JPH09301722A - 離型膜形成方法 - Google Patents

離型膜形成方法

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JPH09301722A
JPH09301722A JP8145163A JP14516396A JPH09301722A JP H09301722 A JPH09301722 A JP H09301722A JP 8145163 A JP8145163 A JP 8145163A JP 14516396 A JP14516396 A JP 14516396A JP H09301722 A JPH09301722 A JP H09301722A
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JP
Japan
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mold
molding
die
film
forming
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JP8145163A
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Yasuhiko Sato
保彦 佐藤
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Fujinon Corp
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/58After-treatment
    • C23C14/5846Reactive treatment
    • C23C14/5853Oxidation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学素子をプレス成形する、上型、下型およ
び胴型からなる成形用金型の少なくとも成形面に離型膜
を形成する方法において、成形用金型の成形面にTiA
lN膜を形成するとともに、このTiAlN膜の中心線
平均粗さを略1nmに研磨することにより、金型と成形
品との離型性を向上させつつ、金型の耐久性、耐熱性、
耐酸化性および鏡面性等を向上させる。 【構成】 上型31および下型32の成形面31a、3
2aに、スパッタリング法等により、TiAlN膜1を
形成する。形成されたTiAlN膜1を中心線平均粗さ
が1nm程度となるまでを研磨する。これにより、熱に
よる成形面31a、32aの変色、荒れ等を防止して、
金型の耐久性、耐熱性等を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型膜形成方法に
関し、詳しくは、レンズ等の光学素子のプレス成形に使
用される上型、下型および胴型からなる成形用金型に離
型膜を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学機器の高性能化、軽量化に伴
い、高精度の光学素子が必要とされている。このため、
非球面レンズ等をプレス成形により形成することが行わ
れている。このプレス成形においては、上型、下型およ
び胴型からなる成形用金型を使用し、窒素ガス等の非酸
化性雰囲気中において成形用金型に熱を加えつつ上型と
下型との間にレンズの素材となるガラスブランクを充填
し、上型および下型の成形面に形成されたレンズ形状を
ガラスブランクに転写することにより成形品であるレン
ズを成形するリヒートプレスが行われている。
【0003】このようなガラスブランクのプレス成形に
おいて使用される成形用金型には、成形品と成形用金型
との離型性、耐久性、耐熱性、耐酸化性、鏡面性等に優
れていることが要求されている。これらの要求を満足さ
せるため、成形用金型に種々の離型膜を形成する方法が
提案されている。
【0004】例えば、特公平7−45331号公報に
は、成形用金型の成形面にTiN、TaN、AlN等の
耐久性、鏡面性に優れた金属窒化物からなる離型膜を形
成する方法が記載されている。また、特公平7−352
61号公報には、成形用金型の上下型の側面および裏面
と、胴型の全面にTiAlN等の窒化物からなる膜を形
成する方法が記載されている。これによれば、金型の耐
久性を向上させるとともに、上型および下型と胴型との
摺動性を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平7−45331号公報に記載されたTiN等の窒化
物は、その形成の方法によってはピンホールが多くな
り、また400℃を超える雰囲気中においては、変色し
て表面も荒れてしまう。このため、ガラスブランクの成
形温度である500〜600℃の雰囲気中においては、
鏡面性を維持することができず、これにより成形面の荒
れを成形品に転写してしまい、成形品の表面が荒れ、成
形品であるレンズの曇り等の原因となっていた。
【0006】また、上記特公平7−35261号公報に
記載されたTiAlN膜は、ピンホールも少なく、耐酸
化温度も600℃と比較的高いため、耐酸化性、耐久性
等に優れている。しかしながら、成形用金型に形成され
たTiAlN膜の表面粗さは比較的大きいため鏡面性に
おいて難があり、TiAlN膜を成形面に形成してガラ
スブランクの成形を行うと、成形品の曇りの原因となる
ため、離型膜として使用することは問題があった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、耐久性、耐酸化性、耐熱性等の他、鏡面性におい
て優れるとともに、成形品と成形用金型の離型性を向上
させ得る離型膜を形成する方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による離型膜形成
方法は、光学素子のプレス成形に使用する、上型、下型
および胴型からなる成形用金型に離型膜を形成する方法
において、前記上型および下型の少なくとも成形面にT
iAlN膜を形成し、該TiAlN膜を中心線平均粗さ
(Ra)が略1nm以下となるように研磨することを特徴
とするものである。また、前記上型および下型の側面
と、前記胴型の全面にTiAlN膜を形成することが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。図1は本実施形態により離型膜
が形成された成形用金型の上型および下型を示す断面図
である。成形用金型の上型31および下型32は、後述
する胴型とともに、タングステンカーバイド(WC)等
の超硬合金からなり、その成形面31a、32aは、所
望とする形状のレンズが形成されるような表面形状とな
っている。これら上型31および下型32の成形面31
a、32aには、TiAlN膜1が形成されている。こ
のTiAlN膜1は2μm程度の厚さを有する。
【0010】図2は上型31および下型32の成形面3
1a、32aにスパッタリング法によりTiAlN膜1
を形成するためのスパッタリング装置の構成を示す概略
図である。図2に示すように、スパッタリング装置10
は真空槽11と、真空槽11に形成された排気口12
と、真空槽11内にアルゴンガスを導入するガス導入口
13と、真空槽11内に窒素ガスおよび/またはアンモ
ニアガスを導入するガス導入口14とからなる。排気口
12は図示されない真空源と接続され、ガス導入口1
3、14は図示されないガス源に接続されている。真空
槽11上部にはヒータ20が配設されている。ヒータ2
0の下方には、上型31および下型32を保持するため
のホルダ22が配設されている。上型31および下型3
2はその成形面31a、32aが下向きになるようにホ
ルダ22に保持される。ホルダ22には上型31および
下型32に対してバイアス電圧を印加するためのバイア
ス電源23が接続されている。ホルダ22の下方には、
グロー放電発生用のコイル24が配設されている。真空
槽11の下部には、カソード電極25がアースと絶縁さ
れた状態で配設され、カソード電極25上にはTiAl
ターゲット26が載置される。ここで、TiAlターゲ
ット26におけるTiとAlの割合は略1:1とされ
る。カソード電極25には冷却水導入口15より冷却水
が導入され、かつ、カソード電極25はプラズマ発生用
の電源27に接続されている。
【0011】次いで、図2に示すスパッタリング装置1
0により、成形面31a、32aの表面にTiAlN膜
1を形成する方法について説明する。なお、本実施形態
においては、上型31および下型32のそれぞれについ
て、同一のTiAlN膜1を形成するため、上型31へ
のTiAlN膜1の形成についてのみ説明し、下型32
へのTiAlN膜1の形成については詳細な説明は省略
する。
【0012】まず、所望とするレンズ形状が成形面31
aに精密鏡面加工された上型31を有機溶剤で洗浄した
後に、ホルダ22に保持せしめる。次いで、排気口12
より排気を行って真空槽11内が10-4〜10-5Torr程度の
所定の真空度となるまで減圧し、ガス導入口13からア
ルゴンガス(Ar )を導入する。そして、コイル24
に高周波電圧を印加してグロー放電を発生させ、さらに
バイアス電源23によりに上型31に負の電圧を印加
し、アルゴンイオンによる上型31の成形面31aのス
パッタクリーニングを行う。次いで、カソード電極25
に高周波または直流電圧を印加して、TiAlターゲッ
ト26の近傍にアルゴンのグロー放電を発生させて、T
iAlターゲット26にアルゴンイオンの衝撃を与え
る。これと同時に、ガス導入口14より窒素ガスおよび
/またはアンモニアガスを導入し、コイル24に高周波
電圧を印加して窒素プラズマを形成する。さらに、バイ
アス電源23により上型31に負のバイアス電圧を印加
して、窒素プラズマ中の窒素イオンを上型31の方向へ
引き込む。これにより、TiAlの反応性スパッタリン
グを行うことができ、上型31の成形面31aにTiA
lN膜1が形成される。
【0013】このようして生成された状態のままのTi
AlN膜1は、中心線平均粗さ(Ra)が10nm程度
であり、鏡面性に優れた成形面を形成することは困難で
ある。そこで、一旦スパッタリング装置10によりTi
AlN膜1が生成された後、この中心線平均粗さが1n
m程度となるまでTiAlN膜1上を研磨する。このよ
うな、TiAlN膜1の荒れは、成膜の初期段階の膜荒
れに起因しており、一旦上記のような研磨処理を施せ
ば、この後この上にTiAlN膜1を重畳させても再び
膜荒れが生じる虞は少ない。
【0014】このようにして最終的なTiAlN膜1が
形成されることになり、鏡面性に優れた上型31の成形
面31aを得ることができる。下型32の成形面32a
にも同様にして、研磨されたTiAlN膜1を形成す
る。これにより、成形面31a、32aの荒れが転写さ
れることにより生じる成形品の曇り等が発生する虞のな
い上型31および下型32を得ることができる。
【0015】なお、上記研磨は、径0.1μm以下のダ
イヤモンド砥粒を含んだ研磨剤を用いて行われる。成形
面31a、32aの形状を崩さないために、成形型を回
転させながら、全面が均一に研磨されるように研磨治具
を移動させることとなるが、特に中心領域が研磨されに
くいため、ここは、中心領域を研磨治具が横切るような
形で仕上げられる。
【0016】ここで、TiAlN膜1には、Alが含有
されているため、このAlが酸化することにより、Ti
AlN膜1の表面に酸化アルミニウム(Al2 3 )が
生成される。酸化アルミニウムは高硬度であり、熱にも
強くかつ一旦酸化アルミニウムが生成されるとその内部
に酸化が進むことが無くなるため、上型31および下型
32の耐久性、耐熱性、耐酸化性を向上させることがで
きる。この後、このようにしてTiAlN膜1が形成さ
れた成形面を有する上型31および下型32を用いて、
ガラスブランクから所望のレンズをプレス成形すること
になる。
【0017】図3は成形面31a、32aにTiAlN
膜1が形成された上型31および下型32を適用したプ
レス成形機の概略構成を示す断面図である。図3に示す
ように、プレス成形機30は、上述した如く、成形面3
1a、32aにTiAlN膜1が形成された上型31お
よび下型32と、内周面が精密鏡面加工された型孔33
a有する胴型33とを備えてなる。上型31は駆動台3
4に固定されるとともに、胴型33の型孔33aに挿入
されてその内周面を上下に摺動するように図示されない
駆動装置により駆動される。一方、下型32は胴型33
に対して摺動しないように支持台35に固定される。
【0018】胴型33の周囲には誘導加熱コイル36が
巻回されており、この誘導加熱コイル36に電力を供給
することにより、胴型33がガラスブランク2の成形に
必要な温度(500〜600℃)に加熱される。なお、
胴型33に熱電対等の温度測定手段を取付け、胴型33
の温度を測定して所望とする温度を維持できるように制
御することが好ましい。
【0019】プレス成形機30は真空槽40内に配され
ている。真空槽40には排気口41と、真空槽40内に
窒素ガスを導入するガス導入口42とが形成されてい
る。排気口41は図示されない真空源と接続され、ガス
導入口42は窒素ガスを真空槽40内に導入するための
ガス源に接続されている。これにより、ガス導入口42
より窒素ガスが導入され、窒素雰囲気中においてガラス
ブランク2の成形が行われる。なお、ガラスブランク2
には、上型31および下型32との離型性を向上させる
ために、厚さが50オングストローム未満、好ましくは
10オングストローム未満の炭素膜3が形成されてい
る。
【0020】次いで、図3に示すプレス成形機30によ
りガラスブランク2を成形する方法について説明する。
まず、炭素膜3が形成された面が成形時に上型31およ
び下型32の成形面31a、32aに接触するように胴
型33の型孔33a内にガラスブランク2を挿入する。
次いで誘導加熱コイル36に電力を供給して、胴型33
を所望とする温度(500〜600℃)に加熱する。そ
の後、排気口41より排気を行って真空槽40内を減圧
し、ガス導入口42から窒素ガスを導入する。窒素ガス
の導入後、上型31を下型32に向けて駆動して、ガラ
スブランク2を所定の圧力により所定の加圧時間に亘り
保持する。これにより、上型31および下型32の成形
面31a、32aに形成されたレンズ形状がガラスブラ
ンク2に転写される。この際、ガラスブランク2の表面
には炭素膜3が、上型31および下型32の成形面31
a、32aにはTiAlN膜1がそれぞれ形成されてい
るため、ガラスブランク2と上型31および下型32の
成形面31a、32aとの融着が防止される。
【0021】その後、誘導加熱コイル36への電力の供
給を停止し、胴型33を徐々に冷却する。そして、上型
31を上方に駆動して型を開き、成形品であるレンズを
取り出す。この際、ガラスブランク2には炭素膜3が形
成され、かつ上型31および下型32の成形面31a、
32aにはTiAlN膜1が形成されていることから、
成形品であるレンズと上型31および下型32とは融着
せず、したがってレンズを上型31および下型32から
容易に離型することができる。
【0022】なお、レンズの表面には炭素膜3が付着さ
れているため、レンズに対して酸素プラズマ処理あるい
はアニーリング処理を施すことにより、炭素膜3を一酸
化炭素または二酸化炭素にガス化させて除去し、最終的
な製品としてのレンズを得る。このようなレンズの成形
を繰り返し行った後、上型31および下型32の成形面
31a、32aを観察したところ、変色や表面の荒れが
ないことが本願発明者の実験により確認された。
【0023】このように、本発明により上型31および
下型32の成形面31a、32aの表面に形成されたT
iAlN膜1においては、TiAlNに含まれるAlに
よりその表面に酸化アルミニウムが生成されるため、上
記特公平7−45331号公報に記載されたTiN膜等
と比較して、硬度が大きく、また耐熱温度も200℃程
度高い600℃であり、さらに一旦酸化アルミニウムが
生成されるとその内部に酸化が進むことが無くなるた
め、500〜600℃の高温で行われるガラス成形に使
用しても、表面が変色したり、荒れたり、酸化したりす
ることがなくなる。また、TiAlN膜1の表面を中心
線平均粗さが1nm程度まで研磨しているため、その鏡
面性に優れ、したがって、上型31および下型32の耐
熱性、耐酸化性、鏡面性および耐久性を大きく向上させ
ることができるとともに、成形面31a、32aの荒れ
による成形品の曇り等を防止でき、これにより、常に良
好な成形品を成形することができる。さらに、ガラスブ
ランク2と上型31および下型32との融着を防止し、
上型31および下型32と成形品との離型性を向上する
ことができる。
【0024】なお、上記実施形態においては、スパッタ
リング法により上型31および下型32の成形面31
a、32aにTiAlN膜1を形成するようにしている
が、イオンプレーティング法等の種々の方法によりTi
AlN膜1を形成することもできる。
【0025】また、上記実施形態においては、上型31
および下型32の成形面31a、32aにのみTiAl
N膜1を形成しているが、上型31および下型32の側
面あるいは裏面、さらには胴型33の全面にTiAlN
膜1を形成することもできる。これにより、成形面31
a、32aのみならず、成形用金型全体の耐久性を向上
することができるとともに、上型31および下型32と
胴型33との摺動性を高めて、成形品を安定して生産す
ることができる。
【0026】また、上記実施形態においては、TiAl
N膜のTiとAlとの割合を、1:1としているが、該
割合は、所望とされる耐熱温度、耐久性などに応じて種
々変更可能なものである。また、上記実施形態において
は、プレス成形機30の胴型33のみを加熱するように
しているが、真空槽40内の全体を加熱するようにして
もよい。
【0027】さらに、上記実施形態においては、上型3
1のみを駆動してガラスブランク2を成形しているが、
上型31と下型32の双方、あるいは下型32のみを駆
動してガラスブランク2の成形を行うようにしてもよ
い。また、上記実施形態においては、ガラスブランクか
らレンズを成形しているが、プリズム、フィルタ等種々
の光学素子を成形する際にも、本発明を適用することが
できる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る離型膜形成方法では、成形用金型の少なくとも成形面
にTiAlN膜を形成しているため、TiAlN膜に含
有されるAlが酸化することにより生成される酸化アル
ミニウムにより、該膜が、従来のTiN膜等と比較し
て、高硬度となり、耐熱温度もTiN膜と比較して20
0℃程度高い約600℃となる。さらに、酸化アルミニ
ウムの存在により内部に酸化が進むことがなくなる。し
たがって、500〜600℃の高温で行われるガラス成
形に使用しても、表面が変色したり、荒れたり、酸化し
たりすることがなくなり、成形用金型の耐熱性、耐酸化
性および耐久性を向上させることができる。
【0029】また、TiAlN膜の表面を中心線平均粗
さが略1nm以下となるまで研磨しているため、その鏡
面性を向上させることができ、これにより、成形品表面
の曇り等を防止して荒れのない良好な表面を有する光学
素子を成形することができる。また、ガラスブランクと
上型および下型との融着を防止し、上型および下型と成
形品との離型性を向上させることができる。さらに、上
型および下型の成形面の他、上型および下型の側面ある
いは裏面、さらには胴型の前面にTiAlN膜を形成す
ることにより、成形面のみならず、成形用金型全体の耐
久性を向上することができるとともに、上型および下型
と胴型との摺動性を高めて、成形品を安定して生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による離型膜形成方法によりTiAlN
膜が形成された上型および下型を示す概略図
【図2】上型および下型の成形面にTiAlN膜を形成
するスパッタリング装置の構成を示す概略図
【図3】ガラスブランクを成形するプレス成形機の構成
を示す図
【符号の説明】
1 TiAlN膜 2 ガラスブランク 3 炭素膜 10 スパッタリング装置 11、40 真空槽 12、41 排気口 13、14、42 ガス導入口 30 プレス成形機 31 上型 32 下型 31a、32a 成形面 33 胴型

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子のプレス成形に使用する、上
    型、下型および胴型からなる成形用金型に離型膜を形成
    する方法において、 前記上型および下型の少なくとも成形面にTiAlN膜
    を形成し、該TiAlN膜を中心線平均粗さが略1nm
    以下となるように研磨することを特徴とする離型膜形成
    方法。
  2. 【請求項2】 前記上型および下型の側面と、前記胴型
    の全面にTiAlN膜を形成することを特徴とする請求
    項1記載の離型膜形成方法。
JP8145163A 1996-05-14 1996-05-14 離型膜形成方法 Pending JPH09301722A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8145163A JPH09301722A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 離型膜形成方法
US08/798,060 US5723174A (en) 1996-05-14 1997-02-11 Method of forming mold release film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8145163A JPH09301722A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 離型膜形成方法

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JP8145163A Pending JPH09301722A (ja) 1996-05-14 1996-05-14 離型膜形成方法

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