JPH09301116A - 乗員検知装置及びこの装置を用いたエアバック起爆システム - Google Patents

乗員検知装置及びこの装置を用いたエアバック起爆システム

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JPH09301116A
JPH09301116A JP8115023A JP11502396A JPH09301116A JP H09301116 A JPH09301116 A JP H09301116A JP 8115023 A JP8115023 A JP 8115023A JP 11502396 A JP11502396 A JP 11502396A JP H09301116 A JPH09301116 A JP H09301116A
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distance
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distance measuring
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Yoshihisa Sugano
喜久 菅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の存在を錯誤なく確実に検知できる乗員
検知装置及びこの装置を用いたエアバック起爆システム
を提供すること。 【解決手段】 乗員席20に向けて検知波Uを出力する
と共に当該検知波Uの反射波を受波して所定位置から当
該反射面までの距離Rを算出する距離計測器1と、この
距離計測器1の出力値Rの変化に基づいて乗員席20に
乗員が存在するか否かを判断する制御部2とを備えてい
る。そして、制御部2は、距離計測器1の出力値Rの一
定時間t1 内にわたる変化の履歴に基づいて乗員の存在
を判断する、という構成を採っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員検知装置及び
この装置を用いたエアバック起爆システムに係り、特
に、自動車などの乗員席に乗員が存在するか否かを検知
する乗員検知装置及びこの装置を用いたエアバック起爆
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載されたエアバックは、車両の
急停車時に起爆して乗員の安全を確保するものであるか
ら、例えば、助手席に乗員がいない場合などは助手席の
エアバックを起爆させる必要性に乏しい。このため、守
るべき乗員が乗車している場合にだけエアバックの起爆
を許容し、乗員のいない場合にはエアバックの起爆を規
制したいという要請がある。このため、乗員検知装置の
開発が進められている。従来例としては、車両内の特定
位置に距離計測センサを設置し、当該センサから乗員席
までの距離を計測する方法がある。即ち、乗員席に何も
無い場合の基準距離をあらかじめ設定しておき、当該基
準距離と実際の計測距離との差に基づいて乗員の存否を
判定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、乗員と同程度の大きさの物体を乗員席
に置いた場合、計測距離の差がほとんどなくなるため、
乗員が座っているものと錯誤して検知されてしまう不都
合があった。例えば、一般的な後ろ向きチャイルドシー
トと大人との判別は可能であるが、図3に示すように、
子供の乗っていない前向きチャイルドシートが助手席に
装着されている場合と、図5に示すように大人が助手席
に乗っている場合とでは、計測される計測値の大きさが
殆ど同じとなり、測定値の大きさ自体から両者を判別で
きない場合があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、乗員の存在を錯誤なく確実に検知でき
る乗員検知装置及びこの装置を用いたエアバック起爆シ
ステムを提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の乗員検知装置では、乗員席に向けて
検知波を出力すると共に当該検知波の反射波を受波して
所定位置から当該反射面までの距離を算出する距離計測
器と、この距離計測器の出力値の変化に基づいて乗員席
に乗員が存在するか否かを判断する制御部とを備えてい
る。そして、制御部は、距離計測器の出力値の一定時間
内にわたる変化の履歴に基づいて乗員の存在を判断す
る、という構成を採っている。
【0006】本発明では、距離計測器の出力値の一定時
間内にわたる変化の履歴に基づいて乗員の存在が判断さ
れる。例えば、予め設定された基準値に対する出力値の
最大変化量が一定以上か否かにより判断するもの,一定
時間内における変化量の積分が一定以上か否かにより判
断するもの,一定時間内における出力値の最大変化幅が
一定以上か否かにより判断するもの等が考えられる。装
置を稼働状態に設定すると、距離計測器により所定位置
から乗員席上の反射物までの距離が算出される。制御部
は、距離計測器の出力値を一定時間に渡り取得し、その
変化の履歴に基づいて乗員席に存在する物体が乗員なの
か又は無生物であるのかを判断する。
【0007】請求項2記載の乗員検知装置では、制御部
は、距離計測器の出力値の一定時間内における最大変化
幅に基づいて乗員の存在を判断する、という構成を採っ
ている。
【0008】本発明では、制御部は、一定時間内におけ
る距離計測器の出力値のうち、その最大値と最小値との
差に基づいて乗員席に存在する物体が乗員なのか無生物
であるのかを判断する。
【0009】請求項3記載のエアバック起爆システムで
は、請求項1又は2記載の乗員検知装置と、乗員席に併
設されたエアバック起爆機構と、乗員検知装置により乗
員席に乗員が存在しないと判断されるとエアバック起爆
機構によるエアバックの起爆を禁止する起爆制御部とを
備えた、という構成を採っている。
【0010】本発明では、乗員検知装置により乗員席に
乗員が存在しないと判断されると、起爆制御部によりエ
アバックの起爆が禁止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図6に基づいて説明する。
【0012】図1に示すエアバック起爆システムは、乗
員席の乗員の存否を検知する乗員検知装置10と、乗員
席に併設されたエアバック起爆機構5と、乗員検知装置
10により乗員席に乗員が存在しないと判断されるとエ
アバック起爆機構5によるエアバックの起爆を禁止する
起爆制御部4とを備えている。
【0013】このうち、乗員検知装置10は、乗員席に
向けて検知波Uを出力すると共に当該検知波Uの反射波
を受波して所定位置から当該反射面までの距離Rを算出
する距離計測器1と、この距離計測器1の出力値Rの変
化に基づいて乗員席に乗員が存在するか否かを判断する
制御部2とを備えている。そして、制御部2は、距離計
測器1の出力値Rの一定時間内にわたる変化の履歴に基
づいて乗員の存在を判断するようになっている。特に、
本実施形態において、制御部2は、距離計測器1の出力
値Rの一定時間内における最大変化幅に基づいて乗員の
存在を判断するようになっている。
【0014】これを更に詳述すると、本実施形態におい
て、距離計測器1は、超音波による距離計測器であっ
て、乗員席に向けて超音波Uを出力すると共に当該超音
波Uの反射波を受波することにより、その時間差に基づ
き距離計測器本体から反射物までの距離を算出するもの
である。この距離計測器1は、乗員席のダッシュボード
に取り付けられている。また、制御部2は、マイクロコ
ンピュータで構成され、内部にタイマ2aを装備してい
る。更に、制御部2には、メモリ3が併設され、距離計
測器1の出力値(距離R)が適宜格納されるようになっ
ている。また、起爆制御部4は、車両の前方衝突を検知
し、エアバック起爆機構5に起爆信号を送出するもので
あって、この起爆信号の出力により、エアバック起爆機
構がガスを爆発させエアバックを作動させる。
【0015】次に、本実施形態の全体動作を図2乃至図
6に基づいて説明する。
【0016】システム全体が稼働状態に設定されると、
距離計測器1から乗員席に向けて超音波Uが投射され、
距離計測器1の取付位置から乗員席上の物体までの距離
Rが連続的に算出される。ここで、乗員席上の物体が移
動すると、距離Rも変動する。また、システムの始動か
ら一定時間が経過すると、制御部2が作動する。以下、
図2に基づいて制御部2の動作を説明する。
【0017】作動した制御部2は、まず、内蔵のタイマ
2aをリセットし、計時を開始する(ステップS1)。
その後、距離計測器1の出力(距離)R,これまでの距
離Rの最大値Rmax 及び最小値Rmin をそれぞれ取得す
る(ステップS2)。ここで、最大値Rmax 及び最小値
min は、メモリ3に記憶されており、その初期値は、
max =0,Rmin =c(cは距離計測器1から乗員席
までの距離よりも大きい所定値)に設定されている。
【0018】続いて、制御部2は、今回取得した距離R
がこれまでの最大値Rmax よりも大きいか否かを判断し
(ステップS3)、大きい場合には、今回取得した距離
Rを最大値Rmax としてメモリ3に更新する(ステップ
S4)。一方、今回取得した距離Rがこれまでの最大値
max よりも大きくない場合は、今回取得した距離Rが
これまでの最小値Rmin よりも小さいか否かを判断し
(ステップS5)、小さい場合は、今回取得した距離R
を最小値Rmin としてメモリ3に更新する(ステップS
6)。
【0019】一方、今回取得した距離Rがこれまでの最
小値Rmin よりも小さくない場合は、タイマ2aによる
計時の開始から一定時間t1 が経過したか否かを判断し
(ステップS7)、経過していなければ上述のステップ
S2からの処理を繰り返し実行する。
【0020】その後、タイマ2aによる計時の開始から
一定時間t1 が経過すると、この時点で、最大値
max ,最小値Rmin には、一定時間t1 内における距
離Rの最大値と最小値がそれぞれ格納されているから、
制御部2は、一定時間t1 内における距離Rの最大変化
幅、即ち、Rmax −Rmin が予め設定された一定値ΔR
以上か否かを判断し(ステップS8)、ΔR以上であれ
ば乗員が存在すると判断してエアバックの起爆制御部4
にエアバックの起爆を許可する制御信号Sを入力する
(ステップS9)。一方、ΔR未満であれば乗員以外の
無生物が存在するか又は乗員席に何も存在しないと判断
しエアバックの起爆制御部にエアバックの起爆を禁止す
る制御信号Sを入力する(ステップS10)。
【0021】起爆制御部4は、エアバックの起爆を許可
する制御信号Sが入力されている間に車両の前方衝突を
検知するとエアバック起爆機構5を作動させる。一方、
エアバックの起爆を禁止する制御信号Sが入力されてい
る間に車両の前方衝突を検知してもエアバック起爆機構
5を作動させない。
【0022】例えば、図3に示すように、助手席20に
前向きチャイルドシートCが装着され、シートベルト等
で固定されている場合、距離計測手段1により時々刻々
計測される距離Rの変動は、車両の振動等により図4に
示すように表れる。一方、図5に示すように、助手席2
0に人Hが乗っている場合、距離Rの経時変化は、人H
の動きによって図6に示すように不規則となり、また、
図3乃至図4に示すチャイルドシートCの場合よりも変
位が大きくなる。
【0023】このため、閾値ΔRを実験的に最適値に予
め設定しておき、一定時間t1 内の距離Rの最大変化幅
(Rmax −Rmin )がΔR以上か未満かを判断すること
で、乗員席上の物体が人(乗員)であるか無生物(チャ
イルドシートなど)であるかを錯誤なく確実に検知する
ことができる。また、距離Rの最大変化幅(Rmax −R
min )に基づいて判断を行っているので、乗員席とダッ
シュボードとの間の距離や乗員席上の物体の大きさ等に
左右されずに、同一の処理で乗員の存否を判断すること
ができる。そして、このように、乗員検知の正確性を向
上したエアバック起爆システムであるから、不必要にエ
アバックが起爆されてしまう事態を抑制することがで
き、システムの安定性を向上することができる。
【0024】ここで、本発明は、本実施形態によらず、
制御部2が、予め設定された基準値R0 に対する出力値
Rの最大変化量R−R0 が一定以上か否かにより乗員の
存在を判断するもの,一定時間t1 内における変化量の
積分が一定以上か否かにより乗員の存在を判断するも
の,などであっても良い。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、請求項1記載の乗員検知装置では、制御部が、
距離計測器の出力値の一定時間内にわたる変化の履歴に
基づいて乗員の存在を判断するので、乗員席上の物体が
人か無生物かを判断することができ、乗員の存在を錯誤
なく確実に検知することができる。
【0026】特に、請求項2記載の乗員検知装置では、
制御部2が、距離計測器の出力値の一定時間内における
最大変化幅に基づいて乗員の存在を判断するので、乗員
席と距離計測器の取付位置との間の距離や乗員席上の物
体の大きさ等に左右されずに、同一の処理で乗員の存否
を判断することができる。
【0027】そして、請求項3記載の発明では、このよ
うに、乗員検知の正確性を向上した乗員検知装置を搭載
することで、不必要にエアバックが起爆されてしまう事
態を抑制することができ、システムの安定性を向上する
ことができる。
【0028】このように、従来にない優れた乗員検知装
置及びこの装置を用いたエアバック起爆システムを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1における制御部の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】助手席上に前向きチャイルドシートが装着され
た場合の状態図である。
【図4】図3に示す状態において距離計測器より出力さ
れる距離Rの変化特性図である。
【図5】助手席上に人が乗っている場合の状態図であ
る。
【図6】図5に示す状態において距離計測器より出力さ
れる距離Rの変化特性図である。
【符号の説明】
1 距離計測器 2 制御部 2a タイマ 3 メモリ 4 起爆制御部 5 エアバック起爆機構 10 乗員検知装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員席に向けて検知波を出力すると共に
    当該検知波の反射波を受波して所定位置から当該反射面
    までの距離を算出する距離計測器と、この距離計測器の
    出力値の変化に基づいて前記乗員席に乗員が存在するか
    否かを判断する制御部とを備えた乗員検知装置におい
    て、 前記制御部は、前記距離計測器の出力値の一定時間内に
    わたる変化の履歴に基づいて前記乗員の存在を判断する
    ことを特徴とした乗員検知装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、前記距離計測器の出力値
    の一定時間内における最大変化幅に基づいて前記乗員の
    存在を判断することを特徴とした請求項1記載の乗員検
    知装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の乗員検知装置と、
    乗員席に併設されたエアバック起爆機構と、前記乗員検
    知装置により乗員席に乗員が存在しないと判断されると
    前記エアバック起爆機構によるエアバックの起爆を禁止
    する起爆制御部とを備えたことを特徴としたエアバック
    起爆システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009175045A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Denso Corp 周辺監視装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0986336A (ja) * 1995-09-27 1997-03-31 Tokai Rika Co Ltd エアバッグ装置
JPH09145838A (ja) * 1995-11-21 1997-06-06 Toyota Motor Corp 超音波センサを用いた検知装置

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