JPH09293647A - タンタル固体電解コンデンサ - Google Patents

タンタル固体電解コンデンサ

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JPH09293647A
JPH09293647A JP12770396A JP12770396A JPH09293647A JP H09293647 A JPH09293647 A JP H09293647A JP 12770396 A JP12770396 A JP 12770396A JP 12770396 A JP12770396 A JP 12770396A JP H09293647 A JPH09293647 A JP H09293647A
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JP
Japan
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fine powder
tungsten
pellet
tantalum
metal fine
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Application number
JP12770396A
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English (en)
Inventor
Kosuke Nakamura
浩介 中村
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Lincstech Circuit Co Ltd
Original Assignee
Hitachi AIC Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンタル固体電解コンデンサの電気的特性の
改善を行う。 【解決手段】 タンタル固体電解コンデンサに使用する
タンタル金属微粉末にタングステンをドーピングしたも
のを使用し、多孔質ペレットを製作し、この多孔質ペレ
ットの表面に生成する誘電体である酸化膜に含有される
タングステンの良が10〜260PPmである、タンタル
固体電解コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル固体電解
コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のタンタル固体電解コンデンサは、
図2に示す如くタンタル金属微粉末に陽極導出線1を埋
植し、プレスにてタンタル金属微粉末を圧縮成形しペレ
ットとし、これを焼結し多孔質ペレット2とする。次
に、この多孔質ペレット2の表面に誘電体である酸化膜
7を生成させるために、多孔質ペレット2の陽極導出線
1を幅約10mm、厚さ約1.0mmのステンレス板に溶接
にて複数取り付け、ステンレス板に取り付けた多孔質ペ
レット2を0.05%のリン酸中に浸漬した後、前記ス
テンレス板とリン酸の間に化成電圧を印加し陽極酸化を
行い誘電体である酸化膜7を生成する。
【0003】次いで、酸化膜7を形成した多孔質ペレッ
ト2を硝酸マンガンに浸漬し熱分解を行い、二酸化マン
ガン層4、カーボン層5、銀ペースト層6を順次形成
し、タンタルコンデンサ素子8とする。なおタンタル固
体電解コンデンサに使われるタンタル金属微粉末は特に
不純物が少ない様に作られているが、しかし高容量コン
デンサを作りやすくするためCV値の値の大きな粉末で
は不純物が多くなる傾向にある。その一例を示すと、N
b<10,Fe:20,Si:15,Mg:1,Mn<
2,Cr:5,P:56,Ti<2,Ni30,Ca<
1,Cu2,A≪<2,Na:1,K:4,S=1,
C:40,N:130,H:80,0:2350(単位
はいずれもPPm)である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のタンタル固体電
解コンデンサは、図2に示す如く、タンタル金属微粉末
に陽極導出線1を埋植し、プレスにてタンタル金属微粉
末を圧縮成形しペレットとし、これを焼結して多孔質ペ
レット2とする。次に、この多孔質ペレット2の表面に
誘電体である酸化膜7を生成し、この酸化膜7の表面に
二酸化マンガン層4、カーボン層5、銀ペースト層6を
順次形成し、タンタルコンデンサ素子8とする。
【0005】しかし近年電子機器の小形化のため電子部
品に対する小形化の要求が厳しく、タンタル固体電解コ
ンデンサもこの例にもれず小形化要求が急である。この
小形化要求を満足させるため近年タンタル金属微粒子も
より小さいもの、即ち高CV値の粉末が用いられる様に
なってきた。この高CV値のタンタル金属微粉末は、不
純物を多く含む傾向にあり、このタンタル金属微粉末に
含まれた不純物はタンタル固体電解コンデンサの特性に
大きな影響を与える。即ち、タンタル金属微粉末中の酸
素が増加すると漏れ電流が漸増し、ある値以上になると
漏れ電流が急増する。また、アルカリイオンは漏れ電流
の増加や耐久性の劣化に、窒素の適量の添加は耐熱性の
向上に効果があることが知られている。
【0006】この様にタンタル金属微粉末中には微量で
あるがいろいろな不純物が含まれており、前記した様に
漏れ電流が大きくなり、耐久性の劣化を起したりする。
この様な電気的特性向上の対策として、望まれるより若
干小さなCV値のタンタル金属微粒子を使用し小形化を
若干犠牲にして、これらの電気的特性を満足する方法を
選んでいた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題点を
解決するために、図1に示す如くタンタル金属微粉末に
陽極導出線1を埋植し、プレスにてタンタル金属微粉末
を圧縮成形しペレットとするが、このペレットに用いる
タンタル金属微粉末はタングステンをドーピングしたタ
ンタル金属微粉末を使用する。このタンタル金属微粉末
にタングステンをドーピングする方法としては、タング
ステンの化合物即ち、酸化タングステン分散メタノール
を使用し、この酸化タングステン分散メタノールの中に
タンタル金属微粉末を浸漬した後、取出し熱処理する方
法を採用した。前記の様なタンタル金属微粉末を使用し
て製作したペレットを焼結し多孔質ペレット2とし、こ
の多孔質ペレット2の表面に酸化膜3を生成した結果、
誘電体である酸化膜3の中に10〜260PPmのタング
ステンが含有された酸化膜3が得られた。なお、前記の
様に製造されたタンタル金属微粉末にリン(P)やほう
素(B)が含有される場合はタングステン含有量とリン
(P)、ほう素(B)の含有量の合計との比が0.15
〜7.5の範囲が良い。
【0008】次に、酸化膜3を生成した多孔質ペレット
2の表面に二酸化マンガン層4、カーボン層5、銀ペー
スト層6を順次形成しタンタルコンデンサ素子8とす
る。次いでタンタルコンデンサ素子8より導出している
陽極導出線1の先端にリードフレームからなる外部電極
9を抵抗溶接10を行い陽極外部電極9Aとする。次
に、タンタルコンデンサ素子8の銀ペースト層6とリー
ドフレームからなる外部電極9を導電性接着剤11にて
取り付け陰極外部電極9Bとする。次いで、外部電極9
を取り付けたタンタルコンデンサ素子8をエポキシ樹脂
を用いてトランスファーモールド法にて外装12を行っ
た後、外部電極9に必要な部分以外のリードフレームを
切断除去し、外装に沿って外部電極9をフォーミングし
てタンタル固体電解コンデンサとする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のタンタル固体電解コンデ
ンサに用いるタンタル金属微粉末は、ナトリウム環元法
を用いて製造したタンタル金属微粉末を用い、このタン
タル金属微粉末を超微粉酸化タングステン分散メタノー
ル液中に浸漬し、タンタル金属微粉末に酸化タングステ
ン分散メタノール液(タングステン化合物)を均等に塗
布し風乾後、真空中で150℃の温度を加える。次に、
このタンタル金属微粉末にマグネシウムを脱酸剤とした
700℃の炉中で加熱し脱酸処理を行う。次いで、脱酸
処理を終ったタンタル金属微粉末を酸で洗浄後、純水で
洗浄し105℃の炉の中で乾燥を行いタンタル金属微粉
末を製造する。
【0010】次に、前記タンタル金属微粉末を用い、図
1に示す如くこのタンタル金属微粉末に直径0.25mm
の陽極導出線1を埋植し、プレスにてタンタル金属微粉
末を圧縮成形し1.9×2.1×1.1mmのペレットを
作り、このペレットを2000℃前後の温度で焼結して
多孔質ペレット2とする。次いで、多孔質ペレット2を
純水で洗浄後この多孔質ペレット2の表面に誘電体であ
る酸化膜3を生成するために、この多孔質ペレット2を
0.1%の硝酸液中に浸漬し、多孔質ペレット2から導
出する陽極導出線1と0.1%の硝酸液の間に35V.
DCの電圧を10〜15分間印加して酸化膜3を生成し
た。この酸化膜3をマイクロオージエ電子分光法で分析
した結果を表1に示す。
【0011】次に、酸化膜3の生成を行った多孔質ペレ
ット2を硝酸マンガン溶液に浸漬した後、250℃の温
度で硝酸マンガンを熱分解して半導体層である二酸化マ
ンガン層4を形成し、次いで、二酸化マンガン層4を形
成した多孔質ペレット2を0.001%の酢酸液中に浸
漬し、多孔質ペレット2から導出している陽極導出線1
と酢酸液の間に17V.DCの電圧を印加し、半導体で
ある二酸化マンガン層4の形成時の熱による酸化膜3の
損傷を修復する。前記二酸化マンガン層4形成から酸化
膜3の修復迄の工程を9回繰り返す。次に、二酸化マン
ガン層4の表面にカーボンペーストを塗布した後、乾燥
してカーボン層5を形成し、このカーボン層5の表面に
銀ペーストを塗布した後、乾燥して銀ペースト層6を順
次形成し陰極層とし、タンタルコンデンサ素子8とす
る。
【0012】次いで、タンタルコンデンサ素子8より導
出している陽極導出線1の先端部に洋白からなるリード
フレームである外部電極9を抵抗溶接10、陽極外部電
極9Aとする。次に、陽極外部電極9Aを取り付けたタ
ンタルコンデンサ素子8の銀ペースト層6にリードフレ
ームである外部電極9を導電性接着剤11にて取り付け
た後、タンタルコンデンサ素子8をエポキシ樹脂を用い
てトランスファーモールド法で外装12を行った後、リ
ードフレームからなる外部電極9以外の箇所を切断除去
した後、外装12に沿って外部電極9をフォーミングを
行い、チップ形タンタル固体電解コンデンサとする。
【0013】なお、前記したタングステン化合物として
は、ハロゲン化合物、硫化物、炭化物、珪化物、硼化
物、複酸化物等があるが取扱い上、酸化タングステンの
他に、パラタングステン酸アンモニウム、タングステン
酸アンモニウム、タングステン酸、リンタングステン酸
が好ましい。また、タンタル金属微粉末にリン(P)や
ほう素(B)が含有される場合はタングステン含有量と
リン(P)、ほう素(B)の含有量の合計との比が0.
15〜7.5の範囲が良い。
【0014】
【発明効果】本発明のタンタル固体電解コンデンサは以
上の様に構成されるので、以下に記載するような特有な
効果を奏する。 酸化膜に含有されるタングステンの量が本発明の1
0〜260PPm(表1)であると、それ以外の量(表
2)とでは、耐電不良率が最大2.5%改善出来るとと
もに、漏れ電流も平均0.13μA改善出来た。 高CV値のタンタル金属微粉末を使用しても電気的
特性の不良が従来の5%から2.5%に半減出来た。
【0015】
【表1】 以下余白。
【0016】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断面図を示す。
【図2】従来のタンタルコンデンサ素子の断面図を示
す。
【符号の簡単な説明】
1…陽極導出線 2…多孔質ペレット 3…酸化膜 4…二酸化マンガン層 5…カーボン層 6…銀ペースト層 7…酸化膜 8…タンタルコンデンサ素子 9…外部電極 9A…陽極外部電極 9B…陰極外部電極 10…抵抗溶接 11…導電性接着剤 12…外装

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンタル金属微粉末内に陽極導出線を埋
    植したペレットを用い、このペレットを焼結した多孔質
    ペレットに酸化膜を生成し、この表面に二酸化マンガン
    層、カーボン層、銀ペースト層を順次形成してなるタン
    タル固体電解コンデンサにおいて、前記タンタル金属微
    粉末にタングステンをドーピングしたものを用いること
    を特徴とするタンタル固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、誘電体である酸化膜
    の中に10〜260PPmのタングステンが含有されてい
    ることを特徴とするタンタル固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、誘電体である酸化膜
    中に含まれているリン及びほう素の合量に対して0.1
    5〜7.5重量倍のタングステンが含有されていること
    を特徴とするタンタル固体電解コンデンサ。
JP12770396A 1996-04-25 1996-04-25 タンタル固体電解コンデンサ Pending JPH09293647A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7436652B2 (en) * 2003-11-13 2008-10-14 Showa Denko K.K. Solid electrolyte capacitor

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