JPH09302354A - コークス炉溶射補修装置及び補修方法 - Google Patents

コークス炉溶射補修装置及び補修方法

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JPH09302354A
JPH09302354A JP14114896A JP14114896A JPH09302354A JP H09302354 A JPH09302354 A JP H09302354A JP 14114896 A JP14114896 A JP 14114896A JP 14114896 A JP14114896 A JP 14114896A JP H09302354 A JPH09302354 A JP H09302354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コークス炉炭化室炉壁れんがの全
域を操業の空き時間内に補修でき、かつ、溶射補修部を
周囲れんがと同一レベル以下に仕上げることで操業に支
障を及ぼすことなく、コークス炉の延命を図るコークス
炉の溶射補修装置及び補修方法を提供する。 【解決手段】 溶射バーナ1及びコテ3をそれぞれ別に
駆動できるようランス駆動機5に併設すると共に、該ラ
ンス駆動機5がコークス炉の上下方向に移動する昇降駆
動機6に、次いで奥行き方向に移動するスライド駆動機
7に付設され、さらに奥行き方向に移動するビーム駆動
機のビーム先端に付設され、該ビーム駆動機をプッシャ
ー機軌条の上を自走する溶射台車10に溶射に係わるユ
ーテイリテイ、ユーテイリテイ制御機、溶射バーナー、ラン
ス、ビーム等の駆動制御機器等を一括搭載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭を乾留してコ
ークスを製造するコークス炉の炭化室炉壁れんがを補修
する装置、及び補修方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、コークス炉は、炉令の経過と共に
炭化室炉壁れんがの損耗部位は炉の中央部へと移行して
いる。しかし、間口が狭く、奥行きの長いコークス炉で
は、補修装置の炉内挿入、損耗状況及び補修状況の確認
等が困難なため、効果的な補修のできないことが課題と
なっている。このことは、耐火物製造、築炉工等のコー
クス炉を取り巻く諸問題から、リプレースしないで現状
のコークス炉を延命せざるを得ない状況にあって深刻で
あり、効果的な補修方法が切望されている。
【0003】コークス炉炭化室の補修については、特開
平7−126638号公報に提案されている。すなわ
ち、多段伸縮ランスを用いるコークス炉の炉壁補修装置
において、前後、左右方向に移動可能で、かつこれらの
方向軸を中心に回転可能な多段伸縮ランスと、該多段伸
縮ランスを駆動するランス駆動システムを備え、前記多
段伸縮ランスは、第1段ランスと、この第1段ランス内
に軸方向に伸縮自在に組み付けられた第2段〜第N段の
ランスと前記第一段ランスをその内面に嵌合収納するこ
とにより前記第1段〜第N段のランスを支持する固定外
筒からなり、前記ランス駆動システムは、前記固定外筒
と第1段から第N段間に設けられたランス伸縮駆動機構
と、前記固定外筒を垂直平面内で傾動させるための傾動
機構と前記固定外筒を水平面内で旋回させるための旋回
機構と、前記固定外筒をランス軸廻り回転させる回転機
構とからなる補修装置である。
【0004】また、特開平7−126637号公報に
は、補修材の吹付けノズルを有すランス先端に設けた撮
像装置により炉壁面を走査してモニタに表示すると共に
ランス先端に設けた距離センサにより前記ランス先端と
炉壁面との距離を測定して炉壁面の損耗量データを求め
ランスを駆動するランス駆動機構における駆動量から前
記ランス先端に対する前記炉壁面の損耗部分の位置座標
を求め、これらの壁面画像情報、損耗量データおよび損
耗部分の位置座標データから、炉壁面の必要な補修範囲
と補修パターンを指示、選択し、前記炉壁面の損耗部分
を所定の補修パターンに従って、吹き付け補修するよう
にしたことを特徴とする補修方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では間口の狭いコークス炉に装置を精度良く設置す
るには時間がかかり、ユーティリティーの着脱にも時間
を要することから操業の空き時間での補修はできない
か、あるいは補修範囲が制限される。また、補修部分を
周囲の壁面れんがレベル以下となるように施工すること
は困難で、操業に支障を及ぼさないように補修するとい
う点で問題がある。本発明は、間口の狭いコークス炉炭
化室の壁面れんがを全範囲に渡って、操業の空き時間に
操業に影響を及ぼさない効果的な溶射補修を行うことを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決すべく提供されたもので、その要旨とするところは、
下記のおりである。 (1)室炉式コークス炉の炭化室へ出入自在なビームの
先端にスライド駆動機が、さらに該スライド駆動機の先
端に昇降駆動機が配設され、溶射バーナとコテとを有す
るランス駆動機が該昇降駆動機に取り付けられているコ
ークス炉溶射補修装置であって、前記スライド駆動機
は、前記昇降駆動機をコークス炉炭化室長さ方向に前後
移動する機構を有し、前記昇降駆動機は、ランス駆動機
をコークス炉炭化室高さ方向に上下移動する機構を有
し、前記溶射バーナは、その噴射面がコークス炉炭化室
の炉壁面に対して平行で、かつ両炉壁面から一定の距離
を隔てて、炉壁面に平行な面内で回転自在とし、また、
前記コテは、水冷機能を有すると共に、該コテが溶射肉
盛り部に対して押し付け圧力を作用させて、炉壁面に平
行な面内で回転自在に、かつ半径方向に前後進する。
【0007】(2)ビームが、溶射に係わるユーテイリ
テイ及び制御機器を搭載して、コークス炉炉外のプッシ
ャー機軌条を自走する溶射台車上に設置されたビーム駆
動機の、フレーム内を摺動してコークス炉炭化室長さ方
向に出入自在のビームとする。
【0008】(3)コークス炉炭化室炉壁の損耗部の凹
凸を測定し、そのデータから補修部位を決定して、炉壁
長さ方向をX軸、高さ方向をY軸とする平面座標によっ
て位置を特定し、予め把握している粉体噴射時間、粉給
量、溶射肉盛りの厚さ、及び面積の関係に基づいて、
(1)のコークス炉溶射補修装置のスライド駆動機、昇
降駆動機、及びランス駆動機を制御し、コークス炉炭化
室の炉壁損耗部を補修する。
【0009】本発明の溶射補修装置は、コークス炉のプ
シャー機の軌条上を自走する溶射台車に溶射に係わるユ
ーテイリテイ、制御機器を溶射台車に搭載することで溶射
補修の事前準備、事後片づけに要する時間を大幅に短縮
する。また、溶射台車をコークス炉炭化室のプッシャー
サイドに設置した状態で炭化室炉壁れんがの全域を補修
することができるため、補修部位による溶射台車の位置
替えを不要とすることができることからコークス炉操業
の空き時間に補修の必要な範囲の補修を完了することが
可能となる。
【0010】予め損耗状況に適した溶射条件を制御機器
に入力しておき、溶射補修に当たって、事前に損耗状況
を把握して決定した補修範囲を前記制御機器に入力する
ことで、補修範囲を自動的に、かつ、適正に補修できる
ことからバラツキの少ない効果的な補修を可能とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しつつ説明する。本発明の溶射補修装置の一実施例を
図1に示す。図1において、溶射ランス2は溶射バーナ
1を接合して支持すると共に他端のランス基部はランス
駆動機5に、溶射バーナ1の噴射面がコークス炉炭化室
の炉壁面に対して平行で、かつ両炉壁面から一定の距離
を隔てて、炉壁面に平行な面内で回転自在に取り付けら
れている。
【0012】また、コテ3はコテランス4を接合して支
持すると共に他端のランス基部はランス駆動機5に、コ
テ3が溶射肉盛り部に対して押し付け圧力を作用させる
よう炉壁面方向に傾動し、かつ炉壁面に平行な面内で回
転自在に、またコテランス4の軸方向に前後進するよう
に取り付けられている。なお、コテ3は溶射施工直後の
溶融、あるいは半溶融状態にある溶射肉盛り部と接して
も、コテ3が変形、損傷しないよう水冷されている。
【0013】溶射ランス2、及びコテランス4が取り付
けられたランス駆動機5は、コークス炉炭化室の高さ方
向に上下駆動させる昇降駆動機6に付設され、さらに、
昇降駆動機6はコークス炉炭化室の長さ方向に前後駆動
させるスライド駆動機7に付設されている。スライド駆
動機7はコークス炉の炉外に設置された溶射台車10に
搭載されたビーム駆動機(図示せず)でフレーム9上を
摺動して移動するビーム8の先端に付設されている。
【0014】また、ビーム8先端にはビーム8がフレー
ム9上を摺動移動して、その繰り出し長さが長くなるに
従ってビーム8先端の付設物の重量でたわみが生じるこ
とに対してそのたわみを防止するためのアウトリガー1
3が付設されている。ビーム駆動機(図示せず)はコー
クス炉の炉外にあるプッシャー機の軌条11を自走して
移動する溶射台車10に溶射に係わるユーテイ リテイ の
制御機器、ランス駆動機5、昇降駆動機6、スライド駆
動機7、ビーム駆動機(図示せず)、溶射台車10の走
行等の制御機器と一括して搭載されている。
【0015】図1に示す本発明の溶射補修装置におい
て、補修時にコークス炉の炭化室に設置される機器の詳
細を図2に示す。図2において、溶射ランス2には溶射
補修部の状況を外部から観察できるように監視カメラ1
4を設置している。図1、図2を参照しつつ、溶射補修
の一連の作業を手順に従って説明する。炭化室炉壁れん
がの損傷状況を、コークス炉炭化室炉壁の長手方向をX
軸、高さ方向をY軸とする平面座標と関連付けて損耗部
の凹凸を予め測定し、前記測定データに基づいて補修部
位を予め決定しておく。ここで決定された補修部位の座
標データ及び損耗の凹凸データを補修する炭化室の窯番
号と共に溶射台車10上の運転室(図示せず)内に設置
した操作盤(図示せず)で設定しておく。
【0016】前述の炭化室炉壁れんがの損耗状況を予め
操作盤(図示せず)に設定しておくのは、測定機器を溶
射補修装置の炭化室内設置部分に付設することに制約が
あり、また、機動性の低下と共に測定に時間を要するこ
とが考えられることから、コークス炉操業間の限られた
空き時間を溶射補修に専用するためである。なお、測定
機器及び装置、測定方法については特に限定するもので
はない。
【0017】溶射台車10は、操作盤(図示せず)で設
定された窯番号までプッシャー機の軌条11上を自走し
て、設定された炭化室前で自動的に停止する。この時、
炭化室前の正規の停止位置に予め合いマークを付けてお
き、この合いマークと溶射台車10の停止位置を溶射台
車10上に設置した運転室(図示せず)から目視確認し
て位置ずれのあった場合、溶射台車10上の運転室(図
示せず)内に設置した操作盤(図示せず)を操作して溶
射台車10を合いマークにあわせるように移動させる。
【0018】次いで、ビーム駆動機(図示せず)が摺動
移動して設定された補修位置に到達するとアウトリガー
13を炭化室の炉底に接地させ、ビーム8にたわみが生
じないように固定する。なお、ビーム駆動機(図示せ
ず)にて炭化室内に装置を挿入するに際して、既設のプ
ッシャー機に搭載されている炉蓋着脱装置を使用して事
前に炉蓋を開放しておく必要があるが、炉蓋の解放から
溶射補修までの時間が長い場合、炭化室内の温度低下か
ら炉壁れんがの損耗が懸念されるため、溶射補修の直前
に炉蓋を解放することが重要である。あるいは、溶射補
修装置の溶射台車10に炉蓋着脱装置を搭載すること
で、溶射補修までの炉蓋解放の時間を短縮できる。
【0019】また、鋼管フレームに断熱ウールを張った
防熱板を炉蓋解放後に設置することで炭化室内の炉壁温
度の低下を軽減でき、時間短縮のため、この防熱板の着
脱装置を溶射台車10に付設することでさらに温度低下
を軽減できる。アウトリガー13を接地した後、溶射台
車10上の運転室(図示せず)内に接地した操作盤(図
示せず)を操作して、溶射バーナ1からプロパンを噴射
させて炭化室内の炉壁れんがの温度で着火した後、酸素
を噴射してプロパンー酸素炎を形成する。次いで操作盤
(図示せず)を操作して、溶射台車10上に設置してい
る粉給機(図示せず)から粉体を切り出して溶射バーナ
1から噴射させ溶射施工を開始する。これと同時に補修
範囲内を溶射バーナ1が移動するよう、スライド駆動機
7、昇降駆動機6、ランス駆動機5のひとつあるいは組
み合わせて駆動させる。この時、予め溶射バーナ1の補
修範囲内での移動方法を所定の溶射距離を確保すること
も含めて、前記のスライド駆動機7、昇降駆動機6、ラ
ンス駆動機5のひとつあるいは組み合わせての駆動及び
その駆動量に置き換えて設定しておくことで、補修範囲
内の溶射バーナ1の移動を自動的に行うことができる。
【0020】さらに、予め溶射バーナ1の施行における
肉盛り厚さ及び範囲を把握しておけば、損耗部の凹部状
況のデータに基づいて、肉盛り厚さを考慮した溶射バー
ナ1の移動が簡易な演算プログラムを付与することで自
動で行うことができる。また、溶射バーナ1の移動に追
従してランス駆動機5でコテランス4を駆動することで
溶射肉盛りした部分にコテを押し付けると同時にコテを
移動することで溶射施工体の表面を平滑にすることがで
きる。コテランス4の移動パターンを溶射バーナ1の移
動パターンと関連付けて把握し、予め設定しておくこと
で、溶射施工体の表面を自動的に平滑仕上げができる。
このように、溶射バーナ1とコテランス4を移動するこ
とで補修範囲内を溶射補修できる。
【0021】コテ3の押し付けはランス駆動機5の炭化
室壁面方向の駆動で行い、コテ3の押し付け力は駆動量
で行うが、駆動量は予め溶射施工した部分をコテ3で押
し付けて溶射肉盛り部を押し広げられる最小量を把握し
ておく。また、肉盛り量と押し広げられる範囲を予め把
握しておくことで、ランス駆動機5の回転駆動の駆動量
の適正値を把握しておく。
【0022】溶射ランス2に取り付けた監視カメラ14
は、溶射バーナ1により損傷部に溶融した粉体が吹き付
けられる部位に焦点が合うように設置され、損傷部の状
況や補修状況を常時運転室(図示せず)から観察でき
る。監視カメラ14の観察により、予め操作盤(図示せ
ず)で設定したデータを修正、あるいは変更すること
で、より的確な溶射補修が可能となる。
【0023】また、例えば昇降駆動機6やスライド駆動
機7等の炭化室内に挿入される装置に監視カメラを別に
設置することで、損耗部を含む広範囲の炉損耗部に付着
するカーボンや、れんがの脆弱層を除去することは、溶
射施工体と炉壁れんがを強固に接着させるだけでなく、
溶射施工体の耐用性を向上する上でも重要であるため、
溶射補修に先立って除去しておく必要がある。カーボン
やれんがの脆弱層の除去は、溶射補修装置を設置する前
に行っても良いが、例えば、コテランス4を除去治具の
一つであるスケーリングハンマーと付け替えて行っても
良い。この場合、スケーリングハンマーとの付け替えを
炭化室外で行う必要があるため、所要時間を考慮して補
修時間を決める必要がある。
【0024】補修範囲が、他にある場合は、アウトリガ
ー13を収納してビーム駆動機(図示せず)を操作して
別の補修範囲まで移動し、アウトリガー13を炭化室の
炉底に接地して溶射補修を行う。また、別の補修範囲が
対面する炉壁となる場合は、溶射バーナ1の噴射面やコ
テの接触面を対面する炉壁面に向くように溶射バーナ1
やコテを溶射ランス2、コテランス4の接合部で脱着す
る、あるいは、ランス駆動機5に取り付けられるランス
基部で脱着して変更する。所定の溶射補修が終了する
と、粉体の供給停止から順次溶射補修の開始と逆の手順
で溶射装置を炭化室から脱出して溶射台車10を待機位
置に移動する。
【0025】前記の溶射補修を全て自動制御により行う
場合の、制御フローを図3に示す。図3で補修作業の確
実性を高めるため、操作者が監視カメラ14、別に設置
した監視カメラや目視により視覚的に作業の状況を把
握、確認して行う場合は、操作者が操作盤(図示せず)
にて次の作業に進むことを指示することで行える。図
1、図2に示した溶射補修装置で図3の制御フローに従
って、コークス炉炭化室の窯口から7mの中央部を1m
2 溶射補修した場合の所要時間を、従来のコークス炉プ
ラットホームを自走して移動する溶射台車に溶射バーナ
・ランスの駆動機を搭載した溶射補修装置での補修の場
合と比較して表1に示す。また、溶射バーナは燃料ガス
にプロパン、支燃ガスに酸素を使用し、溶射バーナ内で
プロパンと酸素を予混合するタイプで、火炎温度は22
00℃〜2300℃の範囲であった。
【0026】
【表1】
【0027】表1から、本発明による方法では従来の方
法に比し、所要時間では60%以上の短縮が、また、作
業要員では80%の省力化が図れた。さらに、溶射補修
後の溶射施工体の表面は、補修部周辺の炉壁れんがのレ
ベルと同等であり、コークス排出時の押し詰まりも皆無
であった。なお、燃料ガスとしてプロパンに限定するも
のでなく、粉体を火炎通過時に溶融できる高温火炎を形
成する、例えばアセチレン、コークス炉発生ガス、水素
等であっても良く、液体燃料として例えば灯油を、固体
燃料として例えば微粉炭、金属アルミ、金属シリコンを
使用しても良い。支燃ガスも前記の燃料ガスと混合して
高温火炎が得られるなら酸素濃度を限定するものでな
い。これらの燃料の違いによって火炎温度も異なってく
る。
【0028】さらに、本発明の溶射台車はプッシャー機
の軌条を自走することとしているが、溶射に係るコーテ
ィリティや粉給機等を別に設けて、溶射台車に脱着する
ようにして、溶射台車がプラットホームを自走して移動
する方式としても差し支えない。 しかし、この方式で
は、ユーティリティの着脱に時間がかかると共に作業者
が必要となる。また、溶射台車と周辺機器との取り合い
から、溶射ランスの長さに制約があり、炭化室の全域に
わたっての補修が困難となる等の補修作業に制約が生じ
る。なお、ユーティリティを溶射台車と着脱する作業時
間、労力を軽減するため、炭化室プラットホームの近辺
にユーティリティの取り出しを多数配置しても良い。
【0029】
【発明の効果】本発明により、炭化室中央部の炉壁れん
がの溶射補修を操業の空き時間に行うことができる。ま
た、溶射体表面を周辺れんがと同一レベル以下に平滑施
工できるため、押し詰まり等による操業トラブル、炉壁
損傷を回避できることからコークス炉延命が図れる。さ
らに、プロパン−酸素炎を用いる溶射方法では、シリカ
成分を主体とした溶射材料を溶融して施工体を作成する
ことから、施工体表面がガラスコーティングした状態と
なることから操業過程においてカーボンの付着が少ない
か或いは付着カーボンが剥離し易い状況となり、カーボ
ン付着に伴う様々な悪影響を緩和、抑制することができ
るため、コークス炉の延命を図る上で一層効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る溶射補修装置及び補
修方法の一例を示す模式説明図。
【図2】図1に示す溶射補修装置で補修時にコークス炉
の炭化室に設置される機器の詳細を示す模式説明図。
【図3】本発明の溶射補修方法の一実施例の作業フロー
を示すフローチャート図。
【符号の説明】
1 溶射バーナー 2 溶射ランス 3 コテ 4 コテランス 5 ランス駆動機 6 昇降駆動機 7 スライド駆動機 8 ビーム 9 フレーム 10 溶射台車 11 軌条 12 車輪 13 アウトリガー 14 監視カメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 正孝 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社不定形事業部内 (72)発明者 遠矢 清隆 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社エンジニアリング事業部 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室炉式コークス炉の炭化室へ出入自在なビ
    ームの先端にスライド駆動機が、さらに該スライド駆動
    機の先端に昇降駆動機が配設され、溶射バーナとコテと
    を有するランス駆動機が該昇降駆動機に取り付けられて
    いるコークス炉溶射補修装置であって、前記スライド駆
    動機は、前記昇降駆動機をコークス炉炭化室長さ方向に
    前後移動する機構を有し、前記昇降駆動機は、ランス駆
    動機をコークス炉炭化室高さ方向に上下移動する機構を
    有し、前記溶射バーナは、その噴射面がコークス炉炭化
    室の炉壁面に対して平行で、かつ両炉壁面から一定の距
    離を隔てて、炉壁面に平行な面内で回転自在とし、ま
    た、前記コテは、水冷機能を有すると共に、該コテが溶
    射肉盛り部に対して押し付け圧力を作用させて、炉壁面
    に平行な面内で回転自在に、かつ半径方向に前後進する
    ことを特徴とするコークス炉溶射補修装置。
  2. 【請求項2】ビームが、溶射に係わるコーティリティ及
    び制御機器を搭載して、コークス炉炉外のプッシャー機
    軌条を自走する溶射台車上に設置されたビーム駆動機
    の、フレーム内を摺動してコークス炉炭化室長さ方向に
    出入自在のビームであることを特徴とする請求項1記載
    のコークス炉溶射補修装置。
  3. 【請求項3】コークス炉炭化室炉壁の損耗部の凸凹を測
    定し、そのデータから補修部位を決定して、炉壁長さ方
    向をX軸、高さ方向をY軸とする平面座標によって位置
    を特定し、予め把握している粉体噴射時間、粉給量、溶
    射肉盛りの厚さ及び面積の関係に基づいて、請求項1記
    載のコークス炉溶射補修装置のスライド駆動機、昇降駆
    動機及びランス駆動機を制御し、コークス炉炭化室の炉
    壁損耗部を補修することを特徴とするコークス炉溶射補
    修方法。
JP14114896A 1996-05-13 1996-05-13 コークス炉溶射補修装置及び補修方法 Expired - Lifetime JP3689487B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007297444A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Jfe Steel Kk コークス炉炉壁補修装置及び補修方法
CN105465817A (zh) * 2015-12-18 2016-04-06 秦皇岛首秦金属材料有限公司 一种提高中包烘烤火焰检测器可靠性的方法

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