JPH09296102A - 生分解性乳酸系ポリマー組成物 - Google Patents

生分解性乳酸系ポリマー組成物

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JPH09296102A
JPH09296102A JP13142096A JP13142096A JPH09296102A JP H09296102 A JPH09296102 A JP H09296102A JP 13142096 A JP13142096 A JP 13142096A JP 13142096 A JP13142096 A JP 13142096A JP H09296102 A JPH09296102 A JP H09296102A
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浩樹 九山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れる成形体の
材料、特にフィルム、テープ、シートの材料として適し
た生分解性乳酸系ポリマー組成物を提供する。 【解決手段】 (I) 〜(IV)のいずれかで示される、分子
内に少なくとも3個のエステル結合を有する化合物のう
ちの少なくとも1種を含む乳酸系ポリマー組成物。 (I) R1 OOC−L1 −COOR2 (II) R3 OOC−L2 −COOR4 (III) R5 COO−L3 −OCOR6 (IV) R7 COO−L4 −OCOR81 〜L4 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素
数6〜10のアリーレン基、L2 とL4 は、置換基とし
てエステル官能基を有する。R1 〜R8 は、アルキル基
又はアリール基であり、R1 及び/又はR2 、R5 及び
/又はR6 は、置換基としてエステル官能基を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性乳酸系ポ
リマー組成物に関する。より詳しくは、透明性、柔軟
性、耐衝撃性に優れ、包装材料、医療用材料、産業資
材、工業用品、容器等のうちで特に柔軟性が必要とされ
る、例えば、フィルム、テープ、シートの材料として適
した生分解性乳酸系ポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニ
ル等の膨大な量のプラスチック製品が使用されており、
これらの廃棄物処理が環境問題の一つとしてクローズア
ップされてきている。すなわち、現状の廃棄物処理は焼
却処分や埋設処理であるが、例えばポリエチレン等を焼
却処分すると、その燃焼カロリーが高いため、焼却炉を
傷め寿命を縮める。また、例えばポリ塩化ビニル等を焼
却処分すると、有害ガスが発生する。一方、プラスチッ
ク製品を埋設処理するには土地も限られている。また自
然環境中に廃棄された場合、これらの化学的安定性が極
めて高く、生物学的にも微生物などによる分解がほとん
ど起こらず、ほぼ半永久的に残存することになる。その
ため、景観を損ない、それだけではなく海洋生物の生活
環境を汚染するなどの問題も引き起こしている。
【0003】これらの問題を解決するため、従来のプラ
スチックに対し、生分解性ポリマーの研究開発が進めら
れている。生分解性のあるポリマーのひとつとして、ポ
リ乳酸がある。ポリ乳酸は、自然環境中で加水分解及び
微生物による分解を受け、最終的には二酸化炭素と水に
まで分解する。また、焼却を行なっても、燃焼カロリー
が小さいため焼却炉を傷めることもなく、有害ガスの発
生もない。このように上記廃棄物処理の問題が非常に軽
減される。また、ポリ乳酸は、再生可能な植物資源から
得られる乳酸を原料とするので、従来のプラスチックが
石油原料から合成されているのに比べ、資源の面からも
将来的に有望である。更に、他の生分解性ポリマーに比
べて透明性が高いことが、ポリ乳酸の特徴となってい
る。
【0004】ところが、ポリ乳酸は柔軟性が低く、堅い
という性質を持っているため、ポリエチレンなどが主と
して使用されているフィルム、テープ、シート等の材料
としては適していないと考えられてきた。
【0005】ポリ乳酸に柔軟性を付与するために、ポリ
乳酸に安息香酸エチルや、フタル酸ジオクチル、アジピ
ン酸ジイソブチル、セバシン酸ジオクチル等のジエステ
ル化合物等を可塑剤として添加することが行われている
(例えば、特開平4−335060号公報)。しかしな
がら、これらは可塑化効果が不十分であったり、可塑化
効果があってもブリードアウトが起こりやすい。また、
特開平7−118513号公報には、数平均分子量が5
00〜2000のポリエステル系可塑剤が添加されたポ
リ乳酸組成物が開示されている。しかしながら、同号公
報のポリエステル系可塑剤は、二塩基酸と二価アルコー
ルとの反応により得られたポリエステルの末端を、更に
一塩基酸及び/又は一価アルコールで封鎖するという複
雑な工程を経て製造されるものであるから、実用的な観
点からは好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、透明性、柔軟性、
耐衝撃性に優れる成形体の材料、特にフィルム、テー
プ、シートの材料として適した生分解性乳酸系ポリマー
組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、分子内に少なくとも3個のエステル結合を有す
る特定構造の化合物を可塑剤として用いることにより、
上記目的を達成し得ることを見出だし、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明の生分解性乳酸系ポリマ
ー組成物は、乳酸系ポリマーと、下記一般式(I) 、一般
式(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)で示される、分子
内に少なくとも3個のエステル結合を有する化合物のう
ちの少なくとも1種とを含むことを特徴とする。
【0008】一般式(I) R1 OOC−L1 −COOR2 ここで、L1 は、単結合、炭素数1〜10のアルキレン
基又は炭素数6〜10のアリーレン基であり、R1 〜R
2 は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はア
リール基であり、R1 〜R2 の少なくとも一方は、置換
基としてアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基又は
アリールオキシカルボニル基を有する。ただし、R1
び/又はR2 が、−CH(CH3 )COOR(Rはアル
キル基又はアリール基)である場合を除く。
【0009】一般式(II) R3 OOC−L2 −COOR4 ここで、L2 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
素数6〜10のアリーレン基であり、置換基としてアシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニル基、及びこれらいずれかの基で置換されたア
ルキル基のうちの少なくとも1種を有する。R3 〜R4
は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリ
ール基である。
【0010】一般式(III) R5 COO−L3 −OCOR6 ここで、L3 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
素数6〜10のアリーレン基を表わし、R5 〜R6 は、
同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリール
基であり、R5 〜R6 の少なくとも一方は、置換基とし
てアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリー
ルオキシカルボニル基を有する。
【0011】一般式(IV) R7 COO−L4 −OCOR8 ここで、L4 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
素数6〜10のアリーレン基であり、置換基としてアシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニル基、及びこれらいずれかの基で置換されたア
ルキル基のうちの少なくとも1種を有する。R7 〜R8
は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリ
ール基である。
【0012】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明において乳酸系ポリマーとは、乳酸ホモポリマーの
他、乳酸コポリマーをも含むものである。
【0013】乳酸ポリマーにおけるL乳酸単位、D乳酸
単位の構成モル比L/Dは100/0〜0/100のい
ずれであっても良く、乳酸ポリマーの重量平均分子量
は、一般に5万〜50万である。本発明においては、L
/Dが100/0〜70/30であることが好ましい。
D乳酸単位が30モル%を超えると、重合されたポリD
L乳酸の分子量が著しく低く(1万以下)なってしま
う。より好ましいL/Dは100/0〜80/20であ
る。
【0014】また、乳酸コポリマーは、乳酸モノマー又
はラクチドと共重合可能な他の成分が共重合されたもの
である。このような他の成分としては、2個以上のエス
テル結合形成性の官能基を持つジカルボン酸、多価アル
コール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等が挙げられ
る。
【0015】ジカルボン酸としては、コハク酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が
挙げられる。多価アルコールとしては、ビスフェノール
にエチレンオキシドを付加反応させたものなどの芳香族
多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタン
ジオール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプ
ロパン、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族多価アル
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのエーテルグリコール等が挙げられる。ヒドロキ
シカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシブチ
ルカルボン酸、その他特開平6−184417号公報に
記載されているもの等が挙げられる。ラクトンとして
は、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−
カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラ
クトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクト
ン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
【0016】乳酸系ポリマーは従来公知の方法で合成す
ることができる。すなわち、特開平7−33861号公
報、特開昭59−96123号公報、高分子討論会予稿
集44巻、3198-3199 頁に記載のような乳酸からの直接
脱水縮合、または乳酸環状二量体ラクチドの開環重合に
よって合成することができる。
【0017】直接脱水縮合を行なう場合、L−乳酸、D
−乳酸、DL−乳酸、又はこれらの混合物のいずれの乳
酸を用いても良い。また、開環重合を行なう場合におい
ても、L−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、
メソ−ラクチド又はこれらの混合物のいずれのラクチド
を用いても良い。
【0018】ラクチドの合成、精製及び重合操作は、例
えば米国特許4057537号明細書、公開欧州特許出
願第261572号明細書、Polymer Bulletin, 14, 49
1-495 (1985)、及び Makromol Chem., 187, 1611-1628
(1986) 等の文献に様々に記載されている。
【0019】この重合反応に用いる触媒は特に限定され
るものではないが、公知の乳酸重合用触媒を用いること
ができる。例えば、乳酸スズ、酒石酸スズ、ジカプリル
酸スズ、ジラウリル酸スズ、ジパルミチン酸スズ、ジス
テアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフトエ酸ス
ズ、β−ナフトエ酸スズ、オクチル酸スズ等の有機スズ
系化合物、粉末スズ、酸化スズ; 亜鉛末、ハロゲン化
亜鉛、酸化亜鉛、有機亜鉛系化合物; テトラプロピル
チタネート等のチタン系化合物; ジルコニウムイソプ
ロポキシド等のジルコニウム系化合物; 三酸化アンチ
モン等のアンチモン系化合物; 酸化ビスマス(III) 等
のビスマス系化合物; 酸化アルミニウム、アルミニウ
ムイソプロポキシド等のアルミニウム化合物等を挙げる
ことができる。これらの中でも、スズまたはスズ化合物
からなる触媒が活性の点から特に好ましい。これら触媒
の使用量は、一般にラクチドに対して0.001〜5重
量%程度である。
【0020】重合反応は、上記触媒の存在下、触媒種に
よって異なるが通常100℃〜200℃の温度で行うこ
とができる。また、特開平7−247345号公報に記
載のような2段階重合を行うことも好ましい。
【0021】本発明においては、ポリ乳酸中のラクチド
含有量は1重量%以下であることが望ましい。ラクチド
含有量が1重量%を超えると、得られる熱可塑性樹脂の
物性に影響を与えるため望ましくない。
【0022】本発明の組成物は、前記一般式(I) 、一般
式(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)で示される化合物
のうちの少なくとも1種を含む。
【0023】まず、一般式(I) について詳しく説明す
る。 R1 OOC−L1 −COOR2 一般式(I) において、L1 は、単結合、炭素数1〜10
のアルキレン基又は炭素数6〜10のアリーレン基であ
る。より具体的には、−OC−L1 −CO−単位が、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2-ナフ
タレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、1,
4-ナフタレンジカルボン酸のいずれかから誘導されるも
のである。これらのうち、アジピン酸、セバシン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸のいずれかから誘
導されるものが好ましい。
【0024】R1 〜R2 は、同一又は異なっていても良
く、アルキル基又はアリール基であり、R1 〜R2 の少
なくとも一方は、置換基としてアシルオキシ基、アルコ
キシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基を有
する。ただし、R1 及び/又はR2 が、−CH(C
3 )COOR(Rはアルキル基又はアリール基)であ
る場合を除く。
【0025】R1 〜R2 としてのアルキル基としては、
例えば、炭素数10までのアルキル基、又は前記アルキ
ル基に置換基が導入されたアルキル基が挙げられる。こ
のようなアルキル基として具体的に、メチル、エチル、
n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、se
c-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、メトキシメチ
ル、メチルチオメチル、2−(トリメチルシリル)エト
キシメチル、ベンジルオキシメチル、フェナシル、p−
ブロモフェナシル、N−フタルイミドメチル、2,2,2-ト
リクロロエチル、アリル、ベンジル、置換ベンジル基等
が挙げられる。これらのうち、フェナシル、メチル、エ
チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、ベンジ
ル、置換ベンジル基が、原料の入手し易さ、導入のしや
すさ、可塑剤としての効果、安全性などの点から好まし
い。
【0026】R1 〜R2 としてのアリール基としては、
例えば、フェニル、p−メトキシフェニル、p−メチル
フェニル、p−エチルフェニル、p−エトキシフェニ
ル、p−クロロフェニル基等が挙げられる。
【0027】また、R1 〜R2 の少なくとも一方は、置
換基としてアシルオキシ基(−OCOR11)、アルコキ
シカルボニル基(−COOR12)又はアリールオキシカ
ルボニル基(−COOR13)を有する。ここで、R11
アルキル基又はアリール基であり、R12はアルキル基で
あり、R13はアリール基である。R11、R12のアルキル
基としては、炭素数1〜8の置換又は無置換のアルキル
基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、メ
トキシメチル、アリル等が挙げられる。また、R11、R
13のアリール基としては、炭素数1〜8の置換又は無置
換のフェニル基、例えば、フェニル、p−メトキシフェ
ニル、p−メチルフェニル、p−エチルフェニル、p−
エトキシフェニル、p−クロロフェニル基等が挙げられ
る。
【0028】置換基としてアシルオキシ基(−OCOR
11)、アルコキシカルボニル基(−COOR12)又はア
リールオキシカルボニル基(−COOR13)を有する場
合の好ましいR1 〜R2 としては、メトキシカルボニル
メチル、1−メチル−2−(エトキシカルボニル)エチ
ル、4−(エトキシカルボニル)ブチル、フェノキシカ
ルボニルメチル、2−(アセチルオキシ)エチル、ベン
ゾイルオキシメチル、3−(ベンゾイルオキシ)プロピ
ル基等が挙げられる。
【0029】好ましい一般式(I) の化合物としては、L
1 :−(CH2 4 −、R1 及びR2 :−CH2 COO
CH2 CH3 の化合物; L1 :−(CH2 4 −、R
1 :イソブチル、R2 :−CH2 COOCH3 の化合
物; L1 :−(CH2 8 −、R1 及びR2 :−CH
2 COOCH3 の化合物(実施例の化合物(1) ); L
1 :1,2-フェニレン、R1 及びR2 :−CH2 COOC
3 の化合物(実施例の化合物(2) )等が挙げられる。
【0030】一般式(I) の化合物は、例えばHOOCL
1 COOH(又はジハライド体)とR1 OH及びR2
Hとを縮合させる方法等によって、容易に合成すること
ができる。
【0031】次に、一般式(II)について詳しく説明す
る。 R3 OOC−L2 −COOR4 一般式(II)において、L2 は、炭素数1〜10のアルキ
レン基又は炭素数6〜10のアリーレン基であり、置換
基としてアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、及びこれらいずれかの基で
置換されたアルキル基のうちの少なくとも1種を有す
る。より具体的には、−OC−L2 −CO−単位が、酒
石酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、1,2,3-ベン
ゼントリカルボン酸、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、
1,3,5-ベンゼントリカルボン酸のいずれかから誘導され
るものである。すなわち、例えばリンゴ酸(HOOCC
H(OH)CH2 COOH)から誘導されるものである
場合には、L2 は、例えば水酸基がアセチル化された−
CH(OCOCH3 )CH2 −である。また、例えば1,
3,5-ベンゼントリカルボン酸から誘導されるものである
場合には、L2 は、例えば1-位のカルボン酸がエチルエ
ステル化された1-エトキシカルボニル-2,3- フェニレン
である。
【0032】R3 〜R4 は、同一又は異なっていても良
く、アルキル基又はアリール基である。R3 〜R4 の具
体例としては、前述のR1 〜R2 と同様のものを挙げる
ことができる。R3 及び/又はR4 が、置換基としてア
シルオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオ
キシカルボニル基を有することは必須ではないが、これ
らの置換基を有しても良い。
【0033】好ましい一般式(II)の化合物としては、L
2 :−CH(OCOCH3 )CH2−、R3 :イソブチ
ル、R4 :−CH2 COOCH3 の化合物; L2 :1-
エトキシカルボニル-3,5- フェニレン、R3 及びR4
1−メチル−2−(エトキシカルボニル)エチルの化合
物(実施例の化合物(3) )等が挙げられる。
【0034】一般式(II)の化合物は、例えばHOOCL
2 COOH(又はジハライド体)とR3 OH及びR4
Hとを縮合させる方法等によって、容易に合成すること
ができる。
【0035】次に、一般式(III) について詳しく説明す
る。 R5 COO−L3 −OCOR6 一般式(III) において、L3 は、炭素数1〜10のアル
キレン基又は炭素数6〜10のアリーレン基である。よ
り具体的には、−O−L3 −O−単位が、エチレングリ
コール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、
1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘ
プタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジ
オール、1,10- デカンジオール、カテコール、レゾルシ
ン、ヒドロキノンのいずれかから誘導されるものであ
る。これらのうち、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオー
ル、1,8-オクタンジオール、カテコールのいずれかから
誘導されるものが好ましい。
【0036】R5 〜R6 は、同一又は異なっていても良
く、アルキル基又はアリール基であり、R5 〜R6 の少
なくとも一方は、置換基としてアシルオキシ基、アルコ
キシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基を有
する。R5 〜R6 の具体例としては、前述のR1 〜R2
と同様のものを挙げることができ、置換基としてのアシ
ルオキシ基(−OCOR11)、アルコキシカルボニル基
(−COOR12)又はアリールオキシカルボニル基(−
COOR13)についても同様のものを挙げることができ
る。
【0037】好ましい一般式(III) の化合物としては、
3 :−(CH2 4 −、R1 及びR2 :−(CH2
4 COOCH2 CH3 の化合物(実施例の化合物(4)
);L3 :1,2-フェニレン、R1 及びR2 :−(CH
2 4 COOCH3 の化合物等が挙げられる。
【0038】一般式(III) の化合物は、例えばHOL3
OHとR5 COOH及びR6 COOHとを縮合させる方
法等によって、容易に合成することができる。
【0039】次に、一般式(IV)について詳しく説明す
る。 R7 COO−L4 −OCOR8 一般式(IV)において、L4 は、炭素数1〜10のアルキ
レン基又は炭素数6〜10のアリーレン基であり、置換
基としてアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、及びこれらいずれかの基で
置換されたアルキル基のうちの少なくとも1種を有す
る。より具体的には、−O−L4 −O−単位が、グリセ
リン酸、グリセリン、ペンタエリスリトール、ピルガロ
ールのいずれかから誘導されるものである。すなわち、
例えばグリセリンから誘導されるものである場合には、
4 は、例えば−CH2 CH(OCOC3 7 -n)CH
2 −である。また、例えばペンタエリスリトールから誘
導されるものである場合には、L4 は、例えば−CH2
C(CH2 OCOPh)2 CH2 −である。
【0040】R7 〜R8 は、同一又は異なっていても良
く、アルキル基又はアリール基である。R7 〜R8 の具
体例としては、前述のR1 〜R2 と同様のものを挙げる
ことができる。R7 及び/又はR8 が、置換基としてア
シルオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオ
キシカルボニル基を有することは必須ではないが、これ
らの置換基を有しても良い。
【0041】好ましい一般式(IV)の化合物としては、L
4 :−CH2 CH(OCOC3 7-n)CH2 −、R7
及びR8 :−C3 7 -nの化合物(実施例の化合物(6)
);L4 :−CH2 C(CH2 OCOPh)2 CH2
−、R7 及びR8 :−Phの化合物(実施例の化合物
(5) )等が挙げられる。
【0042】一般式(IV)の化合物は、例えばグリセリ
ン、ペンタエリスリトール又はピルガロールとR7 CO
OH及びR8 COOH(又はハライド体)とを縮合させ
る方法等によって、容易に合成することができる。
【0043】本発明の組成物において、前記一般式(I)
、一般式(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)で示され
る化合物のうちの1種を単独で配合しても良く、2種以
上を配合しても良い。これら可塑剤の配合量は、乳酸系
ポリマーの組成(ポリ乳酸におけるL乳酸/D乳酸比
率、共重合成分比率)、組成物の使用目的等によっても
異なるが、一般には乳酸系ポリマー100重量部に対し
て、前記一般式(I) 、一般式(II)、一般式(III) 又は一
般式(IV)で示される化合物の合計量10〜50重量部程
度である。配合量が10重量部未満では、乳酸系ポリマ
ー組成物に十分な柔軟性を与えることができない。一
方、配合量が50重量部を超えると、添加する可塑剤の
種類によってはブリードをおこすことがある。より好ま
しい配合量は、25〜45重量部程度であり、さらに好
ましい配合量は、28〜45重量部程度である。
【0044】本発明の組成物においては、必要に応じ
て、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、着色剤、帯電防
止剤、滑剤、難燃剤、発泡剤、充填剤、抗菌・抗カビ剤
等の各種添加剤を配合することもできる。
【0045】可塑剤や、上記各種添加剤を配合する方法
は、特に制限されるものではなく、従来公知の方法によ
って行うことができる。例えば、ミルロール、バンバリ
ーミキサー、スーパーミキサー、単軸あるいは二軸押出
機等を用いて混合混練すれば良い。
【0046】本発明の組成物の成形は、一般のプラスチ
ックと同様に、例えば、押出成形、射出成形、真空成
形、圧縮成形等の成形方法により行うことができ、フィ
ルム、テープ、シート、板、棒、ビン、容器等の各種成
形品を得ることができる。また、成形温度は、通常、1
00〜300℃程度である。
【0047】成形品の機械的強度は成形品の使用目的に
よっても異なるが、一般に、引張弾性率3〜0.001
GPa、引張強度70〜5MPa、破断伸び10〜30
0%が好ましい。可塑剤を加えることにより、弾性率の
低下と破断伸びの増加が起こるが、それに伴う強度低下
により成形品が破損しやすくなるため、ある程度の強度
が必要である。特に、フィルム、テープ、シートの場合
には、引張弾性率0.5〜0.001GPa、引張強度
40〜10MPa、破断伸び50〜250%が好まし
い。
【0048】本発明の乳酸系ポリマー組成物に配合され
る前記一般式(I) 、一般式(II)、一般式(III) 又は一般
式(IV)で示される化合物は、ポリマー組成物に十分な柔
軟性を与えると共に、十分な柔軟性を与え得る量を配合
しても、ポリマーの透明性を損ねることがない。従っ
て、このポリマー組成物から得られる成形品は、成形品
の透明性の低下、にじみ出し等の問題がなく、かつ柔軟
で強靭なものである。
【0049】本発明の乳酸系ポリマー組成物の用途とし
ては、包装材料、医療用材料、産業資材、工業用品、容
器等が挙げられるが、特に柔軟性が必要とされるフィル
ム、テープ、シートの材料として好適である。
【0050】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をさら
に具体的に説明する。
【0051】[化合物(1) の合成例]セバシン酸ジクロ
リドと2当量のグリコール酸メチルエステルとを、ジク
ロロメタン中でピリジンを脱酸剤として反応させた。常
法により精製して化合物(1)を得た。
【0052】[化合物(2) の合成例]フタル酸ジクロリ
ドと2当量のグリコール酸メチルエステルとを、ジクロ
ロメタン中でピリジンを脱酸剤として反応させた。常法
により精製して化合物(2) を得た。
【0053】[化合物(3) の合成例]1,3,5-ベンゼント
リカルボン酸トリクロリドをジクロロメタン中でピリジ
ン存在下、1当量のエタノールと反応させモノエステル
体とした後、2当量のエチル−3−ヒドロキシブチレー
トを作用させた。常法により精製して化合物(3) を得
た。
【0054】[化合物(4) の合成例]1,4-ブタンジオー
ルと2当量のアジピン酸モノエチルエステルとを、ジク
ロロメタン中でDCCを用いて縮合させた。常法により
精製して化合物(4) を得た。 [化合物(5) の合成例]ペンタエリスリトールと4当量
の安息香酸クロリドとを、ジクロロメタン中でピリジン
を脱酸剤として反応させた。常法により精製して化合物
(5) を得た。
【0055】なお、化合物(6) は、トリブチリン(ナカ
ライテスク社製)を用いた。
【0056】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0057】<ポリ乳酸の分子量測定法>以下の条件の
GPCにより測定した。 検出器:RID-6A、ポンプ:LC-9A 、カラムオーブン:GT
O-6A、カラム:Shim-pack GPC-801C, -804C, -806C, -8
025Cを直列 (島津製作所製) 溶媒:クロロフォルム、流速:1ml/min、サンプ
ル量:200μl(サンプル0.5w/w%をクロロホ
ルムに溶かした)、カラム温度:40℃。
【0058】[実施例1]ポリL乳酸(重量平均分子量
180000)100重量部と上記化合物(1) 30重量
部を、190℃に制御された2軸混練機に仕込み20分
間溶融混練した後、チップ化した。このポリマー組成物
チップから射出成形機を用いて190℃でJIS K
7113の2号試験片(厚さ3mm)を作製し、引張試
験を行ない、引張強度(MPa)、引張弾性率(GP
a)、破断伸び(%)を測定した。また、前記チップと
2号試験片とについて、GPCによりポリ乳酸の分子量
を測定したところ、両者の分子量に変化はなく、射出成
形時の熱によってポリ乳酸の分解は起こっていないこと
を確認した。得られた2号試験片は透明なものであっ
た。
【0059】[実施例2]Lラクチドとポリエチレング
リコールの共重合体(Lラクチド含量90重量%、重量
平均分子量140000)100重量部と上記化合物
(2) 30重量部を、180℃に制御された2軸混練機に
仕込み20分間溶融混練した後、チップ化した。このチ
ップから、実施例1と同様にして2号試験片を作製し、
引張試験を行なった。また、前記チップと2号試験片の
分子量に変化はなく、得られた2号試験片は透明なもの
であった。
【0060】[実施例3]上記化合物(1) に代えて上記
化合物(3) 30重量部を用いた以外は、実施例1と同様
にしてチップを得て2号試験片を作製し、引張試験を行
なった。また、前記チップと2号試験片の分子量に変化
はなく、得られた2号試験片は透明なものであった。
【0061】[実施例4]上記化合物(1) に代えて上記
化合物(4) 30重量部を用いた以外は、実施例1と同様
にしてチップを得て2号試験片を作製し、引張試験を行
なった。また、前記チップと2号試験片の分子量に変化
はなく、得られた2号試験片は透明なものであった。
【0062】[実施例5]ポリDL乳酸(D体含量20
%、重量平均分子量110000)100重量部と上記
化合物(5) 30重量部を、180℃に制御された2軸混
練機に仕込み20分間溶融混練した後、チップ化した。
このチップから、実施例1と同様にして2号試験片を作
製し、引張試験を行なった。また、前記チップと2号試
験片の分子量に変化はなく、得られた2号試験片は透明
なものであった。
【0063】[実施例6]上記化合物(1) に代えて上記
化合物(6) 30重量部を用いた以外は、実施例1と同様
にしてチップを得て2号試験片を作製し、引張試験を行
なった。また、前記チップと2号試験片の分子量に変化
はなく、得られた2号試験片は透明なものであった。
【0064】[比較例1]上記化合物(1) を添加しなか
った以外は、実施例1と同様にしてチップを得て2号試
験片を作製し、引張試験を行なった。また、前記チップ
と2号試験片の分子量に変化はなかった。
【0065】[比較例2]上記化合物(1) に代えてジエ
チルフタレート30重量部を用いた以外は、実施例1と
同様にしてチップを得て2号試験片を作製し、引張試験
を行なった。また、前記チップと2号試験片の分子量に
変化はなかった。
【0066】[比較例3]上記化合物(2) を添加しなか
った以外は、実施例2と同様にしてチップを得て2号試
験片を作製し、引張試験を行なった。また、前記チップ
と2号試験片の分子量に変化はなかった。
【0067】[比較例4]上記化合物(5) を添加しなか
った以外は、実施例5と同様にしてチップを得て2号試
験片を作製し、引張試験を行なった。また、前記チップ
と2号試験片の分子量に変化はなかった。
【0068】[比較例5]上記化合物(5) に代えてエチ
ルベンゾエート30重量部を用いた以外は、実施例5と
同様にしてチップを得て2号試験片を作製し、引張試験
を行なった。また、前記チップと2号試験片の分子量に
変化はなかった。
【0069】また、実施例1〜6及び比較例2、5それ
ぞれの2号試験片について、透明性試験を行なった。以
上の結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】表1より、実施例1〜6のポリマー組成物
から作製された試験片は、いずれも引張強度が良好であ
り、可塑剤を添加していない比較例1、3、4のものに
比べ、引張弾性率が十分小さく、また破断伸びも十分大
きく、フィルム、シート等に成形した場合に十分な耐衝
撃性と柔軟性を有することが明らかである。また、これ
ら実施例の試験片は、常温で2カ月、40℃で2週間と
いう条件において、透明性に変化はなく、透明性にも優
れている。
【0072】一方、比較例5の試験片は、引張弾性率は
良好であるが、40℃で4日経過後に白化が起こり透明
性が不十分である。比較例2では、ジエチルフタレート
の可塑化作用が不十分であり、白化も生じている。
【0073】
【発明の効果】本発明の乳酸系ポリマー組成物は、上述
のように、特定構造の化合物を可塑剤として含むので、
透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れる成形体の材料として
有用である。特にフィルム、テープ、シート等の材料と
して非常に適している。さらに、乳酸系ポリマーは生分
解性を有するので、従来のプラスチックのような廃棄物
処理の問題も軽減される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳酸系ポリマーと、下記一般式(I) 、一
    般式(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)で示される、分
    子内に少なくとも3個のエステル結合を有する化合物の
    うちの少なくとも1種とを含むことを特徴とする、生分
    解性乳酸系ポリマー組成物。 一般式(I) R1 OOC−L1 −COOR2 ここで、L1 は、単結合、炭素数1〜10のアルキレン
    基又は炭素数6〜10のアリーレン基であり、R1 〜R
    2 は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はア
    リール基であり、R1 〜R2 の少なくとも一方は、置換
    基としてアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基又は
    アリールオキシカルボニル基を有する。ただし、R1
    び/又はR2 が、−CH(CH3 )COOR(Rはアル
    キル基又はアリール基)である場合を除く。 一般式(II) R3 OOC−L2 −COOR4 ここで、L2 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
    素数6〜10のアリーレン基であり、置換基としてアシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
    カルボニル基、及びこれらいずれかの基で置換されたア
    ルキル基のうちの少なくとも1種を有する。R3 〜R4
    は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリ
    ール基である。 一般式(III) R5 COO−L3 −OCOR6 ここで、L3 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
    素数6〜10のアリーレン基を表わし、R5 〜R6 は、
    同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリール
    基であり、R5 〜R6 の少なくとも一方は、置換基とし
    てアシルオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリー
    ルオキシカルボニル基を有する。 一般式(IV) R7 COO−L4 −OCOR8 ここで、L4 は、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭
    素数6〜10のアリーレン基であり、置換基としてアシ
    ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
    カルボニル基、及びこれらいずれかの基で置換されたア
    ルキル基のうちの少なくとも1種を有する。R7 〜R8
    は、同一又は異なっていても良く、アルキル基又はアリ
    ール基である。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I) における−OC−L1
    CO−単位が、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
    ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
    ン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
    ル酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジ
    カルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸のいずれかか
    ら誘導されるものである、請求項1に記載の乳酸系ポリ
    マー組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(II)における−OC−L2
    CO−単位が、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、リン
    ゴ酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4-ベンゼン
    トリカルボン酸、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸のいず
    れかから誘導されるものである、請求項1又は2項に記
    載の乳酸系ポリマー組成物。
  4. 【請求項4】 前記一般式(III) における−O−L3
    O−単位が、エチレングリコール、1,3-プロパンジオー
    ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-
    ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタ
    ンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10- デカンジオー
    ル、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノンのいずれか
    から誘導されるものである、請求項1〜3項のうちのい
    ずれか1項に記載の乳酸系ポリマー組成物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(IV)における−O−L4 −O
    −単位が、グリセリン酸、グリセリン、ペンタエリスリ
    トール、ピルガロールのいずれかから誘導されるもので
    ある、請求項1〜4項のうちのいずれか1項に記載の乳
    酸系ポリマー組成物。
  6. 【請求項6】 乳酸系ポリマー100重量部に対して、
    前記一般式(I) 、一般式(II)、一般式(III) 又は一般式
    (IV)で示される化合物のうちの少なくとも1種を10〜
    50重量部含む、請求項1〜5項のうちのいずれか1項
    に記載の乳酸系ポリマー組成物。
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