JPH09309965A - 改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製法 - Google Patents

改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製法

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JPH09309965A
JPH09309965A JP12689596A JP12689596A JPH09309965A JP H09309965 A JPH09309965 A JP H09309965A JP 12689596 A JP12689596 A JP 12689596A JP 12689596 A JP12689596 A JP 12689596A JP H09309965 A JPH09309965 A JP H09309965A
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JP
Japan
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polypropylene resin
resin composition
modified polypropylene
foam
melt
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JP12689596A
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Yoshihiro Kawaguchi
嘉弘 川口
Osamu Miyama
治 三山
Haruo Tomita
春生 冨田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改質ポリプロピレン系樹脂からなり、見掛密
度が低く、独立気泡率が高く、外観が美麗であり、触感
に優れた発泡体を提供することを目的とする。 【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エ
ラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤とを溶
融混練してえた改質ポリプロピレン系樹脂組成物からな
る発泡体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質ポリプロピレ
ン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製法に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、見掛密度が低く、独立
気泡率が高く、外観が美麗であり、触感に優れた改質ポ
リプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる発泡体は、一般に
軽量で断熱性や外部応力の緩衝性が良好であることか
ら、断熱材、緩衝材、芯材、食品容器などに幅広く利用
されている。なかでも、ポリプロピレン系樹脂からなる
発泡体は、耐薬品性、耐衝撃性および耐熱性が良好であ
るため、とくに緩衝材として好適に利用されている。
【0003】しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は、
結晶性樹脂であるために、溶融状態での粘度および抗張
力が低く、この樹脂を発泡させるばあい、発泡時に気泡
壁の強度が充分に保持されない。そのため、ポリプロピ
レン系樹脂を発泡させることにより、優れた外観を有
し、独立気泡率が高く、かつ見掛密度の低い発泡体をう
ることが困難であった。
【0004】ポリプロピレン系樹脂の発泡性を改良する
方法として、たとえばポリプロピレン系樹脂に架橋助剤
を添加してポリマー分子を架橋させる方法(たとえば特
公昭45−40420号公報参照)やポリプロピレン系
樹脂に該ポリプロピレン系樹脂と相溶性のあるゴムをブ
レンドして、これに架橋剤と発泡剤とを配合したのち発
泡させる方法(たとえば特公昭40−15973号公報
参照)などがあげられる。しかしながら、これらの方法
によっても、見掛密度が低く、独立気泡率が高い発泡体
をうることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発泡
性が改良された改質ポリプロピレン系樹脂組成物を用い
て、見掛密度が低く、独立気泡率が高く、外観が美麗で
あり、触感に優れた発泡体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を行なった結果、特定の方法でえ
た改質ポリプロピレン系樹脂組成物を発泡させることに
より、前記課題が解決されることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ポリプロピレン系樹
脂(以下、溶融混練する前のポリプロピレン系樹脂のこ
とを「原料ポリプロピレン系樹脂」という)とオレフィ
ン系エラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤
とを溶融混練してえた改質ポリプロピレン系樹脂組成物
からなる発泡体に関する。
【0008】また、本発明は、前記オレフィン系エラス
トマーがエチレン−プロピレン共重合体またはエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体である改質ポリプロピレ
ン系樹脂組成物からなる発泡体に関する。
【0009】また、本発明は、原料ポリプロピレン系樹
脂とオレフィン系エラストマーとスチレン系単量体とラ
ジカル発生剤とを溶融混練して改質ポリプロピレン系樹
脂組成物をえ、該改質ポリプロピレン系樹脂組成物と蒸
発型発泡剤とを押出機内で溶融混練したのち、押し出し
て発泡させる改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる
発泡体の製法に関する。
【0010】また、本発明は、前記オレフィン系エラス
トマーがエチレン−プロピレン共重合体またはエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体である前記の製法に関す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の発泡体は、発泡性の改良
された特定の改質ポリプロピレン系樹脂組成物を発泡さ
せることによりえられ、見掛密度が低く、独立気泡率が
高く、外観が美麗であり、触感に優れているという特徴
を有するものである。
【0012】前記の特定の改質ポリプロピレン系樹脂組
成物は、原料ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エラ
ストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤とを溶融
混練してえられる。
【0013】前記の特定の改質ポリプロピレン系樹脂組
成物が発泡性の改良されたものになる理由は明らかでは
ないが、原料ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エラ
ストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤のうち、
いずれが欠けたばあいであっても、目的とする特性を有
する改質ポリプロピレン系樹脂組成物がえられない。
【0014】このような改質ポリプロピレン系樹脂組成
物を蒸発型発泡剤を用いて溶融押出法にしたがって発泡
させることにより目的とする発泡体をうることができ
る。
【0015】また、このような方法により目的とする発
泡体をうるためには、溶融押出機のダイ内で樹脂組成物
が発泡してしまうことを充分に抑制しうる溶融粘度をこ
の樹脂組成物が有することが必要である。溶融押出機の
ダイ内で樹脂組成物が発泡してしまうと、独立気泡率の
低い発泡体しかえられず、優れた外観を有し、所望の物
性を有する発泡体がえられない。
【0016】また、前記樹脂組成物が広い温度範囲で好
適に発泡しうるものであることが好ましい。そのような
樹脂組成物としては、溶融粘度が温度上昇にしたがって
大きく変化しにくい、すなわち溶融粘度の温度依存性が
小さい樹脂組成物があげられる。このような樹脂組成物
によれば、広い温度範囲において発泡に適した溶融粘度
を維持することができるために、均一なセルを有する発
泡体が容易に形成できるという点で有利である。
【0017】オレフィン系エラストマーを使用せず、原
料ポリプロピレン系樹脂とスチレン系単量体とラジカル
発生剤とを溶融混練することによっても発泡性が改良さ
れた改質ポリプロピレン系樹脂組成物がえられる。しか
しながら、このようにしてえた樹脂組成物によれば、ダ
イ内発泡を抑制するのに充分な高い溶融粘度を持たない
ばあいがあり、この点で不充分なばあいがある。原料ポ
リプロピレン系樹脂とスチレン系単量体とラジカル発生
剤と共にオレフィン系エラストマーを溶融混練すること
により、理由は明らかではないが、このような不充分な
点が解消され、高い溶融粘度を有する目的とする改質ポ
リプロピレン系樹脂組成物がえられる。
【0018】本発明に用いうる原料ポリプロピレン系樹
脂としては、プロピレンの単独重合体、プロピレンとほ
かの単量体とのブロック共重合体またはプロピレンとほ
かの単量体とのランダム共重合体などの結晶性の重合体
があげられ、剛性が高く、安価であるという点からはプ
ロピレン単独重合体が好ましく、剛性および耐衝撃性が
ともに高いという点からはプロピレンとほかの単量体と
のブロック共重合体が好ましい。原料ポリプロピレン系
樹脂がプロピレンとほかの単量体とのブロック共重合体
またはプロピレンとほかの単量体とのランダム共重合体
であるばあい、ポリプロピレン系樹脂の特徴である高結
晶性、高い剛性および良好な耐薬品性を保持する点か
ら、含有されるプロピレン単量体成分が全体の75重量
%以上であることが好ましく、全体の90重量%以上で
あることがさらに好ましい。
【0019】原料ポリプロピレン系樹脂において、プロ
ピレンと共重合しうるほかの単量体としては、エチレ
ン、α−オレフィン、環状オレフィン、ジエン系単量体
およびビニル単量体よりなる単量体の群から選ばれた1
種または2種以上の単量体があげられる。また、この単
量体としてはプロピレンと共重合しやすく、安価である
点から、エチレン、α−オレフィンまたはジエン系単量
体が好ましい。
【0020】前記のプロピレンと共重合しうるα−オレ
フィンの例としては、ブテン−1、イソブテン、ペンテ
ン−1、3−メチル−ブテン−1、ヘキセン−1、3−
メチル−ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、
3,4−ジメチル−ブテン−1、ヘプテン−1、3−メ
チル−ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1などの
炭素数が4〜12のα−オレフィンがあげられる。ま
た、前記のプロピレンと共重合しうる環状オレフィンの
例としては、シクロペンテン、ノルボルネン、1,4,
5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,8,8a−
6−オクタヒドロナフタレンなどがあげられる。また、
前記のプロピレンと共重合しうるジエン系単量体の例と
しては、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリ
デン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチ
ル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オク
タジエンなどがあげられる。また、前記のプロピレンと
共重合しうるビニル単量体の例としては、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレ
イン酸などがあげられる。
【0021】これらの単量体のうち、エチレンまたはブ
テン−1が安価である点からさらに好ましい。
【0022】原料ポリプロピレン系樹脂のメルトフロー
インデックス(MI)は、加工性の点から0.2以上で
あることが好ましく、一方原料ポリプロピレン系樹脂を
改質して、発泡に適した溶融粘度を有する改質ポリプロ
ピレン系樹脂組成物をうるためにはメルトフローインデ
ックスが20以下、なかんずく10以下であることが好
ましい。なお、前記のメルトフローインデックスはAS
TM D1238に準じ、230℃、2.16kgfの
荷重下で測定した値である。
【0023】本発明に用いうるオレフィン系エラストマ
ーとしては、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)
またはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)が好適なものとしてあげられる。エチレン−プロピ
レン共重合体は、エチレンとプロピレンのみによって合
成され、分子内に二重結合をもたないものである。ま
た、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体は、エチレ
ン、プロピレン、および第3成分として1,4−ヘキサ
ジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエンなどの線状
非共役ジエン;1,4−シクロヘプタジエン、1,5−
シクロオクタジエンなどの単環ジオレフィン;4,7,
8,9−テトラヒドロインデン、ビシクロ[3,2,
0]2,6−ヘプタジエンなどの双環ジオレフィン;
1,2−ジビニルシクロブタン、1,2,4−トリビニ
ルシクロヘキサンなどのポリアルケニルシクロアルカ
ン;ジシクロペンタジエン;5−エチリデン−2−ノル
ボルネンなどのジエン単量体を使用した共重合物であ
る。
【0024】オレフィン系エラストマーの重量平均分子
量は、とくに制限されないが、通常10000〜100
0000のものが用いられる。
【0025】原料ポリプロピレン系樹脂の使用量とオレ
フィン系エラストマーの使用量との比率(原料ポリプロ
ピレン系樹脂:オレフィン系エラストマー)は重量比で
60:40〜99:1の範囲内にあることが好ましく、
原料ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エラストマー
とが充分に相溶しうるという点から、85:15〜9
5:5の範囲内にあることがさらに好ましい。オレフィ
ン系エラストマーの使用量が原料ポリプロピレン系樹脂
の使用量に比べて前記の範囲(60:40〜99:1の
範囲)より少ないばあい、えられる改質ポリプロピレン
系樹脂組成物が広い温度範囲において発泡に適した溶融
粘度を維持することができず、均一なセルを有する発泡
体を容易に製造できなくなる傾向があり、一方前記の範
囲より多いばあい、えられる改質ポリプロピレン系樹脂
組成物を溶融押出機を用いて押し出す際にダイ内で樹脂
組成物が発泡しやすくなるので、えられる発泡体の独立
気泡率が低くなる傾向がある。
【0026】原料ポリプロピレン系樹脂および/または
オレフィン系エラストマーには、必要に応じて、原料ポ
リプロピレン系樹脂のほかの樹脂またはオレフィン系エ
ラストマーのほかのゴムを本発明の効果を損なわない範
囲内で添加してもよい。
【0027】さらに、原料ポリプロピレン系樹脂および
/またはオレフィン系エラストマーには、必要に応じ
て、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外
線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸
吸着剤などの安定剤または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、
滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、
帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範
囲内で添加してもよい。
【0028】これら原料ポリプロピレン系樹脂およびオ
レフィン系エラストマー(共に各種の混練材を含むばあ
いもある)は粒子状のものであってもペレット状のもの
であっても塊状のものであってもよく、その大きさや形
はとくに制限されるものではない。
【0029】また、前記の混練材(ほかの樹脂、ほかの
ゴム、安定剤および/または添加剤)を用いるばあい
は、この混練材は予め原料ポリプロピレン系樹脂および
/またはオレフィン系エラストマーに添加されているも
のであっても、この原料ポリプロピレン系樹脂および/
またはオレフィン系エラストマーを溶融混練するときに
添加されるものであってもよい。また、改質ポリプロピ
レン系樹脂組成物を製造したのちに適宜の方法でこの改
質ポリプロピレン系樹脂組成物に添加されてもよい。
【0030】本発明に用いうるスチレン系単量体として
は、たとえばスチレン;o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチ
ルスチレンなどのメチルスチレン;α−クロロスチレ
ン、β−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−ク
ロロスチレン、p−クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブ
ロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレ
ン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロ
モスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチ
レン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、ト
リフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニト
ロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレ
ン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニト
ロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシ
スチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチ
レン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノー
ル;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p
−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイ
ソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼ
ン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのイソプロペニ
ルスチレンなどの1種または2種以上があげられる。こ
れらのうちスチレンまたはメチルスチレンが、安価であ
るという点から好ましい。
【0031】スチレン系単量体の使用量は、原料ポリプ
ロピレン系樹脂の発泡性を充分に改良させる点から、原
料ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エラストマーと
の合計使用量100重量部に対して、0.1〜50重量
部であることが好ましく、原料ポリプロピレン系樹脂と
オレフィン系エラストマーとが充分に相溶しうるという
点から、0.1〜30重量部であることが好ましい。ス
チレン系単量体の使用量が0.1重量部より少ないばあ
い、原料ポリプロピレン系樹脂の発泡性を充分に改良で
きない傾向があり、一方50重量部より多いばあい、原
料ポリプロピレン系樹脂の有する好適な耐熱性、耐薬品
性、機械特性などの特性が損なわれる傾向がある。
【0032】本発明に用いうるラジカル発生剤として
は、一般に過酸化物またはアゾ化合物などがあげられる
が、本発明においては、原料ポリプロピレン系樹脂のポ
リマー分子に対し、水素引き抜き能を有するラジカル発
生剤などの化合物の存在が必要である。
【0033】このラジカル発生剤としては、一般に過酸
化物、アゾ化合物などがあげられ、具体的には、メチル
エチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテート
パーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−
ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パ
ーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−
ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイ
ド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキ
サイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオ
キシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキ
シジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t
−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシ
イソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパー
オキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの
有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。これ
らのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好まし
く、そのようなラジカル発生剤としては、たとえば1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタ
ール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α
´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)
ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキ
ルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテー
ト、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチル
パーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートな
どのパーオキシエステルなどの1種または2種以上があ
げられる。
【0034】ラジカル発生剤の使用量は、えられる改質
ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融粘度を適性化し、か
つ経済的であるという点から、原料ポリプロピレン系樹
脂とオレフィン系エラストマーとの合計使用量100重
量部に対して、0.1〜10重量部の範囲内にあること
が好ましく、0.5〜5重量部の範囲内にあることがさ
らに好ましい。
【0035】ラジカル発生剤の使用量が0.1重量部よ
り少ないばあい、改質効果を充分にえられない傾向があ
り、一方10重量部より多いばあい、好適な形状や外観
を有する発泡体をえられない傾向がある。
【0036】本発明における改質ポリプロピレン系樹脂
組成物は、原料ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エ
ラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤と、要
すればこのスチレン系単量体に共重合可能なほかのビニ
ル単量体とを溶融混練することにより製造されてもよ
い。
【0037】このような原料ポリプロピレン系樹脂、オ
レフィン系エラストマー、スチレン系単量体、ラジカル
発生剤および必要に応じて添加されるそのほかの混練材
の混合方法および溶融混練方法はとくに制限されるもの
ではなく、たとえば、原料ポリプロピレン系樹脂、オレ
フィン系エラストマー、スチレン系単量体、ラジカル発
生剤および必要に応じて添加されるそのほかの混練材を
混合したのち溶融混練してもよいし、原料ポリプロピレ
ン系樹脂およびオレフィン系エラストマーを溶融混練し
たのち、これにスチレン系単量体、ラジカル発生剤およ
び必要に応じて添加されるそのほかの混練材を、同時に
あるいは別々に、一括してあるいは分割して混合し、溶
融混練してもよい。
【0038】改質ポリプロピレン系樹脂組成物をうるた
めの溶融混練温度は、原料ポリプロピレン系樹脂および
オレフィン系エラストマーが充分に溶融しえ、ラジカル
発生剤が充分に分解しうる温度であることが好ましい。
【0039】溶融混練の装置としては、ロール、コニー
ダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出
機、2軸押出機などの混練機などがあげられる。これら
のうち、とくに単軸または2軸押出機が生産性の点から
好ましい。また、均一混合のために、溶融混練を複数回
繰返してもよい。
【0040】改質ポリプロピレン系樹脂組成物には、必
要に応じて、適宜の方法で、気泡核形成剤(造核剤)を
はじめ、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤
または収縮防止剤などの添加剤を、本発明の効果が阻害
されない範囲で添加してもよい。
【0041】前記気泡核形成剤としては、樹脂発泡体に
通常用いられるものがあげられる。この気泡核形成剤の
具体例としては、たとえばタルク、シリカなどの無機粉
末;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの
有機微粉末;クエン酸と炭酸水素ナトリウムとの混合物
などのように加熱によりガスを発生する微粉末などがあ
げられる。
【0042】前述のようにして、本発明における改質ポ
リプロピレン系樹脂組成物を製造することができる。
【0043】このようにしてえた改質ポリプロピレン系
樹脂組成物を、蒸発型発泡剤を用いて発泡させることに
より、目的とする発泡体がえられる。発泡の具体的は方
法の例としては、たとえば、まず改質ポリプロピレン系
樹脂組成物を押出機中で溶融させ、つぎに溶融させた状
態の改質ポリプロピレン系樹脂組成物に前記蒸発型発泡
剤を圧入し、これを高圧に保持しつつ混練し、必要に応
じてこれを発泡に適した温度まで冷却し、そののちダイ
より吐出させて発泡させる方法などがあげられる。
【0044】また、原料ポリプロピレン系樹脂とオレフ
ィン系エラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生
剤とを溶融混練し、連続的にこの溶融混練体に蒸発型発
泡剤を含浸せしめたのち発泡させる方法を用いてもよ
く、このような方法によれば、改質ポリプロピレン系樹
脂組成物の製造とこの組成物の発泡とを連続工程にて行
なえる。このように連続工程で発泡体をうることができ
る装置の具体例としては、タンデム型押出機などがあげ
られる。
【0045】本発明に用いうる蒸発型発泡剤の代表例と
しては、たとえばノルマルプロパン、ノルマルブタン、
イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペ
ンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;クロロジ
フルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタ
ン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロメタン、ジク
ロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリ
クロロフルオロメタン、クロロメタン、クロロエタン、
ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロフルオロエタ
ン、クロロジフルオロエタン、ジクロロペンタフルオロ
エタン、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタン、ペ
ンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、ジクロロテ
トラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、
テトラクロロジフルオロエタン、クロロペンタフルオロ
エタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭
化水素類;二酸化炭素、チッ素、空気などの無機ガス;
水などがあげられ、これら発泡剤は単独または2種以上
を混合して用いることができる。
【0046】蒸発型発泡剤の使用量(混練量)は発泡剤
の種類および目標発泡倍率により異なるが、通常、改質
ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、5
〜50重量部の範囲内にあることが好ましい。
【0047】改質ポリプロピレン系樹脂組成物と発泡剤
とを溶融混練する際の溶融混練温度および溶融混練時間
は、用いる発泡剤および溶融混練条件により適宜選択す
ればよく、また樹脂組成物の種類によっても異なるが、
溶融混練温度が130〜400℃、溶融混練時間が1〜
60分間であることが通常である。
【0048】このようにしてえられる本発明の発泡体
は、軽量性、断熱性、外部応力の緩衝性、圧縮強度など
の特性が好適であるという点から、その見掛密度が10
〜500kg/m3の範囲内にあることが好ましく、1
5〜300kg/m3の範囲内にあることがさらに好ま
しい。また、断熱性、緩衝性、圧縮強度などの特性が好
適であるという点から、その独立気泡率が50%以上で
あることが好ましく、70%以上であることがさらに好
ましい。
【0049】また、本発明の発泡体の形状としては、シ
ート状やボード状などの板状、チューブ状や袋状などの
中空状、円柱状やだ円柱状や角柱状やストランド状など
の柱状など様々な形状があげられる。本発明の発泡体の
具体的な使用例としては、建築物の壁材、間仕切りなど
の構造材、高重量の精密機器の包装材などのような緩衝
材などがあげられる。
【0050】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0051】実施例1 プロピレン単独重合体(住友化学工業(株)製、ノーブ
レンD501、230℃でのメルトフローインデックス
0.4g/10分)95重量部とオレフィン系エラスト
マーであるエチレン−プロピレン共重合体(三井石油化
学工業(株)製、タフマーP0680)5重量部とラジ
カル発生剤としてα,α´−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製、
パーブチルP、1分間半減期温度175℃)1重量部と
安定剤(日本チバガイギー(株)製、イルガノックスB
225)0.2重量部とブレンドオイル(越谷化成
(株)製、スーパーイーズ)0.05重量部とをスパー
フロータ(製品名、カワタ社製)を用いて撹拌し混合し
た。
【0052】この混合物を2軸押出機((株)日本製鋼
所製、LABOTEX)を用いて200℃で溶融混練
し、スチレンモノマー(和光純薬工業(株)製、(特
級))10重量部をこの混合物に圧入しさらに溶融混練
したのち、溶融押し出しすることにより、直径4mmの
ロッド状の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の成形物を
えた。このロッド状の改質ポリプロピレン系樹脂組成物
の成形物を3mmの厚さに細断することにより改質ポリ
プロピレン系樹脂組成物のペレットをえた。
【0053】なお、前記2軸押出機は、同方向2軸タイ
プであり、シリンダーの孔径が32mmφであり、最大
スクリュー有効長(L/D)が25.5であった。この
2軸押出機のシリンダー部の設定温度を200℃とし、
フィード部の設定温度を180℃として加熱し、スクリ
ューの回転速度は各軸とも100rpmに設定した。ま
た、スチレンモノマーの前記混合物への圧入は、押出機
のシリンダーの中途から液送ポンプでスチレンモノマー
をこのシリンダー内に圧入することにより行なった。
【0054】えられた改質ポリプロピレン系樹脂組成物
の溶融粘度、融点、結晶化温度およびゲル分率をつぎの
方法により測定した。その結果を表2に示す。
【0055】溶融粘度:東洋精機(株)製のキャピログ
ラフを用い、改質ポリプロピレン系樹脂組成物を180
℃に調整されたバレル(9.55mmφ×250mm)
内に充填し、この樹脂組成物を10mm/分の一定降下
速度(剪断速度122sec-1)で直径1mm長さ10
mmのキャピラリーより押し出したときの溶融粘度を測
定する。
【0056】融点および結晶化温度:セイコー電子工業
(株)製の示差走査熱量計(SSC−5000)を用
い、昇温速度を10℃/分として40℃から210℃ま
で昇温させたときの吸熱ピーク温度を融点とし、冷却温
度を10℃/分として210℃から40℃まで冷却させ
たときの発熱ピーク温度を結晶化温度とする。
【0057】ゲル分率:改質ポリプロピレン系樹脂組成
物0.5gを秤量し、200メッシュの金網に入れ、1
30℃の熱キシレン40ミリリットル中で6時間浸漬撹
拌する。そののち、金網とともに改質ポリプロピレン系
樹脂組成物のキシレン不溶分を取り出し、乾燥させ、こ
のキシレン不溶分の重量を秤量し、キシレンに浸漬撹拌
する前の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の重量に対す
るキシレン不溶分の重量の比を計算し、この値(%)を
ゲル分率とする。
【0058】前記改質ポリプロピレン系樹脂組成物のペ
レット100重量部、ブレンドオイル(越谷化成(株)
製、スーパーイーズ)0.05重量部、および発泡核剤
として重曹−クエン酸(永和化成(株)製、セルボンS
C/K)0.1重量部をスーパフロータ(製品名、カワ
タ社製)を用いて混合した。この混合物をタンデム型押
出機(第1段押出機シリンダー径が40mmφ、第2段
押出機シリンダー径が50mmφ)に供給し、第1段押
出機内にて、200℃で溶融したのち、発泡剤としてイ
ソリッチブタンガス(イソブタン/ノルマルブタンの混
合比が重量比で85/15)を改質ポリプロピレン系樹
脂組成物100重量部に対して10重量部圧入して混練
し、これを第2段押出機内で樹脂組成物の温度が145
℃になるように冷却し、6mmφ×25mmのオリフィ
スを有するダイより、大気中に押し出して、丸棒状発泡
体をえた。
【0059】えられた丸棒状発泡体の見掛密度および独
立気泡率をつぎの方法により測定し、外観を目視により
観察して、つぎの評価基準により評価した。その結果を
表3に示す。
【0060】見掛密度:重量と水没法により求めた体積
とから算出する。
【0061】独立気泡率:エアピクノメータ(製品名、
Beckman社製)を用い、ASTM D−2856
に準じて測定する。
【0062】外観の評価基準: ○:発泡体の全表面積に対するささくれている部分の面
積の割合が5%未満である。 △:発泡体の全表面積に対するささくれている部分の面
積の割合が5%以上40%未満である。 ×:発泡体の全表面積に対するささくれている部分の面
積の割合が40%以上である。
【0063】実施例2〜4 原料ポリプロピレン系樹脂の使用量と、オレフィン系エ
ラストマーの種類および使用量と、スチレンモノマーの
使用量とを表1記載のとおりにしたほかは実施例1と同
様にして改質ポリプロピレン系樹脂組成物のペレットを
えた。えられた改質ポリプロピレン系樹脂組成物のペレ
ットの溶融粘度、融点、結晶化温度およびゲル分率を実
施例1と同様の方法で測定した。その結果を表2に示
す。
【0064】つぎに、この改質ポリプロピレン系樹脂組
成物のペレットを用いたほかは実施例1と同様にして丸
棒状発泡体をえた。この丸棒状発泡体の見掛密度、独立
気泡率および外観を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果を表3に示す。
【0065】比較例1 プロピレン単独重合体(住友化学工業(株)製、ノーブ
レンD501)を改質させず、改質ポリプロピレン系樹
脂組成物のペレットを用いる代わりに、このプロピレン
単独重合体を用いて、実施例1の丸棒状発泡体の製法に
従い、丸棒状発泡体を作製した。なお、このプロピレン
単独重合体の溶融粘度、融点、結晶化温度およびゲル分
率を実施例1の改質ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融
粘度、融点、結晶化温度およびゲル分率の測定方法に準
じて測定した。その結果を表2に示す。
【0066】また、この丸棒状発泡体の見掛密度、独立
気泡率および外観を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果を表3に示す。
【0067】比較例2 スチレンモノマーを使用しなかったほかは実施例1と同
様にして改質ポリプロピレン系樹脂組成物のペレットを
えた。えられた改質ポリプロピレン系樹脂組成物の溶融
粘度、融点、結晶化温度およびゲル分率を実施例1と同
様の方法で測定した。その結果を表2に示す。
【0068】つぎに、この改質ポリプロピレン系樹脂組
成物のペレットを用いたほかは実施例1と同様にして丸
棒状発泡体をえた。この丸棒状発泡体の見掛密度、独立
気泡率および外観を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果を表3に示す。
【0069】比較例3 オレフィン系エラストマーを使用せず、原料ポリプロピ
レン系樹脂の使用量を表1記載のとおりにしたほかは実
施例1と同様にして改質ポリプロピレン系樹脂組成物の
ペレットをえた。えられた改質ポリプロピレン系樹脂組
成物の溶融粘度、融点、結晶化温度およびゲル分率を実
施例1と同様の方法で測定した。その結果を表2に示
す。
【0070】つぎに、この改質ポリプロピレン系樹脂組
成物のペレットを用いたほかは実施例1と同様にして丸
棒状発泡体をえた。この丸棒状発泡体の見掛密度、独立
気泡率および外観を実施例1と同様の方法で評価した。
その結果を表3に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】以上の結果より、実施例1〜4における改
質ポリプロピレン系樹脂組成物は溶融粘度が高いもので
あり、また、この樹脂組成物からなる発泡体は見掛密度
が低く、独立気泡率が高く、外観に優れたものであるこ
とが判る。
【0075】また、比較例3の発泡体の外観および独立
気泡率は、実施例1〜4の発泡体の外観および独立気泡
率とほぼ同水準であったが、見掛密度が実施例1〜4の
発泡体に比べて高いことが判る。
【0076】
【発明の効果】本発明に基づき、原料ポリプロピレン系
樹脂とオレフィン系エラストマーとスチレン系単量体と
ラジカル発生剤とを溶融混練してえられる改質ポリプロ
ピレン系樹脂組成物を蒸発型発泡剤を使用して発泡させ
ることにより、見掛密度が低く、独立気泡率が高く、外
観が美麗であり、触感に優れた発泡体がえられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エ
    ラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤とを溶
    融混練してえた改質ポリプロピレン系樹脂組成物からな
    る発泡体。
  2. 【請求項2】 前記オレフィン系エラストマーがエチレ
    ン−プロピレン共重合体またはエチレン−プロピレン−
    ジエン共重合体である請求項1記載の発泡体。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系エ
    ラストマーとスチレン系単量体とラジカル発生剤とを溶
    融混練して改質ポリプロピレン系樹脂組成物をえ、該改
    質ポリプロピレン系樹脂組成物と蒸発型発泡剤とを押出
    機内で溶融混練したのち、押し出して発泡させる改質ポ
    リプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体の製法。
  4. 【請求項4】 前記オレフィン系エラストマーがエチレ
    ン−プロピレン共重合体またはエチレン−プロピレン−
    ジエン共重合体である請求項3記載の製法。
JP12689596A 1996-05-22 1996-05-22 改質ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡体およびその製法 Pending JPH09309965A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005042626A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Nhk Spring Co., Ltd. 発泡成形用樹脂組成物、発泡体、および発泡体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005042626A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Nhk Spring Co., Ltd. 発泡成形用樹脂組成物、発泡体、および発泡体の製造方法

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