JPH09304373A - 光学式水質測定器による赤水・黒水検知方法及び配水モニタ運転方法 - Google Patents

光学式水質測定器による赤水・黒水検知方法及び配水モニタ運転方法

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JPH09304373A
JPH09304373A JP12071896A JP12071896A JPH09304373A JP H09304373 A JPH09304373 A JP H09304373A JP 12071896 A JP12071896 A JP 12071896A JP 12071896 A JP12071896 A JP 12071896A JP H09304373 A JPH09304373 A JP H09304373A
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water quality
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JP12071896A
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Inventor
Hiroshi Yotsumoto
浩 四元
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配水管網内に赤水あるいは黒水が発生したこ
とを直ちに検知する方法と、検知後の配水モニタの運転
方法を確立する方法の提供を目的とする。 【解決手段】 配水施設での水質を監視するために、水
質センサを有する検出部と、検出部で測定した水質セン
サ信号の演算処理及び計測信号の出力を行う変換器部
と、全水質計測器の保存操作と計測値管理、データ伝送
等配水モニタ全体のシステム運転を行うシーケンサとを
具備してなり、検出部が赤水・黒水を検知した際に変換
器部が赤水・黒水条件を満たしているか否かを判断し
て、条件を満たしている場合にはシーケンサに計測信号
と警報信号を出力し、条件を満たしていない場合には計
測信号のみ出力し、シーケンサは警報信号がない場合に
は通常運転を継続し、警報信号があった場合には通常運
転を一時停止して洗浄操作等の対処手段をとるようにし
た配水モニタ運転方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水の濁り,色の度合
を測定する濁色度計とか、水中有機物質の紫外線吸収に
起因する吸収の程度を測定する紫外線吸光度計(以下U
V計と略称)に代表される光学式水質測定器による赤水
・黒水検知方法及び赤水・黒水検知時の配水モニタ運転
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に上水道では配水池とか配水管網等
の各種配水施設での水質を監視する手段として「配水水
質モニタ」(以下配水モニタと略称)と呼称される自動
水質測定装置が広く使用されている。この配水モニタ
は、水温,濁度、色度、UV値、pH、残留塩素、導電
率、水圧等の水質項目を自動計測し、計測データや警報
等の状態信号を中央監視所へテレメータとか専用回線に
より遠隔伝送する機能を有している。
【0003】他方で、水道管の老朽化等の原因により、
配水中に赤水・黒水と呼ばれる水質悪化現象が発生する
ことがある。配水モニタでの測定項目の中で、赤水・黒
水の発生により計測値に変化を示すのは、濁度、色度、
UV値といった光学的な測定値である。
【0004】図13は濁色度計をはじめとする水質測定
器の光学式測定原理を示す概略図であり、検出部の主構
成パーツは光源ランプ7、ハーフミラー8a,8b,8
c、測定セル9、測定光路受光素子10a,10b及び
比較光路受光素子11a,11bで構成されている。そ
して光源ランプ7から発した光はハーフミラー8aで測
定光路と比較光路との2光路に分割され、測定光路は測
定セル9内の試料水中通過してから更にハーフミラー8
bで分割されて測定光路受光素子10a,10bで受信
され、比較光路はハーフミラー8cで分割されて比較光
路受光素子11a,11bで受信される。
【0005】測定光路と比較光路との差は受光素子の受
光量の変化として現れるので、測定光路受光素子10
a,10bと比較光路受光素子11a,11bで受信さ
れた信号が変換器部2に入って、受光量の差を補正して
変換器部2で演算処理することにより、色度と濁度の測
定値が得られる。
【0006】又、水質測定器として濁色度計と同様に光
学式の測定を行うUV計もあり、図と同様な測定を実施
する。相違点は測定波長であり、UV計では260nm
付近で計測を行い、濁度指標として可視領域の測定波
長、例えば546nmで測定を実施する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の色度は、その定
義として塩化白金コバルトの類黄色を標準列とするもの
であり、光学式の測定による透過光の測定時においても
類黄色ないし黄褐色の程度を、吸光光度分析法により3
90nm付近で測定することになっている。
【0008】前述の測定原理に基づいて濁度補正を実施
すると、類黄色・黄褐色の系列に属さず、且つ高濁度の
試料水の測定を行う場合には色度測定値がゼロあるいは
マイナスになることがある。例えば冒頭に述べた赤水、
黒水という水質がこのケースに当たる。
【0009】一般に配水モニタはシーケンサの使用によ
って各水質測定項目ごとに警報発令機能を有しており、
その警報は予め設定された任意の値を超過あるいは満た
していない場合に発令される。従って赤水の発生に対し
て濁度の水質異常として警報が発令される場合も考えら
れる。更にUV値計測においても、UV,可視両波長で
の吸光度が上昇し、水質異常として警報が発令される場
合が考えられる。
【0010】しかし異常原因の究明を含めて配水管網管
理の視点から考慮すると、赤水を赤水として検知して警
報を発し、その際に適切な水質の計測を実施することが
肝要である。
【0011】本発明は上記の問題点に鑑み、配水管網内
に赤水あるいは黒水が発生した時に、これを直ちに検知
する方法と、検知後に警報信号を出力することによって
適切な処置を行って配水管理の精度を高め、更に赤水・
黒水発生時及び発生後の配水モニタの運転方法を確立す
る方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1により、色度及びUV波長を含
む波長領域と、可視波長領域ともに吸光度が規定値より
も大きくなり、且つ各吸光度から濁度補正を行って色
度,濁度等の水質項目値を計算した際に、赤水・黒水の
吸光特性により、色度及びUV波長を含む波長領域で測
定した水質項目がマイナスとなり、可視波長領域で測定
した水質項目がある一定値以上となった際に赤水・黒水
が発生したことを検知するようにした光学式水質測定器
による赤水・黒水検知方法を提供する。
【0013】請求項2により、各種配水施設での水質を
監視するために、試料水を通水して測定する水質センサ
を有する検出部と、検出部で測定した水質センサ信号の
演算処理及び計測信号の出力を行う変換器部と、全水質
計測器の保存操作と計測値管理、データ伝送等配水モニ
タ全体のシステム運転を行うシーケンサとを具備してな
る配水水質モニタにおいて、検出部が赤水・黒水を検知
した際に変換器部が赤水・黒水条件を満たしているか否
かを判断して、条件を満たしている場合にはシーケンサ
に計測信号と警報信号を出力するとともに条件を満たし
ていない場合には計測信号のみ出力し、シーケンサは警
報信号がない場合には通常運転を継続し、警報信号があ
った場合には通常運転を一時停止して洗浄操作等の対処
手段をとるようにした配水モニタ運転方法にしてある。
【0014】上記シーケンサに配備したグラフィック操
作パネルを用いて赤水・黒水を判定する条件を予めシー
ケンサに入力しておき、検出部が赤水・黒水を検知した
際に、計測信号が変換器部に入力されてから変換器部が
水質項目値と吸光度信号をシーケンサに入力して、この
シーケンサが赤水・黒水条件を満たしているか否かを判
断するか、前記グラフィック操作パネルを用いて赤水・
黒水発生時の取水の停止時間を予めシーケンサに入力し
ておき、該シーケンサが赤水・黒水が発生している状態
を検知した際に、配水モニタの取水口に配備された取水
バルブに開閉指令を発して、予め設定した停止時間だけ
該取水バルブを「閉」として各種水質測定器の水質計測
動作を中断する。
【0015】更に配水モニタの取水口と配水口との間に
電磁弁を介してpH計とか残塩計等の測定器配管経路と
光学式水質測定器配管経路とを並列に配置して、シーケ
ンサが赤水・黒水が発生している状態を検知した際に、
pH計とか残塩計等の配管経路への通水を停止し、光学
式水質測定器のみに通水して測定を継続する。
【0016】又、配水モニタの取水口と配水口との間に
電磁弁とニードルバルブを介して各水質測定器を直列に
配置し、試料水の水質測定時にはニードルバルブにより
水質センサの仕様流量に基づく試料水の流量を調整する
一方、洗浄時には電磁弁の切り替えによってニードルバ
ルブを通さない通水経路に沿って各水質測定器に増量し
た洗浄水を通水するようにしている。
【0017】かかる光学式水質測定器による赤水・黒水
検知方法及び配水モニタ運転方法によれば、赤水・黒水
の吸光特性を利用して通常の光学式水質測定器により検
知することが可能となり、検知後に警報信号を出力する
ことによって配水管理上の大きな効果が得られ、更に赤
水・黒水発生時及び発生後の配水モニタの運転方法を確
立することで信頼性の高い水質の維持と水質測定を継続
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にか
かる光学式水質測定器による赤水・黒水検知方法及び配
水モニタ運転方法の具体的な実施例を説明する。本実施
例では赤水・黒水の吸光特性から試料水中に赤水あるい
は黒水が発生していることを検知することが特徴の1つ
となっている。
【0019】先ず図9に基づいて配水モニタのシステム
構成を説明する。1は試料水を通水して測定する水質セ
ンサを有する検出部、2は検出部1で測定した水質セン
サ信号の演算処理及び計測信号の出力を行う変換器部、
3は濁色度計をはじめとする全水質計測器の保存操作と
計測値管理、データ伝送等配水モニタ全体のシステム運
転を行うシーケンサである。このシーケンサ3にはタッ
チパネル式のグラフィック操作パネル4が付設されてい
て、シーケンサ3の計測値はモデム5及び回線6を経由
してセンター側へ送り込まれる。
【0020】検出部1での試料水の濁度と色度は、濁度
測定波長(660nm付近)と色度測定波長(390n
m付近)における光の吸収の度合によって測定される。
濁度測定波長の吸光度が大きいと、その試料水の濁度が
高く、同様に色度測定波長の吸光度が大きいと、色度が
高いということになる。但し色度の測定では以下の操作
が行われる。
【0021】光学式の濁色度計では、色度測定波長にお
いてある一定の割合で濁度成分の吸収が行われる。従っ
て色度測定波長の吸収からその時の濁度測定波長の吸収
分をある一定の割合で負演算する必要がある。この負演
算は変換器部2において実施され、その結果を色度とし
ている。
【0022】図10は酸化第二鉄(Fe23)と蒸留水
を混合して調製した人工赤水の吸光特性を示しており、
この人工赤水にはFe分が約2(mg/l)相当含まれ
ている。図11は二酸化マンガン(MnO2)と蒸留水
を混合して調製した人工黒水の吸光特性を示しており、
この人工黒水にはMn分が約7(mg/l)相当含まれ
ている。尚、図10,図11は吸光度特性を把握する目
的から一般的な赤水,黒水よりも低濃度となっている。
図12は一般的な水道水の吸光特性を示す。各図とも横
軸に波長(nm)を、縦軸に吸光度(Abs)を取って
示してある。
【0023】図10,図11は図12と比較して可視波
長、即ち、図中の波長の長い領域での吸光度が高いこと
が特徴となっている。これらの特性から警報の出力方
法、出力条件はいくつか考えられ、以下の実施例に示
す。
【0024】〔実施例1〕本実施例では赤水・黒水の検
知方法について記述する。赤水・黒水の検知手法として
次の2つの条件を満たすことが必要である。尚、色度及
びUV波長を含む約200〜450nmを波長領域Aと
し、可視波長領域である約500〜800nmを波長領
域Bと表現する。
【0025】(1)赤水(あるいは黒水)が発生した場
合、波長領域A,Bともに吸光度が通常よりも極端に増
大する。従って波長領域A,Bともに吸光度が規定値よ
りも大きいことを条件1とする。この場合、測定範囲を
オーバーしていてもよい。
【0026】(2)変換器部3は各吸光度から水質項目
値(色度,濁度等)を計算する。波長領域A,Bともに
吸光度が高いために各水質項目は高くなる。しかしなが
ら例えば濁色度計のように濁度補正を実施する測定器の
場合、赤水・黒水の吸光特性により波長領域Aで測定す
る水質項目がマイナスとなる。即ち、水質測定値に換算
した場合に波長領域Aで測定する水質項目がマイナスに
なり、波長領域Bで測定する水質項目がある一定値以上
となることを条件2とする。この場合、測定範囲をオー
バーしていてもよい。
【0027】以上記述した赤水・黒水の検知方法を実施
例1とする。
【0028】〔実施例2〕本実施例では水質測定器の変
換器部2が赤水・黒水を検知した場合に、赤水・黒水警
報信号と計測信号を出力する方法を記述する。変換器部
2は吸光度及び水質測定値をアナログ演算し、出力する
ものであるから、実施例1の各条件を満足した場合にシ
ーケン3サへの警報出力を行うことが可能となる。
【0029】図1のフロー図に基づいて実施例2の実際
を説明すると、ステップ100で検出部1が赤水・黒水を
検知すると、ステップ101で変換器部2が赤水(黒水)
条件を満たしているか否かを判断し、YES,即ち条件を
満たしている場合にはシーケンサ3に計測信号と警報信
号を出力し、NO,即ち条件を満たしていない場合にはシ
ーケンサ3に計測信号のみ出力する。警報信号出力と
は、無電圧接点信号とかリレーによる開閉等のオンオフ
の状態を出力すればよく、技術的には容易に実施可能で
ある。
【0030】ステップ102でシーケンサ3は警報信号が
ない場合には通常運転を継続し、警報信号があった場合
には通常運転を一時停止して洗浄操作等の対処手段をと
る。このシーケンサ3には予め赤水・黒水が検知された
際にどのような動作をとるかがプログラミングされてい
て、変換器部2からの警報出力を受けたシーケンサ3は
様々な対処動作を実施することが可能である。従って変
換器部2からの赤水・黒水警報出力は重要な役目を果た
している。このように水質測定器の変換器部2から赤水
・黒水の警報出力を行うことが実施例2の特徴となって
いる。
【0031】〔実施例3〕本実施例では赤水・黒水の検
知をシーケンサ3で実施する方法を記述する。シーケン
サ3による検知を行う場合も検知条件は実施例1で示し
た2つの条件を満足した場合に赤水・黒水と判断する。
但しこの場合には変換器部2はシーケンサ3への出力信
号として通常の水質項目値とともに吸光度の測定値を出
力する必要がある。
【0032】図2のフロー図に基づいて実施例3の実際
を説明すると、ステップ105でタッチパネル式のグラフ
ィック操作パネル4を用いて赤水・黒水を判定する条件
を予めシーケンサ3に入力しておく。そしてステップ10
6で検出部1が赤水・黒水を検知すると、計測信号が変
換器部2に入力されてステップ107で変換器部2が水質
項目値と吸光度信号をシーケンサ3に入力する。ステッ
プ108でシーケンサ3は赤水(黒水)条件を満たしてい
るか否かを判断し、YES,即ち条件を満たしている場合
には通常運転を一時停止して洗浄操作等の対処手段をと
り、NO,即ち条件を満たしていない場合には通常運転を
継続する。
【0033】シーケンサ3により赤水(黒水)条件を判
断する利点は、このシーケンサ3に対して予めグラフィ
ック操作パネル4により赤水・黒水検知に関与する設定
値を容易に、且つ詳細に設定し、しかも設定変更が可能
である点にある。具体的な設定項目としては、警報出力
条件として用いる吸光度の上限逸脱値、波長領域Bの水
質項目の上限逸脱値、波長領域Aの水質項目の下限逸脱
値等が挙げられる。
【0034】〔実施例4〕本実施例では赤水・黒水検知
時の配水モニタの運転方法について記述する。赤水・黒
水の水質はその原因物質である鉄、マンガンをはじめと
する多量の非溶解性懸濁物質が混入しているものと考え
られる。各水質センサは微小信号を測定値として取り扱
っており、赤水・黒水等の多量の懸濁物質の混入による
汚れの付着等が原因で、以後の水質測定に悪影響を及ぼ
す可能性がある。
【0035】配水モニタではその目的として配水管網の
水質をそのまま測定する必要があるため、懸濁物質を除
去するフィルタ等を通過させて水質測定を行うことはで
きない。例えば懸濁物質を除去するフィルタを通過させ
て測定した場合、濁度の測定値は配水管網の正確な水質
を測定していることにはならないからである。
【0036】従って配水モニタは懸濁物質の混入を防止
したいにも関わらず、それが不可能な状態にある。そこ
で実施例4では、図3に示したようにシーケンサ3が赤
水・黒水が発生している状態を検知すると、シーケンサ
3は取水口に配備された取水バルブ12に開閉指令を発
して、予め設定した停止時間だけ該取水バルブ12を
「閉」とする。この閉止によって各種水質測定器に対す
る給水は停止されるため、水質計測動作も中断する。
【0037】一定時間経過後に取水バルブ12を「開」
とすることによつて取水が再開され、水質測定器による
計測動作も開始されるとともに上記取水バルブ12の閉
止に伴って配水モニタへの懸濁物質の混入は最小限に抑
えられ、以後の水質計測の信頼性が損なわれることがな
いという作用が得られる。
【0038】動作の実際を図4のフロー図に基づいて説
明すると、ステップ110でタッチパネル式のグラフィッ
ク操作パネル4を用いて赤水・黒水発生時の取水の停止
時間を予めシーケンサ3に入力しておく。そしてステッ
プ111でシーケンサ3が赤水(黒水)条件を満たしてい
るか否かを判断し、YES,即ち条件を満たしている場合
には、ステップ112,113で一定時間だけ電磁弁を「閉」
としてから通常動作に戻る。
【0039】〔実施例5〕本実施例では実施例4におい
て光学式水質測定器に限り通水を継続する方法について
記述する。配水モニタは連続自動運転装置であるため、
危険分散の目的から水質項目によって通水経路を分岐さ
せているものがあり、この場合に上記方法の実施が可能
となる。
【0040】例えば図5に示す測定経路を有する配水モ
ニタの場合、配水モニタの取水口と配水口との間に電磁
弁SV1を介してのpH計とか残塩計等の測定器配管経
路と、電磁弁SV2を介しての光学式水質測定器配管経
路とが並列に配置されており、pHとか残塩、導電率等
の配管経路は電磁弁SV1を閉じることによって通水を
停止し、電磁弁SV2のみを開くことによって光学式水
質測定器のみに通水して測定を継続する。
【0041】動作の実際を図6のフロー図に基づいて説
明すると、ステップ115でシーケンサ3が赤水(黒水)
条件を満たしているか否かを判断し、YES,即ち条件を
満たしている場合には、ステップ116に進み、NOの場合
には通常動作を継続する。ステップ116では図5の状態
で光学式水質測定器により取水された試料水が通常の水
質に復帰しているか否かを判定し、YES,即ち通常の水
質に復帰している場合にはステップ117でSV1を
「開」として通常動作に戻り、ステップ116でNO,即ち
通常の水質に復帰していない場合にはステップ118でS
V1を「閉」の状態に保ったままステップ116で光学式
水質測定器による水質測定を繰り返し実施する。
【0042】この実施例5の利点は、赤水・黒水の検知
が可能な光学式水質測定器で常時水質を監視することに
より、通常の水質に復帰した際に直ちにそれを検知し、
配水モニタを通常運転に戻すことができる点にある。
【0043】〔実施例6〕本実施例では赤水・黒水の発
生後、通常の水質に復帰した時の配水モニタの運転方法
について記述する。即ち、実施例4,5を実施した際
に、懸濁物質の混入量には差があり、且つ多少の懸濁物
質の配水モニタへの混入が避けられない。この配水モニ
タは連続運転を行うものであるから、メンテナンス周期
を可能な限り長期化させる目的で種々の自動機能を有し
ており、その1つとしてセンサの自動洗浄機能がある。
【0044】自動洗浄の一例を図7に示す。配水モニタ
の取水口と配水口との間に電磁弁SV1とニードルバル
ブNV1及び各水質測定器が直列に配置されており、試
料水の水質測定時にはニードルバルブND1により水質
センサの仕様流量に基づいて試料水の流量が調整され、
太線Aに示す通常の測定経路に沿って試料水が流れ、洗
浄時には電磁弁SV1を切り替えることにより、太線B
に示す洗浄時の通水経路に沿って流量調整されていない
通水経路に洗浄水が通水される。これによって水質測定
時よりも通水流量を増大させて汚れを洗い流すという方
法である。
【0045】動作の実際を図8のフロー図に基づいて説
明すると、ステップ120でシーケンサ3が赤水(黒水)
条件を満たしているか否かを判断し、YES,即ち条件を
満たしている場合には、ステップ121に進み、NOの場合
には通常動作を継続する。ステップ121では図7の水質
測定器により取水された試料水が通常の水質に復帰して
いるか否かを判定し、YES,即ち通常の水質に復帰して
いる場合にはステップ122で洗浄操作を実施してから通
常動作に戻り、ステップ121でNO,即ち通常の水質に復
帰していない場合にはステップ123でSV1を「閉」の
状態に保ったままステップ121での水質測定器による水
質測定を繰り返し実施する。
【0046】この実施例6は赤水・黒水の発生後、通常
の水質に復帰した時に自動洗浄を実施することが特徴で
あり、水質測定器は各測定器に見合った洗浄方法を有し
ているので最適な洗浄方法を採用する。同様に自動機能
の1つとして自動校正機能をも有しており、洗浄後に自
動校正することが有効である。実施例6によれば、混入
した懸濁物質を洗浄操作によって速やかに除去すること
が可能であり、更に自動校正を実施することによつて信
頼性の高い水質測定が可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば配水管網内に赤水あるいは黒水が発生したことを、
赤水・黒水の吸光特性を利用した光学式水質測定器によ
り検知することが可能であり、しかも検知後に警報信号
を出力することによって適切な処置が取れるので、配水
管理あるいは水質異常の原因究明等においても大きな効
果が得られる。更に赤水・黒水発生時及び発生後の配水
モニタの運転方法を確立することで信頼性の高い水質の
維持と水質測定を継続することができる。
【0048】又、配水モニタを構成するシーケンサから
赤水・黒水の警報出力を行うことが可能となり、赤水・
黒水検知条件を詳細に設定することができるとともに、
赤水・黒水発生時の配水モニタの運転状況を変更するこ
とによって該配水モニタへの懸濁物質の混入を抑制する
ことができる。
【0049】更に赤水・黒水が発生した後、通常の水質
に復帰した際には、各水質測定器の自動洗浄と自動校正
を実施することによって信頼性の高い自動測定が継続さ
れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2の実際を説明するフロー図。
【図2】実施例3の実際を説明するフロー図。
【図3】本発明の実施例4の概要図。
【図4】実施例4の実際を説明するフロー図。
【図5】配水モニタの測定経路例を示す概要図。
【図6】実施例5の実際を説明するフロー図。
【図7】配水モニタの自動洗浄の一例を示す概要図。
【図8】実施例6の実際を説明するフロー図。
【図9】配水モニタのシステム構成を説明するための概
要図。
【図10】人工赤水の吸光特性を示すグラフ。
【図11】人工黒水の吸光特性を示すグラフ。
【図12】一般的な水道水の吸光特性を示すグラフ。
【図13】水質測定器の光学式測定原理を示す概略図。
【符号の説明】
1…検出部 2…変換器部 3…シーケンサ 4…操作パネル 7…光源ランプ 9…測定セル 10a,10b…測定光路受光素子 11a,11b…比較光路受光素子 12…取水バルブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色度及びUV波長を含む波長領域と、可
    視波長領域ともに吸光度が規定値よりも大きくなり、且
    つ各吸光度から濁度補正を行って色度,濁度等の水質項
    目値を計算した際に、赤水・黒水の吸光特性により、色
    度及びUV波長を含む波長領域で測定した水質項目がマ
    イナスとなり、可視波長領域で測定した水質項目がある
    一定値以上となった際に赤水・黒水が発生したことを検
    知することを特徴とする光学式水質測定器による赤水・
    黒水検知方法。
  2. 【請求項2】 各種配水施設での水質を監視するため
    に、試料水を通水して測定する水質センサを有する検出
    部と、検出部で測定した水質センサ信号の演算処理及び
    計測信号の出力を行う変換器部と、全水質計測器の保存
    操作と計測値管理、データ伝送等配水モニタ全体のシス
    テム運転を行うシーケンサとを具備してなる配水水質モ
    ニタにおいて、 検出部が赤水・黒水を検知した際に変換器部が赤水・黒
    水条件を満たしているか否かを判断して、条件を満たし
    ている場合にはシーケンサに計測信号と警報信号を出力
    するとともに条件を満たしていない場合には計測信号の
    み出力し、シーケンサは警報信号がない場合には通常運
    転を継続し、警報信号があった場合には通常運転を一時
    停止して洗浄操作等の対処手段をとるようにしたことを
    特徴とする光学式水質測定器による配水モニタ運転方
    法。
  3. 【請求項3】 前記シーケンサに配備したグラフィック
    操作パネルを用いて赤水・黒水を判定する条件を予めシ
    ーケンサに入力しておき、検出部が赤水・黒水を検知し
    た際に、計測信号が変換器部に入力されてから変換器部
    が水質項目値と吸光度信号をシーケンサに入力して、こ
    のシーケンサが赤水・黒水条件を満たしているか否かを
    判断するようにした請求項2記載の光学式水質測定器に
    よる配水モニタ運転方法。
  4. 【請求項4】 前記シーケンサに配備したグラフィック
    操作パネルを用いて赤水・黒水発生時の取水の停止時間
    を予めシーケンサに入力しておき、該シーケンサが赤水
    ・黒水が発生している状態を検知した際に、配水モニタ
    の取水口に配備された取水バルブに開閉指令を発して、
    予め設定した停止時間だけ該取水バルブを「閉」として
    各種水質測定器の水質計測動作を中断するようにした請
    求項2記載の光学式水質測定器による配水モニタ運転方
    法。
  5. 【請求項5】 配水モニタの取水口と配水口との間に電
    磁弁を介してpH計とか残塩計等の測定器配管経路と光
    学式水質測定器配管経路とを並列に配置して、シーケン
    サが赤水・黒水が発生している状態を検知した際に、p
    H計とか残塩計等の配管経路への通水を停止し、光学式
    水質測定器のみに通水して測定を継続するようにした請
    求項2記載の光学式水質測定器による配水モニタ運転方
    法。
  6. 【請求項6】 配水モニタの取水口と配水口との間に電
    磁弁とニードルバルブを介して各水質測定器を直列に配
    置し、試料水の水質測定時にはニードルバルブにより水
    質センサの仕様流量に基づく試料水の流量を調整する一
    方、洗浄時には電磁弁の切り替えによってニードルバル
    ブを通さない通水経路に沿って各水質測定器に増量した
    洗浄水を通水するようにした請求項2記載の光学式水質
    測定器による配水モニタ運転方法。
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