JP2018118314A - Ac波形による溶接のための装置及び方法 - Google Patents

Ac波形による溶接のための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】AC波形による溶接のための装置及び方法を提供する。【解決手段】ショートアーク溶接方法を利用する溶接機電源及び溶接方法であって、波形は、入熱を最適化し、且つ熱及び電流制御を提供するために正極性部分と負極性部分とを有し、短絡を検出すると極性を変更し短絡を解消する溶接機電源及び溶接方法。【選択図】図12

Description

本発明に従う装置、システム、方法は、溶接に関し、具体的には、溶接及び短絡の解除のための装置、システム及び方法に関する。
参照による援用
本発明は、概して、米国特許第6,215,100号明細書及び米国特許第7,304,269号明細書のそれぞれに記載の一般的なタイプの溶接システムにおけるスパッタ及び入熱の改善に関し、これらの特許の開示全体が参照により本明細書に援用される。
電気アーク溶接では、電極負状態における溶接が溶接作業中により低い全入熱を生じ得ることが一般的に知られている。例えば。GMAWタイプ溶接が電極負状態においてショートアーク移行波形により行われ得ることが一般的に知られている。しかし、短絡が電極負状態において発生し、負極性を使用することにより解除されると、アーク不安定性又はスパッタ事象が発生し得ることが認識されている。すなわち、例えば、数パルス期間中、特に溶接電極が加工物のごく近傍で動作する用途では、溶融金属は、前進するワイヤ電極から完全に離される前に加工物に接触する。これは、前進するワイヤ電極と加工物との間の短絡を生じる。適切なパルス溶接に伴う一貫性を得るために、短絡を迅速に削除又は解除することが望ましい。しかし、短絡を解除することは、望ましくないスパッタが生成される結果につながり得る。このようなスパッタは、溶接過程における非効率性を生じ、例えば研削工具を使用して後に除去される必要があり得る溶融金属が加工物上に飛散される結果につながり得る。
従来の伝統的な且つ提案される手法の別の制限及び欠点は、このような手法と、添付図面を参照して本出願の残りの部分で説明される本発明の実施形態との比較により当業者に明らかになる。
米国特許第7,304,269号明細書 米国特許第6,215,100号明細書 米国特許第8,373,093号明細書
本発明の例示的実施形態は、電極がプレート又はパドルに接触するリスクがある場合及びアーク再点弧が負極性で発生するであろう場合に、任意のタイプの溶接電流を出力する溶接電力変換器を有する又は使用する溶接装置及び方法である。溶接電力変換器は、少なくとも1つの加工物を溶接するために、電極及び少なくとも1つの加工物へ溶接波形を提供する。電極と加工物との間の短絡事象を検出する短絡検出回路と、DC電極負波形の電流の極性を短絡事象の検出後に負から正へ変更するAC溶接モジュールとも含まれる。電流が正に変化した後、溶接電力変換器は、短絡事象を解除するために短絡解除電流を出力し、短絡事象が解除された後、AC溶接モジュールは、前記電流の極性を正から負へ変更し、短絡事象の検出なしに電流がDC電極負溶接波形として維持される。
本発明の上記及び/又は他の態様は、添付図面を参照して本発明の例示的実施形態について詳細に述べることにより明らかになる。
溶接電流戻り経路内にスイッチングモジュールを組み込む電気アーク溶接システムの例示的実施形態のブロック図を示す。 溶接電流戻り経路内にスイッチングモジュールを含む図1のシステムの一部の例示的実施形態の図を示す。 図1及び図2のスイッチングモジュールの例示的実施形態の概略図を示す。 図1のシステムを使用して電気アーク溶接過程におけるスパッタを防止する方法の第1の例示的実施形態のフローチャートを示す。 図4の方法による図1〜3のスイッチングモジュールを使用しない従来の電気アーク溶接機から生じる従来のパルス出力電流波形の例を示す。 繋留接続を有する自由飛行移行過程において、高速映像技術を使用することにより発見されたスパッタ爆発過程を示す。 図4の方法による図1〜3のスイッチングモジュールを使用する図1の電気アーク溶接機から生じる出力電流波形の例を示す。 図1のシステムを使用して、電気アーク溶接過程におけるスパッタを防止する方法の別の例示的実施形態のフローチャートを示す。 図8の方法による図1〜3のスイッチングモジュールを使用する図1の電気アーク溶接機から生じる出力電流波形の例を示す。 AC溶接を行うことができ、且つ本発明の実施形態に従って電流を負から正へ切り替えることができる本発明の追加的な例示的実施形態による追加的な溶接システムの例を示す。 図10のシステムにより生成され得る溶接波形の例を示す。 本発明の例示的実施形態による波形の短絡解除部分の例を示す。 本発明の別の例示的実施形態による電圧及び電流溶接波形の例を示す。 本発明の別の例示的実施形態による電圧及び電流溶接波形の例を示す。 本発明の別の例示的実施形態による電流溶接波形の例を示す。 本発明の例示的実施形態による追加的な電圧及び電流溶接波形の例を示す。 本発明の追加的な例示的実施形態による電圧及び電流溶接波形の例を示す。 本発明の別の例示的実施形態による電圧及び電流溶接波形の例を示す。 本発明の別の例示的実施形態による電圧及び電流溶接波形の例を示す。
次に、本発明の例示的実施形態について添付図面を参照して以下に述べる。述べられる例示的実施形態は、本発明の理解を促進するように意図されており、本発明の範囲を決して限定するように意図されていない。同じ参照符号は本明細書を通して同じ要素を指す。
アーク溶接過程中、電極の先端と加工物との間の距離が比較的短いと、溶融金属は、接触移行過程(例えば、表面張力移行又はSTT過程)又は繋留接続による自由飛行移行過程(例えば、パルス溶接過程)を介して移行され得る。接触移行過程では、溶接電極の先端上の溶融金属ボールが、電極の先端から実質的に分離し始める前に加工物と接触(すなわち短絡)し、加工物上の溶融パドルに「染み込み」始める。
自由飛行移行過程では、溶融金属ボールは、電極の先端から抜け出し、アークにわたり加工物へ向かって「飛行」する。しかし、電極の先端と加工物との間の距離が比較的短いと、アークにわたって飛行する溶融金属ボールは加工物と接触(すなわち短絡)し得、一方、溶融金属の薄い繋留部は、依然として溶融金属ボールを電極の先端へ接続する。このような繋留自由飛行移行シナリオでは、溶融金属の薄い繋留部は、繋留部を通る電流の急速な増加に起因して溶融金属ボールが本明細書の図6に示すように加工物と接触すると、爆発してスパッタを生じる傾向がある。これは、特にDC電極負(DCEN)状態において溶接する場合であり得る。したがって、本発明の態様は、溶接波形がDCENタイプ波形である場合に正極性のいかなる短絡も解除することにより、この課題に対処する。
次に、図1を参照すると、図1は、溶接出力戻り経路内にスイッチングモジュール110を組み込み、溶接出力121、122を提供する電気アーク溶接システム100の例示的実施形態のブロック図を示す。システム100は、入力電力を溶接出力電力へ変換することができる電力変換器120を含む。電力変換器120は、例えばインバータ型電力変換器又はチョッパータイプ電力変換器であり得る。システム100は、例えば溶接電極ワイヤEを溶接出力121へ接続する溶接銃(図示せず)を介し溶接電極ワイヤEを供給することができるワイヤ供給器130をさらに含む。ワイヤ供給器130は、ワイヤを迅速に前進及び後退させることができる。すなわち、ワイヤ供給器は、溶接作業により命じられるように又は溶接作業で必要とされるように、ワイヤを前進及び後退させ得るコントローラ(既知のワイヤ供給器など)を有し得る。前進及び後退は、必要に応じて溶接電源内のコントローラ又は外部コントローラにより制御され得る。このようなシステムは知られており、本明細書において詳細に述べる必要はない。
システム100はまた、電力変換器120により生成される溶接出力電流を感知するために、電力変換器120と、溶接出力電流をシステム100の電流フィードバックセンサ150へ供給するための溶接出力121との間に作動可能に接続された電流シャント140(又は同様の装置)を含む。システム100は、電力変換器120により生成される溶接出力電圧を感知するための、溶接出力121と溶接出力122との間に作動可能に接続された電圧フィードバックセンサ160をさらに含む。代替案として、スイッチングモジュール110は、例えば電力変換器120と電流シャント140との間、又は電流シャント140と溶接出力121との間の出力溶接電流経路内に組み込まれる可能性がある。
システム100はまた、溶接出力を代表する信号161、162の形式で感知電流及び電圧を受信するために、電流フィードバックセンサ150及び電圧フィードバックセンサ160へ作動可能に接続された高速コントローラ170を含む。システム100は、どのように溶接波形信号181をリアルタイムで適合化すべきかを波形生成器に伝える指令信号171を高速コントローラ170から受信するために、高速コントローラ170へ作動可能に接続された波形生成器180をさらに含む。波形生成器180は出力溶接波形信号181を生成する。電力変換器120は、出力溶接波形信号181を受信するために波形生成器180へ作動可能に接続される。電力変換器120は、出力溶接波形信号181に基づき、入力電力を溶接出力電力へ変換することにより変調溶接出力(例えば、電圧及び電流)を生成する。
スイッチングモジュール110は、電力変換器120と、動作中に溶接加工物Wへ接続される溶接出力122との間に作動可能に接続される。高速コントローラ170はまた、スイッチング指令信号(又はブランキング信号)172をスイッチングモジュール110へ提供するためにスイッチングモジュール110へ作動可能に接続される。高速コントローラ170は、本発明の実施形態に従って、論理回路系、プログラム可能マイクロプロセッサ、コンピュータメモリを含み得る。
本発明の実施形態によると、高速コントローラ170は、各パルス期間中、いずれの時点で短絡が前進する電極Eと加工物Wとの間で発生するか、いずれの時点で短絡が解除されようとするか、及びいずれの時点で短絡が実際に解除されたかを判断するために感知電圧信号161、感知電流信号162又はこれら2つの組み合わせを使用し得る。いずれの時点で短絡が発生するか、及びいずれの時点で短絡が解除されるかを判断するこのような方式は、当該技術分野で周知であり、例えば、参照によりその全体が本明細書に援用される(特許文献1)に述べられている。高速コントローラ170は、短絡が発生すると、及び/又は短絡が解除されると波形信号181を修正するように波形生成器180に命じ得る。例えば、短絡が解除されたと判断されると、高速コントローラ170は、前の短絡の解除直後に別の短絡が発生するのを防止するために、波形信号181内にプラズマブーストパルス(図7のパルス750を参照されたい)を組み込むように波形生成器180に命じ得る。
図2は、溶接電流戻り経路内のスイッチングモジュール110を含む図1のシステム100の一部の例示的実施形態の図を示す。電力変換器120は、インバータ電源123、フリーホイールダイオード124を含み得る。溶接出力経路は、溶接出力経路内の様々な電気部品に起因する固有溶接回路インダクタンス210を有することになる。スイッチングモジュール110は、抵抗経路112(例えば、高電力定格抵抗器網)と並列に電気スイッチ111(例えば、電力トランジスタ回路)を有するものとして示される。
溶接波形のパルス期間中、短絡が存在しない場合、電気スイッチ111は、高速コントローラ170からのスイッチング指令信号172により閉じられるように命じられる。電気スイッチ111が閉じられると、電気スイッチ111は出力溶接戻り経路内に非常に低い抵抗経路を提供し、溶接電流がスイッチ111を介して電力変換器120へ自由に戻れるようにする。抵抗経路112は溶接出力戻り経路内に依然として存在するが、電流のほとんどは、閉スイッチ111により提供される低抵抗経路を通って流れることになる。しかし、短絡が検出されると、電気スイッチ111は、高速コントローラ170からのスイッチング指令信号172により開かれるように命じられる。電気スイッチ111が開かれると、電流は、スイッチ111中を流れることから切り離され、抵抗経路112を通って流れるように強いられ、電流のレベルは、抵抗経路112により提供される抵抗に起因して低減されるようになる。
図3は、図1及び図2のスイッチングモジュール110の例示的実施形態の概略図を示す。スイッチングモジュール110は、図示のようにトランジスタ回路111と抵抗回路網112とを含む。スイッチングモジュール110は、モジュール110の様々な電気部品(例えば、トランジスタ回路111、抵抗回路網112、LED及び状態論理回路を含む)を搭載する回路基板を含み得る。
図4は、図1のシステム100を使用することにより、パルス電気アーク溶接過程におけるスパッタを防ぎ、短絡を解除する方法400であって、短絡が溶接と同じ極性において解除される際に通常使用される方法400の第1の例示的実施形態のフローチャートを示す。工程410は、スイッチングモジュール110のスイッチ111が通常閉じられる操作を表す(短絡状態はない)。工程420において、短絡が検出されない場合、スイッチ111は閉じられた(短絡状態はない)ままである。しかし、短絡が検出される場合、工程430において、スイッチ111は、短絡区間(すなわち電極が加工物へ短絡された期間)中に開閉シーケンスを通るように命令される。
工程430における開閉シーケンスは、短絡が検出されるとスイッチ111を開くことにより開始する。スイッチ111は、第1の期間(例えば、短絡区間の第1の10%)中、開かれたままである。これは、短絡が直ちに解除しないようにし、大量のスパッタを生じないように出力電流を急速に低減する。第1の期間後、スイッチは再び閉じられ、出力電流は、第2の期間中に上昇され、電極から解放され、短絡を解除しようとして溶融金属に狭いネックを形成し始めさせる。この第2の期間中、電流は上昇しているため、いずれの時点で短絡が解除されるか(すなわち、いずれの時点でネックが切れるか)を予想するためにdv/dt検出方式が行われる。このようなdv/dt方式は当該技術分野で周知である。次に、スイッチ111は、ネックが実際に切れる際の過度のスパッタを防止するために再度出力電流を急速に低下させるため、短絡が解除されようとする直前(例えば、短絡区間の最後の10%中)に再び開かれる。
工程440において、短絡(電極と加工物との間の短絡)が依然として存在する場合、スイッチ111は開かれたままである。しかし、短絡が次に解除されると、工程450において、スイッチ111は再び閉じられる。このようにして、短絡状態中、スイッチ111は開閉シーケンスを通り、溶接出力経路中を流れる電流は、スイッチが開かれると低減され、スパッタの低減をもたらす。方法400は、本発明の実施形態に従って高速コントローラ170内で実施される。さらに、本発明の実施形態によると、システム100は、120kHzの速度で反応することができ(すなわち、スイッチングモジュール110はこの高速度でスイッチオン/オフされる)、方法400を効果的な方法で実施するために短絡の検出と短絡の解除の検出とに対する十分な反応を提供する。
いくぶん単純な別の実施形態によると、図4に関して上に述べられた開閉シーケンスを通る代わりに、溶接回路経路の電流は、前進するワイヤ電極と加工物との間の短絡の検出に応答して、少なくとも1つの所定の期間中にスイッチ111を開くことにより低減され、これにより溶接回路経路の抵抗を増加させる。ほとんどのパルス期間中、所定の期間は、溶接回路経路の電流を最初に増加する必要なしに短絡が解除されるようにする継続時間である。所与のパルス期間中、所定の期間が終了する前に必要に応じて短絡が解除される場合、処理はパルス期間の次の部分へ進む。しかし、短絡が所定の期間内に解除されない場合、所定の期間の直後、スイッチ111は再び閉じられ、溶接回路経路の電流を再度増加させて短絡を解除する。このような別の実施形態では、スイッチ111は、単純に短絡の検出に応答して所定の期間の少なくとも一部にわたってのみ開かれる。ほとんどのパルス期間では、電流は、短絡を解除するために増加される必要はない。
さらに、選択肢として、前進するワイヤ電極と加工物との間の短絡が検出されると、前進するワイヤ電極の速度が減速され得る。前進するワイヤ電極の速度を減速することは、そうでなければ追加されたであろう多くの材料を短絡部へ追加しないことにより、短絡をより速やかに解除することを促進する。前進するワイヤ電極の速度を減速するために、ワイヤ電極を進めるワイヤ供給器のモータがスイッチオフされ得、ブレーキがモータへ適用され得る。様々な実施形態によると、ブレーキは機械ブレーキ又は電気的ブレーキであり得る。
図5は、図4の方法400又は上に述べられたより単純な別の方法による図1〜3のスイッチングモジュール110を使用しない従来のパルス電気アーク溶接機から生じる従来のパルスDCEN出力電流波形500の例を示す。ここで、短絡は溶接波形と同じ極性において解除される。図5の波形500から分かるように、ピークパルス510が発せられた後、例えば時刻520において開始し、例えば短絡が解除される時刻530まで続く短絡が発生し得る。時刻520、530は短絡区間540を定義する。図5に示すように、ピークパルス510は、溶接過程の複数のパルス期間又は周期中に一定間隔で発せられる。所与の周期又はパルス期間中、短絡状態が発生することも発生しないこともある。従来のシステムでは、短絡が発生すると、溶接出力経路内の抵抗はインダクタンスと比較して非常に小さい。電流は、電源がオフにされても流れ続ける。
図5を再び参照すると、短絡区間540中、出力電流は、電極Eと加工物Wとの間のアークの欠如により、及び電力変換器120が最小レベルまで戻されたときでさえ、溶接回路インダクタンス210が溶接出力経路内を流れる電流を維持するように機能するという事実により、増加する(抵抗が非常に低くなる)傾向がある。電流は短絡が解除されるまで(すなわち、溶融金属ボールが電極Eから抜け出すまで)増加する傾向がある。しかし、このような増加電流レベルでは、短絡が遮断又は解除すると、増加電流レベルは、溶融金属を爆発させてスパッタを生じさせる傾向がある。
図6は、繋留接続を有する自由飛行移行過程において、高速映像技術を使用することにより発見されたスパッタ爆発過程を示す。高ピークパルス(例えば、510)は、溶融金属のボール610を加工物Wに向かって押し出し、ボール610と電極Eとの間に狭い繋留部620を生じさせる。ボール610がアークにわたって加工物W方向に飛ぶと、繋留部620は狭くなり、最終的に、短絡が繋留部620を介して電極Eと加工物Wとの間で発生する。この状態は、溶接電極が加工物のごく近傍で動作する操作におけるほぼすべてのパルス期間中に発生する傾向がある。特に、自由飛行移行パルス溶接過程中に繋留部620が初期短絡を生じ、大量の電流が狭い繋留部620を通して流れ始め得ることが発見された。図6に示すように、増加電流レベルは、爆発してスパッタ630を生成する比較的薄い溶融繋留部620を最終的に生じさせる。しかし、本明細書において上に述べたスイッチングモジュール110と方法400(又はより単純な代替法)とを取り入れることにより、生成されるスパッタ630は著しく低減され得る。
図7は、図4の方法400による図1〜3のスイッチングモジュール110を使用する図1のパルス電気アーク溶接機100から生じるパルス出力電流波形700の例を示すが、ここで、依然として短絡は波形700と同じEN極性において解除される。図7の波形700から分かるように、ピークパルス710が発せられた後、例えば時刻720において開始し、時刻730(例えば、短絡が解除される)まで続く短絡が発生し得る。時刻720、730は短絡区間740を定義する。図7から分かるように、ピークパルス710は、溶接過程の複数のパルス期間又は周期中、一定間隔で発せられる。ある周期中に短絡状態が発生することも発生しないこともある。しかし、電極の先端と加工物との間の距離が比較的短いと、短絡は、ほぼすべての周期に発生し得る。
図7を再び参照すると、短絡区間740中、スイッチングモジュール110のスイッチ111は、第1の短絡が発生すると開かれ、再び短絡が解除されようとすると、抵抗経路112を通して出力電流を流し、したがって電流レベルを低減させる。一例として、スイッチング信号172は、短絡が検出されるとハイからローとなり、スイッチを開かせる論理信号であり得る。同様に、短絡が解除されると、スイッチング信号172は、再びスイッチ111を閉じるためにローからハイとなり得る。スイッチ111が開かれると、抵抗経路112は、フリーホィーリング電流を所望のレベルまで急速に降下させる負荷を溶接出力経路にかける。電流は、短絡が解除されるまで低減する傾向があり、このような低減電流レベルでは、短絡が遮断又は解除すると、溶融金属は、非爆発的方法でピンチオフする傾向があり、生成されるスパッタの量を削除するか又は少なくとも低減する。また、図7の波形700では、プラズマブーストパルス750(解除されたばかりの短絡の直後に別の短絡が発生するのを防止することを促進するために使用される)がより卓越しており、場合により、より効果的である。
図8は、図1のシステム100を使用してパルス電気アーク溶接過程におけるスパッタを防止する方法800の別の例示的実施形態のフローチャートを示す。ここで、短絡は同じ極性において解除される。一実施形態によると、方法800はコントローラ170により行われる。高速コントローラ170は、短絡の発生及び/又は解除の発生時間を追跡し、少なくとも次のパルス期間中、いずれの時点で短絡区間940(短絡の発生と短絡が解除されたときとの間の時間)(図9を参照されたい)が発生するかの推定を提供する。この推定から、ブランキング信号172を生成するために使用されるブランキング区間960(図9を参照されたい)が判断され得る。
方法800の工程810では、システム100は、パルス溶接波形の反復パルス期間中の短絡の発生及び/又は解除を既知の技術に従って検出する。工程820では、パルス期間内の検出された短絡の発生時刻及び/又は解除時刻が追跡される(例えば、高速コントローラ170により)。工程830では、次のパルス期間の短絡区間940(図9を参照されたい)の位置及び継続時間が追跡結果に基づき推定される。工程840では、少なくとも次の期間の重なりブランキング区間960が次のパルス期間の短絡区間の推定位置に基づき判断される。工程850では、ブランキング信号(一種のスイッチング信号)172が生成され(例えば、コントローラ170により)、次のパルス期間中にスイッチングモジュール110へ印加される。
図9は、図8の方法800による図1〜3のスイッチングモジュール110を使用する図1のパルス電気アーク溶接機100から生じるパルス出力電流波形900の例を示すが、電極正状態において示される。電流波形は波形900の電極正状態において示されるが、以下の論述は電極負状態において等しく適用し得ることが理解される。図9の波形900から分かるように、ピークパルス910が発せられた後、例えば時刻920において開始し、時刻930(例えば、短絡が解除される)まで続く短絡が発生し得る。時刻920、930は短絡区間940を定義する。図9から分かるように、ピークパルス910は、溶接過程中、一定間隔で発せられる。ある周期中に短絡状態が発生することも発生しないこともある。しかし、アーク長が比較的短い(すなわちワイヤ電極が加工物の比較的近傍で操作される)溶接過程中、短絡は、ほぼすべてのパルス期間において発生し得る。
方法800によると、パルス期間内の短絡の発生時刻及び/又は解除時刻が判断され、パルス期間からパルス期間へと追跡される。このようにして、コントローラ170は、次の又は近く起こるパルス期間中に恐らく発生する短絡区間の位置を推定し得る。しかし、パルス溶接過程の開始時において、かなりの量の追跡情報が入手可能になる前に、短絡区間の位置は、例えば実験データに基づく又は以前の溶接過程からの格納データに基づく格納されたデフォルト位置であり得る。ブランキング信号172は、次のパルス期間の推定短絡区間940と時間的に重なるブランキング信号172内のブランキング区間960を形成するように適応又は修正され得る。理想的には、ブランキング区間960は、次のパルス期間の短絡区間940の少し前に(例えば、時刻920の前に)開始し、次のパルス期間の短絡区間940の少し後に(例えば、時刻930後に)に終了し、したがって時間的に重なる。一実施形態では、短絡の発生時刻が追跡されるが、短絡の解除の時間は追跡されない。このような実施形態では、ブランキング区間の継続時間は、経験的知識に基づき、短絡が解除されるために十分に長く続くように設定される。
このように、次のパルス期間中の短絡の実際の発生は、スイッチングモジュール110のスイッチ111が開かれ得る前に検出される必要はない。パルス溶接過程が進行するにつれて、短絡区間の位置は、例えばワイヤ電極と加工物との間の距離がドリフト又は変化するためにドリフト又は変化し得る。しかし、この実施形態では、短絡区間の位置は時間と共に追跡されるため、ブランキング信号の位置は、短絡区間に効果的に追随し且つそれを予想するように適応され得る。ブランキング区間960中にスイッチ111を開くことにより電流は降下し、したがって、繋留部がブランキング区間960中に発生し切れることが予想される。
実験結果は、特定のパルス溶接シナリオにおいて本明細書で述べたスイッチングモジュール110を使用することにより、短絡を解除する時点における溶接出力電流レベルが約280アンペアから約40アンペアへ低減され得、生成されるスパッタの量に多大な差異が生じることを示した。一般的に、電流を50アンペア未満に低減することがスパッタを著しく低減するようである。加えて、移動速度(例えば、60〜80インチ/分)と堆積速度とが維持され得る。
短絡が溶接電極と加工物との間に存在する期間中に溶接出力電流レベルを下げる他の手段及び方法が同様に可能である。例えば、別の実施形態では、溶接電源の制御トポロジーは、短絡の期間中に出力電流を高度調節レベルへ制御するように構成され得る。電源は、スパッタを低減するために短絡区間中に短絡電流を低レベル(例えば、50アンペア未満)へ制御し得る。例えば、図1を参照すると、スイッチングモジュール110は、無効化又は削除され得、電流が溶接出力回路経路内で自由に流れるようにする。コントローラ170は、溶接出力回路経路を通る溶接出力電流を低減するために、ブランキング区間中に溶接過程の出力溶接波形信号181の一部を修正するように波形生成器180に命じるように構成される。したがって、この代案実施形態では、コントローラ170は、スイッチングモジュール110を介する代わりに、波形生成器180及び電力変換器120を介してブランキング区間中の電流を低減する。このような代替実施形態は、溶接回路のインダクタンス210が十分に低ければ極めて良好に機能し得る。
要約すると、低減されたスパッタを生成するパルス溶接過程を行う電気アーク溶接機及び方法が開示された。溶接機は、前進する電極と加工物との間の電流を生成する。溶接機は、前進する電極と加工物との間の短絡が発生すると短絡状態を検知する短絡検出能力を含む。溶接機は、短絡が解除されるときの溶融金属のスパッタを低減するために、短絡の期間中の前進する電極と加工物との間の電流を低減するように制御される。
本発明の実施形態は、パルスアーク溶接過程におけるスパッタを低減する方法を含む。本方法は、溶接システムのコントローラを使用してパルスアーク溶接過程のパルス期間中の短絡区間の発生時刻を追跡する工程を含む。追跡は、パルス溶接過程のパルス期間中の短絡の発生を検出することと、パルス溶接過程のパルス期間中の短絡の解除を検出することとのうちの少なくとも1つに基づく。本方法は、パルス溶接過程の少なくとも1つの次のパルス期間の短絡区間の時間的位置を追跡に基づき推定する工程をさらに含む。本方法はまた、少なくとも1つの次のパルス期間のブランキング区間を推定に基づき判断する工程を含む。本方法は、少なくとも1つの次のパルス期間中、ブランキング信号をブランキング区間に基づき生成する工程をさらに含み得る。本方法は、ブランキング区間中に溶接回路経路を通る溶接電流を低減するために、ブランキング信号に応答してブランキング区間中の溶接システムの溶接回路経路の抵抗を増加する工程をさらに含み得る。抵抗を増加する工程は、溶接回路経路内に配置されたスイッチングモジュールの電気スイッチを開く工程を含み得る。一実施形態によると、電気スイッチは、スイッチングモジュール内の抵抗経路と並列である。本方法は、ブランキング区間中の溶接過程の波形の一部を修正することにより、少なくとも1つの次のパルス期間のブランキング区間中の溶接システムの溶接回路経路を通る溶接電流を低減する工程であって、この波形は溶接システムの波形生成器により生成される、工程を含む。一実施形態によると、ブランキング区間は、少なくとも1つの次のパルス期間の予想短絡区間より時間的に広く、且つそれと時間的に重なる。
本発明の一実施形態は、パルスアーク溶接過程におけるスパッタを低減するシステムを含む。本システムは、溶接システムのパルスアーク溶接過程のパルス期間中の短絡区間の発生時刻を追跡するように構成されたコントローラを含む。コントローラは、パルス溶接過程の少なくとも1つの次のパルス期間の短絡区間の時間的位置を追跡に基づき推定するようにさらに構成される。コントローラはまた、少なくとも1つの次のパルス期間のブランキング区間を推定に基づき判断するよう構成される。コントローラはまた、少なくとも1つの次のパルス期間のブランキング信号をブランキング区間に基づき生成するように構成され得る。一実施形態によると、ブランキング区間は、少なくとも1つの次のパルス期間の予想短絡区間より時間的に広く、且つそれと時間的に重なる。システムは、溶接システムの溶接回路経路内に配置されコントローラと作動可能に接続されたスイッチングモジュールをさらに含み得る。スイッチングモジュールは、ブランキング区間中に溶接回路経路を通る溶接電流を低減するために、ブランキング信号に応答してブランキング区間中の溶接システムの溶接回路経路の抵抗を増加するように構成される。スイッチングモジュールは、並列接続された電気スイッチと抵抗経路とを含む。コントローラは、ブランキング区間中の溶接過程の波形の一部を修正することにより、少なくとも1つの次のパルス期間のブランキング区間中の溶接システムの溶接回路経路を通る溶接電流を低減するように溶接システムの波形生成器に命じるように構成され得る。コントローラは、パルス溶接過程のパルス期間中の短絡の発生を検出し、且つパルス溶接過程のパルス期間中の短絡の解除の発生を検出するようにさらに構成される。
本発明の実施形態は、パルスアーク溶接過程におけるスパッタを低減する方法を含む。本方法は、溶接システムのコントローラを使用してパルスアーク溶接過程のパルス期間中の短絡を検出する工程を含む。本方法は、短絡の検出に応答して、溶接回路経路を通る溶接電流を低減するために、第1の期間中の溶接システムの溶接回路経路の抵抗を増加する工程をさらに含む。本方法はまた、溶接回路経路を通る溶接電流を増加するために、第1の期間の直後の第2の期間中の溶接システムの溶接回路経路の抵抗を低減する工程を含む。本方法は、短絡の解除を予想し、溶接回路経路を通る溶接電流を低減するために、第2の期間の直後の第3の期間中の溶接システムの溶接回路経路の抵抗を増加する工程をさらに含む。抵抗を増加する工程は、溶接回路経路内に配置されたスイッチングモジュールの電気スイッチを開く工程を含み得る。抵抗を低減する工程は、溶接回路経路内に配置されたスイッチングモジュールの電気スイッチを閉じる工程を含み得る。本方法は、短絡が解除されたことを検知する工程と、短絡が解除されたことを検出することに応答して、溶接システムの溶接回路経路の抵抗を低減する工程とをさらに含み得る。
本発明の実施形態は、パルスアーク溶接過程におけるスパッタを低減する方法を含む。本方法は、溶接システムのコントローラを使用して、パルスアーク溶接過程のパルス期間中の加工物と前進するワイヤ電極との間の短絡を検出する工程を含む。本方法は、短絡の検出に応答して、所定の期間の少なくとも一部にわたる溶接システムの溶接回路経路の電流を低減する工程をさらに含む。パルスアーク溶接過程のほとんどのパルス期間中、所定の期間は、溶接回路経路の電流を最初に増加する必要なしに短絡が解除されるようにする継続時間である。電流を低減する工程は、溶接回路経路の抵抗を増加する工程を含み得る。抵抗を増加する工程は、溶接回路経路内に配置されたスイッチングモジュールの電気スイッチを開く工程を含み得、スイッチングモジュールは、抵抗経路と並列に電気スイッチを含む。本方法は、短絡が解除されない場合に、所定の期間の直後に溶接システムの溶接回路経路の電流を増加する工程をさらに含む。電流を増加する工程は、溶接回路経路の抵抗を低減する工程を含み得る。抵抗を低減する工程は、溶接回路経路内に配置されたスイッチングモジュールの電気スイッチを閉じる工程を含み得、スイッチングモジュールは、抵抗経路と並列に電気スイッチを含む。本方法は、電極と加工物との間の短絡の検出に応答して、前進するワイヤ電極の速度を減速する工程をさらに含み得る。前進するワイヤ電極の速度を減速する工程は、ワイヤ電極を進ませるワイヤ供給器のモータをスイッチオフし、ブレーキをモータへ適用する工程を含み得る。様々な実施形態によると、ブレーキは機械ブレーキ又は電気的ブレーキであり得る。
上記の論述は、一般的に、溶接波形と同じ極性における短絡の解除に関するが、それがDCENであろうとDCEPであろうと、同様の論理及び制御方法論が本発明のいくつかの実施形態において使用され得ることに注意すべきである。ここで、溶接波形はDCEN波形であるが、短絡はEP状態において解除される。これについて、図10〜12に関して以下にさらに述べる。
図10〜12は、改善された性能、スパッタ制御及び入熱を実現する溶接パルスの別の装置及び方法を描写する。具体的には、図10〜12に示される実施形態はDCEN溶接波形を利用する。ここで、短絡はEP状態において解除され、これについて以下にさらに詳細に述べる。
図10は、溶接システム1000の例示的実施形態を描写する。システム1000は、加工物Wを溶接するためにパルス溶接(本明細書で論述される実施形態を含む)を使用することができるという点で、本明細書で述べたシステム100の構成及び動作と類似している。システム1000は、波形生成器180、電力変換器/インバータ120、シャント140、スイッチングモジュール110、高速コントローラ170、電圧フィードバック160、電流フィードバック150などを含み、上に論述したものと同様の部品を有する。しかし、この例示的実施形態はまた、AC溶接モジュール1010を利用する。モジュール1010は、溶接中に加工物へAC溶接信号を提供することができるように、又は短絡事象中などに必要に応じて溶接信号の極性を少なくとも変更することができるように構築及び構成される。図10に示すシステム1000では、モジュール1010は、電力変換器/インバータ120とは別個の部品として示され、実際、電力変換器/インバータ120の筐体外の電源へ結合される別個のモジュールであり得る。しかし、他の例示的実施形態では、モジュール1010は、単一筐体内に存在するように電力変換器/インバータ120と一体化され得る。上に述べた実施形態と同様に、電力変換器/インバータ120は、溶接信号を出力することができ、図示のように少なくとも1つの変圧器を含み得る溶接用途に使用される任意のタイプの既知の電源モジュールであり得る。図10に示すAC溶接モジュール1010の構成は例示的であるように意図されており、本発明の実施形態は、示された構成を使用することに限定されないが、以下に述べるように、AC溶接信号を提供するために他の回路が使用され得る。図10に示すモジュール1010は、参照によりその全体が本明細書に援用される(特許文献2)に記載の(具体的には、この援用される特許の図4に関連して述べられた)AC溶接回路と構成が類似している。この回路の動作及び構成は、この援用される特許において詳細に論述され参照により援用されているため、本明細書では繰り返されない。しかし、明確化のために、図10に示す波形生成器/コントローラ180は、この援用される特許の図4に示すコントローラ220を具現化し得る。さらに、たとえ高速コントローラ170がコントローラ180とは別個のモジュールとして示されても、他の実施形態では、高速コントローラ170はコントローラ180と一体化され得る。また、図10に示すように、いくつかの実施形態では、(特許文献2)に概して述べられるように、電流フィードバック150は、このフィードバックがモジュール1010の制御用コントローラ180により使用され得るようにコントローラ180へ直接結合され得る。
本発明のいくつかの例示的実施形態では、スイッチングモジュール110は、ACモジュール1010を利用する実施形態では存在しなくてもよい。これは、スイッチQ1、Q2が上述のスイッチングモジュール110と同様に利用され得るからである。すなわち、スイッチQ1及び/又はQ2は、スイッチングモジュール110が利用されないように、波形の一定極性部分の期間中に同様に制御され得る。
図10に示すように、モジュール1010は、電極E及び加工物W中を流れる電流が、溶接中に信号の極性が反転され得る方法で制御され得るように、インダクタL1を通る電流流れを制御するために使用される2つのスイッチQ1、Q2を有する。具体的には、電流の流れは、電極Eが溶接波形のある部分の期間中に正であり、次に溶接波形の残りの期間中に負となるように切り替えられるようにスイッチQ1、Q2により制御され得る。スイッチQ1が閉じられ、スイッチQ2が開かれると、電流流れは、電極Eが正極性を有するようにされ、スイッチQ2が閉じられ、スイッチQ1が開かれると、電流流れは、電極Eが負極性を有するようにされる。スナバ1011、1013は、上記の抵抗器112と同様に使用され、STTタイプ回路制御を実現するために使用され得る。
他のAC溶接電源及びAC溶接回路が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく採用され得る。
本出願の図5、7及び9に示すように、パルス溶接は、全溶接形成が一極性(通常、正極性)を有する場合に行われ得る。これは、電流が溶接過程全体にわたって単一方向に流れることを意味する。前に説明したように、一極性において溶接する際、反対極性において短絡を解除することが有利であり得る。これは、特に溶接波形がDCEN波形であり、且つ短絡事象が発生する場合に該当する。電極正モードにおいて短絡を解除することに利点があることが発見された。
図11は、本発明の例示的実施形態による電流波形1100を描写する。図から分かるように、波形1100は主としてDCEN波形である。この例に示す波形は例示的パルス溶接波形であるが、限定しないが、表面張力移行(STT)を含む任意の他のタイプのDCEN溶接波形又はDCENモードにおいて溶接する任意の他の波形が採用され得る。この波形は例示的目的のために示される。
波形1100は、バックグラウンド電流レベル1101と、それぞれピーク電流レベル1103を有する複数のパルス1110とを有する。示されるように、パルス1110後、短絡状態が電極と加工物との間で発生する(又は発生しようとする)短絡事象が発生する(1105)。本発明のいくつかの実施形態では、短絡事象が発生するか又は検出されると、電源(例えば、図10に説明した)は、短絡解除機能が実施される前に極性をDCENからEPへ切り替える。したがって、図示のように、短絡事象では、波形1100の極性は、波形がEP状態である場合に短絡区間1123が発生するようにENからEPへ切り替わる。EP状態になると、電源は任意の既知の短絡解除パルス1120又は機能を使用して短絡を解除し得る。例えば、標準的短絡解除機能が利用され得る。代替的に、図11に示すように、電極のさらなる焼き戻しを行うために、短絡が解除された後にブーストパルス又はプラズマブーストパルス1121が必要に応じて実施され得る。短絡を解除した後のブーストパルス又はプラズマブーストパルスの使用は知られており、本明細書で詳細に述べる必要はない。
短絡解除パルス1120又は機能がEP状態において完了されると、電源は波形1100の極性をEPからENへ切り替え、DCEN波形1100が再開する。例えば、図示のように、バックグラウンド電流1101に達し、次のパルス1110がトリガするまで保持される。電流極性の切り替えは、例えば、図10に示すシステムにより達成され得る。当然のことながら、ACモードにおいて溶接することができる他の電源が本発明の実施形態を実現するために利用され得る。
前に説明したように、短絡がEN状態において解除されると、これは、ときに過剰スパッタを引き起こし得ることが発見された。これは、短絡がENにおいて解除すると電極を押し上げる噴射力に起因し得る。EP状態において短絡を解除することは、より少ないスパッタだけでなく、より安定した短絡の解除につながることが特定された。
本発明の態様は異なる方法で実施され得、これについて以下に簡単に述べる。すなわち、いくつかの例示的実施形態では、負から正極性への変更は、短絡(電極とパドルとの間の物理的接触)が発生したとき若しくは短絡が発生した後に発生し得るか、又は実際の短絡が発生する前に発生し得る。第1の例では、電源は、電圧及び/又は電流を監視することにより短絡を検出する。このような監視及び検出は一般的に知られている。短絡が検出されると、電源は、電流の極性を切り替え、次に、短絡が解除され溶接アークが再設定されるまでEP状態において電流を駆動する。アークが再設定されると、電源は、DCEN波形1100へ戻るように極性を再び切り替える。他の例示的実施形態では、電源は、例えばdv/dtを監視し得る予告回路(一般的に知られた)を使用し得、短絡事象が差し迫って発生していると判断されると、電源は、短絡を解除するために波形1100の極性をENからEPへ切り替え得る。本用途の目的のために、短絡事象の検出は、実際の短絡状態の検出、又は予告回路(又は類似のもの)の使用による差し迫った短絡事象の判断を含む。したがって、本発明の実施形態は、短絡事象のいずれかの検出を使用して、極性の切り換えをトリガするができる。
上に説明したように、EP状態における短絡解除は、波形1100がEN状態へ戻る前に短絡が解除される限り様々な方法で行われ得る。図12は、本発明の一実施形態による短絡解除事象の例示的表現である。示されるように、短絡検出事象は時点1105で発生し(それが実際の短絡か又は発生しようとする短絡の予告かにかかわらず)、及び短絡検出事象後、電源(例えば、図10における)は、示されるように電流をEN状態からEP状態へ駆動する。示された例では、電流は、溶接アークを点火するのに十分なアークを設定するために、及び短絡を解除し始める(例えば、電極のネックダウンを開始する)ために第1の電流レベル1123へ駆動される。第1の電流レベル1123後、電流は、短絡が解除されている間に第2の電流レベル1125へ駆動される。ここで、第2の電流レベル1125は第1の電流レベル1123未満である。この実施形態では、より低い第2の電流レベルは、短絡が時点1107で解除するときの余りに多いスパッタの生成を防止するのに役立つことになる。いくつかの例示的実施形態では、短絡が解除された(1107)後、波形はEN状態へ駆動され戻され得る。しかし、示された実施形態では。電極を焼き戻すために、及びEN状態へ戻る前にアーク安定化を保証するためにブーストパルス1121が利用される。ここで、ブーストパルス1121の電流ピークは第1又は第2の電流レベルのいずれよりも高い。いくつかの例示的実施形態では、電流はブーストパルス1121後にENへ戻される。しかし、図12に示すように、他の例示的実施形態では、アーク安定化期間1127が導入される。ここで、電流は、一定の継続時間中、EP状態のままであり、アーク及び溶接パドルは、電流がEN状態へ戻る前に安定化する。いくつかの例示的実施形態では、アーク安定化期間は0.5〜5msの範囲である。他の例示的実施形態では、この範囲は必要に応じて長くなり得る。さらに、いくつかの例示的実施形態では、アーク安定化期間の電流レベルは、EN波形1100のバックグラウンド部分1101の電流レベルと同じである。例えば、バックグラウンド1101レベルが−40アンペアであれば、期間1127中の電流レベルは+40アンペアになる。他の例示的実施形態では、アーク安定化期間1127中の電流レベルは、バックグラウンド電流1101レベルの85〜120%の範囲である。このような実施形態では、安定化期間1127はまた、溶接中の溶接部内への入熱の制御を支援するために使用され得る。すなわち、電流レベルは、十分な及び/又は安定した入熱が溶接部内に存在することを保証するために調整され得る。この電流レベルを変更することにより、電源は、溶接部内への入熱の態様を制御するためにEP安定化期間1127を使用し得る。加えて、期間1127の継続時間は、必要に応じて入熱が制御されるように電源(例えば、図10における)により調整され得る。例えば、溶接部内への入熱を増加することが望ましければ、電源は、溶接部内への入熱を増加するために期間1127の電流レベル及び/又は継続時間を増加し得る。さらに、本発明の他の例示的実施形態では、期間1127中の電流レベルは、バックグラウンドレベル1101未満であり、バックグラウンドレベルの75〜95%の範囲内である(例えば、バックグラウンドレベルが−50アンペアであれば、範囲は+37.5〜+47.5アンペアであろう)。このような実施形態では、期間1127からの入熱は、低入熱を維持することが望まれる程度に最小に維持される。
前に説明したように、本発明の例示的実施形態は、上に論述された電流波形又は溶接過程の使用に限定されず、他の溶接過程が利用され得る。例えば、図13に示すように、波形の大部分が負極性であり、短絡解除が正極性である定電圧タイプ波形が使用され得る。示されるように、電圧波形1300は、負極性であるピーク1303とバックグラウンド1301電圧とを有するが、短絡検出事象が検出されると、これらの電圧及び電流は、正極性の短絡解除部分1305(電圧)及び1315(電流)へ変更される。示された例示的実施形態では、プラズマブースト部分(1309と1319)は、短絡が解除された後に導入される。当然のことながら、他の例示的実施形態では、プラズマブーストは利用されないことがあり得、又は他の短絡解除後機能が使用され得る。負電流から正電流への遷移は上述のように実施され得る。
上述のように、短絡事象を検出又は判断するために、短絡事象を検出又は予測する公知の方法を含む様々な方法が使用され得る。例えば、いくつかの例示的実施形態は、いずれの時点で短絡事象が発生しようとしているか又は既に発生したかを判断するために、検出アーク電力及び/又はアーク電圧を使用し得る。例示的実施形態では、電圧及び/又は電力の閾値は、検知電圧又は電力が電圧及び/又は電力閾値を超えると、極性の変化が開始されるように設定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、閾値電圧及び/又は電力レベルは、所望のアーク長に基づき選択される。これは、極性が、切り替わる前にアーク長が所望のアーク長であるか、又はその近傍であると切り替わることを保証することになる。いくつかの例示的実施形態では、所望のアーク長は0.2〜0.5mmの範囲である。この制御方法は、負極性を使用する際にアーク力がパドルより固い消耗電極を押し上げ、したがってアーク長が急速に成長することになるため、いくつかの実施形態では望ましい可能性がある。瞬時電力及び/又は電圧を検出及び利用し、これと閾値(スイッチングアーク長に対応する)とを比較することにより、極性は所望の時点で切り替えられ得る。閾値電力及び/又は電圧値は、ユーザ入力情報を含む溶接過程及び作業に関係する様々な入力パラメータに基づき設定され得る。参照テーブルなどを使用する電源/コントローラは、所望の極性スイッチング電力及び/又は電圧値を設定し得る。本発明のいくつかの実施形態では、本明細書で述べた短絡事象又は短絡検出事象は、本明細書に述べる方法論を使用する実際の短絡の検出又は差し迫った短絡の予測のいずれかでよいことに注意すべきである。さらに、本明細書において論述されたように、短絡を解除する事象又は短絡解除事象は、パドルからの消耗電極の実際の切断又は消耗電極の差し迫った解除若しくは分離の判断のいずれかを意味し得る。再び、短絡解除事象は、例えば電圧dv/dtなどを使用して短絡事象を検出するために、上記の方法を使用して検出され得る。例えば、アークの存在又は再点火の検出(分離を示す)が短絡解除事象内に包含され得る。このような検出方法及び回路は当業者に知られている。本明細書における例示的実施形態では、同じ短絡検出回路(既知である)が短絡解除事象を検出するために使用され得る。再び、このような回路は知られており、それらの構造及び動作について本明細書で詳細に述べる必要はない。
他の例示的実施形態では、電源はまた、溶接波形の比dj/dt(時間の変化に対する出力ジュールの変化)を検出又は判断する回路を利用し得、検出された変化率が所定の閾値に達すると、電源は負から正極性へ切り替わる。例えば、負パルス溶接波形を利用する際、大きい溶融ボールが各パルス期間中に電極の端で生成される。dj/dt検出回路(di/dt又はdv/dt回路と同様に構築され得、既知の回路構成を使用し得る)が、コントローラ170及び/又は波形生成器180内に存在し得、溶融ボールの寸法又は短絡事象への接近性を予測するために使用され得る。検出されたdj/dt比が所定の閾値又は値に達すると、電流は負から正極性へ切り替えられる。例示的実施形態では、dj/dt所定の閾値又は値は、溶接作業が開始される前に存在する溶接作業に関係する入力情報に基づきコントローラ170において判断される。実際のdj/dt比がこの閾値と比較され、いずれの時点で電流が負から正極性へ切り替えられるべきかを判断する。本発明のいくつかの例示的実施形態では、dj/dt比は、dj/dt閾値に達すると溶融ボールが電極からパドルへの移行の準備ができているが、ボールがパドルと依然として接触しないように、電極の端上の溶融ボールの相対的寸法に関連付けられ得る。したがって、ボール移行前に電流の極性は負から正へ切り替わるが、溶滴が比較的低いアーク力によりパドルへ向かって移動しパドルに接触し得るように低電流レベル状態である。溶融ボールがパドルと接触すると、コントローラは、正極性において短絡解除機能を開始し、短絡解除機能が完了すると、極性を切り替えて負へ戻す。正極性へ切り替わった後に低電流レベルを使用することにより、ボール移行は、低アーク力により正極性において発生して、安定であり且つ制御された溶滴移行を提供し得る。いくつかの例示的実施形態では、正極性へ切り替わった後の低電流レベルは5〜100アンペアの範囲であり、この電流レベルは、溶滴がパドルと接触する(このとき、短絡解除機能が実施される)まで維持される。他の例示的実施形態では、電流は5〜40アンペアの範囲である。
本明細書に述べられ、援用された例示的システムにより使用され得る別の例示的波形が、以下に述べられる図14〜19に示される。以下に論述される例示的波形は、上に論述され、且つ上記の援用される特許(すなわちその開示全体が参照として本明細書に援用される(特許文献2)及び(特許文献1))において論述された例示的システム及び制御方法論により生成され得る。さらに、(特許文献3)の開示も全体として本明細書に援用される。ここで述べた及び以下に述べる例示的波形は、溶接作業への入熱を必要に応じて制御するためだけでなく、溶接の品質について妥協することなく所望の溶け込みを提供するために使用され得る。次に、波形及び溶接方法論について論述する。以下に述べる波形は、GMAWなどの任意数の溶接型作業において使用され得、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくソリッド、フラックスコア、金属コアなどの様々な種類の消耗電極と共に使用され得ることに注意すべきである。
ここで、図14を参照すると、例示的電圧1410及び電流1420波形が示される。いくつかの点で、電流波形1420は既知のSTT型溶接波形に類似している。例えば、例示的STT型波形は、上に参照した(特許文献2)の少なくとも図7及び図8と、上に参照した(特許文献3)の図1Aとに(それぞれの付随論述と共に)示される。これらの援用される参照文献のために、STT型波形の詳細は本明細書で述べない。しかし、本発明のいくつかの例示的実施形態では、波形1420は、溶接作業内への熱をかなり低減するために使用され得、したがって、低減された入熱を有することから得られる他の利点を可能にするだけでなく、より薄い材料が溶接されるようにする。図14に示すように、これは、STTパルスを2つの異なる極性に分けることにより達成される、ここで、負ピーク電流及びテールアウト電流が入熱を低減するために使用される。典型的STTと同様に、この電流は、電極の端において溶融ボールを加熱するバックグラウンド電流レベル(Aで示される)を有する。溶融ボールがパドルと接触し短絡し始めると、電流レベルは、ボールがパドル内に染み込むように降下される(点Bにおいて)。電流レベルがBにおいて降下した後、ボールが電極からピンチオフするように正のピンチ電流が時点Cにおいて使用される。ピンチポイント手法として、電流レベルは、著しいスパッタなしにボール分離が発生するようにするレベルへ再び降下される(点Dにおいて)。このレベルはバックグラウンド電流レベル未満であり得る。これは、再び、本明細書に援用する既知のSTT型過程に類似している。既知のSTT波形では、アークが時点Dにおいて低電流レベル中に再設定されると、ピーク電流パルスが開始される。しかし、これらの既知のシステムと異なり、本例示的実施形態では、安定化電流段階が開始される(Eを参照されたい)。したがって、例示的実施形態では、電流を直ちにパルス化するのではなく、低い正の電流レベルが所定の継続時間tにわたって維持され、ピーク電流パルスがピンチ電流パルスCの反対極性で開始される前にアークが安定化できるようにする。この所定の継続時間tは、極性の変更が開始される前にアークが安定状態に達するようにし、所与の溶接作業の入力パラメータに基づき溶接電源のコントローラ/CPUにより予め定められ得る。例えば、所定の継続時間は、電極型、ワイヤ供給速度、ピーク電流レベル、移動速度などに基づき判断され得る。この情報を使用することにより、参照テーブルが安定化継続時間tを判断するために使用され得る。例示的実施形態では、安定化継続時間tは0.05〜10msの範囲である。他の例示的実施形態では、安定化継続時間tは0.1〜2.5msの範囲である。図示のように、安定化継続時間は時点1421で開始する。例示的実施形態では、安定化継続時間tは、アークの開始が検出されると開始する。これは、電圧レベル(電圧閾値レベルを超える)の検出及び/又はdv/dt検出の使用に基づき判断され得る。ここで、電圧の変化率は、アークが設定されたことを判断するために検出され得る。従来システムでは、時点1421は、ピークパルスが開始されていたであろう点である。しかし、示された例示的実施形態では、安定化継続時間tが開始される。安定化継続時間tの終了後、時点1423で、電流極性はピーク電流パルスFとそれに続くテールアウトGとを開始させるために変更される。この波形では、ピーク及びテールアウトは同じ極性で行われるが、ピンチ及びバックグラウンド電流と異なる(A、C、D、Eを概して参照されたい)。ピーク及びテールアウトは、電極とパドルとの間の分離を生じるように機能し、且つ電極の端を溶融して次の溶滴を生成し、移行の準備させるために熱を供給するように機能する。この反対極性を使用することにより、同じ又は同様の分離距離が実現されるが、より少ない加熱行為による、したがって、より少ない不要熱をパドルへ加える。したがって、より薄く且つより高い感熱性材料の溶接を可能にする。テールアウト期間G後、電流は、時点1425で切り替えられ反対極性へ戻される。例示的実施形態では、この切り替え点は所定の電流切り替えレベルである。いくつかの例示的実施形態では、この電流切り替えレベルは75アンペア未満であり得る。他の例示的実施形態では、切り替え電流は35〜150アンペアの範囲である。いずれにしても、切り替え電流は、スイッチング回路系が過熱されないように一定レベルであるべきである。切り替え電流は、溶接作業からのピーク電流などの情報を使用して溶接システムコントローラにより予め定められ得る。他の実施形態では、切り替え電流は、回路系が動作中に過熱するか又は損なわれないように、溶接システムの制限に基づき予め定められ得る。
示された実施形態では、継続時間t中の電流レベルは段階D中の分離電流と同じレベルであることに留意されたい。しかし、他の例示的実施形態ではこの限りではない。例えば、いくつかの実施形態では、安定化電流Eは、分離電流Dより高くなり得るが、一方、他の実施形態では低くなり得る。例えば、いくつかの例示的実施形態では、安定化電流Eは、分離電流より5〜25%高い範囲であり得る。当然のことながら、他の実施形態は、これに限定されず、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得る。
図15は、例示的電流波形1500が示される本発明の別の例示的実施形態を描写する。この実施形態では、全溶接波形は交互波形期間を含む。例えば、波形1500は、波形が少なくとも1つの単極性パルス周期(例えば、STT周期)を実現する第1の期間1510を有し得、交互極性周期が使用される波形の期間1520が後に続く。例えば、いくつかの実施形態では、溶接波形1500の少なくとも一部1510では、複数の正のSTT型周期が行われ、波形1500の第2の部分1520では、交流STT周期が使用される。この実施形態は、必要に応じ、入熱レベルに達するように入熱を制御するように使用され得る。したがって、例示的実施形態では、全波形1500は、正の期間1510が1〜N周期にわたって続き交互期間1520が1〜P周期にわたって続く交互期間を有し得る。各交互期間における所定のサイクル数は、あるレベルの所望の入熱を達成するために、ユーザ入力情報に基づき電源コントローラにより判断され得、具体的には、電源上のユーザ入力装置をユーザが使用することにより判断され得る。さらに、いくつかの例示的実施形態では、溶接システムは溶接作業からの全入熱を監視及び/又は計算し得る。検出又は判断された熱が閾値レベルを超えれば、電源は、上述のように複数の交互サイクルを含む波形の第2の期間を自動的に導入する。このようなシステムでは、電源コントローラは入熱を監視及び/又は判断し得、このようなとき、入熱が閾値レベルを下回ると、電源は単一極性周期期間へ戻り得る。
ここで、図16を参照すると、別の例示的溶接波形が描写される。入熱の管理を促進することに加え、図16に示す溶接波形は、所望の溶け込みを提供する一方、溶接中の(特にルートパスにおける溶接時の)磁気吹きの発生から保護することを促進する。鋼(例えば、鋼管)を溶接する際、溶接アークは、単一極性における溶接に起因して加工物内に与えられる残留磁気のために溶接継手から引き上げられ得ることが一般的に知られている。したがって、いくつかの溶接技術は、磁化を最小化する目的で、これらの用途においてAC型溶接波形を使用しようとする。しかし、これらの解決策は、熱と、したがって溶け込みとが低減された溶接波形を生じる。これは、十分且つ完全な溶け込みを得るのに十分な熱が必要とされる特に閉じられたルートパス溶接作業で望ましくない。図16は、入熱を管理し、磁化及び磁気吹きの課題を低減し、且つルートパス溶接を含む様々な溶接作業に必要な所望の溶け込みを実現し得る例示的電圧及び電流波形を描写する。
図16に示すように、例示的電圧1610及び電流1620波形が示される。上に論述したのと同様に、電流波形1620は、電流は短絡が検出された後にピンチされ、及びアークが再点火されるとピークパルスが使用されるという点で、上に論述されたSTT型波形といくつかの点で類似している。しかし、以下に示され論述されるように、この例示的波形はいくつかの重要な点で異なる。例えば、図16に示す実施形態では、短絡と、したがって消耗電極からの溶滴の移行とが負極性において発生する。これについて以下により詳細に説明する。既知の波形同様に、バックグラウンド電流は正極性である(A)。バックグラウンド電流は、短絡事象を促すべき電流レベルである。本明細書で使用されるように、「短絡事象」は、実際の短絡を意味してもよく、又は差し迫った短絡の予測を意味してもよいことに注意すべきである。例示的実施形態は、このいずれかを短絡事象として使用し得、その事象の検出に基づき本明細書で述べるように波形を制御し得る。さらに、(任意の波形又は図に関する)本明細書の実施形態のうちのいくつかが短絡検出又は短絡予測を指す範囲で、本明細書の実施形態のうちのいくつは、限定するように意図されてないが、単に短絡事象について述べるように意図されている。いくつかの例示的実施形態では、バックグラウンド電流は100アンペア未満であるべきであるが、アークを維持するために十分に高いべきである。当然のことながら、電流レベルは、ワイヤ供給速度などに依存して変化し得る。短絡を検出すると(消耗電極がパドルと接触すると)1621、電流は低負極性レベル(溶滴約束レベル)1622へ駆動される。したがって、アークが短絡により消滅される間に極性が変更される。短絡は既知の検出方法により検出され得る。初期電流レベルBは比較的低いべきであるが、溶滴がパドルと係合できるようにするのに十分低いべきである。例示的実施形態では、負係合レベルBは35〜75アンペアの範囲である。他の例示的実施形態では、このレベルは40〜65アンペアの範囲である。この係合レベルBは、パドルへの溶滴の十分な係合を可能にする所定の継続時間にわたって維持される。例示的実施形態では、係合レベルBの継続時間は0.3〜2msの範囲である。他の例示的実施形態では、この係合継続時間は0.5〜1msの範囲である。係合継続時間は、WFS、ピーク電流、入力電力などのユーザ入力に基づきコントローラにより判断され得る。係合期間終了後、負電流は、第1のランプレートCで点1623まで増加され、次に第2のランプレートDでピーク電流レベル1624まで増加される。ピーク電流レベル1624が、アークを再点火するのに十分高い又はdv/dt検出がアーク再点火を予測するのに十分高いピンチ電流を駆動すると、出力は急速に降下され、及び(所望の低電流に達すると)極性は、ピーク電流レベル1625を有する正パルスEへ反転される。ここで、いくつかの例示的実施形態では、ピーク正電流レベル1625はピーク負電流レベル1624未満である。例示的実施形態では、負ピーク1624は、いかなるレベルが必要であろうと短絡を解除するのに十分に高いレベルに達し、正のピーク電流1625より大きいことがあり得る。いくつかの例示的実施形態では、正のピーク電流1625は負ピーク電流1624の50〜150%の範囲内である。別の例示的実施形態では、ピーク電流はピーク電流1624の90〜110%の範囲である。さらに、第1及び第2のランプレート(CとD)は、それぞれ電流をピーク負点1624からピーク正点1625へ変更するために使用されるランプレート未満である。示された実施形態では、ピーク正電流レベル1625は負電流ピークレベル1624未満であることに留意されたい。しかし、他の例示的実施形態ではこの限りではない。いくつかの実施形態では、ピーク電流1625は溶接入力パラメータに基づき参照テーブルにより判断され得、ピンチ電流1624は、溶滴を移行するのにどの程度のピンチ力が必要とされるかにより判断され、したがって、ピーク1625は、いくつかのシナリオではピーク1624より高くなり得る。
上に説明したように、第1のランプレートCは、負電流を溶滴係合レベル1622から遷移レベル1623へ駆動するために使用される。第1のランプレートCは第2のランプレートDより高い。さらに、遷移レベル/点1623は正のピーク電流レベル1625の40〜150%の範囲の電流レベルである。他の例示的実施形態では、遷移点1623は正のピーク電流レベル1625の50〜75%の範囲であり、一方、さらに別の実施形態では、遷移点1623はピーク電流1625の55〜65%の範囲である。いくつかの実施形態では、このような関係を有することで短絡の円滑な解除を可能にする。遷移点1623後、電流ランプレートは、電流を負ピーク1624とするために第2のランプレート部分まで減速される。例示的実施形態では、負ピーク1624は、200〜600アンペアの範囲であり、いくつかの例示的実施形態では275〜350アンペアの範囲である。他の例示的実施形態では、電流は、事象の検出まで第2のランプレートD段階中に増加される。いくつかの実施形態では、事象は、溶滴の消耗電極からの分離の検出であるか、又は差し迫った分離の検出若しくは判断であり得る。例えば、予告回路は、消耗電極からの溶滴分離に先行する電圧変化又はdv/dtの変化を検出するために使用され得る。したがって、いくつかの例示的実施形態では、事象の検出又は予測は、図示のように負から正への極性の変化をトリガする。この検出事象/閾値レベルは溶接パラメータに基づき判断され得る。上記の電流ランプレートプロファイルは、負極性である間、制御された方法で溶滴移行が発生するようにする。いくつかの例示的実施形態では、アーク検出/予測(予告回路を介した)事象はコントローラに電流低減装置又は回路(一般的に知られた)を閉じさせ、電流が閾値(例えば、50〜100アンペア)を下回ると極性が変更される。
溶滴分離の検出/予測後、電流は、上述のように速い電流ランプレートでピーク正レベル1625まで変えられる。また、示すように、対応電圧波形1610では、電圧スパイク1611が負から正への遷移中に発生する。例示的実施形態では、この電圧スパイクは60〜90ボルトの範囲である。この電圧スパイクは、電流が負から正へ移るときに溶接アークを迅速に再設定することを促進し(アークは、負から正へ移ると一時的に消されると理解されるため)、一方、アーク極性遷移における爆発リスクを最小化する。いくつかの実施形態では、電圧スパイクは、極性の切り替え時又は少なくとも切り換え直前に溶滴が電極/消耗電極から離れたという指標である。再び、この電圧スパイクは、電流が負から正極性へ移った後にアークを再点火することを促進する。
正パルスEの電流ピークは、通常、別の短絡が検出されるまで、電流がバックグラウンドレベルへテールアウトする前に一定期間にわたって維持される。正のピークの継続時間は、いくつかの例示的実施形態では予め定められ、1〜5msの範囲であり得、他の実施形態では1〜3msの範囲であり得る。この継続時間は、ワイヤ型、シールドガス型、WFSなどの溶接作業の態様に基づき判断され得る。上に述べた例示的実施形態は、磁気吹きを最小化し、入熱を管理し、最適な溶け込みを提供することにより、溶接作業を改善し得る。加えて、上述の実施形態は、ほとんどの可変極性過程に共通する入熱の損失なしに短絡後のアーク再点火を改善する。
ここで、図17を参照すると、別の例示的溶接波形が示される。上記の例示的実施形態と同様に、この描写された実施形態は、上に論述されたSTT型波形との類似性を有する。図17(並びに図18及び図19)に示す波形の成分は、上に論述されたものと同様の目的に役立ち、したがってここでは繰り返されないことに注意すべきである。例示的実施形態では、」図17に関して述べた波形が様々な用途において使用され得ることが留意され、ここで、ワイヤ供給速度は200ipmをかなり上回り、溶接作業において使用され得る。ここで、WFSは200〜400ipmの範囲である。当然のことながら、他の速度も使用され得るが、いくつかの実施形態では、波形の性能は、より高ワイヤ供給速度作業において改善される。
図17に示すように、電圧波形1710及び電流1720波形が示される。これらの波形は例示的であり、他の実施形態は同様の構造の波形を使用し得る。上に論述された実施形態のいくつかでは、事象は、ワイヤとパドルとの間の短絡の検出後に発生する。しかし、場合により、短絡事象は溶接過程に依存して異なる時間に発生し得、これは、溶接作業のリズムに影響を与え得る。図17の実施形態では、短絡検知閾値制限時間が使用される。図示のように、電流は、短絡事象が点Aで検出されるまでバックグラウンドレベル1721であり、電流は短絡の検出/予測後低レベル1722まで降下される。バックグラウンドレベルは50〜150アンペアの範囲であり得る。低電流レベル1722は、0〜50アンペアの範囲内のいずれかであり得る。これは、いくつかの実施形態では、電流がオフにされてもよく(0アンペア)、又は低レベルに維持されてもよいからである。いくつかの実施形態では、低レベル1722は0.2〜8msの範囲の継続時間にわたって維持され、他の実施形態では低レベルの継続時間は0.4〜1.6msの継続時間にわたって維持される。低電流レベル1722後、電流は、300〜500アンペアの範囲であり得るピンチピーク電流レベル1723まで増加され、溶滴分離が予測又は検出されるまで一定の継続時間にわたって維持される。分離すると、電流レベルは、バックグラウンド電流1721と同様のレベル1724まで急速に降下される。この降下は、溶滴がスパッタ又は著しい爆発なしに分離できるようにする。次に、電流は第2のピークレベル又はプラズマブーストレベル1725まで増加される。例示的実施形態では、ピークレベル1725のピーク電流レベルは300〜500アンペアの範囲であり得、ピンチピークレベル1723と同じピークレベルであり得る。他の例示的実施形態では、ピークレベル1725はレベル1723より高くなり得、一方、他の実施形態では、ピーク1725はピークレベル1723未満になり得る。図示のように、ピーク電流1725は、一定の継続時間にわたって維持され、次にバックグラウンドレベル1721までランプダウンされる。さらに、例示的実施形態は所定の短絡検出継続時間Tの期間を有する。この継続時間は、溶滴が時点1724で分離された後、アークの点火装置において開始される。アークの検出は、任意の既知のアーク検出回路により起こり得る。例えば、電圧又は電圧の変化率は、監視され得るか、又はアークが生成されたことを判断するために使用され得る。これらの回路は周知であるため、本明細書で詳細に述べる必要はない。この継続時間は、溶接システムのコントローラ内のタイミング回路、タイマなどを介して監視される。このようなタイマ又はタイミング回路は周知であり、本明細書で詳細に述べる必要はない。コントローラは、いずれらが最初に発生するかに関わらず短絡の検出又は所定の継続時間Tの終了を探す。例えば、消耗電極が継続時間Tの終了前に短絡すれば、短絡解除機能が本明細書で述べたように開始される。しかし、短絡が期間Tの終了前に検出されなければ、電流は期間Tの終了後(点Bを参照されたい)、バックグラウンドレベル1721より低いレベル1722’まで降下される。すなわち、短絡が所定量の時間(期間T)内に発生しなければ、電流は低レベルまで降下され(又はオフにされ)、短絡事象が発生することを確実にするか又は促進する。低電流1722’部の期間中、電流は短絡事象が発生するまで低レベルに維持される。この低電流レベルは、アークが消耗電極を連続的に消耗するのを防止することを促進し、消耗電極とパドルとの迅速な接触を促進する。低電流レベル1722’は、短絡が検出されるまで維持され、次に、短絡解除が本明細書で述べたように又は他の既知の方法により発生し得る。したがって、本発明の実施形態は、短絡が所望の区間において発生することを保証することにより、比較的一貫した短絡周波数が発生することを保証する。例示的実施形態では、電流レベル1722’(期間Tの終了後に開始される)は、短絡が検知された後の電流レベル1722と同じであり得、いくつかの実施形態では、0〜50アンペアの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、電流は0〜30アンペアの範囲であり得る。代替的に、他の実施形態では、期間Tの終了後の出力電力は0〜500ワットの範囲であり得る。しかし、他の例示的実施形態では、電流レベル1722’はレベル1722より高くても低くてもよい。いずれの場合も、短絡が検出されると、短絡は本明細書で述べたように解除され、システムのコントローラは、いずれが最初に発生するかに関わらず短絡中の溶接過程又は期間Tの終了を連続的に監視する。上に述べられたタイマ又はタイミング回路は公知のタイミング回路と同様に構築及び作動され得ることに留意されたい。したがって、その構造及び動作の詳細な論述は本明細書で述べる必要がない。
例示的実施形態では、期間Tは溶接過程中の溶接入力に基づき予め定められる。このような入力は、WFS、消耗電極直径、消耗電極タイプ、ピーク電流、電圧設定などを含み得る。溶接電源/システムのコントローラは、期間Tの継続時間を判断するために参照テーブル、状態テーブルなどと共にこれらの入力を使用し得る。例示的実施形態では、期間Tは8〜30msの範囲であり得る。他の例示的実施形態では、期間は12〜20msの範囲である。当然のことながら、他の期間が所望の性能を実現するために使用され得る。上に示すように、このタイプの実施形態は、高WFSでの消耗電極の安定且つリズミカルな堆積を可能にし、大きい溶滴の生成及び効率的移行が高移行/蒸着速度を実現できるようにする。
ピーク1725からバックグラウンド1721へのテールアウト部分は、特定の溶接作業の必要及び要望に応じて形成され得ることに留意されたい。
図18は、図17に示すものと同様の波形を描写する。電流波形の類似性のため、同様の参照符号が使用され、その詳細について繰り返さない。しかし、この実施形態では、ワイヤ供給速度及び方向が電流波形と併せて変更されるワイヤ供給速度波形1810が示される。すなわち、例示的実施形態では、ワイヤ/消耗電極は、短絡が生じ電源により確認されるときまで進められる。例示的実施形態では、この確認は、出力信号の電圧及び/又は電流のいずれかを検出することにより検出され得る。例示的実施形態では、短絡は、ピンチパルス電流がそのピーク(点A)に達する時点で確認される。この時点後、ワイヤ方向は後退速度Bへ反転される。例示的実施形態では、ピーク後退速度は前進速度未満である。しかし、他の実施形態では、同じであってもよく又は早くてもよい。例示的実施形態では、ピンチ力(ピンチパルス1723を介する)は、消耗電極がそのピーク反転速度(点B)に達するまで維持される。ある期間後、ピーク反転速度で電流は点1724へ低減される(説明したように少なくとも図17に関して)。電流が時点1724まで低減される時刻付近で、ワイヤはパドルから引き抜かれる(時点C)。いくつかの例示的実施形態では、時点1724における電流は、50アンペア未満であり、いくつかの実施形態では0〜50アンペアの範囲であり得る。ワイヤが低電流レベルでパドルから引き抜かれるため、スパッタは著しく低減され得る。また、時点Cにおいて、電流はプラズマブーストパルス期間中に再び増加し始めるため、ワイヤ供給速度は、ワイヤの前進を開始するために再び低減される。例示的実施形態では、ワイヤは、プラズマブーストパルス1725がそのピーク電流レベルに達する時刻付近でそのピーク前進速度に達する。上述のようなワイヤのこの一定の前進及び後退は、溶接中の溶接性能の改善とスパッタの低減とをもたらす。いくつかの例示的実施形態では、上に述べられたワイヤ後退は、図17に関して述べた期間Tと共に使用され得、他の実施形態では期間Tが利用されない場合に使用され得る。
図19は、本発明のさらに別の例示的波形である。いくつかの用途では、ショートアーク溶接の範囲は物理学により制限されることが知られている。すなわち、溶滴寸法が消耗電極の寸法付近に達すると、溶接過程内の他の力がショートアーク移行過程を、より多くのスパッタを有する傾向があり得、且つ予測可能な方法で短絡しないグロビュール移行過程へ変更する。さらに、いくつかの用途では、公知のショートアーク又はSTT溶接作業は、溶接作業の所望の溶け込み未満の結果を生じる傾向がある。したがって、いくつかの溶接用途では、所望のレベルの溶け込みを実現するSTT又はショートアークタイプ移行を使用することが望ましい。本発明の実施形態は、所定の継続時間中に高バックグラウンド電流を利用し、次に、短絡を誘起するためにバックグラウンドを低レベルにすることにより、溶接品質を損なうことなくこれを達成し得る。これを図19に示す。
図19は、例示的電圧1910及び電流1920波形のそれぞれを描写する。再び、本明細書で論述された他の例示的実施形態と同様に、この実施形態の概念は、STT及びショートアークのものと類似しており、STT又はショートアークタイプの波形を生成することができる公知の電源上で実現され得る。さらに、例示的実施形態は、200〜400ipmの範囲などの高ワイヤ供給速度で溶接用途に使用され得る。加えて、本明細書で論述された波形の利用は、他のショートアーク溶接用途に使用される遮蔽ガスより安価な100%CO遮蔽ガスにより行われ得る。例示的実施形態では、波形9120の平均電流は200〜300アンペアの範囲であり、平均電圧は25〜35ボルトの範囲である。さらに、波形の構造(以下にさらに議論される)のために、例示的波形の短絡周波数は15〜60ヘルツの範囲であり得、他の実施形態では20〜30ヘルツの範囲である。加えて、本明細書で述べた例示的波形を使用して実現される溶滴サイズは、グロビュール移行(移行するために短絡事象を使用する)におけるものに類似しているが、STT又は従来のショートアーク移行により実現されるものより高い溶け込みで移行する。
本明細書で論述される他の波形と同様に、短絡事象A後にピンチ電流パルス1921が開始される。ピンチパルス1921は、パドルへ短絡した後に溶滴をピンチオフすることを促進するために使用される。ピンチパルス1921は、300〜600アンペアの範囲のピーク電流を有し得る。溶滴が切れかかると、電流は、溶滴の爆発的分離を回避するために低レベル1922(0〜75アンペアの範囲内)へ低減される。溶滴が分離した後、アークは再点火され、電流はピンチパルス1921のピーク未満であるパルスピークレベル1923へ増加される。例示的実施形態では、ピークレベル1923は250〜300アンペアの範囲である。いくつかの例示的実施形態では、ピークレベル1923はピンチパルス1921の最大電流レベルの60〜85%の範囲である。他の例示的実施形態では、ピーク電流レベル1923はピンチパルスの最大電流レベルの65〜80%の範囲である。このピーク電流レベル1923は、3〜10msの範囲内であり得る所定の期間T1にわたって維持され、他の実施形態では4〜8msの範囲であり得る。ピーク電流は、期間T1後(点Bにおいて)に終了し、次に、第2の所定の期間T2中に比較的緩やかにランプダウンされる(1924)。期間T2は10〜35msの範囲であり得、いくつかの例示的実施形態では、期間T2は15〜25msの範囲である。この期間の終了後、電流は、150〜250アンペアの範囲のレベルCであり、別の実施形態では175〜225アンペアの範囲である。他の例示的実施形態では、点Cにおける電流レベルはピーク電流レベル1923の55〜75%の範囲である。他の例示的実施形態では、Cにおける電流レベルはピーク1923におけるレベルの60〜70%の範囲である。他の実施形態では、コントローラは点Cまでの継続時間中、点1923で開始する所定の期間を使用し得ることに留意されたい。ここで、実質的に2つのタイマが同時に機能し、一方のタイマは、第1の期間T1のためのものであり、他方のタイマは、時点1923から点Cまで機能する。すなわち、いくつかの例示的実施形態では、BからCまでカウントするために新しい期間が点Bにおいて開始される必要はない。このようなシステム及びカウンタ/タイマは公知であり、本明細書で述べられる必要はない。
点C後、期間T2の終了時に電流は低レベル1925まで降下されるか、又は消耗電極の端が比較的一貫した周波数でパドルと接触することを保証するために遮断される。例えば、例示的実施形態では、電流レベルは0〜50アンペアの範囲となるように降下される。他の例示的実施形態では、電流レベルは20〜40アンペアの範囲となるように低減される。この低電流レベルは、消耗電極とパドルとの接触を促進して短絡を生じる。上記の電流波形により、大きい溶滴が、高ワイヤ供給速度溶接作業における性能を改善できるようにするために高レベルの熱により形成される。また、上記の過程は、短絡移行タイプ溶接作業における改善された溶け込みを提供する。
上記の本発明の例示的実施形態では、時刻T1、T2のそれぞれと様々な論述された電流レベルとは、ワイヤ供給速度、消耗電極寸法、消耗電極タイプ、所望の電力/エネルギー入力だけでなく、他の可能な係数を含む(これらに限定しないが)ユーザ入力情報に基づき電源コントローラにより選択され得る。コントローラは、ユーザ入力データに基づき波形のパラメータのそれぞれを判断するために状態テーブル、参照テーブルなどを使用し得る。さらに、いくつかの実施形態では、図18に関して上に論述されたワイヤ反転は、図19に示す波形の実施形態により実現され得る。
本明細書で開示及び論述された溶接システム及び回路系は、本明細書で論述された波形の任意のものとその実施形態とを実現し得ることに留意されたい。
本出願の特許請求される主題がいくつかの実施形態を参照して述べられたが、特許請求される主題の範囲から逸脱することなく様々な変更形態がなされ得、均等物が置換され得ることを当業者は理解するであろう。加えて、特許請求される主題の教示の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を、特許請求される主題の教示に対して適合させるために多くの修正形態がなされ得る。したがって、特許請求される主題は、開示された特定の実施形態に限定されないように意図されており、むしろ、特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲に入るすべての実施形態を含むように意図されている。
100 電気アーク溶接システム
110 スイッチングモジュール
111 電気スイッチ
112 抵抗器
120 電力変換器
121 溶接出力
122 溶接出力
123 インバータ電源
124 フリーホイールダイオード
130 ワイヤ供給器
140 電流シャント
150 電流フィードバックセンサ
160 電流フィードバックセンサ
161 感知電圧信号
162 感知電圧信号
170 高速コントローラ
171 指令信号
172 ブランキング信号
180 波形生成器
181 溶接波形信号
210 溶接回路インダクタンス
220 コントローラ
400 方法
410 工程
420 工程
430 工程
440 工程
450 工程
500 従来のパルスDCEN出力電流波形
510 ピークパルス
520、530 時刻
540 短絡区間
610 溶融金属のボール
620 繋留部
630 スパッタ
700 波形
710 ピークパルス
720 時刻
730 時刻
740 短絡区間
750 プラズマブーストパルス
800 方法
810 工程
820 工程
830 工程
840 工程
850 工程
900 波形
920 時刻
930 時刻
940 短絡区間
960 ブランキング区間
1000 溶接システム
1010 AC溶接モジュール
1011 スナバ
1013 スナバ
1100 波形
1101 バックグラウンド電流レベル
1103 ピーク電流レベル
1105 時点
1110 パルス
1120 短絡解除パルス
1121 プラズマブーストパルス
1123 第1の電流レベル
1125 第2の電流レベル
1127 安定化期間
1300 電圧波形
1301 バックグラウンド
1303 ピーク
1305 短絡解除部分
1309 プラズマブースト部分
1310 電流波形
1311 バックグラウンド
1313 ピーク
1315 短絡解除部分
1319 プラズマブースト部分
1410 電圧波形
1420 電流波形
1421 安定化継続時間開始点
1423 安定化継続時間終了点
1425 反対極性電流点
1500 電流波形
1510 第1の期間
1520 第2の部分
1610 電圧波形
1611 電圧スパイク
1620 電流波形
1621 短絡検出時
1622 低負極性レベル
1623 遷移レベル
1624 負ピーク電流レベル
1625 正ピーク電流レベル
1710 電圧波形
1720 電流波形
1721 バックグラウンドレベル
1722 低電流レベル
1722’ レベル
1723 ピンチピーク電流レベル
1724 時点
1725 ピークレベル
1810 ワイヤ供給速度波形
1910 電圧波形
1920 電流波形
1921 ピンチパルス
1922 低レベル
1923 パルスピークレベル
1924 ランプダウン
1925 低電流レベル
9120 波形

Claims (20)

  1. 加工物上の溶接作業のために入力電力を受け、且つ溶接波形を溶接電極へ出力するように構成された溶接電力変換器と、
    前記電極と前記加工物との間の短絡事象を検出し、且つ前記電極と前記加工物との間の短絡解除事象を検出する短絡検出回路と、
    前記溶接作業中に溶接電流の極性を変更する可変極性回路と
    を含む溶接システムであって、前記溶接波形は、
    第1の極性及びバックグラウンド電流レベルを有するバックグラウンド部分と、
    前記短絡検出回路が短絡事象を検出すると開始される短絡解除部分であって、第2の極性である、短絡解除部分と、
    前記第1の極性を有し、且つ前記第1の極性におけるピーク電流レベルを有する電流パルスであって、前記短絡解除部分後に発生する、電流パルスと、
    前記第1の極性を有し、且つ第2の継続時間後に発生するテールアウト部分と
    を含む、溶接システム。
  2. 前記短絡解除部分は、
    第2の極性及び第1の継続時間にわたって維持される係合電流レベルを有する溶滴係合部分であって、前記短絡事象が検出された後に発生する、溶滴係合部分と、
    第1の電流ランプレートを有する、前記第2の極性における第1のランプレート部分と、
    第2の電流ランプレートと前記第2の極性におけるピーク電流とを有する、前記第2の極性における第2のランプレート部分と
    を含み、前記第2のランプレートは、前記第1の電流ランプレート未満であり、及び前記第2のランプレートは、前記第1のランプレート部分後に発生する、請求項1に記載の溶接システム。
  3. 前記係合電流レベルは、35〜75アンペアの範囲である、請求項2に記載の溶接システム。
  4. 前記第1の継続時間は、0.3〜2msの範囲である、請求項2に記載の溶接システム。
  5. 前記第1の継続時間は、0.5〜1msの範囲である、請求項2に記載の溶接システム。
  6. 前記第1の継続時間は、前記溶接作業の少なくとも1つの入力パラメータによって判断される所定の継続時間である、請求項2に記載の溶接システム。
  7. 前記第2の極性におけるピーク電流は、200〜600アンペアの範囲である、請求項1に記載の溶接システム。
  8. 前記第1のランプレート部分と前記第2のランプレート部分との間の遷移点は、前記第1の極性におけるピーク電流の50〜150%の範囲である電流レベルである、請求項2に記載の溶接システム。
  9. 前記第1の極性における前記ピーク電流レベルは、前記第2の電流レベルにおけるピーク電流レベル未満である、請求項2に記載の溶接システム。
  10. 前記溶接作業の電圧は、前記第2の極性における前記ピーク電流から前記第1の極性におけるピーク電流への遷移中に電圧ピークレベルに達し、前記電圧ピークレベルは、60〜90ボルトの範囲である、請求項2に記載の溶接システム。
  11. 溶接される加工物上に溶接作業のための溶接電力変換器を設ける工程と、
    前記加工物上での前記溶接作業のために、前記溶接電力変換器から溶接電極へ溶接波形を出力する工程と、
    前記電極と前記加工物との間の短絡事象を検出する工程と
    を含む溶接方法であって、前記溶接波形は、
    第1の極性及びバックグラウンド電流レベルを有するバックグラウンド部分と、
    前記短絡事象が検出されると開始される短絡解除部分であって、第2の極性である、短絡解除部分と、
    前記第1の極性を有し、且つ前記第1の極性におけるピーク電流レベルを有する電流パルスであって、前記短絡解除部分後に発生する、電流パルスと、
    前記第1の極性を有し、且つ第2の継続時間後に発生するテールアウト部分と
    を含む、溶接方法。
  12. 前記波形は、
    第2の極性及び第1の継続時間にわたって維持される係合電流レベルを有する溶滴係合部分であって、前記短絡事象が検出された後に発生する、溶滴係合部分と、
    第1の電流ランプレートを有する、前記第2の極性における第1のランプレート部分と、
    第2の電流ランプレートと前記第2の極性におけるピーク電流とを有する、前記第2の極性における第2のランプレート部分と
    をさらに含み、前記第2のランプレートは、前記第1の電流ランプレート未満であり、及び前記第2のランプレートは、前記第1のランプレート部分後に発生する、請求項11に記載の溶接方法。
  13. 前記係合電流レベルは、35〜75アンペアの範囲である、請求項12に記載の溶接方法。
  14. 前記第1の継続時間は、0.3〜2msの範囲である、請求項12に記載の溶接方法。
  15. 前記第1の継続時間は、0.5〜1msの範囲である、請求項12に記載の溶接方法。
  16. 前記第1の継続時間は、前記溶接作業の少なくとも1つの入力パラメータによって判断される所定の継続時間である、請求項12に記載の溶接方法。
  17. 前記第2の極性におけるピーク電流は、200〜600アンペアの範囲である、請求項11に記載の溶接方法。
  18. 前記第1のランプレート部分と前記第2のランプレート部分との間の遷移点は、前記第1の極性におけるピーク電流の50〜150%の範囲である電流レベルである、請求項12に記載の溶接方法。
  19. 前記第1の極性における前記ピーク電流レベルは、前記第2の電流レベルにおけるピーク電流レベル未満である、請求項12に記載の溶接方法。
  20. 前記溶接作業の電圧は、前記第2の極性における前記ピーク電流から前記第1の極性におけるピーク電流への遷移中に電圧ピークレベルに達し、前記電圧ピークレベルは、60〜90ボルトの範囲である、請求項12に記載の溶接方法。
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