JPH09295168A - エレクトロスラグ溶接方法 - Google Patents

エレクトロスラグ溶接方法

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JPH09295168A
JPH09295168A JP13969596A JP13969596A JPH09295168A JP H09295168 A JPH09295168 A JP H09295168A JP 13969596 A JP13969596 A JP 13969596A JP 13969596 A JP13969596 A JP 13969596A JP H09295168 A JPH09295168 A JP H09295168A
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JP
Japan
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web
flange
welding
welded
electroslag
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Application number
JP13969596A
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English (en)
Inventor
Noburo Saeki
信郎 佐伯
Tadahiko Miyagaki
忠彦 宮垣
Shigeo Suzuki
重雄 鈴木
Tatsuro Wada
達郎 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジとウェブとの交差部を連続で溶接す
る場合において、スラグ巻き込み欠陥の生じない健全な
溶接部を能率良く得るエレクトロスラグ溶接方法を提供
する。 【解決手段】 フランジおよびウェブで構成される構造
物の溶接部分のフランジに穴状の空隙部を設けておいて
フランジとウェブとを連続して立向突き合わせ溶接する
エレクトロスラグ溶接方法において、溶接される開先面
のフランジとウェブとの境界部を予めアーク溶接した
後、フランジとウェブとの交差部を連続溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フランジおよびウ
ェブで構成される、例えば橋梁I桁のフランジとウェブ
との交差部を連続溶接するエレクトロスラグ溶接方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図2に示す橋梁I桁のウェブ2を溶接す
る方法としては、ソリッドワイヤまたはフラックス入り
ワイヤを用いたガスシールドアーク溶接方法で半自動ま
たは自動の多層盛り溶接を行う方法が多く採用されてい
る。また、橋梁の大型化に伴いI桁の使用鋼板も厚肉長
尺になり、単層で溶接されるフラックス入りワイヤを用
いたエレクトロガス溶接方法も採用されている。図中1
はフランジ、18はフランジ開先、19はウェブ開先で
ある。
【0003】これらの溶接においては、図3に示すよう
に、まずフランジ1の溶接を行うためにウェブ2にスカ
ラップ3を設けなければならない。従って、そのスカラ
ップ3はフランジ1を下向溶接した後、穴埋め用のプレ
ートで埋めなければならないので非常に能率が悪くな
る。そこで、図4に示すように、スカラップを設けずに
フランジ1を溶接した後、ウェブ2と交差したフランジ
1に穴状の空隙部を設け、またはフランジ1を溶接する
ときに、ウェブ2との交差部に空隙部が残るように溶接
して、フランジ1とウェブ2とを、図5に一例を示すエ
レクトロスラグ溶接方法で連続溶接すれば非常に能率良
く溶接ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく、エレク
トロスラグ溶接でフランジとウェブの交差部を連続溶接
すれば、非常に能率は向上するが、図6に示すようにフ
ランジ1とウェブ2の境界部4で溶接金属5の端部にス
ラグ巻き込み欠陥6が生じることがわかった。本発明
は、フランジとウェブとの交差部を連続で溶接する場合
において、スラグ巻き込み欠陥の生じない健全な溶接部
を能率良く得るエレクトロスラグ溶接方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フランジ
とウェブとの境界部に生じるスラグ巻き込み欠陥につい
て詳細に調べた結果、以下の事実を突き止めた。すなわ
ち図7に示すように、エレクトロスラグ溶接を開始して
溶接金属5の溶融金属20ラインがフランジ1の上面に
きたとき、フランジ1とウェブ2の境界部4のフランジ
1の肩部が通常の溶け込み幅以上に溶け、一方、ウェブ
2の底部肩はフランジ1肩部に比べて溶けるのが遅く浅
いために横V状の溶け込みとなり、スラグが入った状態
となる。これはエレクトロスラグ溶接により発生した溶
接熱がウェブ2に伝わりにくく、フランジ1にこもるた
めである。次いで、溶接ワイヤ7が溶かされて溶接金属
5の溶融金属20ラインがウェブ2に到達してさらに上
昇したときに、フランジ1とウェブ2の境界部4の奥コ
ーナーに溶融スラグ8が浮上せずに残って、スラグ巻き
込み欠陥6が生じることになる。
【0006】そこで、エレクトロスラグ溶接により発生
した溶接熱をウェブ2に伝えればフランジ1の肩部が溶
けることなくウェブ2へと溶接金属5の溶融金属20ラ
インが到達上昇することができ、スラグ巻き込み欠陥6
が生じないことを見いだした。
【0007】すなわち、本発明の要旨とするところは、
フランジおよびウェブで構成される構造物の溶接部分の
フランジに穴状の空隙部を設けておいてフランジとウェ
ブとを連続して立向突き合わせ溶接するエレクトロスラ
グ溶接方法において溶接される開先面のフランジとウェ
ブとの境界部を予めアーク溶接した後、フランジとウェ
ブとの交差部を連続溶接することを特徴とするエレクト
ロスラグ溶接方法である。またここにおいて、溶接され
る開先面のフランジとウェブの境界部を開先加工して予
めアーク溶接することも特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図5は橋梁I桁のエレクトロスラ
グ溶接方法の一実施態様を示す説明図で、7は溶接用ワ
イヤ、9は溶接装置、10は給電ノズル、11は水冷銅
板、12はスタート用銅タブ、13はエンド用銅タブ、
14は溶接装置固定具、15はノズル固定具、19はウ
ェブ開先である。このような構成によって、厚肉長尺の
橋梁I桁のエレクトロスラグ溶接を行う。なお、図5に
おいては給電ノズル10は、鋼パイプあるいは鋼パイプ
にフラックスを塗布した消耗式ノズルを示したが、給電
ノズル10が溶接と共に上昇する非消耗式ノズルも適用
可能である。
【0009】エレクトロスラグ溶接前に、図8の開先面
を見た図に示すように、エレクトロスラグ溶接する開先
面のフランジ1とウェブ2の境界部4を、予め被覆アー
ク溶接またはガスシールドアーク溶接などで溶接してフ
ランジ1とウェブ2を接合する。この溶接の溶け込み深
さは少なくとも次に行うエレクトロスラグ溶接の溶け込
む深さ以上とするのが好ましい。これにより、エレクト
ロスラグ溶接によって発生した溶接熱がアーク溶接によ
る溶接金属17を介してウェブ2に伝わり、フランジ1
とウェブ2の境界部4のフランジ1の肩部が溶けること
なく、ウェブ2へと溶接金属5の溶融金属20ラインが
到達上昇するので、図1に示すような溶け込み断面とな
り、図6に示すスラグ巻き込み欠陥6が生じることがな
い。
【0010】なお、図9に示すように、フランジ1とウ
ェブ2の境界部4に開先16を、機械加工またはグライ
ンダー研削などで加工した後にアーク溶接すると、フラ
ンジ1とウェブ2の境界部4の溶接金属17による接合
面が広く深くなるので、エレクトロスラグ溶接によって
発生した溶接熱がウェブ2へといっそう伝わり易くな
り、よりスラグ巻き込み欠陥は生じにくくなる。
【0011】以上はスラグ巻き込み欠陥の発生箇所とし
て、下側のフランジからウェブへエレクトロスラグ溶接
する場合について詳述した。一方、図5に示すように橋
梁I桁のエレクトロスラグ溶接の場合、下部フランジ1
からウェブ2、ウェブ2から上部フランジ1へと連続で
エレクトロスラグ溶接されるので、当然上部のフランジ
1とウェブ2との境界部のエレクトロスラグ溶接の開先
面においても、予めアーク溶接する。これによってエレ
クトロスラグ溶接の溶接熱がウェブ2から上部のフラン
ジ1に伝わり、ウェブ2と上部フランジ1の境界部のウ
ェブ2の肩部が必要以上に溶けることなく、上部フラン
ジ1へ溶接金属5の溶融金属20ラインが到達上昇する
のでスラグ巻き込み欠陥が生じることなく、高能率に溶
接できる。
【0012】
【実施例】表1に示す板厚のフランジおよびウェブを、
図2に示す橋梁I桁の形状に組み立て、上下のフランジ
の開先19をウェブとの交差部に空隙が残るように1.
6mm径のJIS Z3312 YGW11のソリッド
ワイヤで下向きガスシールドアーク溶接して試験に供し
た。なお、フランジおよびウェブの鋼種はいずれも49
0N/mm2 級高張力鋼で、ウェブ長さ(エレクトロス
ラグ溶接の溶接長)は1500mmとした。
【0013】
【表1】
【0014】また、エレクトロスラグ溶接は、図5に示
すように消耗式エレクトロスラグ溶接方法で、給電ノズ
ルは外径10mm、フラックス被覆2mm、長さ180
0mmのものを用いた。ワイヤは2.4mm径のJIS
Z3551 YSーM4該当品を用いた。
【0015】試験に供した各試験版は、上下フランジの
溶接前に、エレクトロスラグ溶接される開先面のフラン
ジとウェブとの境界部を予めアーク溶接した。それらの
条件およびエレクトロスラグ溶接条件を表1に示す。各
試験につき、エレクトロスラグ溶接後、上下のフランジ
とウェブの交差部を切り出してスラグ巻き込み欠陥の有
無を調べた。その結果も表1に示す。
【0016】表1中、No.1およびNo.2が本発明
例、No.3が比較例である。本発明例であるNo.1
およびNo.2は、エレクトロスラグ溶接される開先面
のフランジとウェブの境界部があらかじめアーク溶接し
てあるので、フランジからウェブ、またウェブからフラ
ンジへと連続でエレクトロスラグ溶接される時に、フラ
ンジとウェブの境界部でエレクトロスラグ溶接によって
生じた溶接熱の伝導が良好になっている。このためフラ
ンジとウェブとの境界部のフランジまたはウェブの肩部
が溶けることなく溶接金属の溶融金属ラインが上昇した
ので、スラグ巻き込み欠陥はなかった。
【0017】比較例のNo.3は、エレクトロスラグ溶
接される開先面のフランジとウェブの境界部がアーク溶
接されてないので、フランジからウェブ、またウェブか
らフランジへと連続でエレクトロスラグ溶接される時
に、フランジとウェブの境界部でエレクトロスラグ溶接
によって生じた溶接熱が上部に伝わりにくい。このため
フランジとウェブとの境界部のフランジまたはウェブの
肩部が溶けた後に溶接金属の溶融金属ラインが上昇した
ので、スラグ巻き込み欠陥が生じた。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のエレクト
ロスラグ溶接方法によれば、溶接される開先面のフラン
ジとウェブとの境界面を予めアーク溶接することによ
り、フランジとウェブとの交差部をエレクトロスラグ溶
接で連続溶接する場合においても、スラグ巻き込み欠陥
が生じない健全な溶接部を能率良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フランジとウェブの境界部を本発明の方法でエ
レクトロスラグ溶接した後の断面図
【図2】橋梁I桁を示す斜視図
【図3】スカラップ有りのフランジとウェブの交差部を
示す斜視図
【図4】スカラップ無しのフランジとウェブの交差部を
示す斜視図
【図5】橋梁I桁をエレクトロスラグ溶接する方法の一
例を示す断面図
【図6】フランジとウェブの境界部に生じたスラグ巻き
込み欠陥を示す断面図
【図7】フランジとウェブの境界部のエレクトロスラグ
溶接状況を示す断面図
【図8】本発明にしたがって開先面のフランジとウェブ
の境界部をアーク溶接した状態を示す図
【図9】本発明にしたがって開先面のフランジとウェブ
の境界部を開先加工してアーク溶接した状態
【符号の説明】
1 フランジ 2 ウェブ 3 スカラップ 4 フランジとウェブの境界部 5 溶接金属 6 スラグ巻き込み欠陥 7 溶接ワイヤ 8 溶融スラグ 9 溶接装置 10 給電ノズル 11 水冷銅板 12 スタート用銅板 13 エンド用銅板 14 溶接装置固定装置 15 ノズル固定具 16 フランジとウェブの境界部の開先 17 アーク溶接による溶接金属 18 フランジ開先 19 ウェブ開先 20 溶融金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 達郎 千葉県習志野市東習志野七丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社機器事業部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジおよびウェブで構成される構造
    物の溶接部分のフランジに穴状の空隙部を設けておいて
    フランジとウェブとを連続して立向突き合わせ溶接する
    エレクトロスラグ溶接方法において、溶接される開先面
    のフランジとウェブとの境界部を予めアーク溶接した
    後、フランジとウェブとの交差部を連続溶接することを
    特徴とするエレクトロスラグ溶接方法。
  2. 【請求項2】 溶接される開先面のフランジとウェブの
    境界部を開先加工して予めアーク溶接することを特徴と
    する請求項1記載のエレクトロスラグ溶接方法。
JP13969596A 1996-05-10 1996-05-10 エレクトロスラグ溶接方法 Pending JPH09295168A (ja)

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JP13969596A JPH09295168A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 エレクトロスラグ溶接方法

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JP13969596A Pending JPH09295168A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 エレクトロスラグ溶接方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104668768A (zh) * 2013-11-28 2015-06-03 广西五鸿建设集团有限公司 箱型丝极电渣焊结构

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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