JPH09308398A - 透水性多孔質板を用いた自動給排水装置 - Google Patents

透水性多孔質板を用いた自動給排水装置

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JPH09308398A
JPH09308398A JP12477196A JP12477196A JPH09308398A JP H09308398 A JPH09308398 A JP H09308398A JP 12477196 A JP12477196 A JP 12477196A JP 12477196 A JP12477196 A JP 12477196A JP H09308398 A JPH09308398 A JP H09308398A
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JP
Japan
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water
container
soil
porous plate
permeable porous
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Pending
Application number
JP12477196A
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English (en)
Inventor
Takaharu Yamamoto
隆晴 山本
Takashi Matsumoto
隆 松本
Yuji Maeda
裕司 前田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コンパクトで安価な装置で灌水の労力や過灌
水の害を防ぎ、植物栽培の容易化を達成する。 【解決手段】 一部が透水性多孔質板3から成り、その
外側に水を充填した密閉容器4を透水性多孔質板3を介
して接合した植生用容器1であって、土壌水の水位と密
閉容器4内部の水位との差異により、密閉容器4内の水
を透水性多孔質板3を介して土壌中に毛管浸出させる、
もしくは土壌中の水を透水性多孔質板3を介して密閉容
器4内に毛管浸出させる自動給排水装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負圧差灌水技術を
利用した自動給排水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来にあっては樹木の育成に際し毎日の
給水の手間を省くべく種々の自動給水可能な装置が提案
されている。その主なものは一つには点滴灌水方式等が
あるが土壌の過湿、乾燥を防ぐため土壌水分センサー等
により土壌水分を検知し、間欠給水の間隔を決定する必
要がある為、装置が複雑となり高価な物となる。ところ
で、これらの問題を解決するために考えられた、いわゆ
る負圧差灌水システムは土壌中に透水性多孔質物を埋設
し、遊離空気の除去をポンプ等の設備を利用して実施す
る必要があるため設備が高く、メンテナンスも複雑にな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】きわめて小規模な、た
とえば植生用容器、植木鉢等でもこの負圧差灌水システ
ムにより栽培管理しようとすると、ポンプ等の動力源及
び制御部が必要となり装置が複雑となり、極めて高価な
ものとなる。すなわち、連続的にこのシステムを維持す
るためには、発生する遊離空気の除去が必須となるた
め、常時または間欠でポンプにより水を流通循環させる
ことが固定観念として一般的に行なわれ、ポンプの耐用
年数等の問題もあった。
【0004】そこで、本発明者は、このような課題を解
決し、コンパクトで安価な、かつ負圧差灌水法の利点を
損なわない装置を見出すべく、種々検討を行ない、本発
明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、植生土壌を
入れた容器の少なくとも一部が透水性多孔質板から成
り、その外側に水を充填した密閉容器を透水性多孔質板
を介して接合した植生用容器であって、水を充填した密
閉容器と透水性多孔質板に接する土壌水と給水管で連通
した給水容器から成り、透水性多孔質板に接する土壌水
の水位と密閉容器内部の水位との差異により、密閉容器
内の水を透水性多孔質板を介して土壌中に毛管浸出させ
る、もしくは土壌中の水を透水性多孔質板を介して密閉
容器内に毛管浸出させる、ように構成された自動給排水
装置にある。以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、本発明においては、植生用
容器内部に土壌層、そしてその植生用容器の1部もしく
は大半が透水性多孔質板から成り、その外側に水を充填
した密閉容器を透水性多孔質板を介して接合した植生用
容器において、土壌層の土壌は、天然土壌、及び培養土
等の人工土壌が一般的であるが、有機物を含まないもの
であっても本発明の自動給排水装置により、植物栽培に
用いうるものであれば、特に制限されない。本発明にお
いては、常時、植物に必須の水分を随時供給しうるの
で、保水層としての土壌は比較的少量であってもよい。
したがって、その分の空間を後述する給水容器等の収納
にあてることもできる。土壌層の厚みは容器の大きさに
応じて適宜選定しうる。
【0006】給水容器部は、上記土壌中に後述する方法
で浸出させる水を貯めるものであり、植物育成に適した
ものであれば、水の種類は限定されない。この場合、必
要に応じて肥料等を溶解させておくことができる。給水
部の大きさも、容器の大きさに応じて適宜選定しうる。
容器の形状は、各種の植生用容器、植木鉢等、任意とす
ることができ、大きさも目的等により適宜選ぶことがで
きる。また、その材質も特に制限されないが、たとえば
プラスチック等が好適である。
【0007】本発明において、植物に供給する水分は植
生用容器下部又は外周に有接する透水性多孔質板より供
給されるため、地表の温度の影響を受け難く、土壌層内
の水分が蒸発し難い点で有利である。また播種時には密
閉容器と給水容器間に休止弁を設置し、密閉容器上部に
開放弁を設けることにより密閉容器内を水頭圧で加圧に
して給水しても良い。これにより植生用容器の土壌内へ
の強制給水も可能となる。
【0008】本発明において、植生用容器、植木鉢等を
屋外に設置し、雨水等が土壌内に浸透すると土壌内の水
位が密閉容器内の水位より高くなり、透水性多孔質板を
介して植生用容器の土壌層と密閉容器内の水位差見合い
で土壌層内の水が密閉容器内に毛管浸出する。給水容器
の水面水位を調整する事により、この水位差を調整する
事ができ土壌内の過剰水を密閉容器内に排出させ、植生
に最適の土壌水分を維持することが可能となる。また給
水容器内に排出された過剰水は給水容器にオーバーフロ
ー管等を設置する事により水位を保持し適宜排出する事
が出来る。
【0009】透水性多孔質板の材料は一般には陶磁器、
コンクリート、多孔質ガラスが好ましいが、金属焼結
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ゴム等のプラスチ
ックスを原料とした透水性多孔質成型体、更に、フィル
ター材料として利用できる素材を板状に成型した物など
が利用できる。水蒸気や水を通過させる関係から親水性
の材料又は親水化処理した素材が好ましい。これらの透
水性多孔質材料は孔径0.01〜200μm程度の範囲
の孔を有することが望ましく、これより細かい場合は使
用中に目詰まりが起こり易い上に流体の流動抵抗が大き
いので水の流通性が悪く、またこれより粗い場合には空
気が流入し、水位を保持するのが困難となりやすい。特
に望ましい孔径は0.1〜50μm程度の範囲で、孔径
分布が狭いものが特に好適である。特に石英質の多い陶
土を成型し、焼成して得られる孔径が10μm前後の透
水性多孔質成型体が好ましい。
【0010】これらの透水性多孔質材料は板状に成型し
て透水性多孔質板として利用される。その外径、肉厚、
幅、長さは特に制約は無く円形または矩形でも良い。肉
厚は薄すぎると通気耐圧が小さく気泡が入りやすく、強
度も低下する。よって通気耐圧が10cmから200c
m水柱、好ましくは50cmから150cm水柱となる
ような肉厚の透水性多孔質板が良い。また透水性多孔質
板は遊離空気が当板上に溜まり難いようにわずかな曲率
を有しても良い。曲率半径10mm〜3000mm程
度、好ましくは30mm〜500mmが良い。また材質
に応じてセラミックスなど可撓性に乏しく、たわみ応力
で破損し易いものの場合は、プラスチック材料のように
可撓性に富むものも使用する事が出来る。
【0011】本発明においては、この透水性多孔質板の
下部に設けられた給水容器の水を透水性多孔質板と導通
させ、密閉容器と給水容器との間の水の流路には水が飽
和し、水は静止状態となり、管内の水位は透水性多孔質
板に接する土壌水と同水位、或いはそれ以下の水位もし
くはそれ以上の水位となる。水位の調節は、たとえば、
目的とする形状に水位の生じる最低の高低差を設けるこ
とでよく、水の消費によって給水容器の水面の低下によ
る水位差の変化は目的とする装置内において許容しうる
範囲内の問題として解決しうる。
【0012】本発明においては、このような構成を採る
ことにより、該透水性多孔質板に接する土壌水の水位と
密閉容器内の水位の差異により、密閉容器内の水を土壌
中に毛管浸出させることができる。この場合、前記のよ
うに流路内の水は、静止状態にあるが、土壌中に毛管浸
出される量の水のみが給水容器より補給されることにな
る。なお、給水容器への水の供給は、たとえば給水容器
の液面上方に設けられた給水口から適宜行なうことがで
きる(たとえば夏には1ケ月に2回、秋〜冬には2〜3
ケ月に1回)が、一定の水位以下になった場合にボール
タップ等を利用した簡易的な自動給水装置を採用しても
良い。
【0013】図1は、本発明の自動給排水装置の一実施
態様を示すものであり、植生用容器1内に土壌層2及び
植生用容器1下部に透水性多孔質板3が設けられてお
り、植生用容器1外部に密閉容器4が有接している。密
閉容器4の下部には給水容器5が通水管6で導通され、
水位の設定は、設計上給水容器5の水面と透水性多孔質
板3に接する土壌層2内との水位の高低差により設定さ
れる。通水管6には休止弁7が付いており、この弁7を
閉にして密閉容器4の上部にある開放弁8を開にする事
で播種時の制圧給水も可能となる。またスタート時の満
水方法は開放弁8より水を密閉容器4内に注入し休止弁
7を開として下部給水容器5内の水位を決める。通常の
機能は給水容器5内の水位を決めた後、密閉容器4に開
放弁8より水を注入満水とする。次に開放弁8を閉とし
て休止弁7を開とし、開放弁8を微開とし密閉容器4内
の水が給水容器5内に入り、通水管6内が満水となるこ
とを確認後、開放弁8を閉とする。これにより透水性多
孔質板3と給水容器5の水面間で水位差が生じ、土壌2
内の水位バランスにより土壌2内の水位が低ければ水は
透水性多孔質板3より土壌2内に水位差見合いで供給さ
れる。逆に土壌層2内の水位が密閉容器4内の水位より
高ければ、水は透水性多孔質板3を介して密閉容器内4
に水位見合いで排出される。また給水容器5には当容器
の水面位置を維持するためのオーバーフロー管10が設
置されている。植生用容器1及び密閉容器4はスカート
9により給水容器の上部に設置される。当スカート9に
は水位確認用の窓が備えてある。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、植生用容器、もしくは
植生用鉢等の自動給排水装置としてコンパクトで安価な
負圧差灌水装置を得ることができる。すなわち、負圧差
灌水栽培の長所を生かし、かつ灌水の労力や過灌水の害
を防ぎ、植物栽培の容易化を達成しうる。本発明によれ
ば、たとえば小規模な植生用容器の場合であれば、1回
の給水で2週間〜3週間の連続使用が可能なことを確認
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負圧差灌水技術を利用した自動給排水
装置の一実施態様を示す図である。
【符号の説明】
1 植生用容器又は鉢 2 土壌(層) 3 透水性多孔質板 4 密閉容器 5 給水容器 6 通水管 7 休止弁 8 開放弁 9 スカート 10 オーバーフロー管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植生土壌を入れた容器の少なくとも一部
    が透水性多孔質板から成り、その外側に水を充填した密
    閉容器を透水性多孔質板を介して接合した植生用容器で
    あって、水を充填した密閉容器と透水性多孔質板に接す
    る土壌水と給水管で連通した給水容器から成り、透水性
    多孔質板に接する土壌水の水位と密閉容器内部の水位と
    の差異により、密閉容器内の水を透水性多孔質板を介し
    て土壌中に毛管浸出させる、もしくは土壌中の水を透水
    性多孔質板を介して密閉容器内に毛管浸出させる、よう
    に構成された自動給排水装置。
  2. 【請求項2】 上記密閉容器に流路内の遊離空気を一定
    期間保持できるように空気貯めを備え、遊離空気による
    容器内の水位の保持破壊を一定期間、回避出来る手段を
    備えてなる自動給排水装置。
JP12477196A 1996-05-20 1996-05-20 透水性多孔質板を用いた自動給排水装置 Pending JPH09308398A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100421781B1 (ko) * 2001-11-20 2004-03-11 주식회사 셀그린 양액 및 수분 자동공급기
CN103155818A (zh) * 2011-12-09 2013-06-19 覃志庆 环保自动吸水花盆
WO2018151117A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 Agc株式会社 植物栽培用の多孔質ガラス板、植物栽培用装置および植物栽培方法
CN109267607A (zh) * 2018-10-29 2019-01-25 河海大学 一种滨岸景观无动力灌排系统
CN109738326A (zh) * 2019-01-04 2019-05-10 沈阳农业大学 一种实现实验中负压控制及自动灌水一体化的简易方法

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WO2018151117A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 Agc株式会社 植物栽培用の多孔質ガラス板、植物栽培用装置および植物栽培方法
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