JPH0931066A - 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤 - Google Patents

新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤

Info

Publication number
JPH0931066A
JPH0931066A JP8145013A JP14501396A JPH0931066A JP H0931066 A JPH0931066 A JP H0931066A JP 8145013 A JP8145013 A JP 8145013A JP 14501396 A JP14501396 A JP 14501396A JP H0931066 A JPH0931066 A JP H0931066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quinazoline
oxy
piperazinyl
compound
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8145013A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Jinbo
吉数 神保
Tomohiro Miyasaka
知弘 宮坂
Yoshiaki Ikeda
善明 池田
Takashi Sekida
隆 関田
Chigiri Naruse
契 成瀬
Masayuki Ando
昌幸 安藤
Shigeru Iwaki
茂 岩城
Koichiro Yoshino
公一郎 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP8145013A priority Critical patent/JPH0931066A/ja
Publication of JPH0931066A publication Critical patent/JPH0931066A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分と
する抗腫瘍剤の提供。 【解決手段】式(I) 【化1】 (式中、Xはメチレン基、ヒドロキシメチン基、メトキ
シメチン基または酸素原子を表し、nは1から3を表
す。)で示されるキナゾリン誘導体またはその薬理学的
に許容される酸付加塩およびそれを有効成分とする抗腫
瘍剤。 【効果】上記化合物は固形腫瘍が増殖する上で必要不可
欠な腫瘍組織中への血液の流入を抑制し、この作用に基
づくものと考えられる抗腫瘍効果を示す。従って、上記
化合物を有効成分とする抗腫瘍剤は、従来の直接癌細胞
を攻撃するタイプとは異なる作用機作に基づく新規な抗
腫瘍剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規キナゾリン誘導
体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤に関する。更に
詳しくは、次式(I)
【0002】
【化3】 (式中、Xはメチレン基、ヒドロキシメチン基、メトキ
シメチン基または酸素原子を表し、nは1から3のいず
れかの整数を表す。)で示されるキナゾリン誘導体また
はその薬理学的に許容される酸付加塩およびそれを有効
成分とする抗腫瘍剤に関する。
【0003】
【従来の技術】抗腫瘍剤の研究開発は、主として直接癌
細胞を攻撃する薬剤の探索を中心に行われてきた。しか
し、これによって開発されたタイプの抗腫瘍剤は、癌細
胞のみならず正常細胞の増殖に対しても損傷を与えるた
め、骨髄毒性などの重篤な副作用が発現し易いなどの欠
点を有している。
【0004】公開特許平1−42472号公報には、2
−(4−アリルピペラジン−1−イル)−4−[(1−
ペンチル)オキシ]キナゾリンまたはその薬理学的に許
容される酸付加塩、その製造法およびそれらの老人性痴
呆における脳機能障害改善剤としての用途が開示されて
いる。また、本発明者等は後述する通り、該2−(4−
アリルピペラジン−1−イル)−4−[(1−ペンチ
ル)オキシ]キナゾリン・1フマル酸塩(No.566
6)が固形腫瘍に有効であることを見い出した[癌化学
療法剤,447頁、メディカルリサ−チ(199
3)]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は従来の直
接癌細胞を攻撃するタイプとは異なる作用機作に基づい
て抗腫瘍効果を発現する新規化合物の創製および該化合
物を有効成分とする抗腫瘍剤の開発を目的として種々検
討を加えた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は固形腫瘍が
増殖する上で、血液が腫瘍組織中へ流入することが必要
不可欠である点に着目し、この血液の流入を抑制する作
用に基づいて抗腫瘍活性を発現する化合物を見い出すべ
く種々検討を加えた。
【0007】本発明者等は、かかる化合物を探索するに
当たり、担癌動物の尾静脈より注入した色素(エバンス
ブル−)が血流に乗って腫瘍組織中に移行することに着
目し、腫瘍組織中への血液の流入を抑制する化合物は、
該色素の腫瘍組織中への取り込みも抑制するものと考え
た。
【0008】そこで、マウス固形腫瘍(colon 2
6)に対する該色素の取り込み抑制作用を指標にして検
討を行い、前記No.5666 が、かかる作用を有
し、固形腫瘍に有効であることを見い出した。
【0009】しかし、No.5666 は溶血作用を有
していたため、溶血作用を有さずに色素取り込み抑制作
用を有する新たな化合物を見い出すべく更に検討を重ね
た結果、本発明のキナゾリン誘導体(I)またはその薬
理学的に許容される酸付加塩が、かかる要請を満足し、
また、抗腫瘍活性を発現することを確かめて本発明を完
成させた。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のキナゾリン誘導体には、
キナゾリンの4位の置換基上の不斉炭素原子に基づく立
体異性体および/または光学活性体が存在するが、本発
明にはこれらの立体異性体および/または光学活性体並
びにその薬理学的に許容される酸付加塩およびそれらの
水和物も包含される。
【0012】本発明のキナゾリン誘導体の薬理学的に許
容される酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩などの無機
酸塩および酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸
塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩が
挙げられる。
【0013】本発明のキナゾリン誘導体の具体例として
は以下の化合物、またはその塩酸塩、酢酸塩、フマル酸
塩などが挙げられる。
【0014】4−[トランス−(2−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン、4−[シス−(2−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン、4−[(3−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン、4−[(1S,2S)−(2−ヒドロキシシ
クロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン、4−[(1R,2R)−(2−ヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−[トランス−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−[シ
ス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−
[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラ
ン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン、4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテ
トラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピ
ペラジニル)キナゾリン、4−[(t−2,t−3−ジ
ヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−
2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−[(t−
3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、
4−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン、4−[(t−2,t−3,c−4−トリヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−[(1S,2
S,3S,4R)−(2,3,4−トリヒドロキシシク
ロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン、4−[(1R,2R,3R,4S)
−(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
ン、4−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3−ジ
ヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−
[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒドロキ
シ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]
−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン。
【0015】また、本発明では、前記式(I)で示され
る発明のキナゾリン誘導体のなかで、nが1または2
で、Xがメチレン基、ヒドロキシメチン基、メトキシメ
チン基または酸素原子である化合物およびその薬理学的
に許容される酸付加塩が好ましい化合物として挙げられ
る。
【0016】好ましい具体例としては、4−[(t−
3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、
4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン、4−
[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラ
ン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン、4−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテ
トラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピ
ペラジニル)キナゾリンなどの化合物およびその塩酸
塩、酢酸塩、フマル酸塩などが挙げられる。なかでもそ
れらの塩酸塩が特に好ましい化合物として挙げられる。
【0017】本発明のキナゾリン誘導体は以下のA法、
B法、C法またはD法のいずれかの方法によって製造す
ることができる。 [A法]A法では、下式
【0018】
【化4】 (式中、R1 は水酸基の保護基を表し、X1 はメチレン
基、保護基R1 で保護されたヒドロキシメチン基、メト
キシメチン基または酸素原子を表し、R2 はピペラジニ
ル基の保護基を表す。nおよびXは前記に同じ。)で示
されるように、化合物(II)と化合物(III)とを
反応させ、次いでその生成物に、ピペラジンを反応させ
て化合物(IV)を得、その後、化合物(IV)の保護
基R1 を除去して化合物(I)を得るか、または化合物
(IV)のピペラジニル基を保護基R2 で保護し、その
後、化合物(V)の保護基R1 を除去し、次いで化合物
(VI)の保護基R2 を除去して、化合物(I)を得、
更に必要に応じて、化合物(I)を薬理学的に許容され
る酸付加塩に導くことによって本発明のキナゾリン誘導
体を製造することができる。
【0019】上記の水酸基の保護基R1 としてはアセチ
ル基、ベンゾイル基などのアシル基、メトキシメチル
基、ベンジルオキシメチル基、テトラヒドロピラニル基
などのアルキル基またはトリメチルシリル基、t−ブチ
ルジメチルシリル基などのシリル基などが挙げられる。
また、R1 で保護される2個の水酸基が隣接する場合
は、これら2つの水酸基はイソプロピリデンケタ−ル、
シクロヘキシリデンケタ−ル、ベンジリデンアセタ−ル
として保護することもできる。
【0020】上記のピペラジニル基の保護基R2 として
は、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボ
ニル基または2,2,2−トリクロロエトキシカルボニ
ル基などが挙げられる。
【0021】上記A法は具体的には、例えば以下のよう
にして行うことができる。
【0022】即ち、化合物(II)と、化合物(II)
に対して1〜1.5当量の化合物(III)とを、化合
物(II)に対して1〜1.5当量のt−ブトキシカリ
ウムの存在下、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミドなどの不活性有機溶媒中、0〜50℃
で、30分〜24時間反応させた後、反応生成物を精製
することなく、または簡単に精製し、次いでピペラジン
[化合物(II)換算で1〜10当量]を反応させ、化
合物(IV)を得る。次いで化合物(IV)の保護基R
1 を常法により除去し、化合物(I)を得る。例えば化
合物(IV)の保護基R1 がアセチル基の場合、化合物
(IV)を、化合物(IV)に対して2〜10当量の炭
酸カリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムな
どの存在下、メタノール、エタノールなどのアルコール
またはアセトン−水などの水溶性溶媒と水との混合溶液
中、室温から60℃で、30分〜24時間処理すること
によって保護基R1 を除去することができる。また、化
合物(IV)の保護基R1がテトラヒドロピラニル基ま
たはイソプロピリデン基の場合には、化合物(IV)
を、50〜90%酢酸水溶液中、室温から100℃で、
30分〜48時間処理することによって保護基R1 を除
去することができる。
【0023】一方、化合物(IV)から化合物(V)お
よび化合物(VI)を経て化合物(I)を製造するに
は、まず化合物(IV)のピペラジニル基を保護基R2
で常法により保護し、化合物(V)を得る。例えば保護
基R2 がベンジルオキシカルボニル基の場合、化合物
(IV)と化合物(IV)に対して1〜2当量のクロル
炭酸ベンジルとを1〜5当量のトリエチルアミンなどの
三級アミンの存在下、トルエン、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、酢酸エチル、塩化メチレン、ジクロロエタ
ンなどの不活性有機溶媒中、0〜30℃で、30分〜2
4時間反応させて化合物(V)(ただし、R2 がベンジ
ルオキシカルボニル基の化合物)を得る。次いで化合物
(V)の水酸基の保護基を上記化合物(IV)の水酸基
の脱保護の場合と同様にして除去し、化合物(VI)を
得る。最後に、化合物(VI)のピペラジニル基の保護
基R2 を常法により除去し、化合物(I)を得る。化合
物(VI)の保護基R2 が例えばベンジルオキシカルボ
ニル基の場合、化合物(VI)を、メタノール、エタノ
ールなどの低級アルコール、酢酸、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランもしくはこれらの混合溶液中、接触還元用
触媒の存在下、室温から溶媒の沸点温度で、常圧あるい
は1〜10気圧の水素圧をかけて水素添加を行うことに
よって保護基を除去することができる。接触還元用の触
媒としては、パラジウム/炭素、水酸化パラジウム/炭
素または酸化白金などが用いられる。
【0024】上記により得られる本発明化合物(I)
は、適宜、常法により立体異性体および/または光学活
性体に分離精製され、また、常法により薬理学的に許容
される酸付加塩に導くことができる。更に、得られた酸
付加塩は、常法により塩交換することによって他の酸付
加塩に導くこともできる。
【0025】上記により得られる本発明化合物(I)ま
たはその薬理学的に許容される酸付加塩は、必要に応じ
て、含水アルコールなどの含水溶媒から再結晶すること
によりそれら化合物の水和物に導くことができる。 [B法]本発明のキナゾリン誘導体のうち、下式(I
a)
【0026】
【化5】 (式中、X2 はメチレン基、メトキシメチン基または酸
素原子を表す。)で示される化合物およびその薬理学的
に許容される酸付加塩は以下のB法によっても製造する
ことができる。
【0027】B法では、下式
【0028】
【化6】 (式中、X2 は前記に同じ。)で示されるように、化合
物(II)と化合物(VII)とを反応させ、次いでそ
の生成物に、ピペラジンを反応させて、化合物(Ia)
を得る。更に必要に応じて、化合物(Ia)を薬理学的
に許容される酸付加塩に導くことによって本発明のキナ
ゾリン誘導体(Ia)またはその薬理学的に許容される
酸付加塩を製造することができる。
【0029】上記B法は具体的には、例えば以下のよう
にして行うことができる。
【0030】即ち、化合物(II)と、化合物(II)
に対して1〜1.5当量の化合物(VII)とを、化合
物(II)に対して1〜3.0当量の水素化ナトリウム
の存在下、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミドなどの不活性有機溶媒中、0〜80℃で、
30分〜24時間反応させた後、反応生成物を精製する
ことなく、または簡単に精製し、次いで、ピペラジン
[化合物(II)換算で1〜10当量]を反応させ、化
合物(Ia)を得る。
【0031】上記により得られる本発明化合物(Ia)
は、前記A法と同様にして立体異性体および/または光
学活性体並びにその薬理学的に許容される酸付加塩およ
びそれらの水和物に導くことができる。 [C法]本発明のキナゾリン誘導体のうち、下式(I
b)
【0032】
【化7】 (式中、X3 はメチレン基、ヒドロキシメチン基または
メトキシメチン基を表す。)で示される化合物およびそ
の薬理学的に許容される酸付加塩は以下のC法によって
も製造することができる。
【0033】C法では、下式
【0034】
【化8】 (式中、X3 およびR2 は前記に同じ。)で示されるよ
うに、化合物(II)と化合物(VIII)とを反応さ
せ、次いでその生成物に、ピペラジンを反応させて化合
物(IX)を得、その後、ピペラジニル基を保護基R2
で保護して化合物(X)とした後、四酸化オスミウムで
酸化して化合物(XI)を得る。次いで化合物(XI)
の保護基R2 を除去して化合物(Ib)を得、更に必要
に応じて、化合物(Ib)を薬理学的に許容される酸付
加塩に導くことによって本発明のキナゾリン誘導体(I
b)またはその薬理学的に許容される酸付加塩を製造す
ることができる。
【0035】上記のピペラジニル基の保護基R2 として
は、前記A法の場合と同様に、ベンジルオキシカルボニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基または2,2,2−ト
リクロロエトキシカルボニル基などが挙げられる。
【0036】上記C法は具体的には、例えば以下のよう
にして行うことができる。
【0037】即ち、前記B法における化合物(II)と
化合物(VII)とから化合物(Ia)を得る工程と同
様にして、化合物(II)と化合物(VIII)とから
化合物(IX)へ導き、次いで化合物(IX)のピペラ
ジニル基を保護基R2 で常法により保護し、化合物
(X)を得る。保護基R2 が例えばベンジルオキシカル
ボニル基の場合は、前記A法における化合物(IV)か
ら化合物(V)への工程と同様にして、化合物(IX)
のピペラジニル基をベンジルオキシカルボニル基で保護
することができる。
【0038】次に、化合物(X)を、水−アセトンの混
合溶媒あるいは水−t−ブタノールの混合溶媒などの溶
液中で、化合物(X)に対して1〜2当量の4−メチル
モルホリン N−オキサイドの存在下、化合物(X)に対
して0.001〜0.1当量の四酸化オスミウムで0〜
40℃下に1〜72時間酸化して化合物(XI)を得
る。次いで化合物(XI)のピペラジニル基の保護基R
2 を前記A法における化合物(VI)から化合物(I)
への工程の場合と同様にして、除去する。
【0039】上記により得られる本発明化合物(Ib)
は、前記A法と同様にして立体異性体および/または光
学活性体並びにその薬理学的に許容される酸付加塩およ
びそれらの水和物に導くことができる。 [D法]本発明のキナゾリン誘導体のうち、下式(I
c)
【0040】
【化9】 (式中、X4 はヒドロキシメチン基またはメトキシメチ
ン基を表す。)で示される化合物およびその薬理学的に
許容される酸付加塩は以下のD法によっても製造するこ
とができる。
【0041】D法では、下式
【0042】
【化10】 (式中、X4 、R1 およびR2 は前記に同じ。)で示さ
れるように、化合物(II)と化合物(XII)とを反
応させ、次いでその生成物に、ピペラジンを反応させて
化合物(XIII)を得、その後、ピペラジニル基を保
護基R2 で保護して化合物(XIV)とし、次いで化合
物(XIV)の水酸基の保護基R1 を除去し、化合物
(XV)を得る。化合物(XVI)は化合物(XV)の
水酸基をメチル化して得られる。
【0043】得られた化合物(XV)または化合物(X
VI)を四酸化オスミウムで酸化して化合物(XVI
I)または化合物(XVIII)を得、次いで化合物
(XVII)または、化合物(XVIII)の保護基R
2 を除去して化合物(Ic)を得る。更に必要に応じ
て、化合物(Ic)を薬理学的に許容される酸付加塩に
導くことによって本発明のキナゾリン誘導体(Ic)ま
たはその薬理学的に許容される酸付加塩を製造すること
ができる。
【0044】上記式中、水酸基の保護基R1 としては、
アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基、もしくはメ
トキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、テトラヒド
ロピラニル基などのアルキル基、またはトリメチルシリ
ル基、t−ブチルジメチルシリル基などのシリル基など
が挙げられる。また、ピペラジニル基の保護基R2 とし
ては、前記A法の場合と同様に、ベンジルオキシカルボ
ニル基、t−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリ
クロロエトキシカルボニル基などが挙げられる。
【0045】上記D法は具体的には、例えば以下のよう
にして行うことができる。
【0046】即ち、化合物(II)と化合物(XII)
とを、前記A法における化合物(II)と化合物(II
I)とから化合物(IV)への工程と同様にして、化合
物(XIII)へ導き、次いで化合物(XIII)のピ
ペラジニル基を保護基R2 で常法により保護し、化合物
(XIV)を得る。保護基R2 が例えばベンジルオキシ
カルボニル基の場合、前記A法における化合物(IV)
から化合物(V)への工程と同様にして、化合物(XI
II)のピペラジニル基をベンジルオキシカルボニル基
で保護することができる。このようにして得られる化合
物(XIV)の保護基R1 を常法により除去し、化合物
(XV)を得る。例えば化合物(XIV)の保護基R1
がアセチル基または、テトラヒドロピラニル基の場合、
前記A法における化合物(IV)から化合物(I)への
工程と同様にして、保護基R1 を除去することができ
る。
【0047】化合物(XVI)は、化合物(XV)に化
合物(XV)に対して1〜3当量のヨウ化メチルを、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド
等の不活性有機溶媒中、化合物(XV)に対して1〜2
当量の水素化ナトリウムの存在下に、0〜50℃で30
分〜24時間反応させて得られる。
【0048】次に、化合物(XV)または化合物(XV
I)を、前記C法における化合物(X)から化合物(X
I)への工程と同様にして四酸化オスミウムで酸化し、
化合物(XVII)または化合物(XVIII)を得
る。最後に化合物(XVII)または化合物(XVII
I)の保護基R2 を、前記A法における化合物(VI)
から化合物(I)への工程と同様にして除去し、化合物
(Ic)を得る。
【0049】上記により得られる本発明化合物(Ic)
は、前記A法と同様にして立体異性体および/または光
学活性体並びにその薬理学的に許容される酸付加塩およ
びそれらの水和物に導くことができる。
【0050】なお、上記製造方法(A〜D法)において
製造される本発明化合物のキナゾリン誘導体(I)は、
場合によっては、そのピペラジニル基を、アミノ基の保
護基として通常用いられるt−ブトキシカルボニル基な
どで一旦保護した後、精製し、次いで保護基を除去する
などの精製方法を用いることによって製造することもで
きる(実施例9参照)。
【0051】上記製造方法(A〜D法)において、原料
化合物として用いられる化合物(II)はJ.Am.C
hem.Soc.,53,3867(1931)に記載
の方法により、また、環状アルコール化合物(II
I)、(VII)、(VIII)および(XII)はT
etrahedron Asymmetry,389
(1991)、J.Org.Chem.,55,426
5(1990)、Org.Syn.,59,169(1
979)、Synthesis,876(1974)、
J.Org.Chem.,53,1823(198
8)、J.Chem.Soc.,248(1959)、
Tetrahedron ,3155(1990)、
J.Org.Chem.,38,4122(197
3)、J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.,1298(1986)、Bull.Chem.S
oc.Jpn.,63,1402(1990)、J.A
m.Chem.Soc.,110,4726(198
8)、Carbohydr.Res.,136,285
(1985)、J.Chem.Soc.,4026(1
952)などに記載の方法により、またはそれらの方法
に準じて調製することができる(後記参考例および実施
例参照)。
【0052】本発明のキナゾリン誘導体を抗腫瘍剤とし
て用いる場合、通常の剤形に製剤化した後、経口もしく
は非経口的に用いる。
【0053】経口投与用剤形としては、錠剤、顆粒剤、
散剤、カプセル剤などの固形製剤などのほか、シロップ
剤などの液剤が含まれる。かかる製剤の調製は、常法に
よって行われ、固形製剤については通常の医薬品添加
物、例えば、乳糖、でんぷん、結晶セルロ−ス、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、タルク、ステアリン
酸マグネシウムなどを用いて製剤化される。カプセル剤
はそのようにして調製された顆粒剤、散剤などを適当な
カプセルに充填して得られる。また、シロップ剤は、白
糖、カルボキシメチルセルロ−スなどを含む水溶液に、
本発明のキナゾリン誘導体を溶解または懸濁させて得ら
れる。
【0054】また、非経口投与用剤形としては、注射剤
などが含まれる。かかる注射剤などの製剤の調製は常法
によって行うことができ、適宜、マンニトール、塩化ナ
トリウム、グルコ−ス、ソルビット、グリセロール、キ
シリトール、フルクト−ス、マルト−ス、マンノ−スな
どの等張化剤、亜硫酸ナトリウム、アルブミンなどの安
定化剤、ベンジルアルコール、パラヒドロキシ安息香酸
メチルなどの保存剤などを製剤中に添加することができ
る。
【0055】本発明のキナゾリン誘導体は、例えば胃
癌、大腸癌、乳癌などの種々の固形腫瘍に対して、これ
ら固形腫瘍が増殖するうえで必要不可欠な腫瘍組織中へ
の血流を抑制することによって治療効果を示す。
【0056】本発明のキナゾリン誘導体の投与量は、患
者の病態、年令、体表面積等により異なるが、通常、成
人1日当り、キナゾリン誘導体(I)として1〜100
0mg/m2 (体表面積)であり、これを1度にまたは
2〜3回に分けて経口もしくは非経口的に投与する。
【0057】
【発明の効果】以下に示す通り、本発明化合物は固形腫
瘍が増殖する上で必要不可欠な腫瘍組織中への血液の流
入を抑制し(試験例1参照)、この作用に基づくものと
考えられる抗腫瘍効果(ヌ−ドマウス移植ヒト胃癌株S
t−4固形癌に対する本発明化合物投与による抗腫瘍効
果)を示す(試験例2参照)。また、本発明化合物は溶
血作用を示さず(試験例3参照)、中枢系などの副作用
も認め難いなど、低毒性である。
【0058】従って、本発明化合物を有効成分とする抗
腫瘍剤は、従来の直接癌細胞を攻撃するタイプとは異な
る作用機作に基づく新規な抗腫瘍剤として有用である。
【0059】試験例1固形腫瘍への色素取り込み抑制作用(腫瘍組織中への血
液流入抑制作用) : a)試験材料 試験動物:BALB/c雄性マウス(体重21−27
g、1群6匹) 腫瘍:Colon 26固形腫瘍 試験化合物: (1)4−[トランス−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物A) (2)4−[シス−(2−ヒドロキシシクロペンタン−
1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾ
リン・1酢酸塩(本発明化合物B) (3)4−[(3−ヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1酢酸塩(本発明化合物C) (4)4−[(1S,2S)−(2−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物D) (5)4−[(1R,2R)−(2−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物E) (6)4−[トランス−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物F) (7)4−[シス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラ
ン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物G) (8)4−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラ
ヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物H) (9)4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラ
ヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物I) (10)4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテト
ラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン・1/2塩酸塩(本発明化合物
J) (11)4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテト
ラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物K) (12)4−[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物L) (13)4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物M) (14)4−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物N) (15)4−[(t−2,t−3,c−4−トリヒドロ
キシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩
(本発明化合物O) (16)4−[(1S,2S,3S,4R)−(2,
3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2
フマル酸塩(本発明化合物P) (17)4−[(1R,2R,3R,4S)−(2,
3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2
フマル酸塩(本発明化合物Q) (18)4−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3
−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1/2フマル酸塩(本発明化合物R) (19)4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3
−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1/2フマル酸塩(本発明化合物S) (20)4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3
−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1塩酸塩(本発明化合物T) (21)2−(4−アリルピペラジン−1−イル)−4
−[(1−ペンチル)オキシ]キナゾリン・1フマル酸
塩(No.5666、対照化合物) b)試験方法 Colon26固形腫瘍をはさみで約1mm角に細切し
た。この小片を0.25%コラゲナ−ゼ、0.02%デ
オキシリボヌクレア−ゼ溶液で37℃、1.5時間処理
し、Colon26固形腫瘍の細胞浮遊液を作製した。
該浮遊液を3×106 cells/mlの濃度に調製
し、BALB/c雄性マウスの右側背部皮下に100μ
l移植した。移植後10日目より腫瘍の長径を測定し、
腫瘍長径が約10mmに達した時点でマウスを群分け
し、薬物投与群には生理食塩液に溶解させた試験化合物
を10mg/kgまたは1.25mg/kg静脈内投与
した。また、対照群には生理食塩液のみを静脈内投与し
た。
【0060】投与1時間後、3%エバンスブルー生理食
塩液をマウス尾静脈よりマウス体重10g当たり0.1
mlの割合で静脈内投与し、5分後頸椎脱臼によりマウ
スを屠殺した。
【0061】腫瘍を摘出し、腫瘍重量を秤量した。腫瘍
重量1gに対し0.5%硫酸ナトリウム水溶液を1.5
ml、アセトンを3.5mlの割合で加え、はさみで細
切した。室温で終夜放置後、3000rpm、10分間
遠心し、エバンスブル−を抽出した。得られた上清の6
30nmにおける吸光度を測定した。
【0062】試験化合物による固形腫瘍への色素取り込
み抑制作用は、薬物投与群の吸光度の平均値が対照群の
吸光度の平均値に対して、有意に小さい時をプラス
(+)、また、有意な差が認められなかった時をマイナ
ス(−)として判定した。 c)試験結果 結果を表1に示した。
【0063】
【表1】 表1に示される通り、本発明化合物は固形腫瘍が増殖す
る上で必要不可欠な腫瘍組織中への血液の流入を有意に
抑制し、その作用の強さは対照化合物(No.566
6)に比し、同等以上であった。
【0064】試験例2ヌ−ドマウス移植ヒト胃癌株St−4固形癌に対する抗
腫瘍効果 : a)試験材料 試験動物:BALB/cA JCI−nu雄性ヌ−ドマ
ウス(6週齢、1群6匹) 腫瘍:St−4固形癌(ヌ−ドマウス可移植性ヒト胃
癌) 試験化合物: (1)4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペ
ンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物M) (2)4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラ
ヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1酢酸塩(本発明化合物I) (3)4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−
ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1塩酸塩(本発明化合物T) (4)2−(4−アリルピペラジン−1−イル)−4−
[(1−ペンチル)オキシ]キナゾリン・1フマル酸塩
(No.5666、対照化合物) b)試験方法 St−4固形癌をはさみで約3mm角に細切し、トロ−
カ−針を用いてヌ−ドマウスの片側背部皮下に移植し
た。移植後10日より腫瘍の長径(L)および短径
(W)を測定し、腫瘍重量(L×W×W/2で計算して
求めた値)が100mg〜300mgに達した時点で群
分けし、試験化合物の投与を開始した。
【0065】薬物投与群には蒸留水に溶解した本発明化
合物(30または40mg/kg)または5%アラビア
ゴム溶液に懸濁したNo.5666(30、100mg
/kg) を1日1回、40日間経口投与した。
【0066】薬物投与開始から1週間に2回、腫瘍の長
径と短径を測定し、腫瘍重量を計算し、薬物投与前の腫
瘍重量に対する比(相対腫瘍重量)を求めた。なお、対
照群についても薬物投与群と同様な方法で相対腫瘍重量
を求めた。
【0067】抗腫瘍効果の判定はAnn.Clin.L
ab.Sci.,(1),50(1978)に記載の
方法に準じて行った。
【0068】即ち、薬物投与群(T)と対照群(C)の
相対腫瘍重量比[T/C(%)]の最低値[Min.T
/C(%)]をもって行い、この値が42%以下の場合
を有効と判定した。 c)試験結果 結果を表2に示した。
【0069】
【表2】 試験例3溶血作用 : a)試験材料 試験動物:Donryu系雄性ラット 試験化合物:試験例1に同じ。 b)試験方法 エチレンジアミン四酢酸二カリウム10mgを入れた試
験管に、Donryu系雄性ラットの腹大静脈から約6
mlの血液を採血した。全血は2mlずつに分けて、そ
れぞれを3000rpmで5分間遠心分離し、上清を取
り除いた後、pH7.4の150mMリン酸緩衝液(P
B)10mlを加えて、穏やかに混和した。その後、3
000rpmで5分間遠心分離後PBによる洗浄を2回
繰り返した後、最後にPB10mlを加えて血球調整液
とした。
【0070】試験化合物は、No.5666は2mg/
mlの濃度で、本発明化合物は20mg/mlの濃度で
生理食塩液に溶かし、溶血試験の直前、3.0mlで最
終濃度(No.5666は20μg/ml、本発明化合
物は200μg/ml)となるだけの量を含むようにP
Bで2.7mlに希釈した後、0.3mlの血球調整液
を加えて合計3.0mlにした。その後すぐに穏やかに
混和して37℃で60分間インキュベ−トした。
【0071】インキュベ−トの後、速やかに3000r
pmで5分間遠心分離し、その上清を96穴マイクロプ
レ−ト(平底型イムノアッセイプレート)に200μl
ずつ移し、マイクロプレ−トリ−ダ−で吸光度(OD)
を測定した(測定波長550nm)。
【0072】陰性対照(自然溶血)としてはPBに生理
食塩液のみを加えたものを用い、また陽性対照(完全溶
血)としては蒸留水2.7mlに血球調整液0.3ml
を加えたものを用いた。
【0073】溶血率は以下の式によって求め、溶血率が
10%より大きいものを溶血とした。
【0074】
【数1】溶血率(%)=(試験化合物を加えた時のOD
−陰性対照のOD)/(陽性対照のOD−陰性対照のO
D)×100 c)試験結果 No.5666は20μg/mlで溶血を引き起こす
(溶血率:38%)のに対し、本発明化合物A〜Tはい
ずれも200μg/mlでも溶血作用を示さなかった
(溶血率:0〜3%)。
【0075】試験例4急性毒性 : a)試験材料 試験動物:ddY系雄性マウス(5週齢、1群5匹) 試験化合物: (1)4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペ
ンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物M) b)試験方法 ddY雄性マウスに生理食塩液に溶解させた試験化合物
を静脈内投与、または蒸留水に溶解させた試験化合物を
経口投与し、1週間後の死亡数からLD50値をプロビッ
ト(probit)法で算出した。 c)試験結果 結果を表3に示した。
【0076】
【表3】
【0077】
【実施例】以下に、実施例および参考例を挙げて、本発
明を更に具体的に説明する。
【0078】参考例14−ベンジルオキシシクロペンタ−1−エン :シクロペ
ンタ−3−エン−1−オール[J.Org.Che
m.,32,4138(1967)参照]7.00gお
よびベンジルブロマイド10.5mlのジメチルホルム
アミド35ml溶液に氷冷撹拌下、60%水素化ナトリ
ウム(油性)3.68gを徐々に加え、室温で1.5時
間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、6回水
洗した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧
液体カラムクロマトグラフィー[溶出液;n−ヘキサ
ン,(n−ヘキサン:酢酸エチル=50:1,v/
v)]で精製し、油状物として4−ベンジルオキシシク
ロペンタ−1−エン11.22gを得た。
【0079】NMR(60MHz,CDCl3 ,δpp
m):2.4−2.7(4H,m),4.29(1H,
m),4.46(2H,s),5.65(2H,s),
7.26(5H,s).
【0080】参考例2c−4−ベンジルオキシシクロペンタン−r−1,c−
2−ジオールおよびt−4−ベンジルオキシシクロペン
タン−r−1,c−2−ジオール :4−ベンジルオキシ
シクロペンタ−1−エン(参考例1参照)3.85g、
四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸化オスミ
ウム106mg/t−ブタノール8.36g)1.10
gおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド2.72
gの水(20ml)−アセトン(50ml)の混合溶液
を室温で15時間撹拌した。反応溶媒のアセトンを減圧
下に留去し、酢酸エチルを加え、10%亜硫酸ナトリウ
ム水溶液および水で洗った。得られた酢酸エチル溶液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、
得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=100:1,v/
v)で分離精製し、さきに溶出したものからc−4−ベ
ンジルオキシシクロペンタン−r−1,c−2−ジオー
ルの結晶1.50gおよび後に溶出したものからt−4
−ベンジルオキシシクロペンタン−r−1,c−2−ジ
オールの結晶1.50gを得た。
【0081】c−4−ベンジルオキシシクロペンタン−
r−1,c−2−ジオール:NMR(300MHz,C
DCl3 ,δppm):1.9−2.2(4H,m),
2.89(2H,br),3.9−4.1(3H,
m),4.49(2H,s),7.2−7.4(5H,
m). t−4−ベンジルオキシシクロペンタン−r−1,c−
2−ジオール:NMR(300MHz,CDCl3 ,δ
ppm):2.02(4H,m),2.37(2H,b
r),4.19(1H,m),4.25(2H,b
r),4.44(2H,s),7.2−7.4(5H,
m).
【0082】参考例3r−1,c−2−ジアセトキシ−t−4−ベンジルオキ
シシクロペンタン :t−4−ベンジルオキシシクロペン
タン−r−1,c−2−ジオール(参考例2参照)1.
20gのピリジン6ml溶液に氷冷撹拌下、無水酢酸
2.2mlを加え、室温で18時間撹拌した。反応液を
酢酸エチルで希釈し、希塩酸および水で洗った。得られ
た酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に乾固し、r−1,c−2−ジアセトキシ−
t−4−ベンジルオキシシクロペンタンの結晶1.83
gを得た。
【0083】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.03(6H,s),2.0−2.2(4
H,m),4.20(1H,m),4.46(2H,
s),5.36(2H,m),7.2−7.4(5H,
m).
【0084】参考例4t−3,t−4−ジアセトキシシクロペンタン−r−1
−オール :r−1,c−2−ジアセトキシ−t−4−ベ
ンジルオキシシクロペンタン(参考例3参照)1.83
gのエタノール40ml溶液に10%パラジウム/炭素
300mgを加え、5気圧の水素雰囲気中、室温で6時
間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下に乾固し
て、t−3,t−4−ジアセトキシシクロペンタン−r
−1−オールの結晶1.13gを得た。
【0085】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.04(6H,s),1.9−2.2(5
H,m),4.54(1H,m),5.38 (2H,
m).
【0086】参考例51,2−O−イソプロピリデン−c−4−ベンジルオキ
シシクロペンタン−r−1,c−2−ジオール :c−4
−ベンジルオキシシクロペンタン−r−1,c−2−ジ
オール(参考例2参照)10.45gおよび2,2−ジ
メトキシプロパン24.5mlの乾燥塩化メチレン14
4ml溶液にp−トルエンスルホン酸1水和物25mg
を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液をクロロホ
ルムで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗
った。得られた溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に乾固し、油状物として1,2−O−イソプ
ロピリデン−c−4−ベンジルオキシシクロペンタン−
r−1,c−2−ジオール11.28gを得た。
【0087】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.30(3H,s),1.47(3H,
s),1.7−1.9(2H,m),2.1−2.3
(2H,m),4.00(1H,m),4.50(2
H,s),4.67(2H,m),7.2−7.4(5
H,m).
【0088】参考例61,2−O−イソプロピリデン−r−1,c−2,c−
4−シクロペンタントリオール :1,2−O−イソプロ
ピリデン−c−4−ベンジルオキシシクロペンタン−r
−1,c−2−ジオール(参考例5参照)11.00g
のエタノール230ml溶液に10%パラジウム/炭素
1.73gを加え、6気圧の水素雰囲気中、室温で、2
4時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下に乾固
し、油状物として1,2−O−イソプロピリデン−r−
1,c−2,c−4−シクロペンタントリオール6.6
3gを得た。
【0089】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.33(3H,s),1.51(3H,
s),1.7−1.9(2H,m),2.1−2.3
(2H,m),2.61(1H,d,J=9.5H
z),4.2−4.3(1H,br),4.75(2
H,m).
【0090】実施例14−[トランス−(2−ヒドロキシシクロペンタン−1
−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
:トランス−1,2−シクロペンタンジオール[アル
ドリッチ社製、J.Chem.Soc.,4026(1
952)参照]5.39gおよび2,4−ジクロロキナ
ゾリン[J.Am.Chem.Soc.,53,386
7(1931)参照]9.58gのジメチルホルムアミ
ド50ml溶液に氷冷撹拌下、60%水素化ナトリウム
(油性)2.49gを徐々に加え、室温で1時間20分
撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、6回水洗
した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム)
で簡単に精製し、油状化合物を得た。得られた油状化合
物をジオキサン27mlに溶かし、この溶液をピペラジ
ン9.67gのジオキサン36ml溶液に70℃撹拌
下、ゆっくり滴下し、同温度で1時間10分撹拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾
固し、残渣をアセトンで洗い、得られた結晶をアセトン
から再結晶し、4−[トランス−(2−ヒドロキシシク
ロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリンの結晶2.89gを得た。
【0091】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.6−2.4(6H,m),2.95(4
H,m),3.86(4H,m),4.32(1H,
m),5.3−5.4(1H,m),7.12(1H,
ddd,J=1,7,8Hz),7.48(1H,d,
J=8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=1.
5,7,8.5Hz),7.87(1H,dd,J=
1.5,8Hz).
【0092】実施例24−[トランス−(2−ヒドロキシシクロペンタン−1
−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
ン・1酢酸塩 :4−[トランス−(2−ヒドロキシシク
ロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン(実施例1参照)2.70gをアセト
ン55mlに加熱して溶かし、ろ過し、ろ液に酢酸0.
52mlを加え、室温下に放置した。析出した結晶をろ
取し、4−[トランス−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン・1酢酸塩の結晶3.00gを得た。
【0093】m.p.165℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.5−2.1(5H,m),1.89(3H,s),
2.1−2.3(1H,m),2.80(4H,m),
3.79(4H,m),4.23(1H,m),5.2
8(1H,m),5.0−5.5 (3H,br),
7.16(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.
40(1H,d,J=8.5Hz),7.63(1H,
ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.82(1
H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C192644 として) 計算値(%) C:60.95,H:7.00,N:14.
96 分析値(%) C:60.76,H:6.95,N:14.
85
【0094】実施例34−[シス−(2−ヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
2,4−ジクロロキナゾリン1.95gおよびシス−シ
クロペンタン−1,2−ジオール(アルドリッチ社製)
1.0gをジオキサン20mlに溶解し、水冷下60%
水素化ナトリウム(油性)0.39gを徐々に加え、室
温で1時間撹拌した。反応混合物を氷水100mlに注
ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を水洗し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に乾固した。得ら
れた残渣をジオキサン20mlに溶かし、ピペラジン
2.8gのジオキサン溶液10mlに70℃で撹拌下ゆ
っくり滴下した。同温度で1時間撹拌した後、反応混合
物を水中に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に乾固
した。得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィ
ー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10:1,v
/v)で精製し、4−[シス−(2−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン1.47gを得た。
【0095】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.6−2.3(8H,m),2.94(4
H,m),3.86(4H,m),4.40(1H,
m),5.41(1H,m),7.14(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.49(1H,dt,J
=1,8.5Hz),7.60(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.91(1H,ddd,
J=0.5,1.5,8Hz).
【0096】実施例44−[シス−(2−ヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1酢酸塩 :4−[シス−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン(実施例3参照)0.6gをエタノール10m
lに溶かし、酢酸0.14gを加え、不溶物をろ別した
後、減圧下に乾固した。得られた残渣を水に溶解し、不
溶物をろ別した後、減圧下に乾固した。更に得られた残
渣をアセトンから再結晶し、4−[シス−(2−ヒドロ
キシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩の結晶0.45g
を得た。
【0097】m.p.138℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.5−2.2(6H,m),1.88(3H,s),
2.83(4H,m),3.79(4H,m),4.2
5(1H,m),5.28(1H,m),5.5−6.
5(3H,br),7.17(1H,ddd,J=1,
7,8Hz),7.40(1H,d,J=8.5H
z),7.63(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),8.01(1H,dd,J=1.5,8H
z). 元素分析(C192644 として) 計算値(%) C:60.95,H:7.00,N:14.
96 分析値(%) C:60.88,H:7.05,N:15.
09
【0098】実施例54−[(1S,2S)−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン :(1S,2S)−シクロペンタン−1,2−
ジオール[フルカ社製、J.Org.Chem.,5
3,1823(1988)参照]1.00gおよび2,
4−ジクロロキナゾリン1.85gのジメチルホルムア
ミド9ml溶液に氷冷撹拌下、60%水素化ナトリウム
(油性)409mgを徐々に加え、室温で1時間20分
撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5回水洗
した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム)
で簡単に精製し、油状物を得た。得られた油状物をジオ
キサン8mlに溶かし、この溶液をピペラジン2.21
gのジオキサン10ml溶液に70℃撹拌下、ゆっくり
滴下し、同温度で40分撹拌した。反応混合物を酢酸エ
チルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:
メタノール=10:1,5:1,v/v)で精製し、4
−[(1S,2S)−(2−ヒドロキシシクロペンタン
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリンの結晶1.03gを得た。
【0099】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.6−2.4(6H,m),2.95(4
H,m),3.86(4H,m),4.32(1H,
m),5.3−5.4(1H,m),7.12(1H,
ddd,J=1,7,8Hz),7.49(1H,d,
J=8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=1.
5,7,8.5Hz),7.87(1H,dd,J=
1.5,8Hz).
【0100】実施例64−[(1S,2S)−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン・1酢酸塩 :4−[(1S,2S)−(2−ヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例5参照)1.
03gをアセトン35mlに加熱して溶かし、ろ過し、
ろ液に酢酸0.20mlを加え、室温下に放置した。析
出した結晶をろ取し、4−[(1S,2S)−(2−ヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩の結晶99
0mgを得た。
【0101】m.p.164℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.5−2.1(5H,m),1.89(3H,s),
2.1−2.3(1H,m),2.80(4H,m),
3.79(4H,m),4.23(1H,m),5.1
0(3H,br),5.27(1H,m),7.16
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.39(1
H,d,J=8.5Hz),7.63(1H,ddd,
J=1.5,7,8.5Hz),7.82(1H,d
d,J=1.5,8Hz). 元素分析(C192644 として) 計算値(%) C:60.95,H:7.00,N:14.
96 分析値(%) C:60.83,H:6.96,N:14.
92
【0102】実施例74−[(1R,2R)−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン : (1R,2R)−シクロペンタン−1,2−ジオール
(フルカ社製)1.16gおよび2,4−ジクロロキナ
ゾリン2.0gのジメチルホルムアミド40ml溶液に
氷冷撹拌下、60%水素化ナトリウム(油性)0.4g
を徐々に加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷
水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に乾固し
た。得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー
(溶出液;クロロホルム:メタノール=100:1,v
/v)で簡単に精製し、油状物を得た。得られた油状物
をジオキサン20mlに溶かし、ピペラジン1.9gの
ジオキサン溶液20mlに70℃で撹拌下ゆっくり滴下
した。同温度で1時間撹拌した後、反応混合物を氷水中
に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に乾固した。得
られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出
液;クロロホルム:メタノール=20:1,5:1,v
/v)で精製し、4−[(1R,2R)−(2−ヒドロ
キシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン1.1gを得た。
【0103】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.6−2.4(6H,m),2.96(4
H,m),3.7−4.0(4H,m),4.31(1
H,m),5.34(1H,m),7.12(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.48(1H,dt,
J=1,8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.89(1H,ddd,
J=0.5,1.5,8Hz).
【0104】実施例84−[(1R,2R)−(2−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン・1酢酸塩 :4−[(1R,2R)−(2−ヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例7参照)1.
1gをアセトン30mlに溶かし、酢酸0.23gを加
えて析出してきた結晶をろ取した。得られた結晶をアセ
トンから再結晶して、4−[(1R,2R)−(2−ヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩0.77g
を得た。
【0105】m.p.164℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.5−2.0(5H,m),1.89(3H,s),
2.2−2.3(1H,m),2.80(4H,m),
3.79(4H,m),4.23(1H,m),5.2
8(1H,m),5.35(3H,br),7.16
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.39(1
H,d,J=8.5Hz),7.63(1H,ddd,
J=1.5,7,8.5Hz),7.82(1H,d
d,J=1.5,8Hz). 元素分析(C192644 として) 計算値(%) C:60.95,H:7.00,N:14.
96 分析値(%) C:60.81,H:6.89,N:14.
84
【0106】実施例94−[(3−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン : (1)2−[4−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(3−ヒドロキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]キナゾリン:2,4−ジクロロ
キナゾリン2.0gおよびシクロペンタン−1,3−ジ
オール(アルドリッチ社製)1.16gをジメチルホル
ムアミド40mlに溶解し、水冷下60%水素化ナトリ
ウム(油性)0.4gを徐々に加え、少し超音波をあて
て室温で2時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、減圧下に乾固した。得られた残渣を
中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホ
ルム:メタノール=100:1,v/v)で簡単に精製
し、油状物を得た。得られた油状物をジオキサン20m
lに溶かし、ピペラジン2.3gのジオキサン溶液20
mlに70℃で撹拌下ゆっくり滴下した。70℃で1時
間撹拌した後、反応混合物を水中に注ぎ、クロロホルム
で抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、減圧下に乾固した。得られた残渣1.8gを
クロロホルム20mlに溶かし、ジ−t−ブチルジカル
ボナート1.2gを加えて室温で30分撹拌し、次いで
反応混合物を減圧下に乾固した。得られた残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:
メタノール=100:1,v/v)で精製し、2−[4
−(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
−4−[(3−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)
オキシ]キナゾリン0.95gを得た。
【0107】NMR(60MHz,CDCl3 ,δpp
m):1.5(9H,s),1.7−2.7(6H,
m),2.9(1H,s),3.6(4H,m),3.
9(4H,m),4.6(1H,m),5.7(1H,
m),6.9−8.0(4H,m).
【0108】(2)4−[(3−ヒドロキシシクロペン
タン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン:2−[4−(t−ブトキシカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−4−[(3−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン0.95gに
トリフルオロ酢酸10mlを加えて室温で30分間撹拌
した。反応混合物を減圧下に乾固し、得られた残渣を酢
酸エチルに溶解した。この溶液を炭酸水素ナトリウム水
溶液で洗浄し、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下に乾固して、4−[(3−ヒドロキシシクロ
ペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン0.55gを得た。
【0109】NMR(250MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.6−2.6(6H,m),2.92(4
H,m),3.10(2H,br),3.88(4H,
m),4.3−4.6(1H,m),5.4−5.8
(1H,m),7.0−7.2(1H,m),7.4−
7.6(2H,m),7.8−8.0(1H,m).
【0110】実施例104−[(3−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸
:4−[(3−ヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
(実施例9参照)0.55gをアセトン10mlに溶か
し、酢酸0.11gを加えて減圧下に乾固した。得られ
た残渣をアセトンから再結晶し、4−[(3−ヒドロキ
シシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピ
ペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩0.45gを得た。
【0111】m.p.146−148℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.5−2.5(6H,m),1.89(3H,s),
2.80(4H,m),3.77(4H,m),4.1
−4.4(1H,m),5.4−5.7(1H,m),
4.0−5.5(3H,br),7.16(1H,
m),7.38(1H,m),7.62(1H,m),
7.83(1H,m). 元素分析(C192644 として) 計算値(%) C:60.95,H:7.00,N:14.
96 分析値(%) C:60.69,H:6.94,N:14.
94
【0112】実施例114−[トランス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン
−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン :トランス−テトラヒドロフラン−3,4−ジオ
ール[J.Chem.Soc.,248(1959)参
照]2.15gおよび2,4−ジクロロキナゾリン3.
42gのジメチルホルムアミド30ml溶液に氷冷撹拌
下、60%水素化ナトリウム(油性)894mgを徐々
に加え、室温で50分撹拌した。反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、5回水洗した。得られた酢酸エチル溶液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、
得られた残渣をジオキサン20mlに溶かし、ピペラジ
ン7.40gのジオキサン40ml溶液に60℃で撹拌
下、ゆっくり滴下し、同温度で1時間撹拌した。反応混
合物を酢酸エチルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、
残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;ク
ロロホルム:メタノール=10:1,5:1,v/v)
で精製し、得られた結晶をアセトン−エーテルの混合溶
液から再結晶し、4−[トランス−(4−ヒドロキシテ
トラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピ
ペラジニル)キナゾリンの結晶553mgを得た。
【0113】m.p.148−154℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
2.76(4H,m),3.32(1H,br),3.
67(1H,dd,J=2,9.5Hz),3.75
(4H,m),3.85(1H,dd,J=1.5,1
0.5Hz),3.99(1H,dd,J=4.5,
9.5Hz),4.18(1H,dd,J=4.5,1
0.5Hz),4.42(1H,m),5.42(1
H,m),5.49(1H,br),7.17(1H,
ddd,J=1,7,8Hz),7.40(1H,d,
J=8.5Hz),7.64(1H,ddd,J=1.
5,7,8.5Hz),7.83(1H,dd,J=
1.5,8Hz). 元素分析(C162043 として) 計算値(%) C:60.75,H:6.37,N:17.
71 分析値(%) C:60.78,H:6.41,N:17.
52
【0114】実施例124−[トランス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン
−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1酢酸塩 :4−[トランス−(4−ヒドロキシ
テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン(実施例11参照)200m
gをアセトン20mlに加熱して溶かし、ろ過し、ろ液
を濃縮し、酢酸50mgを加え、室温で放置した。析出
した結晶をろ取し、4−[トランス−(4−ヒドロキシ
テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩171mgを得
た。
【0115】m.p.182℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.89(3H,s),2.80(4H,m),3.6
6(1H,dd,J=2,9.5Hz),3.78(4
H,m),3.86(1H,dd,J=1.5,10.
5Hz),3.99(1H,dd,J=4.5,9.5
Hz),4.18(1H,dd,J=4.5,10.5
Hz),4.43(1H,m),5.31,(3H,b
r),5.42(1H,m),7.17(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.41(1H,d,J=
8.5Hz),7.65(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.84(1H,dd,J=1.
5,8Hz). 元素分析(C182445 として) 計算値(%) C:57.44,H:6.43,N:14.
88 分析値(%) C:57.41,H:6.41,N:14.
94
【0116】実施例134−[トランス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン
−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩 :4−[トランス−(4−ヒドロキシ
テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩(実施例12参
照)150mgのアセトン10ml溶液に2規定塩化水
素メタノール溶液0.26mlを加え、減圧下に乾固
し、残渣をアセトンで洗った。得られた結晶をメタノー
ル−アセトンの混合溶液から再結晶し、4−[トランス
−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1塩酸
塩の結晶96mgを得た。
【0117】m.p.240℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
3.18(4H,m),3.67(1H,dd,J=
2,9.5Hz),3.88(1H,dd,J=1.
5,10.5Hz),3.99(1H,dd,J=4.
5,9.5Hz),4.08(4H,m),4.20
(1H,dd,J=4.5,10.5Hz),4.45
(1H,br),5.43(1H,m),5.61(1
H,d,J=4Hz),7.26(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.48(1H,d,J=8.5H
z),7.72(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.89(1H,dd,J=1.5,8H
z),9.49(2H,br). 元素分析(C162043 ・HClとして) 計算値(%) C:54.47,H:6.00,N:15.
88 分析値(%) C:54.50,H:5.98,N:15.
95
【0118】実施例144−[シス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3
−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
:2,4−ジクロロキナゾリン1.0gおよび1,4
−アンヒドロエリスリトール(1,4-Anhydroerythritol、
アルドリッチ社製)0.52gのジメチルホルムアミド
20ml溶液に、水冷下60%水素化ナトリウム(油
性)0.2gを徐々に加え、室温で1時間撹拌した。反
応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル溶液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下に乾固した。得られた残渣をジオキサン20ml
に溶かし、この溶液をピペラジン2.2gのジオキサン
20ml溶液に70℃で撹拌下ゆっくり滴下した。同温
度で1時間撹拌した後、反応混合物を氷水中に注ぎ、ク
ロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、減圧下に乾固した。得られた残渣
を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロ
ホルム:メタノール=20:1,5:1,v/v)で精
製し、エタノールから再結晶して、4−[シス−(4−
ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−
2−(1−ピペラジニル)キナゾリン0.31gを得
た。
【0119】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.14(2H,br),2.93(4H,
m),3.83(4H,m),3.90(1H,dd,
J=5,9.5Hz),4.05(1H,dd,J=
5,10Hz),4.10(1H,dd,J=5.5,
9.5Hz),4.28(1H,dd,J=6,10H
z),4.63(1H,q,J=5Hz),5.54
(1H,dt,J=5,6Hz),7.16(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.50(1H,dt,
J=1,8.5Hz),7.61(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.92(1H,dd,J
=1.5,8Hz).
【0120】実施例154−[シス−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3
−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
ン・1酢酸塩 :4−[シス−(4−ヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン(実施例14参照)0.95gをメタ
ノール20mlに溶かし、酢酸0.22gを加え、減圧
下に乾固した。得られた残渣をアセトニトリル−メタノ
ールの混合溶液から再結晶し、4−[シス−(4−ヒド
ロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩の結晶0.
8gを得た。
【0121】m.p.165−166℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.89(3H,s),2.80(4H,m),3.6
7(1H,dd,J=5,9Hz),3.76(4H,
m),3.82(1H,dd,J=5,9.5Hz),
3.96(1H,dd,J=5.5,9Hz),4.1
7(1H,dd,J=6,9.5Hz),4.48(1
H,q,J=5.5Hz),5.0−6.0(3H,b
r),5.49(1H,q,J=5.5Hz),7.1
6(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.40
(1H,d,J=8.5Hz),7.65(1H,dd
d,J=1.5,7,8.5Hz),8.00(1H,
dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C182445 として) 計算値(%) C:57.44,H:6.43,N:14.
88 分析値(%) C:57.28,H:6.38,N:14.
92
【0122】実施例164−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン :1,4−アンヒドロ−L−スレイトー
ル[1,4-Anhydro-L-threitol、 アルドリッチ社製、J.
Am.Chem.Soc.,74,5336(195
2)参照]7.34gおよび2,4−ジクロロキナゾリ
ン5.00gのジメチルホルムアミド42ml溶液に氷
冷撹拌下、60%水素化ナトリウム(油性)1.92g
を徐々に加え、氷冷下15分、室温で1時間10分撹拌
した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5回水洗し
た。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液体
カラムクロマトグラフィー[溶出液;クロロホルム,
(クロロホルム:メタノール=200:1,v/v)]
で簡単に精製し、油状物を得た。得られた油状物をジオ
キサン35mlに溶かし、ピペラジン9.61gのジオ
キサン70ml溶液に50℃で撹拌下、ゆっくり滴下
し、同温度で1.5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エ
チルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:
メタノール=10:1,5:1,v/v)で精製し、4
−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒドロフ
ラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリンの結晶2.47gを得た。
【0123】NMR(300MHz,DMSO−d6
δppm):2.79(4H,m),3.24(1H,
br),3.66(1H,dd,J=2,9.5H
z),3.77(4H,m),3.85(1H,dd,
J=1.5,10.5Hz),3.99(1H,dd,
J=4.5,9.5Hz),4.18(1H,dd,J
=4.5,10.5Hz),4.42(1H,br),
5.41(1H,m),5.50(1H,br),7.
17(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.41
(1H,d,J=8.5Hz),7.65(1H,dd
d,J=1.5,7,8.5Hz),7.84(1H,
dd,J=1.5,8Hz).
【0124】実施例174−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1酢酸塩 :4−[(3S,4S)−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例1
6参照)2.37gをアセトン100mlに加熱して溶
かし、ろ過し、ろ液を約60mlまで濃縮し、酢酸49
5mgを加え、室温で放置した。析出した結晶をろ取
し、4−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1酢酸塩2.37gを得た。
【0125】m.p.183℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.89(3H,s),2.80(4H,m),3.6
7(1H,dd,J=2,9.5Hz),3.78(4
H,m),3.85(1H,dd,J=1.5,10.
5Hz),3.99(1H,dd,J=4.5,9.5
Hz),4.18(1H,dd,J=4.5,10.5
Hz),4.42(1H,m),5.42(1H,
m),5.96(3H,br),7.17(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.41(1H,d,J=
8.5Hz),7.65(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.84(1H,dd,J=1.
5,8Hz). 元素分析(C182445 として) 計算値(%) C:57.44,H:6.43,N:14.
88 分析値(%) C:57.31,H:6.42,N:14.
94
【0126】実施例184−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1塩酸塩 :4−[(3S,4S)−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩
(実施例17参照)1.54gのメタノール44ml溶
液に2規定塩化水素メタノール溶液2.25mlを加
え、減圧下に乾固し、残渣をアセトンで洗った。得られ
た結晶をメタノール−アセトンの混合溶液から再結晶
し、4−[(3S,4S)−(4−ヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1塩酸塩の結晶775mgを得た。
【0127】m.p.241℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
3.18(4H,m),3.67(1H,dd,J=
2,9.5Hz),3.89(1H,dd,J=1.
5,10.5Hz),3.99(1H,dd,J=4.
5,9.5Hz),4.07(4H,m),4.20
(1H,dd,J=4.5,10.5Hz),4.45
(1H,br),5.43(1H,m),5.60(1
H,d,J=4Hz),7.26(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.48(1H,d,J=8.5H
z),7.72(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.90(1H,dd,J=1.5,8H
z),9.39(2H,br). 元素分析(C162043 ・HClとして) 計算値(%) C:54.47,H:6.00,N:15.
88 分析値(%) C:54.62,H:5.98,N:15.
94
【0128】実施例194−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン :1,4−アンヒドロ−D−スレイトー
ル{1,4−アンヒドロ−L−スレイトールの場合と同
様の方法[J.Am.Chem.Soc.,74,53
36(1952)]に準じて、D−スレイトール(フル
カ社製)から合成した}11.43gおよび2,4−ジ
クロロキナゾリン16.8gのジメチルホルムアミド7
8ml溶液に氷冷撹拌下、60%水素化ナトリウム(油
性)4.39gを徐々に加え、氷冷下15分、室温で3
0分撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5回
水洗した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中
圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム)で簡単に精製し、結晶を得た。得られた結晶をピペ
ラジン20.7gのジオキサン95ml溶液に55℃で
撹拌下、数回に分けて加え、同温度で30分撹拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾
固し、残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出
液;クロロホルム:メタノール=10:1,5:1,v
/v)で精製し、4−[(3R,4R)−(4−ヒドロ
キシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリンの結晶5.83gを得
た。この一部をとって、エタノール−エーテルの混合溶
液から再結晶したものは以下の物性を示した。
【0129】m.p.164−166℃ [α]20 D=−48°(C=1.0,メタノール) NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
2.76(4H,m),3.33(1H,br),3.
66(1H,dd,J=2,9.5Hz),3.75
(4H,m),3.85(1H,dd,J=1.5,1
0.5Hz),3.99(1H,dd,J=4.5,
9.5Hz),4.18(1H,dd,J=4.5,1
0.5Hz),4.42(1H,br),5.41(1
H,m),5.51(1H,br),7.17(1H,
ddd,J=1,7,8Hz),7.40(1H,d,
J=8.5Hz),7.64(1H,ddd,J=1.
5,7,8.5Hz),7.83(1H,dd,J=
1.5,8Hz). 元素分析(C162043 として) 計算値(%) C:60.75,H:6.37,N:17.
71 分析値(%) C:60.76,H:6.32,N:17.
71
【0130】実施例204−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1酢酸塩 :4−[(3R,4R)−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例1
9参照)758mgをメタノールに溶かし、減圧下に乾
固し、得られた残渣をアセトン15mlに溶かし、ろ過
し、ろ液に酢酸202mgを加え、室温で放置した。析
出した結晶をろ取し、4−[(3R,4R)−(4−ヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩の結晶7
96mgを得た。
【0131】m.p.182℃付近分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.89(3H,s),2.79(4H,m),3.6
6(1H,dd,J=2,9.5Hz),3.77(4
H,m),3.85(1H,dd,J=1.5,10.
5Hz),3.99(1H,dd,J=4.5,9.5
Hz),4.18(1H,dd,J=4.5,10.5
Hz),4.42(1H,m),4.98(3H,b
r),5.42(1H,m),7.17(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.41(1H,d,J=
8.5Hz),7.65(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.84(1H,dd,J=1.
5,8Hz). 元素分析(C182445 として) 計算値(%) C:57.44,H:6.43,N:14.
88 分析値(%) C:57.37,H:6.36,N:14.
93
【0132】実施例214−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1/2塩酸塩 :4−[(3R,4R)
−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例
19参照)4.83gをメタノール33mlに加熱して
溶かし、ろ過し、ろ液に2規定塩化水素メタノール溶液
4.6mlを加え、室温で放置し、析出した結晶をろ取
し、4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1/2塩酸塩の結晶2.88gを得
た。
【0133】m.p.219℃付近で分解 [α]20 D=−35°(C=1.1,水) NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
2.98(4H,m),3.67(1H,dd,J=
2,9.5Hz),3.8−4.0(5H,m),3.
99(1H,dd,J=4.5,9.5Hz),4.1
9(1H,dd,J=4.5,10.5Hz),4.4
4(1H,m),5.43(1H,m),5.1−6.
0(1H,br),7.22(1H,ddd,J=1,
7,8Hz),7.44(1H,dt,J=1,8.5
Hz),7.68(1H,ddd,J=1.5,7,
8.5Hz),7.87(1H,dd,J=1.5,8
Hz). 元素分析(C162043 ・1/2HClとして) 計算値(%) C:57.44,H:6.18,N:16.
74 分析値(%) C:57.33,H:6.17,N:16.
79
【0134】実施例224−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1塩酸塩 4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1/2塩酸塩(実施例21参照)17
8mgをメタノール3mlに加熱して溶かし、2規定塩
化水素メタノール溶液0.32mlおよびアセトン10
mlを加え、室温で放置した。析出した結晶をろ取し、
4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1塩酸塩の結晶124mgを得た。 m.p.238℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
3.19(4H,m),3.67(1H,dd,J=
2,9.5Hz),3.89(1H,dd,J=1.
5,10.5Hz),3.99(1H,dd,J=4.
5,9.5Hz),4.07(4H,m),4.20
(1H,dd,J=4.5,10.5Hz),4.45
(1H,br),5.43(1H,m),5.59(1
H,d,J=4Hz),7.26(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.48(1H,d,J=8.5H
z),7.72(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.90(1H,dd,J=1.5,8H
z),9.37(2H,br). 元素分析(C162043 ・HClとして) 計算値(%) C:54.47,H:6.00,N:15.
88 分析値(%) C:54.59,H:5.07,N:16.
04
【0135】実施例234−[(3R,4R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロ
フラン−3−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1/2フマル酸塩 :4−[(3R,4
R)−(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
(実施例19参照)499mgをエタノール20mlに
溶かし、フマル酸192mgを加え、室温で放置した。
析出した結晶をろ取し、得られた結晶を水−アセトンの
混合溶液から再結晶し、4−[(3R,4R)−(4−
ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−
2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸
塩の結晶462mgを得た。
【0136】m.p.185℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
2.96(4H,m),3.67(1H,dd,J=
2,9.5Hz),3.8−4.0(5H,m),3.
99(1H,dd,J=4.5,9.5Hz),4.1
9(1H,dd,J=4.5,10.5Hz),4.4
4(1H,m),5.43(1H,m),5.2−6.
8(2H,br),6.65(1H,s),7.22
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.44(1
H,d,J=8.5Hz),7.68(1H,ddd,
J=1.5,7,8.5Hz),7.87(1H,d
d,J=1.5,8Hz). 元素分析(C182245 ・3/4H2 Oとして) 計算値(%) C:55.73,H:6.11,N:14.
44 計算値(%) C:55.90,H:6.08,N:14.
61
【0137】実施例244−[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン : (1)4−[(シクロペンタ−2−エン−1−イル)オ
キシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン:2−シ
クロペンテン−1−オール[J.Org.Chem.,
40,1864(1975)参照]996mgおよび
2,4−ジクロロキナゾリン2.36gのジメチルホル
ムアミド10ml溶液に室温撹拌下、60%水素化ナト
リウム(油性)568mgを加え、室温で2時間撹拌し
た。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、5回水洗した。
得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムクロマ
トグラフィー(溶出液;クロロホルム)で簡単に精製
し、結晶を得た。得られた結晶をピペラジン4.02g
のジオキサン26ml溶液に70℃で撹拌下に加え、同
温度で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈
し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得
られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムク
ロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール
=10:1,5:1,v/v)で精製し、4−[(シク
ロペンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリンの結晶1.57gを得た。
【0138】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.0−2.2(1H,m),2.3−2.7
(3H,m),2.70(1H,s),2.98(4
H,m),3.93(4H,m),6.0−6.1(1
H,m),6.1−6.2(2H,m),7.10(1
H,ddd,J=1,7,8Hz),7.48(1H,
dt,J=1,8.5Hz),7.57(1H,dd
d,J=1.5,7,8.5Hz),7.89(1H,
dd,J=1.5,8Hz).
【0139】(2)2−[(4−(ベンジルオキシカル
ボニル)ピペラジン−1−イル)]−4−[(シクロペ
ンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン:4−
[(シクロペンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン1.47gの乾燥塩
化メチレン15ml溶液に氷冷撹拌下、トリエチルアミ
ン1.39mlを加え、続いてクロル炭酸ベンジル0.
75mlの乾燥塩化メチレン3ml溶液を滴下した。0
℃で4時間撹拌し、反応混合物をクロロホルムで希釈
し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得
られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムク
ロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム)で精製し、
2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−
1−イル]−4−[(シクロペンタ−2−エン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリンの結晶1.85gを得た。
【0140】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.0−2.1(1H,m),2.3−2.6
(2H,m),2.5−2.7(1H,m),3.62
(4H,m),3.93(4H,br),5.18(2
H,s),6.0−6.1(1H,m),6.1−6.
3(2H,m),7.12(1H,ddd,J=1,
7,8Hz),7.2−7.4(5H,m),7.48
(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.58(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.91
(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0141】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(t−2,t−
3−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニ
ル)ピペラジン−1−イル]−4−[(シクロペンタ−
2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン1.75g、
四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸化オスミ
ウム106mg/t−ブタノール8.36g)817m
gおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド502m
gの水(2ml)−アセトン(15ml)の混合溶液を
室温で14時間撹拌した。アセトンを減圧下に留去し、
酢酸エチルで希釈し、10%亜硫酸ナトリウム水溶液お
よび水で洗った。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残
渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロ
ロホルム:メタノール=100:1,v/v)で精製
し、2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(t−2,t−3−ジヒドロキ
シシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリン
の結晶1.59gを得た。
【0142】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.8−2.0(2H,m),2.0−2.2
(1H,m),2.4−2.6(1H,m),3.60
(4H,m),3.86(4H,br),4.17(1
H,dd,J=4.5,5.5Hz),4.2−4.3
(1H,m),5.17(2H,s),5.48(1
H,dt,J=5.5,9Hz),7.15(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.3−7.5(5H,
m),7.50(1H,dt,J=1,8.5Hz),
7.62(1H,ddd,J=1.5,7,8.5H
z),7.88(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0143】(4)4−[(t−2,t−3−ジヒドロ
キシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン:2−[4−(ベンジ
ルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−
[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]キナゾリン160mgのメタノー
ル8ml溶液に10%パラジウム/炭素32mgを加
え、水素雰囲気下、室温下に常圧で18時間撹拌した。
反応液をろ過し、減圧下に乾固し、泡状物質として4−
[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン105mgを得た。
【0144】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.8−2.2(3H,m),2.5−2.6
(1H,m),2.96(4H,m),3.49(1
H,s),3.85(4H,m),4.16(1H,d
d,J=4.5,5.5Hz),4.2−4.3(1
H,m),5.52(1H,dt,J=5.5,8.5
Hz),7.14(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.49(1H,d,J=8.5Hz),7.6
1(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.89(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0145】実施例254−[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1酢酸塩 :4−[(t−2,t−3−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例24参照)
229mgをメタノール4mlに溶かし、酢酸44mg
を加え、ろ過した。ろ液を減圧下に乾固し、残渣をエタ
ノール−酢酸エチルの混合溶液から再結晶し、4−
[(t−2,t−3−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1酢酸塩の結晶167mgを得た。
【0146】m.p.164℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.4−1.7(2H,m),1.89(3H,s),
1.8−2.1(1H,m),2.3−2.5(1H,
m),2.79(4H,m),3.77(4H,m),
4.0−4.1(2H,m),5.03(4H,b
r),5.30(1H,dt,J=5,8.5Hz),
7.17(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.
40(1H,d,J=8.5Hz),7.64(1H,
ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.87(1
H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C192645 として) 計算値(%) C:58.45,H:6.71,N:14.
35 分析値(%) C:58.24,H:6.75,N:14.
16
【0147】実施例264−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン : (1)4−[(t−3,t−4−ジアセトキシシクロペ
ンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン:t−3,t−4−ジアセトキシシク
ロペンタン−r−1−オール(参考例4参照)12gお
よび2,4−ジクロロキナゾリン11.8gのジオキサ
ン100ml溶液に氷冷撹拌下、t−ブトキシカリウム
6.7gを加え、氷冷下70分撹拌した。反応混合物を
酢酸エチルで希釈し、水洗した。得られた酢酸エチル溶
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固
し、残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出
液;クロロホルム:メタノール=100:1,50:
1,v/v)で簡単に精製し、油状物を得た。得られた
油状物をジオキサン20mlに溶かし、ピペラジン1
3.6gのジオキサン50ml溶液に70℃で撹拌下ゆ
っくり滴下した。同温度で1時間撹拌した後、反応混合
物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に乾固し、残
渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロ
ロホルム:メタノール=50:1,20:1,v/v)
で精製し、4−[(t−3,t−4−ジアセトキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリンの結晶8.2gを得た。
【0148】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.80(1H,s),2.08(6H,
s),2.3−2.5(4H,m),2.96(4H,
m),3.88(4H,m),5.47(2H,m),
5.72(1H,m),7.13(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.48(1H,dt,J=1,
8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.86(1H,ddd,J=0.
5,1.5,8Hz).
【0149】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(t−3,t−
4−ジアセトキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン:4−[(t−3,t−4−ジアセトキ
シシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1
−ピペラジニル)キナゾリン4.00gの乾燥塩化メチ
レン40ml溶液に氷冷撹拌下、トリエチルアミン2.
69mlを加え、続いてクロル炭酸ベンジル1.52m
lの乾燥塩化メチレン7ml溶液を滴下した。氷冷下3
0分撹拌し、反応溶媒を減圧下に留去した後、酢酸エチ
ルを加え、水、希塩酸、水、飽和食塩水で洗った。得ら
れた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムクロマトグ
ラフィー(溶出液;クロロホルム)で精製し、2−[4
−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イ
ル]−4−[(t−3,t−4−ジアセトキシシクロペ
ンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリンの結晶5.
48gを得た。
【0150】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.08(6H,s),2.3−2.5(4
H,m),3.61(4H,m),3.91(4H,
m),5.18(2H,s),5.47(2H,m),
5.71(1H,m),7.16(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dd,J=1,8.5Hz),7.61
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
87(1H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0151】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(t−3,t−
4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニ
ル)ピペラジン−1−イル]−4−[(t−3,t−4
−ジアセトキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン7.7gのメタノール溶液100mlに
炭酸カリウム5.5gを加え、室温で1時間撹拌した。
反応混合物をろ過し、得られた結晶をクロロホルムで抽
出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧下に乾固した。得られた残渣を中圧液体カラ
ムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノ
ール=100:1,v/v)で精製し、2−[4−(ベ
ンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4
−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−
r−1−イル)オキシ]キナゾリン6.0gを得た。
【0152】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.1−2.3(2H,m),2.3−2.5
(2H,m),2.51(2H,br),3.61(4
H,m),3.91(4H,br),4.36(2H,
m),5.18(2H,s),5.70(1H,m),
7.14(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.
3−7.4(5H,m),7.49(1H,d,J=
8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.86(1H,ddd,J=0.
5,1.5,8Hz).
【0153】(4)4−[(t−3,t−4−ジヒドロ
キシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン:2−[4−(ベンジ
ルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]キナゾリン3.21gのメタノー
ル73ml溶液に10%パラジウム/炭素640mgを
加え、水素雰囲気下、室温下に常圧で15時間撹拌し
た。反応液をろ過し、ろ液を減圧下に乾固し、得られた
残渣をアセトンで洗い、4−[(t−3,t−4−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリンの結晶1.90gを
得た。この一部をとって、メタノールから再結晶したも
のは以下の物性を示した。
【0154】m.p.205−208℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.9−2.0(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),2.76(4H,m),3.33(1H,b
r),3.75(4H,m),4.08(2H,b
r),4.60(2H,br),5.57(1H,
m),7.14(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.38(1H,d,J=8.5Hz),7.6
2(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.82(1H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C172243 として) 計算値(%) C:61.80,H:6.71,N:16.
96 分析値(%) C:61.70,H:6.77,N:16.
84
【0155】実施例274−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1塩酸塩 :4−[(t−3,t−4−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例26参照)
1.70gをメタノール75mlに加熱して溶かし、2
規定塩化水素メタノール溶液2.7mlを加え、活性炭
処理した後、約50mlまで減圧下に濃縮した。アセト
ン40mlを加え、室温下に放置し、析出した結晶をろ
取し、4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペ
ンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリン・1塩酸塩の結晶1.29gを得た。
【0156】m.p.235℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.9−2.1(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),3.19(4H,m),4.0−4.2(6H,
m),4.63(2H,d,J=4Hz),5.60
(1H,m),7.24(1H,ddd,J=1,7,
8Hz),7.46(1H,d,J=8.5Hz),
7.69(1H,ddd,J=1.5,7,8.5H
z),7.88(1H,dd,J=1.5,8Hz),
9.32(2H,br). 元素分析(C172243 ・HClとして) 計算値(%) C:55.66,H:6.32,N:15.
27 分析値(%) C:55.40,H:6.34,N:15.
24
【0157】実施例284−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1/2フマル酸塩 :4−[(t−3,t−
4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例2
6参照)0.2gのエタノール溶液20mlに、フマル
酸70mgを加え、室温で1時間撹拌し、減圧下に乾固
した。得られた残渣をエタノール−水の混合溶液から再
結晶して、4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩の結晶70m
gを得た。
【0158】m.p.235℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.9−2.0(2H,m),2.1−2.3(2H,
m),2.92(4H,m),3.0−4.0(4H,
br),3.85(4H,m),4.06(2H,
m),5.58(1H,m),6.45(1H,s),
7.18(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.
40(1H,d,J=8.5Hz),7.65(1H,
ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.84(1
H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C192445 として) 計算値(%) C:58.75,H:6.23,N:14.
42 分析値(%) C:58.66,H:6.29,N:14.
35
【0159】実施例294−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン : (1)4−[(3,4−O−イソプロピリデン−c−
3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン:
1,2−O−イソプロピリデン−r−1,c−2,c−
4−シクロペンタントリオール(参考例6参照)6.5
0gおよび2,4−ジクロロキナゾリン8.18gのテ
トラヒドロフラン80ml溶液に氷冷撹拌下、t−ブト
キシカリウム5.54gを加え、氷冷下2時間20分撹
拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗した。
得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムクロマ
トグラフィー(溶出液;クロロホルム)で簡単に精製
し、結晶を得た。得られた結晶を50℃で撹拌下、ピペ
ラジン13.43gのジオキサン100ml溶液に加
え、同温度で75分撹拌した後、反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、水洗した。得られた酢酸エチル溶液を無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、残渣
を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロ
ホルム:メタノール=10:1,5:1,v/v)で精
製し、4−[(3,4−O−イソプロピリデン−c−
3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリンの
結晶10.23gを得た。
【0160】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.32(3H,s),1.50(3H,
s),1.80(1H,s),2.0−2.2(2H,
m),2.52(2H,dd,J=1.5,15.5H
z),2.94(4H,m),3.88(4H,m),
4.80(2H,m),5.51(1H,m),7.1
0(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.47
(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.56(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.98
(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0161】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(3,4−O−
イソプロピリデン−c−3,c−4−ジヒドロキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリン:4−
[(3,4−O−イソプロピリデン−c−3,c−4−
ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]
−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン8.99gの乾
燥塩化メチレン80ml溶液に氷冷撹拌下、トリエチル
アミン6.8mlを加え、続いてクロル炭酸ベンジル
3.65mlの乾燥塩化メチレン10ml溶液を滴下し
た。氷冷下で95分撹拌した後、反応混合物にクロロホ
ルムを加え、水洗した。得られた溶液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、残渣をエタノー
ルで洗い、2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−4−[(3,4−O−イソプロ
ピリデン−c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタ
ン−r−1−イル)オキシ]キナゾリンの結晶11.0
3gを得た。
【0162】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.32(3H,s),1.49(3H,
s),2.0−2.2(2H,m),2.51(2H,
dd,J=1,15.5Hz),3.60(4H,
m),3.91(4H,m),4.81(2H.m),
5.18(2H,s),5.50(1H,t,J=5.
5Hz),7.13(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.3−7.4(5H,m),7.48(1H,
dd,J=1,8.5Hz),7.58(1H,dd
d,J=1.5,7,8.5Hz),7.99(1H,
ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0163】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(c−3,c−
4−ジヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニ
ル)ピペラジン−1−イル]−4−[(3,4−O−イ
ソプロピリデン−c−3,c−4−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリン10.4
gの酢酸(40ml)−水(10ml)の混合溶液を6
0℃で30時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希
釈し、水、炭酸ナトリウム水溶液および水で洗った後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた酢酸エチル
溶液を減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液体カラム
クロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノー
ル=100:1,50:1,v/v)で精製し、2−
[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−
イル]−4−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリンの結晶
4.83gを得た。
【0164】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):2.10(2H,dt,J=5,14.5H
z),2.4−2.6(2H,m),2.78(2H,
br),3.60(4H,m),3.89(4H,b
r),4.13(2H,m),5.17(2H,s),
5.45(1H,m),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
48(1H,dd,J=1,8.5Hz),7.58
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
91(1H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0165】(4)4−[(c−3,c−4−ジヒドロ
キシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン:2−[4−(ベンジ
ルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−
[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]キナゾリン2.14gのメタノー
ル(50ml)−ジオキサン(40ml)の混合溶液に
10%パラジウム/炭素321mgを加え、水素雰囲気
下、室温下に常圧で16.5時間撹拌した。反応液をろ
過し、ろ液を減圧下に乾固し、アセトンで結晶化させ、
4−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリンの結晶1.20gを得た。
【0166】NMR(300MHz,DMSO−d6
δppm):1.87(2H,dt,J=5.5,14
Hz),2.3−2.5(2H,m),2.81(4
H,m),3.45(1H,br),3.78(4H,
m),3.86(2H,m),4.54(2H,b
r),5.35(1H,m),7.16(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.39(1H,d,J=
8.5Hz),7.63(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.84(1H,dd,J=1.
5,8Hz).
【0167】実施例304−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン・1塩酸塩 :4−[(c−3,c−4−ジヒ
ドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例29)1.
10gをメタノールに溶かし、2規定塩化水素メタノー
ル溶液1.83mlを加え、減圧下に乾固して、残渣を
アセトンで洗った。得られた結晶をメタノールから再結
晶して、4−[(c−3,c−4−ジヒドロキシシクロ
ペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1塩酸塩の結晶697mgを得
た。
【0168】m.p.230℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.89(2H,dt,J=5.5,14Hz),2.
3−2.5(2H,m),3.18(4H,m),3.
87(2H,br),4.07(4H,m),4.65
(2H,d,J=3.5Hz),5.38(1H,
m),7.25(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.47(1H,d,J=8.5Hz),7.6
9(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.89(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.5
1(2H,br). 元素分析(C172243 ・HClとして) 計算値(%) C:55.66,H:6.32,N:15.
27 分析値(%) C:55.76,H:6.37,N:15.
40
【0169】実施例314−[(t−2,t−3,c−4−トリヒドロキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン : (1)4−[(c−4−ヒドロキシシクロぺンタ−2−
エン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン:シス−4−シクロペンテン−1,3−
ジオール[フルカ社製、Synthesis,876
(1974)参照]820mgおよび2,4−ジクロロ
キナゾリン1.63gのジメチルホルムアミド溶液に室
温撹拌下、60%水素化ナトリウム(油性)393mg
を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、5回水洗した。得られた酢酸エチル溶液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固して
得られた残渣をジオキサン10mlに溶かし、その溶液
をピペラジン3.5gのジオキサン溶液10mlに70
℃撹拌下、滴下した。同温度で2時間撹拌し、反応混合
物を酢酸エチルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残
渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロ
ロホルム:メタノール=10:1,5:1,v/v)で
精製し、4−[(c−4−ヒドロキシシクロぺンタ−2
−エン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジ
ニル)キナゾリンの結晶1.38gを得た。
【0170】NMR(300MHz,DMSO−d6
δppm):1.66(1H,dt,J=5,13.5
Hz),2.78(4H,m),2.97(1H,d
t,J=7.5,13.5Hz),3.23(1H,b
r),3.76(4H,m),4.65(1H,m),
5.19(1H,br),5.89(1H,m),6.
12(2H,m),7.16(1H,ddd,J=1,
7,8Hz),7.40(1H,d,J=8.5H
z),7.63(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.83(1H,dd,J=1.5,8H
z).
【0171】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(c−4−ヒド
ロキシシクロぺンタ−2−エン−r−1−イル)オキ
シ]キナゾリン:4−[(c−4−ヒドロキシシクロぺ
ンタ−2−エン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン1.30gの乾燥塩化メチレ
ン30ml溶液に氷冷撹拌下、トリエチルアミン1.1
6mlを加え、続いてクロル炭酸ベンジル0.73ml
の乾燥塩化メチレン6ml溶液を滴下した。氷冷下で1
4時間撹拌し、反応混合物をクロロホルムで希釈し、水
洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた
溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カラムクロマト
グラフィー[溶出液;クロロホルム,(クロロホルム:
メタノール=100:1,v/v)]で精製し、2−
[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−
イル]−4−[(c−4−ヒドロキシシクロぺンタ−2
−エン−r−1−イル)オキシ]キナゾリンの結晶1.
02gを得た。
【0172】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.7−2.0(1H,br),1.89(1
H,dt,J=4,14.5Hz),3.00(1H,
dt,J=7.5,14.5Hz),3.62(4H,
m),3.92(4H,m),4.82(1H,b
r),5.18(2H,s),5.96(1H,m),
6.22(2H,m),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.60
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
91(1H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0173】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(t−2,t−
3,c−4−トリヒドロキシシクロペンタン−r−1−
イル)オキシ]キナゾリン:2−[4−(ベンジルオキ
シカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(c−
4−ヒドロキシシクロぺンタ−2−エン−r−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン1.02g、四酸化オスミウム
のt−ブタノール溶液(四酸化オスミウム106mg/
t−ブタノール8.36g)458mgおよび4−メチ
ルモルホリン N−オキサイド281mgの水(2ml)
−アセトン(20ml)の混合溶液を室温で5時間撹拌
した。反応溶媒のアセトンを減圧下に留去し、酢酸エチ
ルを加え、10%亜硫酸ナトリウム水溶液および水で洗
った。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:
メタノール=50:1,v/v)で精製し、泡状物質と
して2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(t−2,t−3,c−4−ト
リヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]
キナゾリン736mgを得た。
【0174】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.65(1H,br),1.92(1H,d
t,J=5.5,14.5Hz),2.22(1H,b
r),2.86(1H,ddd,J=7,8.5,1
4.5Hz),2.96(1H,br),3.61(4
H,m),3.88(4H,br),4.10(1H,
t,J=4.5Hz),4.2−4.4(1H,m),
4.40(1H,t,J=5Hz),5.17(2H,
s),5.41(1H,ddd,J=4.5,5.5,
8.5Hz),7.17(1H,ddd,J=1,7,
8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.50(1
H,d,J=8.5Hz),7.62(1H,ddd,
J=1.5,7,8.5Hz),7.91(1H,d
d,J=1.5,8Hz).
【0175】(4)4−[(t−2,t−3,c−4−
トリヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン:2−[4
−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イ
ル]−4−[(t−2,t−3,c−4−トリヒドロキ
シシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]キナゾリン
710mgのメタノール溶液に10%パラジウム/炭素
142mgを加え、水素雰囲気下、室温下に常圧で3.
25時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下に乾固し、
泡状物質として4−[(t−2,t−3,c−4−トリ
ヒドロキシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−
2−(1−ピペラジニル)キナゾリン483mgを得
た。
【0176】NMR(300MHz,DMSO−d6
2O ,δppm):1.46(1H,dt,J=4.
5,14.5Hz),2.7−2.9(5H,m),
3.7−3.9(5H,m),3.98(1H,m),
4.34(1H,t,J=5Hz),5.26(1H,
dt,J=5,8.5Hz),7.24(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.46(1H,d,J=
8.5Hz),7.69(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.93(1H,dd,J=1.
5,8Hz).
【0177】実施例324−[(t−2,t−3,c−4−トリヒドロキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩 :4−[(t
−2,t−3,c−4−トリヒドロキシシクロペンタン
−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)
キナゾリン(実施例31参照)443mgをエタノール
25mlに溶かし、ろ過し、ろ液にフマル酸155mg
を加え、室温で撹拌した。析出した結晶をろ取し、結晶
417mgを得た。得られた結晶360mgにフマル酸
57mgと水6mlを加えて溶かし、ろ過し、ろ液を約
2mlぐらいまで濃縮した。濃縮液にエタノール13m
lを加え、室温下に放置し、析出した結晶をろ取して、
4−[(t−2,t−3,c−4−トリヒドロキシシク
ロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペ
ラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩の結晶313
mgを得た。
【0178】m.p.221℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.42(1H,dt,J=4,14.5Hz),2.
74(1H,m),2.98(4H,m),3.75
(1H,t,J=4Hz),3.8−4.0(5H,
m),4.29(1H,t,J=5Hz),5.23
(1H,dt,J=5,8.5Hz),4.5−6.0
(5H,br),6.45(1H,s),7.22(1
H,ddd,J=1,7,8Hz),7.43(1H,
d,J=8.5Hz),7.67(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.90(1H,dd,J
=1.5,8Hz). 元素分析(C192446 ・1/4H2 Oとして) 計算値(%) C:55.81,H:6.04,N:13.
70 分析値(%) C:56.03,H:6.09,N:13.
58
【0179】実施例334−[(1S,2S,3S,4R)−(2,3,4−ト
リヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン : (1)4−[(1S,4R)−(4−アセトキシシクロ
ぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピ
ペラジニル)キナゾリン:(1S,4R)−4−アセト
キシシクロペンタ−2−エン−1−オール[フルカ社
製、Tetrahedron,46,3155(199
0)参照]2.00gおよび2,4−ジクロロキナゾリ
ン2.80gのテトラヒドロフラン52ml溶液に氷冷
撹拌下、t−ブトキシカリウム1.90gを加え、氷冷
下、70分撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈
し、水洗した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固して得られた残渣
を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロ
ホルム)で簡単に精製し、油状物を得た。得られた油状
物をジオキサン16mlに溶かし、その溶液をピペラジ
ン3.25gのジオキサン19ml溶液に50℃で撹拌
下、滴下し、同温度で1.5時間撹拌した。反応混合物
を酢酸エチルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣
を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロ
ホルム:メタノール=10:1,v/v)で精製し、油
状物として4−[(1S,4R)−(4−アセトキシシ
クロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−2−(1
−ピペラジニル)キナゾリン2.12gを得た。
【0180】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.80(1H,s),1.98(1H,d
t,J=4,15Hz),2.08(3H,s),2.
96(4H,m),3.11(1H,dt,J=7.
5,15Hz),3.89(4H,m),5.66(1
H,m),6.00(1H,m),6.17(1H,d
dd,J=1,2,5.5Hz),6.34(1H,d
dd,J=1,2,5.5Hz),7.12(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.49(1H,dt,
J=1,8.5Hz),7.59(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.91(1H,ddd,
J=0.5,1.5,8Hz).
【0181】(2)4−[(1S,4R)−(4−アセ
トキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−
2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−
1−イル]キナゾリン:4−[(1S,4R)−(4−
アセトキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン2.07g
の乾燥塩化メチレン15ml溶液に氷冷撹拌下、トリエ
チルアミン1.63mlを加え、続いてクロル炭酸ベン
ジル0.92mlの乾燥塩化メチレン5ml溶液を滴下
し、氷冷下2時間撹拌した。反応混合物をクロロホルム
で希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液体カ
ラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム)で精
製し、4−[(1S,4R)−(4−アセトキシシクロ
ぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]−2−[4−
(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
キナゾリンの結晶2.36gを得た。
【0182】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.98(1H,dt,J=4,15Hz),
2.08(3H,s),3.09(1H,dt,J=
7.5,15Hz),3.62(4H,m),3.92
(4H,m),5.18(2H,s),5.66(1
H,m),5.99(1H,m),6.18(1H,d
dd,J=1,2,5.5Hz),6.32(1H,d
dd,J=1.5,2,5.5Hz),7.15(1
H,ddd,J=1,7,8Hz),7.3−7.4
(5H,m),7.50(1H,d,J=8.5H
z),7.61(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.93(1H,dd,J=1.5,8H
z).
【0183】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1S,4R)
−(4−ヒドロキシシクロぺンタ−2−エン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン:4−[(1S,4R)−(4
−アセトキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキ
シ]−2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラ
ジン−1−イル]キナゾリン2.30gと2規定水酸化
ナトリウム水溶液4.9mlのアセトン20ml溶液を
室温で18時間撹拌した。アセトンを減圧下に留去した
後、酢酸エチルを加え、水洗し、その後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、
残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー[溶出液;ク
ロロホルム,(クロロホルム:メタノール=200:
1,v/v)]で精製し、2−[4−(ベンジルオキシ
カルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1S,
4R)−(4−ヒドロキシシクロぺンタ−2−エン−1
−イル)オキシ]キナゾリンの結晶1.26gを得た。
【0184】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.76(1H,br),1.89(1H,d
t,J=4,14.5Hz),3.01(1H,dt,
J=7.5,14.5Hz),3.61(4H,m),
3.92(4H,m),4.82(1H,br),5.
18(2H,s),5.96(1H,m),6.22
(2H,m),7.15(1H,ddd,J=1,7,
8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.49(1
H,dt,J=1,8.5Hz),7.60(1H,d
dd,J=1.5,7,8.5Hz),7.91(1
H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0185】(4)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1S,2S,
3S,4R)−(2,3,4−トリヒドロキシシクロペ
ンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン:2−[4−
(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
−4−[(1S,4R)−(4−ヒドロキシシクロぺン
タ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン1.30
g、四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸化オ
スミウム252mg/t−ブタノール18.1g)53
2mgおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド37
5mgの水(3ml)−アセトン(25ml)の混合溶
液を室温で17時間撹拌した。反応溶媒のアセトンを減
圧下に留去し、酢酸エチルを加え、10%亜硫酸ナトリ
ウム水溶液および水で洗った。得られた酢酸エチル溶液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固
し、得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー
(溶出液;クロロホルム:メタノール=50:1,1
0:1,v/v)で精製し、泡状物質として2−[4−
(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
−4−[(1S,2S,3S,4R)−(2,3,4−
トリヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]キ
ナゾリン1.05gを得た。
【0186】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.71(1H,br),1.90(1H,d
t,J=5.5,14.5Hz),2.41(1H,b
r),2.85(1H,ddd,J=7,8.5,1
4.5Hz),3.08(1H,br),3.60(4
H,m),3.88(4H,br),4.09(1H,
t,J=4.5Hz),4.2−4.4(1H,m),
4.40(1H,t,J=5Hz),5.17(2H,
s),5.40(1H,ddd,J=4.5,5.5,
8.5Hz),7.15(1H,ddd,J=1,7,
8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.50(1
H,dt,J=1,8.5Hz),7.61(1H,d
dd,J=1.5,7,8.5Hz),7.90(1
H,dd,J=1.5,8Hz).
【0187】(5)4−[(1S,2S,3S,4R)
−(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
ン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(1S,2S,3S,4R)−
(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン270mgのメタノール5ml
溶液に10%パラジウム/炭素54mgを加え、水素雰
囲気下、室温下に常圧で15時間撹拌した。反応液をろ
過し、減圧下に乾固し、泡状物質として4−[(1S,
2S,3S,4R)−(2,3,4−トリヒドロキシシ
クロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン180mgを得た。
【0188】NMR(300MHz,DMSO−d6
2O,δppm):1.44(1H,dt,J=4.
5,14.5Hz),2.7−2.9(5H,m),
3.7−3.9(5H,m),3.95(1H,m),
4.32(1H,t,J=5Hz),5.25(1H,
dt,J=5,8.5Hz),7.21(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.44(1H,d,J=
8.5Hz),7.67(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.91(1H,dd,J=1.
5,8Hz).
【0189】実施例344−[(1S,2S,3S,4R)−(2,3,4−ト
リヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸
:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(1S,2S,3S,4R)−
(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン[実施例33(4) 参照]1.0
0gのメタノール15ml溶液に10%パラジウム/炭
素200mgを加え、水素雰囲気下、室温下に常圧で3
時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下に乾固し、残渣
をエタノール35mlに溶かし、フマル酸242mgを
加え、析出した結晶を水を加えて溶かし、ろ過した。ろ
液を減圧下に乾固し、残渣を水−エタノールの混合溶液
から再結晶し、4−[(1S,2S,3S,4R)−
(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1/2フマル酸塩の結晶390mgを得た。
【0190】m.p.214℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.42(1H,dt,J=4,14.5Hz),2.
74(1H,m),2.95(4H,m),3.75
(1H,t,J=4Hz),3.8−4.0(5H,
m),4.29(1H,t,J=5Hz),5.23
(1H,dt,J=5,8.5Hz),4.3−5.9
(5H,br),6.45(1H,s),7.21(1
H,ddd,J=1,7,8Hz),7.43(1H,
d,J=8.5Hz),7.67(1H,ddd,J=
1.5,7,8.5Hz),7.90(1H,dd,J
=1.5,8Hz). 元素分析(C192446 ・3/4H2 Oとして) 計算値(%) C:54.60,H:6.15,N:13.
41 分析値(%) C:54.74,H:6.11,N:13.
36
【0191】実施例354−[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4−ト
リヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン : (1)4−{(1R,4S)−{4−[(RS)−(テ
トラヒドロピラン−2−イル)オキシ]シクロぺンタ−
2−エン−1−イル}オキシ}−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン:(1R,4S)−4−[(RS)−
(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]シクロペン
タ−2−エン−1−オール[J.Chem.Soc.,
Chem.Commun.,1298(1986)参
照]7.00gおよび2,4−ジクロロキナゾリン6.
64gのテトラヒドロフラン73ml溶液に氷冷撹拌
下、t−ブトキシカリウム5.26gを加え、氷冷下、
40分撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水
洗した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧下に乾固して得られた残渣をジオ
キサン20mlに溶かし、その溶液をピペラジン12.
10gのジオキサン50ml溶液に50℃で撹拌下に滴
下し、同温度で30分撹拌した。反応混合物を酢酸エチ
ルで希釈し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液体
カラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メ
タノール=10:1,5:1,v/v)で精製し、油状
物として4−{(1R,4S)−{4−[(RS)−
(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]シクロぺン
タ−2−エン−1−イル}オキシ}−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン11.07gを得た。
【0192】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.5−2.1(8H,m),2.9−3.2
(5H,m),3.5−3.6(1H,m),3.8−
4.0(5H,m),4.7−4.9(2H,m),
5.96(1H,m),6.22(2H,m),7.1
1(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.48
(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.57(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.91
(1H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0193】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−{(1R,4S)
−{4−[(RS)−(テトラヒドロピラン−2−イ
ル)オキシ]シクロぺンタ−2−エン−1−イル}オキ
シ}キナゾリン:4−{(1R,4S)−{4−[(R
S)−(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]シク
ロぺンタ−2−エン−1−イル}オキシ}−2−(1−
ピペラジニル)キナゾリン11.07gの乾燥塩化メチ
レン110ml溶液に氷冷撹拌下、トリエチルアミン
7.75mlを加え、続いてクロル炭酸ベンジル4.4
0mlの乾燥塩化メチレン20ml溶液を滴下し、氷冷
下1時間撹拌した。反応混合物を水洗した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下に乾固
し、残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶出
液;クロロホルム)で精製し、油状物として2−[4−
(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
−4−{(1R,4S)−{4−[(RS)−(テトラ
ヒドロピラン−2−イル)オキシ]シクロぺンタ−2−
エン−1−イル}オキシ}キナゾリン12.57gを得
た。
【0194】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.5−2.1(7H,m),2.9−3.1
(1H,m),3.5−3.7(5H,m),3.8−
4.0(5H,m),4.7−4.9(2H,m),
5.18(2H,s),5.95(1H,m),6.1
−6.3(2H,m),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.59
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
93(1H,dt,J=1.5,8Hz).
【0195】(3)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1R,4S)
−(4−ヒドロキシシクロぺンタ−2−エン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシ
カルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−{(1R,
4S)−{[4−(RS)−(テトラヒドロピラン−2
−イル)オキシ]シクロぺンタ−2−エン−1−イル}
オキシ}キナゾリン12.57gの酢酸50ml−水1
2.6mlの混合溶液を60℃で4.5時間撹拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム
水溶液および水で洗った後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。得られた溶液を減圧下に乾固し、残渣を中圧液
体カラムクロマトグラフィー[溶出液:クロロホルム,
(クロロホルム:メタノール=500:1,v/v)]
で精製し、2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−4−[(1R,4S)−(4−
ヒドロキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキ
シ]キナゾリンの結晶6.31gを得た。
【0196】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.7−2.0(1H,br),1.88(1
H,dt,J=4,14.5Hz),3.01(1H,
dt,J=7.5,14.5Hz),3.61(4H,
m),3.91(4H,m),4.82(1H,b
r),5.18(2H,s),5.96(1H,m),
6.21(2H,m),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.61
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
91(1H,ddd,J=0.5,1.5,8Hz).
【0197】(4)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1R,2R,
3R,4S)−(2,3,4−トリヒドロキシシクロペ
ンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン:2−[4−
(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]
−4−[(1R,4S)−(4−ヒドロキシシクロぺン
タ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン1.00
g、四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸化オ
スミウム252mg/t−ブタノール18.1g)40
9mgおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド28
1mgの水(2ml)−アセトン(20ml)の混合溶
液を室温で8時間撹拌した。反応溶媒のアセトンを減圧
下に留去し、酢酸エチルを加え、10%亜硫酸ナトリウ
ム水溶液および水で洗った。得られた酢酸エチル溶液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固し、
得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:メタノール=50:1,10:
1,v/v)で精製し、泡状物質として2−[4−(ベ
ンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4
−[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4−トリ
ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]キナゾ
リン954mgを得た。
【0198】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.7−2.0(1H,br),1.89(1
H,dt,J=5.5,14.5Hz),2.60(1
H,br),2.85(1H,ddd,J=7,8.
5,14.5Hz),3.21(1H,br),3.6
0(4H,m),3.87(4H,br),4.09
(1H,t,J=4.5Hz),4.2−4.4(1
H,m),4.39(1H,t,J=5Hz),5.1
6(2H,s),5.39(1H,ddd,J=4.
5,5.5,8.5Hz),7.14(1H,ddd,
J=1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),
7.49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.6
0(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.89(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0199】(5)4−[(1R,2R,3R,4S)
−(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリ
ン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジ
ン−1−イル]−4−[(1R,2R,3R,4S)−
(2,3,4−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]キナゾリン854mgのメタノール15m
l溶液に10%パラジウム/炭素200mgを加え、水
素雰囲気下に室温下、常圧で14.5時間撹拌した。反
応液をろ過し、減圧下に乾固し、泡状物質として4−
[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4−トリヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン545mgを得た。
【0200】NMR(300MHz,DMSO−d6
2O,δppm):1.46(1H,dt,J=4.
5,14.5Hz),2.7−2.9(5H,m),
3.7−3.9(5H,m),3.99(1H,m),
4.34(1H,t,J=5Hz),5.27(1H,
dt,J=5,8.5Hz),7.24(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.46(1H,d,J=
8.5Hz),7.69(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.93(1H,dd,J=1.
5,8Hz).
【0201】実施例364−[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4−ト
リヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2
−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸
:4−[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4
−トリヒドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]
−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施例35参
照)520mgのエタノール15ml溶液にフマル酸9
6mgを加え、室温で15分撹拌した。析出した結晶を
ろ取し、結晶478mgを得た。得られた結晶にフマル
酸68mgを加え、水で溶かし、ろ過した後、ろ液を約
1mlまで濃縮した。濃縮液にエタノール10mlを加
え、室温で放置し、析出した結晶をろ取して、4−
[(1R,2R,3R,4S)−(2,3,4−トリヒ
ドロキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩の
結晶327mgを得た。
【0202】m.p.226℃付近で分解 NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.41(1H,dt,J=4,14.5Hz),2.
74(1H,m),2.95(4H,m),3.75
(1H,t,J=4Hz),3.8−4.0(5H,
m),4.29(1H,t,J=5Hz),4.86
(5H,br),5.23(1H,dt,J=5,8.
5Hz),6.45(1H,s),7.21(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.43(1H,d,J
=8.5Hz),7.67(1H,ddd,J=1.
5,7,8.5Hz),7.89(1H,dd,J=
1.5,8Hz). 元素分析(C192446 として) 計算値(%) C:56.43,H:5.98,N:13.
85 分析値(%) C:56.20,H:5.91,N:13.
75
【0203】実施例374−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン : (1)2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラ
ジン−1−イル]−4−[(1S,4R)−(4−メト
キシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナ
ゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペ
ラジン−1−イル]−4−[(1S,4R)−(4−ヒ
ドロキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]
キナゾリン[実施例33(3) 参照]750mgおよびヨ
ウ化メチル445mgのジメチルホルムアミド6ml溶
液に室温撹拌下、60%水素化ナトリウム(油性)94
mgを加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸
エチルで希釈し、5回水洗した。得られた酢酸エチル溶
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に乾固
し、得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラフィー
[溶出液;クロロホルム,(クロロホルム:メタノール
=200:1,v/v)]で精製し、油状物として2−
[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−
イル]−4−[(1S,4R)−(4−メトキシシクロ
ぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン71
0mgを得た。
【0204】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.92(1H,dt,J=4.5,14.5
Hz),2.95(1H,dt,J=7.5,14.5
Hz),3.40(3H,s),3.62(4H,
m),3.92(4H,m),4.44(1H,m),
5.18(2H,s),5.97(1H,m),6.2
4(1H,d,J=6.5Hz),6.24(1H,
d,J=6.5Hz),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.60
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
92(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0205】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1S,2S,
3R,4R)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシ
シクロペンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン:2−
[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−
イル]−4−[(1S,4R)−(4−メトキシシクロ
ぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン74
2mg、四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸
化オスミウム252mg/t−ブタノール18.1g)
316mgおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド
222mgの水(1.4ml)−アセトン(14ml)
の混合溶液を室温で14時間撹拌した。反応溶媒のアセ
トンを減圧下に留去し、酢酸エチルを加え、10%亜硫
酸ナトリウム水溶液および水で洗った。得られた酢酸エ
チル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
に乾固し、得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラ
フィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=100:
1,v/v)で精製し、泡状物質として2−[4−(ベ
ンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4
−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3−ジヒドロ
キシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]キナゾリン657mgを得た。
【0206】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.95(1H,m),2.83(1H,
m),2.7−3.0(1H,br),3.41(3
H,s),3.62(4H,m),3.80(1H,
m),3.87(4H,br),4.19(1H,
m),4.34(1H,t,J=5.5Hz),4.2
−4.5(1H,br),5.18(2H,s),5.
44(1H,dt,J=6,8.5Hz),7.17
(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.3−7.
4(5H,m),7.50(1H,d,J=8.5H
z),7.63(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.92(1H,ddd,J=0.5,1.
5,8Hz).
【0207】(3)4−[(1S,2S,3R,4R)
−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−4−[(1S,2S,3R,4
R)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペ
ンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン600mgのメ
タノール12ml溶液に10%パラジウム/炭素120
mgを加え、水素雰囲気下、室温下に常圧で20時間撹
拌した。反応液をろ過し、減圧下に乾固し、泡状物質と
して4−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3−ジ
ヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン415
mgを得た。
【0208】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.93(1H,dt,J=5.5,14.5
Hz),2.82(1H,ddd,J=7,8.5,1
4.5Hz),2.97(4H,m),2.6−3.2
(3H,br),3.41(3H,s),3.7−4.
0(5H,m),4.17(1H,m),4.32(1
H,t,J=5Hz),5.44(1H,dt,J=
6,8.5Hz),7.12(1H,ddd,J=1,
7,8Hz),7.48(1H,d,J=8.5H
z),7.59(1H,ddd,J=1.5,7,8.
5Hz),7.88(1H,ddd,J=0.5,1.
5,8Hz).
【0209】実施例384−[(1S,2S,3R,4R)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フ
マル酸塩 :4−[(1S,2S,3R,4R)−(2,
3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
(実施例37参照)397mgのエタノール4ml溶液
にフマル酸68mgを加え、室温で15分撹拌した。析
出した結晶をろ取し、得られた結晶を水−エタノールの
混合溶液から再結晶し、4−[(1S,2S,3R,4
R)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペ
ンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニ
ル)キナゾリン・1/2フマル酸塩の結晶318mgを
得た。
【0210】m.p.153−156℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.51(1H,dt,J=4,14.5Hz),2.
75(1H,dt,J=8,14.5Hz),2.95
(4H,m),3.26(3H,s),3.63(1
H,m),3.88(4H,m),3.93(1H,
t,J=4Hz),4.16(1H,t,J=5H
z),5.26(1H,dt,J=5,8.5Hz),
4.5−6.2(4H,br),6.45(1H,
s),7.21(1H,ddd,J=1,7,8H
z),7.43(1H,d,J=8.5Hz),7.6
7(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.87(1H,dd,J=1.5,8Hz). 元素分析(C202646 ・H2 Oとして) 計算値(%) C:55.04,H:6.47,N:12.
84 分析値(%) C:55.18,H:6.45,N:12.
54
【0211】実施例394−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン : (1)2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラ
ジン−1−イル]−4−[(1R,4S)−(4−メト
キシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナ
ゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペ
ラジン−1−イル]−4−[(1R,4S)−(4−ヒ
ドロキシシクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]
キナゾリン[実施例35(3) 参照)]6.31gおよび
ヨウ化メチル4.00gのジメチルホルムアミド52m
l溶液に氷冷撹拌下、60%水素化ナトリウム(油性)
678mgを加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物
を酢酸エチルで希釈し、5回水洗した。得られた酢酸エ
チル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
に乾固し、得られた残渣を中圧液体カラムクロマトグラ
フィー[溶出液;クロロホルム,(クロロホルム:メタ
ノール=500:1,v/v)]で精製し、油状物とし
て2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン
−1−イル]−4−[(1R,4S)−(4−メトキシ
シクロぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリ
ン5.92gを得た。
【0212】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.92(1H,dt,J=4.5,14.5
Hz),2.95(1H,dt,J=7.5,14.5
Hz),3.40(3H,s),3.62(4H,
m),3.92(4H,m),4.44(1H,m),
5.18(2H,s),5.97(1H,m),6.2
4(1H,d,J=6.5Hz),6.24(1H,
d,J=6.5Hz),7.14(1H,ddd,J=
1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,m),7.
49(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.60
(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.
92(1H,dd,J=1.5,8Hz).
【0213】(2)2−[4−(ベンジルオキシカルボ
ニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1R,2R,
3S,4S)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシ
シクロペンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン:2−
[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−
イル]−4−[(1R,4S)−(4−メトキシシクロ
ぺンタ−2−エン−1−イル)オキシ]キナゾリン5.
92g、四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(四酸
化オスミウム252mg/t−ブタノール18.1g)
2.53gおよび4−メチルモルホリン N−オキサイド
1.78gの水(11ml)−アセトン(110ml)
の混合溶液を室温で18.5時間撹拌した。反応溶媒の
アセトンを減圧下に留去し、酢酸エチルを加え、10%
亜硫酸ナトリウム水溶液および水で洗った。得られた酢
酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧下に乾固し、得られた残渣を中圧液体カラムクロマト
グラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10
0:1,v/v)で精製し、2−[4−(ベンジルオキ
シカルボニル)ピペラジン−1−イル]−4−[(1
R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒドロキシ−4
−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキシ]キナゾ
リンの結晶5.93gを得た。
【0214】NMR(300MHz,CDCl3 ,δp
pm):1.96(1H,m),2.80(1H,b
r),2.7−2.9(1H,m),3.41(3H,
s),3.62(4H,m),3.80(1H,m),
3.88(4H,br),4.19(1H,m),4.
34(1H,t,J=5.5Hz),4.2−4.5
(1H,br),5.18(2H,s),5.45(1
H,dt,J=6,8.5Hz),7.17(1H,d
dd,J=1,7,8Hz),7.3−7.4(5H,
m),7.50(1H,d,J=8.5Hz),7.6
3(1H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),
7.92(1H,ddd,J=0.5,1.5,8H
z).
【0215】(3)4−[(1R,2R,3S,4S)
−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタ
ン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キ
ナゾリン:2−[4−(ベンジルオキシカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−4−[(1R,2R,3S,4
S)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペ
ンタン−1−イル)オキシ]キナゾリン5.40gのメ
タノール108ml溶液に10%パラジウム/炭素1.
00gを加え、水素雰囲気下、室温下に常圧で16.5
時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下に乾固して、残
渣をエーテルから結晶化させ、4−[(1R,2R,3
S,4S)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシ
クロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリンの結晶2.95gを得た。この一部
をとって、エタノール−エーテルの混合溶媒から再結晶
したものは以下の物性を示した。
【0216】m.p.164−167℃ [α]20 D=−50°(C=1.0,メタノール) NMR(300MHz,CDCl3 ,δppm):1.
94(1H,dt,J=5.5,14.5Hz),2.
82(1H,ddd,J=7,8.5,14.5H
z),2.96(4H,m),2.4−3.1(3H,
br),3.41(3H,s),3.7−4.0(5
H,m),4.17(1H,m),4.32(1H,
t,J=5Hz),5.44(1H,dt,J=6,
8.5Hz),7.12(1H,ddd,J=1,7,
8Hz),7.48(1H,d,J=8.5Hz),
7.60(1H,ddd,J=1.5,7,8.5H
z),7.88(1H,ddd,J=0.5,1.5,
8Hz). 元素分析(C182444 として) 計算値(%) C:59.99,H:6.71,N:15.
55 分析値(%) C:59.80,H:6.74,N:15.
36
【0217】実施例404−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2フ
マル酸塩 :4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,
3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−
イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン
(実施例39参照)550mgのエタノール5.5ml
溶液にフマル酸94mgを加え、室温で10分撹拌し
た。析出した結晶をろ取し、得られた結晶を水−エタノ
ールの混合溶液から再結晶し、4−[(1R,2R,3
S,4S)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシ
クロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1/2フマル酸塩の結晶387m
gを得た。
【0218】m.p.154−158℃ NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.51(1H,dt,J=4,14.5Hz),2.
75(1H,dt,J=8,14.5Hz),2.95
(4H,m),3.25(3H,s),3.63(1
H,dt,J=3.5,7.5Hz),3.88(4
H,m),3.93(1H,t,J=4Hz),4.1
6(1H,t,J=5Hz),5.26(1H,dt,
J=5,8.5Hz),4.4−5.6(4H,b
r),6.45(1H,s),7.21(1H,dd
d,J=1,7,8Hz),7.43(1H,d,J=
8.5Hz),7.66(1H,ddd,J=1.5,
7,8.5Hz),7.87(1H,dd,J=1.
5,8Hz). 元素分析(C202646 ・H2 Oとして) 計算値(%) C:55.04,H:6.47,N:12.
85 分析値(%) C:55.16,H:6.41,N:12.
66
【0219】実施例414−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジヒド
ロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1塩酸
:4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3−ジ
ヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イル)
オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン(実施
例39参照)2.60gをメタノール35mlで加熱し
て溶かし、ろ過し、ろ液に2規定塩化水素メタノール溶
液4.0mlを加え、約25mlまで減圧下に濃縮し
た。アセトン100mlを加え、室温下に放置し、析出
した結晶をろ取し、五酸化リン存在下、室温で減圧下に
乾燥し、4−[(1R,2R,3S,4S)−(2,3
−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン−1−イ
ル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・
1塩酸塩の結晶1.35gを得た。
【0220】m.p.216℃付近で分解 [α]20 D=−25°(C=1.0,水) NMR(300MHz,DMSO−d6 ,δppm):
1.53(1H,dt,J=4,15Hz),2.77
(1H,dt,J=8,15Hz),3.19(4H,
m),3.26(3H,s),3.64(1H,dt,
J=3.5,7.5Hz),3.94(1H,q,J=
3.5Hz),4.07(4H,m),4.17(1
H,q,J=5Hz),5.05(1H,d,J=4.
5Hz),5.15(1H,d,J=5.5Hz),
5.27(1H,dt,J=5,8.5Hz),7.2
6(1H,ddd,J=1,7,8Hz),7.48
(1H,dt,J=1,8.5Hz),7.71(1
H,ddd,J=1.5,7,8.5Hz),7.91
(1H,dd,J=1.5,8Hz),9.42(2
H,br). 元素分析(C182444 ・HClとして) 計算値(%) C:54.48,H:6.35,N:14.
12 分析値(%) C:54.33,H:6.28,N:14.
12
【0221】実施例42製剤例(錠剤) : [処方] 成 分 配合量(g) 4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン− r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾ リン・1塩酸塩 100 乳糖 890 結晶セルロース 900 カルボキシメチルセルロースカルシウム 70 タルク 25ステアリン酸マグネシウム 15 合計 2000 [操作]上記の各成分を均一に混合し、一錠200mg
になるように打錠した。
【0222】実施例43製剤例(散剤) : [処方] 成 分 配合量(g) 4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン− r−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾ リン・1塩酸塩 20 乳糖 580でんぷん 400 合計 1000 [操作]上記各成分を十分混合して均一な混合粉末と
し、1g中に主薬20mgを含有する散剤を得た。
【0223】実施例44製剤例(注射剤) :4−[(t−3,t−4−ジヒドロ
キシシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−
(1−ピペラジニル)キナゾリン・1塩酸塩5gを注射
用蒸留水に溶かし、1000mlとした後、滅菌ろ過
し、アンプルに1mlずつ分注し密閉した。
【0224】実施例45、46、47 実施例42、43、44の成分中、有効成分の4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩の代わりに4−[(1R,2R,3
S,4S)−(2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシ
クロペンタン−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラ
ジニル)キナゾリン・1塩酸塩(本発明化合物T)を用
いる他はそれら実施例と同様にして、それぞれ本発明化
合物Tを有効成分として含有する錠剤、散剤および注射
剤を調製した。
【0225】実施例48、49、50 実施例42、43、44の成分中、有効成分の4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩の代わりに4−[(3R,4R)−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1/2塩
酸塩(本発明化合物J)を用いる他はそれら実施例と同
様にして、それぞれ本発明化合物Jを有効成分として含
有する錠剤、散剤および注射剤を調製した。
【0226】実施例51、52、53 実施例42、43、44の成分中、有効成分の4−
[(t−3,t−4−ジヒドロキシシクロペンタン−r
−1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
ゾリン・1塩酸塩の代わりに4−[(3S,4S)−
(4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)オキ
シ]−2−(1−ピペラジニル)キナゾリン・1酢酸塩
(本発明化合物H)を用いる他はそれら実施例と同様に
して、それぞれ本発明化合物Hを有効成分として含有す
る錠剤、散剤および注射剤を調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 307:20) (72)発明者 関田 隆 大阪府大阪市東住吉区桑津4丁目2番20号 (72)発明者 成瀬 契 大阪府高槻市殿町8番19号 (72)発明者 安藤 昌幸 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目6番5− 404号 (72)発明者 岩城 茂 大阪府大阪市城東区放出西1丁目2番59− 701号 (72)発明者 吉野 公一郎 大阪府吹田市古江台1丁目24番5号

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I) 【化1】 (式中、Xはメチレン基、ヒドロキシメチン基、メトキ
    シメチン基または酸素原子を表し、nは1から3のいず
    れかの整数を表す。)で示されるキナゾリン誘導体また
    はその薬理学的に許容される酸付加塩。
  2. 【請求項2】 Xがヒドロキシメチン基である請求項1
    に記載のキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容さ
    れる酸付加塩。
  3. 【請求項3】 Xがメトキシメチン基である請求項1に
    記載のキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容され
    る酸付加塩。
  4. 【請求項4】 Xが酸素原子である請求項1に記載のキ
    ナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容される酸付加
    塩。
  5. 【請求項5】 nが1もしくは2である請求項1から4
    のいずれかに記載のキナゾリン誘導体またはその薬理学
    的に許容される酸付加塩。
  6. 【請求項6】 4−[(t−3,t−4−ジヒドロキシ
    シクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1−
    ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に許容さ
    れる酸付加塩。
  7. 【請求項7】 4−[(1R,2R,3S,4S)−
    (2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン
    −1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
    ゾリンまたはその薬理学的に許容される酸付加塩。
  8. 【請求項8】 4−[(3R,4R)−(4−ヒドロキ
    シテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1
    −ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に許容
    される酸付加塩。
  9. 【請求項9】 4−[(3S,4S)−(4−ヒドロキ
    シテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−(1
    −ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に許容
    される酸付加塩。
  10. 【請求項10】 次式(I) 【化2】 (式中、Xはメチレン基、ヒドロキシメチン基、メトキ
    シメチン基または酸素原子を表し、nは1から3のいず
    れかの整数を表す。)で示されるキナゾリン誘導体また
    はその薬理学的に許容される酸付加塩を有効成分とする
    抗腫瘍剤。
  11. 【請求項11】 Xがヒドロキシメチン基である請求項
    10に記載のキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許
    容される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  12. 【請求項12】 Xがメトキシメチン基である請求項1
    0に記載のキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容
    される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  13. 【請求項13】 Xが酸素原子である請求項10に記載
    のキナゾリン誘導体またはその薬理学的に許容される酸
    付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  14. 【請求項14】 nが1もしくは2である請求項10か
    ら13のいずれかに記載のキナゾリン誘導体またはその
    薬理学的に許容される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍
    剤。
  15. 【請求項15】 4−[(t−3,t−4−ジヒドロキ
    シシクロペンタン−r−1−イル)オキシ]−2−(1
    −ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に許容
    される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  16. 【請求項16】 4−[(1R,2R,3S,4S)−
    (2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシシクロペンタン
    −1−イル)オキシ]−2−(1−ピペラジニル)キナ
    ゾリンまたはその薬理学的に許容される酸付加塩を有効
    成分とする抗腫瘍剤。
  17. 【請求項17】 4−[(3R,4R)−(4−ヒドロ
    キシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−
    (1−ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に
    許容される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  18. 【請求項18】 4−[(3S,4S)−(4−ヒドロ
    キシテトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−2−
    (1−ピペラジニル)キナゾリンまたはその薬理学的に
    許容される酸付加塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
JP8145013A 1995-05-16 1996-05-14 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤 Pending JPH0931066A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8145013A JPH0931066A (ja) 1995-05-16 1996-05-14 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14255995 1995-05-16
JP7-142559 1995-05-16
JP8145013A JPH0931066A (ja) 1995-05-16 1996-05-14 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0931066A true JPH0931066A (ja) 1997-02-04

Family

ID=26474524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8145013A Pending JPH0931066A (ja) 1995-05-16 1996-05-14 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0931066A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100397792B1 (ko) * 2001-06-28 2003-09-13 한국과학기술연구원 4-(페닐아미노)-[1,4]디옥사노[2,3-g]퀴나졸린 유도체 및그의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100397792B1 (ko) * 2001-06-28 2003-09-13 한국과학기술연구원 4-(페닐아미노)-[1,4]디옥사노[2,3-g]퀴나졸린 유도체 및그의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4276376B2 (ja) 複素環式化合物及びそれを有効成分とする抗腫瘍剤
JP4733021B2 (ja) 複素環式化合物及びそれを有効成分とする抗悪性腫瘍剤
EP1557415B1 (en) Heterocyclic compounds and antitumor drugs containing the same as the active ingredient
US5102906A (en) Catechol derivatives, and preventive and remedial preparations for regressive disorders in the central nervous system containing the same
EP4324525A2 (en) Hydrochloride salt form for ezh2 inhibition
JPS61155358A (ja) ジアリール酪酸誘導体
US5912247A (en) Quinazoline compound and anti-tumor agent containing said compound as an active ingredient
JPH07138238A (ja) 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤
JP3076672B2 (ja) キノリン誘導体のフマル酸塩
JPS63295566A (ja) キノキサリノン誘導体
US5214034A (en) Catechol derivatives, and preventive and remedial preparations for regressive disorders in the central nervous system containing the same
JPH0931066A (ja) 新規キナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤
WO2008142623A2 (en) Tumor necrosis factor - alpha inhibitors
JPH037280A (ja) 新規ベンゾチオピラニルアミン
EP3447045B1 (en) 1-(1-hydroxy-2,3-dihydro-1h-inden-5-yl)-urea derivatives and related compounds kcnq 2-5 channel activators for treating dysuria
JPH069622A (ja) 2−アルコキシキノキサリン誘導体、その製造法およびその用途
JPS6183163A (ja) 抗腫瘍剤
JPS6219583A (ja) ピリドンカルボン酸誘導体、そのエステルおよびその塩
JPH0931065A (ja) 新規なキナゾリン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤
JPH06234753A (ja) イソオキサゾール化合物およびその塩
JPH10114756A (ja) 新規ピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤
JP4328874B2 (ja) 7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体
JP3054207B2 (ja) シクロプロパクロメン誘導体
WO1991011444A1 (fr) Compose de piperazine, sa production et son utilisation en medecine
JPS59500518A (ja) 新規シアノグアニジン類、その製造法およびこれらを含有する薬理組成物