JPH09308253A - 電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電力変換装置の制御方法

Info

Publication number
JPH09308253A
JPH09308253A JP8124146A JP12414696A JPH09308253A JP H09308253 A JPH09308253 A JP H09308253A JP 8124146 A JP8124146 A JP 8124146A JP 12414696 A JP12414696 A JP 12414696A JP H09308253 A JPH09308253 A JP H09308253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
power
command
upper limit
limit value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8124146A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshie Miura
敏栄 三浦
Shigeo Konishi
茂雄 小西
Osamu Motoyoshi
攻 元吉
Kazuya Endo
和弥 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP8124146A priority Critical patent/JPH09308253A/ja
Publication of JPH09308253A publication Critical patent/JPH09308253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも2組の他励式電力変換器を直流中間
リアクトルを介して並列接続した電力変換装置の特性を
改善する制御方法を提供する。 【解決手段】電力設定器101の出力および電力調節器
103の出力の制限を潮流指令順方向上限値と電圧指令
順方向上限値との積および潮流指令逆方向上限値と電圧
指令逆方向上限値との積で制限することにより電力調節
器103の飽和を防止し、電力調節器103の出力であ
る電圧指令値を電流指令下限値で除算したものを新たな
電圧指令値とし、電力調節器103の出力である電流指
令値が正極性のときは該指令値を潮流指令順方向上限値
で除算した値および該指令値が負極性のときは該指令値
を潮流指令逆方向上限値で除算した値それぞれ新たな電
流指令値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、周波数変換設備
などに使用され、少なくとも2組の他励式電力変換器を
直流中間リアクトルを介して逆並列接続した構成の電力
変換装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電力変換装置の基本的な構成例
を図4に示し、11は図示の電力系統A側の変圧器、1
2は電力系統A側のサイリスタなどから構成される他励
式電力変換器、13は直流中間リアクトル、14は図示
の電力系統B側のサイリスタなどから構成される他励式
電力変換器、15は電力系統B側の変圧器、16は電力
系統A側の同期信号用変圧器、17は直流電流検出器、
18は直流電圧検出器、19は電力系統B側の同期信号
用変圧器、20はPT,CT,電力演算器などから構成
される電力検出器、100,200は制御装置である。
【0003】図5は、図4に示した電力変換装置の制御
方法を説明するための従来の制御装置100の詳細ブロ
ック構成図である。図5において、101は電力設定値
(W)を出力する電力設定器であり、この電力設定値が
正極性のときは電力系統A側から電力系統B側へ電力が
供給され(以下、この方向を順方向とも称する)、該電
力設定値が負極性のときは電力系統B側から電力系統A
側へ電力が供給される(以下、この方向を逆方向とも称
する)ものとする。
【0004】また、図5において、102は電力設定値
(W)を順方向最大値(WF MAX )および逆方向最大値
(WR MAX )の範囲内に制限して出力する制限演算器、
103は制限演算器102の出力の電力設定値と電力検
出器20の出力の電力検出値との偏差を調節演算する電
力調節器、104は電力調節器103の出力(W* )を
順方向最大値(W* FMAX)および逆方向最大値(W*
RMAX)の範囲内に制限して出力する制限演算器である。
【0005】また、図5において、105は制限演算器
104の出力を絶対値変換した値に基づく電流指令値を
出力する絶対値変換器、106はこの電流指令値を電流
指令最大値(IMAX )および電流指令最小値(IMIN
の範囲内に制限して出力する制限演算器、107は制限
演算器106の出力の電流指令値と直流電流検出器17
の出力の電流検出値との偏差を調節演算する電流調節
器、108は電流調節器107の出力を最小点弧位相
(αI MIN )および最大点弧位相(αI MAX )の範囲内
に制限して出力する制限演算器、109は制限演算器1
08の出力と同期信号用変圧器16の出力の同期信号A
とに基づいた点弧位相のゲート信号Aを他励式電力変換
器12のそれぞれのサイリスタに出力する点弧位相調整
器である。
【0006】ここで、最大点弧位相(αI MAX )を演算
するαI MAX 演算器110では、式(1)に示す演算を
行っている。
【0007】
【数1】 αI MAX =180°−cos-1{cosδA −XA ・I/EA } …(1) 式(1)において、δA は他励式電力変換器12のサイ
リスタの余裕角、XAは変圧器11を含む電源系統A側
の転流リアクタンス、Iは他励式電力変換器12の直流
電流、EA は他励式電力変換器12の電源電圧である。
【0008】また、図5において、111は制限演算器
104の出力に基づく電圧指令値をを電圧指令順方向上
限値(VF MAX )および電圧指令逆方向上限値(V
R MAX )の範囲内に制限して出力する制限演算器、11
2は制限演算器111の出力の電圧指令値と直流電圧検
出器18の出力の電圧検出値との偏差を調節演算する電
圧調節器、113は電圧調節器112の出力の極性を電
流調節器107の出力の極性とを前記順方向および逆方
向で合わせるための極性反転器、114は極性反転器1
13の出力を最小点弧位相(αV MIN )および最大点弧
位相(αV MAX )の範囲内に制限して出力する制限演算
器、115は制限演算器114の出力と同期信号用変圧
器19の出力の同期信号Bとに基づいた点弧位相のゲー
ト信号Bを他励式電力変換器14のそれぞれのサイリス
タに出力する点弧位相調整器である。
【0009】ここで、最大点弧位相(αV MAX )を演算
するαV MAX 演算器116では、式(2)に示す演算を
行っている。
【0010】
【数2】 αV MAX =180°−cos-1{cosδB −XB ・I/EB } …(1) 式(2)において、δB は他励式電力変換器14のサイ
リスタの余裕角、XBは変圧器15を含む電源系統B側
の転流リアクタンス、Iは他励式電力変換器14の直流
電流、EB は他励式電力変換器14の電源電圧である。
【0011】すなわち上述の電力変換装置においては、
他励式電力変換器12が電流の制御を行い、他励式電力
変換器14が電圧の制御を行うことにより該電力変換装
置全体では電力の制御を行っている。前記順方向と逆方
向とでは他励式電力変換器14の直流電圧の極性が反転
することにより出力電力の潮流方向が変わる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の制御装置100
による従来の制御方法では、前記それぞれの制限演算器
における順方向最大値(WF MAX ),逆方向最大値(W
R MAX ),順方向最大値(W* FMAX),逆方向最大値
(W* RMAX),電流指令最大値(IMAX ),電流指令最
小値(IMIN ),電圧指令順方向上限値(VF MAX ),
電圧指令逆方向上限値(VR MAX )はそれぞれ個別に設
定しており、その結果、この電力変換装置全体としての
整合作業が非常に困難であり、特に制限演算器101,
104、電力調節器103による電力の調節動作と、制
限演算器107、電流調節器107による電流の調節動
作および制限演算器111、電圧調節器112による電
圧の調節動作との整合がずれると、電力調節器103の
調節動作が飽和してこの電力変換装置の出力電力の制御
が不安定となり、最悪の場合には他励式電力変換器1
2,14を構成するサイリスタが破損する恐れがあっ
た。
【0013】また、従来の制御方法によると電力変換装
置の出力電流が小さいときには他励式電力変換器14の
電圧も絞り込んで小さくするようにしているため、該電
力変換装置が出力する無効電力が増大するという難点が
あった。さらに、複数台の他励式電力変換器で構成され
た電力変換装置の場合、それぞれの他励式電力変換器の
転流余裕角を他の前記他励式電力変換器の転流動作に基
づいた値で補正する必要があった。
【0014】この発明の目的は、上記問題点を解決する
電力変換装置の制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この第1の発明は、少な
くとも2組の他励式電力変換器を直流中間リアクトルを
介して逆並列接続した構成の電力変換装置であって、前
記電力変換器の出力電力を検出し、この検出した出力電
力が所定の電力設定値になるように電力の調節演算を
し、この調節演算に基づいた値をそれぞれ電流指令値お
よび電圧指令値とし、前記電流指令値に追従するように
前記直流中間リアクトルの一端に接続された一方の前記
他励式電力変換器の直流電流を検出して電流の調節演算
をし、この調節演算に基づいた値で該他励式電力変換器
の点弧位相を調整し、前記電圧指令値に追従するように
前記直流中間リアクトルの他端に接続された他方の前記
他励式電力変換器の直流電圧を検出して電圧の調節演算
をし、この調節演算に基づいた値で該他励式電力変換器
の点弧位相を調整することにより前記電力変換装置の出
力電力を制御する電力変換装置の制御方法において、前
記電力の調節演算により得られた電圧指令値を電流指令
値の最小値としての電流指令下限値に基づいた値で除算
演算し、この演算値が電圧指令値の順方向最大値として
の電圧指令順方向上限値および電圧指令値の逆方向最大
値としての電圧指令逆方向上限値の範囲内に制限された
値を新たな電圧指令値とし、前記電力の調節演算により
得られた電流指令値が正極性のときには、該電流指令値
を前記電圧指令順方向上限値に基づいた値で除算演算
し、この演算値が前記電力変換装置の潮流の順方向最大
値としての潮流指令順方向上限値および前記電流指令下
限値の範囲内に制限された値を新たな電流指令値とし、
前記電力の調節演算により得られた電流指令値が負極性
のときには、該電流指令値を前記電圧指令逆方向上限値
に基づいた値で除算演算し、この演算値が前記電力変換
装置の潮流の逆方向最大値としての潮流指令逆方向上限
値および前記電流指令下限値の範囲内に制限された値を
新たな電流指令値とする。
【0016】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記電力設定値が前記潮流指令順方向上限値と前記電圧
指令順方向上限値との乗算演算値に基づいた値および前
記潮流指令逆方向上限値と前記電圧指令逆方向上限値と
の乗算演算値に基づいた値の範囲内に制限された値を、
新たな電力設定値とする。
【0017】第3の発明は、前記第1または第2の発明
において、前記電力の調節演算の出力値が前記潮流指令
順方向上限値と前記電圧指令順方向上限値との乗算演算
値に基づいた値および前記潮流指令逆方向上限値と前記
電圧指令逆方向上限値との乗算演算値に基づいた値の範
囲内に制限された値を、それぞれ新たな電流指令値およ
び電圧指令値とする。
【0018】第4の発明は、前記第1ないし第3のいず
れかの発明のおいて、前記の電流指令下限値と電圧指令
順方向上限値と電圧指令逆方向上限値とをそれぞれ所望
の値に設定することにより、前記電力変換装置の出力電
力を増加させるときには先に前記直流電圧を増加させ、
その後前記直流電流を増加させるようにし、前記電力変
換装置の出力電力を減少させるときには先に前記直流電
流を減少させ、その後前記直流電圧を減少させるように
する。
【0019】第5の発明は、前記第1ないし第4のいず
れかの発明のおいて、前記それぞれの他励式電力変換器
の転流余裕角を、他の前記他励式電力変換器の転流動作
に基づいた値で補正演算をする。この第1から第3の発
明によれば、前記電力,電流,電圧の調節動作における
それぞれの制限値および指令値は、前記電流指令下限値
と電圧指令順方向上限値と電圧指令逆方向上限値と潮流
指令順方向上限値と潮流指令逆方向上限値とにそれぞれ
連動した値とすることにより、この電力変換装置全体と
しての前記それぞれの制限値の整合作業を自動化させ、
前記電力の調節演算を飽和させないように動作させてい
る。
【0020】また第4の発明は前記第1から第3の発明
の作用に加えて、前記電力の調節演算により得られた電
圧指令値を電流指令値の最小値としての電流指令下限値
に基づいた値で除算演算し、前記電力の調節演算により
得られた電流指令値を電圧指令順方向上限値または電圧
指令逆方向上限値に基づいた値で除算演算することによ
り、電力変換装置の出力電力を増加させるときには先に
前記直流電圧を増加させ、その後前記直流電流を増加さ
せるようにし、該電力変換装置の出力電力を減少させる
ときには先に前記直流電流を減少させ、その後前記直流
電圧を減少させるようにして、該電力変換装置が出力す
る無効電力の増大を抑制する。
【0021】さらに第5の発明は前記第1から第4の発
明の作用に加えて、それぞれの他励式電力変換器の転流
余裕角を他の前記他励式電力変換器の転流動作に基づい
た値で補正演算をすることにより、前記それぞれの他励
式電力変換器の転流失敗が防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1はこの発明に対応する第1の
実施例を示し、図4に示した電力変換装置の制御装置2
00の詳細ブロック構成図であり、図5に示した従来の
制御装置100と同一機能を有するものには同一符号を
付している。すなわち図1において、電力設定器101
の出力の電力設定値が制限値演算回路201による前記
潮流指令順方向上限値(IF MAX )と前記電圧指令順方
向上限値(VF MAX )との乗算演算値に基づいた値(W
F MAX )および制限値演算回路202による前記潮流指
令逆方向上限値(IR MAX )と前記電圧指令逆方向上限
値(VR MAX )との乗算演算値に基づいた値
(WR MAX )の範囲内に制限演算器102により制限さ
れた値を、新たな電力設定値とする。
【0023】また図1において、電力調節器103の出
力値が制限値演算回路201による前記IF MAX と前記
F MAX との乗算演算値に基づいた値(W* FMAX)およ
び制限値演算回路202による前記IR MAX と前記V
R MAX との乗算演算値に基づいた値(W* RMAX)の範囲
内に制限演算器104により制限された値を、それぞれ
新たな電流指令値および電圧指令値とする。
【0024】また図1において、制限演算器104より
出力された新たな電圧指令値を除算演算器203により
前記電流指令下限値(IMIN )に基づいた値で除算演算
し、この演算値を前記VF MAX および前記VR MAX の範
囲内に制限演算器111により制限された値を新たな電
圧指令値としている。さらに図1において、制限演算器
104より出力された新たな電流指令値が正極性のとき
には、制限演算器204がこの電流指令値を出力し、該
電流指令値を除算演算器205により前記VF MAX に基
づいた値で除算演算し、この演算値が制限演算器206
による前記IF MAX および制限演算器207による前記
MINの範囲内に制限された値を新たな電流指令値とし
ている。また、前記新たな電流指令値が負極性のときに
は、制限演算器208がこの電流指令値を出力し、該電
流指令値を除算演算器209により前記VR MAX に基づ
いた値で除算演算し、この演算値が制限演算器210に
よる前記IR MAX および制限演算器207による前記I
MIN の範囲内に制限された値を新たな電流指令値として
いる。
【0025】図2は、この発明の第1〜第3の発明また
は第1〜第4の発明に対応する第2の実施例を示し、図
1に示した制御装置200の調整方法を説明する関連特
性図である。図2(イ)は制限演算器104の出力であ
る電力指令値(W* )に対する電流調節器107の入力
である電流指令値の関係を示し、図2(ロ)は前記W*
に対する電圧調節器112の入力である電圧指令値の関
係を示し、図2(ハ)は前記W* と制限演算器102お
よび制限演算器104それぞれの制限値との関係を示し
ている。
【0026】図2(イ)において、前記W* が正極性の
場合には、該W* が前記VF MAX (ここでは100%と
している)で除算演算され、さらに前記IF MAX (ここ
では100%としている)と前記IMIN (ここではx%
としている、x<<100)との範囲内に制限された値
が電流指令値となる。ここで、前記W* が前記x%以上
では電圧指令値が100%となり(図2(ロ)参照)、
前記W* に対する電流指令値の傾きが1となるので、該
* と制限演算器102および制限演算器104それぞ
れの制限値である電流指令値と電圧指令値との乗算演算
値とは1対1の関係になる(図2(ハ)参照)。
【0027】また、図2(イ)において、前記W* が負
極性の場合には、該W* が前記VR MAX (ここではy%
としている、y<100))で除算演算され、さらに前
記I R MAX (ここでは100%としている)と前記I
MIN との範囲内に制限された値が電流指令値となる。こ
こで、前記W* が(y・x/100)%以上では電圧指
令値がy%となり(図2(ロ)参照)、前記W* に対す
る電流指令値の傾きが100/yとなるので、該W*
制限演算器102および制限演算器104それぞれの制
限値である電流指令値と電圧指令値との乗算演算値とは
1対1の関係になる(図2(ハ)参照)。
【0028】図2(ロ)において、前記電力指令値(W
* )は前記IMIN (x%)で除算演算され、さらに前記
F MAX (100%)と前記VR MAX (y%)との範囲
内に制限された値が電圧指令値となる。ここで、前記W
* に対する電圧指令値の傾きが100/xとなり、該W
* が正極性の場合で該W* がx%以上では電圧指令値は
前記VF MAX である100%となり、該W* とこの制限
値である電流指令値と電圧指令値との乗算演算値とは1
対1の関係になり(図2(ハ)参照)、また、該W*
負極性の場合で該W* が(y・x/100)%以上では
電圧指令値は前記VR MAX であるy%となり、該W*
制限演算器102および制限演算器104それぞれの制
限値である電流指令値と電圧指令値との乗算演算値とは
1対1の関係になる(図2(ハ)参照)。
【0029】図2に示すように図1に示した制御装置2
00では、前記電力,電流,電圧の調節動作におけるそ
れぞれの制限値および指令値は、前記電流指令下限値
(IMI N )と電圧指令順方向上限値(VF MAX )と電圧
指令逆方向上限値(VR MAX )と潮流指令順方向上限値
(IF MAX )と潮流指令逆方向上限値(IR MAX )とに
それぞれ連動した値にして、該電力の調節演算を飽和さ
せないようにしている。
【0030】さらに前記W* に対する前記電圧指令値の
傾きを100/xとしたために、この電力変換装置の出
力電力を増加させるときには先に前記直流電圧を増加さ
せ、その後前記直流電流を増加させるようになり、該電
力変換装置の出力電力を減少させるときには先に前記直
流電流を減少させ、その後前記直流電圧を減少させるよ
うになり、その結果、前記他励式電力変換器の点弧位相
が0°または180°付近で動作するので、該電力変換
装置が出力する無効電力が減少する。
【0031】図3はこの種の電力変換装置の図4とは別
の主回路の構成例を示し、31は図示の電力系統A側の
変圧器、32,33は電力系統A側のサイリスタなどか
ら構成される他励式電力変換器、34,35は直流中間
リアクトル、36,37は図示の電力系統B側のサイリ
スタなどから構成される他励式電力変換器、38は電力
系統B側の変圧器である。
【0032】図3においては、他励式電力変換器32,
33それぞれは図4における他励式電力変換器12と同
一機能であり、直流中間リアクトル34,35それぞれ
は図4における直流中間リアクトル13と同一機能であ
り、他励式電力変換器36,37それぞれは図4におけ
る他励式電力変換器14と同一機能であるが、変圧器3
1,38はそれぞれ位相が30°異なった2組の二次巻
線を備え、これらの二次巻線それぞれが他励式電力変換
器32,33,36,37に接続されている。
【0033】また図3において、他励式電力変換器3
2,33それぞれの転流動作が変圧器31を介して互い
に干渉し、同様に、他励式電力変換器36,37それぞ
れの転流動作が変圧器38を介して互いに干渉すること
は周知である。上記転流動作の干渉による他励式電力変
換器32,33,36,37それぞれの転流失敗に対処
するために、図1に示した制御装置200には第5の発
明に対応したαI MAX 演算器211とαV MAX 演算器2
12とが備えられている。
【0034】ここで、最大点弧位相(αI MAX )を演算
するαI MAX 演算器211では、式(3)に示す演算を
行っている。
【0035】
【数3】 αI MAX =180°−cos-1{cos(δA +φA )−XA ・I/EA } …(3) 式(3)において、δA は他励式電力変換器のサイリス
タの余裕角、φA は転流干渉に基づく位相ずれ、XA
変圧器31を含む電源系統A側の転流リアクタンス、I
は他励式電力変換器の直流電流、EA は他励式電力変換
器の電源電圧である。
【0036】ここで、最大点弧位相(αV MAX )を演算
するαV MAX 演算器212では、式(4)に示す演算を
行っている。
【0037】
【数4】 αV MAX =180°−cos-1{cos(δB +φB )−XB ・I/EB } …(4) 式(4)において、δB は他励式電力変換器のサイリス
タの余裕角、φB は転流干渉に基づく位相ずれ、XB
変圧器38を含む電源系統B側の転流リアクタンス、I
は他励式電力変換器の直流電流、EB は他励式電力変換
器の電源電圧である。
【0038】なお、図1に示した制御装置200を、図
4に示した電力変換装置に適用する場合には、αI MAX
演算器211とαV MAX 演算器212とにおけるφA
φB=0°とすればよい。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、電力,電流,電圧の
調節動作におけるそれぞれの制限値および指令値は、電
流指令下限値と電圧指令順方向上限値と電圧指令逆方向
上限値と潮流指令順方向上限値と潮流指令逆方向上限値
とにそれぞれ連動した値とすることにより、前記それぞ
れの制限値の整合作業を自動化させ、該電力の調節演算
を飽和させないようにし、電圧指令値の傾きを大きくし
て前記電力変換装置が出力する無効電力を減少させてい
る。
【0040】さらにそれぞれの他励式電力変換器の転流
余裕角を他の前記他励式電力変換器の転流動作に基づい
た値で補正演算をすることにより、前記それぞれの他励
式電力変換器の転流失敗が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す電力変換装置の
制御装置の詳細回路ブロック図
【図2】この発明の第2の実施例を説明する電力変換装
置の制御装置の特性関連図
【図3】この発明の第3の実施例を説明する電力変換装
置の主回路構成図
【図4】この電力変換装置の基本的構成図
【図5】従来例を示す電力変換装置の制御装置の詳細回
路ブロック図
【符号の説明】
11…変圧器、12…他励式電力変換器、13…直流中
間リアクトル、14…他励式電力変換器、15…変圧
器、16…同期信号用変圧器、17…直流電流検出器、
18…直流電圧検出器、19…同期信号用変圧器、20
…電力検出器、31…変圧器、32,33…他励式電力
変換器、34,35…直流中間リアクトル、36,37
…他励式電力変換器、38…変圧器、100…制御装
置、101…電力設定器、102…制限演算器、103
…電力調節器、104…制限演算器、105…絶対値変
換器、106…制限演算器、107…電流調節器、10
8…制限演算器、109…点弧位相調整器、110…α
I MAX 演算器、111…制限演算器、112…電圧調節
器、113…極性反転器、114…制限演算器、115
…点弧位相調整器、116…αV MAX 演算器、200…
制御装置、201,202…制限値演算回路、203…
除算演算器、204…制限演算器、205…除算演算
器、206〜208…制限演算器、209…除算演算
器、210…制限演算器、211…αI MAX 演算器、2
12…αV MAX 演算器。
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 和弥 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2組の他励式電力変換器を直流
    中間リアクトルを介して逆並列接続した構成の電力変換
    装置であって、 前記電力変換器の出力電力を検出し、この検出した出力
    電力が所定の電力設定値になるように電力の調節演算を
    し、この調節演算に基づいた値をそれぞれ電流指令値お
    よび電圧指令値とし、 前記電流指令値に追従するように前記直流中間リアクト
    ルの一端に接続された一方の前記他励式電力変換器の直
    流電流を検出して電流の調節演算をし、この調節演算に
    基づいた値で該他励式電力変換器の点弧位相を調整し、 前記電圧指令値に追従するように前記直流中間リアクト
    ルの他端に接続された他方の前記他励式電力変換器の直
    流電圧を検出して電圧の調節演算をし、この調節演算に
    基づいた値で該他励式電力変換器の点弧位相を調整する
    ことにより前記電力変換装置の出力電力を制御する電力
    変換装置の制御方法において、 前記電力の調節演算により得られた電圧指令値を電流指
    令値の最小値としての電流指令下限値に基づいた値で除
    算演算し、この演算値が電圧指令値の順方向最大値とし
    ての電圧指令順方向上限値および電圧指令値の逆方向最
    大値としての電圧指令逆方向上限値の範囲内に制限され
    た値を新たな電圧指令値とし、 前記電力の調節演算により得られた電流指令値が正極性
    のときには、該電流指令値を前記電圧指令順方向上限値
    に基づいた値で除算演算し、この演算値が前記電力変換
    装置の潮流の順方向最大値としての潮流指令順方向上限
    値および前記電流指令下限値の範囲内に制限された値を
    新たな電流指令値とし、 前記電力の調節演算により得られた電流指令値が負極性
    のときには、該電流指令値を前記電圧指令逆方向上限値
    に基づいた値で除算演算し、この演算値が前記電力変換
    装置の潮流の逆方向最大値としての潮流指令逆方向上限
    値および前記電流指令下限値の範囲内に制限された値を
    新たな電流指令値とすることを特徴とする電力変換装置
    の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電力変換装置の制御方法
    において、 前記電力設定値が前記潮流指令順方向上限値と前記電圧
    指令順方向上限値との乗算演算値に基づいた値および前
    記潮流指令逆方向上限値と前記電圧指令逆方向上限値と
    の乗算演算値に基づいた値の範囲内に制限された値を、
    新たな電力設定値とすることを特徴とする電力変換装置
    の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の電力変換
    装置の制御方法において、 前記電力の調節演算の出力値が前記潮流指令順方向上限
    値と前記電圧指令順方向上限値との乗算演算値に基づい
    た値および前記潮流指令逆方向上限値と前記電圧指令逆
    方向上限値との乗算演算値に基づいた値の範囲内に制限
    された値を、それぞれ新たな電流指令値および電圧指令
    値とすることを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の電力変換装置の制御方法において、 前記の電流指令下限値と電圧指令順方向上限値と電圧指
    令逆方向上限値とをそれぞれ所望の値に設定することに
    より、 前記電力変換装置の出力電力を増加させるときには先に
    前記直流電圧を増加させ、その後前記直流電流を増加さ
    せるようにし、 前記電力変換装置の出力電力を減少させるときには先に
    前記直流電流を減少させ、その後前記直流電圧を減少さ
    せるようにすることを特徴とする電力変換装置の制御方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の電力変換装置の制御方法において、 前記それぞれの他励式電力変換器の転流余裕角を、他の
    前記他励式電力変換器の転流動作に基づいた値で補正演
    算をすることを特徴とする電力変換装置の制御方法。
JP8124146A 1996-05-20 1996-05-20 電力変換装置の制御方法 Pending JPH09308253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8124146A JPH09308253A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 電力変換装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8124146A JPH09308253A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 電力変換装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09308253A true JPH09308253A (ja) 1997-11-28

Family

ID=14878080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8124146A Pending JPH09308253A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 電力変換装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09308253A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108398616A (zh) * 2017-12-27 2018-08-14 广东电网有限责任公司电力调度控制中心 一种基于直流换相失败检测的交流线路故障方向判别方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108398616A (zh) * 2017-12-27 2018-08-14 广东电网有限责任公司电力调度控制中心 一种基于直流换相失败检测的交流线路故障方向判别方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3311214B2 (ja) 電力変換装置の制御装置
CA1233509A (en) Twelve pulse ac motor drive
JPH09308253A (ja) 電力変換装置の制御方法
WO2020141569A1 (ja) サイリスタ起動装置
JP3070314B2 (ja) インバータの出力電圧補償回路
JPH09163751A (ja) Pwm制御自励式整流装置
JPS5839298A (ja) 主軸駆動発電装置
JPS6362984B2 (ja)
JPS607919B2 (ja) 多相交流電動機の給電方法
JP2683000B2 (ja) パルス幅変調コンバータ制御装置
JP3053882B2 (ja) 無効電力補償装置
JPH08266045A (ja) Dc/dcコンバータ
JPH0229837Y2 (ja)
JPS61177167A (ja) 無効電力補償形多相サイクロコンバ−タ
JPH0429570A (ja) 整流装置の回生運転制御方法
JPH1052041A (ja) 電源回路
JPH0775250A (ja) 交直変換器の制御装置
JPS6148724B2 (ja)
JP2007244079A (ja) 整流器の制御装置
JPH03289399A (ja) 可変速揚水発電システムの制御装置
JPS5833774B2 (ja) 周波数変換装置の制御装置
JPS61109491A (ja) 電動機制御装置
JPH08149824A (ja) インバータの並列運転装置
JPS63283468A (ja) 電力変換器のディジタル制御装置
JPS638709B2 (ja)