JPH0929347A - 形材曲げ装置 - Google Patents

形材曲げ装置

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JPH0929347A
JPH0929347A JP7187332A JP18733295A JPH0929347A JP H0929347 A JPH0929347 A JP H0929347A JP 7187332 A JP7187332 A JP 7187332A JP 18733295 A JP18733295 A JP 18733295A JP H0929347 A JPH0929347 A JP H0929347A
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Japan
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bending
roll
flange
axis
web
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JP7187332A
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Inventor
Shogoro Azuma
庄五郎 東
Minoru Terukina
實 照喜名
Takeo Takahashi
武男 高橋
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Sanwa Kogyo Co Ltd
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Sanwa Kogyo Co Ltd
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 H形鋼等のような形材の曲げ加工装置と共に
使用して、曲げ加工時の形材の構成部分、即ちウェブ及
びフランジの反り、だれ及び波うち、及び材料の長手方
向に沿うねじれ等の曲げ変形を、曲げ加工と同時に抑え
る形材曲げ装置を提供すること 【解決手段】 反力受けロール、曲げ支え兼駆動ロール
とピンチロールを備えた曲げ支え部、及び押しロールに
よって、ウエブ及びフランジを有する形材を曲げる形材
曲げ装置において、上記曲げ支え部が、上記曲げ支え兼
駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面付近に
位置決めされ、上記形材のウエブの両側面と係合して上
記ウエブの曲げ変形を抑えるのに十分な大きさの力を加
える1対のウェブ抑え手段と、上記フランジの内面と係
合して上記フランジの曲げ変形を抑えるのに十分な大き
さの力を加える一対のフランジ張り手段との少なくとも
一方を具備することを特徴とする形材曲げ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、H形鋼のような形材の
曲げ加工する形材曲げ装置、さらに詳しくは、形材の曲
げ加工時に、形材の構成部分、即ちウェブ及びフランジ
の両方もしくは何れか一方の反り、だれ、波うち、ねじ
れ等の曲げ変形の発生を抑えることができる形材曲げ装
置に関する。
【0002】
【発明の背景】H形鋼をトンネル掘削用支保工として使
用するため、元来曲がらない建築用材料として使用され
るH形鋼を曲げ加工して使用したいとの要望があり、発
明者らはその技術を確立し、製品化した。トンネル支保
工の組立ては現場におけるいわゆる現物合わせによって
行われていた。トンネル支保工は、一旦組立てた後はコ
ンクリート内に埋め込まれてしまうために、H形鋼の曲
げに伴う構成部分の上述した変形が多少存在していても
それらは無視されていた。近年これらの曲げ加工された
H形鋼が、例えばアーチ、ドーム、遮音壁支柱、新型鉄
道用レール等に露出したまま使用されるようになり、従
来のこれら形材の曲げによる構成部分の変形の醜さが目
立ち、曲げ加工されたH形鋼の外観に対しても美麗であ
ることが要求されるようになった。
【0003】更に、最近は鉄道車両の大型化(新幹線
化)、または自動車専用道の拡幅化等によりトンネルの
断面積が拡大される傾向にあり、支保工として使用され
るH形鋼も大寸法になり、またトンネル内においては狭
隘且つ高所での作業を余儀なくされている。そのため
に、現場における現物合わせ調整を皆無にすることが望
ましいことから、曲げ加工された後のH形鋼には上述し
た外観上の曲げ変形の醜さの排除だけでなく、所定の強
度を有しかつ高い寸法精度及び形状精度が要求されてき
ている。上述した曲げ加工をするために使用されるH形
鋼は、主としてJIS G3192“熱間圧延鋼の形
状、寸法、質量及びその許容差”に規定されているもの
であるが、この規格によれば型鋼の辺、高さ、厚さ、長
さ、直角度、曲がり、中心の偏り、ウェブ反りがある程
度認められている。
【0004】
【従来の技術】従来の技術によるH形鋼の曲げ加工装置
は、図4に示すように、曲げ加工されるH形鋼1の走行
方向2に沿って、反力受けロール5、曲げ支え兼駆動ロ
ール3及びピンチロール6、さらに押しロール4を配置
してなる。曲げ支え兼駆動ロール3は、H形鋼1を走行
駆動するために独立した駆動装置(図示せず)を設ける
ことなくかつH形鋼1の先端から後端までの全長を確実
に駆動するために、曲げ支え作用と駆動ロール作用を兼
ねさせるものもある。曲げ支え兼駆動ロール3の駆動力
を、滑りを生ずることなくH形鋼に伝えるために、例え
ば油圧装置(図示せず)による十分な力でH形鋼1を曲
げ支え兼駆動ロール3に押しつけるピンチロール6が曲
げ支え兼駆動ロール3に組合されている。ピンチロール
6は、その軸を中心として自由に回転することができ
る。
【0005】押しロール4は、その軸を中心として自由
に回転することができるようになっている。例えば油圧
装置(図示せず)によって押しロール4を矢印8の方向
に駆動すると、H形鋼1は図示のように曲げ支え兼駆動
ロール3を支点として曲げられながら出口へ向かう。曲
げ支え兼駆動ロール3と押しロール4との間のH形鋼1
の走行方向2に沿った距離を可変にすることによって、
所望の曲率半径Rを得ることができる。この時H形鋼1
の入口側には反力が発生するが、これは自由回転するこ
とができる反力受けロール5によって抑えられる。曲げ
支え兼駆動ロール3の半径は上記所望の曲率半径より小
さい。H形鋼1が曲げ支え兼駆動ロール3を支点として
曲がり始める時に、H形鋼1の構成要素、即ちウェブ及
びフランジの断面には、図5に示すように、変形、即ち
ウェブの反り及びフランジのだれが発生する。また断面
変形だけではなく、特に曲率半径が小さい内側フランジ
には図示のような波うちも生じ易い。このような変形を
生じた材料は、図示のようにその全長にわたってねじれ
を伴うことが多い。
【0006】前述したように、トンネル支保工(曲げ加
工されたH形鋼)組立て作業では、曲げられた材料を狭
隘な高所で相互に結合することが多いので、材料がこの
ように変形して成形精度や寸法精度が低下していると、
その修正及び結合に時間と労力とを浪費するだけではな
く、時には所望の結合が不可能になってその支保工を交
換する必要を生じ、ひいては作業の安全に関わる問題も
派生しかねない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、H形
鋼の曲げには、H形鋼の幅により内側外側の曲率半径の
差が存在し、特に大寸法のH形鋼を後述の従来の曲げ加
工装置を使用して単純に曲げを行った場合、ウェブの反
り、フランジのだれ及び波うち、及びそれらを原因とす
る長手方向に沿うねじれの全部もしくは何れかが発生す
ることが多い。また、“塑性と加工”(日本塑性加工学
会誌)第28巻第313号(1987−2)第172頁
に所載の山下らの論文「H形材の均等曲げにおける断面
形状の変化」、及び同第31巻第352号(1990−
5)第664頁に所載の遠藤らの論文「H形材の塑性曲
げにおけるフランジだれ変形の理論解析」に記述されて
いるように、曲げ加工に伴うフランジのだれ変形は外側
フランジより内側フランジの方が大きく、またフランジ
幅が大きい程、フランジ厚が薄い程、そしてウェブ高さ
が高い程大きくなることが知られている。さらに、H形
鋼の曲げによるウェブの反りは、ウェブの高さが高い
程、そしてウェブ厚が薄い程発生し易く、且つその量も
大きい。
【0008】更に発明者らが経験的に理解しているとこ
ろでは、材料の曲げ加工時にウェブ及びフランジに発生
するこれらの変形は、材料の製造公差や、材料の均質性
にもある程度依存し、これらの変形が材料の長手方向に
沿って一様に発生するものではないことから、材料の長
手方向に沿って多様なねじれが発生し得る。図5は、H
形材における典型的な変形を誇張して示す図である。さ
らに、従来、曲げ加工した後にこれらの曲げ変形の何れ
かを矯正するための試みはなされていたが、これらの一
部もしくは全部を曲げ加工と同時に抑えるような装置も
しくは治具に関しては知られていない。
【0009】
【発明の目的】本発明は、H形鋼等のような形材の曲げ
加工装置と共に使用して、曲げ加工時の形材の構成部
分、即ちウェブ及びフランジの反り、だれ及び波うち、
及び材料の長手方向に沿うねじれ等の曲げ変形を、曲げ
加工と同時に抑える形材曲げ装置を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、反力受けロー
ル、曲げ支え兼駆動ロールとピンチロールを備えた曲げ
支え部、及び押しロールによって、ウエブ及びフランジ
を有する形材を曲げる形材曲げ装置において、上記曲げ
支え部が、上記曲げ支え兼駆動ロールの軸線とピンチロ
ールの軸線を結ぶ面付近に位置決めされ、上記形材のウ
エブの両側面と係合して上記ウエブの曲げ変形を抑える
のに十分な大きさの力を加える1対のウェブ抑え手段
と、上記フランジの内面と係合して上記フランジの曲げ
変形を抑えるのに十分な大きさの力を加える一対のフラ
ンジ張り手段との少なくとも一方を具備することを特徴
とする形材曲げ装置である。
【0011】本発明の実施態様は以下の通りである。上
記ウエブ抑え手段が、上記曲げ支え兼駆動ロールの軸線
とピンチロールの軸線を結ぶ面内に軸線を有するローラ
である。上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え兼駆動
ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面内に軸線を
有するローラである。上記フランジ張り手段が、上記曲
げ支え兼駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ
面より形材走行方向の下流側に配置されたローラであ
る。上記ローラが、鋼製である。上記ローラが、ストレ
ートローラである。上記ローラが、テーパローラであ
る。上記ウエブ抑え手段が、上記曲げ支え兼駆動ロール
の軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面を横切る押し板で
ある。上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え兼駆動ロ
ールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面を横切る押し
板である。上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え兼駆
動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面より形材
走行方向の下流側に配置された押し板である。上記押し
板が、鋼製である。
【0012】
【実施例】本発明の第1実施例の形材曲げ装置は、図1
に示すように、曲げ加工されるH形鋼101の水平面内
における走行方向102に沿って、反力受けロール10
5、曲げ支え部107、押しロール104を配置してな
る。曲げ支え部107は、曲げ加工されるH形鋼101
の両側に配置されてフランジFの外側面に当接する曲げ
支え兼駆動ロール103及びピンチロール106と、ウ
エブWに当接する鋼製の1対のウエブ抑えロール108
及び109と、フランジFに当接する鋼製の1対のフラ
ンジ張りロール110、111と、同様にフランジFに
当接する鋼製の別の1対のフランジ張りロール112、
113とを備えている。
【0013】ウエブ抑えロール108及び109は、そ
れぞれの軸108’及び109’を中心として自由に回
転しながらH形鋼101のウエブWのそれぞれの面と係
合し、それらの間に挟んだウエブWにその曲げ変形を抑
えるのに十分な大きさの押し力を加えることができるよ
うに油圧装置(図示せず)によって運動可能である。フ
ランジ張りロール110、111は、それぞれの軸11
0’、111’を中心として自由に回転しながらH形鋼
101の一方の側のフランジFの内面と係合し、フラン
ジFの曲げ変形を抑えるのに十分な大きさの押し力を加
えることができるように油圧装置(図示せず)によって
運動可能である。同様にフランジ張りロール112、1
13は、それぞれの軸112’、113’を中心として
自由に回転しながらH形鋼101の他方の側のフランジ
Fの内面と係合し、フランジFの曲げ変形を抑えるのに
十分な大きさの押し力を加えることができるように油圧
装置(図示せず)によって運動可能である。
【0014】ウエブ抑えロール108、109及びフラ
ンジ張りロール110、111、112、113は円筒
形の、即ちストレートのロールとすることが好ましい。
軸108’及び109’は曲げられる前の形材の走行
(駆動)方向に対して垂直な面内に位置し、互いに平行
で且つ実質的にウエブWと平行である。この面は、上記
中心線を含むことができる。軸110’、111’、1
12’、113’は上記面内に、もしくはこの面の下流
側に形材の材質、寸法、曲げの曲率等に依存する距離だ
け離間して位置するこの面と平行な面内に位置し、軸1
08’、109’と、曲げられる前の形材の前進方向と
に垂直で、且つ互いに平行である。換言すれば軸10
8’及び109’はウエブWに対して実質的に平行で、
フランジFに対して実質的に垂直であり、軸110’、
111’、112’、113’はウエブWに対して実質
的に垂直で、フランジFに対して実質的に平行である。
前述したようにH形鋼のウエブWとフランジFの直角度
に許容差が存在するために「実質的に」と言う表現を使
用したのであって、これらのロールの軸は相互に厳格に
平行及び垂直であることが必須であることを理解された
い。
【0015】フランジ張りロール110及び112の軸
110’、112’は、曲げ支え兼駆動ロール103及
びピンチロール106のそれぞれの軸線を含む面O上に
あり、またフランジ張りロール111及び113の軸1
111’、113’も曲げ支え兼駆動ロール103及び
ピンチロール106のそれぞれの軸線を含む面O上にあ
る。本発明の第2実施例は、フランジ張りロール11
0、111、112、113は、テーパロールである。
テーパロールは、それらの駆動装置の配置を考慮してウ
エブWに近い方の直径を小さくする方が好ましい。当
然、この場合テーパロールの軸110’、111’、1
12’、113’はフランジと平行ではあり得ず、また
軸110’、112’及び軸111’、113’は同一
直線上になく、これらの軸が軸108’、109’と垂
直でもあり得ないが、これらの軸110’、111’、
112’、113’が全て上記面O上にあることが好ま
しい。
【0016】本発明の第3実施例は、ウエブ抑え手段が
ウエブWの面と接触係合する互いに平行な面を有する鋼
製の平らな押し板を有し、フランジ張り手段はウェブ抑
え手段に垂直でフランジの面と接触係合する互いに平行
な面を有する鋼製の平らな押し板を有する。本発明の第
4実施例は、以下の構成である。すなわち、第1実施例
において、図3の(a)に示すように、ウエブ抑えロー
ル108、109の軸108’、109’と、フランジ
張りロール110、111、112、113の軸11
0’、111’、112’、113’を全て、面O上に
位置決めしていて、上述した従来の形材曲げ装置によっ
て得られる結果と比較すれば遥かに良好な結果を得るこ
とができる。しかし、図3の(b)に示すように、ウエ
ブ抑えロール110、111、112、113の軸を面
Oに位置決めし、フランジ張りロールの軸を中心線の下
流のある距離Lに位置決めすると、ほぼ完璧に変形を抑
え得ることが分かった。この距離は、曲げ加工する形材
の材質、寸法、曲げの曲率等に依存する。
【0017】本発明の第5実施例は、図3の(c)に示
すように、ウエブ抑えロール108、109を面Oに位
置決めし、フランジ張りロール110、111、11
2、113を面Oもしくはそれより下流側に位置決め
し、別のフランジ張りロール114、115をフランジ
張りロール110、111、112、113の下流側に
設けると、フランジFのさらなる変形抑え及び矯正効果
が期待できる。この場合、両フランジ張りロール間の距
離が短いため、一方のロールをストレートロールとし、
他方のロールをテーパロールとすることにより、駆動
(油圧)装置が配置し易くなる。本発明の第6実施例
は、第1実施例において、H形鋼の走行路における反力
受けロール105よりも上流側にH形鋼を押し出すため
のH形鋼駆動装置を配置し、曲げ支え兼駆動ロール10
3を駆動作用を有しない単なる曲げ支えロールにする。
【0018】
【実験例】本発明の第1実施例の形材曲げ装置を使用し
てH形鋼の曲げ加工を実施し、ウエブW及びフランジF
の変形に関して検査した結果を以下に示す。例 1 被試験加工物の寸法 : H244 ×175 × 7× 11 × 9000 材質 : SS400(JIS G 3101) 降伏点 245 N/mm2以上 引張強さ 400〜 510 N/mm2以上 曲げ半径 :約 5000 mm(一定) ウエブ抑えロール 直径: 80 mm 幅 : 170及び 60 mmの2種類 この実験では、ウェブ抑えロールだけを使用しフランジ
張りロールは使用していない。ウエブ抑え力が約7トン
以上であれば、ロール幅 170及び 60 mm 共にウエブに
反りは発生しなかった。上下左右の曲がりは、目視では
分からなかった。幅 60 mm のウエブ抑えロールを使用
した場合、 10 トンの抑え力を加えてもウェブに塑性変
形は発生しなかった。
【0019】例 2 本発明の第5実施例の形材曲げ装置を使用してH形鋼の
曲げ加工を実施し、ウエブW及びフランジFの変形に関
して検査した結果を以下に示す。 被試験加工物の寸法 : H244 ×175 × 7 × 11 × 9000 H250 ×250 × 9 × 14 × 9000 H244 ×252 × 11 × 11 × 5000 材質 : SS400(JIS G 3101) 降伏点 245 N/mm2以上 引張強さ 400〜 510 N/mm2以上 曲げ半径 :約 5000 mm他 ウエブ抑えロール 直径: 80 mm 幅 : 60 mm フランジ張りロール直径:上流側 60 mm ストレート 下流側 60/63 mm テーパ 幅 : 47 mm ウエブ抑えロールの押し力を7トン、フランジ張り力を
3.5トンとし、フランジ張りロールの上流側ロールを中
心線から下流側へ 30 mm 離して上下左右に計4個を使
用した時、種々の曲げ半径において何れの寸法の加工物
にもウエブの反り、フランジのだれ及び波うち、及び長
さ方向のねじれは発生しなかった。
【0020】ウエブ抑え力を適正値下限付近に設定して
実験した結果、フランジの張り力がある程度ウエブの反
りの発生を抑える効果があることも分かった。両例共、
ウエブもしくはフランジの何れにも傷等の表面欠陥は発
生しなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明の形材曲げ装置によれば、曲げ加
工時の形材の構成部分、即ちウェブ及びフランジの反
り、だれ及び波うち、及び材料の長手方向に沿うねじれ
等の曲げ変形を、曲げ加工と同時に抑えることができる
効果を有する。本発明の派生的な効果として、曲げ加工
する前のH形鋼のウェブ及びフランジに多少の反り、だ
れ、ねじれ等が存在していても、本発明の形材曲げ変形
抑え治具はこれらを矯正しながら曲げを可能にする。ま
た、形材曲げ加工精度の向上により、例えばトンネルの
支保工組立て現場における修正を殆ど必要としないの
で、作業時間の短縮、安全、省力化及び経済的な面に大
きく貢献する。本発明の形材曲げ装置はまた、鉄、鋼、
もしくは非鉄材料のI形、山形、溝形、T形等の種々の
形材へも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の形材曲げ装置の斜視説明
図である。
【図2】図の面Oにおける断面図である。
【図3】本発明の第4実施例と第5実施例のウエブ抑え
ロールとフランジ張りロールの配置の相互関係を示す説
明図である。
【図4】従来技術の形材曲げ装置の概要図である。
【図5】形材曲げ加工により発生する典型的な変形の説
明図である。
【符号の説明】
1、101 H形鋼 W ウエブ F フランジ 2、102 H形鋼走行方向 3、103 曲げ支え兼駆動ロール 4、104 押しロール 5、105 反力受けロール 6、106 ピンチロール 107 曲げ支え部 108、109 ウエブ抑えロール 110、111 フランジ張りロール 112、113 フランジ張りロール

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反力受けロール、曲げ支え兼駆動ロール
    とピンチロールを備えた曲げ支え部、及び押しロールに
    よって、ウエブ及びフランジを有する形材を曲げる形材
    曲げ装置において、 上記曲げ支え部が、上記曲げ支え兼駆動ロールの軸線と
    ピンチロールの軸線を結ぶ面付近に位置決めされ、上記
    形材のウエブの両側面と係合して上記ウエブの曲げ変形
    を抑えるのに十分な大きさの力を加える1対のウェブ抑
    え手段と、 上記フランジの内面と係合して上記フランジの曲げ変形
    を抑えるのに十分な大きさの力を加える一対のフランジ
    張り手段との少なくとも一方を具備することを特徴とす
    る形材曲げ装置。
  2. 【請求項2】 上記ウエブ抑え手段が、上記曲げ支え兼
    駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面内に軸
    線を有するローラであることを特徴とする請求項1に記
    載の形材曲げ装置。
  3. 【請求項3】 上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え
    兼駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面内に
    軸線を有するローラであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の形材曲げ装置。
  4. 【請求項4】 上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え
    兼駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面より
    形材走行方向の下流側に配置されたローラであることを
    特徴とする請求項1または2に記載の形材曲げ装置。
  5. 【請求項5】 上記ローラが、鋼製であることを特徴と
    する請求項2ないし4のうちの1項に記載の形材曲げ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記ローラが、ストレートローラである
    ことを特徴とする請求項2ないし4のうちの1項に記載
    の形材曲げ装置。
  7. 【請求項7】 上記ローラが、テーパローラであること
    を特徴とする請求項3または4に記載の形材曲げ装置。
  8. 【請求項8】 上記ウエブ抑え手段が、上記曲げ支え兼
    駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面を横切
    る押し板であることを特徴とする請求項1に記載の形材
    曲げ装置。
  9. 【請求項9】 上記フランジ張り手段が、上記曲げ支え
    兼駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面を横
    切る押し板であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の形材曲げ装置。
  10. 【請求項10】 上記フランジ張り手段が、上記曲げ支
    え兼駆動ロールの軸線とピンチロールの軸線を結ぶ面よ
    り形材走行方向の下流側に配置された押し板であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の形材曲げ装置。
  11. 【請求項11】 上記押し板が、鋼製であることを特徴
    とする請求項8ないし10のうちの1項に記載の形材曲
    げ装置。
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