JP2010057373A - 植栽用給液装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の動力を利用せずに数日以上の給液が可能な植栽用給液装置は、植物にとって好ましい給液量の設定が困難で、植物の枯死及び根腐れという問題があった。これは、給液量が給液経路の構成によってほぼ決定され事後の変更が困難であったり、給液量が不安定であったりするためである。
【解決手段】 注液口2、所定の微小な通気量が設定された通気部材4、及び、出液口5以外は密閉された貯液容器1に、注液口2から植栽液8を注液し、注液口用密栓3で密栓する。注液中及び密栓後しばらくは多量に出液するが、いずれ前記微小通気量に比例した出液量に収束する。給液期間中はこの出液量が継続するので、給液量(出液量)は、通気部材4の交換によっていつでも簡単に好ましい給液量に変更できる。これによって単純な構成で、数日以上、必要な場合は1ヶ月以上の好ましい給液と植物の枯死・根腐れ防止ができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 注液口2、所定の微小な通気量が設定された通気部材4、及び、出液口5以外は密閉された貯液容器1に、注液口2から植栽液8を注液し、注液口用密栓3で密栓する。注液中及び密栓後しばらくは多量に出液するが、いずれ前記微小通気量に比例した出液量に収束する。給液期間中はこの出液量が継続するので、給液量(出液量)は、通気部材4の交換によっていつでも簡単に好ましい給液量に変更できる。これによって単純な構成で、数日以上、必要な場合は1ヶ月以上の好ましい給液と植物の枯死・根腐れ防止ができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、植木鉢等の植栽容器に植えられた植物、又は自生植物に対し動力を利用せずに、貯液容器1内の減圧を制御することによって、水・液肥等の植栽液8を数日以上、必要な場合は1ヶ月以上でも継続して給液することが可能で、平均日間給液量(1日当たりの平均給液量)を簡単に設定・変更できる植栽用給液装置に関する。
植栽容器に植えられた植物に対し動力を利用せずに、植栽液を数日以上継続して給液することが可能な従来の方法、及び、内部減圧を制御して給液量を制御しようとする給液方法について、以下に説明する。
なお、自生植物に対し同様なことは行われていない。
なお、自生植物に対し同様なことは行われていない。
1) 毛細管現象を利用する方法。
毛細管現象によって液移送をする部材を利用して、植栽液を植栽容器内の用土に給液 する特許文献1に示すような方法である。
毛細管現象によって液移送をする部材を利用して、植栽液を植栽容器内の用土に給液 する特許文献1に示すような方法である。
2) 液浸透性部材を利用する方法。
植栽容器の側壁や底面を液浸透性部材で構成し、この液浸透性部材の部分を植栽液に 浸漬して、植栽容器内の用土に給液する特許文献2に示すような方法である。
植栽容器の側壁や底面を液浸透性部材で構成し、この液浸透性部材の部分を植栽液に 浸漬して、植栽容器内の用土に給液する特許文献2に示すような方法である。
3) 給液口から給液する方法。
植栽容器の側壁や底面に給液口を設け、給液口の高さを植栽液の液面以下として、植 栽容器内の用土に給液する特許文献3に示すような方法である。
植栽容器の側壁や底面に給液口を設け、給液口の高さを植栽液の液面以下として、植 栽容器内の用土に給液する特許文献3に示すような方法である。
4) 密閉貯液容器内部の減圧・大気開放の繰り返しによって給液する方法。
給液装置は、密栓をされた注液口、出液口、制御用水槽の所定液面高さで密閉・大気 開放される外部開口端を持つ貯液容器内部を大気開放するための空気導入管、制御用水 槽、及び、密閉貯液容器で構成される。給液方法は、制御用水槽の液面を上昇させて空 気導入管を密閉した後の出液で発生する減圧で出液を停止したり、制御用水槽の液面を 下降させて貯液容器の大気開放を行うことによって出液を開始させたりする特許文献4 に示すような方法である。
給液装置は、密栓をされた注液口、出液口、制御用水槽の所定液面高さで密閉・大気 開放される外部開口端を持つ貯液容器内部を大気開放するための空気導入管、制御用水 槽、及び、密閉貯液容器で構成される。給液方法は、制御用水槽の液面を上昇させて空 気導入管を密閉した後の出液で発生する減圧で出液を停止したり、制御用水槽の液面を 下降させて貯液容器の大気開放を行うことによって出液を開始させたりする特許文献4 に示すような方法である。
5) 密閉貯液容器内部の減圧を制御して給液する方法。
貯液容器の内部の減圧を制御して給液量を制御するため、空気流入口に接続した空 気調節バルブを植栽液の液面より下に設けた特許文献5に示す提案があるが、これは 実施できない。その理由は後述するように必要な通気量は微小な通気量であり、これ に対応するバルブの空気通過面積では、植栽液の表面張力で外部から空気が流入でき ない。
特開 平10-337122
特許 3527860
特開 2004-57184
特開 昭55-29945
特開 2003-116378
貯液容器の内部の減圧を制御して給液量を制御するため、空気流入口に接続した空 気調節バルブを植栽液の液面より下に設けた特許文献5に示す提案があるが、これは 実施できない。その理由は後述するように必要な通気量は微小な通気量であり、これ に対応するバルブの空気通過面積では、植栽液の表面張力で外部から空気が流入でき ない。
植栽用給液には、植物の品種・生育段階に応じた好ましい給液量がある。前記の従来の方法は、以下に示すように、給液量を好ましい給液量に設定・変更することが困難で、給液不足による枯死や給液過剰による根腐れの問題がある。また、植栽容器に植えられた植物のみが対象である。
1) 毛細管現象を利用する方法
この方法は、給液量が液移送部材の液移送量でほぼ決定される。したがって、好ま しい給液量になるように給液量を設定・変更するには、液移送部材を増減させる必要が ある。このため、好ましい給液量への設定・変更が事実上行われず、植物の枯死、根腐 れを発生させる危険性がある。
この方法は、給液量が液移送部材の液移送量でほぼ決定される。したがって、好ま しい給液量になるように給液量を設定・変更するには、液移送部材を増減させる必要が ある。このため、好ましい給液量への設定・変更が事実上行われず、植物の枯死、根腐 れを発生させる危険性がある。
2) 液浸透性部材を利用する方法
この方法は、給液量が液浸透性部材の液浸透性によってほぼ決定される。このため、 毛細管現象を利用する方法と同様な問題がある。
この方法は、給液量が液浸透性部材の液浸透性によってほぼ決定される。このため、 毛細管現象を利用する方法と同様な問題がある。
3) 給液口から給液する方法
この方法は、給液量が給液口の個数・内径によってほぼ決定される。このため、毛細 管現象を利用する方法と同様の問題がある。
この方法は、給液量が給液口の個数・内径によってほぼ決定される。このため、毛細 管現象を利用する方法と同様の問題がある。
4) 密閉貯液容器内部の減圧・大気開放の繰り返しによって給液する方法
この方法は、給液量が制御用水槽の液面の下降速度でほぼ決定される。しかし、従来 の方法は、自然蒸発によって液面を下降させるため、下降速度が不安定となり設定が難 しく、毛細管現象を利用する方法と同様の問題がある。また、前記1)、2)、又は、3)の いずれかの方法によって、制御用水槽の液面に相当する液面を制御する方法についても 、同様の問題がある。
この方法は、給液量が制御用水槽の液面の下降速度でほぼ決定される。しかし、従来 の方法は、自然蒸発によって液面を下降させるため、下降速度が不安定となり設定が難 しく、毛細管現象を利用する方法と同様の問題がある。また、前記1)、2)、又は、3)の いずれかの方法によって、制御用水槽の液面に相当する液面を制御する方法についても 、同様の問題がある。
以上の問題は、すべて給液量を簡単に設定・変更できないことに起因している。種々検討の結果、給液量に対応した微小空気量を外部から密閉式貯液容器内に流入させて貯液容器内の減圧制御を行い、これによって給液量を制御する方法が、最も確実で簡便な方法であるとの結論に達した。また、貯液面下に空気流入口を設けることは、前記の理由で不可能であり、空気流入口は貯液面より上に設けざるを得ない。しかし、大気開放と密閉の繰り返しでなく、内部減圧を連続制御する目的で空気流入口を植栽液の液面より上に設けた方式の給液装置は、まだ提案されず、実現もしていない。そこで、密閉貯液容器の内圧変化、通気量と出液量の関係、及び、通気量に対応する穴径について試算をした結果は、以下の通りである。
a)内圧変化
通常の貯液容器の高さから出液口からの最高液面高は通常50cm程度であり、この液面高 さを保持するための減圧は大気圧に対し5%以下で、ほぼ大気圧とみなされる。
b)通気量と出液量の関係
内部減圧のみで液面高が保持され、内部圧力がほぼ大気圧と考えると、出液量と通気量 (大気圧の空気)の体積はほぼ等しくなる。日間平均給液量を50ccとすると、0.00058c c/secの通気量(=出液量)となり、内径2mmの細管の場合、通気速度は約0.018cm/sec となる。
c)通気部材の最小部内径
給液中の平均減圧を大気圧に対し3%として、前記通気量となる空気絞り部(円形断面と 仮定)の内径を試算すると、約6ミクロンとなる。また、この部分の流速は約21m/sec となる。
a)内圧変化
通常の貯液容器の高さから出液口からの最高液面高は通常50cm程度であり、この液面高 さを保持するための減圧は大気圧に対し5%以下で、ほぼ大気圧とみなされる。
b)通気量と出液量の関係
内部減圧のみで液面高が保持され、内部圧力がほぼ大気圧と考えると、出液量と通気量 (大気圧の空気)の体積はほぼ等しくなる。日間平均給液量を50ccとすると、0.00058c c/secの通気量(=出液量)となり、内径2mmの細管の場合、通気速度は約0.018cm/sec となる。
c)通気部材の最小部内径
給液中の平均減圧を大気圧に対し3%として、前記通気量となる空気絞り部(円形断面と 仮定)の内径を試算すると、約6ミクロンとなる。また、この部分の流速は約21m/sec となる。
本発明は、前記の従来の方法が持っている問題を、前記の試算結果に基づいて解決しようとするものである。すなわち、植栽容器に植えられた植物、又は自生植物に対し動力を利用せず、貯液容器1内の減圧制御によって、数日以上、必要な場合は1ヶ月以上の継続した給液ができ、平均日間給液量を好ましい給液量に簡単に設定・変更できる植栽用給液装置を、単純な構成で経済的に実現することを目的とする。さらに、植木鉢に植えられた観賞用植物を、自生状態に近い景観で、簡単に好みのものに変更できることも目的とする。
なお、平均日間給液量は、貯液容器1内の植栽液8の貯液量と給液日数で決定される。
なお、平均日間給液量は、貯液容器1内の植栽液8の貯液量と給液日数で決定される。
平均日間給液量を簡単に設定・変更できる植栽用給液装置を実現するため、請求項1、2、3、4、5、6、又は、7に記載する植栽用給液装置を用いる。
各構成要素の構成と作用は以下の通りである。
1)貯液容器1は、注液口2、通気部材4、及び、出液口5以外は密閉された容器で、所定 量の植栽液8を溜める。通気性が無い素材、又は、表面塗装等の気密化によって通気性 を無くしたもので作る。外観は設置場所の景観・雰囲気に適合することが好ましい。
1)貯液容器1は、注液口2、通気部材4、及び、出液口5以外は密閉された容器で、所定 量の植栽液8を溜める。通気性が無い素材、又は、表面塗装等の気密化によって通気性 を無くしたもので作る。外観は設置場所の景観・雰囲気に適合することが好ましい。
2)注液口2は、給液容器1の上部に設けられた植栽液8を注液するための開口部で、注液 中に所定液面以上となった場合、注液口からオーバーフローする位置に設けることが好 ましい。注液後は注液口用密栓3で閉口される。
3) 注液口用密栓3は、合成ゴム等の弾性体で作られるが、貯液容器1が弾性体のときは 弾性体でなくてもよい。
4) 通気部材4は、平均日間給液量(給液日数)を決めるために設定された微小な通気量 を持つ通気部材である。注液口2を密栓後しばらくは出液口5から多量に出液するが、 出液によって貯液容器1内部に減圧が発生し出液量を低下させる。最終的には通気部材 4の微小な通気量で決められる減圧変化速度に見合った出液量に収束する。微小な通気 量とこの出液量との関係は、前記の理由によりほぼ比例関係にあるが、相互関係を事前 に具体的に確認する。この確認は、温度変化の影響を除外するため一定温度で行う。
通気部材4に設定される微小な通気量は、前記のように非常に小さな通気量となり、 最小通気部の断面積もミクロン単位のレベルとなる。安定した性能の通気部材4を、経 済的に製造するのは簡単ではないが、種々検討・調査の結果、このために考案した方法 を以下に述べる。
a)金属細管をプレスする方法。
切断・超音波洗浄・乾燥した金属細管の一部をあらかじめ一定圧力でプレスし、予 備成形する。材質は細管内面が錆びないステンレスが好ましい。次に、予備成形部の 一部を油圧シリンダー、電動シリンダー等の押圧装置を使用して、低速度で押圧しな がら通気量を測定し、所定通気量になった時点で押圧を停止すれば、所定の微小な通 気量が設定された通気部材4が得られる。押圧部の空気通過部はきわめて小さな面積 であり、埃等の空中浮遊物による物理的目詰まり、及び、カビ等による生物的目詰ま りを防止することが必要である。物理的目詰まりは、前記押圧部までの空気流速が小 さい部分にフィルターを設置し、これを通過した空気を水平、又は下方から押圧部を 通過させれば、防止できる。生物的目詰まりは、通気経路の内面を防カビ剤で塗布す れば、防止できる。以下の他の方法についても同様である。通気量の測定は大気圧に 対する減圧吸引通気量で行う。具体的には、金属細管の一端をマスフロー計経由で真 空排気系に接続するか、又は、リークデテクターに直接接続してもよい。通気量の測 定は、以下の他の方法についても同様である。
切断・超音波洗浄・乾燥した金属細管の一部をあらかじめ一定圧力でプレスし、予 備成形する。材質は細管内面が錆びないステンレスが好ましい。次に、予備成形部の 一部を油圧シリンダー、電動シリンダー等の押圧装置を使用して、低速度で押圧しな がら通気量を測定し、所定通気量になった時点で押圧を停止すれば、所定の微小な通 気量が設定された通気部材4が得られる。押圧部の空気通過部はきわめて小さな面積 であり、埃等の空中浮遊物による物理的目詰まり、及び、カビ等による生物的目詰ま りを防止することが必要である。物理的目詰まりは、前記押圧部までの空気流速が小 さい部分にフィルターを設置し、これを通過した空気を水平、又は下方から押圧部を 通過させれば、防止できる。生物的目詰まりは、通気経路の内面を防カビ剤で塗布す れば、防止できる。以下の他の方法についても同様である。通気量の測定は大気圧に 対する減圧吸引通気量で行う。具体的には、金属細管の一端をマスフロー計経由で真 空排気系に接続するか、又は、リークデテクターに直接接続してもよい。通気量の測 定は、以下の他の方法についても同様である。
b)通気性部材の表面の非通気性膜を剥離する方法。
通気性部材の片面に非通気性膜を形成し、通気量を測定しながら非通気性膜の局部剥 離面積を低速度で拡大し、所定通気量になった時点で剥離を停止して、通気部材4を 作る。通気性部材としては、粘土、アルミナ、又は金属の微粉末焼結体や、通気性の ある合成樹脂又は合成ゴムを使用する。前記のように最小空気通過部の面積合計は直 径約6ミクロンの穴相当の面積であり、通気性部材の平均空気通過穴径は約1ミクロ ン以下が好ましい。非通気性膜の形成方法は、真空蒸着等の乾式方法、及び、樹脂塗 料等の塗料の塗装・焼付による湿式方法がある。剥離方法は、剥離面積が微小で剥離 精度を要求することから、レーザーを使用する方法がよい。目詰まり防止対策は、前 記の通りである。この方法は、通気性部材の開発・製造にコストがかかる欠点がある が、適当な材質が選択できれば、通気性部材自身をフィルター兼用とすることができ 、また、後述する薄板に微細穴を直接開ける方法の穴面積に比べ剥離面積を大きくす ることができるので、精度管理が容易になるという長所がある。
通気性部材の片面に非通気性膜を形成し、通気量を測定しながら非通気性膜の局部剥 離面積を低速度で拡大し、所定通気量になった時点で剥離を停止して、通気部材4を 作る。通気性部材としては、粘土、アルミナ、又は金属の微粉末焼結体や、通気性の ある合成樹脂又は合成ゴムを使用する。前記のように最小空気通過部の面積合計は直 径約6ミクロンの穴相当の面積であり、通気性部材の平均空気通過穴径は約1ミクロ ン以下が好ましい。非通気性膜の形成方法は、真空蒸着等の乾式方法、及び、樹脂塗 料等の塗料の塗装・焼付による湿式方法がある。剥離方法は、剥離面積が微小で剥離 精度を要求することから、レーザーを使用する方法がよい。目詰まり防止対策は、前 記の通りである。この方法は、通気性部材の開発・製造にコストがかかる欠点がある が、適当な材質が選択できれば、通気性部材自身をフィルター兼用とすることができ 、また、後述する薄板に微細穴を直接開ける方法の穴面積に比べ剥離面積を大きくす ることができるので、精度管理が容易になるという長所がある。
c)薄板、又は薄肉部に微細穴加工をする方法。
金属、又は樹脂の薄板(穴径の10倍程度の肉厚)、又は、薄肉部をレーザーで所定 内径の微細穴加工をすれば、所定の通気量が設定された薄板が得られる。数ミクロン の穴加工は、先進的な加工方法であるが、現在では可能である。薄板の場合は、格子 状に一定間隔で穴を開けた薄板を切断する方法が低コストとなる。また、切断された 薄板をリングで両側より挟み込み、接着剤でシールと固定を行う補強方法をとること が好ましい。目詰まり防止対策は、前記の通りである。さらに、薄板の場合、両面に 光触媒を塗布し、通気部となる透明ガラス管内に配置して太陽光で照射する方法も可 能である。
以上の方法の外に、両面エッチングにより金属薄板に微細穴を開ける方法は、技術的 には可能であるが、製造設備が特殊なものとなり、コストも前記の方法より高くなる 。また、粘土、アルミナ、又は金属の微粉末焼結体や、通気性のある合成樹脂又は合 成ゴムを、通気部材4とする方法も考えられるが、技術的に難しく、経済的に生産さ れるかが問題である。
金属、又は樹脂の薄板(穴径の10倍程度の肉厚)、又は、薄肉部をレーザーで所定 内径の微細穴加工をすれば、所定の通気量が設定された薄板が得られる。数ミクロン の穴加工は、先進的な加工方法であるが、現在では可能である。薄板の場合は、格子 状に一定間隔で穴を開けた薄板を切断する方法が低コストとなる。また、切断された 薄板をリングで両側より挟み込み、接着剤でシールと固定を行う補強方法をとること が好ましい。目詰まり防止対策は、前記の通りである。さらに、薄板の場合、両面に 光触媒を塗布し、通気部となる透明ガラス管内に配置して太陽光で照射する方法も可 能である。
以上の方法の外に、両面エッチングにより金属薄板に微細穴を開ける方法は、技術的 には可能であるが、製造設備が特殊なものとなり、コストも前記の方法より高くなる 。また、粘土、アルミナ、又は金属の微粉末焼結体や、通気性のある合成樹脂又は合 成ゴムを、通気部材4とする方法も考えられるが、技術的に難しく、経済的に生産さ れるかが問題である。
通気部材4の数は1個でもよいが、この場合、平均日間給液量を変更するときは通 気部材4を交換する必要がある。この場合は、通気部材4を注液口用密栓3に設け、 注液口用密栓3ごと交換する方法が取り扱い易い。また、当初より通気量の異なる通 気部材4を複数設け、選択した通気部材4以外の通気を通気部材用密栓6で遮断すれ ば、平均日間給液量が容易に変更できる。
通気部材4の設置部位は、内側開口端41が植栽液8に接触せず、外部空気の流入がで きれば、限定されない。通気部材4を気密に取り付ける方法には、以下の方法がある。
a)ロウ付け、半田付け、又は、樹脂接着剤等の接着剤による接着によって固着する方法 。
b)弾性体で作られた注液口用密栓3、又は貯液容器1に圧入し、その弾性を利用して直 接的に気密に取り付ける方法。
c)弾性体で作られた気密シール材に圧入し、その弾性を利用して間接的に気密に取り付 ける方法。
d)通気部材取り付け用2段穴に挿入し、貫通穴を持つ弾性体を2段穴に圧入するととも に、通気部材を押圧して気密に取り付ける方法。
また、必要な場合は、使用中に外側開口端42が雨水で塞がれないようにする。
なお、貯液可能量・給液日数・平均日間給液量の標準値を貯液容器1の適当な箇所に 表示する。
a)ロウ付け、半田付け、又は、樹脂接着剤等の接着剤による接着によって固着する方法 。
b)弾性体で作られた注液口用密栓3、又は貯液容器1に圧入し、その弾性を利用して直 接的に気密に取り付ける方法。
c)弾性体で作られた気密シール材に圧入し、その弾性を利用して間接的に気密に取り付 ける方法。
d)通気部材取り付け用2段穴に挿入し、貫通穴を持つ弾性体を2段穴に圧入するととも に、通気部材を押圧して気密に取り付ける方法。
また、必要な場合は、使用中に外側開口端42が雨水で塞がれないようにする。
なお、貯液可能量・給液日数・平均日間給液量の標準値を貯液容器1の適当な箇所に 表示する。
この給液方法は、貯液容器1の内圧が日照による上昇、及び、夜間気温低下による低下 を起こす場合は給液量が変化するなど、ポンプによる強制給液ほどの正確性・安定性は 無い。しかし、保液緩衝機能を持つ用土に対する微小量の継続した給液方法であり、貯 液容器1への注液時に、状況に応じて通気部材4を変更すれば平均日間給液量を変更で きるので、実用上は支障が無い。
5) 通気部材用密栓6は、通気量の設定・変更のために使用するもので、通気部材4によ る空気流入を遮断する。材質は、遮断部の相手材質が弾性体か否かで、決定される。
6) 出液口5は、貯液容器1内部の植栽液8を出液するための開口部である。その内径は 、植栽液8の表面張力によって出液口5から外部空気が給液容器1内に流入しない内径 以下とするだけでなく、注液中及び出液量が収束するまでの間の多量出液を抑えるため 、目詰まり危険の無い範囲で極力小さくする。出液口5から給液場所に直接給液するか 、または、出液口5に出液ホース51を接続して給液場所に導いてもよく、いずれの場合 も給液場所を適当に変更すれば、偏りを防止できる。ただし、微小量の給液が、用土11 に吸収される前に、蒸発することを防ぐための状況に応じた工夫は必要である。たとえ ば、出液口5から直接給液する時は、出液口5を底面に設け出液口5が給液場所の上に なるように貯液容器1を配置したり、出液ホース51を使用する時は、外側開口端52を用 土11に軽く埋め込んだりすることが好ましい。
なお、この用土11への給液方法は、植栽液8の重力によるものであるから、出液口5の 高さを用土11より高く保持するため、貯液容器1の高さを調節する工夫は、当然必要で ある。
なお、この用土11への給液方法は、植栽液8の重力によるものであるから、出液口5の 高さを用土11より高く保持するため、貯液容器1の高さを調節する工夫は、当然必要で ある。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段に加え、植木鉢に植えられた好みの観賞用植 物を、自生状態に近い景観で簡単に交換して楽しむ方法で、請求項8に記載する植栽用 給液装置を用いる。
各構成要素の構成と作用は以下の通りである。
1)本体は、交換用植木鉢10bの上端面が、周囲の土面、又は床面とほぼ同じ高さになるよ う保持する植木鉢埋設用部位9を備えた請求項1、2、3、4、5、6、又は、7に記 載された植栽用給液装置である。植木鉢埋設用部位9は、貯液容器1と一体化するか、 分離して貯液容器1を配置できるデザインとする。このようにすれば、統一性のあるデ ザインの、設置場所にふさわしい景観の植栽用給液装置を提供できる。また、交換用植 木鉢10bを保持する数は、原則は1個であるが、複数としてもよい。この場合は、各植 木鉢に好ましい給液量を並行分配するのは難しいので、給液する植木鉢を循環する給液 方法とする。切り替えは、注液時、または、適当な間隔で手作業によって行う。このた め、給液されない日が発生するが、長期間で無い限り、前記のように保液緩衝機能を持 つ用土に対する少量の給液であり、循環期間中の平均日間給液量が確保できれば、実用 上は支障が無い。
なお、後述する実施例1のように、交換用植木鉢10aと二段重ねが出来る同一形状 ・寸法の植木鉢を、埋設用植木鉢10aとし、請求項1、2、3、4、5、6、又は7 に記載した植木鉢埋設用部位9の無い植栽用給液装置と組み合わせて使用することも できる。
1)本体は、交換用植木鉢10bの上端面が、周囲の土面、又は床面とほぼ同じ高さになるよ う保持する植木鉢埋設用部位9を備えた請求項1、2、3、4、5、6、又は、7に記 載された植栽用給液装置である。植木鉢埋設用部位9は、貯液容器1と一体化するか、 分離して貯液容器1を配置できるデザインとする。このようにすれば、統一性のあるデ ザインの、設置場所にふさわしい景観の植栽用給液装置を提供できる。また、交換用植 木鉢10bを保持する数は、原則は1個であるが、複数としてもよい。この場合は、各植 木鉢に好ましい給液量を並行分配するのは難しいので、給液する植木鉢を循環する給液 方法とする。切り替えは、注液時、または、適当な間隔で手作業によって行う。このた め、給液されない日が発生するが、長期間で無い限り、前記のように保液緩衝機能を持 つ用土に対する少量の給液であり、循環期間中の平均日間給液量が確保できれば、実用 上は支障が無い。
なお、後述する実施例1のように、交換用植木鉢10aと二段重ねが出来る同一形状 ・寸法の植木鉢を、埋設用植木鉢10aとし、請求項1、2、3、4、5、6、又は7 に記載した植木鉢埋設用部位9の無い植栽用給液装置と組み合わせて使用することも できる。
2)交換用植木鉢10bは、観賞用植物を用土に植えた通常の植木鉢としてもよいが、専用の 交換用植木鉢10bとしてデザイン性を向上させても良い。
前記のように本発明は、植栽容器に植えられた植物又は自生植物に対し動力を利用せずに、水・液肥等の植栽液8を数日以上、必要な場合は1ヶ月以上継続して給液することができ、平均日間給液量(給液日数)を簡単に設定・変更できる植栽用給液装置を、単純な構成で経済的に提供できる。さらに、好みの観賞用植物を自生状態に近い景観で、簡単に交換して、楽しむことができる。
以下に、具体的な効果を示す。
以下に、具体的な効果を示す。
1) 自生植物に対する給液が可能
給液装置が貯液容器1に集約されているため、出液口5の高さを用土11より上に配置 すれば、給液対象が制約されない。このため、貯液容器1の容積を大きくすれば、自生 する樹木まで給液できる。
給液装置が貯液容器1に集約されているため、出液口5の高さを用土11より上に配置 すれば、給液対象が制約されない。このため、貯液容器1の容積を大きくすれば、自生 する樹木まで給液できる。
2) 植物の種類・生育段階に応じた好ましい給液量の設定・変更が可能。
通気部材4の選定のみで好ましい給液量へ簡単に設定・変更できるため、植物の育成に 効果が大きい。
通気部材4の選定のみで好ましい給液量へ簡単に設定・変更できるため、植物の育成に 効果が大きい。
3) 水やり不足による枯死、及び、過剰給液による根腐れを防止。
貯液容器1に一度注液をすれば、設定された給液日数は好ましい給液量が継続し、水や り不足による枯死、及び、過剰給液による根腐れを防止できる。
貯液容器1に一度注液をすれば、設定された給液日数は好ましい給液量が継続し、水や り不足による枯死、及び、過剰給液による根腐れを防止できる。
4) 水やり管理コストの低減、及び、付加価値の向上。
貯液容器1の容量を大きくすれば注水間隔を伸ばすことが可能になり、庭園・公園等の 給水箇所の多い施設の水やり管理コストを低減できる。また、貯液容器1の形状を椅子 兼用としたり、動物やデザイン性のある外観の陶器等の置物としたりすることで給液装 置の付加価値を向上できる。
貯液容器1の容量を大きくすれば注水間隔を伸ばすことが可能になり、庭園・公園等の 給水箇所の多い施設の水やり管理コストを低減できる。また、貯液容器1の形状を椅子 兼用としたり、動物やデザイン性のある外観の陶器等の置物としたりすることで給液装 置の付加価値を向上できる。
5) 同一場所で異なる観賞用植物を自生状態のように鑑賞可能。
通常、植木鉢の観賞用植物を自生状態のように見せるために、植木鉢を埋設することは しない。これは自生植物と異なり、植木鉢内の用土が植木鉢で周辺の土と隔離され、水 やり管理が厳しくなるためである。また、同一場所で異なる鑑賞用自生植物を楽しむた めには植え替える必要がある。このため同一場所で異なる観賞用植物を自生状態のよう な景観で簡単に楽しむことは出来ない。
通常、植木鉢の観賞用植物を自生状態のように見せるために、植木鉢を埋設することは しない。これは自生植物と異なり、植木鉢内の用土が植木鉢で周辺の土と隔離され、水 やり管理が厳しくなるためである。また、同一場所で異なる鑑賞用自生植物を楽しむた めには植え替える必要がある。このため同一場所で異なる観賞用植物を自生状態のよう な景観で簡単に楽しむことは出来ない。
これに対し、以下の方法をとれば、異なる観賞用植物を同一場所で自生状態に近い景観 で楽しむことが出来る。
a)同一形状・寸法の植木鉢を複数用意し、埋設用植木鉢10a、交換用植木鉢10bとする。
b)埋設用植木鉢10aと観賞用植物を植えた交換用植木鉢10bとを重ね、交換用植木鉢10b の上端面が土面12の高さ程度に埋設し、これに本発明の植栽用給液装置から直接又は 出液ホース51によって給液する。
c)埋設箇所の場所・数・配置は任意である。同一の給液装置から複数の交換用植木鉢10b に給液する場合は、同時並行給液でなく、給液する植木鉢を適当な間隔で手作業によ って切り替える循環給液とする。
d)埋設用植木鉢10aは、交換用植木鉢10bと異なる形状・寸法・外観の埋設専用植木鉢と してもよく、貯液容器1と一体化してもよい。
a)同一形状・寸法の植木鉢を複数用意し、埋設用植木鉢10a、交換用植木鉢10bとする。
b)埋設用植木鉢10aと観賞用植物を植えた交換用植木鉢10bとを重ね、交換用植木鉢10b の上端面が土面12の高さ程度に埋設し、これに本発明の植栽用給液装置から直接又は 出液ホース51によって給液する。
c)埋設箇所の場所・数・配置は任意である。同一の給液装置から複数の交換用植木鉢10b に給液する場合は、同時並行給液でなく、給液する植木鉢を適当な間隔で手作業によ って切り替える循環給液とする。
d)埋設用植木鉢10aは、交換用植木鉢10bと異なる形状・寸法・外観の埋設専用植木鉢と してもよく、貯液容器1と一体化してもよい。
このようにすれば、水やり管理が簡単になり、枯死・根腐れの心配がなくなるため、い つでも好みの観賞用植物を植えた交換用植木鉢10bに交換でき、自生状態に近い景観で 楽しめる。たとえば、開花前の植木鉢は温室等の別の場所に置いて植物を育成し、開花 時期になれば開花時期が過ぎた植木鉢と交換したり、交換用植木鉢10bを相互に配置交 換したりすれば変化が楽しめ、庭園の景観価値が向上する。また、植木鉢埋設用部位9 を持つデザイン性のある植栽用給液装置を使用すれば、店舗や住宅玄関の新味のあるイ ンテリヤ・エクステリヤ商品としても使用できる。
なお、埋設用植木鉢10a、及び、植木鉢埋設用部位9を持つ植栽用給液装置は、必ず しも必要ではないが、交換用植木鉢10bの土汚れが少なく、植木鉢交換時に土崩れが無 く交換作業が簡単になる。
なお、埋設用植木鉢10a、及び、植木鉢埋設用部位9を持つ植栽用給液装置は、必ず しも必要ではないが、交換用植木鉢10bの土汚れが少なく、植木鉢交換時に土崩れが無 く交換作業が簡単になる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図5に示すような交換用植木鉢10bに対する以下の通り構成される植栽用給液装置であ る。交換用植木鉢10bは、通常の植木鉢又は自生植物としても良い。
a)貯液容器1は、外表面が樹脂塗装によって気密密閉された所定量の植栽液8を溜める 陶器製容器である。景観に適合する外観とすることが好ましいが、図では簡略化して ある。また、貯液可能量・給液日数・平均日間給液量の標準値を貯液容器1の適当な 箇所に表示する。
b)注液口2は、貯液容器1の側壁上部に設け、オーバーフロー兼用口とする。
c)注液口用密栓3は、合成ゴム製とし、通気部材4、フィルター7、及び、防水用L形 管32を圧入する通気用貫通穴31を設ける。通気用貫通穴31の各部分の内径は、圧入さ れる相手部材にあわせて決める。注液後に注液口2に軽く圧入する、
d)防水用L形管32は、通気経路に雨水が侵入することを防止する。注液口用密栓3にL 形通気経路を設ければ、不要となる。
e)通気部材4は、ステンレス細管をプレスして平均日間給液量をたとえば50ccとなる微 小な通気量を設定した部材で、通気用貫通穴31の内側に圧入する。ステンレス細管は 、常に植栽液8の最高貯液面81より上にあるようにする。また、通気経路の内面に防 カビ剤を塗布することが好ましい。
f)フィルター7は、通気用貫通穴31の通気部材4より外側に圧入する。防水用L形管に 挿入して取り付けても良い。
g)出液口5は、貯液容器1の側壁下部に設けた2段穴で、内側は内径約1mm、外側は出 液ホース51を差込固定可能な内径の穴とする。
h)出液ホース51は、外径4〜5mm、内径2〜3mmの透明ホースで、外側開口端52を交換 用植木鉢10bの給液場所に軽く差し込む。
i)埋設用植木鉢10a、及び交換用植木鉢10bは、同一形状・寸法の2段重ねが出来る通 常の植木鉢で、観賞用植物を植えた交換用植木鉢10bと埋設用植木鉢10aとを重ねて 所定の場所に埋設する。自生状態に近い景観とするため交換用植木鉢10bの上端面を 土面12とほぼ同じ高さに埋設する。
a)貯液容器1は、外表面が樹脂塗装によって気密密閉された所定量の植栽液8を溜める 陶器製容器である。景観に適合する外観とすることが好ましいが、図では簡略化して ある。また、貯液可能量・給液日数・平均日間給液量の標準値を貯液容器1の適当な 箇所に表示する。
b)注液口2は、貯液容器1の側壁上部に設け、オーバーフロー兼用口とする。
c)注液口用密栓3は、合成ゴム製とし、通気部材4、フィルター7、及び、防水用L形 管32を圧入する通気用貫通穴31を設ける。通気用貫通穴31の各部分の内径は、圧入さ れる相手部材にあわせて決める。注液後に注液口2に軽く圧入する、
d)防水用L形管32は、通気経路に雨水が侵入することを防止する。注液口用密栓3にL 形通気経路を設ければ、不要となる。
e)通気部材4は、ステンレス細管をプレスして平均日間給液量をたとえば50ccとなる微 小な通気量を設定した部材で、通気用貫通穴31の内側に圧入する。ステンレス細管は 、常に植栽液8の最高貯液面81より上にあるようにする。また、通気経路の内面に防 カビ剤を塗布することが好ましい。
f)フィルター7は、通気用貫通穴31の通気部材4より外側に圧入する。防水用L形管に 挿入して取り付けても良い。
g)出液口5は、貯液容器1の側壁下部に設けた2段穴で、内側は内径約1mm、外側は出 液ホース51を差込固定可能な内径の穴とする。
h)出液ホース51は、外径4〜5mm、内径2〜3mmの透明ホースで、外側開口端52を交換 用植木鉢10bの給液場所に軽く差し込む。
i)埋設用植木鉢10a、及び交換用植木鉢10bは、同一形状・寸法の2段重ねが出来る通 常の植木鉢で、観賞用植物を植えた交換用植木鉢10bと埋設用植木鉢10aとを重ねて 所定の場所に埋設する。自生状態に近い景観とするため交換用植木鉢10bの上端面を 土面12とほぼ同じ高さに埋設する。
前記構成の給液装置と交換用植木鉢の使用方法を、以下に説明する。
平均日間給液量は、通気部材4の選択で決定する。平均日間給液量を変更するときは 、注液口用密栓ごと交換する。次に、貯液容器1に注液口2から植栽液8を注液し、注 液口用密栓3で密栓すれば、設定した平均日間給液量と貯液量とから決定される給液日 数の間は給液が継続する。出液ホース51の外側開口端52を適当な期間で動かせば、給液 場所が偏らないようにできる。交換用植木鉢10bは複数用意し、観賞用植木鉢と待機用 植木鉢に分け、待機用植木鉢は温室等の別の場所で植物を保護・育成する。このように すれば、いつでも簡単に好みの観賞用植物を交換して楽しめる。複数の植物を同時に楽 しむときは、複数の交換用植木鉢に並行して給液するのでなく、給液する交換用植木鉢 を順次に適当な日数で変える。
平均日間給液量は、通気部材4の選択で決定する。平均日間給液量を変更するときは 、注液口用密栓ごと交換する。次に、貯液容器1に注液口2から植栽液8を注液し、注 液口用密栓3で密栓すれば、設定した平均日間給液量と貯液量とから決定される給液日 数の間は給液が継続する。出液ホース51の外側開口端52を適当な期間で動かせば、給液 場所が偏らないようにできる。交換用植木鉢10bは複数用意し、観賞用植木鉢と待機用 植木鉢に分け、待機用植木鉢は温室等の別の場所で植物を保護・育成する。このように すれば、いつでも簡単に好みの観賞用植物を交換して楽しめる。複数の植物を同時に楽 しむときは、複数の交換用植木鉢に並行して給液するのでなく、給液する交換用植木鉢 を順次に適当な日数で変える。
本発明の給液装置は、必要機能が貯液容器に集約されているため、給液対象に限定がな く、また、植木鉢の上端面を土面、又は床面にほぼ揃えて埋設して利用する方法により 、以下の通り、産業上の利用分野が拡大された。
a)給水対象の多い公園・庭園に対する利用。
給水対象の多い公園・庭園に二重式植木鉢と本発明の給液装置を採用すれば、いつ でも観賞時期の植物に簡単に交換し、好ましい景観を保つことができるだけでなく、 1ヶ月以上でも注水作業が不要となり、給水管理コストを大幅に削減できる。また、 育成・保護期間の植物を植えた植木鉢を温室等で管理しやすくなる。このため、今ま で私的利用にとどまっていた動力を使用しない植栽用給液装置の利用範囲を、業務用 にまで拡大できる。さらに、貯液容器の容量を大きくすれば、自生する花卉・樹木に も対応できる。
b) 新しいエクステリヤ・インテリヤ商品としての利用。
植木鉢の埋設利用により、店舗や住宅の庭園、及び、玄関回りを用途場所とした新味 ある新規商品が提供できる。
a)給水対象の多い公園・庭園に対する利用。
給水対象の多い公園・庭園に二重式植木鉢と本発明の給液装置を採用すれば、いつ でも観賞時期の植物に簡単に交換し、好ましい景観を保つことができるだけでなく、 1ヶ月以上でも注水作業が不要となり、給水管理コストを大幅に削減できる。また、 育成・保護期間の植物を植えた植木鉢を温室等で管理しやすくなる。このため、今ま で私的利用にとどまっていた動力を使用しない植栽用給液装置の利用範囲を、業務用 にまで拡大できる。さらに、貯液容器の容量を大きくすれば、自生する花卉・樹木に も対応できる。
b) 新しいエクステリヤ・インテリヤ商品としての利用。
植木鉢の埋設利用により、店舗や住宅の庭園、及び、玄関回りを用途場所とした新味 ある新規商品が提供できる。
1 貯液容器さ
2 注液口
3 注液口用密栓
31 通気用貫通穴
32 防水用L形管
4, 通気部材
401 通気部材用薄板
402補強用リング
403シール用接着剤
41 通気部材の内側開口端
42 通気部材の外側開口端
43 通気部材保持・シール用ゴム
44 透明ガラス管
45 ゴムキャップ
46 防水用L形管
47 ガラス管取り付け用ゴム
5 出液口
51 出液ホース
52 出液ホースの外側開口端
6 通気部材用密栓
7 フィルター
8 植栽液
81 植栽液の最高貯液面
9 植木鉢埋設用部位
10a 埋設用植木鉢
10b 交換用植木鉢
11 用土
12 土面
13 植物
2 注液口
3 注液口用密栓
31 通気用貫通穴
32 防水用L形管
4, 通気部材
401 通気部材用薄板
402補強用リング
403シール用接着剤
41 通気部材の内側開口端
42 通気部材の外側開口端
43 通気部材保持・シール用ゴム
44 透明ガラス管
45 ゴムキャップ
46 防水用L形管
47 ガラス管取り付け用ゴム
5 出液口
51 出液ホース
52 出液ホースの外側開口端
6 通気部材用密栓
7 フィルター
8 植栽液
81 植栽液の最高貯液面
9 植木鉢埋設用部位
10a 埋設用植木鉢
10b 交換用植木鉢
11 用土
12 土面
13 植物
Claims (8)
- 下記のa〜eに記載したすべての要素を備えた植栽用給液装置
a)注液口2、通気部材4、及び、出液口5以外は密閉されている貯液容器1。
b)植栽液8を注液するための注液口2。
c)注液口2を密閉する注液口用密栓3。
d)通気量が設定され、内側開口端41が植栽液8に接触しないように、かつ、気密に取付 けされた通気部材4。
e)植栽液8の表面張力によって外部からの空気流入が無い口径の、植栽液を出液するた めの出液口5。 - 通気量を測定しながら金属細管を低速度で押圧し、所定通気量になった時点で押圧を停止して作る通気部材4を備えた請求項1記載の植栽用給液装置。
- 通気性部材の片面に非通気性膜を形成し、通気量を測定しながら非通気性膜の局部剥離面積を低速度で拡大し、所定通気量になった時点で剥離を停止して作る通気部材4を備えた請求項1記載の植栽用給液装置。
- 金属、又は樹脂の薄板、又は薄肉部を微細穴加工して作る通気部材4を備えた請求項1記載の植栽用給液装置。
- 微細穴の周辺が光触媒を塗布され、太陽光で照射される請求項3、及び4記載の植栽用給液装置。
- 通気経路の内面に防カビ剤を塗布した請求項1、2、3、4、及び5記載の植栽用給液装置。
- 複数の通気部材4、及び、これによる通気を遮断する複数の通気部材用密栓6を備え、通気部材4による通気を選択的に閉じる請求項1、2、3、4、5、及び、6記載の植栽用給液装置。
- 交換用植木鉢10b、及び、交換用植木鉢10bの上端面が周囲の土面、又は床面とほぼ同じ高さになるよう保持する植木鉢埋設用部位9を備えた請求項1、2、3、4、5、6、及び、7記載の植栽用給液装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008223512A JP2010057373A (ja) | 2008-09-01 | 2008-09-01 | 植栽用給液装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008223512A JP2010057373A (ja) | 2008-09-01 | 2008-09-01 | 植栽用給液装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010057373A true JP2010057373A (ja) | 2010-03-18 |
Family
ID=42184927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008223512A Pending JP2010057373A (ja) | 2008-09-01 | 2008-09-01 | 植栽用給液装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010057373A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108896439A (zh) * | 2018-07-30 | 2018-11-27 | 中国华能集团有限公司 | 一种快速测量页岩气煤层气现场解吸含气性的实验系统 |
CN109220740A (zh) * | 2018-09-30 | 2019-01-18 | 雷烨柯 | 一种通过盛水容器向植物的种植盆内自动浇水的装置及方法 |
-
2008
- 2008-09-01 JP JP2008223512A patent/JP2010057373A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108896439A (zh) * | 2018-07-30 | 2018-11-27 | 中国华能集团有限公司 | 一种快速测量页岩气煤层气现场解吸含气性的实验系统 |
CN109220740A (zh) * | 2018-09-30 | 2019-01-18 | 雷烨柯 | 一种通过盛水容器向植物的种植盆内自动浇水的装置及方法 |
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