JPH09296729A - 内燃機関の共鳴過給型給気管構造 - Google Patents

内燃機関の共鳴過給型給気管構造

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JPH09296729A
JPH09296729A JP11239796A JP11239796A JPH09296729A JP H09296729 A JPH09296729 A JP H09296729A JP 11239796 A JP11239796 A JP 11239796A JP 11239796 A JP11239796 A JP 11239796A JP H09296729 A JPH09296729 A JP H09296729A
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air supply
pipe
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air
resonance
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JP11239796A
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Inventor
Toshihiko Ito
壽彦 伊藤
Makoto Yuri
誠 由利
Motoi Haneda
基 羽根田
Takashi Saeki
隆志 佐伯
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共鳴過給型給気管構造を適用するエンジンに
おいては、共振域以外の回転数時に却って給気の圧力が
低下するという不具合があり、エンジンの設定回転数域
に見合った共鳴過給型給気管構造を、低コストで提供で
きる構成と、エンジンの回転数全域において、著しい給
気圧低減が存せず、堰堤した共鳴過給効果を得られる構
成とが望まれる。 【解決手段】 給気マニホルド1・エアダクト4(9)
間にて、給気連絡管3Aと3Bとを交換するか、給気連
絡管8の入口端と出口端とを逆転して連通部8bの位置
を変更するか、給気連絡管10・11を配管して連通管
12を着脱するかによって、低回転仕様と高回転仕様に
切り換える構成とし、また、給気マニホルド14を有す
る給気管構造において、仕切り部14cに連通孔14d
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶搭載用等の内
燃機関に適用される共鳴過給型給気管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶用内燃機関等の内燃機関で
は、給気圧の増加のため、過給機を取り付けており、過
給機から(給気冷却器を介して)複数のシリンダーヘッ
ドに分岐配管される給気マニホルドに給気を送り込む給
気管構造を有するものが公知となっている。更に、近年
は、排気の低エミッション化を図るべく、高圧給気の要
望が高まっている。これを通常の過給方式にて実現する
には、非常に高出力の過給機を必要とすることから、内
燃機関のピストン運動のタイミングに合わせて給気圧を
高めることのできる、所謂共鳴過給を可能とする給気管
構造が公知となっている。この給気管構造では、まず、
給気マニホルドにおいては、一体型のものを仕切るか、
或いは独立の二つの給気マニホルドを配設するかして、
複数のシリンダーヘッドへの配管部を二群に分割する構
造としており、一方、このような分割型の給気マニホル
ドに対し、給気導入部(給気冷却器下手側のエアダク
ト)から給気マニホルドの各群に対して、独立状に給気
連絡管を介設し、この給気連絡管は共鳴管として、給気
マニホルドの各群を共鳴箱として機能させ、シリンダー
ヘッドに送り込む給気の体積効率(同じ過給機で通常過
給した場合の給気体積に対する給気の体積比率)を向上
させるという構造としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記給気マニホルドに
対して、共鳴管としての給気連絡管を配管する構造にお
いて、該給気連絡管の長さ等の設定が、共振域(給気連
絡管が共鳴管として機能する内燃機関の回転数域)にう
まく合っている時は、共鳴過給が行われて、給気の体積
効率を向上できるが、この設定が共振域を外れると、逆
に該体積効率が悪化(即ち、給気が低圧化)して、出力
の低下や排気エミッションの低減効率の悪化に繋がると
いう不具合がある。従来、給気連絡管は、その用途や使
用目的に合わせて、長さ等を設定して配管しているが、
この給気連絡管(及び給気マニホルド)が共鳴管として
機能する内燃機関の回転数域は限定されている。つま
り、給気連絡管は、それを適用する内燃機関がどのよう
な回転数域に設定されているかによって、その都度、長
さ等を設定する必要があり、この点で製作コストがかか
っていた。
【0004】更に、内燃機関の設定回転数域にて共鳴す
るように設定した共鳴過給型給気管構造を適用したとし
ても、一つの内燃機関でも、その運転状態によって回転
数は様々に変化するものであり、共振域から外れた回転
数で運転されている場合には却って給気の体積効率は
(同じ過給機で通常過給した場合よりも)悪化し、出力
低下や排気エミッションの増加に繋がる。つまり、一つ
の内燃機関の全回転数域で高圧給気を実現できるものと
はなっていなかったのである。
【0005】なお、従来、給気連絡管の途中に、該給気
連絡管の共鳴管としての長さを切り換えることのできる
切換弁を設けた構造のものは公知となっている。この構
成だと、一つの長さに設定した給気連絡管で、適用する
内燃機関の設定回転数域に合わせて、或いは、一つの内
燃機関の運転状態の変化に合わせて、切換弁を切り換え
るだけで、その回転数域に見合った共鳴過給を行うこと
ができる。しかし、配管途中にこのような弁構造や制御
機構を介設するのは、高コストであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するため、次のような手段を用いる。まず第
一に、給気導入部と二群分割状の給気マニホルドとの間
に着脱可能に単数の給気連絡管を介設した内燃機関の給
気管構造において、該給気連絡管は、その内部に、管方
向に二分割する仕切り部を設けたものと設けないものと
に交換可能とする。
【0007】第二に、給気導入部と二群分割状の給気マ
ニホルドとの間に着脱可能に給気連絡管を介設した内燃
機関の給気管構造において、該給気連絡管は、各群の給
気マニホルドに連通する二本の給気連絡管部の間に、片
端寄りに偏在する連通部を設けて一体化した構造とし、
入口側と出口側を逆転することで、該連通部の位置を交
換可能とする。
【0008】第三に、給気導入部と二群分割状の給気マ
ニホルドとの間に各群の給気マニホルドに連通する二本
の給気連絡管を介設した内燃機関の給気管構造におい
て、両給気連絡管に開口部を設け、両開口部間に連通管
を着脱可能とする。
【0009】第四に、一体の給気マニホルドの内部に仕
切り部を設けて、内部を二室に分割し、該給気マニホル
ドの各室に、給気導入部より独立状に給気を送り込む構
造とした内燃機関の給気管構造において、該給気マニホ
ルドの仕切り部に、二室間を連通する連通孔を設ける。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について添付
の図面より説明する。図1は給気連絡管3を有する共鳴
過給型給気管構造を示す図で、(a)は高回転仕様の給
気連絡管3Aを取り付けた場合の平面一部断面図、
(b)は低回転仕様の給気連絡管3Bの配管部分の平面
一部断面図、図2は同じく側面図、図3は給気連絡管8
を有する共鳴過給型給気管構造を示す図で、(a)は低
回転仕様とした場合の平面図、(b)は高回転仕様とし
た場合の給気連絡管8の配管部分の平面図、図4は同じ
く側面図、図5は給気連絡管10・11を有する共鳴過
給型給気管構造を示す図で、(a)は低回転仕様とした
場合の平面図、(b)は高回転仕様とした場合の給気連
絡管10・11の配管部分の平面図、図6は同じく低回
転仕様とした場合の側面一部断面図、図7は低速仕様型
と高速仕様型の二タイプの共鳴過給型給気管構造による
機関回転数Rと体積効率Vとの関係を示す図、図8は仕
切り部14cに連通孔14dを設けた構造の給気マニホ
ルド14を有する給気連絡管構造を示す平面図、図9は
同じく側面一部断面図、図10は通常過給の場合と、連
通孔14dのない給気マニホルド14による共鳴過給の
場合と、連通孔14dを有する給気マニホルド14によ
る共鳴過給の場合とにおける機関回転数Rと体積効率V
との関係を示す図である。
【0011】まず、全実施例に共通する内燃機関(エン
ジン)の給気管構造の概略を、図1及び図2等にて説明
する。エンジンは船舶用のものであって、エンジンのシ
リンダーブロックCBの上部にシリンダーヘッドCHが
配設されていて、その上端はボンネット24にて覆って
おり、該シリンダーブロックCBの前面には前部ハウジ
ング21を設けて、その上に、支持台22を介して、清
水クーラー23(エンジン冷却水を海水にて冷却す
る。)を配設している。一方、後面にはギアケース17
が配設されていて、これにフライホイルハウジング1
8、減速逆転機19を連設しており、該フライホイルハ
ウジング18の上部に、支持台20を介して給気冷却器
であるインタークーラーIC出口側のエアダクト4また
は9を配設している。後記の給気連絡管が、一本の連絡
管構造となっている場合には、一個の出口管4aを有す
るエアダクト4を、二本の連絡管構造となっている場合
には、二個の出口管9a・9bを有するエアダクト9を
適用するものである。これらエアダクト4または9が、
共鳴過給型給気構造の給気導入部となる。
【0012】本発明に係る給気管構造は、該インターク
ーラーIC出口側のエアダクト4或いは9から、シリン
ダーヘッドCHの給気側までの配管構造に関する。ま
ず、給気マニホルドは、該シリンダーヘッドCHの給気
側面に取り付けられるが、本実施例におけるエンジンは
6気筒型で、給気マニホルドからは、6本の給気管をシ
リンダーヘッドCHに配管するものとなっている。図1
乃至図6に図示する給気マニホルドは、1L・1Rより
なる独立型二分割給気マニホルドであり、各給気マニホ
ルド1L・1Rより各々三本の給気管1a・1a・1a
をシリンダーヘッドCHに対して延設している。一方、
図8及び図9図示の給気マニホルド14は内部を仕切っ
て二室14L・14Rに分割した一体型二分割給気マニ
ホルドであり、各室14L・14Rより各々三本の給気
管14a・14a・14aをシリンダーヘッドCHに対
して延設している。該給気マニホルド1または14の入
口側と、前記のインタークーラーIC出口側のエアダク
ト4または9との間に給気連絡管を配管して、本発明に
係る共鳴過給型給気管構造を構成するものである。
【0013】図1乃至図6図示の共鳴過給型給気管構造
は、高回転仕様型と低回転仕様型とに切換可能な構造と
なっている。図7より説明する。機関回転数Eが高回転
域に設定されているエンジンに適用する場合には、高回
転数域で共振域を有する構造で、グラフXのように、高
回転数域で体積効率Vが高くなる高回転仕様型にし、低
回転域に設定されているエンジンに適用する場合には、
低回転数域で共振域を有する構造で、グラフYの如く、
低回転数域で体積効率Vが高くなる低回転仕様型にし
て、それぞれのエンジンに適用することで、各エンジン
の設定回転数域に合った良好な共鳴過給を実現できる。
【0014】そして、このような低回転仕様型と高回転
仕様型との切換を容易に実現できるような給気連絡管構
造を採用したのが、図1乃至図6図示の共鳴過給型給気
管構造である。まず、図1及び図2の給気連絡管Aを有
する構造より説明する。まず、給気マニホルド1L・1
Rの入口側には、エアダクト2を配設している。エアダ
クト2は、内部に仕切り部2aを有して、各給気マニホ
ルド1L・1Rの入口開口部へと連通する各ダクト2b
・2cを形成しており、各ダクト2b・2cの出口側端
を、各給気マニホルド1L・1Rの上面に形成する入口
開口部1b・1bに、パッキンを介してフランジ締結さ
せている。一方、該エアダクト2の入口側端もフランジ
を形成している。
【0015】給気連絡管3は、高回転仕様の給気連絡管
3Aと低回転仕様の給気連絡管3Bとの総称である。給
気連絡管3は、入口側端をインタークーラーIC出口側
のエアダクト4の出口管4aに対して、ゴムホース5に
て連結される。一方、出口側端は、該エアダクト2の入
口側端のフランジにパッキンを介してフランジ締結され
る。入口側端は、ゴムホース5をずらし、出口側端は、
フランジ締止用のボルトを緩めることで、容易に給気連
絡管3を両エアダクト2・4間より外すことができる。
【0016】図1(a)のように、高回転仕様の給気連
絡管3Aにおいては、その内部の出口側端において、該
エアダクト2の仕切り部2aに連接されるだけの短い仕
切り部3aが形成されており、殆どは、該エアダクト2
内の両ダクト部2b・2cに送出される給気が分別され
ずに給気連絡管3A内を通過する。従って、各給気マニ
ホルド1L・1Rに独立状に給気を送り込み、共鳴管と
しての機能を有するのは、エアダクト2内の各ダクト部
2b・2c部分であって、給気連絡管3A内は共鳴管と
しては機能しない。即ち、共鳴管部分が短くなるので、
給気の共振波長も短くなり、エンジンが高回転数で運転
される場合にエアダクト2内にて共振が生じ、体積効率
を増大させる共鳴過給が起こる。従って、高回転域に設
定されたエンジンに適用する場合は、この給気連絡管3
Aをエアダクト2・4間に介設するのである。
【0017】そして、低回転域に設定されたエンジンに
適用する場合には、図1(b)図示の低回転仕様の給気
連絡管3Bを使用する。該給気連絡管3Bは、入口側端
から出口側端までに仕切り部3bを設けて、完全に内部
をダクト部3c・3dに二分割している。該給気連絡管
3Bを両エアダクト2・4間に介設すると、各ダクト部
3c・3dが、エアダクト2の各ダクト部2b・2cに
連通し、給気マニホルド1L・1Rに到るまでは、給気
連絡管3Bの入口側端からエアダクト2の出口側端まで
のダクト部3c・2b、及び3d・2cが、共鳴管とし
て機能する。このように長い共鳴管は、共振波長が長い
ので、低回転数運転時に給気に共振が生じる。従って、
低回転域に設定されたエンジンに適用する場合は、この
給気連絡管3Bをエアダクト2・4間に介設するのであ
る。
【0018】次に、図3及び図4図示の給気連絡管8を
有する構造について説明する。この実施例においては、
エアダクト2に代えて、独立状の二本のエアダクト6・
7を各給気マニホルド1L・1Rの入口開口部1b・1
bにフランジ締結し、一方、エアダクト4に代えて、二
本の出口管9a・9bを有するエアダクト9を配設す
る。給気連絡管8は、連通部8bを介して、二本の連絡
管8a・8aを連結して一体構造としたものであり、両
連絡管8a・8aの両端を、エアダクト9の出口管9a
・9bの出口端、及びエアダクト6・7の入口端に対し
て、ゴムホース5にて連結することにより、エアダクト
6・7と9との間に介設する。ゴムホース5をずらせ
ば、容易にエアダクト6・7と9との間から給気連絡管
8を外すことができる。
【0019】連通部8bの位置は、給気連絡管8の片端
近くに偏在しており、(a)の如く配管すると、連通部
8bは各連絡管8a・8aの入口端近くに位置する。こ
の場合、エアダクト9から導入された給気は、該連通部
8bより下手側において、各連絡管8a・8a内を独立
状に送気されて、エアダクト6・7にそのまま独立状に
流入していく。即ち、入口側端付近の連通部8bから下
手側において、該給気連絡管8の各連絡管8a・8aと
エアダクト6・7が共鳴管として機能し、共鳴管長さが
長いので、低回転仕様となるのである。
【0020】給気連絡管8は、前記のように、容易に着
脱できて、(a)の時と入口側と出口側を逆転させて配
管すれば、(b)のように、連通部8bが出口端近くに
寄った状態となる。この場合、エアダクト9からは、各
連絡管8a・8a内に独立状に給気が導入されるもの
の、その出口端近くになって、連通部8bを介して、給
気は高圧となっている一方の連絡管8aから低圧となっ
ている他方の連絡管8aへと流れて、等圧化され、共鳴
管として機能するのは、殆どエアダクト6・7のみとな
る。従って、共鳴管長さが短いので、この場合は、高回
転仕様となる。
【0021】次に、図5及び図6図示の給気連絡管10
・11を採用する構造について説明する。前記の図3及
び図4の実施例と同様に、二本の出口管9a・9bを有
するエアダクト9を設けた構造において、給気連絡管1
0を、出口管9aと給気マニホルド1Rの開口部1bと
の間に、給気連絡管11を、出口管9bと給気マニホル
ド1Lの開口部1bとの間に、それぞれ配管し、各入口
端は各出口管9a・9bにゴムホース5にて連結し、各
出口端は各給気マニホルド1L・1Rの開口部にフラン
ジ結合する。両給気連絡管10・11の途中部には開口
部10a・11aを設けており、両開口部10a・11
a間には、(a)のように連通管12を配設することが
できる。各開口部10a・11aには、パッキンを介し
て連通管12の両端をフランジ締止するものである。
(a)のように連通管12を設けると、図3(b)の場
合と同様の構造となり、即ち、連通管12部分までは各
給気連絡管10・11に独立状に給気が送られるもの
の、該連通管12にて、両給気連絡管10・11のうち
高圧となっている方から低圧となっている方に給気が流
通して等圧化され、給気マニホルド1L・1Rまで独立
状に給気が流動して、共鳴管として機能するのは、各給
気連絡管10・11における該連通管12より下手側部
分となる。従って、この場合は共鳴管長さが短く、高回
転仕様となる。
【0022】給気連絡管10・11の両開口部10a・
11aからは、フランジ締止用のボルトを緩めて、容易
に連通管12を外すことができる。そして、各開口部1
0a・11aには、図5(b)のように、蓋体13をフ
ランジ結合にて締結することができる。両開口部10a
・11aを蓋体13にて閉じると、エアダクト9より導
入された給気は、両給気連絡管10・11の入口端より
出口端まで独立状に通過して、給気マニホルド1L・1
Rに導入されるようになり、即ち、両給気連絡管10・
11の全長にわたって共鳴管として機能するので、共鳴
管長さが長く、低回転仕様となるのである。
【0023】以上の図1乃至図6図示の実施例の中で、
図1及び図2図示の場合は、低回転仕様と高回転仕様と
に切り換えるため、給気連絡管3として、二通りの給気
連絡管2Aと2Bとを製作しなければならないが、交換
作業は容易であり、また、一本の給気連絡管3内に仕切
り部を設けて内部を分割する構造となっているので、二
本の連絡管8a・8aを有する給気連絡管8を介設する
図3及び図4図示の実施例や、二本の独立状の給気連絡
管10・11を配管する図5及び図6図示の実施例に比
べて、給気連絡管3の配管部はコンパクトとなる。図3
及び図4図示の実施例では、低回転仕様と高回転仕様の
切換は、給気連絡管8の入口端と出口端を逆転して配管
するだけですみ、また、部品点数は、連絡管8a・8a
と連通管8bとを一体化した給気連絡管8のみですむ。
そして、図5及び図6図示の実施例では、独立状に給気
連絡管10・11を設ける点で、部品点数は多くなる
が、低回転仕様と高回転仕様との切換は、両給気連絡管
10・11の両開口部10a・11a間に連通管12を
配管するか、両開口部10a・11aに蓋体13を取り
付けるかですみ、切換に関わる部品が、小さな連通管1
2、蓋体13のみで、交換作業は楽である。
【0024】以上は、給気連絡管を低回転仕様と高回転
仕様とに切り換えることで、適用するエンジンの設定回
転域に最も適した共鳴過給型給気管構造を構成するもの
であった。次の図8及び図9図示の発明は、適用された
エンジンの運転による回転数の変化に伴い、回転数が共
振域より外れる時の体積効率の低下を抑える構造とした
共鳴過給型給気管構造である。
【0025】本実施例では、給気マニホルドとして、前
記のように、一体型で内部を二分割した給気マニホルド
14を使用する。給気マニホルド14内の中央には仕切
り部14cが設けられていて、内部は、左室14L・右
室14Rに分割されており、各室14L・14Rからそ
れぞれ3本の給気管14a・14a・14aがシリンダ
ーヘッドCHの給気入口側面に配管されている。各室1
4L・14Rには入口開口部14b・14bを設けてい
る。一方、インタークーラーIC出口側にはエアダクト
9を設け、各出口管9a・9bと該給気マニホルド14
の両入口開口部14b・14bとの間に、独立状に、給
気連絡管15・16を配管している。各給気連絡管15
・16の入口端は、ゴムホース5にて各出口管9a・9
bに連結し、出口端は、該入口開口部14b・14bに
フランジ結合する。
【0026】そして、該給気マニホルド14内の仕切り
部14cに、両室14L・14Rを連通する連通孔14
dを設ける。この連通孔14dを設けると、該連通孔1
4dを通って、給気マニホルド14の各室14L・14
Rのうち高圧となっている方から低圧となっている方に
空気が流入し、圧力差を低減する。これにより、高圧側
はいくらか圧力が低減されるものの、低圧側における圧
力損失は低減する。
【0027】これに関して、エンジン回転数Rに対する
体積効率Vの関係を示す図10より説明する。グラフA
は、通常過給の場合を基準値とした場合のものである。
そして、通常過給時にグラフAを得た場合と同一の過給
機で、連通孔14dを設けない給気マニホルド14を有
する共鳴過給機用給気管構造を適用した場合、エンジン
回転数域R2は、給気連絡管15・16より給気マニホ
ルド14の各室14L・14Rまでの形成する給気管の
共振域であって、共鳴過給がなされることにより、体積
効率Vは通常過給時に比して高くなり、高圧給気が見込
まれる。ところが、エンジン回転数Rが、共振域R2よ
り外れた非共振域R1やR3になった場合、体積効率V
は低下し、通常過給にて得る体積効率Vよりも低くな
る。つまり、例えば、船舶用エンジンにおいては、共振
域R2として設定される定速航行時には高圧給気で、低
エミッション化や高出力化を実現できるのに、該共振域
R2より低回転数となる低速航行時や、それよりも高回
転数となる高速航行時には、体積効率が却って悪くな
り、排気中の煤煙の増加や、出力の低下に繋がるのであ
る。
【0028】そこで、図8及び図9図示の給気マニホル
ド14のように、仕切り部14cに連通孔14dを設け
ると、前記の如く、給気マニホルド14の各室14L・
14Rのうち、高圧側から低圧側に給気が流出するの
で、グラフCの如く、共振域R2においては、体積効率
Vが、グラフBに比して、即ち、従来の連通孔14dを
設けていない給気マニホルド14を使用した場合より
も、低減するが、それでもグラフA、即ち、通常過給の
場合よりもかなり高い。つまり、共鳴過給による高圧給
気の効果は充分に確保している。そして、非共振域R1
・R3においては、給気マニホルド14の中の各室14
L・14Rの中で、低圧となっている室において、高圧
となっている室から連通孔14dを介して導入される給
気により、圧力が増加することから、体積効率Vは、従
来(グラフB)よりも高くなり、設定次第では、グラフ
Cのように、通常過給の場合の体積効率Vよりも高くす
ることもできる。
【0029】このように、図8及び図9の如く、連通孔
14dを設けた給気マニホルド14を有する共鳴過給型
給気管構造を適用することで、最適時の体積効率は低減
し、出力やエミッションの低減効率はやや低下するもの
の、非共振域の時(例えば低速運転時や高速運転時等)
の体積効率が高められ、まずまずの出力やエミッション
の低減率を得ることができる。即ち、一つのエンジンの
全回転数域において、高圧給気を実現することができる
のである。
【0030】なお、図10におけるグラフBからグラフ
Cへの体積効率の増減量は、給気マニホルド14(或い
は給気連絡管15・16)の断面積に対する連通孔14
dの面積比率に左右される。一つのエンジンの全回転数
域において、同じ過給機による通常過給の場合よりも高
圧の給気を得るには、該面積比率を0.1〜10%に設
定すればよい。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏する。まず、請求項1乃至請求項3
記載の如き構成とすることで、適用する内燃機関がどの
ような回転数域に設定されているかによって、容易にそ
れに見合った仕様に切り換えられる共鳴過給型給気管構
造とすることができ、従来のような給気連絡管の長さ設
定作業等を必要としないので、給気管構造の製作上にお
いて、低コスト化を実現できる。
【0032】この中で、請求項1記載の構成において
は、給気連絡管は、仕切り部を設けた低回転仕様のもの
と、仕切り部を設けない高回転仕様のものとを用意して
おけば様々な設定回転数の内燃機関への適用に対処する
ことができる。給気連絡管は二通り製作しなければなら
ないが、管内に仕切り部を設けて二分割する構造なので
コンパクトであるという利点もある。
【0033】請求項2の場合は、給気マニホルドの各群
に独立状に連結される複数の連絡管を有する点で、請求
項1記載のものと比べると、コンパクトではないが、用
意する給気連絡管は一体のみであり、入口側と出口側と
を逆転させるだけで、連通部の位置が変わって、低回転
仕様と高回転仕様に切り換えることができる。
【0034】また、請求項3の場合は、給気導入部から
給気マニホルドの各群に独立状に給気連絡管を配管する
点で、コンパクトという点では劣り、また、部品点数も
多くなるが、低回転仕様と高回転仕様との切換は、前二
つの構成が、給気連絡管そのものの交換や逆転等の作業
を伴うのに対して、小さな連通管の着脱だけですみ、予
め給気連絡管は配管済みにしておける点で、製作効率が
よくなる。
【0035】そして、請求項4記載の構成の共鳴過給型
給気管構造を適用することにより、一つの内燃機関の全
周波数域において、給気の体積効率の低減が生じず、即
ち、どのような運転状況でも、高圧給気が実現され、出
力や低エミッション化の安定に貢献するのである。そし
て、これを、内部を二室に分割する給気マニホルドの仕
切り部に連通孔を設けるだけで実現でき、低コストで大
きな効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給気連絡管3を有する共鳴過給型給気管構造を
示す図で、(a)は高回転仕様の給気連絡管3Aを取り
付けた場合の平面一部断面図、(b)は低回転仕様の給
気連絡管3Bの配管部分の平面一部断面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】給気連絡管8を有する共鳴過給型給気管構造を
示す図で、(a)は低回転仕様とした場合の平面図、
(b)は高回転仕様とした場合の給気連絡管8の配管部
分の平面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】給気連絡管10・11を有する共鳴過給型給気
管構造を示す図で、(a)は低回転仕様とした場合の平
面図、(b)は高回転仕様とした場合の給気連絡管10
・11の配管部分の平面図である。
【図6】同じく低回転仕様とした場合の側面一部断面図
である。
【図7】低速仕様型と高速仕様型の二タイプの共鳴過給
型給気管構造による機関回転数Rと体積効率Vとの関係
を示す図である。
【図8】仕切り部14cに連通孔14dを設けた構造の
給気マニホルド14を有する給気連絡管構造を示す平面
図である。
【図9】同じく側面一部断面図である。
【図10】通常過給の場合と、連通孔14dのない給気
マニホルド14による共鳴過給の場合と、連通孔14d
を有する給気マニホルド14による共鳴過給の場合とに
おける機関回転数Rと体積効率Vとの関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 給気マニホルド 1a 給気管 1b 入口開口部 2 エアダクト 3(3A・3B) 給気連絡管 3a・3b 仕切り部 4 エアダクト 4a 出口管 5 ゴムホース 6・7 エアダクト 8 給気連絡管 8a 連絡管 8b 連通部 9 エアダクト 9a・9b 出口管 10・11 給気連絡管 10a・11a 開口部 12 連通管 13 蓋体 14 給気マニホルド 14L 左室 14R 右室 14a 給気管 14b 入口開口部 14c 仕切り部 14d 連通孔 15 給気連絡管 16 給気連絡管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 隆志 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給気導入部と二群分割状の給気マニホル
    ドとの間に着脱可能に単数の給気連絡管を介設した内燃
    機関の給気管構造において、該給気連絡管は、その内部
    に、管方向に二分割する仕切り部を設けたものと設けな
    いものとに交換可能としたことを特徴とする内燃機関の
    共鳴過給型給気管構造。
  2. 【請求項2】 給気導入部と二群分割状の給気マニホル
    ドとの間に着脱可能に給気連絡管を介設した内燃機関の
    給気管構造において、該給気連絡管は、各群の給気マニ
    ホルドに連通する二本の連絡管の間に、片端寄りに偏在
    する連通部を設けて一体化した構造とし、入口側と出口
    側を逆転することで、該連通部の位置を切換可能とした
    ことを特徴とする内燃機関の共鳴過給型給気管構造。
  3. 【請求項3】 給気導入部と二群分割状の給気マニホル
    ドとの間に各群の給気マニホルドに連通する二本の給気
    連絡管を介設した内燃機関の給気管構造において、両給
    気連絡管に開口部を設け、両開口部間に連通管を着脱可
    能としたことを特徴とする内燃機関の共鳴過給型給気管
    構造。
  4. 【請求項4】 一体の給気マニホルドの内部に仕切り部
    を設けて内部を二室に分割し、該給気マニホルドの各室
    に、給気導入部より独立状に給気を送り込む構造とした
    内燃機関の給気管構造において、該給気マニホルドの仕
    切り部に、二室間を連通する連通孔を設けたことを特徴
    とする内燃機関の共鳴過給型給気管構造。
JP11239796A 1996-05-07 1996-05-07 内燃機関の共鳴過給型給気管構造 Pending JPH09296729A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108150277A (zh) * 2017-12-25 2018-06-12 潍柴动力股份有限公司 一种中冷器支撑系统

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