JPH09302224A - 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 - Google Patents
樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線Info
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- JPH09302224A JPH09302224A JP11357596A JP11357596A JPH09302224A JP H09302224 A JPH09302224 A JP H09302224A JP 11357596 A JP11357596 A JP 11357596A JP 11357596 A JP11357596 A JP 11357596A JP H09302224 A JPH09302224 A JP H09302224A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 外観に優れ、かつ、はんだ付性、耐熱性およ
び耐熱衝撃性に優れた絶縁電線を得ることができる樹脂
組成物およびこれを用いた絶縁電線を提供する。 【解決手段】 (a)炭素環含有グリコールおよびトリ
ス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートを含むアル
コール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸を含む酸成
分とを加熱反応させて得られるポリエステルイミド樹
脂、(b)下記一般式(I)で表される二塩基酸ジエス
テルおよび/または下記一般式(II)で表される三塩基
酸トリエステル (ただし、両式において、R1は炭素数1〜4の3価の
有機基、R2、R3およびR4は炭素数1〜24のアルキ
ル基、R5は炭素数1〜4の4価の有機基を意味する)
および(c)安定化イソシアネートを含む樹脂組成物お
よびこの樹脂組成物を導体上に塗布、焼付けた絶縁電
線。
び耐熱衝撃性に優れた絶縁電線を得ることができる樹脂
組成物およびこれを用いた絶縁電線を提供する。 【解決手段】 (a)炭素環含有グリコールおよびトリ
ス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートを含むアル
コール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸を含む酸成
分とを加熱反応させて得られるポリエステルイミド樹
脂、(b)下記一般式(I)で表される二塩基酸ジエス
テルおよび/または下記一般式(II)で表される三塩基
酸トリエステル (ただし、両式において、R1は炭素数1〜4の3価の
有機基、R2、R3およびR4は炭素数1〜24のアルキ
ル基、R5は炭素数1〜4の4価の有機基を意味する)
および(c)安定化イソシアネートを含む樹脂組成物お
よびこの樹脂組成物を導体上に塗布、焼付けた絶縁電
線。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂組成物に関し、
さらに詳しくは塗膜を厚くして焼付けても、また太線に
焼付けても外観が良好であり、かつ、はんだ付性、耐熱
性および耐熱衝撃性に優れた塗膜を生成する樹脂組成物
およびこれを用いた絶縁電線に関する。
さらに詳しくは塗膜を厚くして焼付けても、また太線に
焼付けても外観が良好であり、かつ、はんだ付性、耐熱
性および耐熱衝撃性に優れた塗膜を生成する樹脂組成物
およびこれを用いた絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、はんだ付性を有する絶縁電線とし
てはポリウレタン電線が知られているが、その耐熱区分
はA〜E種であり、B種以上の耐熱性を必要とする用途
には使用できないという欠点があった。最近では、この
欠点を改良するため、分子中にイミド基を有するポリエ
ステルイミド樹脂と安定化イソシアネートとを含んだ樹
脂組成物が提案され、B種絶縁用に使用されている。し
かしながら、この樹脂組成物は耐熱区分がB種と向上し
ているが、塗膜を厚くし、また太線に焼付けた場合、塗
膜に粒、発泡、肌荒れなどを生じ外観が劣るという欠点
があった。絶縁電線の外観を改良するため、ナイロン、
エポキシ、フェノキシポリエステル等の高分子樹脂を添
加することが知られているが、これらの樹脂を添加して
も塗膜を厚く、特に太線に焼付けた場合には効果がな
く、またはんだ付性に劣るという問題がある。
てはポリウレタン電線が知られているが、その耐熱区分
はA〜E種であり、B種以上の耐熱性を必要とする用途
には使用できないという欠点があった。最近では、この
欠点を改良するため、分子中にイミド基を有するポリエ
ステルイミド樹脂と安定化イソシアネートとを含んだ樹
脂組成物が提案され、B種絶縁用に使用されている。し
かしながら、この樹脂組成物は耐熱区分がB種と向上し
ているが、塗膜を厚くし、また太線に焼付けた場合、塗
膜に粒、発泡、肌荒れなどを生じ外観が劣るという欠点
があった。絶縁電線の外観を改良するため、ナイロン、
エポキシ、フェノキシポリエステル等の高分子樹脂を添
加することが知られているが、これらの樹脂を添加して
も塗膜を厚く、特に太線に焼付けた場合には効果がな
く、またはんだ付性に劣るという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1における発明
は、前記の従来技術の問題を解決し、塗膜を厚くして焼
付けても外観に優れ、また細線から太線までの焼付けが
可能であり、かつ、はんだ付性、耐熱性および耐熱衝撃
性に優れた絶縁電線を得ることができる樹脂組成物を提
供するものである。請求項2における発明は、上記の優
れた絶縁電線を提供するものである。
は、前記の従来技術の問題を解決し、塗膜を厚くして焼
付けても外観に優れ、また細線から太線までの焼付けが
可能であり、かつ、はんだ付性、耐熱性および耐熱衝撃
性に優れた絶縁電線を得ることができる樹脂組成物を提
供するものである。請求項2における発明は、上記の優
れた絶縁電線を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)炭素環
含有グリコール5〜50当量%およびトリス−2−ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート5〜30当量%を含むア
ルコール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸10〜7
0当量%を含む酸成分とを加熱反応させて得られるポリ
エステルイミド樹脂、(b)下記一般式(I)で表され
る二塩基酸ジエステルおよび/または下記一般式(II)
で表される三塩基酸トリエステル
含有グリコール5〜50当量%およびトリス−2−ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート5〜30当量%を含むア
ルコール成分と、イミド基含有ポリカルボン酸10〜7
0当量%を含む酸成分とを加熱反応させて得られるポリ
エステルイミド樹脂、(b)下記一般式(I)で表され
る二塩基酸ジエステルおよび/または下記一般式(II)
で表される三塩基酸トリエステル
【化2】 (ただし、両式において、R1は炭素数1〜4の3価の
有機基、R2、R3およびR4は炭素数1〜24のアルキ
ル基、R5は炭素数1〜4の4価の有機基を意味する)
を上記(a)に対して0.05〜5.0重量%および
(c)安定化イソシアネートを上記(a)と(b)の総
量に対して100〜1000重量%を含む樹脂組成物、
ならびにこの樹脂組成物を導体上に塗布、焼付けた絶縁
電線に関する。
有機基、R2、R3およびR4は炭素数1〜24のアルキ
ル基、R5は炭素数1〜4の4価の有機基を意味する)
を上記(a)に対して0.05〜5.0重量%および
(c)安定化イソシアネートを上記(a)と(b)の総
量に対して100〜1000重量%を含む樹脂組成物、
ならびにこの樹脂組成物を導体上に塗布、焼付けた絶縁
電線に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエステル
イミド樹脂(a)は、炭素環含有グリコール5〜50当
量%とトリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート
5〜30当量%含むアルコール成分と、イミド基含有ポ
リカルボン酸を10〜70当量%含む酸成分とを加熱反
応させて得られる。炭素環含有グリコールとしては、例
えば1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シ
クロヘキサンジエタノール、1,3−シクロペンタンジ
メタノール等が挙げられる。これらのうち1,4−シク
ロヘキサンジメタノールが好ましい。炭素環含有グリコ
ールの使用量は、アルコール成分の5〜50当量%、好
ましくは10〜30当量%とされる。この使用量が5重
量%未満では得られる組成物のはんだ付性が低下し、5
0当量%を超えると耐熱性が低下する。また、トリス−
2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートの使用量は、ア
ルコール成分の5〜30当量%、好ましくは10〜20
当量%とされる。この使用量が5当量%未満では得られ
る組成物の耐熱性が劣り、30当量%を超えるとはんだ
付性が低下する。
イミド樹脂(a)は、炭素環含有グリコール5〜50当
量%とトリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート
5〜30当量%含むアルコール成分と、イミド基含有ポ
リカルボン酸を10〜70当量%含む酸成分とを加熱反
応させて得られる。炭素環含有グリコールとしては、例
えば1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シ
クロヘキサンジエタノール、1,3−シクロペンタンジ
メタノール等が挙げられる。これらのうち1,4−シク
ロヘキサンジメタノールが好ましい。炭素環含有グリコ
ールの使用量は、アルコール成分の5〜50当量%、好
ましくは10〜30当量%とされる。この使用量が5重
量%未満では得られる組成物のはんだ付性が低下し、5
0当量%を超えると耐熱性が低下する。また、トリス−
2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートの使用量は、ア
ルコール成分の5〜30当量%、好ましくは10〜20
当量%とされる。この使用量が5当量%未満では得られ
る組成物の耐熱性が劣り、30当量%を超えるとはんだ
付性が低下する。
【0006】炭素環含有グリコールおよびトリス−2−
ヒドロキシエチルイソシアヌレート以外のアルコール成
分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどの2価アルコール、グリ
セリン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコ
ールなどが挙げられる。イミド基含有ポリカルボン酸と
しては、例えば一般式(III)
ヒドロキシエチルイソシアヌレート以外のアルコール成
分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどの2価アルコール、グリ
セリン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコ
ールなどが挙げられる。イミド基含有ポリカルボン酸と
しては、例えば一般式(III)
【化3】 (ただし、式中のR6は3価の有機基、R7は2価の有機
基およびR8は3価の有機基を示す)で示されるイミド
ジカルボン酸が挙げられる。一般式(III)中、R6およ
びR8はより具体的にはトリカルボン酸無水物の残基で
あり、R7はより具体的にはジアミンの残基である。
基およびR8は3価の有機基を示す)で示されるイミド
ジカルボン酸が挙げられる。一般式(III)中、R6およ
びR8はより具体的にはトリカルボン酸無水物の残基で
あり、R7はより具体的にはジアミンの残基である。
【0007】一般式(III)で示されるイミドジカルボ
ン酸は、例えばトリカルボン酸無水物2モルとジアミン
またはジイソシアネート1モルとを反応させて得ること
ができる。トリカルボン酸無水物とジアミンまたはジイ
ソシアネートとは前もってイミドジカルボン酸としない
でポリエステルイミドの製造時に加えてもよい。トリカ
ルボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物、3,
4,4′−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,
4,4′−ビフェニルトリカルボン酸無水物などが用い
られる。ジアミンとしては、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニル
スルホン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジ
アミンなどが用いられる。ジイソシアネートとしては、
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネートなどが用いられ
る。
ン酸は、例えばトリカルボン酸無水物2モルとジアミン
またはジイソシアネート1モルとを反応させて得ること
ができる。トリカルボン酸無水物とジアミンまたはジイ
ソシアネートとは前もってイミドジカルボン酸としない
でポリエステルイミドの製造時に加えてもよい。トリカ
ルボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物、3,
4,4′−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、3,
4,4′−ビフェニルトリカルボン酸無水物などが用い
られる。ジアミンとしては、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニル
スルホン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジ
アミンなどが用いられる。ジイソシアネートとしては、
ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネートなどが用いられ
る。
【0008】イミド基含有ポリカルボン酸の使用量は酸
成分の10〜70当量%、好ましくは30〜50当量%
とされる。この使用量が10当量%未満では得られる組
成物のはんだ付性が劣り、70当量%を超えると合成時
に合成溶剤を多く用いなければ攪拌が困難となり、経済
性に劣る。イミド基含有ポリカルボン酸以外の酸成分と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジ
メチル、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸等が用いられる。
成分の10〜70当量%、好ましくは30〜50当量%
とされる。この使用量が10当量%未満では得られる組
成物のはんだ付性が劣り、70当量%を超えると合成時
に合成溶剤を多く用いなければ攪拌が困難となり、経済
性に劣る。イミド基含有ポリカルボン酸以外の酸成分と
しては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジ
メチル、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸等が用いられる。
【0009】上記のアルコール成分および酸成分は単独
でまたは2種以上組合わせて用いられる。アルコール成
分の配合量は、酸成分に対して当量で過剰として反応さ
せることが好ましい。これはポリエステルイミド樹脂の
分子中に水酸基を残存させ、焼付け時にこれと安定化イ
ソシアネートを反応させてウレタン結合を生成させるた
めである。また、はんだ付性と耐熱性の点から、アルコ
ール成分と酸成分の当量比(アルコール成分/酸成分)
は1.2〜2.6が好ましく、1.4〜2.2がより好
ましい。
でまたは2種以上組合わせて用いられる。アルコール成
分の配合量は、酸成分に対して当量で過剰として反応さ
せることが好ましい。これはポリエステルイミド樹脂の
分子中に水酸基を残存させ、焼付け時にこれと安定化イ
ソシアネートを反応させてウレタン結合を生成させるた
めである。また、はんだ付性と耐熱性の点から、アルコ
ール成分と酸成分の当量比(アルコール成分/酸成分)
は1.2〜2.6が好ましく、1.4〜2.2がより好
ましい。
【0010】ポリエステルイミド樹脂(a)の合成法に
は特に制限はなく、前記の酸成分とアルコール成分と
を、エステル化触媒の存在下に通常170〜250℃の
温度で4〜8時間加熱反応させることにより行われる。
この際用いられるエステル化触媒としては、例えばテト
ラブチルチタネート、酢酸亜鉛、ジブチルスズラウレー
ト、オクテン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛などが挙げられ
る。前記のイミド基含有ジカルボン酸は、あらかじめ合
成したものを用いてもよく、またジアミン、無水トリメ
リット酸等のイミド基含有ジカルボン酸となる成分を、
他の酸成分およびアルコール成分と同時に混合加熱して
イミド化およびエステル化を同時に行ってもよい。ま
た、分子中にイミド結合を有するポリエステル系樹脂の
合成は、合成時の粘度が高いため、例えばフェノール、
クレゾール、キシレノール等のフェノール系溶媒の共存
下で行うことが好ましい。
は特に制限はなく、前記の酸成分とアルコール成分と
を、エステル化触媒の存在下に通常170〜250℃の
温度で4〜8時間加熱反応させることにより行われる。
この際用いられるエステル化触媒としては、例えばテト
ラブチルチタネート、酢酸亜鉛、ジブチルスズラウレー
ト、オクテン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛などが挙げられ
る。前記のイミド基含有ジカルボン酸は、あらかじめ合
成したものを用いてもよく、またジアミン、無水トリメ
リット酸等のイミド基含有ジカルボン酸となる成分を、
他の酸成分およびアルコール成分と同時に混合加熱して
イミド化およびエステル化を同時に行ってもよい。ま
た、分子中にイミド結合を有するポリエステル系樹脂の
合成は、合成時の粘度が高いため、例えばフェノール、
クレゾール、キシレノール等のフェノール系溶媒の共存
下で行うことが好ましい。
【0011】合成に際しては、共沸蒸留法により反応系
から生成水分を速やかに除去するために炭化水素類を使
用することもできる。さらに上記反応を促進させるため
に、テトラブチルチタネート等のチタン酸エステル、ジ
ブチルチンオキサイト等のスズ化合物、酢酸亜鉛、酢酸
鉛、プロピオン酸亜鉛等の有機金属塩を添加することが
でき、通常これらの添加量は反応成分の合計量に対して
2重量%以下とされる。
から生成水分を速やかに除去するために炭化水素類を使
用することもできる。さらに上記反応を促進させるため
に、テトラブチルチタネート等のチタン酸エステル、ジ
ブチルチンオキサイト等のスズ化合物、酢酸亜鉛、酢酸
鉛、プロピオン酸亜鉛等の有機金属塩を添加することが
でき、通常これらの添加量は反応成分の合計量に対して
2重量%以下とされる。
【0012】本発明に用いられる上記の一般式(I)で
表される二塩基酸ジエステルは、例えばリンコ酸に1価
アルコールを加熱混合反応させエステル化することによ
り製造することができる。この二塩基酸ジエステルの例
としては、リンゴ酸ジエチル、リンゴ酸ジブチル、リン
ゴ酸ジイソペンチル、リンゴ酸ジヘキシルなどが挙げら
れる。また上記の一般式(II)で表される三塩基酸トリ
エステルは、例えばクエン酸と脂肪族アルコール、脂環
族アルコールおよび芳香族アルコールから選ばれる1種
または2種以上のアルコールとを通常のエステル化条件
によりエステル化することにより得られる。この三塩基
酸トリエステルとしては、例えばクエン酸トリエチルな
どが挙げられる。一般式(I)で表される二塩基酸ジエ
ステルおよび一般式(II)で表される三塩基酸トリエス
テルは併用してもよい。
表される二塩基酸ジエステルは、例えばリンコ酸に1価
アルコールを加熱混合反応させエステル化することによ
り製造することができる。この二塩基酸ジエステルの例
としては、リンゴ酸ジエチル、リンゴ酸ジブチル、リン
ゴ酸ジイソペンチル、リンゴ酸ジヘキシルなどが挙げら
れる。また上記の一般式(II)で表される三塩基酸トリ
エステルは、例えばクエン酸と脂肪族アルコール、脂環
族アルコールおよび芳香族アルコールから選ばれる1種
または2種以上のアルコールとを通常のエステル化条件
によりエステル化することにより得られる。この三塩基
酸トリエステルとしては、例えばクエン酸トリエチルな
どが挙げられる。一般式(I)で表される二塩基酸ジエ
ステルおよび一般式(II)で表される三塩基酸トリエス
テルは併用してもよい。
【0013】本発明の樹脂組成物において、一般式
(I)で表される二塩基酸ジエステルおよび/または一
般式(II)で表される三塩基酸トリエステル(b)の配
合量は、焼付線外観および耐熱性の点から、ポリエステ
ルイミド樹脂(a)に対して0.05〜5.0重量%、
好ましくは0.1〜2.5重量%とされる。添加量が
0.05重量%未満では焼付線外観が低下し、5.0重
量%を超えると耐熱性が低下する傾向がある。
(I)で表される二塩基酸ジエステルおよび/または一
般式(II)で表される三塩基酸トリエステル(b)の配
合量は、焼付線外観および耐熱性の点から、ポリエステ
ルイミド樹脂(a)に対して0.05〜5.0重量%、
好ましくは0.1〜2.5重量%とされる。添加量が
0.05重量%未満では焼付線外観が低下し、5.0重
量%を超えると耐熱性が低下する傾向がある。
【0014】本発明に用いられる安定化イソシアネート
(c)としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルスルホン
ジイソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネ
ートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイ
ソシアネート、3−イソシアネートエチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3−イソ
シアネートエチル−3,5,5−トリエチルシクロヘキ
シルイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネ
ート、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシレン
ジイソシアネート、3,3′−ジイソシアネートジプロ
ピルエーテル、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート
等のポリイソシアネートをフェノール、キシレノール等
のフェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン
類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミ
ン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナ
トリウム、ホウ酸などでブロック化したものなどが挙げ
られる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用
いられる。
(c)としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルスルホン
ジイソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネ
ートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイ
ソシアネート、3−イソシアネートエチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3−イソ
シアネートエチル−3,5,5−トリエチルシクロヘキ
シルイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネ
ート、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシレン
ジイソシアネート、3,3′−ジイソシアネートジプロ
ピルエーテル、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート
等のポリイソシアネートをフェノール、キシレノール等
のフェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン
類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミ
ン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナ
トリウム、ホウ酸などでブロック化したものなどが挙げ
られる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用
いられる。
【0015】さらに具体的には、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、キシレノールおよびフェノー
ル類から得られる化合物、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、脂肪族ポリオールおよびフェノール
類から得られる化合物、トリレンジイソシアネート、脂
肪族ポリオールおよびフェノール類から得られる化合
物、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートおよ
びトリレンジイソシアネートにトリス2(ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートを付加させ、その遊離イソシア
ネートをフェノール類でブロックして得られるブロック
イソシアネート樹脂等が挙げられ、市販されているもの
としては、日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMS
−50、コロネート2503、コロネートAPステーブ
ル等が挙げられる。安定化イソシアネート(c)の配合
量は、絶縁電線のはんだ付性と耐熱性の関係から、ポリ
エステルイミド樹脂(a)と二塩基酸ジエステルおよび
/または三塩基酸トリエステル(b)の総量に対して1
00〜1000重量%の範囲とされ、好ましくは150
〜500重量%の範囲である。
メタンジイソシアネート、キシレノールおよびフェノー
ル類から得られる化合物、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、脂肪族ポリオールおよびフェノール
類から得られる化合物、トリレンジイソシアネート、脂
肪族ポリオールおよびフェノール類から得られる化合
物、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートおよ
びトリレンジイソシアネートにトリス2(ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートを付加させ、その遊離イソシア
ネートをフェノール類でブロックして得られるブロック
イソシアネート樹脂等が挙げられ、市販されているもの
としては、日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMS
−50、コロネート2503、コロネートAPステーブ
ル等が挙げられる。安定化イソシアネート(c)の配合
量は、絶縁電線のはんだ付性と耐熱性の関係から、ポリ
エステルイミド樹脂(a)と二塩基酸ジエステルおよび
/または三塩基酸トリエステル(b)の総量に対して1
00〜1000重量%の範囲とされ、好ましくは150
〜500重量%の範囲である。
【0016】本発明の樹脂組成物を、必要に応じて有機
金属化合物を加えて溶剤に溶解してもよい。有機金属化
合物としては、脂肪族カルボン酸の亜鉛、鉛、マンガ
ン、錫等の金属塩などが挙げられ、これらは絶縁電線焼
付け時の線速を向上させ、硬化時間の短縮、硬化温度の
低下およびはんだ付性の向上に効果がある。また、溶剤
としては例えばフェノール、クレゾール、キシレノー
ル、セロソルブ類、カルビトール類、キシレン等が用い
られる。本発明の樹脂組成物には、必要に応じてテトラ
ブチルチタネートなどの硬化剤を添加してもよく、また
芳香族カルボン酸の亜鉛、鉛、マンガン等の金属塩を外
観改良剤として添加してもよい。本発明の樹脂組成物を
導体上に直接または他の絶縁塗膜とともに公知の方法に
より塗布、焼付けることにより、可撓性、耐熱性等の諸
特性に優れ、かつ優れたはんだ付性を有する絶縁電線を
得ることができる。
金属化合物を加えて溶剤に溶解してもよい。有機金属化
合物としては、脂肪族カルボン酸の亜鉛、鉛、マンガ
ン、錫等の金属塩などが挙げられ、これらは絶縁電線焼
付け時の線速を向上させ、硬化時間の短縮、硬化温度の
低下およびはんだ付性の向上に効果がある。また、溶剤
としては例えばフェノール、クレゾール、キシレノー
ル、セロソルブ類、カルビトール類、キシレン等が用い
られる。本発明の樹脂組成物には、必要に応じてテトラ
ブチルチタネートなどの硬化剤を添加してもよく、また
芳香族カルボン酸の亜鉛、鉛、マンガン等の金属塩を外
観改良剤として添加してもよい。本発明の樹脂組成物を
導体上に直接または他の絶縁塗膜とともに公知の方法に
より塗布、焼付けることにより、可撓性、耐熱性等の諸
特性に優れ、かつ優れたはんだ付性を有する絶縁電線を
得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、例中の%は重量%を意味する。 実施例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付きの1リットルの4
つ口フラスコに、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
66.0g(35当量)、無水トリメリット酸140.
1g(80当量)、テレフタル酸ジメチル101.6g
(55当量)、1,4−シクロヘキサンジメタノール4
3.9g(23当量)、トリス−2−ヒドロキシエチル
イソシアヌレート53.0g(32当量)、グリセリン
28.0g(47当量)、エチレングリコール28.3
g(48当量)、クレゾール153.6gおよびテトラ
ブチルチタネート0.4gを入れ、窒素気流中で170
℃に昇温して2時間反応させた。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、例中の%は重量%を意味する。 実施例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付きの1リットルの4
つ口フラスコに、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
66.0g(35当量)、無水トリメリット酸140.
1g(80当量)、テレフタル酸ジメチル101.6g
(55当量)、1,4−シクロヘキサンジメタノール4
3.9g(23当量)、トリス−2−ヒドロキシエチル
イソシアヌレート53.0g(32当量)、グリセリン
28.0g(47当量)、エチレングリコール28.3
g(48当量)、クレゾール153.6gおよびテトラ
ブチルチタネート0.4gを入れ、窒素気流中で170
℃に昇温して2時間反応させた。
【0018】次いで、得られた樹脂溶液を210℃に昇
温して3時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾー
ル262gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド
樹脂溶液を得た。得られたポリエステルイミド樹脂10
0gに、リンゴ酸ジヘキシル1.0g、コロネート25
03(日本ポリウレタン工業社製、安定化イソシアネー
ト)を125g、クレゾール210g、キシレン55g
およびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の樹脂
組成物を得た。
温して3時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾー
ル262gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド
樹脂溶液を得た。得られたポリエステルイミド樹脂10
0gに、リンゴ酸ジヘキシル1.0g、コロネート25
03(日本ポリウレタン工業社製、安定化イソシアネー
ト)を125g、クレゾール210g、キシレン55g
およびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の樹脂
組成物を得た。
【0019】実施例2 温度計、攪拌機およびコンデンサ付きの1リットルの4
つ口フラスコに、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
62.8g(3.5当量)、無水トリメリット酸12
1.8g(7.0当量)、テレフタル酸ジメチル11
4.3g(6.5当量)、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール41.8g(3.7当量)、トリス−2−ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート75.7g(4.8当
量)、グリセリン26.7g(4.8当量)、エチレン
グリコール18.0g(3.2当量)、クレゾール15
3.6gおよびテトラブチルチタネート0.4gを入
れ、窒素気流中で170℃に昇温して2時間反応させ
た。
つ口フラスコに、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
62.8g(3.5当量)、無水トリメリット酸12
1.8g(7.0当量)、テレフタル酸ジメチル11
4.3g(6.5当量)、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール41.8g(3.7当量)、トリス−2−ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート75.7g(4.8当
量)、グリセリン26.7g(4.8当量)、エチレン
グリコール18.0g(3.2当量)、クレゾール15
3.6gおよびテトラブチルチタネート0.4gを入
れ、窒素気流中で170℃に昇温して2時間反応させ
た。
【0020】次いで、得られた樹脂溶液を210℃に昇
温して3時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾー
ル259gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド
樹脂溶液を得た。得られたポリエステルイミド樹脂溶液
100gに、リンゴ酸ジヘキシル0.5g、コロネート
2503を125g、クレゾール210g、キシレン5
5gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の
樹脂組成物を得た。
温して3時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾー
ル259gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド
樹脂溶液を得た。得られたポリエステルイミド樹脂溶液
100gに、リンゴ酸ジヘキシル0.5g、コロネート
2503を125g、クレゾール210g、キシレン5
5gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の
樹脂組成物を得た。
【0021】比較例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付き4つ口フラスコ
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
エチレングリコール93g(3.0当量)、グリセリン
92g(3.0当量)、クレゾール217gおよびテト
ラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中で17
0℃に昇温し60分反応させた。次いで、得られた樹脂
溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。さらに、
この溶液にクレゾール436gを加えて不揮発分50%
のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られたポリエ
ステルイミド樹脂溶液100gにコロネート2503を
125g、クレゾール210g、キシレン55gおよび
ナフテン酸亜鉛1.5gを添加して樹脂組成物を得た。
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
エチレングリコール93g(3.0当量)、グリセリン
92g(3.0当量)、クレゾール217gおよびテト
ラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中で17
0℃に昇温し60分反応させた。次いで、得られた樹脂
溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。さらに、
この溶液にクレゾール436gを加えて不揮発分50%
のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られたポリエ
ステルイミド樹脂溶液100gにコロネート2503を
125g、クレゾール210g、キシレン55gおよび
ナフテン酸亜鉛1.5gを添加して樹脂組成物を得た。
【0022】比較例2 汎用ポリウレタン絶縁電線用ワニスWD−437(日立
化成工業社製)を用いた。
化成工業社製)を用いた。
【0023】<試験例>実施例1、2および比較例1、
2で得られた樹脂組成物を用いて下記に示す方法により
細線での(1)絶縁電線の外観評価および(2)太線で
の絶縁電線の特性評価を行い、(1)の結果を表1に、
(2)の結果を表2に示した。
2で得られた樹脂組成物を用いて下記に示す方法により
細線での(1)絶縁電線の外観評価および(2)太線で
の絶縁電線の特性評価を行い、(1)の結果を表1に、
(2)の結果を表2に示した。
【0024】(1)細線での絶縁電線の外観評価 直径0.07mmの銅線に塗膜厚さを変えて下記条件で焼
付けし、外観を目視で観察した。 〔焼付け条件〕 焼付け炉:横型炉 炉温:入口/出口=330/380℃ 線速:240m/分 塗装方法:フェルト7回絞り
付けし、外観を目視で観察した。 〔焼付け条件〕 焼付け炉:横型炉 炉温:入口/出口=330/380℃ 線速:240m/分 塗装方法:フェルト7回絞り
【0025】(2)太線での絶縁電線の特性評価 直径1.0mmの銅線に(1)と同様の条件で焼付けし、
各種特性をJIS C3003の5〜19に準じて測定
して評価した。なお、絶縁破壊電圧の熱劣化特性につい
ては、JIS C 3003に準じて作製した寄り合わ
せ電線を200℃の恒温槽に168時間放置後、絶縁破
壊電圧を測定した。
各種特性をJIS C3003の5〜19に準じて測定
して評価した。なお、絶縁破壊電圧の熱劣化特性につい
ては、JIS C 3003に準じて作製した寄り合わ
せ電線を200℃の恒温槽に168時間放置後、絶縁破
壊電圧を測定した。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、本発明の樹脂組成物は塗
膜厚を厚くしても比較例1、2のものと比較して外観が
良好であることが示される。
膜厚を厚くしても比較例1、2のものと比較して外観が
良好であることが示される。
【0028】
【表2】
【0029】表2の結果から、本発明の樹脂組成物は太
線に巻付けた場合でも比較例1、2のものと比較して外
観が良好であることが示される。また、従来の汎用ウレ
タン絶縁電線(比較例2)と比較し、可撓性、耐熱衝撃
性、絶縁破壊電圧の熱劣化特性、および耐軟化性に優
れ、従来の耐熱ウレタン絶縁電線(比較例1)と比較し
ても外観のみならず可撓性に優れ、他の特性にも低下が
見られないことが示される。
線に巻付けた場合でも比較例1、2のものと比較して外
観が良好であることが示される。また、従来の汎用ウレ
タン絶縁電線(比較例2)と比較し、可撓性、耐熱衝撃
性、絶縁破壊電圧の熱劣化特性、および耐軟化性に優
れ、従来の耐熱ウレタン絶縁電線(比較例1)と比較し
ても外観のみならず可撓性に優れ、他の特性にも低下が
見られないことが示される。
【0030】
【発明の効果】請求項1における樹脂組成物によれば、
はんだ付性、耐軟化性および加熱劣化後の絶縁破壊電圧
保持率に優れたB種以上の耐熱性を有し、細線から太線
までのエナメル線外観の優れた絶縁電線を製造すること
ができる。請求項2における絶縁電線は、上記のよう
に、はんだ付性、耐軟化性および加熱劣化後の絶縁破壊
電圧保持率に優れ、さらに、耐熱性、外観に優れる。
はんだ付性、耐軟化性および加熱劣化後の絶縁破壊電圧
保持率に優れたB種以上の耐熱性を有し、細線から太線
までのエナメル線外観の優れた絶縁電線を製造すること
ができる。請求項2における絶縁電線は、上記のよう
に、はんだ付性、耐軟化性および加熱劣化後の絶縁破壊
電圧保持率に優れ、さらに、耐熱性、外観に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/04 PHP C09D 175/04 PHP H01B 7/00 H01B 7/00
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)炭素環含有グリコール5〜50当
量%およびトリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレ
ート5〜30当量%を含むアルコール成分と、イミド基
含有ポリカルボン酸10〜70当量%を含む酸成分とを
加熱反応させて得られるポリエステルイミド樹脂、
(b)下記一般式(I)で表される二塩基酸ジエステル
および/または下記一般式(II)で表される三塩基酸ト
リエステル 【化1】 (ただし、両式において、R1は炭素数1〜4の3価の
有機基、R2、R3およびR4は炭素数1〜24のアルキ
ル基、R5は炭素数1〜4の4価の有機基を意味する)
を上記(a)に対して0.05〜5.0重量%および
(c)安定化イソシアネートを上記(a)と(b)の総
量に対して100〜1000重量%を含む樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物を導体上に塗
布、焼付けた絶縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11357596A JPH09302224A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11357596A JPH09302224A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302224A true JPH09302224A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14615724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11357596A Pending JPH09302224A (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09302224A (ja) |
-
1996
- 1996-05-08 JP JP11357596A patent/JPH09302224A/ja active Pending
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