JPH09302057A - 減水剤水溶液の製造方法 - Google Patents

減水剤水溶液の製造方法

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JPH09302057A
JPH09302057A JP11461596A JP11461596A JPH09302057A JP H09302057 A JPH09302057 A JP H09302057A JP 11461596 A JP11461596 A JP 11461596A JP 11461596 A JP11461596 A JP 11461596A JP H09302057 A JPH09302057 A JP H09302057A
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aqueous solution
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reducing agent
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潤 内田
Koichi Sugiyama
高一 杉山
Yuji Sudo
裕司 須藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含有ホルムアルデヒド量が極度に少ないスル
ホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂減水剤水溶液を効
率よく製造すること。 【解決手段】 水媒体中メラミン1モル、アルカリ金属
亜硫酸塩等スルホネート基含有化合物0.5〜1.5モル及び
ホルムアルデヒド2.0〜5.0モルの比率の反応混合物を、
50〜95℃で上記亜硫酸塩及びそのホルムアルデヒド付加
物が消失するまで反応させる工程(A)、(A)で得られた溶
液を無機酸で4〜7のpHに調整後50〜95℃で10〜300 分
加熱する工程(B)及び(B)で得られた溶液をアルカリで13
〜14のpHに調整後80〜95℃で10〜180 分加熱する工程
(C)からなるスルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂
減水剤水溶液の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、減水剤として用
いられるスルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂水溶
液の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】 水硬性セメントの硬化物を得るために
調製されるセメント、モルタル、コンクリートなどの未
硬化配合物に、その配合水の量を減少させると共に、そ
の配合物の流動性、作業性などを向上させる目的で、ス
ルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂を、いわゆる減
水剤として添加することが行われている。石膏の硬化物
を得る場合にも、半水石膏を含有する未硬化配合物に同
様にスルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂を添加す
ることが行われている。
【0003】この減水剤としてのスルホン化メラミンホ
ルムアルデヒド樹脂の製造方法の改良に関する提案が幾
つか開示されている。特公昭63-37058号公報には、1モ
ルのメラミンと、2.7〜3.3モルのホルムアルデヒドと、
0.9〜1.2モルの亜硫酸塩とを水中、10〜13のpH及び60〜
80℃の温度で20〜60分加熱する第1工程、引き続き第1
工程の生成液を5〜6のpH及び40〜60℃の温度で30〜15
0 分加熱する第2工程、及び直ちに第2工程の生成液を
12〜13.5のpHに調節すると同時に冷却する第3工程から
なる方法であって、これら工程中に水を除くことなしに
直接、30〜50重量%の固形分を有し、そして高い安定性
を有する減水剤水溶液を製造する方法が開示されてい
る。
【0004】特公平1-40850 号公報には、1モルのメラ
ミンと、3.5〜6モルのホルムアルデヒドと、0.5〜1モル
の化合物−1(但し、化合物−1は、アルカリ亜硫酸
塩、アルカリ土亜硫酸塩、アルカリ硫酸塩、アルカリ土
硫酸塩、アミノスルホン酸、アミノ酸、アミノジカルボ
ン酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸ラ
クトン及びスルファミン酸からなる群から選択される少
なくとも1種である。)とを、水が存在する9.0〜13.0
のpHのアルカリ性媒体中75〜90℃の温度で反応させる工
程(a)、 工程(a) で得られた混合物を、工程(a) で用い
られたメラミン1モルに対して0.1〜3モルの化合物−2
(但し、化合物−2は、アミノ酸、アミノカルボン酸、
アミノジカルボン酸、カルボン酸、ヒドロキシカルボン
酸、ヒドロキシカルボン酸ラクトン、スルファミン酸、
アミノスルホン酸、ポリヒドロキシカルボン酸及びポリ
ヒドロキシカルボン酸ラクトンからなる群から選択され
る少なくとも1種である。)とを、5.5〜6.5のpH及び75
〜90℃で反応させる工程(b)、工程(b) で得られた樹脂
溶液に塩基性化合物−3(但し、塩基性化合物−3は、
アミン、ポリアミン、アルカリ酸化物、アルカリ水酸化
物、水酸化アンモニウム、アルカリ土酸化物、アルカリ
土水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、遷移金属の塩基性塩、及び
亜鉛又はアルミニウムの塩基性塩カラナル群から選択さ
れる少なくとも1種である。)を添加して溶液のpHを8.
0〜13.0 に調整する工程(C)、 そして工程(C) で得られ
た溶液を冷却することにより、メラミン/アルデヒド樹
脂水溶液を製造する方法が開示されている。
【0005】特公平6-27173 号公報には、1モルのメラ
ミンと、2.6〜3.4モルのホルムアルデヒドとを、水中3
〜11のpHで、望ましくは15〜25分反応させる第1次工
程、ついで1モルのメラミンに対して0.7〜1.3モルの亜
硫酸塩を添加して、9〜13のpH及び50〜90℃で1〜5時
間反応させる第2次工程、ついで3.5〜6.5のpH及び40〜
90℃で1〜5時間縮合反応させる第3次工程、及びこの
後pHを9〜13に調節した後40〜70℃に冷却し、更に0.01
〜0.30モルの亜硫酸塩を加えて望ましくは20〜30分反応
させる第4次工程からなるスルホン基含有メラミンホル
ムアルデヒド樹脂の製造方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 上記特公昭63-37058
号公報に記載の方法による減水剤水溶液は、優れた減水
剤性能を有するが、この減水剤中の固形分に対して0.3
重量%程度に原料由来のホルムアルデヒドを含有する場
合が多い。スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂減
水剤水溶液を含有する通常のセメント、モルタル、コン
クリートなどの配合物は、徐々に乾燥と硬化が進行する
ので、この乾燥に伴って減水剤から徐々に揮散するホル
ムアルデヒドが、作業場周辺を害するほどに作業環境中
高濃度に達することは殆どない。しかし、減水剤の添加
量を増加させることによる高強度コンクリートの打設が
次第に多くなってくるにつれて、上記のように揮散した
ホルムアルデヒドによる作業場周辺の汚染の問題が新た
に指摘されるようになっている。上記特公平1-40850 号
公報に記載の方法による減水剤は、その中の固形分に対
して1.0 重量%を越える程のホルムアルデヒドを含有す
る場合が多く、やはり上記同様の問題を有する。水硬性
石膏の配合物では、一般に減水剤の含有率が高く、そし
て乾燥機中で乾燥されることが多いので、揮散したホル
ムアルデヒドによる作業環境の汚染の問題は更に深刻で
ある。
【0007】上記特公平6-27173 号公報に記載の減水剤
は、貯蔵安定性が改善されたものであるが、その製造方
法は、第1次工程でメラミンとホルムアルデヒドを先ず
反応させ、ついで第2次工程で亜硫酸塩を加えて1〜5
時間反応させ、更に第4次工程でも亜硫酸塩を添加する
ことを要し、三度にわたる原料の計量と反応に長時間を
要する点で簡便な方法とはいえない。そしてこの方法で
は、第4次工程で添加される亜硫酸塩は、その添加直後
には未反応ホルムアルデヒドと反応し、減水剤中のホル
ムアルデヒド量が減少するが、得られた減水剤を保存す
ると、再び減水剤中のホルムアルデヒド量が元の量にま
で増加するために、ホルムアルデヒドを一定の低い値に
含有する製品として提供することが困難である。
【0008】本発明は、優れた減水剤性能を有すると共
に、含有ホルムアルデヒド量が極度に少ない、例えば、
減水剤中の固形分に対して0.05重量%以下であるような
スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の減水剤水溶
液を効率よく製造する方法を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本発明のスルホン化メ
ラミンホルムアルデヒド樹脂減水剤水溶液の製造方法
は、下記の工程(A)、(B)及び(C): (A)水媒体に、アルカリ金属亜硫酸塩、スルファミン
酸塩及びスルファニル酸塩からなる群から選ばれるスル
ホネート基含有化合物の少なくとも1種と、メラミン
と、ホルムアルデヒドと、アルカリとを、メラミン1モ
ルに対してホルムアルデヒドは2.0〜5.0モルの比率に、
そして上記スルホネート基含有化合物は0.5〜1.5モルの
比率に添加することにより、9.0〜13.5 のpHを有する反
応混合物を形成させ、そして当該反応混合物を50〜95℃
で当該反応混合物中に上記スルホネート基含有化合物及
びこれとホルムアルデヒドとの付加反応生成物のいずれ
も検出されなくなるまで加熱することにより、透明な溶
液を生成させる工程、(B)(A)工程で得られた溶液
に、無機酸を添加することにより4〜7のpHを有する酸
性の溶液を形成させ、そして当該酸性の溶液を50〜95℃
で10〜300 分加熱することにより、スルホン化メラミン
ホルムアルデヒド樹脂の水溶液を生成させる工程、及び
(C)(B)工程で生成したスルホン化メラミンホルム
アルデヒド樹脂の水溶液にアルカリを添加することによ
り、13.0〜14のpHを有するスルホン化メラミンホルムア
ルデヒド樹脂の強アルカリ性水溶液を形成させ、そして
当該強アルカリ性水溶液を80〜95℃で10〜180 分加熱す
る工程からなる。
【0010】そして更に好ましいスルホン化メラミンホ
ルムアルデヒド樹脂減水剤水溶液の製造方法は、下記の
工程(a)、(b)、(c)及び(d): (a)水媒体に、アルカリ金属亜硫酸塩、スルファミン
酸塩及びスルファニル酸塩からなる群から選ばれるスル
ホネート基含有化合物の少なくとも1種と、メラミン
と、ホルムアルデヒドと、アルカリとを、メラミン1モ
ルに対してホルムアルデヒドは2.0〜5.0モルの比率に、
そして上記スルホネート基含有化合物は0.5〜1.5モルの
比率に添加することにより9.0〜13.5 のpHを有する反応
混合物を形成させ、そして当該反応混合物を50〜95℃で
当該反応混合物中に上記スルホネート基含有化合物及び
これとホルムアルデヒドとの付加反応生成物のいずれも
検出されなくなるまで加熱することにより、透明な溶液
を生成させる工程、(b)(a)工程で生成した透明な
溶液を、そのままで又は当該溶液にアルカリを添加する
ことにより、11.0〜13.5の範囲のpHに維持しながら80〜
95℃で10〜120 分加熱する工程、(c)(b)工程の加
熱により得られた溶液に、無機酸を添加することにより
4〜7のpHを有する酸性の溶液を形成させ、そして当該
酸性の溶液を50〜95℃で10〜300 分加熱することによ
り、スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の水溶液
を生成させる工程、及び(d)(c)工程で生成したス
ルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の水溶液にアル
カリを添加することにより、13.0〜14.0のpHを有するス
ルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の強アルカリ性
水溶液を形成させ、そして当該強アルカリ性水溶液を80
〜95℃で10〜180 分加熱する工程からなる。
【0011】
【発明の実施の形態】 本発明の(A)工程に用いられ
るメラミン、ホルムアルデヒド及びスルホネート基含有
化合物としては通常の工業製品でよく、市販品として入
手することができる。ホルムアルデヒドの工業製品の例
としてはホルマリン、パラホルムアルデヒドなどが挙げ
られ、そしてスルホネート基含有化合物の例としては、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムのような亜硫酸塩、
スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウムの
ようなスルファミン酸塩、スルファニル酸ナトリウム、
スルファニル酸カリウムのようなスルファニル酸塩など
が挙げられる。pH調節のために添加される好ましいアル
カリの例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などが挙げられる。
【0012】(A)工程で形成される反応混合物として
は、メラミン以外のアミノ基含有化合物、例えば、尿
素、グアナミン、ジシアンジアミド、チオ尿素等を、メ
ラミンのアミノ基1モルに対してこれらアミノ基含有化
合物のアミノ基0.2 モルまでの比率に含有してもよい。
この反応混合物は、媒体の水に、メラミンと、ホルムア
ルデヒドと、スルホネート基含有化合物とを、メラミン
1モルに対してホルムアルデヒド2.0〜5.0モル、好まし
くは2.2〜4.5モルの比率に、そしてスルホネート基含有
化合物は、メラミン1モルに対して0.5〜1.5モル、好ま
しくは 0.7〜1.3 モルの比率に添加し、そして反応混合
物が9.0〜13.5 、好ましくは10.0〜13.5のpHを示すよう
な量のアルカリを添加することにより形成させることが
できる。反応混合物を形成させるために媒体の水に添加
されるこれら物質の量は、反応混合物中の水100 重量部
に対してメラミン5〜70重量部程度を基準にするのが好
ましい。(A)〜(C)のいずれの工程においても、或
いは(a)〜(d)のいずれの工程においても、減圧濃
縮等の濃縮又は水の添加による希釈を行うことができる
が、いずれの工程においても濃縮を行わないで減水剤水
溶液を生成させるのが好ましく、(C)工程又は(d)
工程で得られる減水剤水溶液の固形分濃度が20〜60重量
%、好ましくは30〜50重量%となるような反応混合物で
(A)工程又は(a)工程を開始するのが好ましい。
【0013】(A)工程では、上記形成された反応混合
物が、好ましくは撹拌下に、50〜95℃、好ましくは70〜
90℃で加熱される。この加熱の間、反応混合物を9.0 以
上のpHに保つのが好ましい。この加熱は、その反応混合
物中に上記添加されたスルホネート基含有化合物、及び
このスルホネート基含有化合物とホルムアルデヒドとの
付加反応生成物のいずれも検出されなくなるまで行わ
れ、通常10〜120 分程度で終了させることができる。こ
の(A)工程により、スルホン化メチロールメラミンが
液中に生成する。(A)工程終了後の生成物は透明な溶
液であって、通常9.0 以上のpHを有する。
【0014】(B)工程では、(A)工程終了の後、好
ましくは直ちに、この(A)工程で生成した溶液に無機
酸を添加することにより、4〜7のpH、好ましくは4.5
〜6.5のpHを有する酸性の溶液を形成させる。この添加
される無機酸の好ましい例としては、塩酸、硫酸、硝酸
などの鉱酸類、及びスルファミン酸が挙げられる。そし
てこのように酸性に調整された溶液は、50〜95℃、好ま
しくは60〜90℃で、10〜300 分、好ましくは30〜240 分
の間加熱される。要すれば上記範囲のpHを維持させるた
めにこの加熱中に上記無機酸を追加してもよいが、通常
はその必要はなくこの加熱により、尚酸性のpHを有する
スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の水溶液が生
成する。
【0015】(C)工程では、(B)工程終了の後、好
ましくは直ちに、この(B)工程で生成した溶液にアル
カリを添加することにより、13.0〜14.0のpH、好ましく
は13.2〜13.8のpHを有する強アルカリ性の水溶液を形成
させる。この添加されるアルカリとしては、好ましくは
(A)工程で使用される前記例示のものと同じでよい。
そしてこのように強アルカリ性に調整された溶液は、80
〜95℃、好ましくは85〜90℃で、10〜180 分、好ましく
は20〜150 分の間加熱される。要すれば上記範囲のpHを
維持させるためにこの加熱中に上記アルカリを追加して
もよいが、通常はその必要はなくこの加熱により、液中
の固形分に対して0.05重量%以下のホルムアルデヒド含
有率を示すスルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の
水溶液が得られる。
【0016】更にホルムアルデヒド含有率が低いスルホ
ン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の水溶液は、上記
(A)〜(C)の工程に代えて、(a)〜(d)の工程
からなる方法により製造することができる。この方法で
は(A)工程と同様の(a)工程が先ず開始される。
(b)工程では、(a)工程終了の後、好ましくは直ち
に加熱されるが、(a)工程で生成した透明な溶液が1
1.0〜13.5の範囲外のpHを有するときは、当該溶液にア
ルカリ又は酸を添加することにより、11.0〜13.5のpH、
好ましくは11.5〜13.0のpHを有する溶液を形成させる。
この添加されるアルカリとしては、好ましくは(A)工
程で使用される前記例示のものと同じでよい。そしてこ
の溶液は、80〜95℃、好ましくは85〜90℃で10〜120
分、好ましくは20〜90分の間加熱される。この加熱の終
点の溶液は、その加熱前のpHよりより低いpHを有する
が、尚アルカリ性を示す。
【0017】(c)工程では、(b)工程終了の後、好
ましくは直ちに、この(b)工程で生成した溶液に無機
酸を添加することにより、4〜7のpH、好ましくは4.5
〜6.5のpHを有する酸性の溶液を形成させる。この添加
される無機酸の好ましい例としては、塩酸、硫酸、硝酸
などの鉱酸類、及びスルファミン酸が挙げられる。そし
てこのように酸性に調整された溶液は、50〜95℃、好ま
しくは60〜90℃で、10〜300 分、好ましくは30〜240 分
の間加熱される。要すれば上記範囲のpHを維持させるた
めにこの加熱中に上記無機酸を追加してもよいが、通常
はその必要はなくこの加熱により、尚酸性のpHを有する
スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の水溶液が生
成する。
【0018】(d)工程では、(c)工程終了の後、好
ましくは直ちに、この(c)工程で生成した溶液にアル
カリを添加することにより、13.0〜14.0のpH、好ましく
は13.2〜13.8のpHを有する強アルカリ性の水溶液を形成
させる。この添加されるアルカリとしては、好ましくは
(A)工程で使用される前記例示のものと同じでよい。
そしてこのように強アルカリ性に調整された溶液は、80
〜95℃、好ましくは85〜90℃で、10〜180 分、好ましく
は20〜150 分の間加熱される。要すれば上記範囲のpHを
維持させるためにこの加熱中に上記アルカリを追加して
もよいが、通常はその必要はなくこの加熱により、液中
の固形分に対して0.01重量%以下のホルムアルデヒド含
有率を示すスルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の
水溶液が得られる。
【0019】(A)工程において、メラミンに対するホ
ルムアルデヒドの比率を変えて、1モルのメラミンに対
して2モルより少ない量のホルムアルデヒドを使用する
と、固体のメラミンが液中に残存したり、或いは(B)
工程と同様に加熱したときスルホン化メラミンホルムア
ルデヒド樹脂が生成し難い。そして1モルのメラミンに
対して5モルより多い量のホルムアルデヒドを使用する
と、(A)工程の生成液中に残存するホルムアルデヒド
量が増加する。(A)工程において、メラミンに対する
上記スルホネート基含有化合物の比率を変えて、1モル
のメラミンに対して0.5 モルより少ない量の上記スルホ
ネート基含有化合物を使用すると、(C)工程の生成液
又は(d)工程の生成液は、十分な安定性を有しない。
そして1モルのメラミンに対して1.5 モルより多い量の
上記スルホネート基含有化合物を使用すると、(A)工
程の生成液中にこのスルホネート基含有化合物が多量に
残存したり、或いは(C)工程の生成液又は(d)工程
の生成液中に、好ましくない副生成物が含まれる。
(A)工程において、反応混合物のpHを変えて、9.0 よ
り低いpHに調整すると、スルホン化メチロールメラミン
の生成反応は遅くなり、そして13.5より高いpHに調整し
ても、スルホン化メチロールメラミンの生成速度はもは
や増加することなく、不要のアルカリを消費することと
なる。(A)工程において、加熱温度を変えて、50℃よ
り低い温度で加熱すると、スルホン化メチロールメラミ
ンの生成速度が低下するために、このような低い温度は
工業生産のための製造方法に適さない。そして95℃より
高い温度で加熱すると、撹拌下の反応混合物は沸騰を起
こすことがあり、安全に操業するための付加的設備が必
要であったり、或いは加圧下に加熱するための特別の装
置が必要となる。(A)工程での加熱を、反応混合物中
にスルホネート基含有化合物又はこのスルホネート基含
有化合物とホルムアルデヒドとの付加反応生成物が残存
するような短い時間で停止すると、次いで(B)工程と
同様にして加熱するとき、溶液にゲル化又は固化が起こ
りやすい。(B)工程及び(c)工程において、液のpH
を変えて、4より低いpHに調整すると、加熱中にゲル化
が起こりやすく、そして7より高いpHに調整すると、ス
ルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の生成に長時間
を要する。(B)工程及び(c)工程において、加熱温
度を変えて、50℃より低い温度で加熱する時も、スルホ
ン化メラミンホルムアルデヒド樹脂の生成に長時間を要
し、そして常圧下95℃より高い温度で加熱すると、
(A)工程の場合と同様に付加的設備や特別の装置が必
要となる。(B)工程及び(c)工程において、加熱時
間を変えて、加熱を10分以内に停止すると、(C)工程
及び(d)工程と同様に加熱しても、高い性能を有する
減水剤が得られない。そして180分以上にも加熱する
と、この加熱中にゲル化が起こったり、或いは高い性能
を有する減水剤が得られない。
【0020】(C)工程及び(d)工程は、生成する減
水剤水溶液中のホルムアルデヒド含有率を顕著に低下さ
せる。(C)工程及び(d)工程において、液のpHを変
えて、13.0より低いpHに調整すると、ホルムアルデヒド
含有率が十分に低い減水剤水溶液が得られず、そして1
4.0のpHに至ってから尚アルカリを加えた溶液を調製し
ても、減水剤水溶液中のホルムアルデヒドの含有率が更
に低下することはない。(C)工程及び(d)工程にお
いて、加熱時間を変えて、加熱を10分以内に停止する
と、液中のホルムアルデヒド含有率を十分に低下させる
ことができず、そして180分以上加熱しても、もはや液
中のホルムアルデヒド含有率を更に低下させることがで
きない。
【0021】(a)〜(d)工程からなる方法におい
て、(b)工程は、(d)工程で生成する減水剤水溶液
中のホルムアルデヒド含有率を著しく低下させる。
(b)工程において、液のpHを変えて、11より低いpHに
調整すると、(d)工程で生成する減水剤水溶液中のホ
ルムアルデヒド含有率の低下が十分でなく、そして13.5
より高いpHに調整しても、(d)工程で生成する減水剤
水溶液中のホルムアルデヒド含有率が更に低下すること
はない。(b)工程において、加熱温度を変えて、80℃
より低い温度で加熱すると、120 分を越える長時間の加
熱が必要となり好ましくない。そして常圧下95℃より高
い温度で加熱すると、(A)工程の場合と同様に付加的
設備や特別の装置が必要となる。(b)工程において、
加熱時間を変えて、加熱を10分以内に停止すると、
(d)工程と同様に加熱しても、生成する減水剤水溶液
中のホルムアルデヒド含有率が十分に低下しない。そし
て120 分以上加熱しても、(d)工程と同様に加熱した
とき、生成する減水剤水溶液中のホルムアルデヒド含有
率が更に低下することはない。
【0022】
【実施例】 実施例1、2、5及び6は、(A)〜
(C)工程による減水剤水溶液の製造と、その得られた
減水剤水溶液のホルムアルデヒド含有率を示す例であ
る。実施例3は、(a)〜(d)工程による減水剤水溶
液の製造と、その得られた減水剤水溶液のホルムアルデ
ヒド含有率を示す例である。
【0023】実施例4は、実施例1と実施例3で得られ
た減水剤をコンクリートに添加して、減水剤性能をテス
トした例である。減水剤水溶液のホルムアルデヒド含有
率は、下記のホルムアルデヒドの測定法により測定され
た。 ホルムアルデヒドの測定法: 減水剤水溶液からその1
gを採取し、これに19gのイソプロパノールを加えるこ
とにより、樹脂分を沈殿させ、次いでこの沈殿をイソプ
ロパノールで洗浄しながら濾別し、その濾液を全量採取
してその中のホルムアルデヒド量を JIS A 5908 5.8.2
に記載のアセチルアセトン法により測定する。
【0024】実施例1 この例では、下記減水剤水溶液 P1〜P14が調製された。
P1〜P9は実施例であり、そしてP10〜P14は比較例であ
る。 減水剤水溶液 P1 の調製: (A)工程: 37重量%のホルムアルデヒド濃度を有す
るホルマリン365gに、35重量%の亜硫酸水素ナトリウム
水溶液446gと、工業製品のメラミン粉末189gと、32重量
%の水酸化ナトリウム水溶液28gと、60gの水とを、撹
拌下に添加することにより11.5のpHを有する反応混合物
を形成させた。この反応混合物を撹拌下80℃に昇温し、
そしてこの温度を保って加熱を続け、液体クロマトグラ
フィー分析法により10分置きにこの反応混合物中の亜硫
酸イオン及びヒドロキシメタンスルホン酸イオンの検出
テストを行った。この反応混合物中に最後の亜硫酸イオ
ン及びヒドロキシメタンスルホン酸イオンが検出されな
くなった時点で加熱を停止し、冷却することことによ
り、透明な溶液1088gを得た。この溶液は12.8のpHを示
した。
【0025】(B)工程: (A)工程の終了後直ち
に、上記透明な溶液の全量に撹拌下、195gの水と45g の
スルファミン酸を添加することにより、5.5 のpHを有す
る酸性の溶液を形成させた。次いで、この酸性の溶液を
撹拌下70℃に保って加熱を180分間続け、この時点で加
熱を停止した。生成した水溶液の一部を採取しそのpHを
12に調整した液の粘度を測定したところ20℃で55mPa・s
であった。
【0026】(C)工程: (B)工程の終了後直ち
に、(B)工程で得られた水溶液に32重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液を添加することにより、13.5のpHを有す
る強アルカリ性の水溶液を形成させた。次いで、この強
アルカリ性の水溶液を90℃で60分間加熱した後直ちに冷
却することにより、減水剤水溶液(P1)を得た。この減
水剤水溶液は、20℃において50mPa・sの粘度と12.0のpH
を示し、そしてその固形分に対して重量で50ppm のホル
ムアルデヒドを含有していた。
【0027】減水剤水溶液 P2〜P14の調製:減水剤水溶
液P1の調製における(C)工程を第1表に記載のように
変えた他はP1の調製と同様にして調製し、得られた減水
剤水溶液中のホルムアルデヒド量を測定した。その固形
分に対するホルムアルデヒドの重量比率は第1表に示さ
れている。
【0028】 第 1 表 減水剤 (C)工程 ホルムアルデヒド量 水溶液 pH 温度(℃) 加熱時間(分) (ppm) P1 13.5 90 60 50 P2 13.5 80 60 210 P3 13.5 95 60 50 P4 13.2 90 60 220 P5 13.8 90 60 50 P6 13.5 90 10 200 P7 13.5 90 180 50 P8 13.5 80 180 50 P9 13.5 95 10 130 P10 13.5 70 0 3000 P11 11.1 90 60 3000 P12 12.8 90 60 900 P13 13.5 70 180 700 P14 13.5 90 5 600 第1表に示されているように、上記本発明による減水剤
のホルムアルデヒド含有率は、顕著に低下していること
が認められる。
【0029】実施例2 この例では、実施例1に於ける(A)、(B)及び
(C)の工程が第2表に記載のように変更された他は実
施例1と同様にして、下記減水剤水溶液 P15〜P19が調
製された。P15〜P18は実施例であり、そしてP19は比較
例である。第2表中(A)工程モル比の F/Mの値は、メ
ラミンに対するホルムアルデヒドのモル比を、S/M の値
は、メラミンに対する亜硫酸塩のモル比をそれぞれ表
し、そしてTは温度を、tは時間を、HCHO量は減水
剤中固形分に対するホルムアルデヒドの重量比をそれぞ
れ表す。
【0030】 第 2 表 減水剤 (A)工程モル比 (B)工程 (C)工程 HCHO 水溶液 F/M S/M pH T(℃) t(分) pH T(℃) t(分) 量(ppm) P15 2.2 1.0 4.5 70 180 13.2 90 60 40 P16 4.5 1.0 5.5 70 180 13.8 90 60 400 P17 3.0 1.3 4.5 70 180 13.5 90 60 50 P18 3.0 0.6 6.0 70 180 13.5 90 60 80 P19 6.0 1.0 5.5 70 180 13.8 90 60 5000 この例においても、本発明の減水剤は、顕著に低いホル
ムアルデヒド含有率を示した。
【0031】実施例3 この例では、下記減水剤水溶液 P20〜P27が調製され
た。 減水剤水溶液 P20 の調製: (a)工程: 37重量%のホルムアルデヒド濃度を有す
るホルマリン365gに、35重量%の亜硫酸水素ナトリウム
水溶液446gと、工業製品のメラミン粉末189gと、32重量
%の水酸化ナトリウム水溶液28gと、60gの水とを、撹
拌下に添加することにより11.5のpHを有する反応混合物
を形成させた。この反応混合物を撹拌下80℃に昇温し、
そしてこの温度を保って加熱を続け、液体クロマトグラ
フィー分析法により10分置きにこの反応混合物中の亜硫
酸イオン及びヒドロキシメタンスルホン酸イオンの検出
テストを行った。この反応混合物中に最後の亜硫酸イオ
ン及びヒドロキシメタンスルホン酸イオンが検出されな
くなった時点で加熱を停止し、冷却することことによ
り、透明な溶液1088gを得た。この溶液は12.8のpHを示
した。
【0032】(b)工程: (a)工程の終了後直ち
に、この透明な溶液全量に、32重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えることにより、13.0のpHを有する溶液を
形成させた。次いでこの溶液を90℃で60分加熱すること
により、9.5 のpHを有する溶液を得た。 (c)工程: (b)工程の終了後直ちに、(b)工程
で得られた溶液の全量に撹拌下、195gの水と45g のスル
ファミン酸を添加することにより、5.0 のpHを有する酸
性の溶液を形成させた。次いで、この酸性の溶液を撹拌
下70℃に保って加熱を180 分間続け、この時点で加熱を
停止した。
【0033】(d)工程: (c)工程の終了後直ち
に、(c)工程で得られた水溶液に32重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液を添加することにより、13.5のpHを有す
る強アルカリ性の水溶液を形成させた。次いで、この強
アルカリ性の水溶液を90℃で60分間加熱した後直ちに冷
却することにより、減水剤水溶液(P20)を得た。この
減水剤水溶液は、固形分を38重量%含有し、20℃におい
て40mPa・sの粘度と12.4のpHを示し、そして上記測定法
によればホルムアルデヒドが検出されなかった。
【0034】減水剤水溶液 P21〜P27の調製:(a)工
程と(b)工程のpH調整には、上記32重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液の添加量を増減し、(c)工程のpH調整
には、スルファミン酸の添加量を増減し、そして第3表
に記載の(a)工程と(b)工程に変更した他は、P20
の調製と同様にして調製し、得られた減水剤水溶液中の
ホルムアルデヒド量を測定した。第3表中、Tは温度
を、tは時間を、HCHO量は減水剤中固形分に対する
ホルムアルデヒドの重量比をそれぞれ表す。 第 3 表 減水剤 (a)工程 (b)工程 HCHO 水溶液 pH pH T(℃) t(分) 量(ppm) P21 11.5 13.0 80 120 不検出 P22 11.5 13.0 80 30 40 P23 11.5 13.0 90 120 不検出 P24 11.5 13.0 95 10 40 P25 11.5 12.0 90 120 不検出 P26 9.0 13.0 90 60 不検出 P27 9.0 10.0 90 60 50 第3表の結果も、本発明による減水剤は、顕著に低いホ
ルムアルデヒド含有率を示した。
【0035】実施例4 減水剤として、実施例のP1、P3、P21 、P23 及び比較例
のP10 を用意した。320kg/m3の三種混合普通ポルトラン
ドセメントと、このセメントに対して固形分換算0.4 重
量%の減水剤P1と、180kg/m3の水道水と、粗骨材として
砕石2005と、細骨材としてこの粗骨材と細骨材の全量に
対して48容量%の鬼怒川産川砂とを配合することによ
り、全量40リットルのコンクリート配合物C1を調製し
た。同様にして、P3を添加したコンクリート配合物C3
P21 を添加したコンクリート配合物C21 、P23 を添加し
たコンクリート配合物C23 及びP10 を添加した比較例の
コンクリート配合物C10 を調製した。
【0036】次いで、これらコンクリート配合物につい
て、JIS A 1101及び1128に準じて、スランプ値(cm)と空
気量(%) を測定し、第4表に記載の結果を得た。 第4表の結果は、本発明による減水剤は、従来の減水剤
と同等或いはそれ以上の性能を有することを示してい
る。
【0037】実施例5 この例では、スルホネート基含有化合物としてスルファ
ミン酸ナトリウムが用いられた。 (A)工程: 37重量%のホルムアルデヒド濃度を有す
るホルマリン365gに、35重量%のスルファミン酸ナトリ
ウム水溶液510gと、工業製品のメラミン粉末189gと、32
重量%の水酸化ナトリウム水溶液28gと、26gの水と
を、撹拌下に添加することにより13.0のpHを有する反応
混合物を形成させた。この反応混合物を撹拌下80℃に昇
温し、そしてこの温度を保って加熱を続け、液体クロマ
トグラフィー分析法により10分置きにこの反応混合物中
のスルファミン酸及びスルファミン酸とホルムアルデヒ
ドとの付加反応生成物の検出テストを行った。この反応
混合物中に最後のスルファミン酸及びスルファミン酸と
ホルムアルデヒドとの付加反応生成物が検出されなくな
った時点で加熱を停止し、冷却することことにより、透
明な溶液1118gを得た。この溶液は12.5のpHを示した。
【0038】(B)工程: (A)工程の終了後直ち
に、上記透明な溶液の全量に撹拌下、195gの水と40g の
スルファミン酸を添加することにより、6.0 のpHを有す
る酸性の溶液を形成させた。次いで、この酸性の溶液を
撹拌下70℃に保って加熱を180分間続け、この時点で加
熱を停止した。生成した水溶液の一部を採取しそのpHを
12に調整した液の粘度を測定したところ20℃で65mPa・s
であった。
【0039】(C)工程: (B)工程の終了後直ち
に、(B)工程で得られた水溶液に32重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液を添加することにより、13.5のpHを有す
る強アルカリ性の水溶液を形成させた。次いで、この強
アルカリ性の水溶液を90℃で60分間加熱した後直ちに冷
却することにより減水剤水溶液を得た。この減水剤水溶
液は、39重量%の固形分を含有し、20℃において60mPa
・sの粘度と12.1のpHを示し、そしてその固形分に対し
て重量で60ppm のホルムアルデヒドを含有していた。
【0040】実施例6 この例では、スルホネート基含有化合物としてスルファ
ニル酸ナトリウムが用いられた。 (A)工程: 37重量%のホルムアルデヒド濃度を有す
るホルマリン365gに、20重量%のスルファニル酸ナトリ
ウム水溶液976gと、工業製品のメラミン粉末189gと、32
重量%の水酸化ナトリウム水溶液28gとを、撹拌下に添
加することにより13.0のpHを有する反応混合物を形成さ
せた。この反応混合物を撹拌下80℃に昇温し、そしてこ
の温度を保って加熱を続け、液体クロマトグラフィー分
析法により10分置きにこの反応混合物中のスルファニル
酸及びスルファニル酸とホルムアルデヒドとの付加反応
生成物の検出テストを行った。この反応混合物中に最後
のスルファニル酸及びスルファニル酸とホルムアルデヒ
ドとの付加反応生成物が検出されなくなった時点で加熱
を停止し、冷却することことにより、透明な溶液1558g
を得た。この溶液は12.5のpHを示した。
【0041】(B)工程: (A)工程の終了後直ち
に、上記透明な溶液の全量に撹拌下、40g のスルファミ
ン酸を添加することにより、6.0 のpHを有する酸性の溶
液を形成させた。次いで、この酸性の溶液を撹拌下70℃
に保って加熱を210 分間続け、この時点で加熱を停止し
た。生成した水溶液の一部を採取しそのpHを12に調整し
た液の粘度を測定したところ20℃で25mPa・sであった。
【0042】(C)工程: (B)工程の終了後直ち
に、(B)工程で得られた水溶液に32重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液を添加することにより、13.5のpHを有す
る強アルカリ性の水溶液を形成させた。次いで、この強
アルカリ性の水溶液を90℃で60分間加熱した後直ちに冷
却することにより減水剤水溶液を得た。この減水剤水溶
液は、31重量%の固形分を含有し、20℃において22mPa
・sの粘度と12.1のpHを示し、そしてその固形分に対し
て重量で80ppm のホルムアルデヒドを含有していた。
【0043】
【発明の効果】 本発明によれば、ホルムアルデヒド含
有率が顕著に低いスルホン化メラミンホルムアルデヒド
樹脂減水剤水溶液を、所望により30〜50重量%もの高い
濃度の減水剤水溶液として、効率よく製造することがで
きる。そして(C)工程、(b)工程及び(d)工程の
いずれも、pH調整と加熱からなる効率のよい方法である
から、このような工程を含む本発明の方法は、減水剤水
溶液の工業生産に好適である。
【0044】本発明の方法により製造される減水剤水溶
液は、高い減水剤性能を示し、従来の減水剤水溶液と同
様に種々の、例えば、セメント、モルタル、コンクリー
トなどの未硬化配合物に、或いは石膏の未硬化配合物に
添加して使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(A)、(B)及び(C): (A)水媒体に、アルカリ金属亜硫酸塩、スルファミン
    酸塩及びスルファニル酸塩からなる群から選ばれるスル
    ホネート基含有化合物の少なくとも1種と、メラミン
    と、ホルムアルデヒドと、アルカリとを、メラミン1モ
    ルに対してホルムアルデヒドは2.0〜5.0モルの比率に、
    そして上記スルホネート基含有化合物は0.5〜1.5モルの
    比率に添加することにより、9.0〜13.5 のpHを有する反
    応混合物を形成させ、そして当該反応混合物を50〜95℃
    で当該反応混合物中に上記スルホネート基含有化合物及
    びこれとホルムアルデヒドとの付加反応生成物のいずれ
    も検出されなくなるまで加熱することにより、透明な溶
    液を生成させる工程、 (B)(A)工程で得られた溶液に、無機酸を添加する
    ことにより4〜7のpHを有する酸性の溶液を形成させ、
    そして当該酸性の溶液を50〜95℃で10〜300 分加熱する
    ことにより、スルホン化メラミンホルムアルデヒド樹脂
    の水溶液を生成させる工程、及び (C)(B)工程で生成したスルホン化メラミンホルム
    アルデヒド樹脂の水溶液にアルカリを添加することによ
    り、13.0〜14.0のpHを有するスルホン化メラミンホルム
    アルデヒド樹脂の強アルカリ性水溶液を形成させ、そし
    て当該強アルカリ性水溶液を80〜95℃で10〜180 分加熱
    する工程、からなるスルホン化メラミンホルムアルデヒ
    ド樹脂減水剤水溶液の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記の工程(a)、(b)、(c)及び
    (d): (a)水媒体に、アルカリ金属亜硫酸塩、スルファミン
    酸塩及びスルファニル酸塩からなる群から選ばれるスル
    ホネート基含有化合物の少なくとも1種と、メラミン
    と、ホルムアルデヒドと、アルカリとを、メラミン1モ
    ルに対してホルムアルデヒドは2.0〜5.0モルの比率に、
    そして上記スルホネート基含有化合物は0.5〜1.5モルの
    比率に添加することにより9.0〜13.5 のpHを有する反応
    混合物を形成させ、そして当該反応混合物を50〜95℃で
    当該反応混合物中に上記スルホネート基含有化合物及び
    これとホルムアルデヒドとの付加反応生成物のいずれも
    検出されなくなるまで加熱することにより、透明な溶液
    を生成させる工程、 (b)(a)工程で生成した透明な溶液を、そのままで
    又は当該溶液にアルカリを添加することにより、11.0〜
    13.5の範囲のpHに維持しながら80〜95℃で10〜120 分加
    熱する工程、 (c)(b)工程の加熱により得られた溶液に、無機酸
    を添加することにより4〜7のpHを有する酸性の溶液を
    形成させ、そして当該酸性の溶液を50〜95℃で10〜300
    分加熱することにより、スルホン化メラミンホルムアル
    デヒド樹脂の水溶液を生成させる工程、及び (d)(c)工程で生成したスルホン化メラミンホルム
    アルデヒド樹脂の水溶液にアルカリを添加することによ
    り、13.0〜14.0のpHを有するスルホン化メラミンホルム
    アルデヒド樹脂の強アルカリ性水溶液を形成させ、そし
    て当該強アルカリ性水溶液を80〜95℃で10〜180 分加熱
    する工程、からなるスルホン化メラミンホルムアルデヒ
    ド樹脂減水剤水溶液の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111484589A (zh) * 2020-04-14 2020-08-04 济南融祺建材有限公司 一种改性三聚氰胺减水剂的简易制备方法
CN111978500A (zh) * 2020-08-31 2020-11-24 康丽莱(山东)环境科技有限公司 一种三聚氰胺类减水剂及其制备方法

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CN111484589B (zh) * 2020-04-14 2022-12-06 山东恒丰天利新材料科技有限公司 一种改性三聚氰胺减水剂的制备方法
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