JPH09308935A - 仕上転造ダイス - Google Patents
仕上転造ダイスInfo
- Publication number
- JPH09308935A JPH09308935A JP12504296A JP12504296A JPH09308935A JP H09308935 A JPH09308935 A JP H09308935A JP 12504296 A JP12504296 A JP 12504296A JP 12504296 A JP12504296 A JP 12504296A JP H09308935 A JPH09308935 A JP H09308935A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tooth
- gear
- die
- rolling
- finish
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Gears, Cams (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の仕上転造ダイス3では、歯車7部のつ
ぶし代が多いほど転造部10と非転造部11との間に段
差9とバリ8が多大に生じ、それらが実機運転時に障害
をもたらし性能に不具合を起していた。 【解決手段】 所定の間隔を隔てて相対向する加工面を
備え、互いに平行に相対往復駆動される一対の平形仕上
転造ダイス1の各歯の側面に面取り部2を許容範囲4の
量だけ面取りすることにより、つぶし代が3枚歯厚で5
0〜60μmと多量につぶして歯面を整えても、転造部
10と非転造部11との段差6を滑らかにできる。
ぶし代が多いほど転造部10と非転造部11との間に段
差9とバリ8が多大に生じ、それらが実機運転時に障害
をもたらし性能に不具合を起していた。 【解決手段】 所定の間隔を隔てて相対向する加工面を
備え、互いに平行に相対往復駆動される一対の平形仕上
転造ダイス1の各歯の側面に面取り部2を許容範囲4の
量だけ面取りすることにより、つぶし代が3枚歯厚で5
0〜60μmと多量につぶして歯面を整えても、転造部
10と非転造部11との段差6を滑らかにできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は予加工後の歯面を整
える仕上転造を行う際に使用される仕上転造ダイスに関
するものである。
える仕上転造を行う際に使用される仕上転造ダイスに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】歯車は、所定のねじれ角に従ってホブカ
ッタや転造ダイス等で粗加工され、熱処理後に要求歯車
精度を得るために再びホブカッタで数分間の時間をかけ
て歯切り整える、いわゆる再ホブ切りといわれる工程を
行うことで形成される。しかし、工数が多く製造原価に
大きな影響を及ぼしていた。そこで近年では、再ホブ切
りの代わりに予加工後の歯面をつぶして整える仕上転造
法が試みられており、大幅な工数低減に寄与していた。
ッタや転造ダイス等で粗加工され、熱処理後に要求歯車
精度を得るために再びホブカッタで数分間の時間をかけ
て歯切り整える、いわゆる再ホブ切りといわれる工程を
行うことで形成される。しかし、工数が多く製造原価に
大きな影響を及ぼしていた。そこで近年では、再ホブ切
りの代わりに予加工後の歯面をつぶして整える仕上転造
法が試みられており、大幅な工数低減に寄与していた。
【0003】一方歯車を使用する電動工具等の製品側で
は、被削材切削量の増大や切削時間の短縮等の理由によ
る性能向上や、ピニオン部の高寿命の要求が高まってお
り、歯車の軸方向に対するねじれ角を大きくしなければ
ならない傾向にある。特にホブカッタでの歯切では、ね
じれ角が30度以上になると切削抵抗が極端に大きくな
る。その結果、高負荷によりワークがチャッキング部か
ら動いてしまい予歯切りの段階では、歯形、歯筋等の歯
車精度は等級外となる。このようなワークに至っては仕
上転造する場合、通常10μm程度の3枚歯厚のつぶし
代では歯形、歯筋等の歯車精度は矯正されない。そこで
50〜60μmの3枚歯厚のつぶし代が必要になってく
るが、図2のような従来の仕上転造ダイス3では、図5
及び図7に示すようにバリ8と段差9が生じやすく、つ
ぶし代が多いほどその量は多かった。
は、被削材切削量の増大や切削時間の短縮等の理由によ
る性能向上や、ピニオン部の高寿命の要求が高まってお
り、歯車の軸方向に対するねじれ角を大きくしなければ
ならない傾向にある。特にホブカッタでの歯切では、ね
じれ角が30度以上になると切削抵抗が極端に大きくな
る。その結果、高負荷によりワークがチャッキング部か
ら動いてしまい予歯切りの段階では、歯形、歯筋等の歯
車精度は等級外となる。このようなワークに至っては仕
上転造する場合、通常10μm程度の3枚歯厚のつぶし
代では歯形、歯筋等の歯車精度は矯正されない。そこで
50〜60μmの3枚歯厚のつぶし代が必要になってく
るが、図2のような従来の仕上転造ダイス3では、図5
及び図7に示すようにバリ8と段差9が生じやすく、つ
ぶし代が多いほどその量は多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにして作られ
た図5に示す従来の歯車7は、図7に示す転造部10と
非転造部11の間の段差9部に発生するバリ8が、運転
時に脱落して相手歯車との噛み合い部にその脱落片が巻
き込み、異常音及び異常摩耗を引き起こしていた。また
最悪の場合、この段差9が切欠き効果を生み、衝撃切削
時に折れて破損してしまう事故を引き起こしていた。本
発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、転造
部と非転造部との段差を滑らかで健全な歯車を提供でき
るようにすることである。
た図5に示す従来の歯車7は、図7に示す転造部10と
非転造部11の間の段差9部に発生するバリ8が、運転
時に脱落して相手歯車との噛み合い部にその脱落片が巻
き込み、異常音及び異常摩耗を引き起こしていた。また
最悪の場合、この段差9が切欠き効果を生み、衝撃切削
時に折れて破損してしまう事故を引き起こしていた。本
発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、転造
部と非転造部との段差を滑らかで健全な歯車を提供でき
るようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、所定の
間隔を隔てて相対向する加工面を備え、互いに平行に相
対往復駆動される一対の平形仕上転造ダイスの各歯の側
面を面取りすることにより達成される
間隔を隔てて相対向する加工面を備え、互いに平行に相
対往復駆動される一対の平形仕上転造ダイスの各歯の側
面を面取りすることにより達成される
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明仕上転造ダイスを使用
した仕上転造方法を図に基づき説明する。仕上転造ダイ
ス1には、ハイス材製の長さ400mmで圧力角は20
度、各歯のテーパは0.004mm/一歯のものを用
い、ブランク材には一般的な炭素鋼を用い、長さ150
mmに製作した歯車ブランクに仕上転造での3枚歯厚の
つぶし代を60μmとし、夫々予歯切り寸法を3枚歯厚
で6.29mm、歯先円形をφ10.19mm、ねじれ
角30度の仕様とした。歯車ブランクをダイス1を用い
て速度15、000mm/分で仕上転造をした。その結
果、図4、図6に示す如く、転造部10と非転造部11
との段差6が滑らかな歯車を得ることができた。ダイス
1の側面には、60μmの3枚歯厚つぶし代での最適な
側面面取り半径2.5mmの面取り2がすべての歯の側
面に施してある。この面取り2の半径の決定は、両ダイ
ス1の芯間距離を種々変えて実験をし、図3のグラフの
横軸に示す各々の3枚歯厚つぶし代での転造後における
転造部10と非転造部11との段差6を測定し、縦軸に
示すダイス側面の面取り半径を調べて許容範囲4を見出
した。
した仕上転造方法を図に基づき説明する。仕上転造ダイ
ス1には、ハイス材製の長さ400mmで圧力角は20
度、各歯のテーパは0.004mm/一歯のものを用
い、ブランク材には一般的な炭素鋼を用い、長さ150
mmに製作した歯車ブランクに仕上転造での3枚歯厚の
つぶし代を60μmとし、夫々予歯切り寸法を3枚歯厚
で6.29mm、歯先円形をφ10.19mm、ねじれ
角30度の仕様とした。歯車ブランクをダイス1を用い
て速度15、000mm/分で仕上転造をした。その結
果、図4、図6に示す如く、転造部10と非転造部11
との段差6が滑らかな歯車を得ることができた。ダイス
1の側面には、60μmの3枚歯厚つぶし代での最適な
側面面取り半径2.5mmの面取り2がすべての歯の側
面に施してある。この面取り2の半径の決定は、両ダイ
ス1の芯間距離を種々変えて実験をし、図3のグラフの
横軸に示す各々の3枚歯厚つぶし代での転造後における
転造部10と非転造部11との段差6を測定し、縦軸に
示すダイス側面の面取り半径を調べて許容範囲4を見出
した。
【0007】以上のような条件で、本発明ダイス1を用
いて歯車を製作して実機に組み込み、衝撃切削試験、苛
酷寿命試験等の一般的な検査実験を行った結果、衝撃切
削試験で目標200回以上、起動停止試験では目標50
00回以上をクリアし、すべて一般的な基準を満足し
た。
いて歯車を製作して実機に組み込み、衝撃切削試験、苛
酷寿命試験等の一般的な検査実験を行った結果、衝撃切
削試験で目標200回以上、起動停止試験では目標50
00回以上をクリアし、すべて一般的な基準を満足し
た。
【0008】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、各歯の側
面を面取りした仕上転造ダイスとすることにより、転造
部と非転造部との境の段差に生じたバリが、運転時に脱
落して相手歯車との噛み合い部にその脱落片が巻き込
み、異常音及び異常摩耗を引き起こしたり、段差により
切欠き効果が生じ、衝撃切削時に折れて破損しない歯車
を提供できる。
面を面取りした仕上転造ダイスとすることにより、転造
部と非転造部との境の段差に生じたバリが、運転時に脱
落して相手歯車との噛み合い部にその脱落片が巻き込
み、異常音及び異常摩耗を引き起こしたり、段差により
切欠き効果が生じ、衝撃切削時に折れて破損しない歯車
を提供できる。
【図1】 本発明仕上転造ダイスの一実施例を示す斜視
図。
図。
【図2】 従来の仕上転造ダイスの一例を示す斜視図。
【図3】 つぶし代に対するダイス側面の面取り許容範
囲を示すグラフ。
囲を示すグラフ。
【図4】 本発明ダイスで仕上転造した歯車を示す斜視
図。
図。
【図5】 従来のダイスで仕上転造した歯車を示す斜視
図。
図。
【図6】 本発明ダイスで仕上転造した歯車の転造部を
示す拡大断面図。
示す拡大断面図。
【図7】 従来のダイスで仕上転造した歯車の転造部を
示す拡大断面図。
示す拡大断面図。
1、3はダイス、2は面取り、5、7は歯車、6、9は
段差、8はバリ、10は転造部、11は非転造部であ
る。
段差、8はバリ、10は転造部、11は非転造部であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 康男 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 予加工を施した後に歯面を整えることを
目的として仕上転造を行う際に使用される仕上転造ダイ
スであって、 転造部と非転造部との段差を滑らかにするために各歯の
側面を面取りしたことを特徴とする仕上転造ダイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12504296A JPH09308935A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 仕上転造ダイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12504296A JPH09308935A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 仕上転造ダイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09308935A true JPH09308935A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14900407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12504296A Pending JPH09308935A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 仕上転造ダイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09308935A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7908897B2 (en) | 2005-05-06 | 2011-03-22 | Honda Motor Co., Ltd. | Spline rolling tool, and process of manufacturing spline rolling tool |
CN104526069A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-22 | 重庆机床(集团)有限责任公司 | 一种滚齿-倒棱-去毛刺复合机床 |
-
1996
- 1996-05-20 JP JP12504296A patent/JPH09308935A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7908897B2 (en) | 2005-05-06 | 2011-03-22 | Honda Motor Co., Ltd. | Spline rolling tool, and process of manufacturing spline rolling tool |
CN104526069A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-22 | 重庆机床(集团)有限责任公司 | 一种滚齿-倒棱-去毛刺复合机床 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040907 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050111 |