JPH09293271A - 両面光ディスク及びその初期化方法 - Google Patents

両面光ディスク及びその初期化方法

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JPH09293271A
JPH09293271A JP8130670A JP13067096A JPH09293271A JP H09293271 A JPH09293271 A JP H09293271A JP 8130670 A JP8130670 A JP 8130670A JP 13067096 A JP13067096 A JP 13067096A JP H09293271 A JPH09293271 A JP H09293271A
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JP8130670A
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Kenji Oishi
健司 大石
Katsunori Oshima
克則 大嶋
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面の基板上にトラッキングガイド(空溝)
を備え両面記録再生可能な相変化型光ディスクを提供す
る。 【解決手段】 光学的に記録再生が可能なA面とB面の
記録面を有する相変化型光ディスクにおいて、空溝1a
を設けたA面の透光性基板1と、この基板1上に第1の
誘電体層21と、第1の相変化型記録層22と、第2の
誘電体層23と、金属反射層3と、第3の誘電体層41
と、第2の相変化型記録層42と、第4の誘電体層43
とを順次積層し、第4の誘電体層43上に記録再生レー
ザ光に対し透明でかつ硬化後のガラス転移温度が100
℃以上である接着層5を介してB面の透光性基板6を接
着して構成される両面型相変化型光ディスクAA。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学的に情報の記録
再生が可能な両面相変化型光ディスクである両面光ディ
スク及びその初期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクは、コンパクトディス
クやミニディスクのような情報が記録された情報記録面
が1面(A面だけのもの)である単板のものと、いわゆ
るレーザーディスクあるいはディスク直径が5.25イ
ンチの国際標準(ISO)に基づいた光磁気型ディスク
のような情報記録面が2面(A面及びB面)である両面
のものとが実用化されている。
【0003】この両面型の光ディスクは、あらかじめ情
報が凹凸ピットとして記録された透光性基板上に反射層
を設けたディスクか、あるいは透光性基板上に記録層を
設けたディスクを2枚用意し、情報が記録された情報記
録面同士を対向させて接着層を介して貼り合わせてい
る。
【0004】こうした両面型の光ディスクとしては、2
枚の透明基板のそれぞれの片面に信号情報ないしはトラ
ッキングガイドを持ち、この上に第1の中間保護層と情
報形成層と第2の中間保護層とを順次積層し、第2の中
間保護層を内側にして接着層を介して接着した両面型の
光ディスクが知られている(例えば特公平4−2193
6号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した両面型の光デ
ィスクには次の問題がある。
【0006】(1)一方の透明基板の片面に信号情報な
いしはトラッキングガイドを持ち、この上に第1の中間
保護層と情報形成層と第2の中間保護層とを真空蒸着あ
るいはスパッタ蒸着により順次積層した後に、大気に取
り出し、他方のディスクと貼り合わせている。このた
め、製造効率が低く、生産コストが高くなる問題があ
る。
【0007】(2)この情報形成層は、AlやTe等の
金属薄膜等から構成される記録層ないしは光反射層であ
るため、紫外線の透過率が著しく低く、貼り合わせ時に
紫外線硬化型の接着剤が使用できない。従来の技術で
は、エポキシ系の接着剤を使用しているが、このような
溶剤タイプの接着剤は、透明基板や金属薄膜を侵すこと
が多いため、材料の選択が必要となる。また、接着剤塗
布時に、ディスクの読み出し面に接着剤が回り込み不良
率を増大させる。さらに、溶剤の乾燥が不十分である
と、情報層の反射率が異なったり、ディスクの膨張が生
じ、エラーが増大する。紫外線硬化型の接着剤を使用し
た方が、品質が高く、信頼性も高い。さらにまた、一般
的に熱硬化型接着剤が用いられるが、この接着剤は耐熱
温度が60℃程度と低く、高温環境下に放置すると、記
録された情報にエラーが生じてしまう恐れがある。
【0008】(3)2枚のディスクの中心を精度よく合
わせる必要がある。貼り合わせるためには、偏心を測定
する測定器が必要な上、測定時間がかかるため、製造効
率が低く、生産コストが高くなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は下記する(1)〜(6)の構成の相変
化型光ディスク及びその初期化方法を提供する。
【0010】(1) 図2に示すように、光学的に記録
再生が可能であり、A,B両面の記録面を有する両面相
変化型光ディスクにおいて、空溝(ランド、グルーブ)
を設けたA面の透光性基板1と、このA面の透光性基板
1上に形成され、第1の誘電体層21と第1の相変化型
記録層22と第2の誘電体層23とを順次積層してなる
第1の記録層2と、この第1の記録層2上に形成される
反射層(金属反射層)3と、この反射層(金属反射層)
3上に形成され、第3の誘電体層41と第2の相変化型
記録層42と第4の誘電体層43とを順次積層してなる
第2の記録層4と、この第2の記録層上4に形成され、
かつ硬化後のガラス転移温度が100℃以上である接着
層5と、この接着層5上に形成されるB面の透光性基板
(透光性平板)6とにより構成したことを特徴とする両
面光ディスクAA。
【0011】(2) 図2に示すように、前記反射層
(金属反射層)3は、前記A面の透光性基板1側(図2
中、矢印aで示す方向)から入射する初期化レーザ光に
よって生じた熱のみを前記B面の透光性基板(透光性平
板)6に伝導することにより前記第1及び第2の相変化
型記録層22,42を共に初期化することが可能な熱伝
導率を有し、かつ前記A面の透光性基板1側(図2中、
矢印aで示す方向)から入射する記録又は再生レーザ光
を前記第2の相変化型記録層42に到達せしめない遮光
性及び断熱性を有することを特徴とする上記(1)に記
載の両面光ディスクAA。
【0012】(3) 前記第1及び第4の誘電体層2
1,43の厚さは、夫々50nm〜200nm、前記第
2及び第3の誘電体層23,41の厚さは、夫々10n
m〜50nm、前記第1及び第2の相変化型記録層2
2,42の厚さは、夫々10nm〜30nm、前記反射
層(金属反射層)3の厚さは、50nm〜300nmで
あることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の両
面光ディスクAA。
【0013】(4) 前記A面及びB面の透光性基板
1,6の厚さは等しいことを特徴とする上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の両面光ディスク。
【0014】(5) 前記第1及び第2の相変化型記録
層22,42は少なくともGe、Sb、Teからなり、
前記反射層(金属反射層)3はアルミニウム合金からな
ることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記
載の両面光ディスク。
【0015】(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに
記載の両面光ディスクの初期化方法において、アモルフ
ァス状態の前記第1の相変化型記録層22にだけ(図2
中、矢印aで示す方向から入射する)初期化レーザ光を
照射し加熱して、アモルファス状態から結晶状態へと前
記第1の相変化型記録層22を相変化させ、同時に、前
記初期化レーザ光による熱をアモルファス状態の前記第
2の相変化記録層42に伝導して、アモルファス状態か
ら結晶状態へと前記第2の相変化型記録層に相変化させ
ることにより、前記A面及びB面両面の記録面を同時に
初期化するとを特徴とする両面光ディスクの初期化方
法。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の両面光ディスクの
構成を説明するための図、図2は本発明の両面光ディス
クの一実施例構成図である。
【0017】両面光ディスクAAは、図1に示すよう
に、A面の基板1上に第1の記録層2、反射層3、第2
の記録層4、接着層5を順次積層し、そして接着層5を
介して第2の記録層4上にB面の透光性平板6を接着し
てなる光学的に記録再生が可能であるA,B両面の記録
面を有する両面相変化型光ディスクである。図1中、矢
印aは初期化レーザ光、記録又は再生レーザ光(いずれ
も図示せず)の入射方向を示す。
【0018】図2に示すように、前記した第1の記録層
2は第1の誘電体層21と第1の相変化型記録層22と
第2の誘電体層23とを順次積層してなり、また前記し
た第2の記録層4は第3の誘電体層41と第2の相変化
型記録層42と第4の誘電体層43とを順次積層してな
る。
【0019】前記した基板1は、初期化レーザ光、記録
又は再生レーザ光が矢印a側から透過できる透光性基板
である。また、基板1には図2に示すように、レーザ光
を案内するプリグルーブ1aやプリピット1b(いわゆ
る空溝)が設けられており、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン、アクリル等のプラスチック基板やガラス基板
が用いられる。
【0020】この基板1上に形成されレーザ光を案内す
るプリグルーブ1aやプリピットbは、直接、射出成形
されたり、平滑基板上に2P法(フォトポリマー法)で
形成される。
【0021】上記した構成の基板1はCAV(constant
angular velocity 角速度一定)やCLV(constant l
inear velocity,線速度一定)あるいはZCAV(zone
constant angular velocity)やZCLV(zone const
ant linear velocity )のフォーマットがされ、各セク
タの先頭にはアドレス信号がエンボスピットとしてあら
かじめ記録されている。
【0022】ユーザが使用する情報エリアは基板1上に
空溝で構成され、A面のグルーブ1a(すなわちB面の
ランド6b)とB面のグルーブ6a(すなわちA面のラ
ンド1b)に再生レーザ光をそれぞれA面、B面から照
射した場合に、これに応じて得られる反射光に基づいて
得られる再生信号がそれぞれ同等のレベルになるようラ
ンド1b,6bの半径方向の幅とグルーブ1a,6aの
半径方向の幅はほぼ等しくなるように形成するのが好ま
しい。
【0023】次に、前記した構成の両面光ディスクAA
を形成することについて説明する。基板1を真空成膜装
置(図示せず)内に設置し、A面側の第1の誘電体層2
1と第1の相変化型記録層22と第2の誘電体層23
と、金属反射層3と、B面側の第3の誘電体層41と第
2の相変化型記録層42と第4の誘電体層43とを順次
真空成膜する。真空成膜方法は、抵抗加熱型や電子ビー
ム型の真空蒸着、直流や交流スパッタリング、反応性ス
パッタリング、イオンビームスパッタリング、イオンプ
レーティング等が用いられる。
【0024】A面の記録層(第1の記録層)2は、ここ
では1層で図示しているが、1層とは限らず、保護層や
光学的干渉層や反射防止層等を付加してから構成されて
いてもよい。記録層2は、結晶とアモルファスとの状態
を可逆的に相変化する相変化型記録材料から構成され
る。たとえば、GeSbTe、AgInSbTe等のカ
ルコゲン化合物があげられる。
【0025】図2に示すように、第1の誘電体層21、
第2の誘電体層23、第3の誘電体層41、第4の誘電
体層43は、金属の酸化物、窒化物、硫化物が用いられ
る。例えば、ZnS−SiO2 、ZnS,SiO2 、T
2 5 、Si3 4 、AlN、Al2 3 、AlSi
ON,ZrO2 、TiO2 などの単体あるいはこれらの
混合物が用いられる。
【0026】第1の誘電体層21ならびに第4の誘電体
層43の膜厚はそれぞれ10nm〜300nmの範囲に
ある。使用するレーザ光源の波長によって最適膜厚は変
動するが、好ましくは、再生信号を増大させるために、
50nm〜200nmとするのがよい。さらには、基板
1ならびに平板6への熱伝導の影響を低減する上でも、
その膜厚を80nm以上にするのがよい。
【0027】記録層2は、アモルファス−結晶間の反射
率変化あるいは屈折率変化を利用する相変化材料が用い
られる。Ge−Sb−Te系、Ag−In−Te−Sb
系などがあげられる。記録層2の膜厚は10nm〜10
0nm、好ましくは、再生信号を増大させるために、1
0nm〜30nmとするのがよい。第2の誘電体層23
ならびに第3の誘電体層41は、第1の誘電体層21と
同じ材料が用いられる。第2の誘電体層23ならびに第
3の誘電体層41は、第1の誘電体層21ならびに第4
の誘電体層43よりも薄く、いわゆる急冷構造をとり、
熱的ダメージを軽減するために膜厚は10nm〜50n
mとするのがよい。
【0028】反射層3は、記録、再生ならびに初期化時
に第1の相変化記録層22と第2の相変化記録層42と
を光学的に分離するとともに、記録時には2層の記録層
2,4が同時に加熱されないよう熱を断つ効果を合わせ
持っている。すなわち、第1の記録層2側に記録する情
報が第2の記録層4に記録されないように、また、第1
の記録層2側に記録された情報が第2の記録層4側から
再生できないようにするために設けられている。さら
に、この反射層3は初期化レーザ光に対しても光学的に
分離する役目を持っているが、熱的には断熱効果は持っ
ておらず、A面側に初期化レーザ光が照射した場合に
は、熱のみをB面に伝達し、B面の相変化記録層42の
結晶化を誘起し、A面とB面を一括して初期化すること
ができる。このため熱伝導が高い金属、半導体等の薄膜
が用いられる。その膜厚は50nm〜300nmにする
ことが望ましい。
【0029】第2の記録層4は、1層とは限らず、保護
層や光学的干渉層や反射防止層等を付加して構成されて
いてもよい。記録層4は、第1の記録層2と同様に相変
化型記録材料が用いられる。構成元素や組成は第1の記
録層2と異なっていてもかまわない。
【0030】第1の記録層2から第2の記録層4まで真
空成膜した後、基板1を大気中に取り出し、次いで第2
の記録層4上に紫外線硬化樹脂を塗布して接着層5を形
成する。塗布方法としては、スピンコート法、スプレー
法、ディップ法、ブレードコート法、ロールコート法、
スクリーン印刷法等が用いられる。紫外線硬化樹脂は、
A面の基板1上に形成された空溝やアドレスピットの凹
凸を確実に追従し、気泡や塗布むらを避けるような粘
度、濡れ性と接着性を有している。さらに、相変化型記
録の書き換え回数を増加するために、レーザ光により生
じる熱損傷を抑制するよう、熱変形が始まる温度すなわ
ちガラス転移温度を100℃以上とする。
【0031】とりわけ、B面の第2の相変化記録層42
のオーバーライト回数は、下地となる接着層5の耐熱性
に左右され、具体的には、硬化後の接着層のガラス転移
温度に比例して書き換え回数が増加する。ガラス転移温
度が100℃より低いと書き換え回数が数千回のオーダ
ーとなり信頼性に劣る。
【0032】紫外線硬化樹脂層である接着層5を介して
B面の透光性平板6を上記トラッキング用のグルーブ1
aあるいはピット(ランド)1bを有したA面の透光性
基板1に密着してB面側の透光性平板6側から紫外線を
照射して硬化させ、上記トラッキング用のグルーブある
いはピットを有した透光性基板1と接着して製造する。
紫外線硬化樹脂は、少なくともプレポリマ−、単官能ア
クリレ−トモノマ−、多官能アクリレ−トモノマ−等と
光重合開始剤からなる。
【0033】<実施例1>次に記録層2,4として相変
化型記録膜を用いた例を図2に示す。
【0034】トラックピッチ1.6 μm、溝深さ60nmの
プリグルーブ1aが設けられたポリカーボネート基板1
に第1の記録層2として、第1誘電体層21、第1相変
化記録層22、第2誘電体層23をスパッタリングによ
って成膜した。
【0035】まず、真空度1×10-6Torr以下に排気し
た後、ZnS−SiO2 (80:20mol%)をAr
ガスで高周波スパッタリングして第1誘電体層21とし
て90nm設けた。
【0036】ついで第1相変化記録層22としてGe22
Sb22Te56を直流スパッタリング法で20nm形成し
た。
【0037】この上に第2誘電体層23としてZnS−
SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリン
グ法で18nm成膜した。
【0038】次いで、反射層3としてAl−Cr合金
(97.5:2.5at%)を直流スパッタリング法で
150nm設けた。
【0039】さらに反射層3の上に、第2の記録層4と
して、第3誘電体層41、第2相変化記録層42、第4
誘電体層43を第1の記録層2と同様にしてスパッタリ
ングによって成膜した。
【0040】ZnS−SiO2 (80:20mol%)
をArガスで高周波スパッタリングして第3誘電体層4
1として18nm設けた。ついで第2相変化記録層42
としてGe22Sb22Te56を直流スパッタリング法で2
0nm形成した。
【0041】この上に第4誘電体層43としてZnS−
SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリン
グ法で90nm成膜した。
【0042】真空チャンバーからディスクを取り出した
後、接着層5として紫外線硬化樹脂(ガラス転移温度1
00℃)を第4誘電体層43上にスピンコートした。紫
外線硬化樹脂である接着層5上に透光性平板6をのせ、
基板1に密着させて透光性平板6側から紫外線を照射し
て硬化させた。接着層の膜厚は50μmであった。
【0043】次にこうして形成したディスクAAを評価
した。
【0044】まず、ディスクAAを回転しながら基板1
側からレーザ光を照射して第1相変化記録層22をアモ
ルファス状態から反射率の高い結晶状態へ相変化させて
初期化した。線速度2m/sで回転して出力60mWの
レーザ光をA面に照射すると、反射層3を通して熱がB
面の第2相変化記録層42に伝導するため、同時に第2
相変化記録層42も初期化される。
【0045】A面の基板1側から第1相変化記録層22
の案内溝間のランド部に記録を行った。ランドは、レー
ザ光の入射方向からみて凹状になっている。記録の条件
は、次の通りである。線速度6.2m/s、記録レーザ
波長は684nm、対物レンズのNAは0.6、ピーク
パワー10.5mW,バイアスパワー4.0mW。8−
17変調信号を記録し、標準偏差σをウィンド幅Twで
割った値であるジッタを書き換え回数に対して測定し
た。1万回後のジッタは、10.1%であった。
【0046】ディスクAAを反転し、基板1の記録箇所
の裏面にあたるB面のトラックに記録を行った。基板6
側から第2相変化記録層42の案内溝、すなわちグルー
ブ6aに記録した。グルーブ6aは、レーザ光の入射方
向からみて凸状になっている。1万回後のジッタは、1
1.1%であった。また、A面の第1の記録層2に記録
された信号はB面から全く検出されず、反射層3によっ
て第1相変化記録層22と第2相変化記録層42が完全
に分離され、良好な特性を示した。
【0047】<比較例1>ガラス転移温度が80℃の接
着層5を用いた以外は実施例1と同様の材料ならびに層
構成でディスクを製作した。1万回後のジッタは、A面
が10.5%、B面が20.3%となり、B面のジッタ
が著しく増加した。
【0048】
【発明の効果】上述した構成を有する本発明の両面光デ
ィスク及びその初期化方法は、次の効果を奏することが
できる。 (1)基板上に第1の記録層、反射層、第2の記録層と
を順次積層できるために、製造効率に優れる。 (2)例えば接着層として紫外線硬化型の接着剤が使用
できるため、品質が高く、信頼性も高い。A.B面の品
質に差がない。 (3)同一トラックを使用するため全く偏心がない。2
枚のディスクの中心を精度よく合わせる必要がなく、製
造効率が高く、生産コストが低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面光ディスクの構成を説明するため
の図である。
【図2】本発明の両面光ディスクの一実施例構成図であ
る。
【符号の説明】
1,6 基板、透光性基板 1a 空溝、トラッキングガイド 2 第1記録層 3 反射層 4 第2記録層 5 接着層 21 第1の誘電体層 22 第1の相変化型記録層 23 第2の誘電体層 41 第3の誘電体層 42 第2の相変化型記録層 43 第4の誘電体層 AA 両面相変化型光ディスク、光ディスク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に記録再生が可能であり、A,B両
    面の記録面を有する両面相変化型光ディスクにおいて、 空溝を設けたA面の透光性基板と、 このA面の透光性基板上に形成され、第1の誘電体層と
    第1の相変化型記録層と第2の誘電体層とを順次積層し
    てなる第1の記録層と、 この第1の記録層上に形成される反射層と、 この反射層上に形成され、第3の誘電体層と第2の相変
    化型記録層と第4の誘電体層とを順次積層してなる第2
    の記録層と、 この第2の記録層上に形成され、かつ硬化後のガラス転
    移温度が100℃以上である接着層と、 この接着層上に形成されるB面の透光性基板とにより構
    成したことを特徴とする両面光ディスク。
  2. 【請求項2】前記反射層は、前記A面の透光性基板側か
    ら入射する初期化レーザ光によって生じた熱のみを前記
    B面の透光性基板に伝導することにより前記第1及び第
    2の相変化型記録層を共に初期化することが可能な熱伝
    導率を有し、かつ前記A面の透光性基板側から入射する
    記録又は再生レーザ光を前記第2の相変化型記録層に到
    達せしめない遮光性及び断熱性を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の両面光ディスク。
  3. 【請求項3】前記第1及び第4の誘電体層の厚さは、夫
    々50nm〜200nm、 前記第2及び第3の誘電体層の厚さは、夫々10nm〜
    50nm、 前記第1及び第2の相変化型記録層の厚さは、夫々10
    nm〜30nm、 前記反射層の厚さは、50nm〜300nmであること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両面光ディ
    スク。
  4. 【請求項4】前記A面及びB面の透光性基板の厚さは等
    しいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の両面光ディスク。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2の相変化型記録層は少な
    くともGe、Sb、Teからなり、 前記反射層はアルミニウム合金からなることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の両面光ディ
    スク。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    両面光ディスクの初期化方法において、 アモルファス状態の前記第1の相変化型記録層にだけ初
    期化レーザ光を照射し加熱して、アモルファス状態から
    結晶状態へと前記第1の相変化型記録層を相変化させ、 同時に、前記初期化レーザ光による熱をアモルファス状
    態の前記第2の相変化記録層に伝導して、アモルファス
    状態から結晶状態へと前記第2の相変化型記録層に相変
    化させることにより、前記A面及びB面両面の記録面を
    同時に初期化するとを特徴とする両面光ディスクの初期
    化方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6511788B1 (en) * 1999-02-12 2003-01-28 Sony Corporation Multi-layered optical disc
WO2004006235A1 (ja) * 2002-07-05 2004-01-15 Hitachi Chemical Co., Ltd. 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
US7245580B2 (en) * 2002-03-07 2007-07-17 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium having protective and/or adhesive layers, and method of manufacture
US7643397B2 (en) 2004-09-29 2010-01-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Phase-change optical recording media and optical recording-reproducing apparatus

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