JPH09291614A - 目地用ガスケット - Google Patents

目地用ガスケット

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JPH09291614A
JPH09291614A JP10690096A JP10690096A JPH09291614A JP H09291614 A JPH09291614 A JP H09291614A JP 10690096 A JP10690096 A JP 10690096A JP 10690096 A JP10690096 A JP 10690096A JP H09291614 A JPH09291614 A JP H09291614A
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JP
Japan
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joint
gasket
hollow seal
hollow
building panel
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JP10690096A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Hashimoto
秀之 橋本
Akihiro Nakagami
章裕 中神
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築用パネルの組付け方にかかわらず、目地
内で正規の状態で圧縮変形させ、最良のシール性を発揮
させる。 【解決手段】 発泡シリコンゴム等の弾性材料の中空押
出成形体からなり、建築用パネル1の外周面に沿って取
付けられ、隣接配置される建築用パネル1間の間隙(目
地)をシールする目地用ガスケット10であって、建築
用パネル1の外周面に沿って接合される基部11と、略
半円形の中空の断面形状を有し、基部11上に膨出して
一体に形成された中空シール部12と、基部11と中空
シール部12との内側角部に肉付けして形成された補強
部13とを具備するものである。中空シール部12の下
方部分が補強部13によって補強され、横方向に対する
弾性力が高められるので、中空シール部12に横方向の
力が加わるような建築用パネル1の組付けがなされた場
合でも、その横倒れが防止され、正規の状態で圧縮変形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPC板、押出成形セ
メント板、或いはALC板等の建築用パネル間の隙間
(目地)をシールする目地用ガスケットに関するもので
あり、特に、建築用パネルの組付時の横倒れを防止し、
確実なシール性を発揮する形状を備えた目地用ガスケッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビルディング等の大形建造物の外
壁は、工場で予め成形されたPC板等の建築用パネルを
使用し、これを現場で組付け、配列することによって構
成することが一般的である。そして、組付けられた建築
用パネルの相互の間隙、つまり、目地には、この間隙を
シールし、暴風雨等の雨水または風の侵入を防止するた
めに、目地用ガスケットが設けられる。
【0003】図5は建築用パネルを使用した建造物の外
壁構造を示す外観図である。また、図6は図5のX−X
線に沿った断面図、即ち、建築用パネル目地のシール構
造を示す断面図である。図7は従来の一般的な目地用ガ
スケットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図
である。図8は建築用パネルの組付け時の状態を示す説
明図である。
【0004】即ち、図5に説明的に示すように、PC
板、押出成形セメント板、或いはALC板等の建築用パ
ネル1は、図示しない建造物内部の柱または通しアング
ル等に組付けて固定され、縦横に配列されて外壁を形成
している。そして、それらの建築用パネル1の配列によ
って形成された相互間の、または他の壁材との間の間
隙、つまり、縦横に形成された目地2は、風雨の侵入を
防止するために適切にシールされている。
【0005】図6のように、隣接して配列された建築用
パネル1の外周面(側端面)の目地2には、その外側の
開口端に、外観性の向上を兼ねてバックアップ材4と共
にシーリング材3が充填されている。なお、このバック
アップ材4は塩化ビニル樹脂の発泡体等からなり、シー
リング材3の施行時にそれが奥部にまで入り込むのを防
止する。そして、このシーリング材3は風雨の侵入を防
止するものではあるが、比較的劣化し易く、長期の間に
は亀裂等が発生して、風雨の侵入に対するシール性が失
われ、或いは低下する。また、このシーリング材3は、
外観が重要でない場所には、施行されない場合もある。
そのため、この目地2には、これをシールし、雨水や風
の侵入を防ぐために目地用ガスケット5が設けられる。
【0006】図7のように、従来の一般的な目地用ガス
ケット5は、発泡EPDM等の弾性材料から押出成形に
よって、一般に中空の押出成形体として形成される。ま
た、その形状は単純な半円筒形の形状である場合が多
く、建築用パネル1の外周面に接合される基部5aと、
略半円形の断面の中空の中空シール部5bとからなって
いる。そして、この目地用ガスケット5は、ブチルゴム
粘着材からなる両面接着テープ6等を使用して、図8の
ように、建築用パネル1の外周面に予め取付けられ、次
いで、その建築用パネル1は、所定の間隙2をあけて組
付けられる。そのため、その間隙2を介して隣接配置さ
れた建築用パネル1に互いに対向してそれぞれ取付けら
れた一対の目地用ガスケット5は、目地2内で相互に圧
縮し合って変形し、相互に弾接してシール機能を発揮す
る。これによって、目地2は水密または気密にシールさ
れ、風雨等の侵入が防止される。なお、この目地用ガス
ケット5は、目地2内において、通常、その高さが自然
状態の1/2程度となるように圧縮され、変形する。
【0007】なお、この目地用ガスケット5は、建築用
パネル1の一方側のみに設けられる場合もあり、この場
合、他方側の建築用パネル1の外周面(側端面)には合
成樹脂シート等の表面材が設けられるのが普通である。
また、ALC板の場合には、建築用パネル1の外周面に
は下地として、防水シートが接着される。
【0008】なお、このような目地用ガスケット5につ
いては、例えば、実公平3−22407号公報に記載さ
れ、開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
目地用ガスケット5は、目地2内において、その幅方向
と同方向である垂直方向(ガスケット5を建築用パネル
1の表面に押付ける方向)に圧縮され、変形された状態
が正規な状態である。そして、そのとき、互いに弾接す
る対の目地用ガスケット5は対称的に圧接し、それによ
って、最大の接触面積と接触圧とが得られる。つまり、
設計されたとおりの最良のシール機能が発揮される。
【0010】ところが、建築用パネル1の組付けが、例
えば、図8のように、下端を位置決した後上方を引起こ
すようになされる場合がある。この場合、既に組付けら
れた建築用パネル1に取付けられた一方の目地用ガスケ
ット5と、組付けようとする建築用パネル1に取付けら
れた他方の目地用ガスケット5とは、目地2の間隔がそ
れらの一対のガスケット5の合計高さよりも小さいた
め、横の方から互いに突き当たりながら変形し合い、次
いで、重なり合うことになる。そして、このとき、従来
の目地用ガスケット5においては、その横方向からの力
によって、略半円状の中空シール部5bが基部5aと連
接する角部(コーナー部)を変形ポイント(支点)とし
て互いに反対側に倒れ、その状態で、目地2間において
重なり合う傾向があった。
【0011】この状態は、図6に示される。即ち、一対
の目地用ガスケット5は、それらの基部5aは互いに対
向しているが、シール部5bは互いに横方向にずれた状
態で圧接している。そのため、この状態では、互いに圧
縮し合い、弾接することによってシール機能は生じる
が、正規の圧接状態ではないため、設計時に予定された
接触面積と接触圧とが十分に確保されない可能性があ
る。つまり、設計どおりの最良のシール機能が発揮され
ない。なお、このことは、目地用ガスケット5が目地2
を形成する一方側の建築用パネル1の側端面のみに取付
けられた場合でも、同様である。即ち、横倒れの状態で
目地2間で圧縮されるため、設計どおりの接触面積と接
触圧とが確保されない可能性がある。
【0012】そこで、本発明は、建築用パネルの組付け
方にかかわらず、目地間で常に正規の状態で圧縮変形
し、それによって最良のシール機能を発揮することがで
きる目地用ガスケットの提供を課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この課題は、根本的に
は、中空シール部を略半円形の断面形状に形成すると共
に、中空シール部と基部との内側角部(コーナー部)に
補強部を肉付け形成して、中空シール部の下方部分を補
強し、それによって、横方向から働く力に対する曲りポ
イント(支点)を上方に位置させることによって解決さ
れる。
【0014】即ち、本発明にかかる目地用ガスケット
は、弾性材料の中空押出成形体からなり、建築用パネル
の外周面に沿って取付けられ、隣接配置される建築用パ
ネル間の間隙をシールする目地用ガスケットにおいて、
建築用パネルの外周面に沿って接合される基部と、略半
円形の中空の断面形状を有し、基部上に膨出して一体に
形成された中空シール部と、基部と中空シール部との内
側角部に肉付けして形成された補強部とを具備するもの
である。
【0015】なお、この目地用ガスケットは、間隙(目
地)をあけて隣接配置される一対の建築用パネルに対し
て、それらの両方の外周面(対向する側端面)に対向す
るように取付けて、目地2内において互いに弾接させる
ように使用することができる。また、一方側の建築用パ
ネルにのみ取付けて、他方側の建築用パネルの対向する
側端面に弾接させるように使用することもできる。
【0016】そして、この目地用ガスケットにおいて
は、中空シール部が略半円形に形成されていると共に、
基部と中空シール部との角部の内側に補強部が肉付けし
て形成され、中空シール部の下方部分(基部側の根元部
分)が補強されているので、横方向に対する弾性力を有
し、横方向から働く力に対して変形し難い構造が得られ
る。そのため、例えば、建築用パネルが既に組付けられ
た建築用パネルに対して図8のように前方側から組付け
られ、それによって、目地用ガスケットに、相手表面
(他の目地用ガスケットの表面または他の建築用パネル
の表面)との摩擦による力が横方向に働く場合であって
も、この目地用ガスケットによれば、中空シール部の横
倒れが防止され、また、相手表面との滑りによって、中
空シール部は正規の状態で目地内で圧縮され、変形する
ことができる。そして、それによって、設計どおりの接
触面積と接触圧とが確保されるため、最良のシール機能
を発揮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】図1は本発明の第一実施形態の目地用ガス
ケットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図で
ある。図2は本発明の第一実施形態の目地用ガスケット
を用いた建築用パネル目地のシール構造を示す断面図で
ある。
【0019】なお、これらの図1及び図2は、従来技術
に関連して説明した図7及び図6にそれぞれ対応するも
のであり、その構成部分と同一または相当部分には同一
符号を用いている。
【0020】即ち、図1及び図2において全体を10で
示す本実施形態の目地用ガスケットは、従来の目地用ガ
スケット5と同様に、弾性材料(エラストマー)を押出
成形して形成した中空の成形体からなり、PC板等の建
築用パネル1の外周面に沿って取付けられ、それらの建
築用パネル1の目地2、つまり、隣接して配置された建
築用パネル1間の間隙2のシール材として用いられる。
【0021】具体的には、図2のように、目地用ガスケ
ット10は、目地2を形成する建築用パネル1のそれぞ
れの外周面(側縁)に対向して取付けられ、互いに弾接
してその目地2の隙間をシールし、風雨の侵入を防止す
る。また、外部側となる目地2の開口縁には、見栄え外
観性を兼ねて、バックアップ材4を介してシーリング材
(またはコーキング材)3が充填され、その開口を封止
している。なお、バックアップ材4は、塩化ビニル樹脂
等の発泡体から形成されたものであり、シーリング材3
の施行時にそれが目地2内に無制限に入り込まないよう
に、予め目地2内に詰め込むものである。
【0022】そして、図1の断面図に示すように、この
本実施形態の目地用ガスケット10は、基部11と、中
空シール部12と、そして補強部13とを備え、全体が
中空の蒲鉾形状、或いは半円筒形状に形成されている。
また、ここでは、このガスケット10は、全体が発泡シ
リコンゴム(スポンジゴム)から形成されている。
【0023】基部11は、建築用パネル1の外周面に接
合される部分であり、その表面に対する取付部を形成す
るものである。そのため、この基部11は、ガスケット
10全体を安定的に固定支持するために、建築用パネル
1の外周表面と接合する十分な幅を有して形成され、ま
た具体的には、中空シール部12の幅に相当する幅を有
して形成されている。
【0024】より詳細には、この基部11は、建築用パ
ネル1の外周面に形成された皿状断面の凹溝1aに嵌め
合わされる台状断面の凸部11aを下面に備えて形成さ
れている。そのため、本実施形態の目地用ガスケット1
0は、その基部11の凸部11aを建築用パネル1の凹
溝1aに嵌合させることにより、正確に位置決めされて
取付けられるようになっている。なお、この取付けに
は、ブチルゴム粘着材からなる両面接着テープ6等が使
用され、凸部11aの下面を凹溝1aの表面に両面接着
テープ6等より接着することによって、その基部11を
建築用パネル1に接合し、取付ける。
【0025】上記の基部11上に一体に設けられた中空
シール部12は、目地2内で圧縮され、対向する中空シ
ール部12または建築用パネル1の外周面と弾接してシ
ール機能を発揮する部分である。そのため、このシール
部12は、十分に圧縮変形できるように中空に形成され
ている。また、それと共に、この中空シール部12は、
横からの力、即ち、建築用パネル1の外周表面と平行な
力に対して変形が少ない略半円形の断面形状で形成され
ている。つまり、この中空シール部12は基部11の両
側端と連接して、断面において、ドーム状に膨出して形
成されている。したがって、この中空シール部12の最
大幅は、基部11と連接する根元部分にあり、基部11
の幅を実質的に越えないものとなっている。なお、ここ
で「幅」とは、実質的に帯状である基部11の幅方向に
沿った長さである。そして、基部11とこの中空シール
部12とは、略蒲鉾形状の断面の中空のガスケットを形
成している。
【0026】そして、このような目地用ガスケット10
において、基部11と中空シール部12との連接部であ
る両側の角部には、その内側に補強部13が肉付けして
形成されている。この補強部13は、実質的に一定の厚
さで形成される中空シール部12に対して、その下方部
分、つまり、基部11と連接する根元側部分を補強し
て、中空シール部12に横方向からの力が加わった場合
に曲り変形する変形ポイント(支点)を上方側、即ち、
基部11とは反対方向の中空シール部12の先端側に移
行させ、それによって、中空シール部12の横倒れを抑
制し、またはその横倒れ量を少なくするためのものであ
る。
【0027】より具体的には、本実施形態におけるこの
補強部13は、基部11と中空シール部12との内側角
部に段状に肉付けして形成されている。即ち、中空シー
ル部12の下方部分(根元側部分)が厚肉に形成されて
いる。そのため、中空シール部12に横方向の力が働い
た場合、曲げ変形はこの補強部13の上方を支点として
主になされ、それによって、横倒れ変形量が、補強部1
3がない場合と比較して、より少なくなる。つまり、こ
の段状の補強部13によって、横方向の弾性力が増加
し、横倒れがし難くなる。
【0028】このように、本実施形態の目地用ガスケッ
ト10は、発泡シリコンゴムの中空押出成形体からな
り、建築用パネル1の外周面に沿って取付けられ、隣接
配置される建築用パネル1間の間隙(目地)2をシール
するものであって、建築用パネル1の外周面に沿って接
合される基部11と、略半円形の中空の断面形状を有
し、基部11上に膨出して一体に形成された中空シール
部12と、基部11と中空シール部12との内側角部に
肉付けして形成された補強部13とを具備するものであ
る。
【0029】そして、この目地用ガスケット10を使用
して、建築用パネル1間の間隙(目地)2のシールは従
来と同様に行うことができる。即ち、壁材等として組付
ける建築用パネル1の外周面(側端面)に、それに沿っ
て、予めこの目地用ガスケット10を両面接着テープ6
等により取付け、固定する。なお、本実施形態の目地用
ガスケット10の場合では、基部11の凸部11aの下
面と建築用パネル1の外周面に形成された凹溝1aとの
間に、その両面接着テープ6等を介在させて接着し、取
付ける。次いで、この目地用ガスケット10を取付けた
建築用パネル1を、所定の間隙2をあけて建造物に組付
ける。これによって、図2のように、対向する建築用パ
ネル1の外周面(側端面)にそれぞれ取付けられた目地
用ガスケット10は、その間隙2内で互いに圧縮し弾接
して、その間隙(目地)2を風雨に対してシールする。
なお、必要に応じて、その外側開口に、バックアップ材
4を介してシーリング材(またはコーキング材)3を施
行する。
【0030】この場合、建築用パネル1の組付けが、例
えば、図8のように、下方側を位置決めして上方側を引
起こすようになされることがある。つまり、建築用パネ
ル1が前面側から組付けられることがある。そして、こ
のような場合においては、既に組付けられた建築用パネ
ル1の目地用ガスケット10と、組付けようとする建築
用パネル1に取付けられた目地用ガスケット10とは、
互いに横方向から当接し、次いで、互いに圧縮しながら
変形して、目地2間で重なり合うことになる。そのた
め、従来技術に関連して説明した図6のように、対向す
る目地用ガスケットが互いにずれた状態で重なり合う可
能性がある。
【0031】しかし、そのように建築用パネル1が組付
けられる場合であっても、本実施形態の目地用ガスケッ
ト10によれば、中空シール部12が略半円形の断面形
状に形成されていると共に、上記のように補強部13が
設けられているので、その中空シール部12は横方向の
力に対して倒れ変形し難くなっている。したがって、そ
の弾性力によって、摩擦接触する中空シール部12の頂
部を互いに滑らせて、図2のように、対向する一対の中
空シール部12を正規の状態で互いに重なり合って弾接
させることができる。また、この場合、本実施形態の目
地用ガスケット10は発泡シリコンゴムから形成されて
いるので、表面の摩擦係数が小さく、その正規の状態が
より容易に得られる。なお、この正規の状態とは、図2
において、目地2の間隔を広げて対向する中空シール部
12を離した状態から、その間隔を徐々に狭めた状態で
あり、中空シール部12が互いにずれることなく重なり
合って、対称的に圧縮された状態である。
【0032】即ち、本実施形態の目地用ガスケット10
によれば、建築用パネル1の組付け方にかかわらず、中
空シール部12を目地2内で正規の状態に圧縮変形し、
互いに弾接させることができ、それによって、目地2の
幅に応じた最大の接触圧と接触面積とを確保することが
できる。つまり、初期の設計どおりのシール機能を最大
限に発揮させることができる。
【0033】また、本実施形態の目地用ガスケット10
においては、全体が撥水性のある発泡シリコンゴムから
形成されているので、雨水に対する優れたシール性が得
られると共に、発泡体(スポンジ)であるため、皺等が
よることなく圧縮変形される効果がある。更に、発泡シ
リコンゴムが比較的耐熱性に優れることに加えて、補強
部13が設けられていることは、耐火性の点でも有利で
ある。即ち、図2のように、目地2間で圧縮された状態
にあるガスケット10の露出部分は、中空シール部12
の側部であるが、この部分が補強部13によって肉厚に
形成されるため、火炎に対して、より高い抵抗性を得る
ことができる。
【0034】ただし、この目地用ガスケット10を形成
する材料については、弾性材料(エラストマー)であれ
ばよく、他にも、発泡フッ素ゴム、発泡クロロプレンゴ
ム、或いは発泡EPDM等の任意の材料を使用すること
ができる。しかし、発泡シリコンゴムは、上記の点にお
いて、またコストの点でも好ましい。また、発泡EPD
Mを使用する場合には、表面の摩擦係数が比較的高いの
で、シリコンゴム等のコーティングを少なくとも中空シ
ール部12の頂部表面に施すことが好ましい。
【0035】なお、補強部13の高さ(建築用パネル1
の外周表面からの高さ)については、目地用ガスケット
10を形成する材料の具体的種類、中空シール部12の
具体的形状や厚さ寸法等に応じて、基部11の厚さを越
える高さから、中空シール部12が目地2内で圧縮され
る限度の高さまでの任意の高さであることができる。し
かし、通常の場合、目地用ガスケット10は目地2内で
約半分の高さに圧縮されて使用されることを考慮する
と、その補強部13の高さは、一般的には、全高さの2
5〜40%程度の高さが好ましい。
【0036】ところで、本実施形態の目地用ガスケット
10については、隣接する建築用パネル1の外周面(側
端面)にそれぞれ対向して対で取付けられ、相互に圧縮
し弾接する場合を前提として説明したが、本発明を実施
する場合には、これに限定されるものではなく、この目
地用ガスケット10は、目地2を形成する建築用パネル
1の一方側のみに取付け、他方側の建築用パネル1の外
周面に弾接させるように使用することもできる。なお、
この場合、目地用ガスケット10が弾接するその建築用
パネル1の表面には、摩擦抵抗を減じるための合成樹脂
シート等を貼付することが好ましく、また、ALC板の
場合にはいずれにしても防水シートを貼付することが好
ましい。
【0037】また、上記の実施形態においては、目地
(間隙)2は隣接配置される建築用パネル1間に形成さ
れる場合を前提として説明した。しかし、全く同様の目
地2は、建築用パネル1の外周面(側端面)とこれと同
じ側端面を有する既設の壁部等との間に形成される場合
もある。本実施形態の目地用ガスケット10は、そのよ
うな既設の壁部等を建築用パネル1とみなして、その目
地2をシールするために同様に使用することができる。
【0038】ところでまた、上記実施形態における段状
に肉付け形成された補強部13は、その他の種々の形態
で具体化することができる。
【0039】図3は本発明の第二実施形態の目地用ガス
ケットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図で
ある。
【0040】図3のように、全体を20で示す本第二実
施形態の目地用ガスケットは、第一実施形態の場合と同
様に、発泡シリコンゴム等の弾性材料の中空押出成形体
からなり、基部21と、中空シール部22と、補強部2
3とを備えている。そして、これらの各部は、第一実施
形態の目地用ガスケット10の基部11、中空シール部
12、及び補強部13にそれぞれ対応するものである。
特に、中空シール部22は中空シール部12と実質的に
同一であり、略半円形の中空の断面形状を有し、基部2
1上に膨出して一体に形成されたものからなっている。
【0041】ただし、第一実施形態とは異なり、本実施
形態の目地用ガスケット20の補強部23は、アール状
に彎曲した補強部23として、基部21と中空シール部
22との内側角部に肉付けして形成されている。即ち、
中空シール部22の下方部分(根元部分)が厚肉に形成
されている点は第一実施形態の場合と同様であるが、そ
の肉厚は基部21側にかけて2次関数的に増加するよう
になっている。
【0042】なお、本実施形態においては、基部21の
下面は平坦に形成され、同様に平坦な建築用パネル1の
外周面に、両面接着テープ6等によって接合されるよう
になっている。
【0043】このように、本第二実施形態の目地用ガス
ケット20は、補強部23の具体的形状を除いて第一実
施形態の目地用ガスケット10と実質的に同じであり、
弾性材料の中空押出成形体からなり、建築用パネル1の
外周面に沿って取付けられ、隣接配置される建築用パネ
ル1間の間隙(目地)2をシールするものであって、建
築用パネル1の外周面に沿って接合される基部21と、
略半円形の中空の断面形状を有し、基部21上に膨出し
て一体に形成された中空シール部22と、基部21と中
空シール部22との内側角部に肉付けして形成されたア
ール状の補強部23とを具備するものである。
【0044】したがって、この目地用ガスケット20に
よれば、補強部23によって、中空シール部22が横方
向に働く力に対して強化されているため、第一実施形態
の目地用ガスケット10と同じ効果がある。即ち、建築
用パネル1の組付け方にかかわらず、中空シール部22
を目地2内で正規の状態に圧縮変形させることができ、
それによって、目地2の幅に応じた最大の接触圧と接触
面積とを確保することができる。つまり、常に最良のシ
ール機能を発揮させることができる。なお、この目地用
ガスケット20は、補強部23がアール状であるため、
目地2の幅が小さく、中空シール部22が大きく圧縮変
形される場合の使用において、特に適している。
【0045】なお、本実施形態の目地用ガスケット20
に関するその他の技術的詳細は、第一実施形態の場合と
同じである。
【0046】更に、図4は本発明の第三実施形態の目地
用ガスケットを、同じく建築用パネルに取付けた状態で
示す断面図である。
【0047】図4のように、全体を30で示す本第三実
施形態の目地用ガスケットは、第一及び第二実施形態の
場合と同様に、発泡シリコンゴム等の弾性材料の中空押
出成形体からなり、基部31と、中空シール部32と、
補強部33とを備えている。そして、本実施形態におい
て、この補強部33は、第一実施形態の補強部13が段
状であり、また、第二実施形態の補強部33がアール状
であるのに対して、補強リブ様の断面形状を有してい
る。即ち、中空シール部32の下方部分(根元部分)が
厚肉に形成されている点では、第一実施形態及び第二実
施形態の場合と同様であるが、その肉厚は基部31側に
かけて1次関数的に増加するようになっている。
【0048】なお、本実施形態においては、取付けのた
めの具体的実施形態が第一及び第二実施形態の場合と異
なり、両面接着テープ等を使用しないで、その目地用ガ
スケット30を建築用パネル1の外周面に取付けること
ができるようになっている。即ち、基部31の下面に
は、内孔を有し、弾性的に圧縮可能な係合凸条31aが
一体に形成され、建築用パネル1の外周面に予め形成さ
れた係合溝1bにその係合凸条31aを圧入することに
より、それらの間の摩擦力で目地用ガスケット30を取
付できるようになっている。
【0049】このように、本第三実施形態の目地用ガス
ケット30は、補強部33の具体的形状を除いて第一及
び第二実施形態の目地用ガスケット10,20と実質的
に同じであり、弾性材料の中空押出成形体からなり、建
築用パネル1の外周面に沿って取付けられ、隣接配置さ
れる建築用パネル1間の間隙(目地)2をシールするも
のであって、建築用パネル1の外周面に沿って接合され
る基部31と、略半円形の中空の断面形状を有し、基部
31上に膨出して一体に形成された中空シール部32
と、基部31と中空シール部32との内側角部に肉付け
して形成された補強リブ様の補強部33とを具備するも
のである。
【0050】したがって、この目地用ガスケット30に
よれば、補強部33によって、中空シール部32が横方
向の力に対して強化されているため、第一及び第二実施
形態の目地用ガスケット10,20と同じ効果がある。
即ち、建築用パネル1の組付け方にかかわらず、中空シ
ール部32を正規の状態に圧縮変形させることができ、
それによって、目地2の幅に応じた最大の接触圧と接触
面積とを確保することができる。つまり、常に最良のシ
ール性を発揮させ、確保することができる。なお、この
目地用ガスケット30は、補強部33が補強リブ状であ
るため、より強固な補強が得られるので、特に大形の目
地用ガスケットとして形成される場合に、特に適してい
る。
【0051】なお、本実施形態の目地用ガスケット30
に関するその他の技術的詳細は、第一実施形態の場合と
同じである。
【0052】そして、このように、基部と中空シール部
との内側角部に肉付けして形成する補強部について3種
類の具体的形状を挙げて説明したが、本発明を実施する
場合には、この補強部はこれらの具体的形状に限定され
るものではなく、中空シール部の下方部分(基部側の根
元部分)を補強し、中空シール部の横方向の弾性力を高
めるものであれば、その他の任意の具体的形状で形成す
ることができる。例えば、第一実施形態の段状の補強部
13をより緩やかに彎曲させたものに相当する補強部で
あって、第二実施形態の補強部23のアール状とは反対
に、凸状に彎曲する補強部として形成することができ
る。
【0053】また、上記においては、補強部の形状と共
に、基部の形状とその形状に基づくガスケットの取付手
段の形態を具体的に3種類示して説明したが、本発明を
実施する場合には、基部の形状と目地用ガスケットの取
付手段は、それらの実施形態に限定されるものではな
く、基部は建築用パネルの外周面(側端面)の具体的形
状に対応して、それに沿って十分な面積で接合されるも
のであればよく、また、取付手段は目地用ガスケットを
十分に固定し保持することができるものであればよい。
【0054】更に、中空シール部の断面形状は、正確な
半円形である必要はなく、半橢円形、円弧形、或いは丸
みのある山状形等を含む略半円形であればよい。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明の目地用ガスケッ
トは、弾性材料の中空押出成形体からなり、建築用パネ
ルの外周面に沿って取付けられ、隣接配置される建築用
パネル間の間隙をシールする目地用ガスケットにおい
て、建築用パネルの外周面に沿って接合される基部と、
略半円形の中空の断面形状を有し、基部上に膨出して一
体に形成された中空シール部と、基部と中空シール部と
の内側角部に肉付けして形成された補強部とを具備する
ものである。
【0056】したがって、この目地用ガスケットにおい
ては、基部と中空シール部との内側角部に補強部が肉付
けして形成されているので、中空シール部の下方部分
(基部側の根元部分)が強化され、横方向に対する弾性
力が高められる。そのため、建築用パネルが、その中空
シール部に横方向の力が加わるように組付けられる場合
であっても、中空シール部の横倒れを防止し、また、中
空シール部を目地内において正規の状態で圧縮変形させ
ることができる。即ち、この目地用ガスケットによれ
ば、建築用パネルの組付け方にかかわらず、常に最良の
シール機能を発揮させ、また確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一実施形態の目地用ガスケ
ットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図であ
る。
【図2】 図2は本発明の第一実施形態の目地用ガスケ
ットを用いた建築用パネル目地のシール構造を示す断面
図である。
【図3】 図3は本発明の第二実施形態の目地用ガスケ
ットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図であ
る。
【図4】 図4は本発明の第三実施形態の目地用ガスケ
ットを、建築用パネルに取付けた状態で示す断面図であ
る。
【図5】 図5は建築用パネルを使用した建造物の外壁
構造を示す外観図である。
【図6】 図6は図5のX−X線に沿った断面図であ
り、建築用パネル目地のシール構造を示す断面図であ
る。
【図7】 図7は従来の一般的な目地用ガスケットを、
建築用パネルに取付けた状態で示す断面図である。
【図8】 図8は建築用パネルの組付け時の状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 建築用パネル 2 目地(間隙) 10,20,30 目地用ガスケット 11,21,31 基部 12,22,32 中空シール部 13,23,33 補強部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料の中空押出成形体からなり、建
    築用パネルの外周面に沿って取付けられ、隣接配置され
    る建築用パネル間の間隙をシールする目地用ガスケット
    において、 前記建築用パネルの外周面に沿って接合される基部と、 略半円形の中空の断面形状を有し、前記基部上に膨出し
    て一体に形成された中空シール部と、 前記基部と前記中空シール部との内側角部に肉付けして
    形成された補強部とを具備することを特徴とする目地用
    ガスケット。
JP10690096A 1996-04-26 1996-04-26 目地用ガスケット Pending JPH09291614A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11247314A (ja) * 1998-03-04 1999-09-14 Sekisui House Ltd 外壁の縦目地材
JP2003074130A (ja) * 2001-06-18 2003-03-12 Matsushita Electric Works Ltd 乾式目地ジョイナー
JP2007192419A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 組み込み式調理器
CN106149904A (zh) * 2016-08-30 2016-11-23 山东津单幕墙有限公司 一种装配式外围护系统单元板块间对压式胶条密封系统
CN110284909A (zh) * 2019-07-31 2019-09-27 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种减摩的管片防水密封垫及盾构管片防水结构

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