JPH09308968A - 短絡移行アーク溶接方法 - Google Patents

短絡移行アーク溶接方法

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JPH09308968A
JPH09308968A JP14798696A JP14798696A JPH09308968A JP H09308968 A JPH09308968 A JP H09308968A JP 14798696 A JP14798696 A JP 14798696A JP 14798696 A JP14798696 A JP 14798696A JP H09308968 A JPH09308968 A JP H09308968A
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short
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circuit
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JP14798696A
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Takuji Matsuura
卓治 松浦
Shoji Harada
章二 原田
Toshiaki Nakamata
利昭 中俣
Toshiro Uesono
敏郎 上園
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄板を小電流で溶接する短絡移行ア−ク溶
接方法において、外部特性を溶接欠陥が発生することが
なく、アークの発生と短絡の発生とを規則正しく確実に
行う特性とすること。 【解決手段】 略定電流特性の第1の特性LTと定常
のアーク電圧値Vdよりもわずかに高い電圧値の略定電
圧特性の第2の特性TWとを有する初期短絡電流高アー
ク電圧用外部特性5上の動作点で、アークを発生させた
後で、略定電圧特性MNを有するアーク電圧用外部特性
2上の動作点で、アークを持続して、定常のアーク電流
値Idよりも低電流の低アーク電流値Ieを通電する低
アーク電圧用外部特性6上の動作点でアーク長を短くし
て短絡の発生を促進する短絡移行ア−ク溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク発生と短絡
発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行溶接方法に
おいて、薄板を小電流で短絡移行アーク溶接するとき、
特に断続移動溶接するときに、アーク発生時とアークの
発生を継続する期間(以下、アーク継続時という)との
溶接電源装置の出力を制御して、溶接ビードの外観を均
一にするための短絡移行アーク溶接方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アーク発生と短絡発生とを繰り返して溶
滴移行を行う溶接(以下、短絡移行アーク溶接という)
方法において、溶接電源装置の外部特性(以下、外部特
性という)を切り換えて溶接する方法が提案されてい
る。特に薄板の溶接方法においては、溶接トーチを停止
させた状態でアークを発生させて被溶接物を溶融させ、
その後アークを消滅させて溶接トーチを溶融部外周側の
アーク再発生点に移動させる間欠溶接手段を設けた溶接
装置が従来から提案されている。
【0003】図1は、従来技術の断続移動溶接に適用さ
れる外部特性の一例であって、被溶接物と消耗電極(以
下、ワイヤという)との溶接負荷特性(以下、負荷特性
という)及び外部特性と負荷特性とによって定まる動作
点の過渡的な軌跡を示す。同図において、直線及び折れ
線の実線は外部特性であって、溶接電流値Iaと溶接電
源出力電圧値eとの関係を示す。直線の点線は負荷特性
であって、溶接電流値Iaと溶接負荷電圧値Vaとの関
係を示す。矢印の実線は動作点の軌跡であって、溶接電
流値Iaと溶接負荷電圧値Vaとの関係を示す。
【0004】以下、図1を参照して、従来技術における
外部特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な
軌跡について説明する。
【0005】(1)外部特性が図1の初期短絡電流用外
部特性1(符号J,K及びLからなる折れ線の特性であ
り、以下、外部特性1という。)の場合、短絡とアーク
とが繰り返される。短絡状態の場合、負荷特性が図1の
点線で示す抵抗特性イとなり、溶接電流値Ia及び溶接
負荷電圧値Vaの動作点は、外部特性1と負荷特性イと
の交点A(初期短絡電流値Isと初期短絡電圧値Vsと
からなる点)となる。アーク状態の場合、負荷特性が図
1の点線で示すアーク特性ロとなり、溶接電流値Ia及
び溶接負荷電圧値Vaの動作点は、外部特性1とアーク
特性ロとの交点B(高アーク電流値Ibと高アーク電圧
値Vbとからなる点)となる。このときの溶接電流値I
aは溶接負荷の状態にかかわらず略一定であり、外部特
性1において、後述する外部特性2の溶接電流値よりも
高い値を保持している。なお以下、外部特性1の設定期
間をアークスタート高電流設定期間とする。
【0006】(2) 予め設定されたアークスタート高
電流設定期間の経過後に、ワイヤ先端の溶融球と溶融池
とがアーク状態となったときに、外部特性は図1の定常
ア−ク電圧用外部特性2(符号J、M、N及びPからな
る折れ線の特性であり、以下、外部特性2という。)と
なる。このときの負荷特性はアーク特性ロとなり、外部
特性1の動作点はA又はBから移動して、外部特性2と
アーク特性ロとの交点D(定常のアーク電流値Idと定
常のアーク電圧値Vdとからなる点)に達する。なお以
下、外部特性2の設定期間を定常アーク設定期間とす
る。
【0007】(3) 定常アーク設定期間中に負荷の状
態がアーク状態から短絡状態となったときに、外部特性
は図1の低短絡電流用外部特性3(符号Q及びRからな
る直線の特性であり、以下、外部特性3という。)とな
る。このときの負荷特性は抵抗特性イであり、外部特性
2の動作点は、Dから移動して外部特性3と抵抗特性イ
との交点F(低短絡電流値Ifと低短絡電圧値Vfとか
らなる点)に達する。なお以下、外部特性3の設定期間
を短絡電流抑制設定期間とする。
【0008】(4) 予め設定された短絡電流抑制設定
期間の経過後に、外部特性は図1の高短絡電流用外部特
性4(符号Q及びSからなる直線の特性であり、以下、
外部特性4という。)となる。このときの負荷特性は継
続して抵抗特性イであり、外部特性3の動作点は、Fか
ら移動して外部特性4と抵抗特性イとの交点G(高短絡
電流値Igと高短絡電圧値Vgとからなる点)に達す
る。なお以下、外部特性4の設定期間を溶滴移行促進期
間とする。
【0009】(5) 溶滴移行促進期間中に再び、ワイ
ヤと被溶接物との間にアークが発生すると、動作点は前
述した外部特性2とアーク特性ロとの交点Dとなり、以
後、前述した(3)及び(4)の動作を繰り返す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術において、前
述したような図1の外部特性で、例えば板厚の薄い被溶
接物を溶接する際に断続移動溶接を行っていた。
【0011】しかし、断続移動溶接は、アーク継続時の
溶融池形成とアークを消滅させている期間中の溶融池冷
却とを繰り返しながら溶接トーチを移動させる溶接方法
であって、アークスタートを頻繁に繰り返すので、通常
の溶接よりもアークスタート時に、アークが円滑に発生
することが重要となる。
【0012】しかし、通常、板厚の薄い被溶接物2を溶
接する場合、溶接電流値Iaを小電流域にするためにワ
イヤ1を被溶接物2に接触させて、初期短絡電流を通電
してアークを発生させるときに、従来の外部特性1では
後述するように、アーク長が長くなり過ぎて、アーク電
圧が高くなり過ぎる。このため、アークが消滅してアー
クスタートに失敗することがある。又従来の外部特性2
は、アークを継続するアーク電圧値であり、積極的に短
絡の発生を促進させることができないため、アーク継続
時にアーク期間が長くなり、ワイヤ先端1aに形成され
た溶融球1bが溶融池2aに移行しない状態が起こりや
すい。特に、予め定めた断続移動溶接のアークが継続し
ている期間(以下、アーク継続設定期間という)の経過
後にアークを消滅させてワイヤ1を溶融池2aの端まで
移動して停止し、以後、溶接終了時まで、アークの発生
及び持続とワイヤ1の移動及び停止とを、頻繁に繰り返
す短絡移行アーク溶接方法では、前述したようなアーク
スタートの失敗が起きやすく、溶け込み不良、溶接ビー
ド外観不良等の溶接欠陥が発生する。又、アーク継続時
にアーク期間が長くなって、ワイヤ先端1aに形成され
た溶融球1bが過大となり、かつ溶融池2aへの入熱が
長時間になることがあり、特に板厚の薄い被溶接物2を
溶接する場合は、溶融池2aが小さいため、被溶接物2
への過大な入熱による溶け落ち及び溶融金属1Cの移行
金属量の不均一等によって、溶接ビード外観不良の溶接
欠陥が発生しやすい。
【0013】図2(A)及び(B)は、従来技術の短絡
移行アーク溶接方法においてアークスタートが失敗した
状態が生じたときに、変動する溶接負荷電圧値Va及び
溶接電流値Iaの時間tの経過に対する波形を示す波形
図である。同図(C)のc1乃至c3は、それらに対応
するワイヤ1のワイヤ先端1aと、被溶接物2との位置
関係を示す状態模式図である。
【0014】図3(A)及び(B)は、従来技術の短絡
移行アーク溶接方法においてアーク継続時にアーク期間
が長くなりワイヤ先端1aに形成された溶融球1bが過
大となり、溶融池2aが不均一となる状態が生じたとき
に、変動する溶接負荷電圧値Va及び溶接電流値Iaの
時間tの経過に対する波形を示す波形図である。同図
(C)のc1乃至c5は、それらに対応するワイヤ1の
ワイヤ先端1aと、被溶接物2との位置関係を示す状態
模式図である。
【0015】図4及び図5は、溶接部ビード外観の模式
図である。図4及び図5の(A)はアーク継続設定期間
にアークの不良が起こらなかったときに形成される溶接
ビード外観の模式図、図4の(B)はアークスタートに
失敗したときの模式図、図5の(B)はアーク継続設定
期間にアーク期間が長くなり、ワイヤ先端1aに形成さ
れた溶融球1bが大きくなりすぎる状態が生じたときの
溶融部ビード外観の模式図である。
【0016】以下、従来技術における外部特性を用いて
板厚の薄い被溶接物2を溶接するときの状態を図1乃至
図5を参照して説明する。
【0017】図2(c)のc1は、初期短絡電流値Is
を通電した後、負荷特性が図1の点線で示す抵抗特性イ
からアーク特性ロとなるときの状態模式図である。この
ときのアーク電圧は、図1に示すように高電圧Vbであ
り、この状態でア−ク3を発生させたときには、図2
(c)のc2に示すようにア−ク長が長くなる。そのた
め、ア−ク状態が不安定となり、かつア−ク期間が長く
なるのでワイヤ先端1aの溶融球1bが過大となる。そ
して、アークスタート高電流設定期間中に溶接負荷電圧
値Va及び溶接電流値Iaの動作点が、図1に示す点J
の方向に移動した場合はア−ク3が消滅する。その結
果、図2(c)のc3に示すように、ワイヤ先端1aの
溶融球1bが被溶接物2に移行されずに、ワイヤ1の先
端に付着した状態で残存する。この状態で再びアーク3
を発生させようとしてもワイヤ1の先端に溶融金属1c
が残存しているので、アーク再スタートをすることがで
きないために、溶け込み不良、溶接ビ−ド外観不良等の
溶接欠陥が発生する。その結果、図4のビ−ド外観
(B)に示すように、ビ−ドが跡切れた状態となる。
【0018】次に、図3(C)のc1及びc2では、図
2(C)のc1及びc2と同様にアーク電圧が高電圧V
bであり、アーク長が長くなる。そのため、アーク状態
が不安定となり、かつアーク期間が長くなるのでワイヤ
先端1aの溶融球1bが過大となる。この状態で、アー
クスタート高電流設定期間の設定期間を経過した後は、
定常アーク設定期間となり、溶接負荷電圧値Va及び溶
接電流値Iaの動作点が図1に示す外部特性2とアーク
特性ロとの交点Dとなる。この定常アーク設定期間で
は、アーク継続時の期間が長くなっても、積極的に短絡
の発生を促進させることができないためにアーク継続時
間が長くなって、図3(C)のc3に示すように溶融球
1bがさらに過大となる。その後、時間の経過ととも
に、負荷の状態がアーク状態から短絡状態となると、図
3(c)のc4に示すように、溶融球1bが溶融池2a
に接触した状態となり、その後、図3(c)のc5に示
すようにワイヤ先端1aと溶融球1bとが分離されて、
溶融球1bが溶融池2aに移行される。その結果、図5
のビード外観(B)に示すように、溶融金属1cが大き
くなり過ぎて溶接ビード外観が不均一となる。
【0019】前述したような溶接不良をなくすために
は、アークスタート高電流設定期間にアークを確実に発
生させるとともにアークが速やかに継続状態を維持でき
るようにアークを安定させて、アーク期間が長くなり過
ぎないようにする必要がある。したがって、薄板を小電
流で溶接する短絡移行アーク溶接、特に断続移動溶接に
おいて前述した溶接欠陥を発生させないためには、外部
特性をアークの発生と短絡の発生とを規則正しく確実に
する特性としなければならない。
【0020】従来技術の薄板を短絡移行アーク溶接する
断続移動溶接方法に使用される溶接装置は、通常の短絡
移行アーク溶接方法に適した外部特性を有する溶接装置
に、アークの断続移動動作をさせる操作を付加しただけ
であるので、その外部特性は小電流の薄板の断続移動溶
接方法に適していないために、前述したような溶接不良
を発生させることが多くあった。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の消耗電極アーク
溶接方法は、薄板を小電流で短絡移行するアーク溶接、
特に断続移動溶接において、アークの発生と短絡の発生
とを規則正しく確実に行わせることによって溶接ビード
の外観を均一にして溶接欠陥の発生を防止するとともに
溶接品質を均一にするのに最適な外部特性となる短絡移
行アーク溶接方法である。
【0022】請求項1は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図6に示すように、
出力電流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初
期短絡電流値Isを出力する略定電流特性の初期短絡電
流用外部特性1上の動作点で、初期短絡電流値Isを通
電してワイヤ先端を溶融し、初期短絡電流用外部特性1
とアーク特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Ib
を通電し、アークを初期発生させた後で、定常のアーク
電圧値Vdを出力する略定電圧特性MNを有する定常ア
ーク電圧用外部特性2上の動作点で、定常のアーク電流
値Idを通電して、アークを継続し、予め定めた定常ア
ーク設定期間を経過したときに、定常のアーク電流値I
dよりも低電流の低アーク電流値Ieを通電する低アー
ク電圧用外部特性6上の動作点でアーク長を短くして短
絡の発生を促進し、溶滴移行の完了によりアークを再発
生させて、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを繰
り返す短絡移行アーク溶接方法である。
【0023】請求項2は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図7に示すように、
出力電流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初
期短絡電流値Isを出力する略定電流特性の初期短絡電
流用外部特性1上の動作点で、初期短絡電流値Isを通
電してワイヤ先端を溶融し、初期短絡電流用外部特性1
とアーク特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Ib
を通電し、アークを初期発生させた後で、定常のアーク
電圧値Vdを出力する略定電圧特性MNを有する定常ア
ーク電圧用外部特性2上の動作点で、定常のアーク電流
値Idを通電して、アークを継続し、予め定めた定常ア
ーク設定期間を経過したときに、定常のアーク電流値I
dよりも低電流の低アーク電流値Ieを通電する低アー
ク電圧用外部特性6上の動作点でアーク長を短くして短
絡の発生を促進し、短絡が発生したときに、定常の短絡
電流値Itよりも高電流の高短絡電流値Igを通電する
高短絡電流用外部特性4上の動作点で溶滴移行を促進し
てアークを再発生させ、アークが再発生したときに、前
述した定常アーク電圧用外部特性2上の動作点でアーク
を継続して、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを
繰り返す短絡移行アーク溶接方法である。
【0024】請求項3は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図8に示すように、
出力電流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初
期短絡電流値Isを出力する略定電流特性の初期短絡電
流用外部特性1上の動作点で、初期短絡電流値Isを通
電してワイヤ先端を溶融し、初期短絡電流用外部特性1
とアーク特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Ib
を通電し、アークを初期発生させた後で、定常のアーク
電圧値Vdを出力する略定電圧特性MNを有する定常ア
ーク電圧用外部特性2上の動作点で、定常のアーク電流
値Idを通電して、アークを継続し、予め定めた定常ア
ーク設定期間を経過したときに、定常のアーク電流値I
dよりも低電流の低アーク電流値Ieを通電する低アー
ク電圧用外部特性6上の動作点でアーク長を短くして短
絡の発生を促進し、短絡が発生したときに、定常の短絡
電流値Itよりも低電流の低短絡電流値Ifを通電する
低短絡電流用外部特性3上の動作点でワイヤ先端の溶融
球に働く押し上げ力を抑制しながらワイヤ先端の溶融金
属が溶融池へ移行するのを促進させ、予め定めた短絡電
流抑制設定期間を経過したときに、定常の短絡電流値I
tよりも高電流の高短絡電流値Igを通電する高短絡電
流用外部特性4上の動作点で溶滴移行を促進してアーク
を再発生させ、アークが再発生したときに、前述した定
常アーク電圧用外部特性2上の動作点でアークを継続し
て、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを繰り返す
短絡移行アーク溶接方法である。
【0025】請求項4は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図9に示すように、
最大出力電圧値がアークの継続が可能であり、かつ定常
のアーク電圧値Vdよりも高い電圧値であって、出力電
流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初期短絡
電流値Isを出力する略定電流特性の第1の特性LTと
定常のアーク電圧値Vdよりもわずかに高い電圧値の略
定電圧特性の第2の特性TWとを有する初期短絡電流高
アーク電圧用外部特性5上の動作点で、第1の特性LT
と抵抗特性イとの動作点で定まる初期短絡電流値Isを
通電してワイヤ先端を溶融し、第2の特性TWとアーク
特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Icを通電し
アークを発生させた後で、定常のアーク電圧値Vdを出
力する略定電圧特性MNを有する定常アーク電圧用外部
特性2上の動作点で、定常のアーク電流値Idを通電し
て、アークを継続し、予め定めた定常アーク設定期間を
経過したときに、定常のアーク電流値Idよりも低電流
の低アーク電流値Ieを通電する低アーク電圧用外部特
性6上の動作点でアーク長を短くして短絡の発生を促進
し、溶滴移行の完了によりアークを再発生させて、以
後、溶接終了時まで、アークと短絡とを繰り返す短絡移
行アーク溶接方法である。
【0026】請求項5は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図10に示すよう
に、最大出力電圧値がアークの継続が可能であり、かつ
定常のアーク電圧値Vdよりも高い電圧値であって、出
力電流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初期
短絡電流値Isを出力する略定電流特性の第1の特性L
Tと定常のアーク電圧値Vdよりもわずかに高い電圧値
の略定電圧特性の第2の特性TWとを有する初期短絡電
流高アーク電圧用外部特性5上の動作点で、第1の特性
LTと抵抗特性イとの動作点で定まる初期短絡電流値I
sを通電してワイヤ先端を溶融し、第2の特性TWとア
ーク特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Icを通
電しアークを発生させた後で、定常のアーク電圧値Vd
を出力する略定電圧特性MNを有する定常アーク電圧用
外部特性2上の動作点で、定常のアーク電流値Idを通
電して、アークを継続し、予め定めた定常アーク設定期
間を経過したときに、定常のアーク電流値Idよりも低
電流の低アーク電流値Ieを通電する低アーク電圧用外
部特性6上の動作点でアーク長を短くして短絡の発生を
促進し、短絡が発生したときに、定常の短絡電流値It
よりも高電流の高短絡電流値Igを通電する高短絡電流
用外部特性4上の動作点で溶滴移行を促進してアークを
再発生させ、アークが再発生したときに、前述した定常
アーク電圧用外部特性2上の動作点でアークを継続し
て、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを繰り返す
短絡移行アーク溶接方法である。
【0027】請求項6は、ワイヤ及び被溶接物間に接続
された溶接電源の外部特性とワイヤ及び被溶接物間のア
ーク特性又は短絡特性との交点を動作点として、ワイヤ
を被溶接物に接触させて、後述する図11に示すよう
に、最大出力電圧値がアークの継続が可能であり、かつ
定常のアーク電圧値Vdよりも高い電圧値であって、出
力電流値が定常のアーク電流値Idよりも高電流の初期
短絡電流値Isを出力する略定電流特性の第1の特性L
Tと定常のアーク電圧値Vdよりもわずかに高い電圧値
の略定電圧特性の第2の特性TWとを有する初期短絡電
流高アーク電圧用外部特性5上の動作点で、第1の特性
LTと抵抗特性イとの動作点で定まる初期短絡電流値I
sを通電してワイヤ先端を溶融し、第2の特性TWとア
ーク特性ロとの動作点で定まる高アーク電流値Icを通
電しアークを発生させた後で、定常のアーク電圧値Vd
を出力する略定電圧特性MNを有する定常アーク電圧用
外部特性2上の動作点で、定常のアーク電流値Idを通
電して、アークを継続し、予め定めた定常アーク設定期
間を経過したときに、定常のアーク電流値Idよりも低
電流の低アーク電流値Ieを通電する低アーク電圧用外
部特性6上の動作点でアーク長を短くして短絡の発生を
促進し、短絡が発生したときに、定常の短絡電流値It
よりも低電流の低短絡電流値Ifを通電する低短絡電流
用外部特性3上の動作点でワイヤ先端の溶融球に働く押
し上げ力を抑制しながらワイヤ先端の溶融金属が溶融池
へ移行するのを促進させ、予め定めた短絡電流抑制設定
期間を経過したときに、定常の短絡電流値Itよりも高
電流の高短絡電流値Igを通電する高短絡電流用外部特
性4上の動作点で溶滴移行を促進してアークを再発生さ
せ、アークが再発生したときに、前述した定常アーク電
圧用外部特性2上の動作点でアークを継続して、以後、
溶接終了時まで、アークと短絡とを繰り返す短絡移行ア
ーク溶接方法である。
【0028】請求項7は、請求項1、2、3、4、5又
は6において、予め定めたアーク継続設定期間の経過後
に、アークと短絡との繰り返しを中断して、ワイヤを略
溶融池の端まで移動して停止し、以後、溶接終了時ま
で、アークの初期発生及びアークの再発生の継続と短絡
の発生継続との繰り返しと、ワイヤの移動及び停止とを
繰り返す短絡移行アーク溶接方法である。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の溶接電源装置の外部特性
を図6乃至11に示す。図6乃至8の外部特性は、それ
ぞれ図1に示す従来技術の外部特性に低アーク電圧用外
部特性6(符号J、U、V及びPからなる折れ線の特性
であり、以下、外部特性6という)を追加した特性であ
る。又、図9乃至11の外部特性は、それぞれ図1に示
す従来技術の外部特性1を初期短絡電流高アーク電圧用
外部特性5(符号J、W、T及びLからなる折れ線の特
性であり、以下、外部特性5という)に変更するととも
に外部特性6を追加した特性である。以下、図6乃至1
1を参照して、本発明における外部特性と負荷特性とに
よって定まる動作点の過渡的な軌跡について説明する。
【0030】(図6の説明)図6は、本発明の請求項1
の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、外部
特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な軌跡
とを示す図である。 (1) 外部特性が図6の外部特性1の場合、短絡とア
ークとが繰り返される。短絡状態のとき負荷特性は、図
6の点線で示す抵抗特性イとなり、溶接電流値Ia及び
溶接負荷電圧値Vaの動作点は、外部特性1と抵抗特性
イとの交点A(初期短絡電流値Isと初期短絡電圧値V
sとからなる点)となる。短絡状態が完了してアーク状
態になると、負荷特性は図6の点線で示すアーク特性ロ
となり、溶接電流値Ia及び溶接負荷電圧値Vaの動作
点は、外部特性1とアーク特性ロとの交点B(高アーク
電流値Ibと高アーク電圧値Vbとからなる点)とな
る。このときの溶接電流値Iaは溶接負荷の状態にかか
わらず略一定であり、外部特性1において、外部特性2
の溶接電流値よりも高い値を保持している。
【0031】(2) 予め設定された、外部特性1の設
定期間であるアークスタート高電流設定期間の経過後
に、ワイヤ先端1aの溶融球1bと溶融池2aとがアー
ク状態となったときに、外部特性は図6の外部特性2と
なる。このときの負荷特性はアーク特性ロとなり、外部
特性1の動作点はA又はBから移動して、外部特性2と
アーク特性ロとの交点D(定常のアーク電流値Idと定
常のアーク電圧値Vdとからなる点)に達する。
【0032】(3) 予め設定された、外部特性2の設
定期間である定常アーク設定期間の経過後に、外部特性
は図6の外部特性2から外部特性6となる。このときの
負荷特性は継続してアーク特性ロであり、外部特性2の
動作点は、Dから移動して外部特性6とアーク特性ロと
の交点E(低アーク電流値Ieと低アーク電圧値Veと
からなる点)に達する。この外部特性6の設定期間は、
短絡の発生を促進させるための短絡促進期間である。
【0033】(図7の説明)図7は、本発明の請求項2
の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、外部
特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な軌跡
とを示す図である。図7の動作点は、図6の説明の
(1)乃至(3)と同様に点A又は点Bから移動して点
Dとなり、その後、外部特性6とアーク特性ロとの交点
Eに達する。
【0034】(4) 短絡促進期間中に負荷の状態がア
ーク状態から短絡状態となったときに、外部特性は図7
の外部特性4となる。このときの負荷特性は抵抗特性イ
であり、外部特性6の動作点は、Eから移動して外部特
性4と抵抗特性イとの交点G(高短絡電流値Igと高短
絡電圧値Vgとからなる点)に達する。
【0035】(5) 外部特性4の設定期間である溶滴
移行促進期間中に再び、ワイヤ1と被溶接物2との間に
アークが発生すると、前述した図6の説明の(1)乃至
(3)及び(4)の動作を繰り返してアークを継続させ
る。
【0036】(図8の説明)図8は、本発明の請求項3
の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、外部
特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な軌跡
とを示す図である。図8の動作点は、図6の説明の
(1)乃至(3)と同様に点A又は点Bから移動して点
Dとなり、その後、外部特性6とアーク特性ロとの交点
Eに達する。
【0037】(6) 短絡促進期間中に負荷の状態がア
ーク状態から短絡状態となったときに、外部特性は図8
の外部特性3となる。このときの負荷特性は抵抗特性イ
であり、外部特性6の動作点は、Eから移動して外部特
性3と抵抗特性イとの交点F(低短絡電流値Ifと低短
絡電圧値Vfとからなる点)に達する。
【0038】(7) 予め設定された、外部特性3の設
定期間である短絡電流抑制設定期間の経過後に、外部特
性は図8の外部特性3から外部特性4となる。このとき
の負荷特性は継続して抵抗特性イであり、外部特性3の
動作点は、Fから移動して外部特性4と抵抗特性イとの
交点Gに達する。
【0039】(8) 溶滴移行促進期間中に再び、ワイ
ヤ1と被溶接物2との間にアークが発生すると、前述し
た図6の説明の(1)乃至(3)及び(6)、(7)の
動作を繰り返してアークを継続させる。
【0040】(図9の説明)図9は、本発明の請求項4
の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、外部
特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な軌跡
とを示す図である。 (9) 溶接開始スイッチの投入後に、ワイヤ先端1a
が被溶接物2に接近して通電した後に、アーク又は短絡
が発生して溶接電流が流れる。この溶接電流が流れる
と、外部特性が図9の外部特性5となる。このとき短絡
状態になると、負荷特性は図9の点線で示す抵抗特性イ
となり、溶接電流値Ia及び溶接負荷電圧値Vaの動作
点は、外部特性5と抵抗特性イとの交点Aとなる。次
に、短絡移行が完了してアーク状態になると、負荷特性
は図9の点線で示すアーク特性ロとなり、溶接電流値I
a及び溶接負荷電圧値Vaの動作点は、外部特性5とア
ーク特性ロとの交点C(高アーク電流値Icと高アーク
電圧値Vcとからなる点)となる。このように溶接電流
値Iaは、短絡状態のときは高くなり、アーク状態のと
きは低くなる。この外部特性5の継続期間は、アークス
タート設定期間である。
【0041】(10)予め設定されたアークスタート設
定期間の経過後、ワイヤ先端1aの溶融球1bと溶融池
2aとがアーク状態であるときに、外部特性は図9の外
部特性2となる。このときの負荷特性はアーク特性ロで
あり、外部特性5の動作点はA又はCから移動して、外
部特性2とアーク特性ロとの交点D(定常のアーク電流
値Idと定常のアーク電圧値Vdとからなる点)に達す
る。
【0042】(11) 予め設定された定常アーク設定
期間の経過後に、外部特性は図9の外部特性2から外部
特性6となる。このときの負荷特性は継続してアーク特
性ロであり、外部特性2の動作点は、Dから移動して外
部特性6とアーク特性ロとの交点Eに達する。
【0043】(図10の説明)図10は、本発明の請求
項5の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、
外部特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な
軌跡とを示す図である。図10の動作点は、図9の説明
の(9)乃至(11)と同様に点A又は点Cから移動し
て点Dとなり、その後、外部特性6とアーク特性ロとの
交点Eに達する。
【0044】そして、点Eに到達した後は図7の説明の
(4)と同様に、点Eから移動して点Gとなり、溶滴移
行促進期間中に再び、ワイヤ1と被溶接物2との間にア
ークが発生すると、前述した図9の説明の(9)乃至
(11)の動作を繰り返してアークを継続させる。
【0045】(図11の説明)図11は、本発明の請求
項6の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、
外部特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な
軌跡とを示す図である。図11の動作点は、図9の説明
の(9)乃至(11)と同様に点A又は点Cから移動し
て点Dとなり、その後、外部特性6とアーク特性ロとの
交点Eに達する。
【0046】そして、点Eに到達した後は図8の説明の
(6)及び(7)と同様に、点Eから移動して点Fとな
り、外部特性4と抵抗特性イとの交点Gとなる。その
後、溶滴移行促進期間中に再び、ワイヤ1と被溶接物2
との間にアークが発生すると、前述した図9の説明の
(9)乃至(11)と図8の説明の(6)及び(7)と
の動作を繰り返してアークを継続させる。
【0047】
【実施例】図12(A)及び(B)は、それぞれ本発明
における溶接負荷電圧値Va及び溶接電流値Iaの時間
tの経過に対する波形を示す波形図であり、同図(C)
のc1乃至c6は、それらに対応するワイヤ先端1aに
成長した溶融球1bが移行する状態を示す状態模式図で
ある。
【0048】以下、本発明における外部特性を用いて被
溶接物2を溶接するときの状態を図11及び図12を参
照して説明する。
【0049】図12(c)のc1は、図11に示す初期
短絡電流値Isを通電した後、負荷特性が点線で示す抵
抗特性イからアーク特性ロとなるときの状態模式図であ
る。このときのアーク電圧は図11に示すように高電圧
値Vcとなり、定常のア−ク電圧値Vdよりもわずかに
高い電圧値であって出力電流値が定常のアーク電流値I
dよりもわずかに高い電流値Icとなる。したがって、
溶接電流値Iaが短絡状態のときは高くアーク状態のと
きは低くなり、又アーク電圧がアークスタートするのに
適した電圧値であるため、アーク長が長くなることはな
い。したがって、アーク期間が短くなり、安定したアー
クとなる。その結果、確実にア−クスタ−トするので、
図12(c)のc2に示すように、ワイヤ先端1aに良
好な溶融球1bが形成される。その後、アークスタート
設定期間の設定期間経過後、外部特性は図11に示す外
部特性2となり、図12(c)のc3に示すように、溶
融球1bが時間の経過とともに大きくなる。
【0050】ここで、定常アーク設定期間を予め設定し
ておき、この設定期間の経過後、外部特性を図11に示
す外部特性6として、定常のアーク電流値Idよりも低
電流のアーク電流値Ieを通電し、アーク継続時間が長
くなり過ぎないように溶融球1bを適度な大きさとす
る。その結果、図12(c)のc4に示すように、アー
ク長が短くなり、短絡の発生が促進される。
【0051】短絡促進期間中に短絡が発生すると、外部
特性は、図11に示す外部特性3となり、低電流の低短
絡電流値Ifを通電して図12(c)のc5に示すよう
にワイヤ先端1aの溶融球1bに働く押し上げ力を抑制
しながらワイヤ先端1aの溶融球1bを溶融池2aに移
行させる。この溶融球1bが溶融池2aに移行する短絡
電流抑制設定期間を予め設定しておき、この設定期間の
経過後、外部特性が図11に示す外部特性4となり高電
流の高短絡電流値Igを通電する。この高電流のピンチ
力によって、図12(c)のc6に示すように、ワイヤ
先端の溶融金属1cを溶融池に離脱させて、アークの再
発生を促進する。
【0052】溶滴移行促進期間中に、再びワイヤ1と被
溶接物2との間にアーク3が発生すると、前述した図1
2(c)のc1乃至c6の動作を繰り返してアークを継
続させる。なお以下、断続移動溶接のアークが継続して
いる期間をアーク継続設定期間とする。
【0053】アーク継続設定期間の経過後は、溶接トー
チへのワイヤ送給と、ワイヤ1への通電とを遮断させて
アークを消滅させる。そして、アークが消滅した後は、
図示を省略した溶接トーチから、被溶接物2に形成され
た溶融金属1cを冷却すためのシールドガスを噴射し
て、溶融金属1cが冷却されて凝固する。このシールド
ガスによって溶融金属1cが冷却される期間は、溶融池
冷却設定期間である。
【0054】溶融池冷却設定期間を経過後は、図示を省
略した溶接トーチのワイヤ1を溶融金属1cが凝固して
形成される溶接部の中心部から外周部へ、移動させる
(以下、溶接トーチ移動距離という)。以下、溶接トー
チ移動距離だけ溶接トーチが移動する期間を溶接トーチ
移動設定期間とする。
【0055】溶接トーチ移動設定期間の経過後は、前述
したアーク継続設定期間、溶融池冷却設定期間及び溶接
トーチ移動設定期間を繰り返して断続移動溶接を行う。
【0056】以上のように、外部特性5は、最大出力電
圧値がアークの持続が可能であり、かつ定常のアーク電
圧値Vdよりも高い電圧値であって、出力電流値が定常
のアーク電流値Idよりも高電流の初期短絡電流値Is
を出力する略定電流特性の第1の特性LTと定常のアー
ク電圧値Vdよりもわずかに高い電圧値の略定電圧特性
の第2の特性TWとを有し、初期短絡電流値Is及び高
アーク電圧のアーク電流値Icを出力する。すなわち、
外部特性1を外部特性5に変更することによってアーク
スタート時の高電流を設定する期間の溶接電流値が、ア
ーク状態と短絡状態とのそれぞれに最適な溶接電流値と
なり、アークスタート時の不安定な溶接状態が解消され
る。
【0057】又、外部特性6は、アーク継続時に定常の
アーク電流値Idよりも低電流の低アーク電流値Ieを
通電するため、アーク継続時間が長くなり過ぎないよう
に、アーク長を短くして短絡の発生を促進することがで
きる。すなわち、外部特性6を追加することによって、
アーク継続時にワイヤ先端1aの溶融球1bが過大とな
ることを防止することができる。
【0058】図13は、本発明の溶接部ビード外観の模
式図である。以上のように本発明によれば、図13に示
すように、一回一回のアーク継続設定期間において形成
されるビード外観は均一な溶融金属となる。
【0059】なお、前述したアークスタート設定期間、
アークスタート高電流設定期間、定常アーク設定期間、
短絡電流抑制設定期間、アーク継続設定期間、溶融池冷
却設定期間及び溶接トーチ移動設定期間の設定期間は、
所望とする溶接電源装置の溶接電圧値及び溶接電流値、
ワイヤの送給速度、ワイヤの種類等によって一義的に断
言はできないが、実験又は経験によって適宜に選定する
ことができる。
【0060】
【発明の効果】本発明の短絡移行アーク溶接方法によっ
て、断続移動溶接による溶接を行うときに、アークスタ
ート時は、最大出力電圧値がアークの持続が可能な電圧
値であるので、被溶接物2が薄板で低電流を使用した場
合でも、ワイヤ1を被溶接物2に接触させて、初期短絡
電流を通電してアークを発生させたときに、アーク電圧
が高くなり過ぎてアークが消滅することがなく、確実に
アークスタートする。したがつて、アークスタート位置
で、溶け込み不良、溶接ビード外観不良等の溶接欠陥が
発生することがない。
【0061】特に、予め定めたアーク継続設定期間の経
過後にアークを消滅させ、ワイヤ1を溶融金属1Cの端
まで移動させて停止し、以後、溶接終了時までアークの
発生及び持続と、ワイヤ1の移動及び停止とを頻繁に繰
り返す断続移動アーク溶接であっても、確実にアークス
タートするので、アークスタート位置で、溶け込み不
良、溶接ビード外観不良等の溶接欠陥が発生することが
ない。
【0062】さらに、外部特性5において、最大出力電
圧値を定常のアーク電圧値よりも高い電圧値に設定して
おくことによって、初期の短絡電流の立ち上がり速度を
大にし、かつ初期のアーク電流値を定常のアーク電流値
よりも大にしてワイヤ先端1aの溶融球1b及び溶融池
2aの生成を促進することができる。
【0063】又、予め定めた定常アーク設定期間を経過
した後の短絡促進期間において、低電流のアーク電流を
通電して、アーク継続時間を制限して、積極的に短絡の
発生を促進させる。したがつて、アーク継続時間が長く
なり過ぎないようにして、ワイヤ先端1aの溶融球1b
の大きさ及び溶融池2aへの入熱を略一定にし、特に、
薄板を低電流で溶接するときに溶融池2aが小さいとき
でも、適正な入熱量及び溶融球1bを略一定の移行金属
量にすることができるので、溶接結果の品質及び溶接ビ
ード外観の均一性を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の短絡移行溶接における溶接電源装置
の外部特性と、被溶接物とワイヤとの負荷特性と、外部
特性と負荷特性とによって定まる動作点の過渡的な軌跡
とを示す図である。
【図2】(A)及び(B)は、それぞれ従来技術の短絡
移行溶接中のアークスタートに失敗したときの溶接負荷
電圧値及び溶接電流値の時間の経過に対する波形を示す
波形図であり、(C)は、それらに対応するワイヤのワ
イヤ先端と被溶接物との位置関係を示す状態模式図であ
る。
【図3】(A)及び(B)は、それぞれ従来技術の短絡
移行溶接中のアーク継続時に溶融金属が不均一となると
きの溶接負荷電圧値及び溶接電流値の時間の経過に対す
る波形を示す波形図であり、(C)は、それらに対応す
るワイヤ先端と被溶接物との位置関係を示す状態模式図
である。
【図4】アークスタートが失敗したときの溶接部ビード
外観の模式図である。
【図5】溶融球が大きくなり過ぎたときの溶接部ビード
外観の模式図である。
【図6】本発明の請求項1の外部特性と、被溶接物とワ
イヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって定
まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図7】本発明の請求項2の外部特性と、被溶接物とワ
イヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって定
まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図8】本発明の請求項3の外部特性と、被溶接物とワ
イヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって定
まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図9】本発明の請求項4の外部特性と、被溶接物とワ
イヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって定
まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図10】本発明の請求項5の外部特性と、被溶接物と
ワイヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって
定まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図11】本発明の請求項6の外部特性と、被溶接物と
ワイヤとの負荷特性と、外部特性と負荷特性とによって
定まる動作点の過渡的な軌跡とを示す図である。
【図12】(A)及び(B)は、それぞれ本発明の短絡
移行溶接中の溶接負荷電圧値及び溶接電流値の時間の経
過に対する波形を示す波形図であり、(C)は、それら
に対応するワイヤ先端に成長した溶融球の状態を説明す
る状態図である。
【図13】本発明の溶接部ビード外観の模式図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ 1a ワイヤ先端 1b 溶融球 1c 溶融金属 2 被溶接物 2a 溶融池 3 アーク Va 溶接負荷電圧値 e 溶接電源出力電圧値 Ia 溶接電流値 Vs 初期短絡電圧値 Is 初期短絡電流値 Vd 定常のアーク電圧値 Id 定常のアーク電流値 Vb (従来の)高アーク電圧値 Ib (従来の)高アーク電流値 It 定常の短絡電流値 Vc (本発明の)高アーク電圧値 Ic (本発明の)高アーク電流値 Ve 低アーク電圧値 Ie 低アーク電流値 Vg 高短絡電圧値 Ig 高短絡電流値 Vf 低短絡電圧値 If 低短絡電流値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上園 敏郎 大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会 社ダイヘン内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    出力電流値が定常のアーク電流値よりも高電流の初期短
    絡電流を出力する略定電流特性の初期短絡電流用外部特
    性上の動作点で初期短絡電流を通電してアークを初期発
    生させた後で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧
    特性の定常アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを
    継続し、予め定めた定常アーク設定期間を経過したとき
    に、定常のアーク電流値よりも低電流値のアーク電流を
    通電する低アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長
    を短くして短絡の発生を促進し、溶滴移行の完了により
    アークを再発生させて、以後、溶接終了時まで、アーク
    と短絡とを繰り返す短絡移行アーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    出力電流値が定常のアーク電流値よりも高電流の初期短
    絡電流を出力する略定電流特性の初期短絡電流用外部特
    性上の動作点で初期短絡電流を通電してアークを初期発
    生させた後で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧
    特性の定常アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを
    継続し、予め定めた定常アーク設定期間を経過したとき
    に、定常のアーク電流値よりも低電流値のアーク電流を
    通電する低アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長
    を短くして短絡の発生を促進し、短絡が発生したとき
    に、定常の短絡電流値よりも高電流値の短絡電流を通電
    する高短絡電流用外部特性上の動作点で溶滴移行を促進
    してアークを発生させ、アークが再発生したときに前記
    定常アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを継続
    し、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを繰り返す
    短絡移行アーク溶接方法。
  3. 【請求項3】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    出力電流値が定常のアーク電流値よりも高電流の初期短
    絡電流を出力する略定電流特性の初期短絡電流用外部特
    性上の動作点で初期短絡電流を通電してアークを初期発
    生させた後で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧
    特性の定常アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを
    継続し、予め定めた定常アーク設定期間を経過したとき
    に、定常のアーク電流値よりも低電流値のアーク電流を
    通電する低アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長
    を短くして短絡の発生を促進し、短絡が発生したとき
    に、定常の短絡電流値よりも低電流値の短絡電流を通電
    する低短絡電流用外部特性上の動作点で消耗電極先端の
    溶融球に働く押し上げ力を抑制しながら消耗電極先端の
    溶融金属の溶融池への移行を促進させ、予め定めた短絡
    電流抑制設定期間を経過したときに、定常の短絡電流値
    よりも高電流値の短絡電流を通電する高短絡電流用外部
    特性上の動作点で溶滴移行を促進してアークを再発生さ
    せ、アークが再発生したときに前記定常アーク電圧用外
    部特性上の動作点でアークを継続し、以後、溶接終了時
    まで、アークと短絡とを繰り返す短絡移行アーク溶接方
    法。
  4. 【請求項4】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    最大出力電圧値がアークの継続が可能でありかつ定常の
    アーク電圧値よりも高い電圧値であって、出力電流値が
    定常のアーク電流値よりも高電流の初期短絡電流を出力
    する略定電流特性の第1の特性と定常のアーク電圧値よ
    りもわずかに高い電圧値の略定電圧特性の第2の特性と
    を有する初期短絡電流高アーク電圧用外部特性上の動作
    点で、初期短絡電流を通電しアークを初期発生させた後
    で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧特性の定常
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを継続し、予
    め定めた定常アーク設定期間を経過したときに、定常の
    アーク電流値よりも低電流値のアーク電流を通電する低
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長を短くして
    短絡の発生を促進し、溶滴移行の完了によりアークを再
    発生させて、以後、溶接終了時まで、アークと短絡とを
    繰り返す短絡移行アーク溶接方法。
  5. 【請求項5】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    最大出力電圧値がアークの継続が可能でありかつ定常の
    アーク電圧値よりも高い電圧値であって、出力電流値が
    定常のアーク電流値よりも高電流の初期短絡電流を出力
    する略定電流特性の第1の特性と定常のアーク電圧値よ
    りもわずかに高い電圧値の略定電圧特性の第2の特性と
    を有する初期短絡電流高アーク電圧用外部特性上の動作
    点で、初期短絡電流を通電しアークを初期発生させた後
    で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧特性の定常
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを継続し、予
    め定めた定常アーク設定期間を経過したときに、定常の
    アーク電流値よりも低電流値のアーク電流を通電する低
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長を短くして
    短絡の発生を促進し、短絡が発生したときに定常の短絡
    電流値よりも高電流値の短絡電流を通電する高短絡電流
    用外部特性上の動作点で溶滴移行を促進してアークを再
    発生させ、アークが再発生したときに前記定常アーク電
    圧用外部特性上の動作点でアークを継続し、以後、溶接
    終了時まで、アークと短絡とを繰り返す短絡移行アーク
    溶接方法。
  6. 【請求項6】 消耗電極及び被溶接物間に接続された溶
    接電源の外部特性と消耗電極及び被溶接物間のアーク特
    性又は短絡特性との交点を動作点として、アーク発生と
    短絡発生とを繰り返して溶滴移行を行う短絡移行アーク
    溶接方法において、消耗電極を被溶接物に接触させて、
    最大出力電圧値がアークの継続が可能でありかつ定常の
    アーク電圧値よりも高い電圧値であって、出力電流値が
    定常のアーク電流値よりも高電流の初期短絡電流を出力
    する略定電流特性の第1の特性と定常のアーク電圧値よ
    りもわずかに高い電圧値の略定電圧特性の第2の特性と
    を有する初期短絡電流高アーク電圧用外部特性上の動作
    点で、初期短絡電流を通電しアークを初期発生させた後
    で、定常のアーク電圧値を出力する略定電圧特性の定常
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアークを継続し、予
    め定めた定常アーク設定期間を経過したときに、定常の
    アーク電流値よりも低電流値のアーク電流を通電する低
    アーク電圧用外部特性上の動作点でアーク長を短くして
    短絡の発生を促進し、短絡が発生したときに、定常の短
    絡電流値よりも低電流値の短絡電流を通電する低短絡電
    流用外部特性上の動作点で消耗電極先端の溶融球に働く
    押し上げ力を抑制しながら消耗電極先端の溶融金属の溶
    融池への移行を促進させ、予め定めた短絡電流抑制設定
    期間を経過したときに、定常の短絡電流値よりも高電流
    値の短絡電流を通電する高短絡電流用外部特性上の動作
    点で溶滴移行を促進してアークを再発生させ、アークが
    再発生したときに前記定常アーク電圧用外部特性上の動
    作点でアークを継続し、以後、溶接終了時まで、アーク
    と短絡とを繰り返す短絡移行アーク溶接方法。
  7. 【請求項7】 予め定めたアーク継続設定期間の経過後
    に、アークと短絡との繰り返しを中断して、消耗電極を
    略溶融池の端まで移動して停止し、以後、溶接終了時ま
    で、アークの初期発生及びアークの再発生の継続と短絡
    の発生継続との繰り返しと、消耗電極の移動及び停止と
    を繰り返す請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に
    記載の短絡移行アーク溶接方法。
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