθ)/dt
2 、dθ/dtを次式のように書き換える。
【0069】
【数46】
【数47】 従って、(45)式は次のように書き換えられる。
【0070】
【数48】 そして、(48)式のすべり角速度dβ/dtに関する
項を抜き出すと次式となる。
【0071】
【数49】 (49)式に対して最終値定理を適用すると、目標値d
β/dtのステップ入力に対するすべり角速度誤差d
(Δβ)/dtは次式となる。
【0072】
【数50】 すなわち、ヨー角加速度フィードバックゲインK2 を大
きくすればすべり角速度誤差d(Δβ)/dtは小さく
なり、旋回異常時の車体横すべり角の推定精度が向上す
る。
【0073】以上の結果、旋回異常状態はヨー角加速度
フィードバック系を用いることとする。ただし、車両運
動は横Gとヨー角加速度で決まる横力の関係で決定さ
れ、また、旋回異常では操舵と車両運動とが対応しない
ことを考えると、車両挙動を示す横Gとヨーレートの両
方を重視する必要がある。そこで、ヨー角加速度フィー
ドバック系では、横Gも考慮したフィードバック系を構
成する。図18に横Gセンサ信号を考慮したヨー角加速
度フィードバック系を、また、表4、5に図中の時定数
等の各数値を示す。
【0074】
【表4】
【表5】 車体横すべり角検出値を用いて横Gの推定を行い、横G
センサ値との誤差を求める。そして、横Gの誤差を疑似
積分により累積し、この累積値がしきい値を越えた場
合、横Gの誤差を縮めるように補正係数K2 とK3 を切
り換える。但し、補正係数K2 とK3 は符号が逆転す
る。これは、推定補正値を求める2つの式(33)、
(34)の右辺括弧の値の符号が逆転するためで、ヨー
角加速度フィードバック系ではK3 を負とすることで等
価的に横Gの誤差を小さくしている。
【0075】そして、後述の旋回異常判定が行われた場
合、通常状態のすべり角速度フィードバック系の車体横
すべり角検出値をヨー角加速度フィードバック系の初期
値として受け渡し、旋回異常時の推定を行った。
【0076】<路面判定>タイヤ特性は乾燥路、湿潤路
等、路面の状況に影響を受ける。そこで、路面判定を行
い、判定結果をもとに予め用意したタイヤ特性のテーブ
ル値を選択して上記車体横すべり角推定を行うこととす
る。図10及び図11には、それぞれA車の乾燥路、湿
潤路、雪上路、氷上路におけるタイヤ特性と、B車の乾
燥路、湿潤路、人工低μ路、氷上路におけるタイヤ特性
が示されている。路面判定ではこれらの路面を識別する
こととする。
【0077】まず、前輪操舵角δf と車速Vを用いて表
1の車両定数に基づき次式の定常円旋回モデルにより横
Gモデル値を算出し、ローパスフィルタ処理により適当
なダイナミクスを持たせる。
【0078】
【数51】 但し、Aはスタビリティファクタで次式で示されるもの
で、表1の車両定数を用いて計算される。
【0079】
【数52】 そして、横Gセンサ値とモデル値を一定区間の時系列デ
ータとして保存する。
【0080】次に、前輪操舵角δf がしきい値を越えた
場合に操舵開始と判定し、横Gモデル値と横Gセンサ値
の時系列データとを比較して路面判定する。これは横軸
に横Gモデル値、縦軸に横Gセンサ値をとって時系列デ
ータをプロットし、その軌跡を予め用意した各路面を表
す基準軌跡と照合して路面判定するものである。この比
較に際しては路面の誤判定を防ぐため、センサ値とモデ
ル値との位相ずれを補償している。
【0081】<旋回異常判定>旋回異常判定は、路面判
定で用いた(51)式による横Gモデル値を用いて行
う。旋回異常は操舵開始から操舵終了までの間に横Gモ
デル値yが次の条件を順に満たした場合とした。
【0082】
【数53】 ここで、10m/s2 、18m/s2 という値は現実の
車両では発生することのない横G値である。また、操舵
開始、終了は操舵角δf が次の条件が満たされた場合と
した。
【0083】
【数54】
【数55】 但し、
【数56】 図19に上記旋回異常判定の様子を示す。
【0084】<車体横すべり角推定結果>図20に、以
上で構成される車体横すべり角推定アルゴリズムのブロ
ック図を示す。そして、実車走行データを用いて車体横
すべり角推定のシミュレーションを行った。
【0085】
【実施例】シミュレーション開始時点でのタイヤ特性は
乾燥路の設定値を用いており、操舵時の路面判定で図1
0、図11のタイヤ特性が選択されるものとした。
【0086】図21、図22はB車の乾燥路、車速60
km/hと80km/hでの推定結果である。これらの
図において、(A)は時間と操舵角との関係を示し、
(B)は時間と横G、ヨーレートとの関係を示し、
(C)は時間と車体横すべり角の関係で比較のためフィ
ードバックなしの車体横すべり角推定結果を示し、
(D)は時間と車体横すべり角の関係(フィードバック
あり)を示す。ここでフィードバックなしの結果とは、
図20の車体横すべり角推定アルゴリズムにおけるフィ
ードバックゲインK1 〜K3 を0としたものである。図
中、破線が対地車速センサ信号とヨーレート信号から得
られた真値、実線が推定結果である。また、図中Cp 変
更点は、路面判定結果に基づき図10、図11のタイヤ
特性のテーブル値を変更した点であり、次の路面判定ま
では変更された特性値を用いている。
【0087】一方、図23はA車の乾燥路、車速60k
m/hでの推定結果である。また、図24、25はA車
の雪上路、氷上路における車速40km/hでの推定結
果である。図26はA車の乾燥路旋回異常における推定
結果である。図中、切り換え点とは、旋回異常判定によ
りすべり角速度フィードバック系からヨー角加速度フィ
ードバック系に切り換えたことを示す。
【0088】以上の結果、通常状態、旋回異常状態とも
に良好な推定結果が得られており、また、路面状態の変
化にも対応していることがわかる。これらの結果から、
精度のよい車体横すべり角検出装置が提供できる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車両の可変パラメータに柔軟に対応でき、かつオブザー
バ方式におけるセンサ信号による推定値の補正という利
点を活かし、横G、ヨーレートのセンサ信号により車体
横すべり角の推定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概念構成図である。
【図2】 本発明の動作説明図である。
【図3】 本発明の実施形態の車両構成図である。
【図4】 車体横すべり角検出装置の構成ブロック図で
ある。
【図5】 タイヤ特性決定回路の構成ブロック図であ
る。
【図6】 推定値補正回路の構成ブロック図である。
【図7】 通常状態補正回路の構成ブロック図である。
【図8】 旋回異常状態補正回路の構成ブロック図であ
る。
【図9】 タイヤの非線形特性を示す説明図である。
【図10】 A車のタイヤの非線形特性を示すグラフ図
である。
【図11】 B車のタイヤの非線形特性を示すグラフ図
である。
【図12】 フィードフォワードによる推定値補正の説
明図である。
【図13】 フィードバックによる推定値補正の説明図
である。
【図14】 旋回異常時のすべり角速度を示す図であ
る。
【図15】 すべり角速度フィードバック系の構成ブロ
ック図である。
【図16】 すべり角速度フィードバック系の概略構成
図である。
【図17】 ヨー角加速度フィードバック系の概略構成
図である。
【図18】 ヨー角加速度フィードバック系の構成ブロ
ック図である。
【図19】 旋回異常判定の様子を示す説明図である。
【図20】 車体横すべり角推定アルゴリズムに基づく
構成ブロック図である。
【図21】 B車で乾燥路を車速60km/hで走行し
た場合の結果を示す図である。
【図22】 B車で乾燥路を車速80km/hで走行し
た場合の結果を示す図である。
【図23】 A車で乾燥路を車速60km/hで走行し
た場合の結果を示す図である。
【図24】 A車で雪上路を車速40km/hで走行し
た場合の結果を示す図である。
【図25】 A車で氷上路を車速40km/hで走行し
た場合の結果を示す図である。
【図26】 A車の乾燥路における旋回異常状態時の結
果を示す図である。
【図27】 従来の車体横すべり角検出装置の動作説明
図である。
【図28】 従来における車両の離散モデルとオブザー
バテーブルを示す説明図である。
【符号の説明】
10 車体、12 ハンドル、14 前輪用タイヤ、1
6 後輪用タイヤ、20 舵角センサ、22 加速度セ
ンサ、24 ヨーレートセンサ、26 車速センサ、2
8 信号処理回路、30 車体横すべり角検出装置、3
2 タイヤ特性決定回路、34 車体横すべり角推定回
路、36 推定値補正回路、38 加算器、40 ロー
パス回路、42 定常円旋回モデル、44 路面判定回
路、46タイヤ特性選択回路、48 通常状態補正回
路、50 旋回異常状態補正回路、52 旋回異常判定
回路、54 補正切り換え回路、56 すべり角速度算
出回路、58 微分回路、60 ローパス回路、62
補正ゲインK1 、64 補正回路、66 微分回路、6
8 ヨー角加速度推定回路、70 横G推定回路、72
積分回路、74 累積誤差比較回路、76 ゲイン切
り換え回路、78補正ゲインK2 、80 補正ゲインK
3 、82 補正回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 137:00 (72)発明者 浅野 勝宏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 服部 憲明 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 十津 憲司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 安井 由行 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 伊藤 孝之 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵角、横加速後、ヨーレート及
    び車速を含む車両の運動に関する状態量を検出する検出
    手段と、 車両運動モデルを記憶する車両運動モデル記憶手段と、 路面のすべり状態に応じたタイヤ特性を記憶するタイヤ
    特性記憶手段と、 横加速度の検出値と操舵角及び車速の検出値から路面の
    すべり状態を判定する路面判定手段と、 前記タイヤ特性記憶手段から前記路面判定手段での判定
    結果に基づいて最適なタイヤ特性を選択するタイヤ特性
    選択手段と、 前記車両運動モデルと選択された前記タイヤ特性及び操
    舵角、横加速度、ヨーレート、車速の各検出値に基づい
    て車体横すべり角を推定する車体横すべり角推定手段
    と、 前記操舵角、横加速度、ヨーレート、車速の各検出値と
    一制御時間前の車体横すべり角に基づいて前記車体横す
    べり角推定値に対する補正値を算出する車体横すべり角
    補正手段と、 前記車体横すべり角推定値と前記補正値に基づいて車体
    横すべり角を決定する車体横すべり角決定手段と、 を有することを特徴とする車体横すべり角検出装置。
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