JPH09301768A - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents

高周波用誘電体磁器組成物

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JPH09301768A
JPH09301768A JP8120193A JP12019396A JPH09301768A JP H09301768 A JPH09301768 A JP H09301768A JP 8120193 A JP8120193 A JP 8120193A JP 12019396 A JP12019396 A JP 12019396A JP H09301768 A JPH09301768 A JP H09301768A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3000以上の実用的な高い無負荷Q値を有
しつつ、比誘電率が28以下と低く、更に共振周波数の
温度係数が±21ppm/℃以内の誘電体磁器を与える
組成物を提供すること。 【解決手段】 一般式:BaO・xTiO2 ・yZnO
にて表わされ、且つ該一般式中のx及びyが、それぞ
れ、モル比にて、次式:3.2≦x≦5.7、y≦1.
4x−3.7、及びy>1.4x−4.48を満足する
ように構成される組成物の100重量部に対して、酸化
アルミニウム(A重量部)及び酸化マンガン(B重量
部)を、それぞれ、次の〜の条件: 3.2≦x≦4.3のとき 0.5≦A≦1.
0、0≦B≦2.5 4.3<x≦4.7のとき 0≦A≦1.
5、0≦B≦2.5 4.7<x≦5.3のとき 0.5≦A≦1.
5、0≦B≦2.5 5.3<x≦5.7のとき 0.5≦A≦1.
0、0≦B≦1.5 を満たすように含有せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、高周波用誘電体磁器組成物に係
り、特に誘電体共振器等の材料として好適な、またその
ような誘電体共振器材料の他にも、例えばマイクロ波I
C用誘電体基板の如き材料として好適な、高周波用誘電
体磁器組成物に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、マイクロ波回路においては、フ
ィルタの小型化、固体発振器の周波数安定化、インピー
ダンス整合用、コンデンサ等の目的に、広く誘電体磁器
材料が使用され、誘電体共振器等として利用されてい
る。そして、そのようなマイクロ波領域に使用される誘
電体磁器材料としては、無負荷Q値と共に、比誘電率
(εr)が高く、且つ共振周波数の温度係数(τf)が
小さいことが要求されている。因みに、1/4波長共振
器や1/2波長共振器を使用したバンドパスフィルタの
場合において、それに使用される誘電体磁器基板の比誘
電率が高い程、共振器長を短縮することが出来るところ
から、フィルタの小型化のためには、比誘電率が高けれ
ば高い程、有利となるのである。このため、各種の誘電
体磁器組成物(材料)が、これまでに提案されてきてお
り、例えば、特開昭57−69607号公報には、Ba
O−xTiO2 組成物(3.9≦x≦4.1)の100
重量部に対して、1〜26重量部のZnOを添加してな
る誘電体磁器組成物が明らかにされている。
【0003】これに対して、分布定数線路を回路素子と
して使用したローパスフィルタ等においては、上記とは
事情をやや異にすることとなる。即ち、共振器として使
用する際には、その共振器周波数のみが問題となるので
あったが、インダクタンス等の回路素子として使用する
には、そのインピーダンスが問題となるようになるので
ある。
【0004】ところで、1/2波長以下の分布定数線路
は、直列のインダクタンスに等価変換することが出来、
その得られるインダクタンス(L)は、次式にて表わさ
れ得ることとなる。 ωL=Z0 ・sinθ (但し、ωは角周波数、Z0 は特性インピーダンス、θ
は分布定数線路の電気長を、それぞれ示している。)
【0005】かかる式より明らかなように、設計上、要
求されるインダクタンス(L)を得るには、分布定数線
路の特性インピーダンス(Z0 )と電気長(θ)を調整
する必要があるのであるが、特性インピーダンスは、誘
電体磁器基板の比誘電率と厚み及び導体幅の関数とな
り、比誘電率が大きい程、特性インピーダンスは低くな
るのである。
【0006】また、フィルタの通過帯域でのロスを小さ
くするには、使用するインダクタンスのロスを小さくす
る必要がある。即ち、分布定数線路のロスを小さくする
必要があるのである。そして、この分布定数線路のロス
を小さくするには、分布定数線路の幅を広げる必要があ
るのであるが、その対策は、特性インピーダンスを低く
してしまうこととなる。この特性インピーダンスが低く
なると、前述の式より得られる小さいインダクタンスし
か得られなくなることが理解される。従って、分布定数
線路のロスを小さく保つと共に、インダクタンスの範囲
を広げるには、基板の比誘電率を低くすることが重要と
なるのである。
【0007】さらに、周波数が高くなった場合について
考えるに、ローパスフィルタでは、通過帯域の2倍、3
倍での減衰が要求されることとなるが、上述の式から明
らかなように、周波数が高くなり、電気長がπ以上にな
ると、分布定数線路は直列の容量に変化してしまうこと
となるが、この直列の容量は、高周波信号に対して低イ
ンピーダンスとなるために、本来減衰しなければならな
い2倍、3倍の信号を減衰しなくなってしまうのであ
る。このことからも、特性インピーダンスを大きくし、
小さい電気長で、所望のインダクタンスを実現させなけ
ればならないのである。電気長を短くすることで、高い
周波数までインダクタンスとして機能するために、2
倍、3倍でのローパスフィルタでの減衰が確保され得る
こととなるのである。
【0008】このようなことから、ローパスフィルタを
構成するインダクタンスを、分布定数線路で形成するに
は、使用される誘電体磁器基板の比誘電率、ひいてはそ
のような基板を与える誘電体磁器材料の比誘電率は低い
方が望ましいのである。しかしながら、一般的に低温焼
成の可能な基板において、基板の比誘電率が20以下と
低くなると、基板の無負荷Q値が劣化するようになるの
である。この基板の無負荷Q値は、導体損失と共に、分
布定数線路の損失に影響する重要な因子である。このた
め、比誘電率の低いことと、無負荷Q値の高いことを同
時に満たすことが、そのような基板材料に要求されるこ
ととなるのである。
【0009】ところで、従来からの誘電体磁器組成物に
おいて、無負荷Q値が3000以上でありながら、比誘
電率が30よりも小さな特性を有するものは、未だ実現
されていない。特に、前述の特開昭57−69607号
公報等において明らかにされたBaO−TiO2 −Zn
O系の誘電体磁器組成物において、そのような特性を有
する材料については、何等明らかにされてはいない。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、3000以上の実用的な、高い無負荷Q値を有しつ
つ、比誘電率が28以下と低く、更に共振周波数の温度
係数が±21ppm/℃以内の誘電体磁器を与える組成
物を提供することにある。
【0011】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明者らが種々検討を重ねた結果、BaO−TiO2
ZnO系の誘電体磁器組成物に対して、酸化アルミニウ
ム及び/又は酸化マンガンを所定割合にて含有せしめる
ことにより、高い無負荷Q値及び小さな温度係数を確保
しつつ、その比誘電率を有利に低下せしめ得る事実を見
出したのである。
【0012】すなわち、本発明は、かかる知見に基づい
て完成されたものであって、その特徴とするところは、
一般式:BaO・xTiO2 ・yZnOにて表わされ、
且つ該一般式中のx及びyが、それぞれ、モル比にて、
次式:3.2≦x≦5.7、y≦1.4x−3.7、及
びy>1.4x−4.48を満足するように構成され
た、酸化バリウム、酸化チタン及び酸化亜鉛からなる組
成物を主成分とし、更に該主成分組成物の100重量部
に対して、酸化アルミニウム(A)及び酸化マンガン
(B)を、次の〜の条件: 3.2≦x≦4.3のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦2.5 4.3<x≦4.7のとき 0≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 4.7<x≦5.3のとき 0.5≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 5.3<x≦5.7のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦1.5 を満たす割合(但し、A及びBは、何れも重量部を単位
とする)において、含有せしめてなる高周波用誘電体磁
器組成物にある。
【0013】
【発明の実施の形態】ところで、かかる本発明に従う高
周波用誘電体磁器組成物において、一般式:BaO・x
TiO2 ・yZnOは、酸化バリウム(BaO)に対す
る酸化チタン(TiO2 )と酸化亜鉛(ZnO)の割合
(x、y)を、それぞれモル比で表わしたものであっ
て、それら3成分は、次式:3.2≦x≦5.7、y≦
1.4x−3.7、及びy>1.4x−4.48を満足
するように組み合わされる必要があるのである。
【0014】けだし、それら3成分の中で、TiO2
分の割合(x)が増えると、比誘電率が上がる傾向にあ
り、また共振周波数の温度係数は高くなるのであり、一
方、ZnO成分の割合(y)が増えると、比誘電率は下
がる傾向にあり、共振周波数の温度係数は低くなるよう
になるからであり、またTiO2 成分の割合が低くなり
過ぎたり、或いは多くなり過ぎたりすると、無負荷Q値
が低くなり過ぎ、3000よりも低くなることに加え
て、TiO2 成分とZnO成分の比にて、共振周波数の
温度係数が±21ppm/℃以内とする必要があるから
である。
【0015】また、上記のBaO、TiO2 及びZnO
からなる主成分組成物に対して、更に配合せしめられる
酸化アルミニウム(Al2 3 )は、その添加によっ
て、比誘電率を低下せしめるものの、無負荷Q値も低下
せしめ、例えば、かかる主成分組成物の100重量部に
対するAl2 3 の添加量:0.5重量部につき、比誘
電率は0.5〜1.0の割合で下がると共に、無負荷Q
値も500〜1000程度下がるようになるのである。
このため、比誘電率を出来るだけ小さくするには、Al
2 3 の添加量を増やすことが望ましいのであるが、本
発明にあっては、無負荷Q値が低くなり過ぎないよう
に、その添加量(A)の上限を最大限1.5重量部とし
ているのである。更に、かかるAl2 3 成分と同様に
添加せしめられる酸化マンガン(MnO2 )は、その添
加により、比誘電率や共振周波数の温度係数に、それ程
影響を与えることなく、無負荷Q値を向上せしめる効果
があり、本発明にあっては、有利に添加されることとな
るが、その添加量が多くなり過ぎると、かえって無負荷
Q値が低下するようになるところから、その添加量
(B)の上限は、最大限2.5重量部とされることとな
る。
【0016】かかる状況下、本発明者らが、更に種々検
討を重ねた結果、3000以上の無負荷Q値を確保しつ
つ、比誘電率を、28以下の、実用範囲まで低下せし
め、また、共振周波数の温度係数が±21ppm/℃以
内の性能を実現するには、TiO2 成分の割合(x)に
応じて、Al2 3 の添加量(A)及びMnO2 の添加
量(B)を調整する必要があり、次の〜の条件を満
たす必要があることが判ったのである。 3.2≦x≦4.3のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦2.5 4.3<x≦4.7のとき 0≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 4.7<x≦5.3のとき 0.5≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 5.3<x≦5.7のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦1.5
【0017】そして、このような割合において、Al2
3 及びMnO2 を添加せしめて、目的とする誘電体磁
器組成物を調製することにより、その比誘電率を24程
度にまで低下せしめることが可能となったのであり、以
て基板の最適な比誘電率と考えられる25付近の値が有
利に実現され、低損失のインダクタンスと容量のコンパ
クトな形成を両立させることが可能となったのである。
なお、容量のコンパクト化は、ローパスフィルタ等にお
ける容量は、アースと電極を対向させて形成され、低い
比誘電率の基板を使用すると、その電極面積が大きくな
り、フィルタが大型化するところから、小型化の目的の
ためには、そのような容量をコンパクトに形成すること
が必要とされているのである。
【0018】このように、本発明に従う誘電体磁器組成
物は、前記したx及びyの式を満足するように、BaO
に対するTiO2 成分及びZnO成分のモル比を規制し
てなる主成分組成物の100重量部に、更にTiO2
分の割合(x)に応じて、前記〜の条件を満足する
ように、Al2 3 及びMnO2 を、それぞれ、A重量
部及びB重量部添加、含有せしめてなるものであるが、
そのような磁器組成物は、その組成を与える原料組成物
を仮焼せしめ、そして粉砕することによって、準備され
ることとなる。なお、その仮焼に際して、900℃以上
の仮焼温度を採用すると、仮焼温度の高温化に伴なう誘
電体磁器組成物の焼成温度の低下が認められる。特に、
1050℃以上の仮焼温度で、その効果が顕著であると
ころから、本発明にあっては、好適には1050℃以上
の温度で仮焼が行なわれる。しかしながら、仮焼温度が
1350℃を越えるようになると、仮焼後に仮焼物の硬
化が著しく、取扱上において問題を生じるので、好まし
くは1100℃〜1300℃の仮焼温度が有利に採用さ
れることとなる。
【0019】また、そのようにして仮焼して得られた仮
焼物を粉砕するに際しては、その粉砕物の平均粒子径が
細かくなる程、誘電体磁器組成物の焼成温度の低下が促
進される。従って、本発明にあっては、有利には、0.
8μm以下の平均粒子径となるように仮焼物が粉砕され
ることとなる。しかしながら、仮焼粉砕物の平均粒子径
が0.1μmよりも小さくなると、得られる誘電体磁器
組成物の成形性が低下し、例えば、通常のドクターブレ
ード法等によるテープ成形が困難となるところから、仮
焼粉砕物の平均粒子径は、0.1〜0.8μm程度に制
御することが望ましい。なお、このような微細な粉砕物
の粒子径は、一般にレーザー回折散乱法を用いて測定さ
れることとなる。
【0020】また、かかる本発明に従う誘電体磁器組成
物は、導通抵抗の低いAg系材料を内部パターンの電極
に用いる積層型誘電体フィルタ等に適用されるため、低
温焼成され得るものであることが望ましく、そのため
に、本発明にあっては、そのような誘電体磁器組成物に
対して、更にガラス成分、例えばZnO−B2 3 −B
2 3 系ガラスが、有利に添加、配合せしめられる。
例えば、1〜45重量%ZnO−5〜50重量%B2
3 −15〜94重量%Bi2 3 系ガラスの配合によっ
て、目的とする誘電体磁器組成物の焼成温度は、900
℃前後まで低下せしめられ得るのである。
【0021】そして、このようにして、本発明に従う誘
電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体磁器は、基板
等として、フィルタの共振器等を構成するために用いら
れ、以てその高無負荷Q特性と実用的な比誘電率特性、
更には小さな共振周波数の温度係数が、有利に発揮され
得ることとなる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下に示される実施例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
【0023】先ず、出発原料として、それぞれ高純度の
炭酸バリウム(BaCO3 )、酸化チタン(Ti
2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al
2 3 )、及び酸化マンガン(MnO2 )を用い、それ
ら成分を、下記表1〜表4において示される各種のx、
y、Al2 3 外配量、MnO2 外配量を与えるように
秤量し、更に、それら原料をボールミルにて16時間、
湿式混合せしめた。そして、その得られた混合物を、ボ
ールミルより取り出して乾燥した後、解砕し、アルミナ
製坩堝に入れ、1150℃で4時間、仮焼を行なった。
次いで、得られた仮焼物を解砕し、再びボールミルにて
80時間、湿式粉砕せしめ、平均粒径が0.6μm以下
の各種仮焼粉砕物を得た。
【0024】次いで、このようにして得られた各種仮焼
粉砕物に対して、焼結促進剤としてZnO−B2 3
SiO2 3成分系ガラスの2%を添加せしめ、更にバイ
ンダとしてPVAを加えた後、目開き:355μmの篩
を用いて、造粒を行なった。その後、この得られた造粒
粉体を、プレス成形機を用いてプレス成形し、直径:1
5mm、長さ:10mmの円柱状の各種の試験片を得
た。そして、この各試験片を、空気中において、920
℃の温度で2時間焼成することにより、各種の誘電体磁
器サンプルを作製した。
【0025】さらに、かかる焼成により得られた各種の
誘電体磁器サンプルを、直径:8mm、長さ:4mmの
大きさの円柱状に研磨加工し、それぞれ、その誘電体特
性を測定した。なお、比誘電率(εr)と無負荷Q値
は、平行導体板型誘電体共振器法によって測定し、また
共振周波数の温度係数(τf)は、−25℃〜75℃の
範囲で測定した。測定周波数は、3GHzであった。得
られた結果を、下記表1〜表4に併わせ示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】これらの表の結果から明らかな如く、本発
明に従う誘電体磁器組成を有する、No.5、6、9、1
0、19、21、22、34〜40、49〜51、5
3、54、56、57、72、73、75及び78〜8
0の組成物にあっては、無負荷Q値が3000以上であ
りながら、比誘電率は何れも28以下であり、しかも共
振周波数の温度係数(τf)は、何れも、±21ppm
/℃の範囲内のものとなっている。
【0031】これに対して、本発明に規定される誘電体
磁器組成から外れた、他のNo.の組成物にあっては、得
られる誘電体磁器は、比誘電率(εr)、無負荷Q値及
び共振周波数の温度係数(τf)の少なくとも何れかに
おいて、目標を下回るものとなり、それによって、誘電
体特性の劣るものであることが明らかとなった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う高周波用誘電体磁器組成物は、BaO、TiO2
及びZnOを主成分とし、それら各成分が、それぞれ、
特定のモル比において含有せしめられていると共に、そ
のようなTiO2 成分の割合に応じて、Al2 3 成分
及びMnO2 成分が、それぞれ、特定割合にて含有せし
められていることにより、3000以上の高い無負荷Q
値を確保し、更には共振周波数の温度係数も±21pp
m/℃の範囲内の小さなものと為しつつ、比誘電率が2
8以下、24に達する程の、実用的に有効な低い比誘電
率を効果的に実現することが可能となり、特に、基板の
比誘電率として最適な25付近の比誘電率を、有利に実
現し得たものであって、そこに、本発明の大きな技術的
意義が存するのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式:BaO・xTiO2 ・yZnO
    にて表わされ、且つ該一般式中のx及びyが、それぞ
    れ、モル比にて、次式:3.2≦x≦5.7、y≦1.
    4x−3.7、及びy>1.4x−4.48を満足する
    ように構成された、酸化バリウム、酸化チタン及び酸化
    亜鉛からなる組成物を主成分とし、更に該主成分組成物
    の100重量部に対して、酸化アルミニウム(A)及び
    酸化マンガン(B)を、次の〜の条件: 3.2≦x≦4.3のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦2.5 4.3<x≦4.7のとき 0≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 4.7<x≦5.3のとき 0.5≦A≦1.5、 0≦B≦2.5 5.3<x≦5.7のとき 0.5≦A≦1.0、 0≦B≦1.5 を満たす割合(但し、A及びBは、何れも重量部を単位
    とする)において、含有せしめてなることを特徴とする
    高周波用誘電体磁器組成物。
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WO2009041166A1 (ja) 2007-09-28 2009-04-02 Soshin Electric Co., Ltd. セラミック多層基板
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