JPH09295986A - アルキニルシラン類の製造方法 - Google Patents

アルキニルシラン類の製造方法

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JPH09295986A
JPH09295986A JP8340782A JP34078296A JPH09295986A JP H09295986 A JPH09295986 A JP H09295986A JP 8340782 A JP8340782 A JP 8340782A JP 34078296 A JP34078296 A JP 34078296A JP H09295986 A JPH09295986 A JP H09295986A
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mmol
bis
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phenylethynyl
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JP8340782A
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Takamasa Fuchigami
高正 渕上
Rie Shimizu
理枝 清水
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Sagami Chemical Research Institute
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Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1−アルキニルシラン類の簡便で効率的かつ
汎用性の高い製造方法を提供する。 【解決手段】 イリジウムカルボニル触媒存在下、一般
式 【化1】HSiR3 (式中、Rは、それぞれ互いに異なっていても良く、ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、シリルオキシ基、またはハロゲン原
子を表す。また、2つのRが一体となって環を形成して
いても良い。)で表されるヒドロシラン類と、一般式 【化2】R’−C≡CH (式中、R’は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アリール基、またはシリル基を表す。)で表される1−
アルキンとを反応させることからなる、一般式 【化3】R’−C≡C−SiR3 (式中、R及びR’は上記と同様である。)で表される
1−アルキニルシラン類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1−アルキニルシ
ラン類の製造方法に関する。1−アルキニルシラン類
は、カルボニル化合物の位置選択的なアルキニル化剤を
はじめとして有機合成において広く用いられている反応
剤であり、有機合成中間体や、各種の機能性材料および
その原料等、幅広い分野で有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、本発明により合成できる1−アル
キニルシラン類の合成方法としては、(1)1−アルキ
ンを、金属ナトリウム、ブチルリチウム等の有機リチウ
ム試薬、エチルマグネシウムハロゲン化物等のグリニャ
ール試薬により処理しアルキニルメタルとした後、これ
をハロシランと反応させてシリル化する方法[例えば、
G. L. Larson, J. Organomet. Chem., 422, 62 (199
2).]、(2)1−アルキンを金属亜鉛と反応させて得
られるアルキニル亜鉛とハロシランとを反応させる方法
[Y. Hatanaka et. al.,Tetrahedron Lett., 36 (16),
2769 (1995).]、(3)遷移金属触媒の存在下、シリル
アルキニルメタルと有機ハロゲン化物とのカップリング
反応によるもの[例えば、J. A. Soderquist et. al.,T
etrahedron Lett., 36 (14), 2401 (1995).]、(4)
遷移金属触媒の存在下、1−ハロシリルアルキンと有機
リチウム試薬とのカップリング反応によるもの[例え
ば、G. Szeimies et. al., Liebigs Ann., 1995, 471
(1995).]、などが知られている。しかしながら、
(1)および(2)の方法は、非常に加水分解され易く
取扱に不便なハロシランを用いなければならないという
欠点を有する。(1)、(3)、および(4)の方法
は、不安定で取扱に不便・危険な、金属ナトリウム、有
機リチウム試薬、グリニャール試薬等を用いなければな
らないという欠点を有する。
【0003】一方、近年、より取扱が容易な出発原料を
使用する1−アルキニルシラン類の合成方法として、遷
移金属触媒を用いて、1−アルキンとヒドロシラン類と
の脱水素シリル化反応が報告されている。これまでに報
告されているものとしては、(5)カチオン性のイリジ
ウム(7, 8-ベンゾキノリナート)錯体を触媒として用
いる方法[R. H. Crabtree et. al., J. Organometal.
Chem., 447, 177 (1993).]、(6)(2−メトキシエ
チル)ホスフィン類を配位子として有するカチオン性の
イリジウム錯体を触媒として用いる方法[M. A. Esteru
elas et. al.,J. Organometal. Chem., 487, 143 (199
5).]が公知である。しかしながら、これらの方法で
は、いずれも1−アルキンのヒドロシリル化反応が競争
反応として進行し、相当量のアルケニルシラン類が副生
するという欠点を有している。例えば、(5)の方法で
は、t−ブチルアセチレン等、非常に嵩高い置換基を有
する1−アルキンを用いた場合にのみ1−アルキニルシ
ラン類が得られるものの、その収率はせいぜい38%程
度と低く、1−アルキニルシラン類のアルケニルシラン
類に対する生成比も、最高で65/35程度であった。
(6)の方法では、(フェニルエチニル)トリエチルシ
ラン合成についてのみ報告がなされているが、アルケニ
ルシラン類の生成量の総和の方が(フェニルエチニル)
トリエチルシランの生成量よりも多く、選択性は非常に
悪い。すなわち、遷移金属触媒を用いる方法で、広範囲
の1−アルキニルシラン類が高選択的かつ高収率で得ら
れる方法はこれまで知られていなかった。さらに、
(5)および(6)の方法では、反応に使用するイリジ
ウム触媒を、それぞれ多段階を経て合成しなければなら
ず、非常に煩雑であるという欠点をも有している。
【0004】一方、テトライリジウムドデカカルボニル
を触媒として一酸化炭素加圧下、アセチレンとシランと
を反応させてシリルホルミル化生成物を得る方法[S. M
uraiet. al., Organometallics, 24, 441 (1995).]に
おいて、副生成物として1−アルキニルシランが生成す
ることが報告されている。しかしながら、副生成物であ
るため収率はせいぜい50%程度と低く、また、相当量
のアルケニルシラン類も副生する上、一酸化炭素は強力
な毒性を有するため工業的に不利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の技術が抱えていた上記のような多くの欠点を克服し、
簡便で効率的かつ汎用性の高い1−アルキニルシラン類
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな従来法の種々の欠点を克服すべく鋭意検討をおこな
った結果、イリジウムカルボニル化合物が、1−アルキ
ンの脱水素シリル化反応により1−アルキニルシラン類
を高収率・高選択的に合成する上で、有効な触媒活性を
有していることを見い出した。
【0007】すなわち、本発明は、イリジウムカルボニ
ル触媒存在下、一般式
【0008】
【化4】HSiR3 (I)
【0009】(式中、Rは、それぞれ互いに異なってい
ても良く、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、また
はハロゲン原子を表す。また、2つのRが一体となって
環を形成していても良い。)で表されるヒドロシラン類
と、一般式
【0010】
【化5】R’−C≡CH (II)
【0011】(式中、R’は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、またはシリル基を表す。)で
表される1−アルキンとを反応させることからなる、一
般式
【0012】
【化6】R’−C≡C−SiR3 (III)
【0013】(式中、R及びR’は上記と同様であ
る。)で表される1−アルキニルシラン類の製造方法に
関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明におけるアルキル基とは、
反応に関与しない置換基を有していてもよい炭素数1〜
20の直鎖、分枝、又は環状のアルキル基を意味する。
本発明におけるアルケニル基とは、反応に関与しない置
換基を有していても良い炭素数2〜20の直鎖、分枝、
又は環状のアルケニル基を意味し、不飽和結合の位置に
ついては特に限定はない。本発明におけるアリール基と
は、反応に関与しない置換基を有していても良い芳香族
基を意味し、フェニル基、ナフチル基、ピロリル基、ピ
リジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニ
ル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル
基、イソオキサゾリル基、インドリジニル基、プリニル
基、フリル基、チエニル基等を例示することができる。
上記における反応に関与しない置換基としては、フッ素
原子、塩素原子、保護された水酸基、第三アミノ基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アル
キル基、アルケニル基、シリル基、及びアリール基等を
例示することができる。
【0015】本発明におけるシリル基とは、反応に関与
しない置換基によって三置換されたシリル基を意味す
る。上記における反応に関与しない置換基としては、ハ
ロゲン原子、第三アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、シリルオキシ基、アルキル基、アルケニル基、
及びアリール基等を例示することができる。各置換基は
お互いにそれぞれ異なっていても良く、複数の置換基が
一体となってそれらが結合しているケイ素原子と共に環
を形成していても良い。
【0016】本発明におけるアルコキシ基、アリールオ
キシ基、シリルオキシ基としては、上記のアルキル基、
アリール基、シリル基に酸素原子を結合した基を挙げる
ことができる。
【0017】本発明において用いる前記一般式(I)で
表されるヒドロシラン類は、工業的に入手可能であり、
また公知の方法[例えば、Inorg. Synth., 5, 70 (195
7);ibid., 8, 32 (1966).]によっても容易に合成可能
である。
【0018】本発明において用いる前記一般式(II)
で表される1−アルキンは、工業的に入手可能であり、
また公知の方法[例えば、L. Brandsma et. al., Synth
esisof Acetylenes, Allenes and Cumulenes, Elsevie
r, Amsterdam, 1981.]によっても容易に合成可能であ
る。
【0019】本発明は、イリジウムカルボニル触媒存在
下に行うものである。イリジウムカルボニル触媒として
は、カルボニルを配位子として有するイリジウム化合物
なら特に制限はなく、テトライリジウムドデカカルボニ
ル、ヘキサイリジウムヘキサデカカルボニル、クロロカ
ルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、
ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)
イリジウム、クロロカルボニルビス(トリメチルホスフ
ィン)イリジウム、カルボニルメチルビス(トリフェニ
ルホスフィン)イリジウム、ヘキサカルボニルビス(ト
リフェニルホスフィン)ジイリジウム、クロロトリカル
ボニルイリジウム、ジカルボニルアセチルアセトナート
イリジウム等を例示することができる。また、これらの
イリジウム化合物にホスフィン化合物を添加し、系中で
新たなイリジウムカルボニル触媒を調製し、これを触媒
として用いてもよい。本発明の方法において、一般に、
ホスフィン化合物を添加した方が、反応性、選択性の点
で好ましい場合が多い。共存させるホスフィン化合物と
しては、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホス
フィン、トリ-m-トリルホスフィン、トリ-p-トリルホス
フィン、トリス(o-メトキシフェニル)ホスフィン、トリ
ス(m-メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(p-メトキ
シフェニル)ホスフィン、トリ(2-フリル)ホスフィン、
トリス(m-クロロフェニル)ホスフィン、トリス(p-クロ
ロフェニル)ホスフィン、トリ(1-ナフチル)ホスフィ
ン、トリス(p-フルオロフェニル)ホスフィン、トリス
(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、トリス[p-(ト
リフルオロメチル)フェニル]ホスフィン、トリス(2,4,
6-トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリメチルホス
フィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィ
ン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィ
ン、トリ-t-ブチルホスフィン、トリオクチルホスフィ
ン、トリシクロペンチルホスフィン、トリシクロヘキシ
ルホスフィン、トリス(2-シアノエチル)ホスフィン、ト
リアリルホスフィン、ベンジルジフェニルホスフィン、
ビス(2-シアノエチル)フェニルホスフィン、シクロヘキ
シルジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホ
スフィン、p-トリルジフェニルホスフィン、ビニルジ
フェニルホスフィン、(S)-ネオメンチルジフェニルホス
フィン、フェニルジメトキシホスフィン、メチルジエト
キシホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、
ビス(ジメチルホスフィノ)メタン、1,2-ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)エタン、cis-1,2-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)エチレン、ビス(ジフェニルホスフィノ)アセチレ
ン、1,2-ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,2-ビス
(ジエチルホスフィノ)エタン、1,2-ビス(ジシクロヘキ
シルホスフィノ)エタン、1,2-ビス[ビス(ペンタフルオ
ロフェニル)ホスフィノ]エタン、1,3-ビス(ジフェニル
ホスフィノ)プロパン、(R)-1,2-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン、(2S, 3S)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン、(2R,4R)-2,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタ
ン、(2S,4S)-2,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタ
ン、1,2-ビス((2R,5R)-2,5-ジメチルホスホラノ)ベンゼ
ン、1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)ベンゼ
ン、1,2-ビス((2R,5R)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベンゼ
ン、1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベンゼ
ン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、(2R, 3
R)-2,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)-ビシクロ[2.2.1]
ヘプト-5-エン、(2S, 3S)-2,3-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン、1,1'-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)フェロセン、(R)-2,2'-ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、(S)-2,2'-ビス(ジ
フェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、(R)-2,2'-ビス
(ジ-p-トリルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、(S)-2,2'-
ビス(ジ-p-トリルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル、(4R,5
R)-O-イソプロピリデン-2,3-ジヒドロキシ-1,4-ビス(ジ
フェニルホスフィノ)ブタン、(4S,5S)-O-イソプロピリ
デン-2,3-ジヒドロキシ-1,4-ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ブタン、(2S,4S)-4-(ジフェニルホスフィノ)-2-(ジ
フェニルホスフィノメチル)-1-ピロリジンカルボン酸t-
ブチル、ビス(2-ジフェニルホスフィノエチル)フェニル
ホスフィン、1,1,1-トリス(ジフェニルホスフィノ)メタ
ン、1,1,1-トリス(ジフェニルホスフィノメチル)エタ
ン、トリス(2-ジフェニルホスフィノエチル)ホスフィン
等の3級ホスフィン類、トリメチルホスファイト、トリ
エチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリネ
オペンチルホスファイト、トリオクチルホスファイト、
トリフェニルホスファイト等の3級ホスファイト類等を
例示することができる。ホスフィン化合物を添加する場
合、その使用量としては前記のイリジウム触媒に対し1
00当量までの範囲が経済的には好適であるが、その範
囲を超えて使用しても差し支えない。イリジウムカルボ
ニル触媒は、前記一般式(I)で表されるヒドロシラン
類に対して0.1モル%〜50モル%の範囲で、好適に
使用できる。
【0020】本発明を実施する際、反応によって発生す
る水素により、前記一般式(II)で示される1−アル
キンの水素化反応が進行することがあるが、1−アルキ
ンが高価な場合には、これを防ぐ目的で水素捕捉剤を共
存させて反応させても何ら差し支えない。水素捕捉剤と
しては、触媒的水素化反応を受け得る不飽和結合を有す
る化合物なら特に限定はなく、オレフィン類、アセチレ
ン類、アルデヒド類、ケトン類、イミン類等を例示する
ことができる。
【0021】反応は無溶媒で実施することができるが、
反応に関与しない溶媒を好適に使用できる。用いること
のできる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカリン等の炭化水素系溶
媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン
等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等の非プロトン
性極性溶媒等を、例として挙げることができる。
【0022】反応は、室温ないし200℃で進行する
が、反応の効率、経済性、安全性等の点で、60℃ない
し160℃で行うことが好ましい。なお、本発明の方法
においては、強い毒性を示す一酸化炭素が共存しなくて
も効率よく反応が進行する。
【0023】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなん
ら限定されるものではない。
【0024】実施例1
【0025】
【化7】Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0026】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(11mg; 0.01 mmol)、トリフェニルホスフィン(32 mg;
0.12 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加
えた。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガ
スクロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)に
より定量した結果、トリエチル(フェニルエチニル)シラ
ンが収率96%で生成していることが判明した。反応混合
溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン)によ
り無色透明液体のトリエチル(フェニルエチニル)シラン
を単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.68 (6H, q, J= 7.8 Hz), 1.0
5 (9H, t, J= 7.8 Hz),7.2-7.5 (5H, m) ppm. IR (neat) 2957, 2913, 2876, 2157, 1489, 1460, 123
8, 727 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 216 (M+, 9.32), 189 (M+-27, 1
0.68), 188 (M+-28, 23.37), 187 (M+-29, 100.00), 16
0 (M+-56, 11.69), 159 (M+-57, 84.65), 132 (M+-84,
12.99), 131 (M+-85, 93.75), 129 (M+-87, 23.12), 10
5(M+-111, 23.48). Milli-MS: Calculated for C14H20Si: 216.1335, foun
d: 216.1332.
【0027】実施例2
【0028】
【化8】Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0029】ジメトキシエタン(1.0 ml)のかわりにテト
ラヒドロフラン(1.0 ml)を用いて、実施例1と同様にし
て反応を行った。実施例1と同様にしてガスクロマトグ
ラフィー分析により定量した結果、トリエチル(フェニ
ルエチニル)シランが収率89%で生成していることが判明
した。
【0030】実施例3
【0031】
【化9】Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0032】ジメトキシエタン(1.0 ml)のかわりにトル
エン(1.0 ml)を用いて、実施例1と同様にして反応を行
った。実施例1と同様にしてガスクロマトグラフィー分
析により定量した結果、トリエチル(フェニルエチニル)
シランが収率90%で生成していることが判明した。
【0033】実施例4
【0034】
【化10】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0035】ジメトキシエタン(1.0 ml)のかわりにヘキ
サン(1.0 ml)を用いて、実施例1と同様にして反応を行
った。実施例1と同様にしてガスクロマトグラフィー分
析により定量した結果、トリエチル(フェニルエチニル)
シランが収率93%で生成していることが判明した。
【0036】実施例5
【0037】
【化11】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0038】ジメトキシエタン(1.0 ml)のかわりにアセ
トニトリル(1.0 ml)を用いて、実施例1と同様にして反
応を行った。実施例1と同様にしてガスクロマトグラフ
ィー分析により定量した結果、トリエチル(フェニルエ
チニル)シランが収率84%で生成していることが判明し
た。
【0039】実施例6
【0040】
【化12】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0041】ジメトキシエタン(1.0 ml)のかわりに1,2-
ジクロロエタン(1.0 ml)を用いて、実施例1と同様にし
て反応を行った。実施例1と同様にしてガスクロマトグ
ラフィー分析により定量した結果、トリエチル(フェニ
ルエチニル)シランが収率97%で生成していることが判明
した。
【0042】実施例7
【0043】
【化13】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0044】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(22mg; 0.02 mmol)、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセン(0.12 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン
(1.0 ml)を加えた。アルゴン雰囲気下、120℃で24時間
攪拌した。ガスクロマトグラフィー分析(内部標準:n-
オクタン)により定量した結果、トリエチル(フェニル
エチニル)シランが収率77%で生成していることが判明し
た。
【0045】実施例8
【0046】
【化14】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0047】1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロ
セン(0.12 mmol)のかわりに(-)-2,2'-ビス(ジフェニル
ホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(0.12 mmol)を用いて、実
施例7と同様にして120℃で24時間反応を行った。実施
例7と同様にしてガスクロマトグラフィー分析により定
量した結果、トリエチル(フェニルエチニル)シランが収
率65%で生成していることが判明した。
【0048】実施例9
【0049】
【化15】 Ph-C≡CH + HSi(CH3)2Ph → Ph-C≡C-Si(CH3)2Ph
【0050】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、ジメチ
ルフェニルシラン(1.0 mmol)、イリジウムカルボニル(2
2 mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(63 mg; 0.
24 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加え
た。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、ジメチルフェニル(フェニルエチニル)
シランが収率80%で生成していることが判明した。反応
混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン)
により無色透明液体のジメチルフェニル(フェニルエチ
ニル)シランを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.49 (6H, bs), 7.20-7.60 (8
H, m) , 7.65-7.77 (2H, m) ppm. IR (neat) 3069, 2961, 2926, 2159, 1489, 1429, 125
0, 1119 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 236 (M+, 25.85), 221 (M+-15, 1
00.00), 129 (M+-107,28.09). Milli-MS: Calculated for C16H16Si: 236.1044, foun
d: 236.1028.
【0051】実施例10
【0052】
【化16】Ph-C≡CH + HSi(CH3)2-C(CH3)3 → Ph-C≡C-
Si(CH3)2-C(CH3)3
【0053】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、tert-
ブチルジメチルシラン(1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(22mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(63 mg;
0.24 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加
えた。アルゴン雰囲気下、120℃で40時間攪拌した。ガ
スクロマトグラフィー分析(内部標準:n-ノナン)によ
り定量した結果、tert-ブチルジメチル(フェニルエチニ
ル)シランが収率95%で生成していることが判明した。反
応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサ
ン)により無色透明液体のtert-ブチルジメチル(フェニ
ルエチニル)シランを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.18 (6H, bs), 1.00 (9H, s),
7.18-7.33 (3H, m) , 7.33-7.53 (2H, m) ppm. IR (neat) 2955, 2930, 2857, 2159, 1250, 845 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 216 (M+, 7.43), 201 (1.31), 15
9 (100.00). Milli-MS: Calculated for C14H20Si: 216.1335, foun
d: 216.1318.
【0054】実施例11
【0055】
【化17】 n-C4H9-C≡CH + HSi(C2H5)3 → n-C4H9-C≡C-Si(C2H5)3
【0056】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、1-ヘキシン(2.3 mmol)、トリエチルシラン(160μ
l; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニル(11 mg; 0.01 mmo
l)、トリフェニルホスフィン(32 mg; 0.12 mmol)、及び
乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加えた。アルゴン雰囲
気下、120℃で40時間攪拌した。ガスクロマトグラフィ
ー分析(内部標準:n-オクタン)により定量した結果、
1-トリエチルシリル-1-ヘキシンが収率93%で生成してい
ることが判明した。反応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒
を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:n-ヘキサン)により無色透明液体の1-トリ
エチルシリル-1-ヘキシンを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.53 (6H, q, J= 8 Hz), 0.91
(3H, t, J= 8 Hz), 0.98(9H, t, J= 8 Hz), 1.20-1.65
(4H, m), 2.24 (2H, t, J= 7Hz) ppm. IR(neat) 2957, 2936, 2856, 2174, 1461, 1414, 1383,
1238, 1016, 725 cm-1.MS (M/Z, rel. int.) 196 (M+,
3.03), 168 (16.90), 167 (100.00), 139 (48.82), 11
1 (26.36). Milli-MS: Calculated for C12H24Si: 196.1648, foun
d: 196.1654.
【0057】実施例12
【0058】
【化18】
【0059】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、シクロヘキシルアセチレン(2.3 mmol)、トリエチ
ルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニル
(22 mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(63 mg;
0.24 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加え
た。アルゴン雰囲気下、100℃で40時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、(シクロヘキシルエチニル)トリエチ
ルシランが収率93%で生成していることが判明した。反
応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサ
ン)により無色透明液体の(シクロヘキシルエチニル)
トリエチルシランを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.56 (6H, q, J= 7.9 Hz), 0.9
8 (9H, t, J= 7.9 Hz),1.15-1.90 (10H, m), 2.37-2.53
(1H, m) ppm. IR (neat) 2934, 2876, 2172, 1451, 1017, 727 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 222 (M+, 2.42), 193 (100.00),
165 (56.87), 137 (23.14). Milli-MS: Calculated for C14H26Si: 222.1805, foun
d: 222.1808.
【0060】実施例13
【0061】
【化19】(CH3)3C-C≡CH + HSi(C2H5)3 → (CH3)3C-C
≡C-Si(C2H5)3
【0062】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、3,3-ジメチル-1-ブチン(2.3 mmol)、トリエチル
シラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニル(22
mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(63 mg; 0.2
4 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加え
た。アルゴン雰囲気下、120℃で36時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、3,3-ジメチル-1-(トリエチルシリル)-
1-ブチンが収率83%で生成していることが判明した。反
応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサ
ン)により無色透明液体の3,3-ジメチル-1-(トリエチル
シリル)-1-ブチンを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.51 (6H, q, J= 7.7 Hz), 0.9
7 (9H, t, J= 7.7 Hz),1.22 (9H, s) ppm. IR (neat) 2957, 2915, 2876, 2155, 1458, 1254, 1017
cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 196 (M+, 3.01), 167 (100.00). Milli-MS: Calculated for C12H24Si: 196.1648, foun
d: 196.1626.
【0063】実施例14
【0064】
【化20】 Ph-C≡CH + HSi(CH3)2OC2H5 → Ph-C≡C-Si(CH3)2OC2H5
【0065】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、ジメチ
ルエトキシシラン(1.0 mmol)、イリジウムカルボニル(2
2 mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(126 mg;
0.48 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加え
た。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、エトキシジメチル(フェニルエチニル)
シランが収率79%で生成していることが判明した。な
お、定量は、アルゴン雰囲気下大過剰量のフェニルマグ
ネシウムクロリド(テトラヒドロフラン溶液)を作用さ
せることによってエトキシ基をフェニル化して行った。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.34 (6H, s), 1.27 (3H, t, J
= 7.0 Hz), 3.84 (2H, q, J= 7.0 Hz), 7.10-7.60 (5H,
m) ppm. MS (M/Z, rel. int.) 204 (M+, 44.70), 189 (100.00),
161 (34.66), 145 (38.31).
【0066】実施例15
【0067】
【化21】Ph-C≡CH + HSi(CH3)2OSi(CH3)3→ Ph-C≡C-
Si(CH3)2OSi(CH3)3
【0068】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、ペンタ
メチルジシロキサン(1.0 mmol)、イリジウムカルボニル
(22mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(63 mg;
0.24 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(1.0 ml)を加え
た。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、ペンタメチル(フェニルエチニル)ジシ
ロキサンが収率73%で生成していることが判明した。反
応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサ
ン)により無色透明液体のペンタメチル(フェニルエチ
ニル)ジシロキサンを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.16 (9H, s), 0.29 (6H, s ),
7.20-7.37 (3H, m), 7.40-7.55 (2H, m) ppm. IR (neat) 3032, 2961, 2901, 2162, 1489, 1256, 105
3, 849 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 248 (M+, 4.07), 233 (100.00). Milli-MS: Calculated for C13H20OSi2: 248.1053, fou
nd: 248.1063. EA: Calculated for C13H20OSi2: C, 62.84; H, 8.11%.
Found: C, 62.71; H,8.00%.
【0069】実施例16
【0070】
【化22】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0071】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(120 μl;1.1 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(6mg; 0.005 mmol)、トリフェニルホスフィン(16 mg;
0.06 mmol)、及び乾燥ジメトキシエタン(2.0 ml)を加
えた。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガ
スクロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)に
より定量した結果、トリエチル(フェニルエチニル)シラ
ンが収率66%で生成していることが判明した。
【0072】実施例17
【0073】
【化23】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0074】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(120 μl;1.1 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(6mg; 0.005 mmol)、トリフェニルホスフィン(16 mg;
0.06 mmol)、ジフェニルアセチレン(5.0 mmol)、及び
乾燥ジメトキシエタン(1.5 ml)を加えた。アルゴン雰囲
気下、100℃で24時間攪拌した。ガスクロマトグラフィ
ー分析(内部標準:n-オクタン)により定量した結果、
トリエチル(フェニルエチニル)シランが収率83%で生成
していることが判明した。
【0075】実施例18
【0076】
【化24】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0077】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(120 μl;1.1 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(6mg; 0.005 mmol)、トリフェニルホスフィン(16 mg;
0.06 mmol)、マレイン酸ジエチル(1.1 mmol)、及び乾
燥ジメトキシエタン(2.0 ml)を加えた。アルゴン雰囲気
下、100℃で24時間攪拌した。ガスクロマトグラフィー
分析(内部標準:n-オクタン)により定量した結果、ト
リエチル(フェニルエチニル)シランが収率79%で生成し
ていることが判明した。
【0078】実施例19
【0079】
【化25】 Ph-C≡CH + HSi(C2H5)3 → Ph-C≡C-Si(C2H5)3
【0080】磁気攪拌子の入った キャップ付耐圧試験
管に、フェニルアセチレン(110 μl;1.0 mmol)、トリエ
チルシラン(160 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカルボニ
ル(6mg; 0.005 mmol)、トリフェニルホスフィン(16 mg;
0.06 mmol)、フマル酸ジエチル(1.2 mmol)、及び乾燥
ジメトキシエタン(2.0 ml)を加えた。アルゴン雰囲気
下、100℃で24時間攪拌した。ガスクロマトグラフィー
分析(内部標準:n-オクタン)により定量した結果、ト
リエチル(フェニルエチニル)シランが収率75%で生成し
ていることが判明した。
【0081】実施例20
【0082】
【化26】 Ph-C≡CH + HSi(OC2H5)2CH3 → Ph-C≡C-Si(OC2H5)2CH3
【0083】磁気攪拌子の入ったキャップ付耐圧試験管
に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、ジエトキ
シメチルシラン(162 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカル
ボニル(33 mg; 0.03 mmol)、トリオクチルホスフィン(2
67 mg; 0.72 mmol)、および乾燥ジメトキシエタン(1.0
ml)を加えた。アルゴン雰囲気下、80℃で72時間攪拌し
た。ガスクロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタ
ン)により定量した結果、ジエトキシメチル(フェニル
エチニル)シランが、収率88%で生成していることが判
明した。反応混合溶液を濃縮し、減圧条件下でbulb-to-
bulb蒸留を行うことによって、無色透明液体のジエトキ
シメチル(フェニルエチニル)シランを単離した(b.p.
120-125℃, 2.5 mmHg)。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.33 (3H, s), 1.28 (6H, t, J
= 7.0 Hz), 3.92 (4H, q, J= 7.0 Hz), 7.20-7.40 (3H,
m), 7.45-7.58 (2H, m) ppm. MS (M/Z, rel. int.) 234 (M+, 79.59), 219 (100.00),
205 (33.27), 189 (38.42), 175 (84.30).
【0084】実施例21
【0085】
【化27】Ph-C≡CH + HSi(OC2H5)2CH3 → Ph-C≡C-Si
(OC2H5)2CH3
【0086】磁気攪拌子の入ったキャップ付耐圧試験管
に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、ジエトキ
シメチルシラン(162 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカル
ボニル(11 mg; 0.01 mmol)、トリブチルホスフィン(49
mg; 0.24 mmol)、および乾燥ジメトキシエタンを加え
た。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌した。ガス
クロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタン)によ
り定量した結果、ジエトキシメチル(フェニルエチニ
ル)シランが、収率59%で生成していることが判明し
た。
【0087】実施例22
【0088】
【化28】Ph-C≡CH + HSiCH3Ph2 → Ph-C≡C-SiCH3Ph2
【0089】磁気攪拌子の入ったキャップ付耐圧試験管
に、フェニルアセチレン(250 μl;2.3 mmol)、メチルジ
フェニルシラン(200 μl; 1.0 mmol)、イリジウムカル
ボニル(22 mg; 0.02 mmol)、トリフェニルホスフィン(1
26 mg; 0.48 mmol)、および乾燥ジメトキシエタン(1.0
ml)を加えた。アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪拌し
た。ガスクロマトグラフィー分析(内部標準:n-オクタ
ン)により定量した結果、メチルジフェニル(フェニル
エチニル)シランが、収率72%で生成していることが判
明した。反応混合溶液を濃縮し、減圧下溶媒を留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
n-ヘキサン)により無色透明液体のメチルジフェニル
(フェニルエチニル)シランを単離した。1 H-NMR (CDCl3, TMS) δ0.76 (3H, s), 7.20-7.42 (9H,
m), 7.42-7.60 (2H, m), 7.60-7.80 (4H, m) ppm. IR (neat) 2158, 1489, 1429, 1115 cm-1. MS (M/Z, rel. int.) 298 (M+, 38.61), 283 (100.00),
221 (10.75). Milli-MS: Calculated for C21H18Si: 298.1178, foun
d: 298.1193.
【0090】
【発明の効果】本発明の方法により、1−アルキニルシ
ラン類を簡便かつ収率良く製造することができる。従っ
て、1−アルキニル基の簡便な保護方法を提供し、ま
た、製造される1−アルキニルシラン類は有機合成中間
体や各種機能材料及びその原料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 7/12 C07F 7/12 K 7/18 7/18 C X R S // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イリジウムカルボニル触媒存在下、一般
    式 【化1】HSiR3 (I) (式中、Rは、それぞれ互いに異なっていても良く、ア
    ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、
    アリールオキシ基、シリルオキシ基、またはハロゲン原
    子を表す。また、2つのRが一体となって環を形成して
    いても良い。)で表されるヒドロシラン類と、一般式 【化2】R’−C≡CH (II) (式中、R’は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
    アリール基、またはシリル基を表す。)で表される1−
    アルキンとを反応させることからなる、一般式 【化3】R’−C≡C−SiR3 (III) (式中、R及びR’は上記と同様である。)で表される
    1−アルキニルシラン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 ホスフィン化合物共存下に行うことから
    なる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 水素捕捉剤共存下に行うことからな
    る、請求項1または請求項2に記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011184410A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Okayama Univ シラフルオレン誘導体の製造方法
JP2014501275A (ja) * 2010-12-30 2014-01-20 アダム ミツキェヴィチ ユニヴァーシティ 新規な(トリオルガノシリル)アルキン及びその誘導体、並びに、新規な及び慣用の置換(トリオルガノシリル)アルキンと、その誘導体を得るための新規な触媒法

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JP2011184410A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Okayama Univ シラフルオレン誘導体の製造方法
JP2014501275A (ja) * 2010-12-30 2014-01-20 アダム ミツキェヴィチ ユニヴァーシティ 新規な(トリオルガノシリル)アルキン及びその誘導体、並びに、新規な及び慣用の置換(トリオルガノシリル)アルキンと、その誘導体を得るための新規な触媒法

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