JPH09303532A - 湿式クラッチの慣らし方法および装置 - Google Patents

湿式クラッチの慣らし方法および装置

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JPH09303532A
JPH09303532A JP8143539A JP14353996A JPH09303532A JP H09303532 A JPH09303532 A JP H09303532A JP 8143539 A JP8143539 A JP 8143539A JP 14353996 A JP14353996 A JP 14353996A JP H09303532 A JPH09303532 A JP H09303532A
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JP
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vibration
running
break
pressure
clutch
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JP8143539A
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English (en)
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Kenichi Konno
憲一 今野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
    • F16D13/62Clutch-bands; Clutch shoes; Clutch-drums
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M13/00Testing of machine parts
    • G01M13/02Gearings; Transmission mechanisms
    • G01M13/022Power-transmitting couplings or clutches

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 完成品に近い状態で湿式クラッチの慣らしを
行い、振動発生を大幅に抑制する。 【解決手段】 湿式クラッチとしてのロックアップクラ
ッチ8を組込んだトルクコンバータ組立体1を下治具ワ
ーク受31と上治具面板51との間に挟持し、トルクコンバ
ータ組立体1内に出力軸26の内部の通路34を通してトル
コン油を充填した後、出力軸26とステータシャフト30と
の間の通路36を通じて一定のロックアップオン圧を供給
して、クラッチディスク(摩擦材)13とフロントカバー
2とを摩擦接触させ、この状態で上治具面板51に入力軸
50を介してモータの回転を伝えると共に、出力軸26の回
転を停止して、摩擦接触面の慣らしを行い、その時発生
する振動を出力軸26に設けた振動ピックアップで監視し
て、慣らし装置の共振を防止するようにモータ回転数ま
たはロックアップオン圧を制御しながら、慣らしを続行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式クラッチの慣
らしを行う方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式クラッチとしては、例えばトルクコ
ンバータに内装されるロックアップクラッチがあり、こ
のロックアップクラッチ付のトルクコンバータでは、ス
ティックスリップに起因して不快な振動、いわゆるジャ
ダが発生し易いという問題がある。ところで、この振動
は、クラッチの摩擦接触面の摩擦係数が大きく変化する
ことによって発生するもので、したがって、この振動の
発生を抑制するには、事前に湿式クラッチの慣らしを行
って前記摩擦係数を安定させておけばよいことになる。
【0003】そこで、例えば特開平6−26530号公
報には、湿式クラッチの他の例である多板摩擦係合装置
のクラッチプレートを油中で研磨材と摩擦接触させなが
ら回転させ、クラッチプレートの表面を所定の面粗度
(0.1 〜0.4 μRa )に仕上げるようにした慣らし方法
が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の慣らし方法によれば、摩擦材(クラッチディ
スク)の相手材としてのクラッチプレートだけの慣らし
であるため、変速機として完成させた場合に、摩擦接触
面の摩擦係数が変化し、たとえクラッチプレートの表面
を上記した所定の面粗度に仕上げたとしても、振動の発
生を抑えることは困難であるという問題があった。
【0005】なお、上記研磨材に代えて、クラッチプレ
ートと組となる実際の摩擦材を用いて、両者を一緒に慣
らすことも行われているが(同公報参照)、両者を組込
んで変速機として完成させた場合の摩擦接触条件との相
違により、慣らし効果が完成品に十分に反映されず、振
動の発生を大きく抑えることは困難であるという問題が
あった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その課題とするところは、完成品に近い組
立体の中で湿式クラッチの慣らしを行って、振動発生を
大幅に抑制することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の方法では、湿式クラッチを組込んだ組立体
内に液体を充填すると共に、所定の圧力で湿式クラッチ
の摩擦材をその相手材に摩擦接触させ、しかる後に、前
記摩擦材と前記相手材とを相対回転させて、両者の慣ら
しを行うようにしている。このように、湿式クラッチを
組込んだ組立体内に液体を充填し、所定の圧力で湿式ク
ラッチを摩擦接触させることで、その慣らし効果がその
まま完成品に反映される。
【0008】本発明は、摩擦材と相手材との摩擦接触圧
力を、慣らしに最適な所定圧力に制御して慣らしを行う
ようにするのが望ましい。このように慣らしに最適な所
定圧力で慣らしを行うことで、湿式クラッチの摩擦接触
面の摩擦係数を、振動を起こさないように速やかに安定
させることができる。
【0009】また本発明は、摩擦材と相手材との摩擦接
触面に発生する振動を測定しながら慣らしを行うように
しても良いもので、この場合は慣らし装置の異常振動を
把握して、適切な対策を採ることができる。本発明はま
た、振動の測定結果に基いて振動周波数を求め、この振
動周波数が慣らし装置の固有振動数と一致ないように、
摩擦材と相手材との回転数差または摩擦材と相手材との
摩擦接触圧力を制御するようにしても良いものである。
このように制御することにより、共振による慣らし装置
の異常振動を回避しながら、安全に慣らし作業を続行す
ることができる。
【0010】本発明はさらに、摩擦材と相手材との摩擦
接触面に発生する摩擦トルクの測定を行うようにしても
良いものである。この場合は、摩擦トルクの測定結果か
ら湿式クラッチの摩擦接触面の摩擦係数を計算できるの
で、慣らしが十分に行われたか否かを判定できる。
【0011】上記方法を実行するための慣らし装置は、
湿式クラッチを組込んだ組立体を支持する支持手段と、
前記支持手段に支持された組立体内に液体を供給し湿式
クラッチの摩擦材と相手材との摩擦接触圧力を付与する
液体供給手段と、前記湿式クラッチの摩擦材とその相手
材とを相対回転させる回動手段とを備えていることを特
徴とする。
【0012】本慣らし装置において、上記液体供給手段
は、組立体内に供給する液体の圧力を調整する液圧調整
手段を備えている構成とするのが望ましい。本慣らし装
置は、摩擦材と相手材との摩擦接触面に発生する振動を
測定する振動センサを設ける構成とすることができる。
この場合、振動センサからの信号に基いて回動手段を制
御する回転制御手段、あるいは振動センサからの信号に
基いて液圧供給手段を制御する摩擦接触圧力制御手段を
設けるのが望ましい。本慣らし装置はまた、摩擦トルク
を測定するトルク測定手段を設ける構成とすることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。
【0014】本実施の形態は、湿式クラッチとしてのロ
ックアップクラッチを組込んだトルクコンバータ組立体
1を実施対象としたもので、そのトルクコンバータ組立
体1は、図3に良く示されるように、フロントカバー2
およびリヤカバー3からなるケーシング4を備え、ケー
シング4内に、ポンプ羽根5と、タービン羽根6と、ス
テータ羽根7とロックアップクラッチ8とを配設してい
る。このようなトルクコンバータ組立体1において、前
記ポンプ羽根5はリヤカバー3の内底面に一体に形成さ
れ、また、タービン羽根6とロックアップクラッチ8と
はケーシング4の軸心上に回動自在に配置したハブ9に
支持され、さらにステータ羽根7は同じくケーシング4
の軸心上に配置した一方向クラッチ10に支持されてい
る。なお、ハブ9および一方向クラッチ10のそれぞれ
は、内径スプライン9a,10aを有している。また、リ
ヤカバー3の後端には、前記ハブ9および一方向クラッ
チ10と同軸となるように、フランジ11aを有するスリー
ブ11が連結されている。
【0015】ロックアップクラッチ8は、前記ハブ9に
嵌合固定されたロックアップピストン12と、このロック
アップピストン12の外周縁部側であって、フロントカバ
ー2の内底面と対向する面に接合されたクラッチディス
ク13とを備えている。ロックアップピストン12は、ポン
プ羽根5、タービン羽根6等を配置したケーシング4内
の一方の室内の、後述するトルコン油A(図5)の圧力
によりフロントカバー2の内底側へ変位し、摩擦材から
なるクラッチディスク13がフロントカバー2の内底面に
押付けられて、いわゆるロックアップオン状態となる。
一方、トルコン油が流れる方向を切換えて、フロントカ
バー2とロックアップピストン12との間にトルコン油A
が供給されると、その圧力によりロックアップピストン
12がフロントカバー2の内底から離間する方向へ変位
し、クラッチディスク13がフロントカバー2の内底面か
ら離れて、いわゆるロックアップオフ状態となる。な
お、14は、ロックアップピストン12の背面側に配置され
たロックアップダンパで、ハブ9に支持されている。
【0016】本慣らし装置は、上記トルクコンバータ組
立体1を位置決め載置するワーク載置台20と、このワー
ク載置台20の下方に配置された下治具21と、ワーク載置
台20の上方に配置された上治具22とを備え、これらをフ
ロア上に立設したコラム23に一括支持させている。ワー
ク載置台20は、その中央に所定の大きさの開口24を有す
ると共に、その上面にトルクコンバータ組立体1の外周
面を案内するガイド板25を設けている。トルクコンバー
タ組立体1は、そのフロントカバー2を上方へ向けてワ
ーク載置台20上に載置され、この時、前記ガイド板25に
より前後、左右方向の動きが拘束されて、水平方向に位
置決めされるようになる。
【0017】下治具21は、上記トルクコンバータ組立体
1内のハブ9の内径スプライン9aに先端部がスプライ
ン嵌合可能な中空の出力軸26を備えている。出力軸26
は、コラム23の面に設けた左右一対のレール27に沿って
上下方向へ摺動案内されるスライド板28上の軸受箱29に
回動自在にかつ軸方向へ移動不能に支持されている。こ
の軸受箱29にはまた、トルクコンバータ組立体1内の一
方向クラッチ10の内径スプライン10aに先端部がスプラ
イン嵌合可能な筒状のステータシャフト30の基端部が支
持(固定)されている。このステータシャフト30は、出
力軸26を囲んで該出力軸26との間にわずかの隙(約1m
m)を有している(図3)。また、このステータシャフ
ト30には、前記トルクコンバータ組立体1のスリーブ11
のフランジ11aに当接可能な下治具ワーク受31が嵌合さ
れている。下治具ワーク受31は、ステータシャフト30お
よび前記軸受箱29に対して軸受32(軸受箱29側は省略)
を介して回動自在に結合されている。なお、出力軸26
は、軸受箱29を挿通して下方向へ延長されている。
【0018】上記スライド板28は、コラム23に固設した
シリンダ(エアシリンダ)33のピストンロッド33aに連
結されており(図1)、シリンダ33の作動でスライド板
28が上昇すると、軸受箱29と一体に下治具ワーク受31が
上昇し、その先端がワーク載置台20上に載置されている
トルクコンバータ組立体1のスリーブ11のフランジ11a
に当接して、トルクコンバータ組立体1を持上げる。こ
の時、出力軸26およびステータシャフト30の先端部が前
記スリーブ11を通してトルクコンバータ組立体1内に挿
入され、それぞれは、ハブ9、一方向クラッチ10の内径
スプライン9a,10aにスプライン嵌合してトルクコン
バータ組立体1と一体化される。
【0019】上記一体化された状態において、出力軸26
の中空内部はロックアップオフ圧供給路34(図3)とし
て提供されるようになっており、この供給路34内に給送
されたトルコン油Aは、フロントカバー2とハブ9との
隙間を通じてフロントカバー2とロックアップピストン
12との間に流れ、ロックアップオフ状態を出現させる。
一方、上記一体化された状態において、ステータシャフ
ト30とスリーブ11との間にはわずかの隙が形成されてお
り、ステータシャフト30に開けた油穴35がこの隙内に開
口している(図3)。前記したステータシャフト30と出
力軸26との隙は、ロックアップオン圧供給路36として提
供されるようになっており、この供給路36内に給送され
たトルコン油Aは前記油穴35を通じて一方向クラッチ10
の周りに流れ、さらにポンプ羽根5、タービン羽根6等
を配置したケーシング4内の一方の室内に流れて、ロッ
クアップオン状態を出現させる。
【0020】なお、出力軸26とハブ9との間、スリーブ
11と下治具ワーク受31との間はそれぞれオイルシール3
6,37によりシールされており、ロックアップオフ圧供
給路34とロックアップオン圧供給路36との液密が各独立
に維持されるようになっている。また、ロックアップオ
フ圧供給路34、ロックアップオン圧供給路36のそれぞれ
には、出力軸26の延長端に取付けた管継手38、軸受箱29
に取付けた管継手39を介して、後述する液体供給手段
としての油供給装置B(図5)からトルコン油Aが供給
されるようになっており、各管継手38,39には、それら
の供給圧力を検出するための圧力センサ40,41が装着さ
れている(図1、2)。
【0021】こゝで、軸受箱29を挿通させた出力軸26の
延長部分には、図4に良く示されるように、出力軸26に
直交する方向へ延ばしたサインバー42の基端部が嵌着さ
れている。一方、スライド板28上にはストッパブロック
43が固設され、このストッパブロック43上には、前記サ
インバー42の自由端部に螺着した押圧ロッド44を受ける
ロードセル45が固定されている。出力軸26は、サインバ
ー42の先端の押圧ロッド44がロードセル45に当接するこ
とにより回転が規制され、したがって、これらサインバ
ー42、押圧ロッド44、ストッパブロック43、ロードセル
45等は出力軸26の回転を規制する制動手段を構成してい
ることになる。ロードセル45は、トルク測定手段として
機能し、出力軸26に加えられたトルクに比例する電圧信
号を発生し、この信号は、後述の制御装置C(図5)へ
送出される。またこのサインバー42には、振動センサと
しての振動ピックアップ46が取付けられている。この振
動ピックアップ46は、出力軸26に加えられた振動加速度
に比例するアナログ電圧信号を発生し、この信号は、同
じく制御装置Cへ送出されるようになっている。
【0022】一方、上治具22は、コラム23の上部側に設
けた架台47上に固定した回動手段としてのモータ(サー
ボモータ)48と、このモータ48の回転軸48aに連結され
架台47に固定した軸受49を挿通して下方向へ延ばされた
入力軸50とを備えている。入力軸50は、その下端に上治
具面板51を備えており、この上治具面板51には、図3に
良く示されるように、トルクコンバータ組立体1のフロ
ントカバー2の前面中央に設けたセンタ穴52に嵌合可能
なセンタ53と、フロントカバー2の前面の周縁部側に1
80度間隔で設けたセットブロック54に係合可能な係合
ピン55とが設けられている。係合ピン55は、セットブロ
ック54を挟むことができる配置で各一対設けられてい
る。また、センタ53および係合ピン55のそれぞれは、入
力軸50内に配設したばね56、上治具面板51の背面に取付
けたばね箱57内に配設したばね58により、常時は上治具
面板51から突出する方向へ付勢されており、これにより
フロントカバー2が上治具面板51に当る際の衝撃が緩和
されるようになっている。
【0023】上記した慣らし装置において、いま、下治
具21の下治具ワーク受31にトルクコンバータ組立体1を
支持させ、これを上昇させると、上治具面板51に設けた
センタ53がフロントカバー2のセンタ穴52に嵌合して、
トルクコンバータ組立体1は芯出しされ、これと同時
に、上治具面板51に設けた係合ピン55がフロントカバー
2のセットブロック54に係合して、トルクコンバータ組
立体1は円周方向へ拘束される。したがって、この状態
でモータ48を回転させると、その回転が出力軸50を介し
てフロントカバー2に伝達され、トルクコンバータ組立
体1内のポンプ羽根5が回転する。そしてこの時、ロッ
クアップクラッチ8がロックアップオン状態にあれば、
クラッチディスク13とフロントカバー2の内底面とが摩
擦接触しているので、フロントカバー2の回転がロック
アップピストン12、ハブ9を介して出力軸26に伝達され
る。一方、出力軸26は、サインバー42がロードセル45に
当接することで回転停止させられるようになっており、
この結果、クラッチディスク13とフロントカバー2の内
底面との間にスリップが発生し、両者の慣らしが進行す
る。またこの時、出力軸26に発生する摩擦トルクは前記
ロードセル45により検出される。
【0024】また、コラム23の上部側には、入力軸50に
加えられるトルクを検出するトルクセンサ59が支持台60
を介して取付けられると共に、モータ48のケースには、
その回転軸48aの回転数を検出するロータリエンコーダ
61がブラケット62(図2)を介して取付けられている。
トルクセンサ59は入力軸50に加えられたトルクに比例す
る電圧信号を、ロータリエンコーダ61はモータ48の回転
数に比例する電圧信号をそれぞれ発生し、これらの信号
は、後述の制御装置Cへ送出されるようになっている。
【0025】こゝで、油供給装置Bは、図5に示すよう
に、前記ロックアップオフ圧供給路34に接続するロック
アップオフ圧供給配管(以下、単にオフ圧供給配管とい
う)64と、前記ロックアップオン圧供給路36に接続する
ロックアップオン圧供給配管(以下、単にオン圧供給配
管という)65と、前記両配管64と65とを合流して、トル
コン油Aを蓄えたタンク66に接続する油供給配管67とを
備えている。オフ圧供給配管64およびオン圧供給配管65
のそれぞれには、液圧調整手段としての電磁比例弁67,
68と電磁三方弁69,70とが介装され、油供給配管67には
油圧ポンプ71が介装されている。また、各電磁三方弁6
9,70の1つのポートはドレン72,73を介して前記タン
ク66に接続されている。さらに、オフ圧供給配管64に
は、エアポンプ74と接続する第2の電磁三方弁69aが介
装されている。
【0026】上記した電磁比例弁67,68および電磁三方
弁69,69a,70は制御装置Cにより作動制御されるよう
になっており、タンク66内のトルコン油Aは、前記オフ
圧供給配管64側の電磁三方弁69,69aと前記オン圧供給
配管65側の電磁三方弁70との切換えにより、前記ロック
アップオフ圧供給路34と前記ロックアップオン圧供給路
36とに選択的に供給され、これに応じて、トルコン組立
体1内のロックアップクラッチ8がロックアップオフ状
態またはロックアップオン状態になる。
【0027】制御装置Cには、前記ロードセンサ45、振
動ピックアップ46、圧力センサ38,39およびトルクセン
サ59からの信号をアンプ群75を介して取り込むADコン
バータ76と、前記ロータリエンコーダ61からの信号を取
り込むカウンター77と、前記比例電磁弁67,68に制御信
号を送出するDAコンバータ78と、前記電磁三方弁69,
69a,70に制御信号を送出するリレー出力部79と、外部
のCRT80にCRT信号を送出するCRTインターフェ
ース81と、外部のモータ制御装置82との間で信号を送・
受するデジタル入・出力部83と、メモり部84とCPU85
とを備えている。
【0028】以下、上記のように構成した慣らし装置に
よる慣らし方法について説明する。
【0029】トルクコンバータ組立体1内のロックアッ
プクラッチ8の慣らしを行うに際しては、先ずシリンダ
33の作動により軸受箱29と一体に下治具ワーク受31を上
昇させ、ワーク載置台25上に位置決め載置されているト
ルクコンバータ組立体1を下治具ワーク受31により持上
げ、これと同時に、出力軸26およびステータシャフト30
をトルクコンバータ組立体1内に挿入して、それぞれの
先端部をハブ9、一方向クラッチ10の内径スプライン9
a,10aにスプライン嵌合させる。そして、シリンダ33
による下治具ワーク受31の上昇は、トルクコンバータ組
立体1のフロントカバー2に設けたセンタ穴52、セット
ブロック54が上治具面板51のセンタ53、係合ピン55に係
合した時点で終了し、これによりトルクコンバータ組立
体1が下治具ワーク受31と上治具面板51との間に挟持さ
れた状態となる。
【0030】次に、トルクコンバータ組立体1内にトル
コン油Aを充填する。このトルコン油Aの充填に際して
は、予め電磁三方弁69,69aをオフ圧供給配管64が開く
ように切換えると共に、オン圧供給配管65側の電磁三方
弁70をドレン73側が開くように切換える。そして、モー
タ48の作動により入力軸50を3000rpm 程度の中速で回転
させると共に、オフ圧供給配管64中の電圧比例弁67に最
大電圧を印加し、油圧ポンプ71を作動させる。
【0031】すると、タンク66内のトルコン油Aは、オ
フ圧供給配管64から出力軸26内のロックアップオフ圧供
給路34を経てトルクコンバータ組立体1内に給送され、
フロントカバー2とハブ9との隙間を通じてフロントカ
バー2とロックアップピストン12との間に流れ、ロック
アップクラッチ8がロックアップオフ状態となる。この
トルコン油Aは、ポンプ羽根5、タービン羽根6等を配
置したケーシング4内の室に流れて、該室内を満たす。
そして、余分なトルコン油Aは、一方向クラッチ10の周
りからステータシャフト30の油穴35を通して、ステータ
シャフト30と出力軸26との間のロックアップオン圧供給
路36に流入し、さらに、オン圧供給配管65およびドレン
73を経てタンク66に戻される。このように比較的流路面
積の大きいロックアップオフ圧供給路34を経由し、しか
も電圧比例弁67に最大電圧を印加してトルコン油Aを供
給するようにしているので、トルクコンバータ組立体1
内へのトルコン油Aの充填を短時間で終えることができ
る。
【0032】上記トルクコンバータ組立体1内へのトル
コン油Aの充填を終えたら、ロックアップクラッチ8の
慣らし工程に移る。この慣らし工程においては、予めロ
ックアップクラッチ8をロックアップオン状態とする必
要があり、このため、電磁三方弁70をオン圧供給配管65
が開くように切換えると共に、オフ圧供給配管64側の電
磁三方弁69をドレン72側が開くように切換える。この状
態のもと、油圧ポンプ71を作動させると、タンク66内の
トルコン油Aがオフ圧供給配管64からロックアップオン
圧供給路36を経てトルクコンバータ組立体1内に給送さ
れ、ステータシャフト30の油穴35を通して一方向クラッ
チ10の周りに流れ、さらにポンプ羽根5、タービン羽根
6等を配置したケーシング4内の一方の室に流入する。
そして、この室内の油圧によりロックアップピストン12
がフロントカバー2の内底側へ変位し、クラッチディス
ク13がフロントカバー2の内底面に押付けられて、ロッ
クアップクラッチ8はロックアップオン状態となる。な
お、余分なトルコン油Aは、ロックアップオフ圧供給路
34からオフ圧配管64、ドレン72を経てタンク66に戻され
る。
【0033】上記したようにロックアップクラッチ8を
ロックアップオン状態とした後、モータ48の作動により
入力軸50を所定の回転数(例えば300rpm)で回転させ
る。すると、その回転はフロントカバー2に伝達され、
一方、このフロントカバー2にクラッチディスク13を介
して摩擦接触する出力軸26は、ストッパブロック43上の
ロードセンサ45により回転停止させられているので、ク
ラッチディスク13とフロントカバー2の内底面との間に
スリップが発生し、摩擦接触面の慣らしが進行する。こ
の慣らしの効果Kは、入力軸50と出力軸26との回転数差
ΔN、クラッチディスク13をフロントカバー2の内底面
に押付ける圧力すなわちロックアップオン圧P、慣らし
時間T等に依存し、下記(1) 式で与えられる。なお、式
中、αは係数である。 K=α×P×ΔN×T (1)
【0034】したがって、本慣らし装置により慣らしを
実行するには、所望の慣らし効果Kが得られるように上
記した各値P,ΔN,Tを設定すれば良いことになり、
本実施の形態(第1の実施の形態)では、オン圧供給配
管65中の電圧比例弁68への印加電圧を適当に設定して、
ロックアップオン圧Pを慣らしに最適な所定圧力とし、
いわゆるロックアップオン圧一定(液圧一定)制御で慣
らしを行う。この場合、一定のロックアップオン圧Pを
短時間でかつ高精度に得ることが、慣らしを効率良く行
う上で重要となる。そこで、本実施の形態では、次のよ
うなフィードフォワード制御を行って一定のロックアッ
プオン圧を得るようにしている。
【0035】すなわち、始めに、圧力センサ39からの電
圧信号をアンプ群75内の対応するアンプ75aで増幅し、
制御装置C内のADコンバータ76でデジタル値に変更す
る。この値をaとし、予め設定してある狙い値bとの差
c(=a−b)を求める。次に、このcに係数βを乗じ
て、補正量c′(=c・β)を求め、次に、DAコンバ
ータ78が現在デジタル/アナログ変換しているデジタル
値dに前記補正量c′を加えて、補正デジタル値d′
(=d+c′)を求める。そして、DAコンバータ78
は、この補正デジタル値d′をアナログ電圧に変換して
電圧比例弁68に出力し、これにより変動の少ない安定し
た任意のロックアップオン圧Pが得られるようになる。
【0036】ところで、上記のように慣らしを行うと、
慣らし開始直後は、摩擦係数μの変化が大きいため、ロ
ックアップクラッチ8の摩擦接触面に振動が発生し易
い。この発生した振動の周波数は、トルクコンバータ組
立体1の回転数すなわちモータ48の回転数と相関があ
る。例えばモータ回転数300rpmで、振動の発生が1振動
/1回転の場合に振動の周波数は5Hz となり、また、
2振動/1回転の場合に5Hz の振動が2位相、3振動
/1回転の場合に5Hz の振動が3位相となり、何れの
場合も5Hz の基本振動に周波数不定の振動が重相す
る。そして、この振動周波数の整数倍と慣らし装置の固
有振動数とが一致すると、共振により大振幅の振動が発
生し、トルクコンバータ組立体1や慣らし装置が破損す
る危険がある。そこで、以下の実施の形態(第2の実施
の形態)では、前記振動ピックアップ46で測定した振動
データに基いて、共振を起こさないように、モータ回転
数の可変制御またはロックアップオン圧の可変制御(液
圧可変制御)を行う。
【0037】上記した慣らし作業中、前記摩擦接触面に
発生した振動は、ロックアップピストン12、ハブ9、出
力軸26およびサインバー42を介して振動ピックアップ46
に伝わる。この振動ピックアップ46は、図6に示すよう
に振動の加速度に比例したアナログ電圧信号を出力し、
このアナログ電圧信号は、アンプ群75内の対応するアン
プ75bで増幅された後、制御装置C内のADコンバータ
76に送られ、そこでデジタル値に変更される。以降の処
理については、図7のフローチャートを参照して説明す
る。
【0038】ステップS1では、振動比較しきい値S、
データサンプル数CT、データ格納アドレスADをセッ
トすると共に、モータ回転数(ワーク駆動回転数)およ
びロックアップオン圧一定制御をそれぞれ初期値にセッ
トする。次に、ステップS2で、データサンプルトリガ
を入力する。このトリガは、制御装置C内の基本クロッ
クから一定時間、例えば数十μsec に1回の割込信号を
発生させて行う。そして、ステップS3でトリガの有無
をチェックし、トリガ無しの時はステップS2へ戻り、
トリガ有りの時はステップS4へ進む。ステップS4で
は、振動ピックアップ46で発生したアナログ電圧信号を
ADコンバータ76でデジタル値に変換し、これを振動レ
ベル測定値(振動値)Dとすると共に、ロータリエンコ
ーダ61のパルス信号をカウンタ77からトルクコンバータ
組立体1の回転角度に相当する角度θとして入力する。
【0039】次に、ステップS5で、前記振動値Dをメ
モり部84に格納記憶して、格納アドレスADを+1する
と共に、角度θをメモり部84に格納記憶して、さらに格
納アドレスを+1、データサンプル数CTを−1する。
次に、ステップS6で振動値Dとしきい値Sとを比較
し、DがS以下の時は振動無しと判断し、ステップS7
へ進み、モータ回転数を初期値に、ロックアップオン圧
一定制御を初期値にそれぞれセットし、後述のステップ
S10またはS11へ処理を進める。
【0040】一方、ステップS6で振動値Dがしきい値
Sを越えた時は振動有りと判断し、ステップS7へ進
め、振動周波数f(n) を求める。メモり部84に記憶して
いる現状から、トルクコンバータ組立体1の複数回転分
前の範囲内の振動値D(n) の中からD>Sに該当する振
動値D(n) を検索し、その時の角度θ(n) も求める。こ
の時、求めた角度θ(n) に対し隣接する角度、例えば数
度以内にもD>Sに該当するデータが存在する場合は、
1つの振動を複数回サンプリングしているので、1つの
振動グループにまとめ、振動グループの総数CNTをカ
ウントする。そして、カウント値CNT=1の場合、振
動周波数f(n) を求めることができないのでステップS
8へ進む。CNT≧2の場合は、各振動グループ内で振
動値Dが最大の振動値D(n) と対応する角度θ(n) を選
択し、その振動グループの代表値とする。続いて、はじ
めの振動グループ内の角度θ(n) と次の振動グループの
角度θ(n+1) との差Δθを求め、同様に最後の振動グル
ープまでをΔθ(n) を求める。
【0041】その後、下記(2) および(3) 式に従って振
動周期λと振動周波数f(n) とを求める。ただし、Rは
モータ回転数である。 λ(n) =(Δθ(n) ×R)/(360 × 60 ) (2) f(n) =1/λ(n) (3)
【0042】次に、処理をステップS8へ進め、振動周
波数f(n) の整数倍A(A=1,2,3…)と慣らし装
置の固有振動数fM とが一致しない(A・f(n) ≠f
M )、すなわち、共振の発生しないモータ回転数とロッ
クアップオン圧制御周波数とを求める。そして、モータ
回転数可変制御を行う場合は、ステップS10へ進み、
ステップ8で求めたモータ回転数をモータ制御装置82へ
出力し、モータ(サーボモータ)48の回転数を変更す
る。一方、ロックアップオン圧可変制御を行う場合はス
テップS11へ進み、ステップS8で求めたロックアッ
プオン圧制御周波数に基づく制御電圧をDAコンバータ
78から電圧比例弁68へ出力し、ロックアップオン圧を変
更する。その後、ステップS12でデータサンプル数C
Tが0になったか否かをチェックし、CT=0の時はエ
ンドへ進み、O以外の時はステップS2へ処理を戻し、
データサンプリングを続ける。
【0043】こゝで、上記モータ回転数可変制御および
ロックアップオン圧可変制御の具体的内容を説明する。
【0044】モータ回転数可変制御(第3の実施の形
態)の場合、いま、慣らし装置の固有振動数fM : 305
Hz 、モータ回転数R: 300rpm 、1次の振動周波数f
(1) :61Hz 、5次の振動周波数f(5) : 305Hz とす
ると、5次の振動周波数が慣らし装置の固有振動数とほ
ゞ一致するので、このままでは共振が発生する危険があ
る。そこで、この5次の振動周波数を共振を起こす心配
のない値に変更すれば、慣らし装置を停止することなく
慣らし作業を続行できることになる。そして、この5次
の振動周波数の変更後の値として、例えば 290Hz を選
択した場合、1次の振動周波数f(1) は58Hz となり、
モータ回転数Rを285.2rpmへ変更すればよいことにな
る。
【0045】一方、ロックアップオン圧可変制御(第4
の実施の形態)の場合、いま、慣らし装置の固有振動数
M : 305Hz 、1次の振動周波数f(1) :61Hz 、5
次の振動周波数f(5) : 305Hz とすると、上記したと
同様に5次の振動周波数が慣らし装置の固有振動数とほ
ゞ一致するので、このままでは共振が発生する危険があ
る。そこで、図8に示すようにロックアップオン圧Pを
共振が発生しない周波数で高圧と定圧とを交互に繰返
し、積極的にトルクコンバータ組立体1に微振動を与え
るようにすれば、上記したと同様に慣らし装置を停止す
ることなく慣らし作業を続行できることになる。このた
め、高圧−低圧繰返し周波数λのN倍が 305Hz 、61H
z に一致しない周波数、例えばλ=58Hz でロックアッ
プオン圧を変動させればよいことになる。
【0046】なお、本発明は、上記ロックアップオン圧
一定制御(第1の実施の形態)により慣らしを実行して
いる最中に振動を監視し、共振を発生する危険がある場
合に、上記したモータ回転数可変制御(第3の実施の形
態)またはロックアップオン圧可変制御(第4の実施の
形態)に切り替えてもよいもので、この場合も有害な振
動の発生を未然に防止でき、慣らし装置を停止すること
なく慣らし作業を続行できるようになる。また、上記第
2の実施の形態において、共振を発生する危険がある場
合に直ちに慣らし装置を停止して、安全を確保するよう
にしてもよいことはもちろんである。
【0047】本発明はまた、上記した各制御方式により
ロックアップクラッチ8の慣らしを終えた後、前記ロー
ドセル45を用いて摩擦トルクの測定を行い、その測定結
果からロックアップクラッチの摩擦接触面の摩擦係数を
求めて、慣らしが十分に行われたか否かを判定するよう
にしてもよいもので、以下にそのような内容を含む実施
の形態(第5の実施の形態)を詳述する。
【0048】慣らしを終えたトルクコンバータ組立体1
をそのまま慣らし装置にセットし、ロックアップクラッ
チ8のロックアップオン状態を維持しながら、モータ48
の作動で入力軸50を所定の回転数、例えば100rpmで回転
させる。すると、その回転はフロントカバー2に伝達さ
れ、一方、出力軸26はストッパブロック43上のロードセ
ル45により回転停止させられているので、クラッチディ
スク13とフロントカバー2の内底面との間、すなわち摩
擦接触面に摩擦トルクが発生する。この摩擦接触面に発
生した摩擦トルクは、出力軸26に取付けたサインバー42
を介してロードセル45に伝わり、ロードセル45は、この
摩擦トルクに比例したアナログ電圧信号を制御装置Cへ
出力する。
【0049】この時、発生した摩擦トルクをT、摩擦係
数をμ、ロックアップオン圧をP、モータ回転数をN、
係数をα,βとすると、摩擦トルクTは下記(4) 式で与
えられる。 T=μ×α×P+β×N2 (4)
【0050】したがって、振動の原因である摩擦係数μ
の変化を摩擦トルクTの変化として検出することができ
る。なお、P,Nが変化しても摩擦トルクTが変化する
が、Pは後述するフィードフォワード制御で一定圧力に
制御し、Nはモータ48の回転数制御で一定回転に制御す
ることで、P,Nのバラツキを小さく抑えることがで
き、それらの変化は無視できる。
【0051】図9は、摩擦トルクTの測定および良否判
定のフローチャートを示したものである。ステップS2
1で、データサンプル数CT、データ格納アドレスAD
をセットし、続いて、ステップS22でデータサンプル
トリガを入力する。このトリガは、制御装置C内の基本
クロックから一定時間、例えば数十μsec に1回の割込
信号を発生させ、サンプルトリガとしている。次に、処
理をステップS23に移し、トリガの有無をチェック
し、トリガ無しの時はステップS22に戻し、トリガ有
りの時は、ステップS24へ進む。
【0052】ステップS24では、ロードセル45から出
力される摩擦トルクに比例したアナログ電圧信号をAD
コンバータ76でデジタル値へ変換し、これをトルク値T
とする。ロードセル45の出力信号は、図10に示すよう
に、ある範囲内で振幅する波形となる。そして、ステッ
プS25で、このトルク値Tをメモり部84に格納し、格
納アドレスADを+1、データサンプル数CTを−1す
る。次に、ステップS26で、データサンプル数CTが
0か否かをチェックし、CT=0の時はステップS27
へ進み、0以外の時はステップS22へ戻り、データサ
ンプリングを続ける。
【0053】ステップS27では、平均値AVG 、最大値
MAX 、最小値MIN 、レンジR(=MAX −MIN )を求める
(図10参照)。次に、ステップS28で、前記平均値
AVG、最大値MAX 、最小値MIN と予めメモり部84に記憶
された上・下限値とを比較し、下限値≦AVG ≦上限値の
場合は良、下限値>AVG またはAVG >上限値の場合は不
良、下限値≦MAX ≦上限値の場合は良、下限値>MAX ま
たはMAX >上限値の場合は不良、下限値≦MIN ≦上限値
の場合は良、下限値>MIN またはMIN >上限値の場合は
不良、下限値≦R≦上限値の場合は良、下限値>Rまた
はR>上限値の場合は不良とそれぞれ判定し、次に、ス
テップS28に進んで、前記判定結果をCRT80に表示
し、処理を終了する。なお、この判定により不良と判定
された場合は、上記した第1〜第4の実施の形態の何れ
かを選択してロックアップクラッチ8の再慣らしを実行
することも可能である。
【0054】上記した一連の慣らしまたは摩擦トルクの
測定を行った後は、オフ圧供給配管64中の電磁三方弁69
をドレン72側が閉じるように切換えると共に、オン圧供
給配管65中の電磁三方弁70をドレン73側に切換える。そ
して、第2の電磁三方弁69aをエアポンプ74側へ切換え
ると、圧縮空気が該オフ圧供給配管64からロックアップ
オフ圧供給路34を経てトルクコンバータ組立体1内に圧
送され、この圧縮空気によりトルクコンバータ組立体1
内のトルコン油の大部分がロックアップオン圧供給路36
に排出され、さらにオン圧供給配管65およびドレン73を
経てタンク66へ戻される。
【0055】その後、シリンダ33の作動により下治具21
を下降させる。この下降途中で、下治具ワーク受31に支
持されているトルクコンバータ組立体1がワーク載置台
20に載って下降を停止し、引続いて下治具21が下降する
と、トルクコンバータ組立体1内から出力軸26およびス
テータシャフト30が抜ける。この時、トルクコンバータ
組立体1にわずかに残っていたトルコン油Aがスリーブ
11を通じて外部へ流出するが、その流出方向は下方とな
り、したがってトルクコンバータ組立体1の外面にトル
クコンバータ油が付着することがなくなって、面倒な清
掃作業が不要になる。
【0056】
【発明の効果】本発明にかゝる慣らし方法によれば、完
成品に近い状態で湿式クラッチの慣らしを行うので、必
要な慣らし効果を得ることができ、振動発生を著しく低
減させることができる。また、慣らし中、摩擦接触面に
発生する振動を測定することで、共振による慣らし装置
の異常振動を予知して、これに適切に対処することが可
能になり、安全に慣らしを実行できるばかりか、能率の
よい慣らしを実行できる。さらに、慣らし中、摩擦接触
面に発生する摩擦トルクを測定することで、慣らしの適
否を判断することも可能になり、品質保証が十分とな
る。本発明にかゝる慣らし装置によれば、組立体に供給
する液体の圧力、湿式クラッチの回転等を制御して最適
の条件でかつ簡単に慣らしを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかゝる慣らし装置の全体構造を示す正
面図である。
【図2】本慣らし装置の全体構造を示す側面図である。
【図3】本慣らし装置におけるトルクコンバータ組立体
の支持構造を示す断面図である。
【図4】トルク検出手段としてのロードセル、振動セン
サとしての振動ピックアップ等の取付構造を一部断面と
して示す平面図である。
【図5】本慣らし装置におけるトルコン油供給系統と制
御系統とを一括して示す系統図である。
【図6】振動センサとしての振動ピックアップの出力波
形を示すグラフである。
【図7】本慣らし方法における制御の一つの実施形態を
示すフローチャートである。
【図8】液圧可変制御における制御電圧および油圧変化
を示すグラフである。
【図9】本慣らし方法における制御の他の実施形態を示
すフローチャートである。
【図10】トルク検出手段としてのロードセルの出力波
形を示すグラフである。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ組立体 2 フロントカバー 4 ケーシング 5 ポンプ羽根 6 タービン羽根 7 ステータ羽根 8 ロックアップクラッチ(湿式クラッチ) 10 一方向クラッチ 12 ロックアップピストン 21 下治具 22 上治具 26 出力軸 34 ロックアップオフ圧供給路 36 ロックアップオン圧供給路 45 ロードセル(トルク測定手段) 46 振動ピックアップ(振動センサ) 48 モータ 50 入力軸 51 上治具面板 61 ロータリエンコーダ 64 ロックアップオフ圧供給配管 65 ロックアップオン圧供給配管 A トルコン油 B 油供給装置(液体供給手段) C 制御装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式クラッチを組込んだ組立体内に液体
    を充填すると共に、所定の圧力で湿式クラッチの摩擦材
    をその相手材に摩擦接触させ、しかる後に、前記摩擦材
    と前記相手材とを相対回転させて、両者の慣らしを行う
    ことを特徴とする湿式クラッチの慣らし方法。
  2. 【請求項2】 摩擦材と相手材との摩擦接触圧力を、慣
    らしに最適な所定圧力に制御することを特徴とする請求
    項1に記載の慣らし方法。
  3. 【請求項3】 摩擦材と相手材との摩擦接触面に発生す
    る振動を測定しながら慣らしを行うことを特徴とする請
    求項1または2に記載の慣らし方法。
  4. 【請求項4】 振動の測定結果に基いて振動周波数を求
    め、この振動周波数が慣らし装置の固有振動数と一致な
    いように、摩擦材と相手材との回転数差を制御すること
    を特徴とする請求項3に記載の慣らし方法。
  5. 【請求項5】 振動の測定結果に基いて振動周波数を求
    め、この振動周波数が慣らし装置の固有振動数と一致し
    ないように、摩擦材と相手材の摩擦接触圧力を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の慣らし方法。
  6. 【請求項6】 摩擦トルクを測定をさらに行うことを特
    徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の慣らし方
    法。
  7. 【請求項7】 湿式クラッチを組込んだ組立体を支持す
    る支持手段と、前記支持手段に支持された組立体内に液
    体を供給し湿式クラッチの摩擦材と相手材との摩擦接触
    圧力を付与する液体供給手段と、前記湿式クラッチの摩
    擦材とその相手材とを相対回転させる回動手段とを備え
    ていることを特徴とする湿式クラッチの慣らし装置。
  8. 【請求項8】 液体供給手段が、組立体内に供給する液
    体の圧力を調整する液圧調整手段を備えていることを特
    徴とする請求項7に記載の慣らし装置。
  9. 【請求項9】 摩擦材と相手材との摩擦接触面に発生す
    る振動を測定する振動センサをさらに設けたことを特徴
    とする請求項7または8に記載の慣らし装置。
  10. 【請求項10】 振動センサからの信号に基いて回動手
    段を制御する回転制御手段を設けたことを特徴とする請
    求項9に記載の慣らし装置。
  11. 【請求項11】 振動センサからの信号に基いて液体供
    給手段を制御する摩擦接触圧力制御手段を設けたことを
    特徴とする請求項9に記載の慣らし装置。
  12. 【請求項12】 摩擦トルクを測定するトルク測定手段
    を設けたことを特徴とする請求項7〜11の何れか1項
    に記載の慣らし装置。
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