JPH09310443A - 可動式ドーム屋根構造 - Google Patents

可動式ドーム屋根構造

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JPH09310443A
JPH09310443A JP12709896A JP12709896A JPH09310443A JP H09310443 A JPH09310443 A JP H09310443A JP 12709896 A JP12709896 A JP 12709896A JP 12709896 A JP12709896 A JP 12709896A JP H09310443 A JPH09310443 A JP H09310443A
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dome roof
roof
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dome
movable
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Terumasa Tsukio
輝雅 槻尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の可動式ドーム屋根構造を持った建物は
巨大構造物であり、音楽などのイベントには不適合であ
った。 【解決手段】 内部に観客席スタンド2を有する下部構
造物1の上面をドーム屋根4で覆ったドーム屋根構造物
において、前記ドーム屋根4の一端側を、下部構造物に
対してヒンジ5を介して接続するとともに、前記ドーム
屋根の他端を昇降機構8を介して開閉可能に支持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可動式ドーム屋
根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば福岡ドーム球場に見られるような
開閉式ドームにあっては、約120°に三分割されたお
椀形屋根が、屋根の頂点を中心に旋回し、天候の良いと
きは外部空間とつながり、野外スタジアムとなる。この
種の設備では内部施設自体の変化はなく屋根の開閉のみ
が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の屋根構造を持
った構造物は、巨大建物であり、野球などのスポーツ競
技以外に、例えばコンサートなどの会場として用いるに
は、観客席スタンドがステージとなる場所である比較的
大面積のグランドを取巻いているため、ステージから遠
いなどの欠点があり、しかも、全体を閉鎖したら、反響
などが問題となり、開放状態では音がデッドとなるた
め、音響的効果に乏しく、そのため、まれに専ら電気的
音響再生に頼るポピュラー系音楽のイベント的会場とし
てしか用いられることはなかった。
【0004】そこで、この発明は、あたかも二枚貝のよ
うにドーム屋根を開閉でき、そのドーム屋根の開閉度合
に応じた音響レンズ効果を得られるようにし、また、採
光や遮光、温度調整を自然化し、かつ、室内空間と外部
環境の中間的な空間とし、ドーム建築特有の閉塞感を緩
和する可動式ドーム屋根構造を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明のうち請求項1記載の発明は、内部に観客席
スタンドを有する下部構造物の上面をドーム屋根で覆っ
たドーム屋根構造物において、前記ドーム屋根の一端側
を、下部構造物に対してヒンジを介して接続するととも
に、前記ドーム屋根の他端を昇降機構を介して開閉可能
に支持したことによって、ヒンジ側を基点としてドーム
屋根をその開閉度合に応じた音響レンズとして活用でき
る。
【0006】本発明のうち請求項2記載の発明は、前記
ドーム屋根の屋根葺き材を、透明板により構成したこと
によって、屋根閉鎖時においても採光など外界との接触
を保つことが出来る。
【0007】本発明のうち請求項3記載の発明は、前記
ドーム屋根の可動部周囲に可動式の壁体を配置し、屋根
開放時において下部構造物とドーム屋根との間に生ずる
空間あるいはドーム屋根に重畳して建物内部を閉鎖する
ことによって、採光の調節や内部の温度調節なども行う
ことが出来、室内空間と外部環境の中間的な空間とし、
ドーム建築特有の閉塞感を緩和する。
【0008】本発明のうち請求項4記載の発明は、前記
可動式壁体がシャッター形式またはルーバ方式により伸
縮可能であることにより、軽量の遮蔽構造をとることが
出来る。
【0009】本発明のうち請求項5記載の発明は、前記
下部構造物内部の観客席スタンドを移動可能としたこと
により、例えばコンサート会場として使用する場合に、
コンサート会場様式に内部を簡単に作り替えることが出
来るほか、観客席スタンドの配置に応じて小規模イベン
トに対応させることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1
ないし図4はこの発明にかかる可動式屋根ドーム及びそ
の形状変更状態を示している。
【0011】各図において、円環状ないしは楕円形状に
構築された下部構造物1の一側部側は低く、他側部側は
高い形状が連続する形状に形成され、その内周部には、
複数のブロックに分割され、かつ多段の観客席を内側に
向けて配置した複数のスタンド2が移動可能に設置され
ている。
【0012】下部構造物1上に配置されるドーム屋根4
は、一側部を下部構造物1の最も低い位置にヒンジ5を
介して回動可能に支持された軽量アーチ構造の骨組6
と、この骨組6上に葺かれた強化ガラス、アクリル樹脂
ガラスなどの透明屋根材7とからなっており、その下縁
と下部構造物1との間を複数の油圧シリンダなどの昇降
機構8によって連結されている。
【0013】また、ドーム屋根4の周囲には巻取り装置
9が配置され、その内部に遮蔽用のシャッタ10を展開
可能に収納している。
【0014】図1は以上の可動式屋根構造物の基本的な
使用形状であるドーム屋根4の全閉状態を示しており、
ドーム屋根4の全体が下部構造物の上部を覆っており、
この閉鎖状態にも関わらず、透明屋根材7によって外部
空間とのつながりを保持している。
【0015】この状態から各昇降機構8を一斉に伸長す
ることによって、図2に示すように、ドーム屋根4は、
ヒンジ5を基点に立ち上げられ、あたかも貝の殻を開い
たような状態に変化し、この状態では外部との空気の流
通が可能となり、さらに開放感も広がることになる。
【0016】また、その屋根形状は一端側で低く、他端
側で高い形状となるため、ドーム屋根4そのものを音響
レンズとして使用でき、前記各スタンド2を移動しその
配置をコンサート会場と同様な配置とすることによっ
て、大型コンサートに適した会場に作り替えることが出
来る。
【0017】以上の状態から、さらに構造物内部を空調
雰囲気に保持したい場合には、図3に示すように、巻取
り装置9よりシャッタ10をおろすことにより、ドーム
屋根4が持上がった状態での閉鎖空間となる。
【0018】なお、日射などの状態に応じて人工的に日
陰を作りたい場合があるが、この場合には下部構造物1
側からシャッタを上昇させ、ドーム屋根4の外表面の一
部ないし全体を覆うような構成も可能であることは勿論
である。
【0019】図4は、以上の建物を比較的小規模のコン
サートなどのイベントに適用した場合を示すものであ
り、各スタンド2のブロックを適宜選んで移動させ、そ
の中央に設けられた仮設ステージ11を取囲むような配
置により構造物内部に小規模な独立した会場を構築して
いる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、請求
項1に記載の発明にかかる可動式ドーム屋根構にあって
は、ヒンジ側を基点としてドーム屋根をその開閉度合に
応じた音響レンズとして活用できるため、野球その他の
競技場としての使用のほか、コンサートなどの音楽系イ
ベントの会場としても好適である。
【0021】請求項2の構成を採用することによって、
屋根閉鎖時においても採光など外界との接触を保つこと
が出来、室内空間と外部環境の中間的な空間とし、ドー
ム建築特有の閉塞感を緩和できる。
【0022】請求項3記載の構成を採用することによっ
て、採光の調節や内部の温度調節なども行うことが出来
る。
【0023】請求項4記載の構成を採用することによっ
て、軽量の遮蔽構造をとることが出来る。
【0024】請求項5記載の構成を採用することによっ
て例えばコンサート会場として使用する場合に、コンサ
ート会場様式に内部を簡単に作り替えることが出来るほ
か、観客席スタンドの配置に応じて小規模イベントに対
応させることが出来るなどの各種用途に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる可動式屋根構造の全閉状態を示
す断面図である。
【図2】同構造物において屋根を開いた状態の断面図で
ある。
【図3】同屋根開放時において、周囲を遮蔽した状態を
示す断面図である。
【図4】観客席スタンドを小規模イベントに適合させた
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下部構造物 2 観客席スタンド 4 ドーム屋根 5 ヒンジ 7 透明部材 8 昇降機構 10 シャッタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に観客席スタンドを有する下部構造
    物の上面をドーム屋根で覆ったドーム屋根構造物におい
    て、 前記ドーム屋根の一端側を、下部構造物に対してヒンジ
    を介して接続するとともに、前記ドーム屋根の他端を昇
    降機構を介して開閉可能に支持したことを特徴とする可
    動式ドーム屋根構造。
  2. 【請求項2】 前記ドーム屋根の屋根葺き材を、透明板
    により構成したことを特徴とする請求項1記載の可動式
    ドーム屋根構造。
  3. 【請求項3】 前記ドーム屋根の可動部周囲に可動式の
    壁体を配置し、屋根開放時において下部構造物とドーム
    屋根との間に生ずる空間あるいは前記ドーム屋根に重畳
    して内部を閉鎖することを特徴とする請求項1または2
    記載の可動式ドーム屋根構造。
  4. 【請求項4】 前記壁体がシャッター形式またはルーバ
    方式により伸縮可能であることを特徴とする請求項3記
    載の可動式ドーム屋根構造。
  5. 【請求項5】 前記下部構造物内部の観客席スタンドを
    移動可能としたことを特徴とする請求項1ないし4の何
    れかに記載の可動式ドーム屋根構造。
JP08127098A 1996-05-22 1996-05-22 可動式ドーム屋根構造 Expired - Fee Related JP3136991B2 (ja)

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