JPH09302368A - 調質圧延液 - Google Patents
調質圧延液Info
- Publication number
- JPH09302368A JPH09302368A JP11465196A JP11465196A JPH09302368A JP H09302368 A JPH09302368 A JP H09302368A JP 11465196 A JP11465196 A JP 11465196A JP 11465196 A JP11465196 A JP 11465196A JP H09302368 A JPH09302368 A JP H09302368A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dibasic acid
- cyclohexane
- formula
- acid
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Lubricants (AREA)
Abstract
質が発生せず、かつ、鋼板表面上で白濁が起きない調質
圧延液を提供すること。 【解決手段】 一般式: 【化1】 (式中、mおよびnは同一または異なる0〜2の数を表
す。)で表されるシクロヘキサン環を有する二塩基酸を
含むことを特徴とする調質圧延液。
Description
詳しくはシクロヘキサン骨格を有する二塩基酸を必須成
分とする調質圧延液に関する。
浄、焼鈍後、ストレッチャーストレインの消去等の機械
的性質を改善して、表面仕上げ状態を所望のようにする
ために行われる圧延のことである。調質圧延には乾式と
湿式があり、生産能率や防錆効果を向上させるためには
湿式法が好ましい。湿式法で一般によく用いられる調質
圧延液はソリューション型で、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸等の脂肪族二塩基酸やp−ニトロ安息香酸
等の芳香族カルボン酸のアミン塩を水に希釈して用いて
いる。アミンとしては一般にアルカノールアミンが用い
られている。
防錆油を塗布して出荷するか、または次の工程へと送ら
れる。その際、調質圧延液中の水分がある程度蒸発する
と次の工程でテンションレベラーやブライダルロールを
通過する時、ロールに黒色の粘着性物質が生じやすく、
この黒色物質が鋼板に付着するとメッキ不良等の製品欠
陥を招くため、ロールの手入れを頻繁に行う必要があ
る。また、特に調質圧延後、出荷される製品について
は、ユーザーでこの物質が発生するため、より深刻な問
題となる。
酸アミン塩を用いた調質圧延液を使用する時、特に発生
し易い。その原因として芳香族カルボン酸アミン塩は非
常に粘稠であり、さらに、圧延で発生した鉄粉が混入す
るため、より一層粘稠となることと、塗布した防錆油へ
の溶解性が低いことが考えられる。現在、この対処法と
しては定期的にロールを清掃するか、調質圧延後、塗布
する防錆油の使用量を多めにして、粘着物がロールに付
着しにくいようにしているが、限界があり、十分な対処
法とはいえない。
うな黒色の粘着物質を生成しにくいが、そのものが良好
な乳化剤として働くため、調質圧延直後、防錆油を塗布
した鋼板がテンションレベラーを通過する時、鋼板表面
上で白濁が起きやすい。白濁が起きると製品検査が困難
となるため、生産効率が落ちることとなり、また、テン
ションレベラーの速度が速くなるほどこの白濁は顕著と
なる。
みなされたものであり、鋼板の調質圧延後、ロール上で
黒色粘着性物質が発生せず、かつ、鋼板表面上で白濁が
起きない調質圧延液を提供することを目的とする。
す。)で表されるシクロヘキサン環を有する二塩基酸を
含むことを特徴とする調質圧延液に関する。
着性物質は調質圧延液に主成分として含まれる物質の粘
度が高く、鉱物油を主成分とした防錆油に対する溶解性
が低いことが原因であり、一方で鋼板表面上での白濁は
防錆油への乳化力が高すぎるために起きると考えられ
る。このため本発明ではこのような物性に注目し、粘度
が比較的低く、鉱物油に対し溶解でき、その水溶液を上
記防錆油に混合させて撹拌しても該防錆油は白濁しない
二塩基酸アミン塩を見いだした。
酸は1,2、1,3および1,4−ジカルボン酸いずれの
構造を有してもよく、また、シス体およびトランス体い
ずれでもよい。さらに、この二塩基酸はこれらの混合物
であってもよい。式中、mおよびnは0〜2の数であ
り、mおよびnは同じでも異なっていてもよい。mまた
はnが3より大きいと乳化作用が現れはじめるため好ま
しくない。mとnの合計数は0〜2が好ましい。
ては、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロ
ヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,
2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−二酢酸、
シクロヘキサン−1,4−二酢酸、シクロヘキサン−1,
3−二プロピオン酸、シクロヘキサン−1,4−二プロ
ピオン酸等が挙げられ、好ましくはシクロヘキサン−
1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカル
ボン酸である。
〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%の含量
で用いられる。0.3重量%より少ないと調質圧延後、
次工程に至るまでの防錆性が不十分となり、一方で5.
0重量%より多く添加してもそれ以上本発明の効果は向
上しないため経済性に劣る。
5倍当量のアミンも含有され、上記二塩基酸と塩を形成
させて用いられる。アミンとしてはアルカノールアミ
ン、低級アルキルアミン類、低級アルキルアルカノール
アミン類、ポリアミン類、モルホリン等の環状アミン類
等が挙げられるが、好ましくはアルカノールアミン、例
えば、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であ
る。疎水性基の強い、即ち、炭素数の大きいアミンは乳
化性が発現するので好ましくない。通常、一つの炭化水
素基の炭素数は3以下にすべきである。
ン系界面活性剤、含窒素系防錆剤、キレート化剤等を含
有させて用いてもよい。非イオン性系界面活性剤は濡れ
性等を向上させるために用いられ、具体的にはアルキル
フェノールエチレンオキサイド付加型、プルロニック
型、脂肪酸エチレンオキサイド付加型、アルコールエチ
レンオキサイド付加型等が挙げられる。含窒素系防錆剤
としてはベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾー
ル、インダゾール、ベンズインダゾール、インドール等
が挙げられる。また、キレート化剤としてはエチレンジ
アミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸等が挙げられる。
で10,000cP以下が好ましい。また、この原液は
重量比で原液1に対して1.5以下の鉱物油に溶解でき
ればよく、さらに、原液を使用濃度に希釈して得られる
二塩基酸塩水溶液は防錆油と重量比10:90で混合し
ても白濁が起きなければよい。
いる既知のものが使用され、例えば、鉱物油を主成分と
したカルシウムスルホネート、バリウムスルホネート等
の添加剤を含むものが挙げられる。
塩は粘性が低く、鉱物油に比較的速やかに溶解し、か
つ、その水溶液は防錆油と混合させても白濁しないた
め、黒色粘着性物質が生じて製品欠陥を招くことはな
く、白濁による生産効率低下を回避することができる。
説明する。
防錆油に対するアミン塩の溶解性ならびにそのアミン塩
水溶液を防錆油と混合させた際の白濁状況を評価した。
結果を表1に示す。なお、測定方法および評価方法につ
いては以下のようにして行った。
te Viscometerにより測定した。
9 グレード)を重量比1:1で時計皿上にて混合し、
スパチュラで撹拌して目視により溶解性を評価した。
「溶解」とは上記混合物が撹拌により均一系になること
をいい、「不溶」とは上記混合物が撹拌しても全く混ざ
り合わず二層のままの状態であることをいうものとす
る。また、上記鉱物油95重量%およびバリウムスルホ
ネート5重量%からなる防錆油と上記原液を混合した際
の溶解性についても同様にして評価した。
液0.5gと鉱物油(ナフテン系ISO 9 グレード)
95重量%およびバリウムスルホネート5重量%からな
る防錆油4.5gを遠沈管に採取した。これを超音波洗
浄器(発信周波数48kHz)で15分間撹拌した後、目
視により評価した。
アミン塩は他の各種アミン塩と比較して、粘度は低く、
鉱物油および防錆油に高溶解性で、かつ、その水溶液を
防錆油と混合し撹拌しても白濁は生じないことが明らか
となった。
ル上での黒色粘着性物質の発生および鋼板表面上での白
濁を回避することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式: 【化1】 (式中、mおよびnは同一または異なる0〜2の数を表
す。)で表されるシクロヘキサン環を有する二塩基酸を
含むことを特徴とする調質圧延液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11465196A JP3787386B2 (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 調質圧延液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11465196A JP3787386B2 (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 調質圧延液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302368A true JPH09302368A (ja) | 1997-11-25 |
JP3787386B2 JP3787386B2 (ja) | 2006-06-21 |
Family
ID=14643146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11465196A Expired - Fee Related JP3787386B2 (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 調質圧延液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3787386B2 (ja) |
-
1996
- 1996-05-09 JP JP11465196A patent/JP3787386B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3787386B2 (ja) | 2006-06-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5391308A (en) | Lubricant for transport of P.E.T. containers | |
EP0643127B1 (en) | Processes and compositions for improving the mobility of aluminium cans when conveyed by automatic conveying equipment | |
EP0486656B1 (en) | Composition for inhibiting stress cracks in plastic articles and methods of use therefor | |
JPH10511140A (ja) | 腐食抑制剤を含むアルキルエーテルアミンコンベヤ潤滑剤 | |
CN109252176B (zh) | 一种去污防锈二合一清洗剂 | |
JP5371356B2 (ja) | 水溶性洗浄剤組成物 | |
JPH09302368A (ja) | 調質圧延液 | |
JP2960387B2 (ja) | 鋼板用アルカリ洗浄剤組成物 | |
JP2938840B2 (ja) | 鋼板用アルカリ洗浄剤組成物 | |
TW436521B (en) | Lubricant and surface conditioner suitable for conversion coated metal surfaces | |
JP2004115715A (ja) | 鋼板用アルカリ洗浄剤組成物 | |
JP3898109B2 (ja) | 鋼板用アルカリ洗浄剤組成物 | |
CN109536972A (zh) | 一种金属加工制品表面清洗剂组合物及其制备和使用方法 | |
JPH05222397A (ja) | 水溶性液体洗浄剤組成物 | |
US6467492B2 (en) | Corrosion inhibitors | |
JPH1119915A (ja) | コンクリート離型剤組成物及びその使用方法 | |
JP4667320B2 (ja) | 冷間圧延鋼板用洗浄剤組成物 | |
JP4746474B2 (ja) | 鋼板用アルカリ洗浄剤組成物 | |
JP3034745B2 (ja) | 調質圧延油 | |
JPS6259183B2 (ja) | ||
JPS60255896A (ja) | 調質圧延油剤組成物 | |
US20220372398A1 (en) | High Alkaline High Foam Cleaners with Controlled Foam Life | |
JP5464735B2 (ja) | 有機系水溶性調質圧延油剤 | |
JP3604277B2 (ja) | 鋼板脱脂用洗浄剤組成物 | |
JP3541056B2 (ja) | ポリアルキレンテレフタレート容器用潤滑剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051025 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060327 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090331 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |