JPH09303507A - アイドラ一体型オートテンショナ - Google Patents

アイドラ一体型オートテンショナ

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Publication number
JPH09303507A
JPH09303507A JP12166696A JP12166696A JPH09303507A JP H09303507 A JPH09303507 A JP H09303507A JP 12166696 A JP12166696 A JP 12166696A JP 12166696 A JP12166696 A JP 12166696A JP H09303507 A JPH09303507 A JP H09303507A
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JP
Japan
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idler
power transmission
cavity
guide
transmission means
Prior art date
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Application number
JP12166696A
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English (en)
Inventor
Kanetake Aoki
金剛 青木
Yukimori Kobayashi
幸盛 小林
Koji Hotta
浩二 堀田
Hirohito Terajima
宏仁 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
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Publication of JPH09303507A publication Critical patent/JPH09303507A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
    • F02B67/06Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力伝達手段の張力補正を付勢手段とタンパ
手段によって行うオートテンショナにおいて、アイドラ
の移動運動が円滑となり、移動ストロークも小さなアイ
ドラ径でも大きくする。 【解決手段】 アイドラ3が直線運動するように、アイ
ドラ3をダンパ手段4を構成したボディ2にガイド手段
24を設けて枢支し、この直線運動の方向に動力伝達手
段Vからの荷重及び付勢手段5の力が加わるようにし
た。また、ダンパ手段4の一部を構成するボディ2の空
洞23の側域に空洞23のリザーバ室23Bと連通した
補助リザーバ室41を設け、エア空間が上記補助リザー
バ室41に生じるようにして、設定されたアイドラ径で
最大限の移動ストロークが確保されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト、チェーン
等の動力伝達手段の張力変動を補正するオートテンショ
ナ、特にアイドラ内にテンショナを一体化したアイドラ
一体型オートテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジン等の機関に動力伝達手段
として設けられるタイミングベルトやチェーンの長寿命
化やノイズ対策を行うため、振動や懸架軸間ピッチの熱
変位に起因した張力変動を補正するオートテンショナが
設けられる傾向にある。このようなオートテンショナ
は、緩みに対し即座にアイドラを動力伝達手段の方向に
推進移動させる付勢手段と、張りに対し緩徐にアイドラ
を後退移動させるダンパ手段とをもつとともに、取付け
の容易性あるいは取付けスペース及びアイドラの面的動
作範囲の制約から、アイドラ、付勢手段及びダンパ手段
等をアイドラに一体に組付けた構成でコンパクトなもの
が要求されている。
【0003】従来は、例えば実開平5−27405号公
報(以下、文献1という)のように、ベアリング構造の
アイドラ(内側の揺動部材の外側にプーリを支承した構
造体)を該アイドラに対し偏心した位置の固定軸で支承
し、アイドラと固定軸との間に形成した軸方向の密閉空
間に粘性流体を充填するとともに密閉空間を軸方向に仕
切るフランジ状の隔壁を有した枢軸部材をアイドラに対
し軸方向にだけ摺動するように配設し、かつ、枢軸部材
を固定軸の外周に設けたカム筒の螺旋溝に係合させ、更
に上記隔壁に粘性流体の通路、逆止弁及び絞り通路を設
けてダンパ手段とするとともにアイドラを動力伝達手段
の方向に付勢する付勢手段を設けて、アイドラ一体化オ
ートテンショナを実現している。
【0004】文献1のオートテンショナは、アイドラが
固定軸を中心に揺動すると、螺旋溝に係合した枢軸部材
が固定軸上を軸方向に移動することで、隔壁で仕切られ
た密閉空間の二室が相反関係に容積変化し、粘性流体が
逆止弁を開いて一方(リザーバ室)から他方(圧力室)
に移動する状態(動力伝達手段の緩み補正)と絞り通路
より他方(リザーバ室)にリークする状態(動力伝達手
段の張り補正)とに変化して張力の補正を行うものであ
る。
【0005】また、実開平6−1891号公報(以下、
文献2という)には、偏平円筒形をなすテンショナシュ
ー(アイドラ)の弦月部分に先端を係合させたピストン
(プランジャ)を、テンショナシューの内枠に固定され
た油圧シリンダに嵌挿し、付勢手段としてのコイルスプ
リングでピストンを動力伝達手段の方向に付勢するとと
もに、逆止弁が介在した通路で油圧シリンダと外部タン
ク手段とを連通させたオートテンショナが開示されてい
る。
【0006】上記文献1のオートテンショナも文献1と
同様に張力の補正を行うが、ピストンの動きが直線で、
テンショナシューは同ピストンの直線運動に連動して動
力伝達手段の方向に推進及び後退運動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】文献1のオートテンシ
ョナは、カム筒の螺旋溝にガイドされる枢軸部材との共
動でアイドラが偏心軸を中心とした円弧運動を行うのに
対し、動力伝達手段からアイドラへ加わる荷重の方向及
び付勢手段からアイドラを介して動力伝達手段へ加わる
力の方向は共にアイドラの円弧運動の弦方向となるた
め、螺旋溝の曲率を小さく、即ち、カム筒の径を余程大
きくしないと枢軸部材が螺旋溝に沿って旋回することに
よる軸方向移動の動きを生じない。このため、アイドラ
の移動運動の円滑性、換言すれば補正の円滑性が損なわ
れている。
【0008】また、文献1のオートテンショナは、アイ
ドラの移動ストロークを大きくするために螺旋溝を長く
形成しており、これによりアイドラの位置が軸方向に高
くなり、結局、アイドラの径方向及び軸方向共に大きく
なって、面積と高さで取付けスペースをとるものとなっ
ている。更に、文献1のオートテンショナは、アイドラ
の位置が軸方向に高くなるため、断面積を一定とした場
合の密閉空間における圧力室を長くできて、枢軸部材の
軸方向移動量を大きくし、アイドラの移動ストロークを
大きくしようとしている。しかし、枢軸部材の軸方向移
動量を大きくできるように圧力室の長さを大きくとるこ
とは、粘性流体量も増加し、それだけ熱膨張を考慮した
エア空間をリザーバ室側に大きく確保しなければならな
い。このエア空間は、アイドラの遊びとなるので、圧力
室の長さを大きくとっても、それに比例してエア空間が
大きくなり、枢軸部材の軸方向移動量を大きくしただけ
のアイドラの移動ストロークを大きくする効果は得られ
ない。
【0009】このようにアイドラを偏心軸を中心に円弧
運動させる文献1のオートテンショナは、アイドラの移
動運動の円滑性に問題があり、また移動ストロークを確
保するため、枢軸部材の軸方向移動量が大きくなるよう
に圧力室の長さを大きくすることがアイドラの移動スト
ロークを大きくする効果に直結するように考慮されてい
ない。
【0010】この点、文献2のオートテンショナでは、
アイドラが直線運動する方式のため、軸方向に偏平化で
きるとともに、アイドラの移動方向を決める直動の油圧
シリンダの運動方向が、動力伝達手段の方向とほぼ合致
してアイドラの移動運動(張力補正)の円滑性を確保し
得るし、加えてリザーバ室を外部タンク手段としてアイ
ドラの外部に設けているため、エア空間が外部タンク手
段に生じて、アイドラ側の油圧シリンダの長さがそのま
まアイドラの移動ストロークの大きさに1対1に対応す
る。従って、設定したアイドラ径の範囲で最大限にアイ
ドラの移動ストロークも得られる。
【0011】しかし、文献2のオートテンショナでは、
圧力室だけをアイドラ内に形成して、リザーバ室が外部
タンク手段としてオートテンショナと別体となってい
る。従って、この文献2のオートテンショナでも、すべ
ての要素をアイドラに一体化した装置として、アイドラ
径を小さくする技術を示唆するものではない。更に、文
献2のオートテンショナは、固定された油圧シリンダの
外側にアイドラを遊嵌しただけの構造で、アイドラの移
動運動の円滑性を保証していない。
【0012】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、アイドラが直線運動する方式を採用し
て、アイドラの移動運動の円滑性が確実に保証され、ま
た、すべての要素をアイドラに一体化したオートテンシ
ョナとして、設定したアイドラ径の範囲で最大限にアイ
ドラの移動ストロークを十分に確保し、取付けスペース
の省力化を図ることを解決すべき課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明の発明者等は種々検討を重ね、アイドラの移動運動
が円弧の場合、その円弧の曲率が小さく動力伝達手段の
荷重及び付勢手段の力の方向と一致するほど円滑性が向
上することに着目し、アイドラが直線運動するようにア
イドラを枢支したボディにガイド手段を設け、この直線
運動の方向に動力伝達手段からの荷重及び付勢手段の力
が加わる方式を採用することにより、アイドラの移動運
動の円滑性の問題を解決できることを確認した。
【0014】また、本発明の発明者等は、上記ボディに
上記直線運動の方向に隔壁機能を兼ねたプランジャが移
動するように密閉空間を形成し、該密閉空間の側域にリ
ザーバ室の一部を設けることにより、設定されたアイド
ラ径で最大限に移動ストロークを確保できることを確認
した。即ち、本発明のアイドラ一体型オートテンショナ
は、内輪部材と該内輪部材に相対回転可能に支持される
外輪部材とからなり、動力伝達手段に転動接触するアイ
ドラと、動力伝達手段に対しアイドラが推進及び後退の
直線運動するようにアイドラをガイドするガイド手段を
もつ位置固定されたボディーと、ガイド手段に組付けら
れたアイドラを上記ガイド手段のガイド方向と一致し動
力伝達手段の方向に推進運動させて動力伝達手段に張力
を付与する付勢手段と、ボディーとアイドラの内側部材
との間に構成され、動力伝達手段の張力が低下したとき
には付勢手段によるアイドラの推進運動を即座に許容さ
せ、動力伝達手段の張力が上昇し、アイドラが付勢手段
に抗して後退運動されるときには、該後退運動を緩徐に
許容させるダンパ手段とを具備したことを特徴とする。
【0015】上記構成のアイドラ一体型オートテンショ
ナによれば、アイドラの移動運動が直線運動であり、そ
の方向にボディに設けたガイド手段のガイド方向が一致
し、かつ、動力伝達手段の荷重が加わるとともに付勢手
段の力も作用するので、アイドラの動きを停止するよう
な力の発生を構造的に打ち消し、アイドラの移動運動を
確実に行わせ、動力伝達手段に対する補正の円滑性が確
保される。
【0016】また、本発明のアイドラ一体型オートテン
ショナは、ボディに形成した空洞を外部タンク手段と連
通しない密閉形とし、該空洞がアイドラの直線運動の方
向と一致する方向にプランジャの移動を許容し、該空洞
の側域にリザーバ室の一部を形成したことを特徴とす
る。この構成によれば、液体が充填される空洞の側域に
リザーバ室の一部を形成し、エア空間が側域のリザーバ
室に生じるので、アイドラ径に応じて最大限に設定し得
る空洞の長さが有効にアイドラの移動ストロークを大き
くすることにつながる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のアイドラ一体型オートテ
ンショナは、内輪部材と該内輪部材に相対回転可能に支
持される外輪部材とからなり、動力伝達手段に転動接触
するアイドラと、上記動力伝達手段に対し上記アイドラ
が推進及び後退の直線運動するように上記アイドラをガ
イドするガイド手段をもつ位置固定のボディーと、該ガ
イド手段に組付けられた上記アイドラを上記ガイド手段
のガイド方向と一致し動力伝達手段の方向に推進運動さ
せて動力伝達手段に張力を付与する付勢手段と、上記ボ
ディーと上記アイドラの内側部材との間に構成され、上
記動力伝達手段の張力が低下したときには上記付勢手段
による上記アイドラの推進運動を即座に許容させ、上記
動力伝達手段の張力が上昇し、上記アイドラが上記付勢
手段に抗して後退運動されるときには、該後退運動を緩
徐に許容させるダンパ手段とから構成される(請求項
1)。
【0018】上記ダンパ手段は、液体を収容して上記ボ
ディーに形成された空洞と、該空洞をリザーバ室と圧力
室とに区画すべく上記アイドラと連動し上記ガイド手段
のガイド方向に移動するように上記空洞に収嵌され、上
記アイドラが推進運動するときに該圧力室の容積を大き
くするように移動し、上記アイドラが後退運動するとき
に該圧力室の容積を小さくするように移動するプランジ
ャと、上記圧力室とリザーバ室とを連通する通路と、該
通路を介した上記圧力室から上記リザーバ室への連通を
遮断する逆止弁と、上記圧力室と上記リザーバ室との間
に設けられた絞り通路とから構成される(請求項2)。
【0019】この実施形態のダンパ手段では、アイドラ
を移動運動させるプランジャの移動方向もガイド手段の
ガイド方向と一致し、アイドラの移動方向、プランジャ
の移動方向、動力伝達手段の方向及び付勢手段の力がか
かる方向が共に一致し、アイドラの移動運動が一層の円
滑性を保証される。また、空洞がボディーに形成され、
ボディとアイドラの内側部材との間にシールを要する部
分をもたないため、組立て製造が極めて容易になる。
【0020】好適な実施形態では、上記ガイド手段は、
上記空洞の外郭をなす筒部の外側壁に上記直線運動の方
向のガイド面として形成され、該筒部に嵌合された上記
アイドラの内側部材が上記ガイド面と摺動するように構
成される(請求項3)。他の実施形態として、上記ガイ
ド手段は、アイドラの内輪部材に設けられた空洞の外郭
をなす筒部の外側壁に上記直線運動の方向のガイド面と
して形成され、該筒部に嵌合される上記ボディーが上記
ガイド面と摺動するように構成することができる。
【0021】好適な実施形態では、上記付勢手段は、上
記アイドラの直線運動の方向とほぼ平行に付勢力が作用
するように上記ボディーと上記アイドラの内側部材との
間であって、上記空洞と段重なりに配設される(請求項
4)。この実施形態によれば、付勢手段としてコイルス
プリングを用いることができ、大きなスペースを要する
ことなく、該コイルスプリングを複数個並列に配設する
ことにより、付勢手段の荷重を大きくすることができ
る。
【0022】好適な実施形態として、上記ボディーと上
記アイドラの内側部材との間のスラスト方向には滑動用
プレートを配設することができる(請求項5)。この実
施形態によれば、アイドラのスラスト方向のがたつきを
無くし、補正の円滑性に寄与する。好適な実施形態とし
て、上記空洞を、ボディのみに構成する密閉形とし、上
記アイドラの直線運動と一致した方向に上記プランジャ
が移動するように形成し、その空洞の側域に上記リザー
バ室の一部を張出すことができる(請求項6)。
【0023】この実施形態によれば、液体が充填される
空洞の側域にリザーバ室の一部を形成するため、ボディ
の筒部に空洞を形成しても、圧力室を長くでき、アイド
ラの移動ストロークを大きく確保することができる。な
お、請求項1の発明は、外部タンク手段をリザーバ室と
することにより、ボディに形成する空洞がすべてエア空
間を生じない圧力室又はリザーバ室に変位してアイドラ
の移動ストロークを大きく確保する構成も含む。
【0024】
【実施例】以下、具体的に本発明の一実施例を図面を参
照して説明する。図1〜図3に示すアイドラ一体型オー
トテンショナは、それぞれボルト1、1によってエンジ
ンブロックに両端固定されたボディ2と、該ボディ2に
組付けられたアイドラ3と、該アイドラ3とボディ2と
の間に構成されたダンパ手段4と、アイドラ3を動力伝
達手段Vの方向に付勢する図2及び図3に示すコイルス
プリングよりなる付勢手段5とを基本構成としている。
【0025】ボディ2は中央の台部21と、台部21上
に更に突設された矩形の筒部22とをもち、筒部22に
は断面円形で動力伝達手段Vの方向に長い空洞23が形
成されるとともに、筒部22の外側には動力伝達手段V
の方向のガイド面24が形成される。ガイド面24はア
イドラ3の摺動を高めるコーティング処理がなされたも
のである。空洞23は、筒部22の一端が閉塞された凹
部の開口をシール材25で閉塞して形成されるもので、
該空洞23にはエア部分をもたせて液体が充填されると
ともに、シール材25より先端を突没するプランジャ2
6が空洞23を圧力室23Aとリザーバ室23Bとに区
画するように収嵌されている。
【0026】プランジャ26にはリザーバ室23Bと圧
力室23Aとを連通する通路27が形成され、該通路2
7は逆止弁となるチェックボール弁28によって開閉さ
れるようになっている。チェックボール弁28は通路2
7のプランジャ後端側開口に作用するように同プランジ
ャ後端に伸縮部材29によって保持されたリテーナ30
内に収納されている。なお、リテーナ30には液体が出
入りするスリット30aが形成されている。また、プラ
ンジャ26と空洞23の摺動面間には、圧力室23Aの
容積が小さくされるとき、圧力室23Aからリザーバ室
23Bに液体がリークするリーク隙間(絞り通路)とし
て一定量に規定された隙間をもつ。
【0027】アイドラ3は、動力伝達手段Vに転動接触
させる外輪部材31と、該外輪部材31にボール33を
介して内接させた内輪部材32とからなるボールベアリ
ングで構成され、内輪部材32は更に内側にハウジング
部材34が内接されている。ハウジング部材34の中央
には、筒部22のガイド面24と摺動する摺動面34a
と前後壁34bで構成された移動用凹部35が形成さ
れ、筒部22がこの移動用凹部35に嵌合して動力伝達
手段Vに対し推進運動と後退運動するアイドラ3の運動
方向が規制されるようになっている。
【0028】ここで、アイドラ3の移動ストロークS
(図4参照)は、動力伝達手段Vの方向に関した上記移
動用凹部35の長さと筒部22の長さとの差によって決
まる。上記筒部22に嵌合されたアイドラ3は、そのハ
ウジング部材34の上端面と下端面との摺動性を良好と
する上滑動用プレート36と下滑動用プレート37とに
よって軸方向(スラスト方向)のがたつきが防止される
ように止着される。ここに、上滑動用プレート36及び
下滑動用プレート37は、ハウジング部材34の上端面
と下端面に合致した例えば打抜き加工によるプレート材
で、上滑動用プレート36は筒部22の上端に一部が一
体成形され、下滑動用プレート37は台部21の突起3
8に係止されている。
【0029】次に付勢手段5は、図3に示すように、ボ
ディ2の台部21に、動力伝達手段Vの方向に前方開放
後方閉塞で形成された収納室39に装填されている。開
放された前方にはハウジング部材34の係合端部34c
が垂下して付勢手段5の一端を係留している。これによ
り、付勢手段5はアイドラ3を常時推進方向に付勢す
る。
【0030】本実施例の更なる特徴的な構成としては、
図1の2点鎖線、図2及び図3に示すように、筒部22
におけるリザーバ室23B側に側孔40を形成し、該側
孔40に連通して補助リザーバ室41を擁する側域タン
ク42を取付けている。本オートテンショナは、図5に
示すようにエンジンブロックに装着した際、上記側域タ
ンク42が空洞23より上位置となるように使用する。
なお、ここでは、上記側域タンク42は上滑動用プレー
ト36より突出するので、アイドラ3の移動ストローク
に対応した側域タンク42の退避スペース43が上滑動
用プレート36及びハウジング部材34に形成されてい
る。
【0031】本実施例のアイドラ一体型オートテンショ
ナは以上のように構成され、その動作は基本的に従来と
同じであり、動力伝達手段Vの張力が緩むと、付勢手段
5によりアイドラ3が動力伝達手段Vの方向に推進され
て張力を付与し、この張力に勝る動力伝達手段Vへ張り
が生じると、プランジャ26を介して圧力室23Aの液
体に圧力がかかり、リザーバ室23Bにリークしてアイ
ドラ3を緩徐に後退運動させて張力を適正に保持する。
【0032】上記構成によれば、アイドラ3の移動が、
ガイド面24によって規制さたれ直線であり、かつ、そ
の方向がプランジャ26の移動方向と一致するととも
に、動力伝達手段Vの方向、即ち、動力伝達手段Vから
の荷重が加わる方向とほぼ一致し、円滑にダンパ動作が
行われる。同様に、付勢手段5の力もガイド面24の方
向と一致するため、推進動作及び後退動動作共に確実に
行われ、補正の円滑性を達成するものである。
【0033】また、本実施例では、プランジャ26が移
動する空洞23の側域に補助リザーバ室41の補助タン
ク42を設けているので、エア空間が補助リザーバ室4
1に生じる。従って、図4(A)、(B)を対比しても
わかるように、空洞23の長さが有効にアイドラ3の移
動ストロークSに直結し、設定されたアイドラ径で最大
限の移動ストロークを確保することができる。
【0034】更に本実施例は、ボディ2に液体が充填さ
れる空洞23が形成されているので、ボディ2とアイド
ラ3との間に空洞23を形成する構成に比し、シールが
プラシンジャ26が突没する一箇所となり、組立て製造
が極めて容易になる。なお、本発明は、特許請求の範囲
を逸脱しない範囲で、ガイド手段、付勢手段等の構成を
別項で記載した種々の実施例に変形することが考えられ
る。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、動力
伝達手段からの荷重の方向にアイドラが直線移動するよ
うに構成し、アイドラとボディとの間にガイド手段を設
けたので、アイドラの動きを停止させるような力の発生
を構造的に打消した円滑な張力補正を行うことができ
る。
【0036】また、アイドラと一体に形成した空洞の側
域にエア空間が生じるリザーバ室の一部を設けたので、
設定されたアイドラ径で最大限のアイドラ移動ストロー
クが確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るアイドラ一体型オー
トテンショナを空洞の位置で切断して示す断面図であ
る。
【図2】 図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】 図1のB−B線に沿った断面図である。
【図4】 本発明の移動ストロークを説明する説明図で
あって、(A)はアイドラが最大量推進した状態を示
し、(B)はアイドラが最も後退した状態を示す。
【図5】 本発明を自動車エンジンに適用した場合の使
用状態を表す説明図であって、TPはタイミングプー
リ、CPはクランクプーリを示す。
【符号の説明】
1はボルト、2はボディ、3はアイドラ、4はダンパ手
段、5は付勢手段、22は筒部、23は空洞、23Aは
圧力室、23Bはリザーバ室、24はガイド面、26は
プランジャ、27は通路、28はチェックボール、41
は補助リザーバ室である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺島 宏仁 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪部材と該内輪部材に相対回転可能に
    支持される外輪部材とからなり、動力伝達手段に転動接
    触するアイドラと、 前記動力伝達手段に対し前記アイドラが推進及び後退の
    直線運動するように前記アイドラをガイドするガイド手
    段をもつ位置固定されたボディーと、 該ガイド手段に組付けられた前記アイドラを前記ガイド
    手段のガイド方向と一致し前記動力伝達手段の方向に推
    進運動させて前記動力伝達手段に張力を付与する付勢手
    段と、 前記ボディーと前記アイドラの内側部材との間に構成さ
    れ、前記動力伝達手段の張力が低下したときには前記付
    勢手段による前記アイドラの推進運動を即座に許容さ
    せ、前記動力伝達手段の張力が上昇し、前記アイドラが
    前記付勢手段に抗して後退運動されるときには、該後退
    運動を緩徐に許容させるダンパ手段とを具備したことを
    特徴とするアイドラ一体型オートテンショナ。
  2. 【請求項2】 前記ダンパ手段は、液体を収容して前記
    ボディーに形成された空洞と、該空洞をリザーバ室と圧
    力室とに区画すべく前記アイドラと連動し前記ガイド手
    段のガイド方向に移動するように前記空洞に収嵌され、
    前記アイドラが推進運動するときに該圧力室の容積を大
    きくするように移動し、前記アイドラが後退運動すると
    きに該圧力室の容積を小さくするように移動するプラン
    ジャと、前記圧力室とリザーバ室とを連通する通路と、
    該通路を介した前記圧力室から前記リザーバ室への連通
    を遮断する逆止弁と、前記圧力室と前記リザーバ室との
    間に設けられた絞り通路とからなることを特徴とする請
    求項1記載のアイドラ一体型オートテンショナ。
  3. 【請求項3】 前記ガイド手段は、前記空洞の外郭をな
    す筒部の外側壁に前記直線運動の方向のガイド面として
    形成され、該筒部に嵌合された前記アイドラの内側部材
    が前記ガイド面と摺動することを特徴とする請求項2記
    載のアイドラ一体型オートテンショナ。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段は、前記アイドラの前記直
    線運動の方向とほぼ平行に付勢力が作用するように前記
    ボディーと前記アイドラの内側部材との間であって、前
    記空洞と段重なりに配設されたことを特徴とする請求項
    2又は3記載のアイドラ一体型オートテンショナ。
  5. 【請求項5】 前記ボディーの前記ガイド面の上部及び
    下部に夫々スラストプレートが固設され、両スラストプ
    レート間に前記アイドラの前記内輪部材が滑動可能に配
    設されることを特徴とする請求項3記載のアイドラ一体
    型オートテンショナ。
  6. 【請求項6】 前記空洞は、密閉形であって、前記アイ
    ドラの直線運動と一致した方向に前記プランジャが移動
    するように形成され、その空洞の側域に前記リザーバ室
    の一部が形成されたことを特徴とする請求項2記載のア
    イドラ一体型オートテンショナ。
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