JPH09302308A - 複合水分散体の製法及び複合皮膜形成可能な水分散体 - Google Patents

複合水分散体の製法及び複合皮膜形成可能な水分散体

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JPH09302308A
JPH09302308A JP8115852A JP11585296A JPH09302308A JP H09302308 A JPH09302308 A JP H09302308A JP 8115852 A JP8115852 A JP 8115852A JP 11585296 A JP11585296 A JP 11585296A JP H09302308 A JPH09302308 A JP H09302308A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、水系のコーティング剤、塗料ベース
(バインダー)樹脂、又はその改質剤樹脂に使用できる
水系樹脂及びその製法に関するものであり、水系のポリ
ウレタン樹脂と他の水系樹脂をブレンドする方法等の従
来技術に見られるような相溶性の低さ、共有結合が少な
いこと等に起因する改質効果の低さ、皮膜の均一性の低
さ、水分散樹脂の製造工程の煩雑さ等の諸問題を解決し
た複合水分散体の製法及び複合皮膜形成可能な水分散体
を提供する。 【解決手段】加水分解性ケイ素を有するポリウレタンプ
レポリマーを分子中に加水分解性ケイ素を有するアクリ
ル系樹脂水分散液中に分散することにその特徴を有す
る。前記ポリウレタンプレポリマーと前記の加水分解性
ケイ素を有するアクリル系樹脂水分散液を、固形分の重
量比で0.5〜99.5/99.5〜0.5の範囲にて
使用することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系のコーティン
グ剤、塗料ベース(バインダー)樹脂、又はその改質剤
樹脂に使用できる水系樹脂及びその製法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、各種基材への密着
性、耐摩耗性に優れた樹脂であり、塗料として使用した
場合は肉厚感、高級感も得られることから、従来より建
築用塗料、木材用塗料、バイク・自動車用塗料のベース
として幅広く使用されているが、近年、環境への影響等
を考慮し、溶剤規制が強化され、ポリウレタン塗料も、
溶剤系から水系への切換が必要となっている。また一方
において、ポリウレタン樹脂は上記の優れた特性を有し
ているが、耐候性、耐加水分解性、耐熱性においては、
なお課題を有しており、このような欠点を改善するため
に、溶剤系の材料においてはアクリル樹脂と共重合させ
る等の対策がなされている。
【0003】しかしながら、水系ウレタン塗料の場合
は、ポリウレタンとアクリルポリマーとの共重合等の複
合化は溶剤系の場合とは異なり容易ではない。公知技術
として、以下に述べるような種々の提案がなされている
が、なおそれぞれ問題点を有している。 (1)水系のポリウレタン樹脂と、他の水系樹脂、例え
ばアクリルエマルジョン樹脂をブレンドする方法。この
方法は、最も簡単な方法であるが、ポリウレタン樹脂と
他の樹脂が共重合されていないために、その改質効果は
低く、また、ポリウレタン樹脂と他の樹脂との相溶性が
良くない場合がほとんどであり、均一で透明な皮膜を得
ることができない。 (2)加水分解性ケイ素を有する水系ポリウレタン樹脂
を乳化剤として、アクリルモノマーを乳化させて重合す
る方法(特公平6−510559号公報)。この方法に
おいては、使用するポリウレタン樹脂が高い親水性を有
することが要求される結果、ポリウレタン樹脂の特性が
制限されるとともに、アクリル樹脂との間に共有結合が
形成され難く、前記方法と同様に改質効果は十分ではな
い。 (3)加水分解性ケイ素を有する水系ポリウレタン樹脂
と加水分解性ケイ素を有するアクリルエマルジョン樹脂
をブレンドする方法(特開平6−16894号公報)。
この方法は、この特許自体に記載されているように、分
散樹脂の粒子径を小さくすると水中でシリル基間で反応
が起こり、貯蔵安定性に問題が生じ、逆に粒子径を大き
くすると、貯蔵安定性は改善されるが皮膜の不均一、造
膜不良等の現象が発生する。従って、許容される範囲が
狭く、特性的にも制限が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水系
ポリウレタン樹脂を、他の水系樹脂、特に水系アクリル
樹脂により改質する際の上記のような相溶性の低さ、共
有結合が少ないこと等に起因する改質効果の低さ、皮膜
の均一性の低さ、水分散樹脂の製造工程の煩雑さ等の諸
問題を解決した複合水分散体の製法及び複合皮膜形成可
能な水分散体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複合水分散体
の製法であって、加水分解性ケイ素を有するポリウレタ
ンプレポリマーを分子中に加水分解性ケイ素を有するア
クリル系樹脂水分散液中に分散することにその特徴を有
する。かかる工程を採用することにより大きな改質効果
が得られる。その作用は明確ではないが、ポリウレタン
プレポリマーが、水中で粒子化する前に他の水系樹脂の
粒子の表面において、またはその内部に溶け込む形態
で、分子レベルで化学結合することによるものと考えら
れる。
【0006】本発明において使用するポリウレタンプレ
ポリマーは、その分子自体が親水性基を有するものであ
ることが好ましい。ポリウレタンプレポリマーが親水性
を有することにより、他の水系樹脂中への分散が容易に
なり、安定性の高い複合水分散体を得ることができる。
【0007】本発明における、分子中に加水分解性ケイ
素を有するポリウレタンプレポリマーと分子中に加水分
解性ケイ素を有するアクリル系樹脂水分散液の使用比率
は、固形分の重量比で0.5〜99.5/99.5〜
0.5の範囲であることが好ましい。ポリウレタンプレ
ポリマー配合比が0.5以下の場合は、ポリウレタンの
特性が十分発揮されず、逆に99.5以上になると、ア
クリル樹脂による改質効果が小さく、ポリウレタンの欠
点が目立つようになる。本発明におけるアクリル系樹脂
水分散液には、ポリウレタンプレポリマーを分散する工
程に先立って、さらに界面活性剤を添加することも好ま
しい態様である。アクリルエマルジョンは、界面活性剤
を使用せずに乳化重合されるものも多くあり、本態様に
よればポリウレタンプレポリマーの疎水性が強い場合に
も、安定性の高い複合水分散体を得ることができる。本
発明の複合水分散液は、分子中に加水分解性ケイ素を有
するポリウレタンプレポリマーを分子中に加水分解性ケ
イ素を有するアクリル系樹脂水分散液中に分散すること
により得られるものである。ポリウレタンプレポリマー
として、イソシアネート基を有するものを使用し、アク
リル樹脂側に水酸基を有するモノマーを共重合させてお
くことによりポリウレタンとアクリル樹脂の共重合が形
成可能であり、本発明においてもこの態様は利用可能で
あるが、両者の分子中に加水分解性ケイ素を所有させる
ことにより、複合水分散液作成後、もしくは皮膜形成時
にこの加水分解性ケイ素間でシロキサン結合を形成し、
ブロック共重合体を形成することにより改質効果を強く
発揮させることができ、好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施は、ポリウレタンプ
レポリマーの合成、アクリル樹脂エマルジョンの合成、
ポリウレタンプレポリマーをアクリル樹脂エマルジョン
の分散する工程を含む工程により行われる。ポリウレタ
ンプレポリマーの合成は、周知の手段により行われる。
即ち、ポリイソシアネート化合物、ポリオール類、必要
に応じて鎖延長剤、有機溶剤等を使用して合成される。
【0009】ポリイソシアネート化合物としては、具体
例として、エチレンジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネ
ート類、水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、
メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソフォロ
ンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネートが挙げられる。これらのうち、経時
的変色性を考慮すべき用途に使用するものについては脂
肪族、または脂環式ジイソシアネートを単独或いは混合
して使用することが好ましく、さらに価格を考慮する
と、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフ
ォロンジイソシアネートの使用が特に好ましい。
【0010】また、本発明に使用するポリオール成分
は、一般にポリウレタンの製造に使用されるものは使用
することができる。このようなポリオール類としては、
ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオー
ル、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオ
ール、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系ポリオール等
があり、これらは単独で、又は混合して使用することが
できる。
【0011】本発明において、ポリウレタンプレポリマ
ーに親水性を付与するためには、陰イオン基またはこれ
に解離する官能基、陽イオン基またはこれに変換可能な
官能基、ノニオン基等(以下、親水性基という。)が使
用可能であり、ポリウレタンプレポリマー合成時にこの
ような官能基を有する化合物を共重合させる。かかる化
合物として、使用する分子内に少なくとも1個の活性水
素と親水性基を有する化合物をポリイソシアネート化合
物と反応させる。陰イオンに解離可能な官能基を有する
化合物としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロ
ールブタン酸、カルボキシル基含有ポリカプロラクトン
ジオール、スルホン酸塩や硫酸塩含有ポリエステルポリ
オール、ジ(β−ヒドロキシエチル)イソフタル酸−5
−スルホン酸ソーダ等が例示できる。また、陽イオンに
変換可能な官能基を有する化合物としては、N−アルキ
ルジエタノールアミン等、アルキル化剤との反応により
第4級アンモニウム基を形成しうる化合物が例示でき、
ノニオン性親水基を有する化合物としては、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール等
が例示できる。
【0012】本発明においては、親水性基としてカルボ
キシル基を使用することが好ましく、カルボキシル基を
有する化合物は、塩基性化合物によりカルボン酸イオン
に解離される。このような塩基性化合物としては、例え
ばトリエチルアミン、トリエタノールアミン、アンモニ
ア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使用可能で
ある。
【0013】さらに上記の分子内に少なくとも一つの活
性水素および加水分解性ケイ素、即ち加水分解性シリル
基を有する化合物が有する加水分解性シリル基としては
アルコキシシリル基が望ましく、モノ−、ジ−、トリ−
アルコキシシリル化合物のいずれでもよい。かかるアル
コキシシリル基としては、具体的にはメトキシシリル
基、エトキシシリル基などが挙げられる。代表的な化合
物としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
などが挙げられる。本発明においては、これらを単独も
しくは2種以上を混合して使用することが可能である。
【0014】本発明において必要に応じて使用する鎖長
延長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロ
パン等に代表される低分子グリコールや、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン等のポリアミン類が挙げられる。これ
らの鎖長延長剤は、ポリウレタンの物理特性の調整に使
用される。
【0015】加水分解性シリル基を有するポリウレタン
プレポリマーは、ポリオール、必要な鎖延長剤をイソシ
アネート基(NCO)と水酸基(OH)をNCO過剰の
化学量論比で反応させてNCOプレポリマーとし、この
NCOプレポリマーと分子内に少なくとも一つの活性水
素および加水分解性シリル基を有する化合物とを反応さ
せることにより得られる。
【0016】ポリウレタンプレポリマーの合成に際し、
ポリウレタン合成反応に一般的に使用される有機金属
系、第3級アミン類等の触媒を使用しても構わない。
【0017】本発明におけるアクリルエマルジョンを製
造するために使用するアクリルモノマーとしては、アク
リル酸アルキルエステル類、具体的にはメチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソブ
チルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート等、およびこれらに官能基を付加したモノマーが
挙げられる。また、メタアクリル酸エステルとしては、
メタアクリル酸アルキルエステル、具体的にはメチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、ラウリルメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メ
トキシジエチレンメタクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールメタクリレート、アリルメタクリレート
等、およびこれらに官能基を付加した単量体が挙げられ
る。前記単量体と共に、活性水素基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルも併用でき、例えば、β−ヒドロキシ
エチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミド等が使用できる。このような活性水素を有する
(メタ)アクリル酸エステルを使用した場合には、イソ
シアネート基とこの活性水素との反応によっても、アク
リルエマルジョンを形成する樹脂とプレポリマーを分子
レベルで反応させ、結合することもできる。
【0018】これらのモノマーは周知の乳化重合の手
段、装置を使用してエマルジョン化される。
【0019】ポリウレタンプレポリマー、特に加水分解
性シリル基を有するポリウレタンプレポリマーをアクリ
ルエマルジョンに分散する方法は、通常の乳化重合に使
用される方法により行うことができ、強制攪拌のできる
装置を使用する。特に剪断力の強いホモジナイザーを使
用することが好ましい。この工程において、又は先立っ
て、アクリルエマルジョンに界面活性剤を添加しておく
ことが、安定した複合水分散液を得る上で好ましく、こ
のような目的で使用される界面活性剤としては、一般の
乳化重合において使用されるノニオン系、アニオン系、
カチオン系の活性剤が使用できる。ただし、この工程に
おいて使用する界面活性剤と、ポリウレタンに付加され
る親水性基は電気的に相反するものであってはならな
い。
【0020】また、ポリウレタンプレポリマーの合成
時、もしくはアクリルエマルジョン中への分散に際し、
ポリウレタンプレポリマーに有機溶剤を添加すること
は、ポリウレタンプレポリマーの特性の範囲を広く選択
し、アクリルエマルジョン中への分散を容易にする上で
好ましい。かかる有機溶剤としては、ウレタンプレポリ
マーと相溶性の良いものであれば特に制限はないが、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N
−メチルピロリドン、アセトン等の親水性溶剤のほか酢
酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン等の使用が
毒性の点からも好ましい。
【0021】また、本発明の分散液を作製する工程中の
いずれかにおいて、必要に応じて通常のウレタン樹脂を
合成する際に添加する酸化防止剤、UV吸収剤といった
各種安定剤を添加しても良い。さらに本発明のポリウレ
タン水溶液あるいは分散液からフィルムを作製する際
に、必要に応じて、水溶性イソシアネート、水溶性エポ
キシ樹脂、アジリジン系化合物、オキサゾリン化合物な
どに代表される架橋剤を併用しても良い。
【0022】本発明の複合水分散体は、単独で使用して
もよいが、他の水分散樹脂、例えばアクリルエマルジョ
ン、EVAエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン等と
ブレンドし、これらのエマルジョンの改質に使用するこ
ともできる。
【0023】本発明の、ポリウレタンプレポリマーをア
クリルエマルジョン中に分散して得られる複合水分散体
は、ポリウレタンとアクリル樹脂分子が結合して複合皮
膜を形成し、特有の性能を発揮するものである。
【0024】
〔合成例〕
(1)ポリウレタンプレポリマーの作成 攪拌装置、窒素導入管、還流冷却器、温度計を取り付け
たガラス製フラスコに、イソフォロンジイソシアネート
100g、ニッポランN−4073(日本ポリウレタン
(株)製)150g、ジメチロールプロピオン酸20
g、酢酸エチル60gを入れ、オイルバスを使用して8
0℃にて5時間反応させた。その後60℃まで冷却し、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン10gを添加
し、30分反応させ、分子中に加水分解性ケイ素を含有
するポリウレタンプレポリマー(I)を得た。
【0025】(2)エチレン性不飽和重合体水分散液の
合成 攪拌装置、窒素導入管、温度計を取り付けたガラス製フ
ラスコにメタクリル酸メチル91g、メタアクリル酸6
g、シランカップリング剤A−174を3g、n−ドデ
シルメルカプタン2g、イソプロパノール80g、AI
BN 0.9gを入れ、80℃にて5時間反応させた。
反応終了後、イソプロパノールを20g追加して加え、
系を均一にしたのち50℃まで冷却し、アンモニア水を
添加して液のpHを8に調整した。この液に水300g
を添加し、次いで減圧下にてイソプロパノールを回収
し、エチレン性不飽和重合体水分散液(II)を得た。
【0026】(3)ポリウレタン水分散液の作成 ポリウレタンプレポリマー(I)340gにトリエチル
アミン12gを溶解した水400gを、高速攪拌下に加
え、分散体とし、その後さらに約3時間の鎖長延長反応
を行い、分子中に加水分解性ケイ素を含有するポリウレ
タン水分散液(III)を得た。
【0027】(4)ポリウレタン水分散液/エチレン性
不飽和重合体水分散液ブレンド液の作成 (3)で得たポリウレタン水分散液(III)752g
に(2)で得たエチレン性不飽和重合体水分散液(I
I)300gを加え、均一に混合することによりポリウ
レタン水分散液/エチレン性不飽和重合体水分散液ブレ
ンド液(IV)を得た。
【0028】(5)複合水分散体の作成 (1)において得られた分子中に加水分解性ケイ素を含
有するポリウレタンプレポリマー(I)340gに、
(2)において得られたエチレン性不飽和重合体水分散
液(II)300g、水200g、トリエチルアミン1
2gを混合した液(512g)を、高速攪拌下に加えて
分散液とし、その後3時間の鎖長延長反応を行い、ポリ
ウレタン/エチレン性不飽和重合体の複合水分散液
(V)を得た。この液は、本発明の特徴を有する1例で
ある。
【0029】〔評価実験〕 (1)分散液の特性評価 貯蔵安定性 各試料を50℃に保持した乾燥機中に1週間放置し、粘
度の変化を目視により観察した。評価結果を以下のよう
に表示する。 ○:変化なし ×:増粘〜ゲル化 造膜性 各試料を、ガラス板上に50μmの厚さに塗布し、、2
0℃における造膜性を観察した。評価結果を以下のよう
に表示する。 ○:造膜可能 △:膜の一部にクラック発生 ×:全体にクラック発生
【0030】(2)皮膜の特性評価 アプリケーターを使用してガラス板上に厚さ50μmの
皮膜を形成し、25℃にて乾燥し、以下の評価に使用し
た。 外観 各試料の皮膜の外観を目視により観察した。評価結果を
以下のように表示する。 ○:透明 ×:白濁 耐候性 各試料の皮膜をウェザーメーター(WEL−SUN−H
C・B型、スガ試験機(株)社製)にて、500時間放
置し、皮膜の変化を目視により観察した。評価結果を以
下のように表示する。 ○:変化なし △:皮膜表面にクラック発生 ×:皮膜全体にクラック発生 耐水性 各試料の皮膜を60℃の水中に24時間浸漬し、皮膜の
白化状態を目視により観察した。評価結果を以下のよう
に表示する。 ○:白化認められず △:やや白化 耐溶剤性 各試料の皮膜上にトルエンを浸み込ませた脱脂綿を起
き、24時間後の皮膜の状況を目視により観察した。評
価結果を以下のように表示する。 ○:変化なし △:表面の一部が溶剤により膨潤 耐摩耗性 各試料の皮膜の表面を、学振型試験機にて1000回擦
った後の皮膜の状態を目視により観察した。評価結果を
以下のように表示する。 ○:変化なし △:一部摩耗 ×:全体が摩耗
【0031】結果を表1にまとめて示した。この結果よ
り、本発明の特徴を最も良く表す例である(V)は、す
べての評価項目において良好な結果を示した。特に、単
純なブレンド系の水分散液(IV)と比較すると,本発
明が優れたものであることが明らかである。
【0032】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に加水分解性ケイ素を有するポリウ
    レタンプレポリマーを分子中に加水分解性ケイ素を有す
    るアクリル系樹脂水分散液中に分散する、複合水分散体
    の製法。
  2. 【請求項2】前記ポリウレタンプレポリマーが、さらに
    親水性基を有するものである、請求項1記載の複合水分
    散体の製法。
  3. 【請求項3】分子中に加水分解性ケイ素を有するポリウ
    レタンプレポリマーと分子中に加水分解性ケイ素を有す
    るアクリル系樹脂水分散液を、固形分の重量比で0.5
    〜99.5/99.5〜0.5の範囲にて使用する請求
    項1記載の複合水分散体の製法。
  4. 【請求項4】前記アクリル系樹脂水分散液に、さらに界
    面活性剤を添加して使用する、請求項1記載の複合水分
    散体の製法。
  5. 【請求項5】分子中に加水分解性ケイ素を有するポリウ
    レタンプレポリマーを分子中に加水分解性ケイ素を有す
    るアクリル系樹脂水分散液中に分散することにより得ら
    れる、複合皮膜形成可能な複合水分散体。
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