JPH09297084A - センサ機能を備えたカテーテル - Google Patents

センサ機能を備えたカテーテル

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JPH09297084A
JPH09297084A JP8114006A JP11400696A JPH09297084A JP H09297084 A JPH09297084 A JP H09297084A JP 8114006 A JP8114006 A JP 8114006A JP 11400696 A JP11400696 A JP 11400696A JP H09297084 A JPH09297084 A JP H09297084A
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pressure
catheter
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tube
sensor
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貢一 糸魚川
Hitoshi Iwata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ部分の構造が比較的簡単であって小型
化にも対応できる、センサ機能を備えたカテーテルを提
供する。 【解決手段】 縦長形状の半導体式圧力センサチップ6
を縦長形状の台座5上に搭載する。カテーテルチューブ
2の外周部分に圧力導入口26を貫設する。表面側に受
圧面側の圧力変動が伝達される第1感圧部16をチップ
における所定領域に配置する。表面側に圧力導入口26
側の圧力変動が伝達される第2感圧部17をチップにお
ける他の領域に配置する。センサチップ6の表面側にお
いて両感圧部16,17同士を隔離する圧力隔壁10を
設ける。両感圧部16,17の裏面側にそれぞれ圧力基
準室S1 ,S2 を区画する。第1感圧部16は障害物を
検出し、第2感圧部17は管内圧を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサ機能を備え
たカテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】人体内にある各種の管、例えば血管等の
中に挿入されることにより、血圧等の測定を行うカテー
テルが知られている。従来、この種のカテーテルにはカ
テーテルチューブの進行方向前方の状況を検知する手段
がなく、オペレータはチューブの操作を自分の勘のみに
頼らざるを得なかった。よって、カテーテルチューブの
先端を所望の部位まで誘導するのには熟練を要してい
た。
【0003】それゆえ、血圧センサばかりでなく、カテ
ーテルチューブの先端に障害物を感知するセンサ機構を
設け、それによるセンシング結果に基づいてカテーテル
チューブを操作する、ということが従来より提案されて
いた。以下、その構成例を示す。
【0004】カテーテルチューブの先端部分を、圧力隔
壁によって第1室及び第2室の2つに区画する。先端側
に位置する第1室内に、半導体式圧力センサチップをチ
ューブ先端方向に向けた状態で収容する。そして、第1
室内にシリコーンゲル等の圧力伝達媒体を充填し、かつ
入口をピストンで封止する。一方、基端側に位置する第
2室内に台座上に半導体式圧力センサチップを搭載した
ものを収容し、かつ圧力伝達媒体を充填する。同センサ
チップは、チューブ外周にある圧力導入口に向けてお
く。なお、両センサチップには各々ボンディングパッド
を設け、それらに対して信号ケーブルをボンディングし
ておく。また、チューブ内の空気圧(即ち絶対圧)をセ
ンサチップのダイヤフラム裏面側に作用させるべく、前
記台座には背圧孔を設けておく。
【0005】以上のような構成であると、第1室側が障
害物センサとして機能し、かつ第2室側が血圧センサと
して機能する。そして、それぞれのセンサ信号は、各々
の信号ケーブルを介して外部へ別個に出力されるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のカ
テーテルのように、血圧測定用のセンサチップとは別個
に障害物検出用のセンサチップを設置しようとすると、
以下の問題が生じる。
【0007】センサチップ毎に信号ケーブルをボンディ
ングしなければならず、大きな実装スペースが要求さ
れ、かつ信号ケーブルも2本必要となる。従って、カテ
ーテルチューブ先端におけるセンサ部分の小径化が難し
くなる。また、センサチップを別個に組み付けようとす
ると、おのずと構成が複雑になり、かつ組み付け作業も
面倒なものとなる。加えて、台座に背圧孔を透設しなけ
ればならないことも、構成を複雑にする一つの原因とな
っている。
【0008】さらに、この種のカテーテルにおいては、
血圧脈動分を除去することにより正確に障害物の有無を
センシングすべきとの要請もある。本発明は上記の課題
に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサ部分
の構造が比較的簡単であって小型化にも対応できる、セ
ンサ機能を備えたカテーテルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、先端に受圧面を有す
るカテーテルチューブ内に台座と半導体式圧力センサチ
ップと圧力伝達媒体とが収容され、前記受圧面に作用す
る圧力が前記圧力伝達媒体を介して前記半導体式圧力セ
ンサチップの感圧部に伝達されるように構成されている
カテーテルにおいて、縦長形状のセンサチップを縦長形
状の台座上に搭載し、前記カテーテルチューブの外周部
分に圧力導入口を貫設し、表面側に前記受圧面側の圧力
変動が伝達される第1感圧部を前記センサチップにおけ
る所定領域に配置し、表面側に前記圧力導入口側の圧力
変動が伝達される第2感圧部を前記センサチップにおけ
る他の領域に配置し、前記センサチップの表面側におい
て両感圧部同士を隔離する圧力隔壁を設け、さらに前記
両感圧部の裏面側にそれぞれ圧力基準室を区画したこと
を特徴とするセンサ機能を備えたカテーテルをその要旨
とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1感圧部はチューブ先端側に配置され、前記
第2の感圧部はチューブ基端側に配置されているとし
た。請求項3に記載の発明は、請求項1または2におい
て、前記圧力導入口は圧力伝達媒体によって封止されて
いるとした。
【0011】以下、本発明の「作用」を説明する。ま
ず、請求項1に記載の発明の作用について述べる。本発
明では、カテーテルチューブが挿入されている管の内部
に障害物や狭窄部位がある場合、チューブの挿入抵抗が
増加し、受圧面に作用する圧力もそれに伴って増加す
る。このような圧力の変動は、まず圧力伝達媒体に波及
し、最終的には第1感圧部の表面側に波及する。つま
り、圧力の変動は圧力伝達媒体を介して第1感圧部の表
面側に伝達される。センサチップはその圧力変動を電気
信号に変換し、その電気信号を信号ケーブル等の配線を
介して外部に出力する。よって、オペレータは、その出
力された結果を判断材料として、進行方向前方の状況を
確実に検知することができる。このため、カテーテルチ
ューブの先端を管内の所望の部位まで確実に誘導するこ
とが可能となる。また、前記センサチップにおける第2
感圧部は、例えば血圧測定用などといった別の用途に割
り当てられる。センサチップはその圧力変動を電気信号
に変換し、その電気信号を同じく配線を介して外部に出
力する。従って、このセンサチップによると二種のセン
シングが可能であり、さらにはセンサチップに設けるべ
き外部接続端子や配線の一部を共通化することができ
る。その結果、省略された構造分だけ実装スペースを小
さくすることができる。勿論、センサチップが1枚で済
むことになると構成の複雑化も避けられ、組み付け作業
も比較的簡単になる。
【0012】本発明のカテーテルでは、両感圧部の裏面
側に圧力基準室があることから、当該部分に背圧を導入
しなくてもよい。従って、台座に背圧孔となる貫通孔を
貫設する必要がなくなる分だけ構成が簡単になる。
【0013】さらに、このカテーテルであると、障害物
検出信号の波形から管内圧検出信号の波形を差し引いて
やることにより、不要な管内圧変動分を除去することも
可能である。よって、このようにすれば障害物検出信号
のノイズが少なくなる。また、圧力障壁を設けておくこ
とにより、障害物を検出する領域と管内圧を検出する領
域とにおける互いの圧力が緩衝しなくなる。つまり、こ
の構成であるとセンシング精度を確実に高くすることが
できる。
【0014】請求項2に記載の発明によると、第1感圧
部はチューブ先端側に配置され、第2の感圧部はチュー
ブ基端側に配置されているため、それらを逆に配置した
場合に比べて小径化を図ることができる。
【0015】請求項3に記載の発明によると、圧力導入
口が圧力伝達媒体によって封止されているため、センサ
チップに生体内物質がじかに接触することがなく、生体
内での使用に好都合となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を血管用カテーテル
1に具体化した一実施の形態を図1〜図3に基づき詳細
に説明する。
【0017】この血管用カテーテル1は、血管に挿入さ
れるカテーテルチューブ2と、それを体外にて操作する
ためにチューブ2の基端部に設けられる操作手段とによ
って成り立っている。操作手段は、例えばチューブ2内
に挿入された複数本のワイヤと、それらを操作するワイ
ヤ操作部とによって構成されている。また、チューブ2
の基端部には、チューブ2の先端付近に設けられた拡張
用バルーンにエアを圧送するためのエアコンプレッサ等
が設けられている。コンプレッサには送気管が接続され
ている。この送気管はチューブ2内に挿通されており、
その先端にはバルーンが接続されている。そして、この
バルーンにエアが供給されると、狭窄した血管が膨張し
たバルーンの作用によって内面側から拡張されるように
なっている。
【0018】本実施形態のカテーテル1においては、カ
テーテルチューブ2の先端に、障害物センサ部3及び血
圧センサ部4を有するセンサアッセンブリが構成されて
いる。以下、そのセンサアッセンブリについて詳細に説
明する。
【0019】前記センサアッセンブリは、台座5、半導
体式圧力センサチップ6、信号ケーブル7、ピストン
8、圧力伝達媒体9、圧力隔壁10等からなる。図2に
は、本実施形態において使用される半導体式物理量セン
サチップとしての半導体式圧力センサチップ6が示され
ている。このセンサチップ6は縦長の矩形状であって、
同じく縦長の矩形状をした台座5上に搭載された状態で
カテーテルチューブ2内に収容されるようになってい
る。
【0020】同センサチップ6を構成するシリコン基板
15には、圧力変動を感知する複数の感圧部としての第
1のダイヤフラム16及び第2のダイヤフラム17がエ
ッチングによって形成されている。シリコン基板15の
表面(即ちエッチされていない面)側において各ダイヤ
フラム16,17の部分には、拡散歪みゲージ18が4
つずつ形成されている。短辺がある側をシリコン基板1
5の端部であると定義すると、その一方の端部には外部
接続端子としてのボンディングパッド19が6つ一直線
上に配置されている。各ボンディングパッド19と拡散
歪みゲージ18との間は、図示しない配線パターンを介
して接続されている。なお、図3(b)にはその結線の
様子が概略的に示されている。
【0021】ここで、シリコン基板15及び台座5の短
辺の大きさはチューブ2の内径よりも小さく、長辺の大
きさはチューブ2の内径よりも少なくとも大きなものと
なっている。従って、シリコン基板15を搭載した状態
の台座5は、細長いチューブ2内に挿入可能となってい
る。その際、シリコン基板15においてボンディングパ
ッド19が形成されている側の端部はチューブ2の基端
側に配置され、そうでない側の端部はチューブ2の先端
側に配置される。つまり、センサチップ6の長手方向と
チューブ軸線方向とは並行な関係になる。よって、セン
サチップ6はチューブ軸線方向と直交する方向、即ちチ
ューブ外周方向を向く。このとき第1のダイヤフラム1
6はチューブ先端側となり、第2のダイヤフラム17は
チューブ基端側となる。
【0022】図1,図2に示されるように、本実施形態
における台座5はシリコン製であり、その上面中央部に
は前記センサチップ6が接合されるべきチップ搭載凹部
20が形成されている。ただし、本実施形態では、いわ
ゆる背圧孔として機能するような貫通孔はセンサチップ
6に何ら形成されていない。また、前記台座5にセンサ
チップ6を接合した場合、第1感圧部としての第1のダ
イヤフラム16の裏面側には、第1の圧力基準室S1 が
区画される。また、第2感圧部としての第2のダイヤフ
ラム17の裏面側には、第2の圧力基準室S2 が区画さ
れる。これらの圧力基準室S1 ,S2 は、周囲の空間と
は隔絶している。
【0023】図2に示されるように、台座5の上面基端
部には配線パターン23が形成されており、その一端に
はボンディングパッド24が形成されている。そして、
これらの台座5側のボンディングパッド24とセンサチ
ップ6側のボンディングパッド19とは、ボンディング
ワイヤ25を介して電気的に接続されている。また、配
線パターン23の他端側には、配線としての信号ケーブ
ル7の各々のリード線がはんだ付けされている。本実施
形態において信号ケーブル7は1本のみであって、同信
号ケーブル7はチューブ2を通り抜けてその基端部に到
っている。
【0024】センサチップ6の表面側において第1のダ
イヤフラム16と第2のダイヤフラム17との間の位置
には、略半円状の圧力障壁10が設けられている。この
圧力障壁10は、台座5及びセンサチップ6とチューブ
2内壁面との隙間を塞ぐものであって、それによりチュ
ーブ2内が2つに区画されている。
【0025】図1に示されるように、カテーテルチュー
ブ2の外周部分には、チューブ外部領域の圧力をその内
部領域に導入するための圧力導入口26が貫設されてい
る。この圧力導入口26は、第2のダイヤフラム17の
表面真上に位置している。
【0026】前記圧力障壁10によってチューブ2の先
端側に区画されたピストン摺動空間27内には、圧力伝
達媒体としてのシリコーンゲル9が充填されている。シ
リコーンゲル9は、第1のダイヤフラム16の表面側に
まで及んでいる。カテーテルチューブ2の開口部2a
は、閉塞部材としてのピストン8によって封止されてい
る。従って、この実施形態では、ピストン8の外面が受
圧面8aとしての役割を果たすようになっている。な
お、ピストン8を形成する材料としては、例えばPTF
E(ポリテトラフロロエチレン)や塩化ビニル等といっ
た生体適合性の樹脂材料が使用されている。また、上記
シリコーンゲル9も、生体適合性の樹脂材料であるとい
える。
【0027】さらに、圧力導入口26が貫設されている
部分には、シリコーンゲル9が充填されている。このシ
リコーンゲル9は、第2のダイヤフラム17の表面側を
全体的に覆うばかりでなく、信号ケーブル7と台座5と
の接続部分にまで及んでいる。
【0028】次に、上記のセンサアッセンブリを備えた
本実施形態のカテーテル1によるセンシングについて説
明する。カテーテルチューブ2が挿入されている血管の
内部に障害物(血栓や腫瘍など)や狭窄部位がある場
合、チューブ2の挿入抵抗が増加し、ピストン8の受圧
面8aに作用する圧力もそれに伴って増加する。このよ
うな変化が起きた場合、ピストン摺動空間27内に充填
されているシリコーンゲル9の圧力が増加し、その結果
として第1のダイヤフラム16の表面側に加わる圧力も
増加する。つまり、センサアッセンブリの先端側外部で
起こった圧力の変化は、シリコーンゲル9を介して第1
のダイヤフラム16の表面側に間接的に伝達されること
になる。すると、第1のダイヤフラム16の歪みが大き
くなり、その上にある歪みゲージ18の抵抗値に変化が
生じる。そして、このときセンサチップ6は圧力の変化
を電気信号に変換し、その電気信号をボンディングワイ
ヤ25を介して台座5側に出力する。なお、このとき出
力される障害物検出信号は、圧力基準室S1 内の圧力を
基準としたものになる。そして、台座5側に出力された
障害物検出信号は、さらに信号ケーブル7を介してチュ
ーブ2の基端部に到る。
【0029】一方、血圧の変動は、圧力導入口26を封
止しているシリコーンゲル9を介して第2のダイヤフラ
ム17の表面側に伝達される。すると、第2のダイヤフ
ラム17の歪みが大きくなり、その上にある歪みゲージ
18の抵抗値に変化が生じる。そして、このときセンサ
チップ6は圧力の変化を電気信号に変換し、その電気信
号をボンディングワイヤ25を介して台座5側に出力す
る。なお、このとき出力される血圧検出信号は、圧力基
準室S2 内の圧力を基準としたものになる。そして、台
座5側に出力された血圧検出信号は、さらに前記信号ケ
ーブル7を介して体外にあるチューブ2の基端部に到
る。
【0030】チューブ2の基端部に到った両信号のうち
血圧検出信号は、特別な演算処理を経ることなく可視化
される。一方、障害物検出信号は、次のような演算処理
を経たうえで可視化される。この場合において上記の演
算処理とは、障害物検出信号の波形から血圧検出信号の
波形(詳細にはその1/kの大きさの波形,k:各部の
寸法等によって変化する数値)を差し引いてやることで
ある。かかる演算処理を行うと、不要な血圧脈動分が除
去され、障害物検出信号のノイズが少なくなるからであ
る。
【0031】以下、本実施形態において特徴的な作用効
果を列挙する。 (イ)このカテーテル1では、センサチップ6における
2つのダイヤフラム16,17のうち、一方が障害物検
出用に割り当てられ、他方が血圧検出用に割り当てられ
ている。従って、1枚のセンサチップ6を用いて複数種
のセンシングを行うことが可能である。この場合、セン
サチップ6に設けるべきボンディングパッド19や信号
ケーブル7の一部を共通化することができる。具体的に
いうと、従来ではボンディングパッド19が全部で8つ
必要であったのに対し(図3(a)参照)、本実施形態で
はそれが6つで足りる(図3(b) 参照)。即ち、ボンデ
ィングパッド19が2つ分省略される。従って、その分
だけセンサチップ6が小型になり、実装スペースを小さ
くすることができる。また、信号ケーブル7が1本で足
りることも、省スペース化に対してプラスに作用する。
ゆえに、カテーテルチューブ2先端におけるセンサアッ
センブリの小径化にも充分に対応することが可能とな
る。勿論、このようなセンサチップ6を用いた場合、構
成の複雑化も避けられ、組み付け作業も比較的簡単にな
る。
【0032】(ロ)本実施形態のカテーテル1では、両
ダイヤフラム16,17の裏面側に圧力基準室S1 ,S
2 があることから、当該部分に背圧を導入しなくてもよ
い。従って、台座5に背圧孔を貫設する必要がなくな
り、その分だけ構成が確実に簡単になる。
【0033】(ハ)さらに、このカテーテル1では、上
述した通り障害物検出信号のノイズが少なくなることに
加え、障害物検出領域と血圧検出領域とにおける圧力緩
衝が圧力障壁10によって防止される。従って、この構
成であると、障害物及び血圧の双方についてのセンシン
グ精度が確実に高くなる。
【0034】(ニ)同カテーテル1では、両感圧部が拡
散歪みゲージ18を備えるダイヤフラム16,17であ
る。ゆえに、従来公知の半導体プロセスにより、それら
を確実にかつ微細に加工することが可能である。従っ
て、センサチップ6の製造における技術的困難性も小さ
い。
【0035】(ホ)このカテーテル1では、ボンディン
グパッド19がシリコン基板15の一端部に集中して配
置されている。ゆえに、台座5側との接続が容易になる
とともに、省スペース化も図られる。
【0036】(ヘ)このカテーテル1によると、第1感
圧部である第1のダイヤフラム16はチューブ2の先端
側に配置され、第2の感圧部である第2のダイヤフラム
17はチューブ2の基端側に配置されている。このた
め、それらを逆に配置した場合に比べて省スペース化を
図ることができ、ひいてはセンサアッセンブリの小径化
を図ることができる。
【0037】(ト)このカテーテル1によると、圧力導
入口26が圧力伝達媒体であるシリコーンゲル9によっ
て封止されている。このため、センサチップ6に血液等
の生体内物質がじかに接触することがなく、血栓等の誘
発も阻止される。ゆえに、生体内での使用に好都合なも
のとなっている。
【0038】(チ)図4には本実施形態のカテーテル1
の構成を一部変更したカテーテル28が例示されてい
る。この変形例のカテーテル28は、いわゆる相対圧型
であって図1のような絶対圧型ではない。従って、両ダ
イヤフラム16,17の裏面側に圧力基準室S1 ,S2
が区画されておらず、その代わりに台座5のチップ搭載
凹部20に背圧孔が透設されている。また、チューブ2
内の空間を仕切る圧力障壁10は、2箇所にて使用され
ている。両者1,28を比べた場合、図1のカテーテル
1は、台座5の構成が簡単でありかつ圧力障壁10が1
箇所で足りる、という点において図4のカテーテル28
に勝っている。
【0039】なお、本発明は上記の実施形態のみに限定
されることはなく、例えば次のように変更することが可
能である。 (1)センサチップ6における感圧部は2つに限定され
ず、3つ以上であってもよい。例えば、図5に示される
別例のセンサチップ31では、3つのダイヤフラム1
6,17,32がチップ長手方向に沿って一直線上に3
つ設けられている。この構成であれば、細長いカテーテ
ルチューブ2内に収容可能であるばかりでなく、第3の
ダイヤフラム32を障害物検出や血圧検出以外の物理量
のセンシングに割り当てることが可能である。即ち、ダ
イヤフラム16,17,32毎に異なる物理量を感知さ
せることが可能である。もっとも、第3のダイヤフラム
32を第1のダイヤフラム16または第2のダイヤフラ
ム17のバックアップとして使用してもよい。
【0040】(2)センサチップ6,31における感圧
部は、拡散歪みゲージ18を備えるダイヤフラム16,
17,32に限定されることはなく、例えば拡散歪みゲ
ージ18を備えるカンチレバー等でもよい。また、セン
サチップ6,31における感知部は、圧力変動を感知し
うる感圧部に限定されず、それ以外の物理量(例えば加
速度、温度、磁力など)の変動を感知しうるものであっ
てもよい。なお、1枚のセンサチップ6,31内に形成
される感知部は、前記実施形態や別例のように同じ種類
のものであってもよく、異なる種類のものであってもよ
い。
【0041】(3)外部接続端子はボンディングパッド
19に限られず、ピン等のようなその他の構造物であっ
てもよい。 (4)圧力障壁10は、実施形態のようにセンサチップ
6,31や台座5と別体でもよく、またそれらの一部を
凸状に形成したもの(即ち一体となったもの)でもよ
い。また、カテーテルチューブ2の内壁面側を突出させ
ることにより圧力障壁に代えてもよい。
【0042】(5)台座5を省略してセンサチップ6を
じかにチューブ2に挿入することにより、センサチップ
6ととチューブ2の内壁面との間に圧力基準室S1 ,S
2 を区画することも可能である。この場合、台座5の容
積減少分だけカテーテルチューブ2の小型化を図ること
ができる。
【0043】(6)センサチップ6,31が収容される
べき容器は、カテーテルチューブ2に限定されることは
なく、その他の細長い容器であってもよい。ここで、特
許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述し
た実施形態によって把握される技術的思想をその効果と
ともに以下に列挙する。
【0044】(1) カテーテルチューブ内に半導体式
圧力センサチップが収容されているカテーテルにおい
て、カテーテルチューブの外周部分に圧力導入口を貫設
し、表面側に障害物との接離による圧力変動が伝達され
る第1感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配
置し、表面側に前記圧力導入口側の圧力変動が伝達され
る第2感圧部を前記センサチップにおける他の領域に配
置し、さらに前記両感圧部の裏面側にそれぞれ圧力基準
室を区画したことを特徴とするセンサ機能を備えたカテ
ーテル。この構成であると、センサ部分の構造を比較的
簡単にすることができ、かつ小型化にも対応できる。
【0045】(2) カテーテルチューブ内に半導体式
物理量センサチップが収容されているカテーテルにおい
て、表面側に障害物との接離による圧力変動が伝達され
る感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置
し、かつその感圧部の裏面側に圧力基準室を区画し、さ
らに前記第1感圧部が形成されていない領域に特定の物
理量を感知しうる1つまたは複数の感知部を配置したこ
とを特徴とするセンサ機能を備えたカテーテル。この構
成であると、センサ部分の構造を比較的簡単にすること
ができ、かつ小型化にも対応できる。
【0046】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。「生体適合性がある: 血
液、体液、リンパ液、その他の生体内物質との反応性が
低いことをいう。」
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、センサ部分の構造が比較的簡単であ
って小型化にも対応できる、センサ機能を備えたカテー
テルを提供することができる。
【0048】請求項2に記載の発明によれば、より小型
化を図ることができる。請求項3に記載の発明によれ
ば、生体内での使用に好都合なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態におけるカテーテル先端に設けられ
たセンサアッセンブリを示す断面図。
【図2】同じくそのセンサチップ、台座、圧力障壁及び
カテーテルチューブの部分破断分解斜視図。
【図3】(a)は従来のセンサチップにおける結線図、
(b)は本実施形態のセンサチップにおける結線図。
【図4】前記カテーテルの変形例を示す断面図。
【図5】別例1のセンサチップの斜視図。
【符号の説明】
1…カテーテル、2…カテーテルチューブ、5…台座、
6,31…半導体式圧力センサチップ、8a…受圧面、
9…圧力伝達媒体としてのシリコーンゲル、10…圧力
隔壁、16…第1感圧部としての第1のダイヤフラム、
17…第2感圧部としての第2のダイヤフラム、26…
圧力導入口、32…第3感圧部としての第3のダイヤフ
ラム、S1 …第1の圧力基準室、S2 …第2の圧力基準
室。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に受圧面を有するカテーテルチューブ
    内に台座と半導体式圧力センサチップと圧力伝達媒体と
    が収容され、前記受圧面に作用する圧力が前記圧力伝達
    媒体を介して前記半導体式圧力センサチップの感圧部に
    伝達されるように構成されているカテーテルにおいて、 縦長形状のセンサチップを縦長形状の台座上に搭載し、
    前記カテーテルチューブの外周部分に圧力導入口を貫設
    し、表面側に前記受圧面側の圧力変動が伝達される第1
    感圧部を前記センサチップにおける所定領域に配置し、
    表面側に前記圧力導入口側の圧力変動が伝達される第2
    感圧部を前記センサチップにおける他の領域に配置し、
    前記センサチップの表面側において両感圧部同士を隔離
    する圧力隔壁を設け、さらに前記両感圧部の裏面側にそ
    れぞれ圧力基準室を区画したことを特徴とするセンサ機
    能を備えたカテーテル。
  2. 【請求項2】前記第1感圧部はチューブ先端側に配置さ
    れ、前記第2の感圧部はチューブ基端側に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のセンサ機能を備え
    るカテーテル。
  3. 【請求項3】前記圧力導入口は圧力伝達媒体によって封
    止されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    のセンサ機能を備えるカテーテル。
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