JPH09299577A - パチンコホール管理システム - Google Patents

パチンコホール管理システム

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JPH09299577A
JPH09299577A JP12183196A JP12183196A JPH09299577A JP H09299577 A JPH09299577 A JP H09299577A JP 12183196 A JP12183196 A JP 12183196A JP 12183196 A JP12183196 A JP 12183196A JP H09299577 A JPH09299577 A JP H09299577A
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芳生 若菜
Makoto Tayui
誠 田結
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経験及び勘に頼ることなく、最大の利益が得
られる釘調整の指示を受けられるパチンコホール管理シ
ステムを提供する。 【解決手段】 釘調整指令処理が起動されると、機種評
価表を読み込む(S310)。機種評価表は、ホール内の光
景から画像認識により、有効遊技客、移動客等を算出す
ることにより作成されたものである。これより人気度ε
を算出し(S330)、これを前回の人気度Εと比較する
(S340)。ε<Εならば、ベースbを上げる指示を出す
旨のフラグ(S360)、逆にε>Εならばベースbを下げ
る旨のフラグ(S410)を立てる。始動数sについても同
様にする(S380、S430)。こうして立てられたフラグに
応じて指示を作成し、出力する(S390)。この指示に従
って釘調整を行なえば、そのホールの人気を下げない範
囲で、最小のベースb及び始動数sにできる。従い、経
験や勘が不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコホールに
おいて、パチンコ機の状態や、当該パチンコホールの営
業状態を分析し、パチンコホールの経営者等に報知する
ことにより、パチンコホールの管理上の便宜を図るパチ
ンコホール管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】少なくても数十台、多いと千台以上のパ
チンコ機が設置されるパチンコホールにおいては、ホー
ル(パチンコホールのこと)全体の稼働状態を知るだけ
でも非常に困難である。実際には更に詳細に、パチンコ
機(以下、単に台とも記す)ごとに稼働状態を監視し、
例えば異常に出玉の多い台はないか、逆に出玉が少なす
ぎて客が寄り付かない台はないか等をチェックし、各台
の状態を適切に維持する必要がある。そこで通常、ホー
ルにおいてはホストコンピュータを設置し、これと各台
が備えるコンピュータとでネットワークを構成し、台毎
に、入賞の発生、客に貸し出した玉の数、払い出した玉
数等を集中管理している。このシステムをここではパチ
ンコホール管理システム、或は単に管理システムと呼
ぶ。
【0003】この管理システムにより、ホールの管理状
態を短時間で把握でき、前記のような異常な台はない
か、ホール全体の収益が出ているか、等を比較的容易に
チェックできる。異常な台があった場合には、釘を調整
することになる。例えば、出玉が非常に多い台について
は、釘の配列を修正して玉が入賞口に入り難くする。ま
た収益が出ていない機種がある場合は、その原因が、客
の少なさであれば、入賞口に玉が入り易いように釘の配
列を修正する。以下、玉が入り易い釘配列を「釘が甘
い」、逆に入り難い配列を「釘が厳しい」と言う。
【0004】この釘の甘さを、ホール中の全ての台を均
等にすることは現実には不可能なため、一つのホールに
は釘の甘い台と、厳しい台とが混在する。また意図的に
混在させることもある。釘の状態をそのままにしておく
と、遊技者に釘の甘い台を覚えられ、ホールが収益を得
難くなる。従い、前記のような異常がなくとも、釘の配
列はしばしば調整される。調整する際の目安となるパラ
メータはいろいろあるが、その一つが始動入賞数であ
る。
【0005】始動入賞数とは、近年、多くのパチンコ機
が備える始動口に、玉が入った回数のことである。始動
口に玉が入ると、遊技者にとって有利な状態が創出され
る。具体的にどんな状態が創出されるかは機種によって
異なる。例えば、第1種と呼ばれるタイプでは、そのパ
チンコ機の遊技域に設けられたドラムが回転する(但し
最近は液晶画面等に、ドラムが回転する様子を疑似表示
するものが主流)。この回転が停止し、特定の絵柄が表
示されると、アタッカーが開いて大入賞口が形成され、
大当りとなる。大入賞口は通常の入賞口より大きいた
め、入賞し易く、遊技者は大量の賞球が望める。この特
定の絵柄は、所定の確率で発生するようにされているた
め、遊技者が利益を得られる可能性は、始動入賞数が多
いほど高い。
【0006】また第2種と呼ばれる機種では、遊技域の
ほぼ中央に役物が設けられており、始動口に入賞する
と、この役物への入口となる羽根状の扉が1回若しくは
2回開放される。この扉から玉を役物に入れると、所定
数の賞球があるだけでなく、その玉が、役物内に設けら
れたVゾーンと呼ばれる箇所に入賞した場合には、大当
りになる。大当りになると、扉が繰り返し開閉するよう
になり、多量の賞球が望める。なおVゾーンは第1種の
大入賞口の中にもあり、第1種、第2種とも、大当り中
にここに入賞させると、大当りの終了条件が成立しても
大当りを所定回数まで継続させるという働きを持ってい
るが、ここではその説明を省略する。
【0007】このように始動入賞の回数が多いと言うこ
とは、遊技者にとって極めて有利であるため、始動入賞
数はその台の人気を左右する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】当然のことながら、遊
技者の利益は、ホールにとっては損害となるので、ホー
ルの経営者としてはできる限り始動入賞数を少なくした
い。しかし少なくし過ぎると客が寄り付かなくなってし
まう。従い、始動入賞数を如何程にするかは極めて難し
い。たとえ、ある日における最適値が見つかったとして
も、曜日や、ホールにある機種の構成、近所にある他の
ホールの状態によって変化する。つまりホールにとって
は、始動入賞数がどの程度になるように釘調整をするか
が重要なノウハウとなる。
【0009】また釘調整の目安となるパラメータには、
始動入賞数の他にも、ベースと呼ばれる量がある。これ
は、遊技者が1台のパチンコ機に対して打ち出した玉に
対する賞球の割合のことで、通常、%で表す。ベースが
多いことは賞球が多いことを意味するので、客は少ない
投資で長時間、遊技できることになる。よってベースも
その台の人気を左右する。
【0010】つまり釘調整をする際には、始動入賞数や
ベース等の様々なパラメータに配慮する必要があり、試
行錯誤のすえ妥協して夫々の目標値を設定するか、或は
経験を元に推量したり、勘を頼ったりすることになる。
他のホールで利益を上げているパラメータを教えてもら
うという方法も考えられるが、利益は、ホールの状態
(例えば、配置された機種の内訳、パチンコ機の総台数
等)の変化や、ホールを取り巻く環境(例えば、近くに
別のホールがないか、人通りは多いか等)の変化の影響
を受けるので、これらの環境が全く同じでない限り、教
えてもらったパラメータ値を目標値として釘調整をして
も、利益が出るとは限らない。
【0011】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、経験や勘を頼ることなく、始動入賞数やベース等の
パラメータを適切に調整でき、営業利益が向上するパチ
ンコホール管理システムを提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた本発明の請求項1に記載のパチンコホール
管理システムは、パチンコホールに設置された複数のパ
チンコ機における、入賞の発生、貸出玉数、賞球数等の
遊技状態を前記各パチンコ機ごとに検知する検知手段
と、少なくとも該検知手段により検知された遊技状態、
を所定時間ごとに分析する分析手段と、該分析手段によ
る分析結果を外部の指示に応じて出力する出力手段と、
を備え、前記各パチンコ機の状態や、パチンコホールの
営業状態を該パチンコホールの経営者等に報知するパチ
ンコホール管理システムにおいて、前記分析手段が、前
記パチンコホールの利益を評価するための利益評価値を
所定時間ごとに算出する評価値算出手段と、前記各パチ
ンコ機における入賞のし易さを示す指標値を、前記検知
手段により検知された遊技状態に基づいて、所定時間ご
とに算出する指標算出手段と、を備えたものであり、前
記出力手段が、前記評価値算出手段により算出された利
益評価値に応じ、入賞し易くするための釘調整、若しく
は入賞し難くするための釘調整の何れかを行なう旨の指
令を外部に出力する釘調整指令手段、を備えたもの、で
あることを特徴とする。
【0013】また請求項2に記載の本発明は、請求項1
に記載のパチンコホール管理システムにおいて、前記釘
調整指令手段が、前記評価値算出手段により算出された
利益評価値が、前回算出された際よりも下がっていなけ
れば、入賞し難くするための釘調整を行なう旨の指令を
外部に出力するもの、であることを特徴とする。
【0014】更に、請求項3に記載の本発明は、請求項
1または請求項2に記載のパチンコホール管理システム
において、前記パチンコホールが、複数機種の前記パチ
ンコ機を設置したものであり、前記分析手段が、前記パ
チンコホールの損益を機種ごとに求める採算判定手段、
を備えたものであり、前記釘調整指令手段が、前記指標
算出手段により算出された指標値が、前回分析した際よ
りも入賞し易くなっている機種に関し、前記採算判定手
段により求められた結果が損を示している場合には、該
機種の入れ替えを行なう旨の指令を外部に出力する入替
指令手段、を備えたもの、であることを特徴とする。
【0015】そして請求項4に記載の本発明は、請求項
1から請求項3に何れか記載のパチンコホール管理シス
テムにおいて、前記パチンコホールが、入賞時に遊技者
にとって有利な状態が創出される始動口、を備えたパチ
ンコ機を複数台、設置したものであり、前記検知手段
が、前記始動口に対する入賞を検知する始動入賞検知手
段、を備えたものであり、前記指標値算出手段が、前記
始動入賞検知手段により検知された始動入賞を所定時間
に亘って計数する計数手段、を備えたものであり、前記
釘調整指令手段が、前記評価値算出手段により算出され
た利益評価値が前回算出した際よりも下がっていれば、
対応する前記パチンコ機を始動入賞し易くするための釘
調整を行なう旨の指令を外部に出力し、一方、利益評価
値が前回算出した際よりも上がっていれば、対応する前
記パチンコ機を始動入賞し難くするための釘調整を行な
う旨の指令を外部に出力するものであることを特徴とす
る。
【0016】請求項5に記載の本発明は、請求項1から
請求項4に何れか記載のパチンコホール管理システムに
おいて、前記検知手段が、前記各パチンコ機が客によっ
て操作されているか否か、を検知する操作判定手段、を
備えたものであり、前記評価値算出手段が、操作判定手
段の検知結果に基づいて、前記パチンコ機を遊技してい
る客の総数を推定する客数推定手段、を備えたものであ
り、前記釘調整指令手段が、少なくとも前記客数推定手
段により推定された前記客の総数を、前記利益評価値と
して、前記指令を決定し外部に出力するもの、であるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項6に記載の本発明は、請求項5に記
載のパチンコホール管理システムにおいて、前記客数推
定手段が、前記パチンコホール内の様子を撮影するカメ
ラと、該カメラの撮影結果に基づき前記パチンコホール
にいる人の、数と場所とを認識する認識手段と、を更に
備え、前記客数推定手段により推定された前記客の総数
を、該認識手段による認識結果に基づいて修正し、前記
パチンコ機の前で実際に遊技をしている客の人数を求め
るものであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】請求項1に記載のパチンコホール
管理システムは、従来のものと同様、入賞の発生、貸出
玉数、賞球数等をパチンコ機ごとに検知する検知手段
と、この検知結果を所定時間ごとに分析する分析手段と
を備え、外部(当該管理システムを使用する者。通常、
そのホールの経営者)の指示に応じて分析結果を出力す
る出力手段と、を備えている。そしてこれに加え、評価
値算出手段と、指標値算出手段と、釘調整指令手段とを
備えている。
【0019】評価値算出手段は、少なくとも検知手段に
より検知された貸出玉数、賞級数等の遊技状態に基づい
て、パチンコホールの利益を評価するための利益評価値
を所定時間ごとに算出する。ここで利益評価値として
は、収益(以降、収益といえば金銭的な利益のことを言
うことにする)や、収益と因果関係のあるパラメータが
考えられる。収益を算出するには、客が玉貸機に投入し
た金額や、賞球として払い出した玉の数等から算出すれ
ば良い。収益と因果関係のあるパラメータとしては、客
の数や台の稼働率等が挙げられ、この内、台の稼働率
は、検知手段の検知結果から容易に算出できる。
【0020】指標値算出手段は、各パチンコ機における
入賞のし易さを示す指標値(例えば前記の始動入賞数や
ベース)を、検知手段により検知された遊技状態に基づ
いて、所定時間ごとに算出する。ここで「所定時間」と
は、評価値算出手段で記した「所定時間」と一致してい
なくても良い(以下、同様)。
【0021】そして釘調整指令手段は、評価値算出手段
により算出された利益評価値に応じて入賞し易くするた
めの釘調整、若しくは入賞し難くするための釘調整の何
れかを行なう旨の指令を外部に出力する。つまり請求項
1に記載のパチンコホール管理システムによれば、従
来、困難であった指標値の最適化(最適値の近傍にする
ことも含む)を、釘調整指令手段の発する指令に従って
釘調整することにより達成できる。例えば、近所にホー
ルができたときには、その影響が利益評価値に現れ(現
われない場合には、従来と同様に営業を行なえばいいこ
とを示している)、これに応じた指令が釘調整指令手段
より発生されるので、その指令に従えば良い。また、機
種入れ替えによってホールに設置された機種の内訳(例
えば機種Aが100台、機種Bが200台、……)が変
わっても、そのホールに自動的に対応できる。よって、
釘調整するための経験や勘が不要となる。
【0022】なお、釘調整指令手段の発する指示に従う
か否かはホールの経営者等の自由である。各台における
最大の利益を目指すのであれば、指令に従えば良い。ま
た釘の甘い台と厳しい台とを混在させるのであれば、指
標値の高いものと低いものとを意図的に作り、平均が最
適値の付近になるようにすると良い。そして利益は、各
台の利益評価値の合計等を利益評価値とすると良い。
【0023】分析手段が分析を行なう周期(つまり前述
の所定時間)については、評価値算出手段や指標算出手
段については1日ごとが良い。これは、ホールが通常、
午前中から深夜まで休みなく営業されるために、釘調整
は1日に1回しか行なえないことによる。また2日に1
度等のように長くするのは、あまり適切でない。という
のは、ホールの客足は曜日の影響を受け易いからであ
る。従い、1日に1回、検知結果を集計・分析し、この
分析結果を曜日毎に管理すると良い。この場合、釘調整
指令手段は、指標値(若しくは利益評価値)を昨日のも
のではなく、先週の同じ曜日の指標値(若しくは利益評
価値)と比較するべきである。つまりこの場合、前回の
指標値(若しくは利益評価値)の「前回」は「1週間
前」を意味する。
【0024】また曜日以外にも、例えばゴールデンウィ
ーク中や、盆休み中などのように休みの多い時期も特殊
な期間となるので、個別に分析すると良い。また、請求
項2に記載のパチンコホール管理システムの釘調整指令
手段は、利益評価値が減っていない限り、指標を下げる
旨の指令を発する。この指令に従うと、利益評価値が下
がらない限り、指標は下げられ続ける。この結果、その
ホールの利益評価値が下がることなく、最低の指標にな
る。一般に、指標を下げるほど、ホールはより多くの収
益が得られる。
【0025】よって、請求項2に記載のシステムによれ
ば、利益評価値を下げることなく、最大の収益が得られ
る指標値にすることができる。但し請求項2に記載の管
理システムは、利益評価値が下がった場合にどのような
指令が発せられるかが不明瞭である。例えば利益評価値
を機種ごとの人気とし、これが下がっていたら指標値を
上げるような指令を出すことにすると、人気のない台で
は、利益評価値が上がらないので、どんどん釘を甘くす
る旨の指令が発し続けられる可能性が高い。甘くしたこ
とにより遊技者は増えるであろうが、出玉が過多になり
がちなので利益は得られない可能性が高い。また不人気
のあまり客が付かないと、その機種はホール中で余分な
スペースを占めることになる。その台の償却が、終了し
ていれば良いが、さもないとこれもホールの損害とな
る。
【0026】ところで、人気がない理由としては、機種
に魅力がない、或は以前は人気があったが客に飽きられ
た等が考えられる。何れにしても機種に依存する部分が
大きい。このように人気のない機種は、新しい機種との
入れ替えを検討するべきである。ここで、管理システム
を請求項3に記載のようなものにすると、入れ替えの判
断を合理的に行なえる。
【0027】すなわち請求項3に記載のパチンコホール
管理システムは、複数機種のパチンコ機が設置されたパ
チンコホールを対象としたもので、分析手段が、機種ご
との損益を求める採算判定手段、を備え、出力手段が、
機種の入れ替えを行なう旨の指令(以下、入替指令とい
う)を外部に出力する入替指令手段を備えている。
【0028】入替指令が出力されるのは、指標算出手段
により算出された指標値が、前回分析した際よりも釘が
甘くなっている機種に対してであって、採算判定手段に
より求められた結果が損を示している場合に行なわれ
る。なお、釘が甘くなった主な原因は、厳しくなった場
合と同様、釘調整指令手段の指令に従って行なわれた釘
師等による釘調整にある。つまり、この指令に従って釘
を甘くしたにも拘らず、損をしている場合には、入れ替
えをする旨の指令を出力する。こうして人気のない機種
を排除することにより、ホール全体の営業効率も改善さ
れる。
【0029】よって請求項3に記載のパチンコホール管
理システムによれば、入替指令手段の発する指令に従え
ば、入れ替えをするか否かの判断にも、経験や勘が不要
となる。そしてホール全体の営業効率も改善も図れる。
釘配列を見直すことなく、損が出ていることを理由に機
種を入れ替えても、同様の効果が得られるとも考えられ
る。しかし、入れ替えはコストが掛かるし、またホール
の環境が変わるので、当該管理システムにより発見され
た各台(若しくは機種毎)の最適値を放棄することにも
成りかねない。従い、できる限り釘調整でその機種の営
業成績を改善するのが良い。この点、請求項3に記載の
管理システムによれば、釘調整による改善を図り、なお
も損が出た場合に入替指令を発するので、慎重を期した
ものとなる。
【0030】なお、これでは1度だけ釘を甘くして利益
が出なければ入れ替えをするという様に読み取れ、損が
出たらすぐに機種を入れ替える場合と大差がないように
も思えるが、そうではない。これは、指令どおりに釘調
整を行なうのが困難であることによる。例えば、指標値
としてベースを採用したケースを例にすると「ベースを
5%上げろ」という指令が釘調整指令手段から発せられ
ても、実際に釘調整によって5%上げるのは、熟練した
釘師でも極めて難しい。3%しか上がらなかったり、1
0%近くまで上がってしまったりする。3%しか上がら
なかった場合には、損益を判断せず、更に同じ指示を発
するように入替指令手段を改良すれば、適切な入替指令
が発せられるようになる。一方、上がり過ぎた場合に
は、確実に損益に影響を与える(この例では指標がベー
スであるから、これが上がり過ぎると通常、収益は下が
る)ので、入替指令手段から「入れ替えをせよ」という
指令が出る。この指令は、十分に釘を甘くしたにも拘ら
ず出されたものであるから、この入替指令に従ってもか
まわない。
【0031】また釘調整指令手段は、指令として指標値
の上げ下げだけを出すようにし、釘師等が釘を甘くする
度合、つまり指標値の上げ幅を加減することによっても
調整できる。例えばベースが指標値であって、下げ幅
(つまり釘を厳しくする度合)は5%としている場合
に、上げ幅は10%として釘調整をする。これは前述
の、ベースが10%上がってしまった場合を意図的に行
なったことになり、出される指令は、信頼性の高いもの
となる。
【0032】更なる改善策として、たとえ損が出ていて
も、それが前回よりも縮小されていれば、入替指令を出
さないようにしても良い。また更に、指標値の上昇度
(入賞がし易くなった度合)と、損が縮小された度合と
を勘案し、更に指標値を上げれば利益が出るという予想
ができたら入替指令を出さないようにしても良い。また
例えば1ヶ月の猶予期間を設定し、この間、入賞のし易
さが上昇され続けても利益が出なかったときに、入替指
令を出すようにしても良い。
【0033】上の説明では、入賞のし易さの指標値とし
てベースを採用した例を示したが、始動口を備えたパチ
ンコ機が複数台、設置されたホールであれば、始動入賞
数を指標値にすることも可能である。この場合には、請
求項4に記載の管理システムのようにすれば良い。
【0034】すなわち請求項4に記載の管理システムに
おいては、検知手段が、パチンコ機の備える始動口に対
する入賞を検知する始動入賞検知手段を備えている。そ
して指標値算出手段が、始動入賞検知手段により検知さ
れた始動入賞を所定時間に亘って計数する計数手段を備
え、釘調整指令手段は、この計数結果に基づき、始動口
を備えるパチンコ機の釘を甘くするか厳しくするかの指
令を外部に出力する。つまりここでは指標値として、少
なくとも始動入賞数を採用している。
【0035】こうすると、始動口付きのパチンコ機は、
所定時間に亘り発生した始動入賞の回数が計数され、釘
調整指令手段は、この計数値が前回よりも減少している
台について、次のような釘調整をする旨の指令を外部に
出す。すなわちその台の利益評価値が前回よりも下がっ
ていれば、始動入賞数を増やすように指令を出す。この
場合、釘師は、その台において、より多くの玉が始動口
の方向へ誘導される様にする等すれば良い。逆に、利益
評価値が上がっていれば、釘調整指令手段は、始動入賞
数を減らすように指令を出す。この場合、釘師は、例え
ば始動口付近の釘を調整して玉が始動口に入り難くすれ
ば良い。
【0036】こうすることによりそのパチンコ機は、利
益評価値が下がらない程度まで始動入賞の回数が下げら
れる。つまりそのパチンコ機に関し、ホールがその時点
で最大の利益が得られる最適の始動入賞数となる。従っ
て請求項4に記載のパチンコホール管理システムによれ
ば、始動入賞数という、釘師にとって釘調整のし易い指
標に基づいて、ホールに最大の利益をもたらすことがで
きる。
【0037】また請求項3に適用した場合には、始動入
賞を指標として入替指令手段が入替指令を出しても良
い。すなわち、始動入賞の回数が、前回分析した際より
も増えている機種に関し、採算判定手段により求められ
た結果が損を示している場合には、入替指令を出力する
ようにすると良い。
【0038】なお始動入賞は、遊技者にとって気付き易
いものである。従い始動入賞数を指標とし、これを減ら
す方向に釘調整すると、客に嫌われる可能性がある。利
益評価値が収益そのものを表すように当該管理システム
を構成すれば、客に嫌われてパチンコホールの入場者数
が減ったとしても、収益が下がらないように釘調整が行
なわれる訳であるから、問題はないようにも思える(客
により遊技の巧拙があるので、客数と収益との間の相関
は必ずしも強くない。従い、客数が最大でなくても収益
が最大となるような指標値はありうる)。
【0039】しかし、これは短期的な見方で、長期的に
は収益を減少させる虞がある。つまり、ホールでは各パ
チンコ機で使用される玉を循環させている。その形態は
ホールによって多少異なるが、遊技者から打ち込まれた
玉を回収し、洗浄して再びパチンコ機や玉貸機に対して
供給する、という部分は共通している。従って、客が少
ないと玉の流れが少なくなり、玉が洗浄される頻度が減
ってしまう。これは玉の状態を悪化させることになり、
ホールにとって大きな損害である。ときには玉を錆びさ
せてしまうことすらある。
【0040】また、遊技者の心理上からも客数は多い方
が良い。客が少ないと、自由に台を選べたり、隣の客に
気兼ねすることなくのびのびと遊技できるという利点は
あるものの、盛況なホールで行なう方が楽しいものであ
る。客が多ければ、必ずどこかの台で大当り等の事態が
発生し、玉の排出音、台の発する電子音、ホール内で行
なわれる放送等で非常に賑やかになる。大当りになった
当人はもちろん、当事者でない客も気分が高揚する。ま
た請求項4のように指標値として始動入賞数を採用し、
利益評価値を収益にすると、始動入賞数が減少されたこ
とを敏感に察知した遊技者が逃げてしまい、収益が下が
るまで客が減って初めて始動入賞し易くする指令が出る
ことも有り得る。これでは手遅れである。
【0041】このように、信頼を損ねたり或は嫌われた
りして客足が遠退くと、再び客を呼び戻すには大変な時
間と労力が掛かる。そこで、収益そのものではなく、客
の数を利益評価値にすると良い。これを示したのが請求
項5の管理システムである。すなわち請求項5に記載の
パチンコホール管理システムでは、請求項1から請求項
4に何れか記載のパチンコホール管理システムにおい
て、検知手段が、操作判定手段を備え、評価値算出手段
がパチンコ機を遊技している客の総数を推定する客数推
定手段を備え、釘調整指令手段は、少なくとも客数推定
手段により推定された客の総数を、利益評価値として、
指令を決定し外部に出力する。
【0042】操作判定手段は、各パチンコ機が客によっ
て操作されているか否かを検知するもので、この検知結
果を元にして客数推定手段が、実際に遊技している客数
を推定する。これを、請求項4に記載の始動入賞数を指
標値とする管理システム、に適用した場合について説明
すると次の様になる。すなわち、釘調整指令手段は、客
数が前回よりも減っていれば、始動入賞数を増やすよう
に指令を出す。逆に、客数が増えていれば、始動入賞数
を減らすように指令を出す。
【0043】従い、請求項4に記載のパチンコホール管
理システムによれば、客を減らさない範囲で、最も入賞
のし難い釘配列にすることができる。従い、玉はホール
内を盛んに循環され、健全な状態に保つことができる。
なお客数と収益との相関は必ずしも強くないと述べた
が、極めて強くなる場合ももちろんある。この場合は収
益も最大にすることができる。
【0044】また客数は、ホール全体ではなく、機種ご
とに推定すると良い。通常、ホールには複数の機種が設
置されており、機種によって人気が異なるからである。
但し、操作判定手段の結果からでは、客数を正確に推定
できない。例えば、遊技者が多くて所望の台にて遊技が
できない場合には、台の近傍で待っている客もいる。こ
うした客は歓迎できるので数えるべきであるが、操作判
定手段に基づいて推定することはできない。その一方
で、一人で複数台のパチンコ機を遊技している場合に
は、稼働している台数分を客数と推定してしまう。2台
以上のパチンコ機を操作するには、パチンコ機の発射ハ
ンドルをコイン等で固定する等の方法がある。こうした
遊技客は他の客にとって迷惑であるので、このような遊
技をする者が常連にいることで、ホールの評判が落ちる
可能性すらある。客数が減っていないと思ったら実はそ
の機種だけで数人減っていた、ということもある。
【0045】このように客数を正確に推定できないと、
釘調整指令手段が発する指令の信頼性が落ち、適切な釘
調整ができなくなってしまう。請求項6に記載のパチン
コホール管理システムでは、客数推定手段が、ホールの
様子を撮影するカメラ、及びこのカメラにより撮影され
た画像に基づきホールにいる人の、数と場所とを認識す
る認識手段、を備えており、操作判定手段に基づき客数
推定手段が推定した客数を、認識手段による認識結果に
基づいて修正しパチンコ機の前で実際に遊技をしている
客数を求めるようにしたものである。
【0046】カメラでホールの様子を撮影すると、遊技
をしていない客や、稼働はしているが前方に誰も座って
いないパチンコ機が画像として当該管理システムに入力
される。この画像と操作判定手段が判定した各パチンコ
機の操作状況とから、実際にパチンコ機の前にいて遊技
をしている客を数えられる。ハンドルがコインで固定さ
れる等して、遊技はされているものの、前方に遊技者が
いない台については、その人数を数えないようにでき
る。
【0047】なおカメラと認識手段のみで客を数えよう
とすると、パチンコ機の前で座っているだけで遊技をし
ない客まで計数してしまう。よって、請求項6に記載の
客数推定手段のように認識手段の認識結果と操作判定手
段の判定結果とを総合して判断するのが良い。
【0048】従い、請求項6に記載のパチンコホール管
理システムによれば、正確に客数を推定できるので、こ
れを利益評価値として指令を発する釘調整指令手段の信
頼性を維持することができる。以上、請求項5及び請求
項6においては客数を利益評価値として扱ってきたがこ
れ以外のパラメータを利益評価値としても良い。例え
ば、既に述べたパチンコ機の稼働率を採用しても良い。
ただしこの場合は、操作判定手段の判定結果に基づいて
推定した客数に似通ったものになることが予想される。
或は、幾つかのパラメータを変数とする評価関数を導入
しても良い。簡単な例としては、複数のパラメータの重
み付き平均である。例えば、収益も客も最大にしたいが
どちらかと言うと客数を増やしたいと言う場合には、両
者に4:6の割合で重みを付けて平均値を出すと良い。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図1は、本発明のパチンコホール管理システム
1の構成を、これが適用されたパチンコホールHの一部
と共に表す概略構成図である。本図に示すように、パチ
ンコホールHには、複数のパチンコ機3を列設してなる
パチンコ島5が、複数、平行に配置されている。このパ
チンコ機3には、1台ずつ固有の番号が付けられてい
る。この番号を以下、台番号と言う。各パチンコ機3の
前方には、遊技者が座るために椅子7が設置されてい
る。ここで、斜線にて表示されているのが客が座ってい
る椅子7を示し、白丸は空席を表している。このほかに
椅子7は、島5から離れた箇所9にも設置されている。
ここは所望の台3が空くのを待つための席(以下、待機
席9という)である。また三角形で表されているのは、
椅子7に座っていない客である。客Aは客Bの遊技を後
ろで見物している客で、客Cは移動している客である。
【0050】各台3はマイクロコンピュータ(図示しな
い。以下、マイコンとも言う)を備えており、パチンコ
で遊技をする上で必要となる処理を行なうと共に、別室
11に設けられたホールコンピュータ13に対して、そ
の台3における遊技に関する情報を送信している。この
情報は、各台3に設けられた入賞センサ15や玉流量セ
ンサ17等により検知される。より具体的に言うと、入
賞センサ15は各パチンコ機3にて発生した、始動口
(後述)への入賞や、大入賞口(後述)への入賞等をカ
ウントし、玉流量センサ17は島の上部からパチンコ機
3へ供給された玉(セーフ玉)の数や、客がパチンコ機
3に対して打ち込んだ玉(アウト玉)の数をカウントし
ている。これらの情報は、信号としてケーブル19を介
してホールコンピュータ13へ送信される。ホールコン
ピュータ13にて、各台のアウト玉とセーフ玉の数を集
計すると、その台における収益が分かる。すなわち、セ
ーフ玉がアウト玉よりも多ければ、遊技者が得をしたこ
とが分かり、セーフ玉の量がアウト玉の量以下であれ
ば、遊技者が損をしたことが分かる(但し等価交換の場
合)。これを行なう処理が本発明の採算判定手段に相当
する。
【0051】またホールコンピュータ13に送られる情
報としては、この他にもパチンコ機3が操作されている
か若しくは未操作中かを示す情報も送信される。これを
操作情報と言い、発射ハンドル(後述)が回動されてい
るか否かを検知したり、マイコンが遊技用の処理を行な
っているか否かを判定することにより分かる。
【0052】なお、島5の間や待機席9の前方に四角形
で表されているのは、ホールHの天井に設置されたビデ
オカメラ21である。ビデオカメラ21は下方、つまり
ホールH内を撮影するように設置されており、複数台を
分散配置させることにより、ホールHの全体を監視可能
にされている。このビデオカメラ21もケーブル19を
介してホールコンピュータ13に接続されており、撮影
された画像が送信される。
【0053】ここでパチンコ機3について図2を用いて
説明する。図2はパチンコ機3の前面を表す説明図であ
る。本図に示すように、パチンコ機3は、遊技域に釘2
3が分散配置されており、発射ハンドル24を操作する
ことにより遊技域に打ち込まれた玉は不規則な動きをし
つつ流下する。また遊技域の中央上部には、様々な画像
を表示する液晶表示装置(以下、表示装置という)25
が配設されており、その下方には大当り時に開放される
アタッカー27を備えた変動入賞装置29が配設されて
いる。
【0054】表示装置25には、始動口31a、31
b、31cの何れかに遊技玉が入賞すると、数字及びア
ルファベットからなる3つの図柄Z1、Z2、Z3が夫
々所定時間だけ変更して表示され、図柄Z1、Z3、Z
2の順で停止される。停止されたときの図柄がすべて同
じ(例えば「111」や「BBB」)になっていると、
アタッカー27が開かれ、大当りとなる。アタッカー2
7内は大入賞口と呼ばれ、他の入賞口に比べ大きくされ
ているために、入賞し易く、遊技客は大量の出玉を望め
る。大当りは、大入賞口に10球入賞するか、約30秒
経過するとアタッカー27が閉じて終了する(これを1
ラウンド終了と言う)。但し、大入賞口の中にあるVゾ
ーン33に入賞すると、閉じられたアタッカー27が再
び開かれ次のラウンドが開始される。これは最高15回
まで繰り返される。
【0055】前後するが、入賞センサ15は、始動口3
1a〜31cや大入賞口に対する入賞を検知し、マイコ
ンがその回数、つまり始動入賞数をカウントしている。
つまり入賞センサ15が本発明の始動入賞検知手段に相
当し、マイコンの行なうカウントの処理が計数手段とし
ての処理に相当する。一方、玉流量センサ17は、これ
らの入賞に伴って客に払い出されるセーフ玉と、客がパ
チンコ機3に打ち込んだアウト玉とをカウントしてい
る。このセーフ玉のアウト玉に対する割合がベースであ
る。つまり、パチンコ機3の備えるマイコンは、当該パ
チンコ機3における始動入賞数とベースとをホールコン
ピュータ13に送信していることになる。
【0056】ここで図1に戻りホールコンピュータ13
について簡単に説明する。ホールコンピュータ13は、
CPU33と、CPU33が実行する制御プログラムを
格納するROM(図示略)と、CPU33が処理するデ
ータを一時的に記憶するRAM(図示略)と、ホールH
全体の遊技状態や、分析結果等を画面に表示するための
ディスプレイ39と、パチンコ機3からの信号を受信す
るための入力インタフェース41と、分析結果等を保存
するための外部記憶装置43と、分析結果等を印字する
プリンタ等が接続される出力インタフェース45と、こ
れら各部を接続するバス47と、を備えている。
【0057】このホールコンピュータ13には、各台3
から送られて来る、入賞センサ15や玉流量センサ17
等による検知結果に基づき、始動入賞数、ベース等のデ
ータが作成され、外部記憶装置43に記録されて行く。
これらのデータは各台3の釘23の調整(以下、単に釘
調整と言う)を行なう際の重要な指標となる。図2から
分かるように釘23の配列は、始動口31a〜31cを
はじめとする入賞口への玉の入り易さに影響を与えるか
らである。これらの指標が大き過ぎると、ホールにとっ
て不利となり、客は増えるが、利益は最大ではないかも
しれない。一方、指標を小さくすれば当面、利益は出る
が客に嫌われる可能性がある。
【0058】そこでホールコンピュータ13では、客の
人数に基づいて「人気度」という値を算出し、これが大
きい(つまり人気が高い)機種については釘23を厳し
くする旨の指示を出し、人気度が小さい機種については
釘23を甘くするような指示を出す。ここで、まず遊技
客を数える処理について説明する。
【0059】遊技客を数えるためにホールコンピュータ
13では、パチンコ機3が送信する操作情報と、ビデオ
カメラ21により撮影された映像とから検知する。前述
したように、操作情報とは、その台3が操作されている
か否かを表すので、これのみから遊技客の数は分かりそ
うであるが、こうすると次のような問題がある。すなわ
ち、ホールHの客は、遊技をしている人以外にも、島5
の間にある通路や、待機席9にいる客もいるからであ
る。またパチンコ機3が操作されているからといって、
そのパチンコ機3の前方に人が座っているとは限らな
い。発射ハンドル24がコイン等で固定されて、玉を打
ち続けているだけかもしれない。従って、操作情報のみ
から客の数を推定すると、その値は極めて不正確なもの
となる。そこでビデオカメラ21によって撮影された実
際のホールHの光景を用いて、この値を補正をするので
ある。
【0060】なお、これとは逆に、ビデオカメラ21の
映像のみを元に客の数を推定しようとすると、椅子7に
座って休憩しているだけの客まで数えてしまう。そこ
で、操作情報と、ビデオカメラ21の画像とを併用する
のである。まず図3は、操作情報を集計するための操作
情報集計処理のフローチャートである。本処理は1分ご
とに起動されるものとする。本処理が起動されるとまず
ステップ(以下、Sと記す)110にて操作情報、すな
わちそのパチンコ機3が操作中か未操作中かを表す情報
を各台3から受信する。例えば、ホールHにパチンコ機
3が1000台あれば、1000台分の情報を順次受信
する。そしてS120にて各台3が操作中が否かを判定
する。操作されていなければS130に進み未操作時間
を累積する。未操作時間はその台3が操作されていない
状態の継続時間であり、S130を行なう都度、当該操
作情報集計処理の起動周期、つまり1分ずつ累積されて
行く。一方、操作されていれば、S140に進み、累積
時間がリセットされる。
【0061】続くS150では、全ての台3から操作情
報を受信したか否かを判定し、未受信の台3があればS
120に戻る。完了していればS160に進み、操作情
報表を作成する。操作情報表とは、台3の番号と、その
操作情報、並びに未操作時間を対応可能にしたもので、
次のようなものとなる。
【0062】
【表1】
【0063】[表1]の「操作状態」の欄は、「1」が
その台3が操作されていること、「0」はその台3が未
操作であることを示している。また「未操作時間」の欄
は、「操作状態」の欄が0、つまり操作されていない機
種について、未操作の時間を示しており、例えば台番号
5の台3は5分間、操作されていないことを表してい
る。
【0064】こうして操作情報表の作成が完了すると、
本処理を終了する。つまり操作情報集計処理では、各台
3の操作状態を検知する本発明の操作判定手段に相当す
る処理を行なう。次に、ビデオカメラ21の撮影した画
像から客数を推定し、更に操作情報表を考慮して客数を
推定する客検出処理を示す。図4はそのフローチャート
である。この処理は操作情報集計処理と同一周期、つま
り1分ごとに行なわれるものとする。なお、外部記憶装
置43には、ホールHが開店する前の、客が全くいない
状態の画像が2値化されて(未開店画像と言う)記録さ
れているものとする。
【0065】本処理が起動されるとまずS210にて各
ビデオカメラ21の映像を順次、取り込む。これらの画
像は2値化され(以下、2値画像と言う)、外部記憶装
置43に記録される。S210で1台のビデオカメラ2
1が撮影したときのホールHの様子を図5に示す。この
ビデオカメラ21は、島5aと島5bの間の通路の上方
に設置されたもので、設置場所を中心とする10台のパ
チンコ機3(より詳しくは島5aの台番号1〜5のパチ
ンコ機3、島5bの台番号11〜15のパチンコ機
3)、及びその間にいる客の様子を撮影するためのもの
である。その他の台番号のパチンコ機3は、他のビデオ
カメラ21によって撮影される。丸や三角形の意味は図
1と同じである。
【0066】次に、S220に進み、パターン認識を行
なう。ここでは、S210で取り込んだ2値画像と未開
店画像との排他的論理和を演算する。こうすると、パチ
ンコ機3や椅子7等を除いたものが画像情報として残
る。それは客、椅子7の傍らに置かれた荷物、ドル箱等
である。画像情報なので、これらが存在する位置や、移
動の様子から判断して更に分類できる。例えば、場所に
より椅子7に座っている客と、待機席9に座っている客
とは区別できる。また撮影する度に位置を変えるのは、
通路等を移動中の客、椅子7のない位置に停滞している
のは見物をしている客である。
【0067】この結果から次のような客検出表を作成す
る(S230)。
【0068】
【表2】
【0069】この[表2]は、[表1]と同様、縦に
「台番号」を取り、ホールHの全パチンコ機について
「機種」、「着席客」、「停留客」、及び「移動客」を
示している。この作成のためにS210にて各ビデオカ
メラ21から受信し、S220にて認識された各客数を
統合している。
【0070】まず「機種」は、その台番号のパチンコ機
3がどんな機種であるかを示している。通常、パチンコ
ホールには複数種類の機種が設置されている。ホールH
も同様であり、この表では台番号1〜10が機種A、台
番号11以降が機種Bであることを示している。「着席
客」は、パチンコ機3の前方に座っている客である(待
機席9に座っている客は含まない)。「停留客」は、パ
ターン認識の結果、ほぼ同一の箇所に留まっている人で
ある。図1で言うと、客Aが停留客である。「移動客」
は、前回、つまり1分前のパターン認識結果と比較し
て、位置が変わっている人を言う。但し、図5に示した
ような、通路の両側に異なる機種を配置している箇所で
は、客Cの位置が変化していても、どちらの機種の通路
客かが分からないので、双方の通路客としてカウントし
ている。
【0071】また、待機席9や島5の端部にいて、台3
が空くのを待っている客は、「待機客」として他の客と
は別に扱い、その総数をカウントしておく(S240:
この値をwとする)。なおホールHには店員もいる。こ
こでは、店員を全て待機客と見なし、予めその数をホー
ルコンピュータ13に入力しておき、求められた待機客
数wから減算する。以上、S220及びS230の処理
が本発明の認識手段としての処理に相当する。
【0072】続いてS250に進み、図3に示した操作
情報集計処理にて作成した操作情報表を取り込む。そし
て[表2]、及び[表1]のデータを、機種別に集計し
て次のような機種評価表を作る(S260)。
【0073】
【表3】
【0074】[表3]の「着席客」は、例えばxA は、
機種Aのパチンコ機3すなわち[表2]に示した台番号
1〜10の台3の着席客の欄を合計したものである。
「遊技客」は、[表1]の「操作状態」の欄と[表2]
の「着席客」の欄との論理積を取ったときの「1」の個
数を表す。これは操作されている機種Aの中で、ビデオ
カメラ21によって人がその前に座っていると認識され
た台3の数を表す。「無効客」は[表3]における「着
席客」から「遊技客」を引いたものとなっている。つま
り zA=xA−yA zB=xB−yB : : である。無効客は、台3の前に座っているが操作をして
いない人の数を表している。「停留客」及び「移動客」
は夫々[表2]の「停留客」及び「移動客」を機種毎に
合計したものとなっている。そして[表3]のxA、x
B、xC、……の合計をXと表し、yA、yB、yC、……の
合計をYと表すように、全機種の合計を各アルファベッ
トの大文字で表す。
【0075】以上から、[表3]を作成した時点におけ
るホールH全体にいる客の総数Sは次のようになる。 S=X+U+V+w つまり、[表3]を作成する過程で算出された変数の値
の合計(但しX=Y+ZなのでY及びZはない)に待機
客数wを加えたものとなっている。こうして[表3]つ
まり機種評価表が作成されると、S270に進んで機種
評価表を外部記憶装置43に保存し、本処理を終了す
る。前述のように本処理は1分ごとに起動されるので、
1時間に機種評価表が60個ずつ保存されて行く。
【0076】以上で客の人数に関する前処理的な処理が
終了する。次に、これを元に釘調整をいかにすべきかを
指示する処理について説明する。図6は、この処理を行
なう釘調整指令処理を示すフローチャートである。本処
理は、外部から指示を受けて起動されるものとする。一
般的に釘調整は深夜に行なわれるので、ホールHの閉店
後に、ホールHの経営者等が、ホールコンピュータ13
に対して所定の操作を行なうことにより起動される。
【0077】本処理が起動されると、まずS310にて
外部記憶装置43から、その日に作成された機種評価表
を読み込む。例えば、ホールHの営業時間が13時間と
すると、1日分の機種評価表は、60個(分)×13時
間=780個ある。この780個の機種評価表を読み込
むと、S330にて人気度を算出する。人気度の算出の
方法を図7に示す。
【0078】図7は人気度の算出の手順をフローチャー
ト風に示したものである。まずS510にて、780個
の機種評価表から、遊技客数、移動客等を推定する。こ
こでは、各分毎の遊技客Y、移動客V等を合計し、各客
数の延べ人数を算出する(添字G をつけ夫々、遊技客Y
G、移動客VG等と表す)。こうすると、1つの台3にお
いて、次々と遊技者が交代して大勢の人が遊技を行なっ
た場合と、一人の客が継続して長時間、遊技した場合と
の区別がつかないが、反面、1人の人が次々と台を変え
て遊技した場合を、多人数と誤計測することがない。
【0079】こうして合計値が求まるとS520に進
み、人気度の算出式を決定する際の基準値αを求める。
本処理では人気度の算出式として2通りの式を用いる。
この2つの式の内、どちらを求めるかを決めるのに基準
値αが使用される。 α=(機種Aの台数)÷(全台数) 上式にて基準値αが算出されると、S530にて、全て
の客数に占めるその機種の客数の割合(以下、正規客数
と言う)が、基準値α以上か否かを判定する。正規客数
が、基準値α以上であればS540に進む(なお本図で
は機種Aの正規客数xAG/XG を記載。実際には全ての
機種に対し本処理を順次、行なうが機種Aにて代表させ
て説明する。以下、同様)。正規客数を基準値αと比較
することは、次のような意味がある。もし、ホールHに
入って来た客が全ての機種に均等に散らばって、遊技を
すると、正規客数は基準値αに等しくなる。正規客数の
方が大きいと言うことは、機種Aに他機種よりも多い割
合で客が付いていることになる(全機種が同数、ホール
Hに配置されていれば、正規客数を用いずXG で比較し
ても良いが、一般に設置台数は機種により異なるので、
このようにする)。
【0080】ところが、人気度はこれから求めるもので
あるから、人気度を元に2つの算出式の内のどちらを用
いて人気度を求めるかを定めることができない。そこ
で、正規客数と基準値αとを用いて、その機種が人気の
あるものかないものかを求めるのである。
【0081】こうしてS530で人気があると判定され
ると、S540にて人気度εを次式で求める。 ε=yAG/YG+β・uAG/UG+γ・vAG/VG+δ・
wG/S β、γ、δは、各変数に付けた重み(何れもプラス)
で、β=1/10、γ=1/50、δ=1/50等とす
る。つまり、S540では遊技客yAG、停留客uAG、移
動客vAG、並びに待機客wGを全て人気に対するプラス
要因と評価して人気度εを算出している。
【0082】一方、S530で人気がない(少なくとも
機種Aには空きがある)と判定された場合には、S55
0に進み、人気度εを次式で求める。 ε=yAG/YG+β・uAG/UG−γ・vAG/VG−δ・
wG/S S540の式との違いは、項γ・vAG/VG及び項δ・
wG/Sがマイナス要因となっている点である。待機客
数wは、台3が空いているにも拘らず遊技をしないこと
を意味しているので、マイナス要因として扱い、また、
移動客vAGについては、客は人気のない台3の前方を通
路としてホールH内を移動すると考えられるので、この
ような式となっている。以上の手順をホールHの全ての
機種について完了するとεの算出は完了する。このεは
外部記憶装置43に保存される(S560)。このよう
に2種類の算出式のいずれかを用いてεが算出される。
これが、本発明の評価値算出手段としての処理に相当す
る。
【0083】ここで図6に戻り、S340に進む。こう
して算出された人気度εと、Εとを比較する。ここでΕ
は1週間前の人気度εである。つまり、本日算出された
人気度εを1週間前のそれと比較する。もし人気度εが
下がっていれば、S350に進み、その機種のベースb
が、ベース上限値bM より小さいか否かを判定し、小さ
ければ、S360にてベースbを増加させる指示を行な
う旨を示すフラグを立ててS370に移行する。ベース
bが上限値bM より大きければ、S360を飛ばしてS
370に進む。
【0084】S370では、その機種の始動入賞回数s
(以下、単に始動数sと言う)が、始動数上限値sM よ
り小さいか否かを判定し、小さければ、S380にて始
動数sを増加させる指示を行なう旨を示すフラグを立て
る。始動数sが上限値sM より大きければ、S380を
飛ばしてS390に進む。
【0085】一方、S340で、本日の人気度εの方が
1週間前よりも大きい(人気が上がっている)と判定さ
れたときにはS400に進み、その機種のベースbが、
ベース下限値bm より大きいか否かを判定し、大きけれ
ば、S410にてベースbを減少させる指示を行なう旨
を示すフラグを立ててS420に移行する。ベースbが
下限値bm より小さければ、S410を飛ばしてS42
0に進む。
【0086】S420では、その機種の始動数sが、始
動数下限値sm より大きいか否かを判定し、大きけれ
ば、S430にて始動数sを減少させる指示を行なう旨
を示すフラグを立てる。始動数sが下限値sm より小さ
ければ、S430を飛ばしてS390に進む。
【0087】S390では、S360、S380、S4
10、S430にて立てられたフラグに従って、指示を
付加した上で、各機種ごとにその日の状態を集計した表
を作成し、出力インタフェース45から出力する。な
お、ベースbが上限値bM に達している場合、及び始動
数sが上限値sM に到達している場合には、上限値に達
している旨の警告がなされる。また、ベースbと始動数
sについては各台毎にその日の値を示す。出力インタフ
ェース45にプリンタが接続されていれば、紙に印字さ
せることができる。この様子の一例を[表4]に示す。
【0088】
【表4】
【0089】[表4]は、1機種に対して縦3列を用い
て、指示と各台のベース及び始動数を示している。例え
ば機種Aは、ベース、始動数を共に増加させる旨の指示
がされている。一方、機種Bは、ベースについては増加
させ、始動値については上限に達していることを示して
いる。なおベースの単位は%であり、始動数は発射玉5
00発当りの始動回数を示している。
【0090】つまり、釘調整指令処理では、本日の人気
度を1週間前の人気度と比較し、下がっていれば、ベー
スbや始動数sを増やし、上がっているか若しくは変化
がなければ減らすよう、指示を出す。この指示に従うに
は、釘調整を行なう。但し、これのみの基準で出された
指示に盲従していると、例えばベースbを上げ過ぎてし
まい、ホールHが損害を出す虞がある。そこで、上げる
指示を出す場合には、現在のベースbがその上限値bM
よりも少ないことを確認した上で指示を出し、上限値b
M よりも多ければ出さない(始動数sも同様)。またこ
れらを下げる際には夫々の下限値よりも大きい場合にの
み、下げる指示を出す。これらの指示に従って釘調整を
行ない、それが達成されていくと、ホールHの客は減る
ことがない。
【0091】ここで重要となるのが、上限値bM、sM の
設定値である。これは、収益が得られるレベルに設定し
ておけば良い。収益が出ているか否かを機種別に調べる
のが本発明の採算判定手段であるが、これは玉流量セン
サ17の検知したアウト玉とセーフ玉とから算出できる
ので、ベースbや始動数sの設定と異なって容易であ
る。一方、下限値bm、sm は、厳密に設定せずとも、そ
れよりも大きな値で人気度εが減少し始めることが予想
されるので、低めに設定しておく。もし、人気度εが減
少することなく、下限値bm、sm に到達したら、これら
の設定値が大き過ぎることを意味しているので、設定し
直して小さくすると良い。なぜなら、ホールH側として
は極力、ベースb及び始動数sは小さくしたいからであ
る。ベースb及び始動数sが小さいと、客は勝つのが困
難になり、ホールHは利益を得易くなる。但し小さくし
過ぎると、客に嫌われるので、加減が難しい。
【0092】本処理は、この加減の指示をするのであ
る。そしてS390では単に「ベースbを上げろ」等と
命令するのではなく、台3ごとにベースbや始動数sを
表示するので、どの台3の指標を上げるかを選択するこ
とができる。単純に考えると、指示が出された全ての台
3を均等に上げれば良さそうであるが、実際には、釘調
整は極めて困難な作業のため、希望通りには上がらな
い。微妙な調整は不可能といっても良いほどである。そ
こで[表4]を例にとると、機種Aのベースbを上げる
には、10台ある機種Aの内、最もベースbの低い台番
号3のパチンコ機3のみを大幅に増えるよう釘調整す
る。もちろん、これに反して、10台のベースbが均等
に上がるように努力しても良いし、最もベースbが多い
台番号5のパチンコ機3を更に上がるよう釘調整しても
良い。
【0093】また、ベースbや始動数sが夫々の上限値
bM、sMに到達してしまった場合には、その機種は、ホ
ールHにとって損害を生む機種なので、入れ替えを検討
すべきである。例えば[表4]の機種Bは、ベースbは
増加させる旨の指示が出ているが、始動数sは上限値に
達している。この指示がなされていることは、人気度を
上げるにはなおも始動数sを上げるべきだが、既に機種
Bに関しては損害が出ていることを意味している。従
い、機種Bは入れ替えを検討した方が良い。つまりS3
90の処理は本発明の入替指令手段としての処理に相当
する。
【0094】このように、本処理によって、釘調整が容
易になる。従来は、ホールにとってベースbや始動数s
をどんな値にすべきかは重要なノウハウであり、また台
入れ換えを行なう度に、入れ換えを行なわなかった台も
影響を受けるので、長年の経験や勘が必要とされてき
た。これに対し、ホールコンピュータ13が行なう前記
の釘調整指令処理の発する指示に従って釘調整をすれ
ば、そのときのホールHの状態に合せた指標にできる。
たとえ、新台を入荷したり、近所に新たなホールが開店
しても、順次、指標がその環境に適合した値に推移され
て行くよう、指示が出される。人気度εを用いて、機種
毎に評価をしているため、機種の入れ換えの時期も判定
できる。人気度εは基本的には、客の数であるため、客
の数が減らないようにもできる。
【0095】以上、本発明の実施例として、パチンコホ
ール管理システム1について説明してきたが、本発明は
この実施例に何等限定されるものではなく様々な態様で
実施しうる。例えば、釘調整処理のS340において、
1週間前の人気度εと比較したが、別の時点の人気度と
比較しても良い。例えば、前日と比較しても良いし、ま
た当日が祝日等の特別な日であれば、1年前の同日と比
較しても良い。
【0096】なお、このパチンコホール管理システム1
の備えるパターン認識処理を用いることにより、次のよ
うなことが可能となる。例えば、[表3]の無効客に対
応する客が座っている台3は、[表1]と[表2]とか
ら分かる。具体的には[表1]の操作状態の欄が「0」
で且つ[表2]の着席客の欄が「1」である台3を探せ
ば良い。この両表からは台番号3のパチンコ機3に座っ
ている人が該当する。つまり、椅子7に座っているだけ
で遊技をしない人がいる台3を特定できるので、店員に
指示を出し、注意に行かせることができる。これには、
指示者を別室11に配備して、座っているだけの台を例
えばディスプレイ39にその台番号を表示させ、肉声で
指示を出しても良いし、合成音声で、その台3に最寄り
の店員に台番号3に急行するよう、指示を出しても良
い。
【0097】これとは逆に、[表1]の操作状態の欄が
「1」で、且つ[表2]の着席客の欄が「0」である台
3についても店員に対処させるようにできる。このよう
な台3は、前述したように、誰かによって無人状態で遊
技されている台3である。この台3についても警告の対
象とし、店員を向かわせて、遊技を停止させるようにす
ると良い。
【0098】また[表1]のみから次のような台3を検
出しても良い。[表1]の「未作動時間」の欄が異常に
長い(例えば60分以上)台3があれば、これについて
も店員に指示をして、様子を見に行かせる。このような
台は、客が忘れ物をしていたり、或は残し玉のみを置い
て客が食事に行っていたりしている可能性が高い。他の
客は、こうした台3には遊技者がやがて戻って来ると思
うので遊技できない。この様な事態に店員が対処して、
他の客が遊技できるようにすれば、ホールH全体の稼働
率が良くなる。但し、検出の対象は人気度εがある程
度、高い機種に限ると良い。或は、検知の対象とする時
間のしきい値を、人気度εの低い機種ほど長くすると良
い。
【0099】更に、停留客についても何等かの対処をす
ると良い場合がある。これは通路に何人かが立ってある
台3を取り囲み不正行為を行なう場合があるからであ
る。[表2]又は[表3]にて停留客が妙に多い通路や
機種があれば、これについても店員に様子を見に行かせ
たり、店内放送をすると良い。
【0100】なお、以上のような警告は、従来より店員
によって行なわれていたが、これはホール内を監視カメ
ラで撮影し、別室のモニタ画面を注意深く観察し、目に
余るものについて対処をさせていた。しかしこれでは不
十分であり、また、常にモニタ画面を凝視して、不正行
為や迷惑な遊技者を発見するのは困難である。これに対
し、パチンコホール管理システム1によれば、パターン
認識を行ない、これにより得られたデータを集計、分析
することにより、自動的に発見できる。従い、管理に要
する手間や負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパチンコホール管理システムの構成
を表す説明図である。
【図2】 パチンコホールに設置されているパチンコ機
の内の1台について、その前面を表す説明図である。
【図3】 操作情報集計処理のフローチャートである。
【図4】 ビデオカメラの撮影した画像、及び操作情報
表から客数を推定する客検出処理を示すフローチャート
である。
【図5】 ビデオカメラが撮影したパチンコホールの様
子を示す説明図である。
【図6】 釘調整指令処理を示すフローチャートであ
る。
【図7】 人気度の算出の手順をフローチャートにした
ものである。
【符号の説明】
1…パチンコホール管理システム 3…パチ
ンコ機 5、5a、5b…パチンコ島 7…椅子 9…待機席 11…別室 13…ホー
ルコンピュータ 15…入賞センサ 17…玉流量センサ 19…ケ
ーブル 21…ビデオカメラ 23…釘 24…発
射ハンドル 25…表示装置 27…アタッカー 29…変
動入賞装置 31a〜31c…始動口 39…ディスプレイ 41…入力インタフェース 43…外部記憶装置 45…出力インタフェース 47…バス H…パ
チンコホール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パチンコホールに設置された複数のパチ
    ンコ機における、入賞の発生、貸出玉数、賞球数等の遊
    技状態を前記各パチンコ機ごとに検知する検知手段と、
    少なくとも該検知手段により検知された遊技状態、を所
    定時間ごとに分析する分析手段と、該分析手段による分
    析結果を外部の指示に応じて出力する出力手段と、を備
    え、前記各パチンコ機の状態や、パチンコホールの営業
    状態を該パチンコホールの経営者等に報知するパチンコ
    ホール管理システムにおいて、 前記分析手段が、 前記パチンコホールの利益を評価するための利益評価値
    を所定時間ごとに算出する評価値算出手段と、 前記各パチンコ機における入賞のし易さを示す指標値
    を、前記検知手段により検知された遊技状態に基づい
    て、所定時間ごとに算出する指標算出手段と、 を備えたものであり、 前記出力手段が、 前記評価値算出手段により算出された利益評価値に応
    じ、入賞し易くするための釘調整、若しくは入賞し難く
    するための釘調整の何れかを行なう旨の指令を外部に出
    力する釘調整指令手段、を備えたものであることを特徴
    とするパチンコホール管理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパチンコホール管理シ
    ステムにおいて、 前記釘調整指令手段が、 前記評価値算出手段により算出された利益評価値が、前
    回算出された際よりも下がっていなければ、入賞し難く
    するための釘調整を行なう旨の指令を外部に出力するも
    のであることを特徴とするパチンコホール管理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のパチン
    コホール管理システムにおいて、 前記パチンコホールが、複数機種の前記パチンコ機を設
    置したものであり、 前記分析手段が、前記パチンコホールの損益を機種ごと
    に求める採算判定手段、を備えたものであり、 前記釘調整指令手段が、 前記指標算出手段により算出された指標値が、前回分析
    した際よりも入賞し易くなっている機種に関し、前記採
    算判定手段により求められた結果が損を示している場合
    には、該機種の入れ替えを行なう旨の指令を外部に出力
    する入替指令手段、 を備えたもの、であることを特徴とするパチンコホール
    管理システム。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3に何れか記載のパ
    チンコホール管理システムにおいて、 前記パチンコホールが、入賞時に遊技者にとって有利な
    状態が創出される始動口、を備えたパチンコ機を複数
    台、設置したものであり、 前記検知手段が、前記始動口に対する入賞を検知する始
    動入賞検知手段、を備えたものであり、 前記指標値算出手段が、前記始動入賞検知手段により検
    知された始動入賞を所定時間に亘って計数する計数手
    段、を備えたものであり、 前記釘調整指令手段が、前記評価値算出手段により算出
    された利益評価値が前回算出した際よりも下がっていれ
    ば、対応する前記パチンコ機を始動入賞し易くするため
    の釘調整を行なう旨の指令を外部に出力し、一方、利益
    評価値が前回算出した際よりも上がっていれば、対応す
    る前記パチンコ機を始動入賞し難くするための釘調整を
    行なう旨の指令を外部に出力するものであることを特徴
    とするパチンコホール管理システム。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4に何れか記載のパ
    チンコホール管理システムにおいて、 前記検知手段が、 前記各パチンコ機が客によって操作されているか否か、
    を検知する操作判定手段、を備えたものであり、 前記評価値算出手段が、 操作判定手段の検知結果に基づいて、前記パチンコ機を
    遊技している客の総数を推定する客数推定手段、 を備えたものであり、 前記釘調整指令手段が、 少なくとも前記客数推定手段により推定された前記客の
    総数を、前記利益評価値として、前記指令を決定し外部
    に出力するものであることを特徴とするパチンコホール
    管理システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のパチンコホール管理シ
    ステムにおいて、 前記客数推定手段が、 前記パチンコホール内の様子を撮影するカメラと、 該カメラの撮影結果に基づき前記パチンコホールにいる
    人の、数と場所とを認識する認識手段と、 を更に備え、前記客数推定手段により推定された前記客
    の総数を、該認識手段による認識結果に基づいて修正
    し、前記パチンコ機の前で実際に遊技をしている客の人
    数を求めるものであることを特徴とするパチンコホール
    管理システム。
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