JPH09301290A - パラシュート放出装置 - Google Patents
パラシュート放出装置Info
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- JPH09301290A JPH09301290A JP8124992A JP12499296A JPH09301290A JP H09301290 A JPH09301290 A JP H09301290A JP 8124992 A JP8124992 A JP 8124992A JP 12499296 A JP12499296 A JP 12499296A JP H09301290 A JPH09301290 A JP H09301290A
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- discharge
- descending body
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空気の逆流域が生じている降下体の後方にパ
ラシュートを放出するに際し、強力な放出駆動源や長い
吊り索を必要とするという問題があった。 【解決手段】 降下体１に搭載したパラシュート（パイ
ロットシュート６）を放出する装置であって、降下体１
の落下方向後部に、降下体１の重心Ｇを通る線Ｃを中心
軸にして斜め後方を向いたパラシュート放出部５を備
え、逆流域に対する通過距離を短くし、さらに、放出時
の姿勢の安定化を図った。
ラシュートを放出するに際し、強力な放出駆動源や長い
吊り索を必要とするという問題があった。 【解決手段】 降下体１に搭載したパラシュート（パイ
ロットシュート６）を放出する装置であって、降下体１
の落下方向後部に、降下体１の重心Ｇを通る線Ｃを中心
軸にして斜め後方を向いたパラシュート放出部５を備
え、逆流域に対する通過距離を短くし、さらに、放出時
の姿勢の安定化を図った。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば、宇宙用カ
プセル等の降下体に用いられるパラシュート放出装置に
関するものである。
プセル等の降下体に用いられるパラシュート放出装置に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】この種のパラシュート放出装置として
は、降下体の落下方向後部において、その中心部にパラ
シュートの放出部を備え、ガスの圧力等によってパラシ
ュートを放出するようにしたものがあった。
は、降下体の落下方向後部において、その中心部にパラ
シュートの放出部を備え、ガスの圧力等によってパラシ
ュートを放出するようにしたものがあった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、宇宙用カプ
セル等の降下体では、落下時において後方に空気の逆流
域が発生し、この逆流域がパラシュートの放出に大きく
影響する。このような状況において、従来のパラシュー
ト放出装置にあっては、逆流域の影響が最も大きい降下
体の機軸上にパラシュートを放出するようにしていたた
め、逆流域の力に充分に対抗し得る強力な放出駆動源が
必要であると共に、逆流域よりも後方でパラシュートを
開傘させる必要上吊り索が長くなり、その分吊り索の切
断が生じる可能性が増大する恐れがあるといった問題が
あり、このような問題を解決することが課題であった。
セル等の降下体では、落下時において後方に空気の逆流
域が発生し、この逆流域がパラシュートの放出に大きく
影響する。このような状況において、従来のパラシュー
ト放出装置にあっては、逆流域の影響が最も大きい降下
体の機軸上にパラシュートを放出するようにしていたた
め、逆流域の力に充分に対抗し得る強力な放出駆動源が
必要であると共に、逆流域よりも後方でパラシュートを
開傘させる必要上吊り索が長くなり、その分吊り索の切
断が生じる可能性が増大する恐れがあるといった問題が
あり、このような問題を解決することが課題であった。
【０００４】
【発明の目的】本発明は、上記従来の状況に鑑みて成さ
れたもので、パラシュートの放出駆動源の省力化や吊り
索の短縮化などを実現することができるパラシュート放
出装置を提供することを目的としている。
れたもので、パラシュートの放出駆動源の省力化や吊り
索の短縮化などを実現することができるパラシュート放
出装置を提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるパラシュ
ート放出装置は、請求項１として、降下体に搭載したパ
ラシュートを放出する装置であって、降下体の落下方向
後部に、降下体の重心を通る線を中心軸にして斜め後方
を向いたパラシュート放出部を備えた構成としており、
請求項２として、降下体に搭載したパラシュートを放出
する装置であって、降下体の落下方向後部で且つ降下体
の機軸を中心とした１８０度異なる位置に、パラシュー
ト放出部と、パラシュート放出による重心回りの反動を
打ち消す負荷付与手段を備えた構成とし、請求項３とし
て、負荷付与手段が、降下体の後方に錘を打ち出すマス
放出機構である構成とし、請求項４として、負荷付与手
段が、降下体の後方を向いた第２のパラシュート放出部
である構成とし、請求項５として、パラシュート放出部
と負荷付与手段を備え、少なくともパラシュート放出部
を降下体の斜め後方に向けた構成としており、上記の構
成を課題を解決するための手段としている。
ート放出装置は、請求項１として、降下体に搭載したパ
ラシュートを放出する装置であって、降下体の落下方向
後部に、降下体の重心を通る線を中心軸にして斜め後方
を向いたパラシュート放出部を備えた構成としており、
請求項２として、降下体に搭載したパラシュートを放出
する装置であって、降下体の落下方向後部で且つ降下体
の機軸を中心とした１８０度異なる位置に、パラシュー
ト放出部と、パラシュート放出による重心回りの反動を
打ち消す負荷付与手段を備えた構成とし、請求項３とし
て、負荷付与手段が、降下体の後方に錘を打ち出すマス
放出機構である構成とし、請求項４として、負荷付与手
段が、降下体の後方を向いた第２のパラシュート放出部
である構成とし、請求項５として、パラシュート放出部
と負荷付与手段を備え、少なくともパラシュート放出部
を降下体の斜め後方に向けた構成としており、上記の構
成を課題を解決するための手段としている。
【０００６】なお、当該パラシュート放出装置は、地球
以外の天体に投入される降下体にも用いられるが、降下
体の後方に発生する逆流域については、便宜上『空気の
逆流域』と記載する。
以外の天体に投入される降下体にも用いられるが、降下
体の後方に発生する逆流域については、便宜上『空気の
逆流域』と記載する。
【０００７】
【発明の作用】本発明の請求項１に係わるパラシュート
放出装置では、パラシュート放出部から降下体の斜め後
方にパラシュートを放出するので、降下体の後方に発生
した空気の逆流域に対する通過距離が短くなり、その分
放出力が軽減されるとともに吊り索も短くなる。また、
降下体の重心を通る線上にパラシュートを放出すること
により、放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変
化を防止する。なお、パラシュートの放出後には、機軸
を傾けた状態で吊り下げられることとなる。
放出装置では、パラシュート放出部から降下体の斜め後
方にパラシュートを放出するので、降下体の後方に発生
した空気の逆流域に対する通過距離が短くなり、その分
放出力が軽減されるとともに吊り索も短くなる。また、
降下体の重心を通る線上にパラシュートを放出すること
により、放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変
化を防止する。なお、パラシュートの放出後には、機軸
を傾けた状態で吊り下げられることとなる。
【０００８】本発明の請求項２に係わるパラシュート放
出装置では、逆流域の影響が最も大きい降下体の機軸上
から外れた位置にパラシュート放出部が配置されるの
で、その分放出力が軽減されることとなり、さらに、パ
ラシュート放出部と１８０度異なる位置に配置した負荷
付与手段により、パラシュート放出時の反動を打ち消し
て降下体の重心回りの姿勢変化を防止する。
出装置では、逆流域の影響が最も大きい降下体の機軸上
から外れた位置にパラシュート放出部が配置されるの
で、その分放出力が軽減されることとなり、さらに、パ
ラシュート放出部と１８０度異なる位置に配置した負荷
付与手段により、パラシュート放出時の反動を打ち消し
て降下体の重心回りの姿勢変化を防止する。
【０００９】本発明の請求項３に係わるパラシュート放
出装置では、請求項２に係わるパラシュート放出装置に
おいてパラシュートを放出する際に、マス放出機構から
降下体の後方に錘を打ち出すことにより、パラシュート
放出時の反動を打ち消して降下体の重心回りの姿勢変化
を防止する。
出装置では、請求項２に係わるパラシュート放出装置に
おいてパラシュートを放出する際に、マス放出機構から
降下体の後方に錘を打ち出すことにより、パラシュート
放出時の反動を打ち消して降下体の重心回りの姿勢変化
を防止する。
【００１０】本発明の請求項４に係わるパラシュート放
出装置では、請求項２に係わるパラシュート放出装置に
おいてパラシュートを放出する際に、第２のパラシュー
ト放出部から第２のパラシュートを放出することによ
り、パラシュート放出時の反動を打ち消して降下体の重
心回りの姿勢変化を防止する。
出装置では、請求項２に係わるパラシュート放出装置に
おいてパラシュートを放出する際に、第２のパラシュー
ト放出部から第２のパラシュートを放出することによ
り、パラシュート放出時の反動を打ち消して降下体の重
心回りの姿勢変化を防止する。
【００１１】本発明の請求項５に係わるパラシュート放
出装置では、パラシュート放出部から降下体の斜め後方
にパラシュートを放出するので、降下体の後方に発生し
た空気の逆流域に対する通過距離が短くなり、その分放
出力が軽減されるとともに吊り索も短くなる。また、負
荷付与手段により、パラシュート放出時の反動を打ち消
して降下体の重心回りの姿勢変化を防止する。
出装置では、パラシュート放出部から降下体の斜め後方
にパラシュートを放出するので、降下体の後方に発生し
た空気の逆流域に対する通過距離が短くなり、その分放
出力が軽減されるとともに吊り索も短くなる。また、負
荷付与手段により、パラシュート放出時の反動を打ち消
して降下体の重心回りの姿勢変化を防止する。
【００１２】
【発明の効果】本発明の請求項１に係わるパラシュート
放出装置によれば、パラシュート放出部から降下体の斜
め後方にパラシュートを放出することにより、降下体の
後方に発生した空気の逆流域に対する通過距離が短くな
り、その分放出力を軽減して放出駆動源の省力化を実現
することができ、通過距離の短縮により吊り索も短くて
済むので、放出時の衝撃で吊り索が切れるような事態を
防止することが容易であると共に、吊り索の短縮化に伴
って収納性も高めることができる。
放出装置によれば、パラシュート放出部から降下体の斜
め後方にパラシュートを放出することにより、降下体の
後方に発生した空気の逆流域に対する通過距離が短くな
り、その分放出力を軽減して放出駆動源の省力化を実現
することができ、通過距離の短縮により吊り索も短くて
済むので、放出時の衝撃で吊り索が切れるような事態を
防止することが容易であると共に、吊り索の短縮化に伴
って収納性も高めることができる。
【００１３】また、降下体の重心を通る線上にパラシュ
ートを放出するので、放出時の反動による降下体の重心
回りの姿勢変化を防止することができる。さらに、当該
パラシュート放出装置は、メインパラシュートを引き出
すためのパイロットシュートの放出装置として用いるこ
とが可能であり、パイロットシュート放出時における降
下体の姿勢安定化に伴って、メインパラシュートの放出
を円滑で且つ確実なものにすることができる。
ートを放出するので、放出時の反動による降下体の重心
回りの姿勢変化を防止することができる。さらに、当該
パラシュート放出装置は、メインパラシュートを引き出
すためのパイロットシュートの放出装置として用いるこ
とが可能であり、パイロットシュート放出時における降
下体の姿勢安定化に伴って、メインパラシュートの放出
を円滑で且つ確実なものにすることができる。
【００１４】本発明の請求項２に係わるパラシュート放
出装置によれば、逆流域の影響が最も大きい降下体の機
軸上から外れた位置でパラシュートを放出するので、そ
の分放出力を軽減して放出駆動源の省力化を実現するこ
とができると共に、負荷付与手段により、パラシュート
放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変化を防止
することができる。また、降下体の重心を通る線と、パ
ラシュートの放出方向および降下体に対する負荷付与手
段の負荷方向を一致させる必要がないので、パラシュー
ト放出部や負荷付与手段の位置等に関する設計上の自由
度を著しく高めることができる。
出装置によれば、逆流域の影響が最も大きい降下体の機
軸上から外れた位置でパラシュートを放出するので、そ
の分放出力を軽減して放出駆動源の省力化を実現するこ
とができると共に、負荷付与手段により、パラシュート
放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変化を防止
することができる。また、降下体の重心を通る線と、パ
ラシュートの放出方向および降下体に対する負荷付与手
段の負荷方向を一致させる必要がないので、パラシュー
ト放出部や負荷付与手段の位置等に関する設計上の自由
度を著しく高めることができる。
【００１５】本発明の請求項３に係わるパラシュート放
出装置によれば、請求項２と同様の効果が得られるうえ
に、負荷付与手段として錘を打ち出すマス放出機構を採
用したことにより、負荷付与手段を簡単な構造のものに
することができると共に、放出装置の小型化および軽量
化を実現することができる。
出装置によれば、請求項２と同様の効果が得られるうえ
に、負荷付与手段として錘を打ち出すマス放出機構を採
用したことにより、負荷付与手段を簡単な構造のものに
することができると共に、放出装置の小型化および軽量
化を実現することができる。
【００１６】本発明の請求項４に係わるパラシュート放
出装置によれば、請求項２と同様の効果が得られるうえ
に、負荷付与手段として第２のパラシュート放出部を採
用したことにより、パラシュート放出後において、機軸
が鉛直状態となる安定した降下姿勢を得ることができ、
ひいては安定した着地姿勢を得ることができる。
出装置によれば、請求項２と同様の効果が得られるうえ
に、負荷付与手段として第２のパラシュート放出部を採
用したことにより、パラシュート放出後において、機軸
が鉛直状態となる安定した降下姿勢を得ることができ、
ひいては安定した着地姿勢を得ることができる。
【００１７】本発明の請求項５に係わるパラシュート放
出装置によれば、請求項１の効果と同様に、放出駆動源
の省力化、吊り索の切断防止、および吊り索の収納性向
上などを実現することができると共に、負荷付与手段に
より、放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変化
を防止することができ、さらに、降下体の重心を通る線
と、パラシュートの放出方向および降下体に対する負荷
付与手段の負荷方向を一致させる必要がないので、パラ
シュート放出部や負荷付与手段の位置等に関する設計上
の自由度を著しく高めることができる。
出装置によれば、請求項１の効果と同様に、放出駆動源
の省力化、吊り索の切断防止、および吊り索の収納性向
上などを実現することができると共に、負荷付与手段に
より、放出時の反動による降下体の重心回りの姿勢変化
を防止することができ、さらに、降下体の重心を通る線
と、パラシュートの放出方向および降下体に対する負荷
付与手段の負荷方向を一致させる必要がないので、パラ
シュート放出部や負荷付与手段の位置等に関する設計上
の自由度を著しく高めることができる。
【００１８】
【実施例】図１および図２は、本発明の請求項１に係わ
るパラシュート放出装置の一実施例を説明する図であ
る。
るパラシュート放出装置の一実施例を説明する図であ
る。
【００１９】図１（ａ）および（ｂ）に示す降下体１
は、宇宙用のカプセルであって、上向きに開放され且つ
下側が概略半球状を成す耐熱ケース２内に、本体部３を
備えると共に、本体部３に、通信装置や観測装置あるい
は採集物の収納部等であるペイロードＰが搭載してあ
り、落下方向後部となる本体部３の上面側において、中
心部にメインパラシュートの収納部４が設けてあると共
に、この収納部４の横に当該パラシュート放出装置を構
成するパラシュート放出部５が設けてある。
は、宇宙用のカプセルであって、上向きに開放され且つ
下側が概略半球状を成す耐熱ケース２内に、本体部３を
備えると共に、本体部３に、通信装置や観測装置あるい
は採集物の収納部等であるペイロードＰが搭載してあ
り、落下方向後部となる本体部３の上面側において、中
心部にメインパラシュートの収納部４が設けてあると共
に、この収納部４の横に当該パラシュート放出装置を構
成するパラシュート放出部５が設けてある。
【００２０】この実施例のパラシュート放出装置は、メ
インパラシュートを引き出すためのパイロットシュート
を放出するものである。パラシュート放出部５は、降下
体１の重心Ｇを通る線Ｃを中心軸にして斜め後方を向い
た状態で設けてあって、パイロットシュート６や、ガス
圧あるいはスプリング等を利用した放出駆動源（図示せ
ず）が収納してある。なお、パイロットシュート６の吊
り索７は、収納部４内のメインパラシュートに連結して
ある。
インパラシュートを引き出すためのパイロットシュート
を放出するものである。パラシュート放出部５は、降下
体１の重心Ｇを通る線Ｃを中心軸にして斜め後方を向い
た状態で設けてあって、パイロットシュート６や、ガス
圧あるいはスプリング等を利用した放出駆動源（図示せ
ず）が収納してある。なお、パイロットシュート６の吊
り索７は、収納部４内のメインパラシュートに連結して
ある。
【００２１】次に、図２に示す降下体１の降下過程とと
もにパラシュート放出装置の動作を説明する。
もにパラシュート放出装置の動作を説明する。
【００２２】図２（ａ）に示すように、降下体１の後部
には、パラシュート放出装置等を保護するためのカバー
８が設けてあり、この状態で大気圏に突入する。そし
て、降下体１が空気抵抗により減速しつつ降下し、所定
の速度および高度に達したところで、図２（ｂ）に示す
ようにカバー８を分離し、図２（ｃ）に示すように、パ
イロットシュート６を放出する。
には、パラシュート放出装置等を保護するためのカバー
８が設けてあり、この状態で大気圏に突入する。そし
て、降下体１が空気抵抗により減速しつつ降下し、所定
の速度および高度に達したところで、図２（ｂ）に示す
ようにカバー８を分離し、図２（ｃ）に示すように、パ
イロットシュート６を放出する。
【００２３】このとき、降下体１の後方には空気の逆流
域が生じているが、パラシュート放出装置は、パラシュ
ート放出部５から降下体１の斜め後方にパイロットシュ
ート６を放出するので、逆流域に対する通過距離が短い
ものとなっている。したがって、逆流域の影響が最も大
きい機軸Ｘ上にパイロットシュートを放出する場合に比
べて、小さい力で放出が行われることとなり、吊り索７
も短くてよい。また、降下体１の重心Ｇを通る線Ｃ上に
パイロットシュート６を放出するので、放出時の反動に
よって降下体１が重心Ｇ回りに回転するようなこともな
い。
域が生じているが、パラシュート放出装置は、パラシュ
ート放出部５から降下体１の斜め後方にパイロットシュ
ート６を放出するので、逆流域に対する通過距離が短い
ものとなっている。したがって、逆流域の影響が最も大
きい機軸Ｘ上にパイロットシュートを放出する場合に比
べて、小さい力で放出が行われることとなり、吊り索７
も短くてよい。また、降下体１の重心Ｇを通る線Ｃ上に
パイロットシュート６を放出するので、放出時の反動に
よって降下体１が重心Ｇ回りに回転するようなこともな
い。
【００２４】その後、降下体１は、パイロットシュート
６によって図２（ｄ）に示す如くメインパラシュート９
を引き出して降下し、次いで、図２（ｅ）に示すよう
に、耐熱ケース２を分離すると共に、本体部３の下側に
フロートを兼用するクッション１０を展開し、図２
（ｆ）に示すように着地（着水）する。
６によって図２（ｄ）に示す如くメインパラシュート９
を引き出して降下し、次いで、図２（ｅ）に示すよう
に、耐熱ケース２を分離すると共に、本体部３の下側に
フロートを兼用するクッション１０を展開し、図２
（ｆ）に示すように着地（着水）する。
【００２５】また、着地後の降下体１は、搭載機器によ
り、人工衛星Ｓからの信号を用いて自己の位置を判断し
たり、自己の位置を知らせる信号を発信したりし、航空
機Ａにより回収される。
り、人工衛星Ｓからの信号を用いて自己の位置を判断し
たり、自己の位置を知らせる信号を発信したりし、航空
機Ａにより回収される。
【００２６】このように、上記実施例のパラシュート放
出装置を備えた降下体１では、降下体１の重心Ｇを通る
線Ｃに沿って同降下体１の斜め後方にパイロットシュー
ト６を放出することから、空気の逆流域に対抗する放出
駆動源の省力化が実現し得るうえに、放出時における降
下体１の姿勢が安定しており、これによりメインパラシ
ュート９も円滑に且つ確実に引き出される。
出装置を備えた降下体１では、降下体１の重心Ｇを通る
線Ｃに沿って同降下体１の斜め後方にパイロットシュー
ト６を放出することから、空気の逆流域に対抗する放出
駆動源の省力化が実現し得るうえに、放出時における降
下体１の姿勢が安定しており、これによりメインパラシ
ュート９も円滑に且つ確実に引き出される。
【００２７】また、この実施例のように降下体１の重心
Ｇが機軸Ｘ上にあれば、パラシュート放出部５が機軸Ｘ
から外れた位置に設けられることとなり、これによりメ
インパラシュート９の収納部４を本体部上面側の中心に
配置することができ、着地に至るまでの間において降下
体１の安定した姿勢が確保される。
Ｇが機軸Ｘ上にあれば、パラシュート放出部５が機軸Ｘ
から外れた位置に設けられることとなり、これによりメ
インパラシュート９の収納部４を本体部上面側の中心に
配置することができ、着地に至るまでの間において降下
体１の安定した姿勢が確保される。
【００２８】図３は、本発明の請求項２および３に係わ
るパラシュート放出装置の一実施例を説明する図であ
る。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を
付して詳細な説明は省略する。
るパラシュート放出装置の一実施例を説明する図であ
る。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を
付して詳細な説明は省略する。
【００２９】パラシュート放出装置は、降下体１の落下
方向後部である本体部３の上面側において、機軸Ｘを中
心とした１８０度異なる位置に、パイロットシュート６
を収納したパラシュート放出部５と、パイロットシュー
ト６の放出による重心Ｇ回りの反動を打ち消す負荷付与
手段を備えている。また、パラシュート放出部５と負荷
付与手段は、各々の軸線を機軸Ｘと平行にした状態で配
置してある。
方向後部である本体部３の上面側において、機軸Ｘを中
心とした１８０度異なる位置に、パイロットシュート６
を収納したパラシュート放出部５と、パイロットシュー
ト６の放出による重心Ｇ回りの反動を打ち消す負荷付与
手段を備えている。また、パラシュート放出部５と負荷
付与手段は、各々の軸線を機軸Ｘと平行にした状態で配
置してある。
【００３０】この実施例における負荷付与手段は、降下
体１の後方に錘１１を打ち出すマス放出機構１２であっ
て、図示は省略したが、ガス圧あるいはスプリングなど
を利用した放出駆動源を備えており、降下体１に対し
て、パイロットシュート６の放出による反動と逆方向の
重心Ｇ回りの反動を与える働きをする。
体１の後方に錘１１を打ち出すマス放出機構１２であっ
て、図示は省略したが、ガス圧あるいはスプリングなど
を利用した放出駆動源を備えており、降下体１に対し
て、パイロットシュート６の放出による反動と逆方向の
重心Ｇ回りの反動を与える働きをする。
【００３１】上記のパラシュート放出装置を備えた降下
体１では、逆流域の影響が最も大きい降下体１の機軸Ｘ
上から外れた位置にパラシュート放出部５が配置される
ので、その分パイロットシュート６の放出力が軽減され
ることとなり、さらに、パイロットシュート６を放出す
る際に、マス放出機構１２から降下体１の後方に錘１１
を打ち出すことにより、互いに逆方向の重心Ｇ回りの反
動を生じさせて反動を相殺し、その結果降下体１の重心
Ｇ回りの姿勢変化を防止する。
体１では、逆流域の影響が最も大きい降下体１の機軸Ｘ
上から外れた位置にパラシュート放出部５が配置される
ので、その分パイロットシュート６の放出力が軽減され
ることとなり、さらに、パイロットシュート６を放出す
る際に、マス放出機構１２から降下体１の後方に錘１１
を打ち出すことにより、互いに逆方向の重心Ｇ回りの反
動を生じさせて反動を相殺し、その結果降下体１の重心
Ｇ回りの姿勢変化を防止する。
【００３２】また、上記のパラシュート放出装置では、
降下体１の重心Ｇと、パラシュート放出部５およびマス
放出機構１２の各軸線を一致させる必要がないので、こ
れらの位置等に関する設計上の自由度が高められること
となる。
降下体１の重心Ｇと、パラシュート放出部５およびマス
放出機構１２の各軸線を一致させる必要がないので、こ
れらの位置等に関する設計上の自由度が高められること
となる。
【００３３】図４は、本発明の請求項４に係わるパラシ
ュート放出装置の一実施例を説明する図である。
ュート放出装置の一実施例を説明する図である。
【００３４】この実施例のパラシュート放出装置は、降
下体１の落下方向後部である本体部３の上面側におい
て、機軸Ｘを中心とした１８０度異なる位置に、パイロ
ットシュート６を収納したパラシュート放出部５と、パ
イロットシュート６の放出による重心Ｇ回りの反動を打
ち消す負荷付与手段を備えており、負荷付与手段とし
て、降下体１の後方を向いた第２のパラシュート放出部
１３を備えている。第２のパラシュート放出部１３内に
は、先のパイロットシュート６と同じ大きさの第２のパ
イロットシュート（第２のパラシュート）１４が収納し
てある。
下体１の落下方向後部である本体部３の上面側におい
て、機軸Ｘを中心とした１８０度異なる位置に、パイロ
ットシュート６を収納したパラシュート放出部５と、パ
イロットシュート６の放出による重心Ｇ回りの反動を打
ち消す負荷付与手段を備えており、負荷付与手段とし
て、降下体１の後方を向いた第２のパラシュート放出部
１３を備えている。第２のパラシュート放出部１３内に
は、先のパイロットシュート６と同じ大きさの第２のパ
イロットシュート（第２のパラシュート）１４が収納し
てある。
【００３５】上記のパラシュート放出装置では、パイロ
ットシュート６を放出する際に、第２のパラシュート放
出部１３から第２のパイロットシュート１４を放出、す
なわち２つのパイロットシュート６，１４を同時に放出
することにより、降下体１の重心Ｇ回りの姿勢変化を防
止する。
ットシュート６を放出する際に、第２のパラシュート放
出部１３から第２のパイロットシュート１４を放出、す
なわち２つのパイロットシュート６，１４を同時に放出
することにより、降下体１の重心Ｇ回りの姿勢変化を防
止する。
【００３６】また、上記のパラシュート放出装置では、
図３に示す実施例と同様の効果が得られるうえに、パラ
シュート放出後においては、機軸Ｘを鉛直状態とした降
下体１の降下姿勢が得られると共に、２つのパイロット
シュート６，１４でより大きな減速が行われることとな
る。
図３に示す実施例と同様の効果が得られるうえに、パラ
シュート放出後においては、機軸Ｘを鉛直状態とした降
下体１の降下姿勢が得られると共に、２つのパイロット
シュート６，１４でより大きな減速が行われることとな
る。
【００３７】図５は、本発明の請求項５に係わるパラシ
ュート放出装置の一実施例を説明する図である。
ュート放出装置の一実施例を説明する図である。
【００３８】この実施例のパラシュート放出装置は、降
下体１の落下方向後部である本体部３の上面側におい
て、機軸Ｘを中心とした１８０度異なる位置に、パイロ
ットシュート６を収納したパラシュート放出部５と、パ
イロットシュート６の放出による重心Ｇ回りの反動を打
ち消す負荷付与手段としてのマス放出機構１２を備えて
いる。そして、パラシュート放出部５およびマス放出機
構１２は、各々の軸線を機軸Ｘに対して同角度で且つ互
いに外向きにして、降下体１の斜め後方に向けた状態で
配置してある。
下体１の落下方向後部である本体部３の上面側におい
て、機軸Ｘを中心とした１８０度異なる位置に、パイロ
ットシュート６を収納したパラシュート放出部５と、パ
イロットシュート６の放出による重心Ｇ回りの反動を打
ち消す負荷付与手段としてのマス放出機構１２を備えて
いる。そして、パラシュート放出部５およびマス放出機
構１２は、各々の軸線を機軸Ｘに対して同角度で且つ互
いに外向きにして、降下体１の斜め後方に向けた状態で
配置してある。
【００３９】上記のパラシュート放出装置では、例えば
図１に示す実施例と同様に、パラシュート放出部５にお
ける放出駆動源の省力化や、吊り索７の短縮化などが実
現できると共に、マス放出機構１２からの錘１１の打ち
出しにより、パイロットシュート６の放出時の反動によ
る降下体１の重心Ｇ回りの姿勢変化が防止され、さら
に、図３および図４に示す実施例と同様に、降下体１の
重心Ｇと、パラシュート放出部５およびマス放出機構１
２の各軸線を一致させる必要もないので、これらの位置
等に関する設計上の自由度が高められる。
図１に示す実施例と同様に、パラシュート放出部５にお
ける放出駆動源の省力化や、吊り索７の短縮化などが実
現できると共に、マス放出機構１２からの錘１１の打ち
出しにより、パイロットシュート６の放出時の反動によ
る降下体１の重心Ｇ回りの姿勢変化が防止され、さら
に、図３および図４に示す実施例と同様に、降下体１の
重心Ｇと、パラシュート放出部５およびマス放出機構１
２の各軸線を一致させる必要もないので、これらの位置
等に関する設計上の自由度が高められる。
【００４０】なお、上記各実施例では、パイロットシュ
ート６を放出する装置として説明したが、当該パラシュ
ート放出装置は、メインのパラシュートの放出に用いる
ことも当然可能であり、とくに、図４に示す実施例の放
出装置によれば、２つのパラシュートによって降下体１
の安定した着地姿勢が得られる。
ート６を放出する装置として説明したが、当該パラシュ
ート放出装置は、メインのパラシュートの放出に用いる
ことも当然可能であり、とくに、図４に示す実施例の放
出装置によれば、２つのパラシュートによって降下体１
の安定した着地姿勢が得られる。
【図１】本発明の請求項１に係わるパラシュート放出装
置を備えた降下体を説明する平面図（ａ）および断面図
（ｂ）である。
置を備えた降下体を説明する平面図（ａ）および断面図
（ｂ）である。
【図２】図１に示す降下体が大気圏に突入（ａ）してか
らから着地（ｆ）するまでの過程を順次示す説明図であ
る。
らから着地（ｆ）するまでの過程を順次示す説明図であ
る。
【図３】本発明の請求項２および３に係わるパラシュー
ト放出装置を備えた降下体を説明する断面図である。
ト放出装置を備えた降下体を説明する断面図である。
【図４】本発明の請求項４に係わるパラシュート放出装
置を備えた降下体を説明する断面図である。
置を備えた降下体を説明する断面図である。
【図５】本発明の請求項５に係わるパラシュート放出装
置を備えた降下体を説明する断面図である。
置を備えた降下体を説明する断面図である。
１ 降下体 ５ パラシュート放出部 ６ パイロットシュート（パラシュート） １１ 錘 １２ マス放出機構（負荷付与手段） １３ 第２のパラシュート放出部（負荷付与手段） Ｃ 重心を通る線 Ｇ 降下体の重心 Ｘ 降下体の機軸
Claims (5)
- 【請求項１】 降下体に搭載したパラシュートを放出す
る装置であって、降下体の落下方向後部に、降下体の重
心を通る線を中心軸にして斜め後方を向いたパラシュー
ト放出部を備えたことを特徴とするパラシュート放出装
置。 - 【請求項２】 降下体に搭載したパラシュートを放出す
る装置であって、降下体の落下方向後部で且つ降下体の
機軸を中心とした１８０度異なる位置に、パラシュート
放出部と、パラシュート放出による重心回りの反動を打
ち消す負荷付与手段を備えたことを特徴とするパラシュ
ート放出装置。 - 【請求項３】 負荷付与手段が、降下体の後方に錘を打
ち出すマス放出機構であることを特徴とする請求項２に
記載のパラシュート放出装置。 - 【請求項４】 負荷付与手段が、降下体の後方を向いた
第２のパラシュート放出部であることを特徴とする請求
項２に記載のパラシュート放出装置。 - 【請求項５】 パラシュート放出部と負荷付与手段を備
え、少なくともパラシュート放出部を降下体の斜め後方
に向けたことを特徴とする請求項２〜４に記載のパラシ
ュート放出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8124992A JPH09301290A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | パラシュート放出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8124992A JPH09301290A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | パラシュート放出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09301290A true JPH09301290A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14899233
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8124992A Pending JPH09301290A (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | パラシュート放出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09301290A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102320385A (zh) * | 2011-06-28 | 2012-01-18 | 哈尔滨工业大学 | 一种无动力缆绳辅助的空间站有效载荷返回方法 |
| CN103935522A (zh) * | 2014-03-03 | 2014-07-23 | 浙江大学 | 一种旋翼式无人机失控坠落保护装置以及保护方法 |
| CN108438236A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-24 | 倪惠芳 | 一种无人机空中防坠落装置 |
| JP2018193055A (ja) * | 2017-05-16 | 2018-12-06 | 日本化薬株式会社 | パラシュートまたはパラグライダー展開装置およびこれを備えた飛行体 |
| WO2022255107A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | 日本化薬株式会社 | 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 |
-
1996
- 1996-05-20 JP JP8124992A patent/JPH09301290A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102320385A (zh) * | 2011-06-28 | 2012-01-18 | 哈尔滨工业大学 | 一种无动力缆绳辅助的空间站有效载荷返回方法 |
| CN103935522A (zh) * | 2014-03-03 | 2014-07-23 | 浙江大学 | 一种旋翼式无人机失控坠落保护装置以及保护方法 |
| CN103935522B (zh) * | 2014-03-03 | 2016-06-15 | 浙江大学 | 一种旋翼式无人机失控坠落保护装置以及保护方法 |
| JP2018193055A (ja) * | 2017-05-16 | 2018-12-06 | 日本化薬株式会社 | パラシュートまたはパラグライダー展開装置およびこれを備えた飛行体 |
| CN108438236A (zh) * | 2018-01-18 | 2018-08-24 | 倪惠芳 | 一种无人机空中防坠落装置 |
| WO2022255107A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | 日本化薬株式会社 | 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |