JPH09295125A - タンディッシュの無酸化保熱方法 - Google Patents
タンディッシュの無酸化保熱方法Info
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Abstract
の予熱を省き、残鋼の酸化を防止すると共にタンディッ
シュ再使用までの待機可能時間を延長する。 【解決手段】内壁に残鋼を生じたタンディッシュ1を再
使用するに当たり、タンディッシュ1の外部に設けられ
た二つの蓄熱式予熱器2A,2Bの何れか一方から不活
性ガスであるN2 を加熱してタンディッシュ1内に投入
し、他方からN2をリサイクルすると共に燃焼バーナ5
A,5Bで蓄熱体を加熱し、これを交互に繰返してタン
ディッシュ1内を通過する高温N2 の対流熱伝達で当該
タンディッシュ1を加熱して鋳造可能な温度に保持す
る。また、不活性ガスN2 中に、爆発限界以下の微量の
H2 を添加することによって、タンディッシュ1内を還
元雰囲気とし、既に酸化している残鋼まで還元してAl
2 O3 の生成を抑制防止する。また、タンディッシュ1
内が負圧にならないように給排気量を制御する。
Description
に連鋳とも記す)用のタンディッシュを繰り返し使用す
るために、当該タンディッシュを無酸化状態で保熱する
方法に関するものである。
るタンディッシュは、それ自体が発熱体を持たないた
め、使用に際しては、別途に加熱手段で加熱して、鋳込
み可能な温度を確保する必要がある。また、複数台のタ
ンディッシュを交換しながら連続して鋳造を行う(以
下、連・連鋳とも記す)場合には、例えば鋼種が変更さ
れるようなときに、待機中のタンディッシュと交換し、
それまで使用されていたものは次の再使用時まで待機さ
せるといったようなタンディッシュの使用法があるが、
このように待機中のタンディッシュについても、少なく
とも使用に供する前に同じく鋳込み可能な温度への加熱
が必要となる。
合、従来一般には、タンディッシュの予熱カバーに設け
たガスバーナを加熱手段として用い、このガスバーナ
に、例えばコークスガスのような燃料ガスとその理論必
要量の110〜120%の燃焼空気とを混合したものを
送給し、これを当該ガスバーナ内で燃焼させて当該タン
ディッシュ内面を1200〜1300度℃に加熱するよ
うにしている。
ュ中に多量のO2 が投入されるため、先の使用(前チャ
ージ)による残鋼・残滓が次チャージ時の予熱の際に酸
化されてFeOやFe3 O4 等の酸化鉄が生成される。
この生成され残存する酸化鉄のO成分は、次チャージ時
の鋼中成分のAlと反応してAl2 O3 が生成され、そ
の結果、硬質なAl2 O3 が下工程においてホットヘゲ
・フクレ等の品質欠陥を招く要因となる。
制防止する技術の確立が求められて、現在では種々の提
案がなされている。その一例として、例えば特開平4−
22567号公報には、予熱用ガスバーナに供給する燃
焼空気量を、供給される燃料ガス量の理論必要量の70
〜100%とすることにより、タンディッシュ内の雰囲
気酸素濃度を従来より低くして残鋼の酸化を抑制防止す
るというタンディッシュ予熱方法が開示されている。
前述のようなタンディッシュ内の予熱終了に伴い、燃料
ガス及び燃焼空気の送給を停止すると同時に不活性ガス
であるArでバーナ内に残留しているこれらの残留成分
や燃焼排ガスの残留分を払い出して(パージして)、必
要に応じて燃料ガス及び燃焼空気を前記予熱カバー内で
燃焼せしめ、もって当該タンディッシュ内を短時間でA
rでパージすることにより残鋼の酸化を抑制防止するタ
ンディッシュ内のガス置換技術が開示されている。
開平4−22567号公報、特開平2−37949号公
報に記載されるタンディッシュの加熱方法そのものは、
何れもタンディッシュの使用に際して、それを鋳込み可
能な温度まで加熱する手段として、空気と混合した燃料
ガスを当該タンディッシュ内で燃焼させて、その内壁を
1200〜1300℃に保熱又は加熱することを前提と
している。ここで、例えば前記特開平4−22567号
公報では、燃焼空気の送給量を、燃料ガス送給量の70
〜100%まで抑制しているが、このような高温下で
は、残存するO2 成分の他、生成される燃焼排ガス中の
酸化性成分であるCO2 やH2 OのO成分が残鋼と結合
して酸化鉄が生成されてしまい、残鋼の酸化そのものは
十分に抑制できないという問題がある。
37949号公報に記載されるタンディッシュの加熱方
法では、予熱終了後に、わざわざ不活性ガスであるAr
をタンディッシュ内に吹き込んで燃料ガスと残留酸素と
をパージし、これにより非酸化雰囲気に置換するという
方法をとっている。しかし、例え不活性ガスのパージ方
法を改善して前記予熱終了後のガス置換完了までの所要
時間を多少ならず短縮できたとしても、この不活性ガス
パージによりタンディッシュ内壁温度が低下して熱損失
が生じてしまうし、また加熱中の過剰酸素による残滓の
酸化までもは防止できないという問題がある。
号公報に記載されるタンディッシュの加熱方法では、予
熱ガスバーナへの空気量を理論必要量以下にすることに
より、不活性ガスパージを行わずに残鋼の酸化を抑制す
るものであるから、前者のような問題は生じないとして
も、前述のような燃焼排ガスによる当該タンディッシュ
内の残鋼の酸化を完全に防止するためにはバーナに供給
される燃焼空気量を、燃料ガスの理論空気量の50%以
下にする必要がある。ところが、このように燃焼空気の
供給量を極端に低減してしまうと、燃焼時のO2 不足に
よる不完全燃焼という問題が発生し、加熱コストがかか
ると共に、未燃ガスの処置に防爆やCO中毒対策等の安
全上の問題が生じる。
れたものであり、例えば複数台の蓄熱式予熱器を交互に
切り替えて不活性ガスを高温に加熱し、これをタンディ
ッシュ内に送給して当該タンディッシュ内を効率的に無
酸化状態で保熱すると共に、更に既に酸化されてしまっ
ている残鋼までも還元して酸化鉄をより積極的に除去で
きるタンディッシュの無酸化保熱方法を提供することを
目的とするものである。
に、本発明のうち請求項1に係るタンディッシュの無酸
化保熱方法は、内壁に残鋼を生じたタンディッシュを再
使用するに当たり、タンディッシュ外部に設けられた加
熱手段で少なくとも850℃以上に加熱した不活性ガス
を用いてタンディッシュ内を保熱し、次回使用に供する
ことを特徴とするものである。
ィッシュの無酸化保熱方法は、前記不活性ガスに加えて
爆発限界以下の微量の還元性ガスをタンディッシュ内に
導入して、当該タンディッシュ内雰囲気を無酸化及び還
元雰囲気にすることを特徴とするものである。
ィッシュの無酸化保熱方法は、前記還元性ガスがH2 ガ
スであることを特徴とするものである。また、本発明の
うち請求項4に係るタンディッシュの無酸化保熱方法
は、前記加熱手段が蓄熱式予熱器であることを特徴とす
るものである。
ィッシュの無酸化保熱方法は、前記加熱手段が電気抵抗
加熱器又は誘導加熱器又はプラズマトーチであることを
特徴とするものである。
再使用タンディッシュの鋳込み可能温度確保に関する従
来の諸問題を解決する方策として、前述のようなタンデ
ィッシュ内での燃焼を伴わないで当該タンディッシュを
再使用する、即ち無予熱無酸化再使用プロセスの実現に
向けて種々の実験を重ねつつ検討を続けてきた。
のタンディッシュ内表面温度は溶鋼温度とほぼ等しい1
540〜1570℃程度まで上昇するが、鋳造終了と同
時に温度降下が始まり、そのまま待機させると、例えば
70tのタンディッシュの場合には凡そ6時間経過後に
1100℃を下回り、14時間経過後には850℃以下
になってしまう。
下の温度では、例えノズル下方から酸素を吹き込んで当
該ノズルを連通状態にするためのバブリングを行って
も、取鍋からタンディッシュに移した溶鋼を当該タンデ
ィッシュ底部のノズルから鋳型に注入することは困難で
ある。また、待機中のタンディッシュの温度が低下する
と、タンディッシュに溶鋼を注入した際の溶鋼温度の降
下量が大きくなるので、鋳造初期の溶鋼温度を確保する
には、当該注入時の溶鋼温度を高くする必要が生じる。
しかし、このように溶鋼温度が高いと、鋳造後期にタン
ディッシュの温度が上昇し過ぎて必要以上に溶鋼温度が
高くなり過ぎ、鋳造速度が低下したりブレークアウトが
発生したりする原因になる。このため、実際上850℃
が待機中のタンディッシュの再使用温度下限であること
も同時に実験で確認された。
内圧力が減少し、これにより外部の空気(大気)が侵入
すると、タンディッシュ内酸素濃度が増加することにな
る。タンディッシュの再使用にあたって残鋼の酸化を防
止するには、待機中のタンディッシュ内酸素濃度を、望
ましくは“0”にする必要のあることが分かっている。
そのため、不活性ガスでタンディッシュ内をパージする
ことなく、待機中のタンディッシュ温度低下を伴う酸素
侵入を防止するには、タンディッシュをほぼ完全密閉に
しておかなければならない。前述した待機中タンディッ
シュの温度降下のデータは、この密閉状態での値であ
る。
伴って収縮を続けるタンディッシュ内への外部からの空
気の侵入を“0”にすることは実際問題として不可能で
あるから、このタンディッシュ密閉のみでの完全無酸化
の達成は困難である。その対応策としては、不活性ガス
(例えばN2 )の連続パージでタンディッシュ外部から
の酸素侵入を防止することが考えられる。その可能性を
検討すべく、同じく70tタンディッシュについて行っ
た本発明者等の実験によると、120Nm3 /Hの割合
で連続的にN2 をタンディッシュ内に供給しながら待機
させた場合の温度降下は、先のパージ無しの場合よりも
急激であり、凡そ3時間で1100℃、8〜9時間には
850℃に低下してしまう上、タンディッシュの温度低
下による内部気体の収縮で大気侵入が生じ、当該タンデ
ィッシュ内のO2 濃度も1〜2%までしか低減できない
ことが判明した。
タンディッシュを再使用するにあたり、タンディッシュ
外で加熱した不活性ガスで当該タンディッシュ内をパー
ジし続けることにより、当該タンディッシュ内表面温度
を前記鋳込み可能温度の下限である850℃以上に保て
ば、従来のタンディッシュ内燃焼ガスによる予熱を省い
て、無予熱で且つ酸化を防止しつつタンディッシュを再
使用に供することが可能なことを見出し、本発明を完成
するに至った。
焼排ガスや大気をタンディッシュ内部に送給することの
ない加熱手段としては、蓄熱式予熱器や電気抵抗加熱
器,誘導加熱器,プラズマトーチ等の電気加熱装置を用
いることができる。特に蓄熱式予熱器は少量の燃焼ガス
を用いながら、効率よく不活性ガスを加熱することがで
き、また複数の蓄熱式予熱器を配設し、何れかの蓄熱式
予熱器で不活性ガスを加熱しながらタンディッシュ内に
それを投入し、残りの蓄熱式予熱器でタンディッシュ内
の不活性ガスを吸引(リサイクル)しながら燃焼バーナ
で蓄熱体を加熱するようにすれば、各蓄熱式予熱器のバ
ーナ容量を小さくすることができるから、これを小型化
して常時タンディッシュに取付けておくことも可能とな
る。
のような還元性ガスを、爆発限界以下の微量、タンディ
ッシュ内に導入することで、当該タンディッシュ内を無
酸化で且つ還元雰囲気とすることができるから、残鋼の
酸化をより一層抑制防止できるばかりでなく、既に酸化
した残鋼も還元してAl2 O3 の生成を積極的に防止す
ることができる。また、この還元性ガスにH2 ガスを用
いれば、爆発限界以下の微量で効率よくタンディッシュ
内を無酸化還元雰囲気とすることができると共に、炭素
C系の還元性ガスで発生する遊離C,つまりすすを考慮
する必要がなくなる。
熱方法の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
無酸化保熱方法を実施化した無酸化保熱装置の全体構成
を示す。タンディッシュ1には、その蓋1aの開口部1
b,1cの夫々に、蓄熱式予熱器2A,2Bを連結す
る。これらの蓄熱式予熱器2A,2Bには、例えば伝熱
面積を大きくするために、球状やパイプ状にしたセラミ
ックスや金属等からなる蓄熱体を充填した蓄熱室3A,
3Bと、この蓄熱室3A,3Bの蓄熱体を加熱するため
の燃焼室4A,4Bとを互いに隣接して一連に備え、挿
入管7A,7Bを介して各燃焼室4A,4Bを前記タン
ディッシュ1の開口部1b,1cに夫々連結し、各燃焼
室4A,4B内にはメインバーナ5A,5B及びパイロ
ットバーナ6A,6Bを配設する。なお、前記挿入管7
A,7Bと前記タンディッシュ1の各開口部1b,1c
との間には、タンディッシュ1内部を無酸化状態にする
ために、後述するシール装置50A,50Bが介装され
ている。また、タンディッシュ底部の各ノズルは図示を
省略している。
A,2Bへの配管状態を説明するために、このうちの一
方の蓄熱式予熱器2Aを用いて説明すると、まず当該蓄
熱式予熱器2Aの燃焼室4Aには、当該燃焼室4A内の
温度を検出する燃焼室内温度検出器31Aと、当該燃焼
室4A内の圧力を検出する燃焼室内圧力検出器33Aと
が取付けられている。また、当該蓄熱式予熱器2Aの蓄
熱室3Aの出側には、当該蓄熱室3Aの出側温度を検出
する蓄熱室出側温度検出器37Aが取付けられ、当該蓄
熱室出側温度検出器37Aの出力に基づいて作動する温
度スイッチ(TS)39Aが設けられている。
弁8A,Mガス遮断弁52A,Mガス流量調整弁9A及
びMガスオリフィス10Aを介して、図示されないMガ
ス供給源に連結すると共に、同じくMガス弁8A,Mガ
スパージ用N2 遮断弁11A及びN2 減圧弁12を介し
て図示されないN2 供給源に連結されている。ここで、
Mガスとは燃料ガスであり、例えば転炉で発生する転炉
(LD)ガスとコークス炉で発生するコークス炉(C)
ガスとの混合ガスや、Cガスと高炉で発生する高炉
(B)ガスとの混合ガスのことである。また、これらに
代えて、LPG等の燃料ガス又は液体燃料を用いること
も可能である。なお、このMガスが供給されるオリフィ
ス10Aには、Mガス流量検出器26Aが設けられてい
る。また、前記Mガス弁8AとMガス遮断弁52A又は
Mガスパージ用N2 遮断弁11Aとの間の配管には放散
弁51Aが分岐接続され、その反分岐接続端は大気開放
されている。
3A,空気流量調整弁14A,空気オリフィス15Aを
介して空気供給ファン16に連結されている。この空気
供給ファン16から燃焼空気が供給される空気オリフィ
ス15Aには空気流量検出器29Aが設けられている。
パイロットバーナ用Mガス遮断弁54を介して前記Mガ
ス供給源に連結されると共に、前記パイロットバーナ用
N2遮断弁53及びN2 減圧弁12を介して前記N2 供
給源に接続されている。
N2 流量調整弁19,N2 オリフィス18及び前記N2
減圧弁12を介して前記N2 供給源に接続されると共
に、前記N2 弁17A,H2 弁72,H2 流量調整弁7
1,H2 オリフィス70を介して図示されないH2 供給
源に接続され、更に排気弁20A及び排気流量又は圧力
調整弁21Aを介して排気ファン22に接続されてい
る。そして、前記N2 オリフィス18には前記N2 供給
源から供給されるN2 の流量を検出するN2 流量検出器
42が設けられ、前記H2 オリフィス70には前記H2
供給源から供給されるH2 の流量を検出するH2 流量検
出器73が取付けられている。また、前記蓄熱室3Aと
排気弁20Aとの間には当該蓄熱室3Aからの排気流量
を検出する排気流量又は圧力検出器35Aが取付けら
れ、更に前記排気流量又は圧力調整弁21Aと排気ファ
ン22との間には排気温度を検出する排気温度検出器3
8Aが取付けられ、この排気温度検出器38Aの出力に
基づいて作動する温度スイッチ40Aが設けられてい
る。また、前記蓄熱室3Aと排気弁20Aとの間の配管
にはダイリューション弁23Aが分岐接続され、その反
分岐接続端は、手動又は自動の流量調節バルブ24Aを
介して大気開放されている(実際の制御上では、後述す
るように、蓄熱室3Aからの排気が行われているときに
だけダイリューション弁23Aが開操作されるために、
当該蓄熱室3Aの排気が前記手動又は自動の流量調節バ
ルブ24Aを介して大気開放されることはない)。な
お、前記排気弁20Aと排気流量又は圧力調整弁21A
との間に接続された排気ガス分析器41Aは、当該排気
内のCO濃度等を分析検出するためのものである。
ス流量はMガス流量指示調節計(FIC)27Aによ
り、また前記空気流量調整弁14Aの空気流量は空気流
量指示調節計(FIC)30Aによって夫々流量制御さ
れるが、両FIC27A,30Aは互いに情報の授受を
可能とし、従って前記MガスFIC27Aは、前記Mガ
ス流量検出器26Aからの出力に応じたMガス流量検出
値及び燃焼室内温度検出器31Aからの出力に応じた燃
焼室内温度検出値及び空気FIC30Aからの制御情報
に応じて後述のようにMガス流量調整弁9AのMガス流
量制御を行い、一方、前記空気FIC30Aは前記空気
流量検出器29Aからの出力に応じた空気流量検出値及
び前記MガスFIC27Aの制御情報に応じて後述のよ
うに空気流量調整弁14Aの空気流量制御を行う。
の排気流量又は圧力は、前記燃焼室内圧力検出器33A
からの出力に応じた燃焼室内圧力検出値及び前記排気流
量又は圧力検出器35Aからの出力に応じた排気流量又
は圧力検出値を読込んだ排気流量又は圧力指示調節計
(F/PIC)34Aによって後述のように流量又は圧
力制御される。
らの出力に応じて作動する温度スイッチ39Aの出力
は、図示されないシステム全体の制御装置に取込まれ、
後述する蓄熱式予熱器2A,2Bの切替制御や、後述す
る不活性ガスであるN2 ガスの前記N2 流量調整弁9A
による投入流量制御等に使用される。また、前記排気フ
ァン22の近傍に設けられた排気温度検出器38Aから
の出力に応じて作動する温度スイッチ40Aの出力も、
図示されないシステム全体の制御装置に取込まれ、排気
中に大気を取込む前記流量調節弁24A(自動制御の場
合のみ)の開度調整制御等に使用される。また、前記各
開閉弁,例えばMガス弁8A,空気弁13A,N2 弁1
7A,排気弁20A,ダイリューション弁23A,H2
弁72等には、夫々の開閉端で作動する図示されないリ
ミットスイッチが設けられており、当該リミットスイッ
チの出力も、図示されないシステム全体の制御装置に取
込まれ、後述するシーケンス制御に用いられる。
も、前述の蓄熱式予熱器2Aと同様に構成され、即ち、
メインバーナ5Bは、Mガス弁8BやMガス流量調節弁
9B等を介して前記Mガス供給源に接続されると共に、
Mガスパージ用N2 遮断弁11Bや前記N2 減圧弁12
等を介して前記N2 供給源に接続される。また、パイロ
ットバーナ6Bは、前記パイロットバーナ用Mガス遮断
弁54等を介して前記Mガス供給源に接続されると共
に、前記パイロットバーナ用N2 遮断弁53や前記N2
減圧弁12等を介して前記N2 供給源に接続される。ま
た、燃焼室4Bは、空気弁13Bや空気流量調整弁14
B等を介して前記空気供給ファン16に接続される。ま
た、前記蓄熱室3Bは、N2 弁17Bや前記N2 流量調
整弁19やN2 減圧弁12等を介して前記N2 供給源に
接続されると共に、排気弁20Bや排気流量/圧力調整
弁21B等を介して前記排気ファン22に接続され、こ
の排気系にはダイリューション弁23Bや手動弁24B
が分岐接続される。その他の詳細な構成についても、前
記一方の蓄熱式予熱器2A側と同様であるため、同様の
構成要素には同一符号にサフィックスBを附して、その
詳細な説明を省略する。
れらとタンディッシュ1の開口部1b,1cとの間に介
装されたシール装置50A,50Bについて、図2を用
いながら簡潔に説明する。この蓄熱式予熱器2A,2B
やシール装置50A,50Bは、同図に示したように挿
入管7A,7Bの外周を囲って密封する機能を有してい
る。また、蓄熱室3B(3A)内の符号301が前記蓄
熱体であり、ここでは蓄熱体301を球状に形成してい
る。この蓄熱体301は、前記した蓄熱室3B(3A)
の配管接続部303の上方に斜めに配設された耐熱性網
部材302の上方に多数蓄積されており、蓄熱式予熱器
2B(2A)が図示の状態にあるときは、これらの蓄熱
体301の上面は、その安息角に従って同図の二点鎖線
aで示すような状態になる。しかしながら、本実施例の
蓄熱式予熱器2B(2A)は、排滓時にタンディッシュ
1と共に同図の矢印方向に傾転されるために、前記球状
の蓄熱体301は自重で転がって同図の二点鎖線bで示
す安息角で安定する。このため、本実施例の蓄熱式予熱
器2B(2A)の蓄熱室3B(3A)には、同図のよう
な堰304,305が形成されている。ちなみに、この
蓄熱室3B(3A)出側(図中TCA(TCB))の許
容上限温度は、主として前記耐熱性網部材302の耐熱
上限温度に依存する。
燃焼室4B(4A)には、前述のようにメインバーナ5
B(5A)のバーナ口が開口され、これに前記Mガスと
燃焼空気とが供給される。また、このメインバーナ5B
(5A)のバーナ口には、パイロットバーナ6B(6
A)のバーナ口が開口され、このパイロットバーナ6B
(6A)に供給されるMガス火炎を種火として、前記メ
インバーナ5B(5A)を点火する。このうち、メイン
バーナ5B(5A)の点火及び消火については、後段の
シーケンス図を用いて詳細に説明するが、ここではパイ
ロットバーナ6B(6A)の点火手順について簡潔に説
明する。既知のように、この種のパイロットバーナ6B
(6A)を点火する際には、その周囲が十分に爆発しな
い環境にあることが前提となる。より具体的には、蓄熱
室3B(3A)や燃焼室4B(4A)内は勿論、各配管
内まで非燃焼状態とするために、これらの内容積中に前
記不活性ガスであるN2 ガスを充填(或いはN2 ガスで
パージ)する必要がある。そこで、当該パイロットバー
ナ6B(6A)を点火する前に、前記Mガス遮断弁52
B(52A)及び放散弁51B(51A)が閉じ且つM
ガス弁8B(8A)を開にして、Mガスパージ用N2 遮
断弁11B(11A)を開いてメインバーナ5B(5
A)への配管内をN2 でパージする。その後、前記パイ
ロットバーナ用Mガス遮断弁54を閉じている状態でパ
イロットバーナ用N2 遮断弁53を開いてパイロットバ
ーナ6B(6A)への配管内をN2 でパージする。勿
論、この間、前記N2 弁17B(17A)及びダイリュ
ーション弁23B(23A)を閉じた状態で排気弁20
B(20A)を開いて、燃焼室4B(4A)及び蓄熱室
3B(3A)並びに排気管内をN2 でパージする。この
ようにして、パイロットバーナ6B(6A)の環境が全
てN2 でパージされた後に、前記パイロットバーナ用N
2 遮断弁53を閉じ且つパイロットバーナ用Mガス遮断
弁54を開いて、パイロットバーナ6B(6A)を点火
する。このようにすることにより、安全且つ確実にパイ
ロットバーナ6B(6A)を点火することができる。
延設された挿入管7B(7A)の先端部は、前記タンデ
ィッシュ1の蓋1aの開口部1c(1b)の内部まで挿
入され、この開口部1c(1b)の周囲で且つ蓋1aの
上面と前記挿入管7B(7A)の周囲で且つ燃焼室4B
(4A)の下面との間に、前述したシール装置50B
(50A)が設けられている。なお、図中の504は防
熱リングであり、蓄熱式予熱器2B(2A)とタンディ
ッシュ1との不必要な熱の授受を抑制防止する。また、
前記挿入管7B(7A)の先端部を開口部1c(1b)
の内部まで挿入していないと、万が一、前記シール装置
50B(50A)による挿入管7B(7A)とタンディ
ッシュ1の開口部1c(1b)との気密性(シール性)
が低下したとき、燃焼室4B(4A)から加熱されたN
2 をタンディッシュ1内部に吹き込む際に、その気体流
に沿って生じるエジェクター効果でO2 成分を含む大気
がタンディッシュ1内部に流れ込み、もってタンディッ
シュ1内部を無酸化状態に維持できなくなる虞れがあ
る。そこで、本実施例では挿入管7B(7A)の先端部
を開口部1c(1b)の内部まで挿入することにより、
N2 気体流のエジェクター効果による大気の流れ込みを
抑制防止できるようにしている。
ュ無酸化保熱方法の概要について図3を用いながら簡潔
に説明する。このタンディッシュ無酸化保熱方法は、
今、仮にA系の蓄熱式予熱器Aの蓄熱室内の蓄熱体が十
分に加熱されているとして、当該蓄熱式予熱器Aの蓄熱
体に不活性ガスであるN2 を供給しながら、他方B系の
蓄熱式予熱器Bの蓄熱室から排気を行う。このとき、蓄
熱式予熱器Aの燃焼室ではメインバーナにはMガスや燃
焼空気を供給しないでそれらを燃焼させずにおき、他方
の蓄熱式予熱器Bの燃焼室ではメインバーナにMガス及
び燃焼空気を供給してそれらを燃焼させておく。する
と、蓄熱式予熱器Aの前記蓄熱体の隙間を通過して十分
に昇熱されたN2 がタンディッシュ(図ではT/D)に
投入され、他方の蓄熱式予熱器Bが強制排気しているた
めに、当該蓄熱式予熱器Bの燃焼室内に吸入(図ではリ
サイクル)され、このタンディッシュを通過する間に対
流熱伝達によって当該タンディッシュを加熱する。一
方、前記他方の蓄熱式予熱器BにリサイクルされたN2
は、前記タンディッシュへの熱伝達によって熱エネルギ
ー,即ち温度が低下しているが、当該燃焼室でメインバ
ーナのMガスが燃焼しているから、その燃焼排ガスの熱
エネルギーと自身(リサイクルN2 )の熱エネルギーと
で隣接する蓄熱室の蓄熱体を加熱し、蓄熱体を加熱した
後の当該燃焼排ガスとリサイクルN2 ガスとの混合ガス
からなる排ガスは既に十分に温度が低下しているから、
これを排気する。
予熱器Bの蓄熱室の排気側(出側)にも許容上限温度が
あるから、当該蓄熱室出側の温度が許容上限温度に達す
るか或いはその前に、N2 及び排気の流れを逆転し、更
にB系の蓄熱式予熱器Bの燃焼室のメインバーナを消火
し、A系の蓄熱式予熱器Aの燃焼室のメインバーナに点
火する。従って、今度は十分に加熱されたB系の蓄熱式
予熱器Bの蓄熱体の隙間を通って十分に昇熱されたN2
がタンディッシュ内を通って当該タンディッシュを熱伝
達によって加熱し、A系の燃焼室の燃焼排ガスの熱エネ
ルギーと当該N 2 の残留熱エネルギーとで当該蓄熱室内
の蓄熱体を加熱してから排気される。これを繰返すこと
により、燃焼排ガスや大気に含まれるO成分がタンディ
ッシュ内に流れ込むことはないから、当該タンディッシ
ュ内部を無酸化に近い状態で加熱して当該タンディッシ
ュの保熱時間を長じると共に、燃料として投入されるエ
ネルギーのほぼ100%をタンディッシュへの投入N2
の顕熱に転換してエネルギー効率を高くできる。以下
は、このような効果を如何様にして高めるかといった技
術である。また、二つの蓄熱式予熱器で交互にタンディ
ッシュの加熱と蓄熱体の加熱とを短い時間(20〜12
0秒)で繰返すために、各蓄熱式予熱器の蓄熱体全体の
熱容量が小さくてもよく、従って各蓄熱式予熱器を小型
化することができる。
明する前に、前記図1の配管系で、前述のタンディッシ
ュ無酸化保熱方法に直接関与しないバルブの作用につい
て簡潔に説明する。前記パイロットバーナ用Mガス遮断
弁54及びパイロットバーナ用N2 遮断弁53は、共に
前記パイロットバーナ6A,6Bを点火及び消火すると
きに使用される。また、前述のようにメインバーナ配管
内をN2 でパージしてから前記Mガスパージ用N2 遮断
弁11A,11Bは閉じ、前記Mガス弁8A,8Bを閉
じた後に、パイロットバーナ6A,6Bに点火する。ま
た、前記放散弁51A,51Bは、各メインバーナ5
A,5Bの消火停止時には前記Mガス弁8A,8BやM
ガス遮断弁52A,52Bが閉とされるが、各遮断弁は
リークの可能性があるため、仮に前記Mガス遮断弁52
A,52Bでリークが発生しても、この放散弁51A,
51Bで圧抜きをすることにより、Mガス弁8A,8B
よりも下流側,つまり予熱器内にMガスが流れ込まない
ようにするための安全弁としての機能を有する。また、
同様にパイロットバーナ6A,6Bに点火したら、メイ
ンバーナ5A,5BへのMガス供給はMガス弁8A,8
Bで開閉制御され、前記Mガス遮断弁52A,52Bは
常時開状態に維持される。また、前記ダイリューション
弁23A,23Bの入側に配設された手動又は自動の流
量調節バルブ24A,24Bは、本実施例の前記タンデ
ィッシュ無酸化予熱方法では、常時設定開度に維持され
る。
クを図4のシーケンスチャートに従って説明する。ここ
では、既に前記二つの蓄熱式予熱器で交互にタンディッ
シュの加熱と蓄熱体の加熱とを繰返す状態を継続してい
るものとする。
器2BからN2 を投入し且つA系の蓄熱式予熱器2Aか
らN2 をリサイクルするモードに移行するものとして、
前記B系のN2 弁17Bが閉状態から開動作される。そ
して、この時刻t0 から所定時間T101後にA系のN
2 弁17Aが開状態から閉動作される。このとき、重要
なのは、後述するように二つのN2 弁17A,17Bが
同時に閉状態となってタンディッシュ1内が負圧になら
ないようにすることであり、従って前記時刻t 0 からB
系のN2 弁17Bが開状態になるまでの所要時間T20
0が、同じく時刻t0 からA系のN2 弁17Aが閉状態
になるまでの所要時間T102より短くなるように前記
所定時間T101を設定する必要がある。つまり、この
所要時間T102が、前記N2 投入/「燃焼+N2 リサ
イクル」の切替所要時間になる。このタイマー処理の作
用について更に詳細に説明すれば、このようにB系のN
2弁17Bを閉から開とし、A系のN2 弁を開から閉と
する動作において、基本的には当該B系のN2 弁17B
の前記リミットスイッチからの開信号を確認してから、
前記A系のN2 弁17Aに開指令を出力するロジックを
用いるのが順当であるが、下記1式及び2式から明らか
なようにこの切替所要時間を短縮することは燃焼時間率
を高めることになり、燃焼時間率を高めれば単位燃焼時
間当たりの燃焼量,即ちバーナ容量を低減できることに
なるから、予熱器を小型化且つ軽量化してコンパクトと
し、その設置費用や設置スペースの面から有利となるた
めに、前述のようなタイマー処理が必要とされるのであ
る。
弁23A,空気弁13A,Mガス弁8Aは閉状態、同じ
くA系の排気流量又は圧力調整弁21Aは所定開度に設
定されている。また、H2 弁72は閉状態,N2 流量調
整弁19は、後述するタンディッシュ内正圧保持制御に
応じた所定開度に設定されている。ここで、前記切替時
にH2 弁72を閉じるのは、この切替時に何らかのトラ
ブルが発生してN2 流量を確保できなくなり、投入N2
中のH2 濃度が異常に上昇してしまうような場合を想定
し、これを回避して安全性を確保するためである。従っ
て、投入されるN2 中のH2 濃度に上限値を設定し、こ
れを越えた場合にH2 弁が閉じるようなロジックを採用
すれば、当該H2 弁は基本的に常時開とすることも可能
である。なお、前記N2 流量調整弁19の設定状態は可
変であり、その制御内容は後段に詳述する。一方、B系
の排気弁20B,ダイリューション弁23B,空気弁1
3B,Mガス弁8Bは何れも閉状態であり、同じくB系
の排気流量又は圧力調整弁21Bは所定開度に設定され
ている。
なるタイミングに合わせて、ダイリューション弁23A
とH2 弁72を開動作させ、その後、所定時間T103
後に排気弁20Aを開動作させる。ここでは、排気弁2
0Aよりもダイリューション弁23Aを先に開けること
により、当該排気弁20Aの開動作によって生じる圧力
波を緩和することができる。そして、前記A系の排気弁
20Aが開状態となってから所定時間T104後に同じ
くA系の空気弁13Aを開動作させ、当該空気弁13A
が開状態となってから所定時間T105後に、燃焼空気
量確保のために前回空気比制御終了時の空気量と同等と
なるようにA系の空気流量調整弁14Aによる燃焼空気
流量の制御を開始する。その後、所定時間T106後に
排気流量又は圧力調整弁21Aによる排気流量又は圧力
制御を開始し(その制御内容は後段に詳述する)、その
後、所定時間T107後に同じくA系のMガス弁8Aを
開動作させてA系のメインバーナ5Aの燃焼を実際に開
始させる。このA系のMガス弁8Aが開状態となってか
ら、更に所定時間T108後に前記Mガス流量調整弁9
AによるMガス流量制御を開始すると同時に前記A系の
空気流量調整弁14Aによる空気の流量制御を、単なる
流量制御からMガス空気比制御に変更設定する。また、
前記Mガス流量制御と同時に前記N2 流量調整弁19A
を所定開度だけ閉動作させ(その制御内容は後段に詳述
する)、それから所定時間T109後に、前記N2 流量
調整弁19によるN2 流量制御を開始する。ちなみに、
本実施例のMガス弁8A,8Bは共に、その他のバルブ
よりゆっくりと開かれるように設定してある。これは、
当該Mガス弁8A,8Bが短時間で開いた直後に、設定
値よりも多くのMガスがメインバーナ5A,5Bに流入
されて、不完全燃焼が発生するのを防止するためであ
る。
B系の蓄熱式予熱器2Bから昇熱されたN2 がタンディ
ッシュ内に投入され、前記A系の蓄熱式予熱器2Aにリ
サイクルされたN2 は、燃焼排ガスの熱エネルギーと共
に当該蓄熱式予熱器2Aの蓄熱室3Aの蓄熱体301を
加熱し、前記排気弁20A及び排気流量又は圧力調整弁
21Aを通って排気される。そして、実際には、前記A
系の蓄熱室出側温度検出器37A及び温度スイッチ(T
S)39Aで検出される蓄熱室出側温度でフィードバッ
ク制御される。ここで、安定燃焼時間は、Mガスと空気
の制御が共に行われている時間T109と時間T110
との和で表される。この所定時間T110経過後、切替
動作のため、まず前記A系の空気流量調整弁14Aによ
るMガス空気比制御を停止してその開度を所定開度に固
定し、その後、所定時間T111後に同じくA系の排気
流量又は圧力制御弁21Aによる排気流量又は圧力制御
と同じくA系のMガス流量調整弁9AによるMガス流量
制御とを停止する。また、これと同時に、所定時間T1
12後に前記N2 流量調整弁19によるN2 流量制御を
停止してその開度を所定開度だけ開動作させる。その
後、所定時間T113後に、前記A系のMガス弁8Aを
閉動作させ、当該Mガス弁8Aが閉状態となってから所
定時間T114後に同じくA系の空気弁13Aを閉動作
させる。
移行してから、後述する最適化された排ガスパージ時間
から求めた所定時間T115後に同じくA系のダイリュ
ーション弁23Aと排気弁20Aとを同時に閉動作させ
る。そして、前記A系の排気弁20Aの閉動作に同期し
てH2 弁72も閉動作させる。この一連のN2 投入/
「燃焼+N2 リサイクル」の切替シーケンスの中で、前
記A系の排気流量又は圧力調整弁21Aの開度及びN2
弁19の開度を適切に設定することにより、前記Mガス
と空気との燃焼排ガスがタンディッシュ1内に流入する
ことはなく、また燃焼ガスであるMガスが排ガス内に直
接流入することもなくなる。
なってから所定時間T116後に、同じくA系のN2 弁
17Aを開動作させ、それから所定時間T201後にB
系のN2 弁17Bを閉動作させる。このときも、前述と
同様に、A系のN2 弁17Aが開状態になるまでの所要
時間T100が、当該A系のN2 弁17Aが開動作を開
始してからB系のN2 弁17Bが閉状態になるまでの所
要時間T202より短くなるように前記所定時間T20
1を設定する必要がある。
なるタイミングに合わせて、前述と同様にダイリューシ
ョン弁23BとH2 弁72を開動作させ、その後、所定
時間T203後に排気弁20Bを開動作させる。そし
て、前記B系の排気弁20Bが開状態となってから所定
時間T204後に同じくB系の空気弁13Bを開動作さ
せ、当該空気弁13Bが開状態となってから所定時間T
205後に、前述と同様にB系の空気流量調整弁14B
による燃焼空気流量の制御を開始する。その後、所定時
間T206後に前述と同様に排気流量又は圧力調整弁2
1Bによる排気流量又は圧力制御を開始し、その後、所
定時間T207後に同じくB系のMガス弁8Bを開動作
させてB系のメインバーナ5Bの燃焼を実際に開始さ
せ、このB系のMガス弁8Bが開状態となってから、更
に所定時間T208後に前記Mガス流量調整弁9Bによ
るMガス流量制御を開始すると同時に前記B系の空気流
量調整弁14Bによる空気の流量制御を、単なる流量制
御からMガス空気比制御に変更設定する。また、前記M
ガス流量制御と同時に前記N2 流量調整弁19Bを所定
開度だけ閉動作させ、それから所定時間T209後に、
前記N2 流量調整弁19によるN2 流量制御を開始す
る。
A系の蓄熱式予熱器2Aから昇熱されたN2 がタンディ
ッシュ内に投入され、前記B系の蓄熱式予熱器2Bにリ
サイクルされたN2 は、燃焼排ガスの熱エネルギーと共
に当該蓄熱式予熱器2Bの蓄熱室3Bの蓄熱体301を
加熱し、前記排気弁20A及び排気流量又は圧力調整弁
21Aを通って排気される。そして、前述と同様に、そ
の安定燃焼時間T210経過後、前記B系の空気流量調
整弁14BによるMガス空気比制御を停止してその開度
を所定開度に固定し、その後、所定時間T211後に同
じくB系の排気流量又は圧力制御弁21Bによる排気流
量又は圧力制御と同じくB系のMガス流量調整弁9Bに
よるMガス流量制御とを停止する。また、これと同時
に、所定時間T212後に前記N2 流量調整弁19によ
るN2 流量制御を停止してその開度を所定開度だけ開動
作させる。その後、所定時間T213後に、前記B系の
Mガス弁8Bを閉動作させ、当該Mガス弁8Bが閉状態
となってから所定時間T114後に同じくB系の空気弁
13Bを閉動作させ、更にそれから、最適化された排ガ
スパージ時間から求めた所定時間T215後に同じくB
系のダイリューション弁23Bと排気弁20Bとを同時
に閉動作させ、当該排気弁20Bの閉動作に同期してH
2 弁72も閉動作させる。この一連のN2 投入/「燃焼
+N2 リサイクル」の切替シーケンスの中でも、前記B
系の排気流量又は圧力調整弁21Bの開度及びN2 弁1
9の開度を適切に設定することにより、前記Mガスと空
気との燃焼排ガスがタンディッシュ1内に流入すること
はなく、また燃焼ガスであるMガスが排ガス内に直接流
入することもなくなる。
インバーナ5A,5Bの燃焼を夫々一時停止する場合
に、前記空気流量調整弁14A,14Bによる空気流量
制御の停止を先行するのは、空気流量がMガス流量のカ
スケード制御になっているためであり、その燃焼を再開
する場合の順序は空気流量と排ガス流量の制御を安定化
した後に安全に燃焼を開始するためである。また、前記
定常状態におけるN2 投入/「燃焼+N2 リサイクル」
の切替は、所謂タイマーによる設定時間経過時である
が、それ以外にも非定常にこの切替指令が出力されるパ
ターンは、(1)排ガス温度が上限値を越えたときに排
ガスファンを保護し且つ熱効率を維持する場合、(2)
蓄熱室出側温度が上限値を越えたときに装置そのものを
保護する場合、(3)燃焼室温度が上限値を越えたとき
に装置そのものを保護する場合、の3パターンがあり、
このうち(1)の切替パターンはダイリューションによ
って排ガス温度を低下させているために異常と見なされ
ないが、(2)及び(3)の切替パターンは異常時にお
けるインターロックの作用をなす。
ージ時間の設定や各気体の流量/圧力制御手法等につい
て説明する。まず、前記各蓄熱式予熱器の燃焼室での燃
焼を終了し、N2 投入/「燃焼+N 2 リサイクル」のモ
ードを切替えるときに、次にN2 を投入する側の蓄熱式
予熱器やその配管系に燃焼排ガスが残存していたので
は、当該N2 と共に燃焼排ガスもタンディッシュ内に投
入されてしまう。この燃焼排ガス内にはCO2 やH2 O
等の酸化性ガス成分が多分に含有されているから、これ
が残鋼と結合し、更に次の鋳造開始時には前述のように
Al2 O3 を形成してしまう。従って、この燃焼排ガス
を十分にパージしてからN2 の投入を開始する必要があ
る。ところが、前記各蓄熱式予熱器の燃焼室での燃焼を
終了したとき、当該燃焼室及び蓄熱室及び排気配管内に
は未だ燃焼排ガスが充満しており、各部位での排ガス温
度は大きく異なっている。また、各部位における温度
は、燃焼排ガス流量・投入N2 流量・リサイクルN2 流
量に左右されるため、実際の運転パターンで必要な燃焼
排ガスパージ時間を設定する必要がある。ここでは、下
記3式に従って前記燃焼排ガスパージ時間tを設定し
た。
VR ,配管内体積VW は既知であり、前記ロジックにお
いて前記蓄熱室内許容温度からN2 投入/「燃焼+N2
リサイクル」モードを切替える際の燃焼室温度TF ,蓄
熱室温度TR ,配管内温度TW はほぼ安定しているか
ら、これを実験等によってサンプリングすると、排ガス
流量VG をパラメータとし且つ当該排ガス流量VG の増
加と共にリニアに減少する燃焼排ガスパージ時間tが算
出される。従って、想定される実際の排ガス流量VGか
ら燃焼排ガスパージ時間tを最適化することができる。
即ち前記安定燃焼時間T110,T210と制御終了ま
での所定時間T111,T211との和で表される制御
時間において、N2 流量調整弁19の開度制御に関する
N2 の投入流量とリサイクル流量との設定手法について
説明する。実際のN2 の投入流量は、後述する排ガス流
量等にも鑑みて精緻に設定される必要があるが、ここで
は熱エネルギーの授受からのみ考察する。
蓄熱式予熱器周辺を抜粋したものであるが、同図におい
て、前記燃焼室内温度検出器31A,31Bで検出され
る燃焼室内温度をT1 、前記蓄熱室出側温度検出器37
A,37Bで検出される蓄熱室出側温度をT2 としたと
き、この蓄熱式予熱器の燃焼時に蓄熱体に蓄えられる熱
エネルギーとして、当該蓄熱体の単位時間当たりの受熱
量QG は下記4式で表わされる。
(排ガス)の比熱 V1 :燃焼排ガスの流量 V2 :リサイクルN2 の流量 である。
位時間当たりの放散熱量はQ1 であるから、実質の蓄熱
体の単位時間当たりの蓄熱量Q' G は下記5式で表れ
る。 Q' G =(V1 +V2 )×CPG×(T1 −T2 )−Q1 ……… (5) さて、不活性ガスである前記N2 投入時の投入流量を設
定する際、前述のように蓄熱体に蓄えられた熱量をN2
と全量、熱交換しなければ、例えば前記蓄熱体301の
下方の耐熱性網部材302等、蓄熱体の下部温度が上昇
して、装置構造の耐熱上の問題が生じる。一方、N2 量
を必要以上投入することは、当該投入N 2 ガス温度の低
下を招き、加熱目的としてのガス供給に支障をきたす,
つまり加熱物が加熱されないという問題が発生する。以
上より、熱交換上で投入N2 の温度TN は前記燃焼室内
温度T1 以下となるから、熱交換前のN2 温度をTN0と
すると、最も有効な投入N2 流量VN は下記6式を満足
すればよく、従って前記3式を用いて整理すると下記7
式のようになる。ここで、燃焼排ガス流量V1 は燃焼室
の温度によって制御されるため、下記7式はリサイクル
N2 流量V2 と投入N2 流量VN の設定値を決める際の
制約条件になる。
における排ガス流量調整弁21A,21Bの開度制御に
関する排ガス流量設定手法について説明する。まず、図
6も前記配管系のうち排気に係る蓄熱式予熱器周辺を抜
粋したものであるが、同図において、前記燃焼室内圧力
検出器31A,31Bで検出される燃焼室内圧力を
P1 ,前記排気流量/圧力検出器35A,35Bで検出
される排気圧力(同図では配管内圧力)をP3 ,前記ダ
イリューション弁23A,23Bから希釈ガスとして用
いられる空気の供給圧(即ち,大気圧)をP0 とし、更
に図示されないタンディッシュ内圧力検出器等で検出さ
れるタンディッシュ内圧力(同図では炉内又はT/D内
圧力)をP2 としたとき、排ガス流量Vは、燃焼排ガス
流量V1 とリサイクルN2 流量V2 と希釈ガス(ダイリ
ューション)流量V3との総和,つまりV=V1 +V2
+V3 となり、このうち、燃焼排ガス流量V1は下記8
式で表わされる。
流量V3 は希釈ガス供給圧(大気圧)P0 と排気圧力
(配管内圧力)P3 との差圧(P0 −P3 )で決定する
から、例えば図7に示すように予め希釈ガス供給圧(=
大気圧)P0 及び排気圧力(配管内圧力)P3 の差圧
(P0 −P3 )と希釈ガス(ダイリューション)流量V
3との関係を調査しておき、前記検出されたそのときの
希釈ガス供給圧(大気圧)P0 及び排気圧力(配管内圧
力)P3 の差圧(P0 −P3 )から前記希釈ガス(ダイ
リューション)流量V3 を得ることができる。
V2 と投入N2 流量VN との関係は前記7式によって決
定されるから、この投入N2 流量VN を決めるとリサイ
クルN2 流量V2 は求まる。ここで、投入N2 流量VN
はタンディッシュの加熱に必要な熱量から決まるから、
例えば下記9式及び10式で表される熱バランス式から
下記11式を導出して当該投入N2 流量VN を設定する
ことができる。
数 TGOUT:投入N2 がタンディッシュから出るときの温度 TTD :タンディッシュ内表面温度 QG =VN ×CP ×(TGIN −TGOUT) ………(10) 但し、 QG :投入N2 がタンディッシュに放出した熱量 CP :投入N2 の平均比熱 TGIN :投入N2 の温度 ここで、QTD=QG であることから、 VN =ATD×α×(TGOUT−TTD)/(CP ×(TGIN −TGOUT)) ………(11) このようにして得られた各流量V1 〜V3 の総和から排
ガス流量Vを設定し、この排ガス流量Vが達成されるよ
うに前記制御時間の排ガス流量又は圧力調整弁21A,
21Bの開度を制御すればよい。
のようにして設定することもできる。即ち、前述のよう
にタンディッシュ内圧力P2 を検出することができれ
ば、このタンディッシュ内からのリサイクルN2 量を確
保するための必要十分条件は、タンディッシュ内圧力P
2 と燃焼室内圧力P1 との差圧(P2 −P1 )が正値で
あることになる。ここで、タンディッシュ内圧力P2 及
び燃焼室内圧力P1 の差圧(P2 −P1 )とリサイクル
N2 流量V2 とは、同等の温度及び圧力下で、一意の関
係にあり、従って例えば図8に示すように予め当該タン
ディッシュ内圧力P2 及び燃焼室内圧力P1 の差圧(P
2 −P1 )とリサイクルN2 流量V2 との関係を調査し
ておき、前記検出されたタンディッシュ内圧力P2 及び
燃焼室内圧力P1 の差圧(P2 −P1 )を満足するよう
に当該燃焼室内圧力P1 を制御するために前記リサイク
ルN2 流量V2 を設定するようにしてもよく、これに応
じて前記前記排ガス流量Vを設定すると共に前記前記制
御時間の排ガス流量又は圧力調整弁21A,21Bの開
度を制御すればよい。
で、少なくとも定常的なN2 投入/「燃焼+N2 リサイ
クル」モードにおけるタンディッシュ内圧力を正圧に保
持することが可能となろう。しかしながら、N2 投入/
「燃焼+N2 リサイクル」モードの切替え時には、当該
タンディッシュ内圧力を正圧に保持することができなく
なる可能性がある。即ち、例えば前記図4のシーケンス
チャートにおけるMガス弁8Aの閉からMガス弁8Bの
開までの切替え所要時間では、燃焼排ガス流量V 1 は理
論的に“0”であり、従って著しい場合には前記リサイ
クルN2 流量V2=(排ガス流量V−ダイリューション
流量V3 )になってしまう虞れがあり、そのような場合
に前記投入N2 流量VN や排ガス流量Vを前記N2 投入
/「燃焼+N2 リサイクル」モードの定常時と同様に設
定していたのでは、タンディッシュ内圧力が負圧となっ
て、燃焼排ガスや大気をタンディッシュ内に吸引してし
まう。
2 リサイクル」モードの切替え時には、前述のようにN
2 流量調整弁19の開度を開いて投入N2 流量VN を増
加させたり、排気流量又は圧力調整弁21A,21Bの
開度を閉じて排ガス流量Vを減少させたりすることで、
タンディッシュ内圧力を正圧に保持する。より具体的
に、例えば投入N2 流量VN を増加させる際の増加投入
N2 流量ΔVN の設定手法について説明すると、例えば
N2 投入/「燃焼+N2 リサイクル」のモード切替え時
に燃焼ガス流量V1 が“0”となるため、当該切替え時
におけるリサイクルN2 流量V2Cは、定常時のリサイク
ルN2 流量V2Sに対して下記12式で表される。
(排滓口、ノズル口等)からの放散N2 流量VW に依存
する(VW が多いほどタンディッシュ内の圧力は高くで
きる)。従ってこの放散N2 流量VW は下記13式で表
される。
ためには、前記12式及び13式を等号で結んで、整理
すれば明らかなように、基本的には燃焼ガス流量V1 分
だけ投入N2 流量VN を増加すればよい。実際には、定
常運転時のリサイクルN2 流量V2Sはタンディッシュ内
圧が余裕をもって正圧になるように、限界値よりも小さ
い値が設定される。従って、定常運転時に設定可能なリ
サイクルN2 流量の上限値を「V2S上限」とし、両者の
関係を予め調査しておけば、増加リサイクルN2 流量Δ
V2 を用いて下記14式が成立する。
要な放散N2 流量の下限値「VW 下限」は下記15式で
表される。
の16式と前記12式とから下記17式を得る。
にするためには、少なくとも「V1 −ΔV2 」だけ投入
N2 流量VN を増加してやればよいから、この関係は下
記18式を満足するように増加投入N2 流量ΔVN を設
定してやればよい。
前記増加投入N2 流量ΔVN を更に小さくすることがで
きる。このことは、排ガス流量の減少分をV1減少分と
考えれば明らかである。
排ガス流量Vの減少とが上記の条件を同時に満足するよ
うにバランス良く同時に行われることで、前記タンディ
ッシュ内圧力P2 が確実に正圧保持されるように設定し
ている。勿論、当該タンディッシュ内圧力P2 を前述の
ように検出可能な場合には、前記投入N2 流量VN の増
加量や排ガス流量Vの減少量を変更設定することが可能
となる。
ることで、タンディッシュ内への燃焼排ガスや大気の吸
引を抑制防止することができるから、残鋼の更なる酸化
は確実に抑制防止することができる。ところで、本実施
例では、更に前記タンディッシュ内を還元雰囲気にする
ことによって、残鋼酸化を殆ど皆無にしようとする。
囲気にするための還元性ガスにH2を用いたときに、当
該H2 が酸化鉄Fe3 O4 やFeOのO成分と結合して
鉄を還元したり、或いはH2 OのO成分が鉄を酸化して
酸化鉄Fe3 O4 やFeOになったりする状態を、H2
濃度及びH2 O濃度と温度とに依存する酸化還元平衡曲
線として図9に示す。
比に置換し、温度に依存する鉄の酸化還元平衡曲線とし
て図10に示す。また、同図には、同じく還元雰囲気を
達成可能な還元性ガスとしてCOを用いた場合に、この
CO/CO2 濃度比の温度に依存する鉄の酸化還元平衡
曲線も合わせて示す。この場合、タンディッシュの保熱
目標温度は凡そ1000℃以上であるから、このような
高温の前記N2 雰囲気では、同図から、鉄を還元可能な
H2 /H2 O濃度非は約1.5程度であることが分か
る。従って、還元性ガスとしてH2 を用いる方がH2 の
投入量が少量でもよいことから、後述するように投入さ
れる還元性ガス濃度を爆発限界(可燃限界)濃度以下に
抑制する上で有利であることが伺われる。
場合におけるH2 の可燃限界は4%程度以下であること
から、当該H2 の添加条件について考察する。今、タン
ディッシュ内の平均O2 濃度をCO ,タンディッシュ内
への前記投入N2 流量をVN ,同じくタンディッシュ内
への添加H2 流量をVH としたとき、タンディッシュ内
へ侵入したO2 と反応するH2 量(=生成するH2 O
量)VH2 0 は下記19式で与えられる。
と反応しないH2 量V Hrは下記20式で与えられる。
の投入H2 量VHrの濃度比H2 /H2 Oは下記21式の
左辺で表されることから、これが前記所定濃度比1.5
以上となればよいことになり、これを解いて得られる必
要な平均O2 濃度CO ,投入N2 流量VN ,添加H2 流
量VH の関係が22式となる。
の可燃限界範囲は下記23式で表れるから、これを解い
て得られる投入N2 流量VN ,添加H2 流量V H の関係
が24式となる。
線で示し、更にこのH 2 可燃下限曲線の上下に、前記2
2式で与えられる平均O2 濃度CO をパラメータとした
N2 投入量−H2 添加量の関係を二点鎖線で示す。これ
より、前記H2可燃下限曲線より上方が、本実施例のN
2 雰囲気H2 ガス(図ではHNガス)の可燃範囲になる
ため、このH2 可燃下限曲線より上方になるような平均
O2 濃度≧0.7%では安全上の問題が発生する。更
に、前述のようにして設定された投入N2 流量VN 下
で、タンディッシュ内への燃焼排ガスや大気の吸引がな
く、かつ効率よく酸化鉄の還元が促進されれば、前記H
2 添加は極めて微量でよく、例えば本実施例のN2 投入
量1000Nm3 /Hにおいて、添加H2 の流量VH は
わずか10Nm3 /H程度でよいことが判明している。
の作用について説明する。まず、前記N2 投入/「燃焼
+N2 リサイクル」モードの切替え時に、前記燃焼排ガ
スパージ時間を最適に設定したり、前記投入N2 流量V
N を一時的に増加したり、前記ダイリューション流量調
整弁24A,24Bの開度を調整したりすることにより
(ここでは前記還元性ガスH2 の添加は行っていな
い)、本実施例では図12aに示すようにタンディッシ
ュ(T/D)内圧力を常時“0”より高い、即ち正圧に
保持することができた。これに対して、N2 投入/「燃
焼+N2 リサイクル」モードの切替え時に前記燃焼排ガ
スパージ時間を最適に設定したり、投入N2流量VN を
一時的に増加したり、ダイリューション流量を調整した
りすることのない従来例では、図12bに示すようにタ
ンディッシュ(T/D)内圧力が一時的にではあるが
“0”より低い、所謂負圧になってしまい、従って前述
のように燃焼排ガスや大気がタンディッシュ内に吸引さ
れてしまうことが想定される。
リサイクル」モードの切替え時に、前記燃焼排ガスパー
ジ時間を最適に設定したり、前記投入N2 流量VN を一
時的に増加したり、前記ダイリューション流量調整弁2
4A,24Bの開度を調整したりすることによる(ここ
でも前記還元性ガスH2 の添加は行っていない)本実施
例のタンディッシュ内(T/D)内酸素濃度を図13a
に示す。同図から明らかなように、当該タンディッシュ
内酸素濃度は、前記初回のN2 投入/リサイクルモード
切替え時に若干のピークが表れるものの、その他は安定
して目標上限値以下に保たれていることが分かる。一
方、このような制御態様が全く行われない従来例による
タンディッシュ(T/D)内酸素濃度は図13bに示す
ように、各N2 投入/リサイクルモード切替え時毎にピ
ークが表れ、それは常に目標上限値を上回ってしまって
いることが分かる。
2 リサイクル」モードの切替え時に、前記燃焼排ガスパ
ージ時間を最適に設定したり、前記投入N2 流量VN を
一時的に増加したり、前記ダイリューション流量調整弁
24A,24Bの開度を調整したりすることにより(こ
こでも前記還元性ガスH2 の添加は行っていない)図1
4に示すようにタンディッシュ内平均O2 濃度を従来か
ら大幅に低減することができ、従って残鋼の酸化量を大
幅に低減することができた。ちなみに、前記図13aや
図14に示すタンディッシュ内酸素濃度は、前述の還元
性ガスH2 の添加を行わない場合のものであり、実際に
還元性ガスH2 を添加した場合のタンディッシュ内酸素
濃度は常時“0”(ガス分析計の測定可能限界以下)と
なることが分かっている。
状態で且つ残鋼の酸化量も大幅に低減された状態で保熱
されたタンディッシュを実際の鋳造に供したところ、図
15に示すように、1Ch(チャージ)目の鋳造におけ
る総ホットヘゲ発生率は、従来を100としたとき、還
元性ガスH2 を添加しない場合で凡そ32.0程度、還
元性ガスH2 を添加した場合には凡そ3.5程度まで減
少させることができ、また、再使用タンディッシュによ
る鋳造開始直後の1本目と2本目のスラブでの総ホット
ヘゲ発生率は、従来を100としたとき、還元性ガスH
2 を添加しない場合で凡そ27.9程度、還元性ガスH
2 を添加した場合には凡そ1.1程度まで減少させるこ
とができた。
2 蓄熱式予熱器(図ではバーナ)を用いることにより、
タンディッシュ(T/D)内温度を前記開孔限界以上に
保持する鋳込み終了からの経過時間を、従来から大幅に
長じることができ、連連数を大幅に延長することができ
た。
2 ,タンディッシュ内の還元性ガスとしてH2 を用いた
場合及びそれを用いることの優位性についてのみ詳述し
たが、不活性ガスとしてAr,還元性ガスとして前述の
COを始めとする各種の炭酸ガスや重炭化水素を用いる
ことも勿論可能である。但し、このような炭素C系の還
元性ガスを用いる場合には、前述のような可燃範囲に入
ってしまう可能性があるため、別途安全対策を講じる必
要があるばかりでなく、固体Cの遊離,即ちすすの発生
を抑制防止する必要があり、これを判定するために熱力
学的な検討等を細かく実施して炭素C系の還元性ガス添
加流量を設定しなければならない点に留意したい。
N2 の供給配管に還元性ガスであるH2 を供給する場合
についてのみ詳述したが、前述のように酸素濃度が極め
て低い場合の投入H2 流量は極く微量でよいから、これ
を大幅に加熱することなく、前記蓄熱式予熱器やタンデ
ィッシュそのものの内部に直接供給してもよく、これに
よってタンディッシュの温度降下に殆ど影響のないこと
も発明者等は実験によって確認している。
する場合には、N2 等の不活性ガスが投入される側の予
熱器のパイロットバーナを消火することにより、更に高
いレベルの還元状態を得易くなる。即ち、実施例におけ
るタンディッシュ加熱の場合には、パイロットバーナの
燃焼排ガス流量は、投入するN2 +H2 (不活性ガス+
還元性ガス)の1%以下であり、CO2 やH2 O等の酸
化性ガス成分が0.2%程度になるため、パイロットバ
ーナを消火しなくとも実用上の問題はないが、前記投入
するN2 +H2 (不活性ガス+還元性ガス)の流量が少
ない場合には、それら投入側の予熱器のパイロットバー
ナを消火することにより、高いレベルの無酸化又は還元
状態を得ることができる。
ュ無酸化保熱用の不活性ガスの加熱手段の更に他の実施
例を示す。これは、不活性ガスの加熱手段としてノント
ランスファータイプのプラズマトーチ120を用いてい
る。このタイプのプラズマトーチ120は、陰極121
と共にトーチ自体に陽極122を有しており、陰極12
1を経てトーチに供給される不活性ガス又はそれと還元
性ガスとの混合ガス流を両電極121,122の放電に
よりプラズマ化し、これにより得られた高温のプラズマ
23によりタンディッシュ1の内壁表面を加熱する。こ
のプラズマガスとしてはAr,N2 等を用い、前記HN
ガスを併用することも可能である。
プラズマ温度3000〜10000℃が用いられている
が、本実施例ではプラズマ噴流にタンディッシュ内の雰
囲気ガスを巻き込ませることにより、2000℃以下ま
で温度を下げた高温噴流ガスにしてタンディッシュ耐火
物に吹きつけるようにし、無酸化雰囲気での1000〜
1300℃の加熱を行うものである。即ち、タンディッ
シュ1の蓋1aに取付けたプラズマトーチ120でタン
ディッシュ1内に送給する不活性ガス又はそれと還元性
ガスとの混合ガスをプラズマ化してタンディッシュ1の
底部に吹き付ける。この加熱時の熱移動は、高温ガス流
からの対流熱伝達と、それによって加熱されたタンディ
ッシュ底面から他面への放射熱伝達の形態をとる。
ンニングコスト低減のため、タンディッシュの再使用前
にタンディッシュ内表面温度1300℃を確保するのに
必要な時間だけ加熱するものとし、それ以外の待機時間
中は無予熱待機とした。
ディッシュを用いて鋳造する場合の、プラズマトーチ1
20によるタンディッシュの無酸化保熱実験を実施した
結果を示す。鋳造中1570℃の温度であったタンディ
ッシュを無予熱待機させたところ、待機時間7時間でタ
ンディッシュ内表面温度が1100℃以下に低下した。
続いてプラズマトーチ120を用いたN2 ガスプラズマ
ジェットによるタンディッシュ内無酸化加熱を開始し、
4時間後にタンディッシュ内表面温度が目標の1300
℃に到達して再使用可能となった。合計待機時間は11
時間であり、その間に他のタンディッシュで1チャージ
40分の鋳造を16チャージ行うことができた。
酸化保熱方法における不活性ガスの電気加熱手段とし
て、プラズマトーチを用いた場合を説明した。その他に
電気誘導加熱器や電気抵抗加熱器を用いてもよいが、ガ
スを高温に加熱するという点,耐久性,ランニングコス
ト等の面で不利ではある。
ッシュの無酸化保熱方法によれば、再使用に係るタンデ
ィッシュの待機中に少なくとも850℃以上に加熱した
不活性ガスを送給して当該タンディッシュを保熱するも
のとしたために、燃焼ガスをタンディッシュ内で燃焼さ
せるという従来の予熱を省くことができ、その結果、残
鋼の酸化を大幅に抑制防止できると共に、タンディッシ
ュ再使用までの待機可能時間を大幅に延長できるという
効果が得られる。
以下の微量の還元性ガスをタンディッシュ内に導入すれ
ば、タンディッシュ内雰囲気を還元雰囲気として残鋼の
酸化をより一層抑制防止できると共に、既に酸化してい
る残鋼まで還元してAl2 O 3 の生成を積極的に低減す
ることができる。また、この還元性ガスにH2 ガスを用
いれば、前記爆発限界以下の極く微量で効率よく還元雰
囲気を得ることができると共に、炭素C系の還元性ガス
のように遊離Cの発生を考慮する必要がなくなる。
器を用いれば、熱効率よく、しかも残鋼酸化のないタン
ディッシュ無酸化保熱が実現する。また、不活性ガスの
加熱手段にプラズマトーチ等の電気加熱装置を用いれ
ば、不活性ガスの加熱温度をガス加熱に比して高くでき
るという効果を奏する。
施化したタンディッシュ無酸化保熱装置を示す全体構成
図である。
る。
要説明図である。
実施例を示すバルブ開閉制御のシーケンスチャートであ
る。
流量の説明図である。
ルN2 流量の説明図である。
の説明図である。
る。
更に他の実施例を示す概念図である。
法におけるタンディッシュ温度の推移の説明図である。
器) 27A,27BはMガス流量指示調節計(燃料ガス流量
指示調節計) 29A,29Bは空気流量検出器 30A,30Bは空気流量指示調節計 31A,31Bは燃焼室内温度検出器 33A,33Bは燃焼室内圧力検出器 34A,34Bは排ガス流量/圧力指示調節計 35A,35Bは排ガス流量検出器 37A,37Bは蓄熱室出側温度検出器 38A,38Bは排ガス温度検出器 42はN2 流量検出器(不活性ガス流量検出器) 43はN2 流量指示調節計(不活性ガス流量指示調節
計) 50A,50Bはシール装置 51A,51Bは放散弁 71はH2 流量調整弁(還元性ガス流量調整弁) 72はH2 弁(還元性ガス弁) 73はH2 流量検出器(還元性ガス流量検出器) 74はH2 流量指示調節計(還元性ガス流量指示調節
計) 120はプラズマトーチ 123はプラズマ 301は蓄熱体 302は耐熱性網部材 304は堰 305は堰
Claims (5)
- 【請求項1】 内壁に残鋼を生じたタンディッシュを再
使用するに当たり、タンディッシュ外部に設けられた加
熱手段で少なくとも850℃以上に加熱した不活性ガス
を用いてタンディッシュ内を保熱し、次回使用に供する
ことを特徴とするタンディッシュの無酸化保熱方法。 - 【請求項2】 前記不活性ガスに加えて爆発限界以下の
微量の還元性ガスをタンディッシュ内に導入して、当該
タンディッシュ内雰囲気を無酸化及び還元雰囲気にする
ことを特徴とする請求項1に記載のタンディッシュの無
酸化保熱方法。 - 【請求項3】 前記還元性ガスがH2 ガスであることを
特徴とする請求項2に記載のタンディッシュの無酸化保
熱方法。 - 【請求項4】 前記加熱手段が蓄熱式予熱器であること
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のタンディ
ッシュの無酸化保熱方法。 - 【請求項5】 前記加熱手段が電気抵抗加熱器又は誘導
加熱器又はプラズマトーチであることを特徴とする請求
項1乃至3の何れかに記載のタンディッシュの無酸化保
熱方法。
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---|---|---|---|
JP10992596A JP3491441B2 (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | タンディッシュの無酸化保熱方法 |
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JPH09295125A true JPH09295125A (ja) | 1997-11-18 |
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JP (1) | JP3491441B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100488108B1 (ko) * | 2000-12-26 | 2005-05-09 | 주식회사 포스코 | 무산화 보열 기능을 가진 연속주조용 열간재사용 턴디쉬의 가열장치 |
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---|---|---|---|---|
CN113472144B (zh) * | 2021-08-09 | 2023-04-07 | 盾石磁能科技有限责任公司 | 发电机正压保护系统及发电装置 |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP10992596A patent/JP3491441B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3491441B2 (ja) | 2004-01-26 |
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