JPH0930236A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH0930236A
JPH0930236A JP7179986A JP17998695A JPH0930236A JP H0930236 A JPH0930236 A JP H0930236A JP 7179986 A JP7179986 A JP 7179986A JP 17998695 A JP17998695 A JP 17998695A JP H0930236 A JPH0930236 A JP H0930236A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バス車両用空気調和装置の構造を簡素化でき
るようにする。また、乗員や乗客等の搭乗者の快適性を
向上できるようにする。 【解決手段】 1台のクーリングユニット25aに連通
する冷風ダクト3aの前側ダクト11a内に加湿器本体
31aを配設し、且つ後側ダクト11c内に加湿器本体
31cを配設することにより、1台のクーリングユニッ
ト25aでAのゾーンとCのゾーンの2つのゾーン空調
を行えるようにした。また、1台のクーリングユニット
25bに連通する冷風ダクト3bの前側ダクト11b内
に加湿器本体31bを配設し、且つ後側ダクト11d内
に加湿器本体31dを配設することにより、1台のクー
リングユニット25bでBのゾーンとDのゾーンの2つ
のゾーン空調を行えるようにした。これにより、安価に
4分割ゾーン空調が実現できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バス車両や鉄道
車両等の大型車両に搭載される車両用空気調和装置に関
するもので、特に車両内においてゾーン空調を実現する
ことが可能なバス車両用冷房装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばバス車両に搭載される
バス車両用空気調和装置では、図10に示したように、
バス車両101の天井の左右の両肩部に8個のクーリン
グユニット102を分散して配置し、それらのクーリン
グユニット102に対応したA〜Dの4分割ゾーン空調
を実現している(従来例:特開平4−55116号公
報)。これにより、このバス車両用空気調和装置では、
バス車両の走行時の進行方向の変化や、天気の変化等に
よりA〜Dの各ゾーン毎の冷房負荷が異なっても、バス
車両内を各A〜Dの各ゾーン毎に独立して温度調節する
ことにより、乗員や乗客等の搭乗者の快適性を向上する
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のバス
車両用空気調和装置においては、4分割ゾーン空調を実
現するために、バス車両の天井の両肩部に8個のクーリ
ングユニットを分散配置している。このため、部品点数
が多く、各冷媒蒸発器と冷媒圧縮機とを接続する冷媒配
管、および各冷媒蒸発器と膨張弁とを接続する冷媒配管
等の架装工数が増加するので、製品コストが上昇すると
いう問題が生じている。
【0004】
【発明の目的】この発明は、水が蒸発する時に気化熱を
奪うという点に着目し、複数の通風路毎に加湿ユニット
を配置することにより、車両用空気調和装置の構造を簡
素化できるようにし、且つ安価にゾーン空調を実現でき
るようにすることを目的とする。また、乗員や乗客等の
搭乗者の快適性を向上できるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両に設けられた複数のゾーンを空調する少なくと
も1台の空調ユニットと、この1台の空調ユニットから
前記複数のゾーンへ向けて空気を送るための複数の通風
路と、これらの通風路毎に配設され、前記複数の通風路
毎に加湿空気を供給する複数の加湿器本体を有する加湿
ユニットと、前記複数のゾーン毎に配設され、前記複数
のゾーン毎の空調負荷を検出する複数の空調負荷検出手
段と、前記1台の空調ユニットを運転している時に、前
記複数の空調負荷検出手段で検出した空調負荷に基づい
て、前記複数の加湿器本体を選択的に作動させる空調制
御手段とを備えた技術手段を採用した。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記1台の空調
ユニットを、通過する空気を冷却すると共に、空気中の
水分を凝縮させる1台の冷却器本体、およびこの冷却器
本体を通過した空気を複数のゾーンに送る冷却器用送風
装置等から構成し、前記加湿ユニットを、前記冷却器本
体の冷却作用により凝縮した凝縮水を溜める給水タン
ク、およびこの給水タンクに連通する前記複数の加湿器
本体内の水に超音波を発生する複数の超音波振動子等か
ら構成したことを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記複数の加湿
器本体を、前記複数の通風路内に加湿空気を間欠的に供
給するように間欠運転することを特徴とする。請求項4
に記載の発明は、前記複数の空調負荷検出手段を、前記
複数のゾーン毎の内気温を検出する複数の内気温検出手
段、および前記複数のゾーン毎の日射量を検出する複数
の日射検出手段等から構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用および発明の効果】請求項1に記載の発明によれ
ば、少なくとも1台の空調ユニットを運転することによ
り、複数の通風路を通って空調空気が複数のゾーン毎に
吹き出されて、複数のゾーンが空調される。このとき、
複数のゾーン毎に配設した各空調負荷検出手段のうち1
つの空調負荷検出手段で検出した空調負荷が変化した場
合に、そのゾーンに配設された加湿ユニットを作動させ
る。これにより、通風路内で気化熱が奪われ、そのゾー
ンに吹き出す空調空気の温度が下がるため、快適性が保
たれる。なお、1台の空調ユニットにより複数のゾーン
空調を行えるため、車両全体を空調するための空調ユニ
ットの搭載台数が減少し、空調ユニットの接続配管等の
架装工数が減少するので、車両用空気調和装置の製品コ
ストを低減できる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、空調ユニ
ットの1台の冷却器本体の冷却作用により発生した凝縮
水を加湿ユニットの加湿源として利用することにより、
給水タンクへの水の補給回数を減少することができる。
請求項3に記載の発明によれば、通風路内に加湿空気を
間欠的に供給するようにしているので、揺らぎ感のある
空調を行うことができ、快適性を更に向上できる。請求
項4に記載の発明によれば、複数のゾーン毎に内気温検
出手段と日射検出手段を用いて空調負荷を検出している
ので、この検出した空調負荷に基づいて各ゾーンの空調
を独立して行うことにより、最適なゾーン空調を行うこ
とができる。
【0010】
【実施例】
〔第1実施例の構成〕図1ないし図7はこの発明の第1
実施例を示したもので、図1はバス車両用冷房装置の4
分割ゾーン空調の説明図で、図2はバス車両用冷房装置
を搭載したバス車両を示した図で、図3はバス車両用冷
房装置の冷凍サイクルを示した図である。
【0011】バス車両用冷房装置1は、図1に示したよ
うに、バス車両2の進行方向の前側左部区域(A)、前
側右部区域(B)、後側左部区域(C)および後側右部
区域(D)をそれぞれ独立して冷房することが可能な、
すなわち、4分割ゾーン空調が可能なバスエアコンであ
る。
【0012】バス車両用冷房装置1は、図1ないし図3
に示したように、バス車両2の進行方向の左側の天井肩
部および右側の天井肩部に設置された2つの冷風ダクト
3a、3bと、バス車両2の左側の室内と右側の室内と
を独立して冷房するためにバス車両2の左右両側に搭載
された2組の冷凍サイクル4a、4bと、4分割ゾーン
空調を可能とするためにバス車両2の左右両側に搭載さ
れた2組の加湿ユニット5a、5bと、2組の冷凍サイ
クル4a、4bおよび2組の加湿ユニット5a、5bを
制御するエアコン制御装置6(図7参照)とを備えてい
る。
【0013】2つの冷風ダクト3a、3bは、図1およ
び図2に示したように、バス車両2の中央部から左側の
天井肩部および右側の天井肩部に沿って前側に延長され
た前側ダクト11a、11bと、バス車両2の中央部か
ら左側の天井肩部および右側の天井肩部に沿って後側に
延長された後側ダクト11c、11dとをそれぞれ備え
ている。これらの前側ダクト11a、11bおよび後側
ダクト11c、11dには、乗客の頭部に向けて開口す
る複数の冷風吹出口(図示せず)が適宜設けられ、内部
には前側通風路12a、12bおよび後側通風路12
c、12dが形成されている。
【0014】各冷凍サイクル4a、4bは、図3に示し
たように、冷媒圧縮機13a、13b、冷媒凝縮器14
a、14b、受液器15a、15b、ドライヤ16a、
16b、膨張弁17a、17b、冷媒蒸発器18a、1
8bの各冷凍サイクル機器より構成され、それぞれ金属
パイプまたはゴムパイプよりなる冷媒配管19a、19
bにより順次接続されている。
【0015】冷媒圧縮機13a、13bは、図2にも示
したように、バス車両2の後部のエンジンルーム内に設
置された車両走行用エンジン(メインエンジン)にベル
トと電磁クラッチ(いずれも図示せず)を介して連結さ
れている。この冷媒圧縮機13a、13bは、エンジン
の回転動力が伝達されると、吸入口より内部に吸入した
ガス冷媒(気相冷媒)を圧縮して、高温高圧のガス冷媒
を吐出口より吐出するコンプレッサである。なお、この
冷媒圧縮機13a、13bの代わりに、エアコン用イン
バータにより回転速度が制御される電動式コンプレッサ
を用いても良い。また、可変容量式のコンプレッサを用
いても良い。
【0016】冷媒凝縮器14a、14bは、凝縮器用フ
ァン(クーリングファン、凝縮器用送風機)20と共に
コンデンシングユニットとしてバス車両2の走行風を受
け易い場所、本例ではバス車両2の前側の床下に設置さ
れている。この冷媒凝縮器14a、14bは、冷媒圧縮
機13a、13bの吐出口より流入したガス冷媒を凝縮
器用ファン20等に送られてくる室外空気と熱交換させ
て冷媒を凝縮液化させるコンデンサである。なお、凝縮
器用ファン20は、軸流式ファンや遠心式ファン等が用
いられる。
【0017】受液器15a、15bは、冷媒凝縮器14
a、14bより流入した冷媒を、冷房負荷に即応して冷
媒蒸発器18a、18bに供給できるように一時的に冷
媒を貯めるレシーバである。この受液器15a、15b
は、冷媒凝縮器14a、14bより流入した冷媒をガス
冷媒と液冷媒とに気液分離して、液冷媒のみ冷媒蒸発器
18a、18b側に供給する。なお、受液器15a、1
5bの代わりにアキュームレータ等の気液分離手段を用
いても良い。また、冷媒凝縮器14a、14bの出口側
で冷媒が完全に液化する冷凍サイクル4a、4bであれ
ば受液器15a、15bは設けられていなくても良い。
ドライヤ16a、16bは、冷凍サイクル4a、4b中
の水分を取り除くもので、内部に多数のフロン系冷媒用
乾燥剤を収容している。
【0018】膨張弁17a、17bは、高温高圧の液冷
媒を小さな絞り孔より噴射させることにより膨張させて
低温低圧の霧状冷媒(気液二相状態の冷媒)にする減圧
装置で、この実施例では冷媒蒸発器18a、18bの出
口側の冷媒過熱度を所定値に維持するように弁開度を自
動調整する温度作動式膨張弁が用いられている。ここ
で、21a、21bは冷媒蒸発器18a、18bの出口
側の冷媒温度を検出する感温筒で、キャピラリチューブ
22a、22bを介して膨張弁17a、17bに接続さ
れている。なお、膨張弁17a、17bの代わりにオリ
フィスやキャピラリチューブ等の固定絞りを用いても良
い。
【0019】冷媒蒸発器18a、18bは、本発明の冷
却器本体であって、それぞれ蒸発器用送風装置23a、
23bと共にクーリングユニット24a、24bとして
冷風ダクト3a、3bの中央部に設置されている。この
冷媒蒸発器18a、18bは、膨張弁17a、17bよ
り流入した霧状冷媒を蒸発器用送風装置23a、23b
により吸い込まれる内気または外気と熱交換させて冷媒
を蒸発気化させるエバポレータである。
【0020】蒸発器用送風装置23a、23bは、本発
明の冷却器用送風装置であって、バス車両2の前側寄り
に設置された2基の前側蒸発器用ファン25a、25b
とバス車両2の後側寄りに設置された2基の後側蒸発器
用ファン25c、25dとからそれぞれ構成されてい
る。2基の前側蒸発器用ファン25a、25bは、前側
ダクト11a、11bの前側通風路12a、12b内に
おいて室内に向かう空気流を発生させる前側遠心式ファ
ン(前側遠心式送風機)である。2基の後側蒸発器用フ
ァン25c、25dは、後側ダクト11c、11dの後
側通風路12c、12d内において室内に向かう空気流
を発生させる後側遠心式ファン(後側遠心式送風機)で
ある。
【0021】クーリングユニット24a、24bは、本
発明の空調ユニットであって、図4および図5にも示し
たように、冷風ダクト3a、3bの中央部に設置された
ユニットケース(図示せず)と、このユニットケース内
に収納された1台の冷媒蒸発器18a、18b、4基の
前側蒸発器用ファン25a、25b、後側蒸発器用ファ
ン25c、25dおよび内外気切替ドア(図示せず)等
から構成されている。
【0022】ユニットケースには、室内空気(内気)を
吸い込むための内気吸込口(図示せず)、および室外空
気(外気)を吸い込むための外気吸込口(図示せず)が
形成され、どちらか一方の吸込口が内外気切替ドアによ
り閉塞される。なお、上記のようなクーリングユニット
24a、24bは、バス車両2の左右両側にそれぞれ1
台ずつ、合計2台が設置されている。
【0023】2組の加湿ユニット5a、5bは、加湿器
本体31a〜31dをバス車両2の左右両側にそれぞれ
2台ずつ、合計4台設置されている。2組の加湿ユニッ
ト5a、5bは、加湿器本体31a〜31d、給水タン
ク32a、32b、ドレンホース33a、33b、吸水
ホース34a〜34dおよび吸水ポンプ35a〜35d
等からそれぞれ構成されている。
【0024】加湿器本体31a〜31dは、図6
(a)、(b)に示したように、所定の容量の給水タン
ク32a、32bから水の補給を受けて液面を所定水位
に保つと共に、液面付近に焦点を結ぶように超音波を発
生する超音波振動子36a〜36dを備える。超音波振
動子36a〜36dは、加湿器本体31a〜31dの底
壁部分に埋め込まれ、例えばチタン酸バリウム系の圧電
素子の両面に電極を焼き付けた電歪振動子で、バッテリ
37(図7参照)より電力が供給されることによって超
高速振動発生する円形薄板である。
【0025】給水タンク32a、32bは、基本的には
水道水を内部に補給するのであるが、図5に示したよう
に、冷媒蒸発器18a、18bの冷却作用により冷媒蒸
発器18a、18bに付着した水分をドレンホース33
a、33bを介して補給して一時的に貯めるようにして
いる。ドレンホース33a、33bは、冷媒蒸発器18
a、18bの下部に設けられたドレンパン(図示せず)
から給水タンク32a、32bへ凝縮水を供給する補給
手段である。
【0026】吸水ホース34a〜34dは、給水タンク
32a、32bから加湿器本体31a〜31dへ水を供
給する補給手段である。吸水ポンプ35a〜35dは、
通電されると給水タンク32a、32b内の水を加湿器
本体31a〜31d内に汲み上げる電動ポンプである。
ここで、これらの冷風ダクト3a、3b、クーリングユ
ニット24a、24b、加湿ユニット5a、5bは、バ
ス車両2に左右対称となるように搭載されている。
【0027】エアコン制御装置6は、図7に示したよう
に、バス車両2に搭載されたバッテリ37より所定の電
圧が印加されると作動する。このエアコン制御装置6
は、CPU、ROM、RAMおよびタイマー回路を含む
マイクロコンピュータで、エアコンスイッチ38、温度
設定ボリューム39、内気温センサ41a〜41d、日
射センサ42a〜42d等が電気的に接続されている。
【0028】そして、エアコン制御装置6は、エアコン
スイッチ38、温度設定ボリューム39、内気温センサ
41a〜41d、日射センサ42a〜42d等の電気信
号に基づいて、冷媒蒸発器18a、18bの電磁クラッ
チ、吸水ポンプ35a〜35d、リレーコイル43a〜
43dを通電制御することにより、超音波振動子36a
〜36d等を制御する。
【0029】エアコンスイッチ38は、バス車両用冷房
装置1の起動および停止を指令する冷房運転指令手段で
ある。温度設定ボリューム39は、バス車両2の室内を
所望の温度に設定するための温度設定手段である。内気
温センサ41a〜41dは、本発明の空調負荷検出手段
であって、例えばサーミスタ等よりなりバス車両2のA
〜Dの各ゾーン毎の内気温(室内空気温度)を検出する
内気温検出手段である。
【0030】日射センサ42a〜42dは、本発明の空
調負荷検出手段であって、バス車両2のA〜Dの各ゾー
ンの側壁面に設けられたサイドウインドの内側に設置さ
れ、バス車両2のA〜Dの各ゾーン毎の日射量を検出す
る日射検出手段である。リレーコイル43a〜43d
は、超音波振動子36a〜36dに通電するためのリレ
ースイッチ44a〜44dを開閉する。なお、このよう
なリレー回路に代えて、トランジスタやFET等の半導
体スイッチング回路を用いても良い。
【0031】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
バス車両用冷房装置1の作用を図1ないし図7に基づい
て簡単に説明する。エアコンスイッチ38がオンされる
と、冷媒圧縮機13a、13bの電磁クラッチ、凝縮器
用ファン20、蒸発器用送風装置23a、23bが通電
されてバス車両用冷房装置1の運転が開始される。
【0032】そして、冷媒圧縮機13a、13b内で圧
縮されて吐出された高温高圧のガス冷媒は冷媒凝縮器1
4a、14b内に流入し、冷媒凝縮器14a、14bを
通過する際に室外空気と熱交換して凝縮液化されて受液
器15a、15b内に流入する。受液器15a、15b
内で気液分離されて受液器15a、15bより流出した
液冷媒は、ドライヤ16a、16bにて水分が取り除か
れた後に、膨張弁17a、17bで減熱減圧されて冷媒
蒸発器18a、18b内に流入する。
【0033】冷媒蒸発器18a、18b内に流入した冷
媒は、冷媒蒸発器18a、18bを通過する際に、蒸発
器用送風装置23a、23bの作動によりユニットケー
ス29a、29b内に吸い込まれた室内空気または室外
空気と熱交換して蒸発気化した後に吸入口から冷媒圧縮
機13a、13b内に吸入される。このとき、室内空気
または室外空気が冷媒蒸発器18a、18bを通過する
際に露点温度以下に冷却されると、空気中の水分が凝縮
し水滴が冷媒蒸発器18a、18bに付着する。この水
滴(凝縮水)はドレンホース33a、33bによって加
湿ユニット5a、5bの給水タンク32a、32bへ給
水される。
【0034】ここで、バス車両2の左側に搭載されたク
ーリングユニット24aの冷媒蒸発器18aを通過する
際に冷却された空気流(冷風)は、蒸発器用送風装置2
3aの2基の前側蒸発器用ファン25aによってユニッ
トケースから前側ダクト11aの前側通風路12a内を
通って各冷風吹出口からAのゾーンの乗員の頭部に吹き
出されることによりバス車両2のAのゾーンが冷房され
る。また、冷媒蒸発器18aより流出した冷風は、蒸発
器用送風装置23aの2基の後側蒸発器用ファン25c
によってユニットケースから後側ダクト11cの後側通
風路12c内を通って各冷風吹出口からCのゾーンの乗
員の頭部に吹き出されることによりバス車両2のCのゾ
ーンが冷房される。
【0035】同様にして、バス車両2の右側に搭載され
たクーリングユニット24bの冷媒蒸発器18bを通過
する際に冷却された空気流(冷風)は、同様にして、2
基の前側蒸発器用ファン25bおよび2基の後側蒸発器
用ファン25cによってユニットケースから流出して、
前側ダクト11bの前側通風路12bおよび後側ダクト
11dの後側通風路12d内を通って各冷風吹出口から
BのゾーンおよびDのゾーンの乗員の頭部に吹き出され
ることによりバス車両2のBのゾーンおよびDのゾーン
が冷房される。
【0036】ここで、バス車両2の車室全体の設定温度
が乗客のフィーリングに合わない場合には、乗員が温度
設定ボリューム39を強冷房側あるいは弱冷房側へ操作
する。これにより、温度設定ボリューム39の電気抵抗
値が変化して、全ての内気温センサ41a〜41dと温
度設定ボリューム39との合成抵抗値が変化し、この合
成抵抗値に基づく冷房状態となるように、冷媒圧縮機1
3a、13bの電磁クラッチをオン、オフしたり、蒸発
器用送風装置23a、23bの送風量を変化させたりし
て、バス車両2のAのゾーン〜Dのゾーンの冷房状態が
変更した設定温度に微調整される。
【0037】なお、バス車両2の走行時の進行方向の変
化や、曇りから晴れたり、晴れから曇ったりする等の天
気の変化などにより各Aのゾーン〜Dのゾーンの冷房負
荷が変化する。例えばDのゾーンの冷房負荷が他のAの
ゾーン〜Cのゾーンよりも増加した場合には、すなわ
ち、内気温センサ41dの検出値(Dのゾーンの内気
温)が他の内気温センサ41a〜41cの検出値よりも
高い場合、あるいは日射センサ42dの検出値(Dのゾ
ーンの日射量)が他の日射センサ42a〜42cの検出
値よりも大きい場合には、バス車両2の右側の加湿ユニ
ット5bの超音波振動子36dのみを作動させる。超音
波振動子36dが作動すると、加湿器本体31d内の水
が振動して蒸発する。
【0038】これにより、クーリングユニット24bの
冷媒蒸発器18bより流出した冷風は、後側ダクト11
dの後側通風路12d内を通る際に加湿器本体31dで
発生した水蒸気により気化熱が奪われて冷風の温度が下
がる。したがって、各冷風吹出口からDのゾーンの乗員
の頭部に吹き出される冷風の温度が下がることにより、
バス車両2のDのゾーンの乗客の快適性が保たれる。す
なわち、他のAのゾーン〜Cのゾーンも加湿器本体31
a〜31cを独立して作動させることにより、Aのゾー
ン〜Cのゾーンを独立して冷房することができる。
【0039】〔第1実施例の効果〕以上のように、バス
車両用冷房装置1は、2台のクーリングユニット24
a、24bおよび4台の加湿器本体31a〜31dによ
り4分割ゾーン空調を実現することができる。この結
果、バス車両2の車室全体を冷房するためのクーリング
ユニットの搭載台数を減少することができる。すなわ
ち、冷媒蒸発器18a、18bの搭載台数を2台にする
ことができるので、バス車両用冷房装置1の構造を簡略
化することができる。
【0040】このため、各冷媒蒸発器18a、18bと
冷媒圧縮機13a、13bとを接続する冷媒配管19
a、19b、および各冷媒蒸発器18a、18bと膨張
弁17a、17bとを接続する冷媒配管19a、19b
等の架装工数を減少することができる。これにより、バ
ス車両用冷房装置1の製品コストを低減できるので、安
価なバス車両用冷房装置1を備えたバス車両2の価格を
低減することができる。
【0041】また、2台のクーリングユニット24a、
24bの冷媒蒸発器18a、18bから排出される凝縮
水(ドレン水)をドレンホース33a、33bを介して
給水タンク32a、32b内に貯めることにより、給水
タンク32a、32b内への水道水の補給回数を減らす
ことができる。
【0042】〔第2実施例の構成〕図8はこの発明の第
2実施例を示したもので、冷凍サイクルを示した図であ
る。この実施例では、1台の冷媒圧縮機13で2台の冷
媒蒸発器18a、18bに冷媒を循環させるようにした
冷凍サイクル4をバス車両2に搭載している。この冷凍
サイクル4は、レシーバサイクルであって、冷媒圧縮機
13、冷媒凝縮器14、受液器15、ドライヤ16、膨
張弁17a、17b、冷媒蒸発器18a、18bおよび
これらを順次接続する冷媒配管19等から構成されてい
る。
【0043】〔第3実施例の構成〕図9はこの発明の第
3実施例を示したもので、エアコン制御装置の揺らぎ制
御を示したタイムチャートである。この実施例では、図
9に示したように、加湿ユニット5a、5bの加湿器本
体31a〜31d内に内蔵された各超音波振動子36a
〜36dを間欠的に通電(オン)、通電停止(オフ)す
ることにより、空気吹出口から吹き出される吹出温度が
高低する、これにより、揺らぎ感のある冷風を供給する
ことができるので、乗客の冷房フィーリングの快適性を
向上させることができる。
【0044】〔変形例〕この実施例では、本発明をバス
車両2に搭載したが、本発明を鉄道車両等の大型車両や
普通乗用車等の他の車両に搭載しても良い。この実施例
では、本発明をバス車両用冷房装置1に適用したが、本
発明を車両用冷暖房装置、車両用除湿装置、車両用暖房
装置に適用しても良い。
【0045】この実施例では、2組の加湿ユニット5
a、5bにそれぞれ2台ずつの加湿器本体31a〜31
dを設けたが、1組の加湿ユニットに3台以上の加湿器
本体を設けても良い。また、左右の2ゾーンのみで良い
場合には、クーリングユニットを車両の前側部または後
側部に搭載して対応することが可能である。これによ
り、加湿ユニットの加湿器本体とセンサ類の個数を減ら
せる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】バス車両用冷房装置の4分割ゾーン空調の説明
図である(第1実施例)。
【図2】バス車両を示した斜視図である(第1実施
例)。
【図3】冷凍サイクルを示した構成図である(第1実施
例)。
【図4】クーリングユニットを示した概略図である(第
1実施例)。
【図5】クーリングユニットと加湿器本体を示した概略
図である(第1実施例)。
【図6】(a)、(b)は加湿器本体を示した断面図で
ある(第1実施例)。
【図7】エアコン制御装置の電気回路図である(第1実
施例)。
【図8】冷凍サイクルを示した構成図である(第2実施
例)。
【図9】エアコン制御装置の揺らぎ制御を示したタイム
チャートである(第3実施例)。
【図10】バス車両用空気調和装置の4分割ゾーン空調
の説明図である(従来例)。
【符号の説明】
1 バス車両用冷房装置(車両用空気調和装置) 6 エアコン制御装置(空調制御手段) 3a、3b 冷風ダクト 4a、4b 冷凍サイクル 5a、5b 加湿ユニット 12a、12b 前側通風路 12c、12d 後側通風路 18a、18b 冷媒蒸発器(冷却器本体) 23a、23b 蒸発器用送風装置(冷却器用送風装
置) 24a、24b クーリングユニット(空調ユニット) 31a〜31d 加湿器本体 32a、32b 給水タンク 36a〜36d 超音波振動子 41a〜41d 内気温センサ(空調負荷検出手段、内
気温検出手段) 42a〜42d 日射センサ(空調負荷検出手段、日射
検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車両に設けられた複数のゾーンを空
    調する少なくとも1台の空調ユニットと、 (b)この1台の空調ユニットから前記複数のゾーンへ
    向けて空気を送るための複数の通風路と、 (c)これらの通風路毎に配設され、前記複数の通風路
    毎に加湿空気を供給する複数の加湿器本体を有する加湿
    ユニットと、 (d)前記複数のゾーン毎に配設され、前記複数のゾー
    ン毎の空調負荷を検出する複数の空調負荷検出手段と、 (e)前記1台の空調ユニットを運転している時に、前
    記複数の空調負荷検出手段で検出した空調負荷に基づい
    て、前記複数の加湿器本体を選択的に作動させる空調制
    御手段とを備えた車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記1台の空調ユニットは、通過する空気を冷却すると
    共に、空気中の水分を凝縮させる1台の冷却器本体、お
    よびこの冷却器本体を通過した空気を複数のゾーンに送
    る冷却器用送風装置を有し、 前記加湿ユニットは、前記冷却器本体の冷却作用により
    凝縮した凝縮水を溜める給水タンク、およびこの給水タ
    ンクに連通する前記複数の加湿器本体内の水に超音波を
    発生する複数の超音波振動子を有することを特徴とする
    車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記複数の加湿器本体は、前記複数の通風路内に加湿空
    気を間欠的に供給することを特徴とする車両用空気調和
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の車両用空気調和装置において、 前記複数の空調負荷検出手段は、前記複数のゾーン毎の
    内気温を検出する複数の内気温検出手段、および前記複
    数のゾーン毎の日射量を検出する複数の日射検出手段よ
    りなることを特徴とする車両用空気調和装置。
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