JPH09291166A - 熱可塑性ポリエステル樹脂製セパレートシート及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル樹脂製セパレートシート及びその製造方法

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JPH09291166A
JPH09291166A JP8128991A JP12899196A JPH09291166A JP H09291166 A JPH09291166 A JP H09291166A JP 8128991 A JP8128991 A JP 8128991A JP 12899196 A JP12899196 A JP 12899196A JP H09291166 A JPH09291166 A JP H09291166A
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清 吉岡
Hiroyuki Ueno
裕之 上野
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岡田  稔
Takeshi Kage
鹿毛  剛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で剛性に富み、しかも脆くなくて繰り返
し使用でき、空缶や空ボトルが滑り難くて、雑菌などの
繁殖もなく、衛生的な合成樹脂製のセパレートシートを
提供しようとするものである。 【解決手段】 熱可塑性ポリエステル樹脂を密度0.1
5〜0.5g/ccに発泡させ、結晶化度を15%以下
とした合成樹脂製のセパレートシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、飲料用の空缶、
空ボトルを輸送する際に使用する熱可塑性ポリエステル
樹脂製セパレートシート(以下、PET製セパレートシ
ートという)及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に内容物を充填する前の空ボトル等
は運搬や保管を効率よく行うため、対象物品を一定の単
位にまとめてパレットと呼ばれる台に載せてパレット毎
に梱包して、フォークリフト等で取り扱っている。
【0003】この際パレット梱包は多数の空ボトルを数
段に積み重ねて行われるが、空ボトルを積み重ねる時に
空ボトルが崩れないように、セパレートシートと呼ばれ
るシートが空ボトルと空ボトルの間に仕切り材として挟
まれる。
【0004】このセパレートシートの殆どは紙製のもの
であるが、紙製のものはカビ、雑菌が繁用し易い、異臭
の発生がある等の問題から、ポリプロピレン製のセパレ
ートシートが開発された。その技術は特開平1−174
443号公報で公開されている。このセパレートシート
は、非発泡のポリプロピレン製のシートの表面に導電性
樹脂フィルムや金属蒸着不織布を積層し、さらにその表
面の耐受傷性、滑り性を改善するため、その表面を特殊
処理したものである。このような複雑な構造のセパレー
トシートはその製造が非常に複雑になるという作業性の
問題、及びそこから発生するコストの問題、さらにはポ
リプロピレン製のシートの表面に異なった素材のものを
積層するため、使用済みのセパレートシートはリサイク
ル出来ないという問題、また廃棄する際にもポリプロピ
レンの燃焼熱が非常に高いため、一般の焼却場で処理す
ることが出来ないという問題がある。
【0005】他方、セパレートシートで梱包される空ボ
トルに飲料メーカーが炭酸飲料、お茶等の飲料物を充填
した後、ボトル飲料として販売する。この数量は莫大な
量であり、飲料物を含まないペットボトルだけで年間1
0万トン以上が生産されている。
【0006】しかし、使用後のペットボトルはその殆ど
が一般廃棄物として廃棄されるため、ペットボトルがゴ
ミとして多量に発生し、そのため使用後のペットボトル
は社会的な問題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うな欠点を改良しようとするものである。即ち、使用後
のペットボトルから雑菌の繁殖がなく、軽量で強度、剛
性、脆性、滑り性に優れた樹脂製のPET製セパレート
シート、及びその製造方法を開発しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明者は、ペットボ
トルの回収品からPET製セパレートシートを開発しよ
うと鋭意研究した結果、密度0.2〜0.5g/cc、
厚み1.2〜2.6mm、坪量450〜750g/c
c、破断点伸長率60%以上、結晶化度が15%以下の
PET製セパレートシートであるならば、上記課題が解
決され、実用上問題のないPET製セパレートシートが
得られることを見い出しこの発明に至った。
【0009】PET製セパレートシートは一般的に11
30mm×1440mmの寸法のものが使われるため、
シートに剛性がないと、シートを移動するために持ち上
げたりした際にシートが折れ曲がり、フラット性が損な
われる。しかし、熱可塑性ポリエステルは紙に比べ3倍
近い比重を持っているため、自重に耐えうる剛性を持た
せようとすると、大きな厚みが必要となるため、重量の
大きなものになってしまい、このようなものを実際に使
うことは作業性が悪く困難である。
【0010】またPET製セパレートシートはシートを
積み重ねる時、或いはペットボトルを載せる際にシート
或いはペットボトルが滑り、落下しないように適度な滑
り抵抗が必要となる。そこで発明者はPET製セパレー
トシートを発泡させることにより、軽量且つ剛性に優れ
るようになるだけでなく、表面の気泡の凹凸が適度な滑
り抵抗となって、上記の欠点が解決されることを見い出
した。具体的には密度0.2〜0.5g/cc、好まし
くは0.25〜0.45g/cc、厚み1.2〜2.3
mm、好ましくは1.4〜2.1mmの発泡体を得るこ
とにより、軽量で且つ剛性に優れ、さらに適度な滑り
性、具体的にはJIS K 7125による対アルミと
の静摩擦係数が0.2〜0.6である摩擦特性を持つP
ET製セパレートシートが得られる。
【0011】さらにPET製セパレートシートは数十回
以上繰り返し使用されることから、脆性が高いと使用中
にPET製セパレートシートに割れが発生し使えなくな
るため、脆くないPET製セパレートシートが望まれて
いた。しかしペットボトルの回収品の有効利用からPE
T製セパレートシートの原料としてペットボトルの回収
品を使用した場合、ペットボトルの回収品は新規原料に
比べて、脆性が大きいため、そのまま使用すると脆性の
大きなセパレートシートしか得られないこととなる。そ
こで、さらに検討した結果、結晶化度が15%以下、好
ましくは10%以下でさらに5,000以下の分子量の
割合が全体の分子量の7%以下、好ましくは6.5%以
下、さらに好ましくは6%以下とすることによって、破
断点伸長率が60%以上好ましくは70%以上の脆性に
優れたPET製セパレートシートを得ることを見い出し
た。
【0012】以上の各物性値を得るため、PET製セパ
レートシートは以下のようにして製造される。まず、2
5%以上のペットボトルの回収品とポリエチレンテレフ
タレート樹脂の新規原料を押出機に供給する。この際ペ
ットボトルの回収品の形状がペレット状の場合は、単軸
押出機、二軸押出機のどちらでも良いが、ペットボトル
の回収品は一旦フレーク状に加工される。このフレーク
をそのまま押し出すには二軸押出機が好ましい。
【0013】またペットボトルの回収品は数平均分子量
(以下Mnと称す)の低いものが多く、Mnの低い回収
フレークをそのまま押出すと5,000以下の分子量が
7%以上の脆性の大きなPET製セパレートシートしか
得られない。そこで脆性を改善するためには回収品のM
nが17,000のものを使用することが望まれるが、
一般的にペットボトルの回収品のMnは17,000よ
り低いものが多いため、Mnの高い原料を混ぜて、PE
T原料の平均Mnが17,000以上となるように調整
することによって、5,000以下の分子量を7%以下
とすることが出来る。この時の平均Mnは対数平均から
求めたMnである。
【0014】Mnはゲルパーミェーションクロマトグラ
フィ(GPC)により、次のようにして測定される。 (1)サンプル処理 PET約4〜6mgを精秤し、これをヘキサフルオロイ
ソプロパノール/クロロホルム等容量の混合溶媒1.0
ミリリットルに溶解し、さらにクロロホルムで全量10
ミリリットルに希釈する。 (2)測定条件 装 置 : Waters社製 HPLC Pump Model 510 Detector Model 484 Autosamplar 717 カラム : μStyragel 103 +104 +105 +106 オングストローム(7.8mmD+300mm)×4本 検出器 : UV254nm カラム温度 : 40℃ 溶出液 : クロロホルム 流 量 : 1.2ml/分 注入量 : 15μl (3)算出方法 得られクロマトグラム曲線からポリスチレン換算したM
nを本発明で用いるMnとする。
【0015】また、同様にクロマトグラム曲線からポリ
スチレン換算した分子量5,000以下の面積を、全分
子量の面積で割った比率を5,000以下の分子量の割
合とする。
【0016】PET樹脂は結晶性樹脂で一般に溶融粘
度、張力が汎用樹脂に較べ低いため、PET樹脂と発泡
剤を押出機で溶融混合しただけで気泡が均一微細で外観
に優れた発泡体を得ることは困難である。従って、密度
が0.5g/cc以下のPET製セパレートシートを得
るためには、PET樹脂の溶融粘度改質剤をPET樹脂
と一緒に押出機に供給することが好ましい。溶融粘度改
質剤とは具体的には、例えば無水ピロメリット酸、ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン
酸のような酸二無水物化合物、トリメリット酸のような
トリカルボン酸化合物、ピロメリット酸、ナフタレンテ
トラカルボン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、シク
ロペンタンテトラカルボン酸のようなテトラカルボン
酸、ジグリシジルテレフタレートのような多官能エポキ
シ化合物、オキサゾリン化合物等であるが、衛生性、発
泡性の改質効果から酸二無水物化合物或いは酸二無水物
化合物と周期率表の第1族、第2族、第3族の金属化合
物を併用することが好ましい。
【0017】押出機としては単軸押出機も二軸押出機を
も使用することが出来る。しかし、PET樹脂の形状が
ペレット状態でもフレーク状態のどちらでも押し出せる
事から二軸押出機を用いることが好ましい。二軸押出機
を使用する場合は、大がかりなPET樹脂の乾燥設備を
必要とせず、押出機のバレルの途中のベント口から水分
及び揮発分を減圧吸引出来る構造のものが好ましい。こ
の時の減圧吸引の程度は20torr以下、好ましくは
10torr以下が望ましい。
【0018】押出機において溶融されたPET樹脂は押
出機途中で発泡剤と混合される。発泡剤の注入場所は、
発泡剤と溶融樹脂が均一に混合される場所であればどこ
でもかまわないが、一段目の押出機が二軸押出機、二段
目の押出機が単軸押出機で構成される押出システムの場
合、一段目の押出機スクリューの先端部からスクリュー
の全長の1/3以下の場所にあたるバレル、もしくは一
段目押出機と二段目押出機の接続管、もしくは二段目押
出機のバレル等であるが、発泡剤の注入安定性及び分散
性から二段目押出機のバレルに発泡剤注入用の孔を開
け、その孔から、注入することが好ましい。その際使用
される発泡剤としては、既に知られている各種の発泡剤
を用いることが出来る。具体的には、窒素、炭酸ガス、
ヘリウム等の不活性ガス、プロパン、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン等の炭化水素、塩化メチル、テトラフルオ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素、メチルターシャルブ
チルエーテルジメチルエーテル等のエーテル等である。
またこれらの物理発泡剤以外に炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウム等の化学発泡剤も使用する事が出来る。
【0019】発泡剤と溶融混合された樹脂は押出機ヘッ
ドから金型を通して低圧帯域へ押し出す。この場合に金
型としてはサーキュラダイ、Tダイ、フラットダイの何
れをも使用することが出来る。密度が0.4〜0.5g
/ccの発泡体をつくる場合はTダイ、フラットダイが
好ましく、0.2〜0.5g/ccの発泡体をつくる場
合はサーキュラダイが好ましい。
【0020】金型からシート状に押し出された発泡シー
トは、2つ以上のロールにより冷却或いは加熱及び冷却
することによってフラット性に優れたPET製セパレー
トシートとなる。押し出された発泡シートを120℃〜
180℃のロールに接触させた後、70℃以下のロール
に接触させることによって、より好ましいフラット性を
持ったPET製セパレートシートをつくることが出来
る。この時、PET製セパレートシートのフラット性を
さらに向上させるためには、PET製セパレートシート
の表、裏の両面を一旦加熱し直ちに冷却することが好ま
しい。この場合、110℃〜180℃のロール(以下、
高温ロールという)を2つ以上、70℃以下(以下低温
ロールと称す)のロールを2つ以上用いることが好まし
い。
【0021】この時用いる好ましいロールの寸法は外径
が150φmmから600φmmで、1.5〜5.0m
/分の周速で使用することが好ましい。また、高温ロー
ルの直後にある低温ロールの周速を高温ロールより1.
01〜1.15倍速くすることによって、さらにフラッ
ト性に優れたPET製セパレートシートが得られる。ロ
ールによる熱処理は一旦発泡シートを捲き取ってから行
うアウトライン方法、発泡シートの製造と連動して行う
インライン方法の何れも採用することができるが、加熱
時の二次発泡が熟成期間に依存しないインライン方法が
好ましい。
【0022】高温ロール、低温ロールの最適な温度はP
ET製セパレートシートのフラット性だけでなく脆性も
考慮して決定する必要がある。具体的にはPET製セパ
レートシートの破断点伸長率が60%を超えると脆性が
大きくなり、PET製セパレートシートの移動時、パレ
ット梱包時にPET製セパレートシートに割れが発生
し、繰り返し使用が出来なくなるため、PET製セパレ
ートシートの破断点伸長率を60%以上好ましくは70
%以上とする必要がある。破断点伸長率を60%以上と
するためには、フラット化されたセパレートシートの結
晶化度と、分子量5,000以下のものの含有比率とが
重要である。具体的には結晶化度を15%以下、好まし
くは10%以下、分子量5,000以下の比率を7%以
下とすることが重要である。
【0023】PET製セパレートシートの破断点伸長率
は、次のようにして定めた。PET製セパレートシート
をJIS K 6301の1号ダンベルに切り取り、切
り取った試験片を引張速度50mm/分でJIS K
7113に規定された方法に基づいて測定した値の平均
値をもって、破断点伸長率とする。
【0024】PET製セパレートシートの結晶化度は示
差走査熱量計(DSC)によって測定された融解熱量
と、冷結晶化熱量を測定することによって算出される。 (1)サンプル処理 セパレートシート約7mgを精秤し、DSC測定部にセ
ットする。 (2)測定条件 装 置 : SEIKO社製DSC200 昇温速度 : 5℃/分 (3)算出方法 冷結晶化熱量は測定されたDSC曲線の100℃の点と
181℃の点を結んだ直線をベースラインとして計算す
る。融解熱量は測定されたDSC曲線の208℃の点と
270℃の点を結んだ直線をベースラインとして計算す
る。
【0025】これらの方法によって求められた冷結晶化
熱量と融解熱量を次式に代入することによって結晶化度
を求める。 結晶化度(%)={融解熱量(mj/mg)−結晶化熱
量(mj/mg)}×100/{140.1(mj/m
g)}
【0026】さらにセパレートシートは、剛性、帯電
(ほこり)防止性、表面硬度が要求されるため、曲げ弾
性率300MPa以上、JIS K 6911に基づく
表面固有抵抗が1×1015Ω以下、JIS K6301
のAタイプ硬度計に基づく表面硬度が60以上とするこ
とが好ましい。
【0027】PET製セパレートシートは上記各物性を
達成するため、ソディウムアルカンスルホネートのよう
な帯電防止剤、ポリエチレン−2,6ナフタレート樹
脂、ポリアリレート樹脂を添加しても良い。
【0028】以下に実施例と比較例とを述べて、この発
明のすぐれている所以を具体的に説明する。
【0029】
【実施例1】この発明では、一段目の押出機が65mm
φの噛み合い型同方向回転の二軸押出機、二段目の押出
機が65mmφ単軸押出機からなる、タンデム押出機を
用いた。
【0030】Mnが15,100のペットボトル回収品
70kg/Hrの割合で一段目の押出機の原料投入口か
ら連続的に供給した。またMnが25,700のPET
樹脂30kgとタルク1.0kgと無水ピロメリット酸
0.4kgと炭酸ソーダ0.03kg、帯電防止剤(日
鉱石油化学社製アトレー1030A)1kgをミキサー
にて混合したものを32.43kg/Hrの割合で別の
原材料定量供給装置から連続的に供給した。この時のP
ET樹脂の平均Mnは17,700であった。
【0031】一段目の押出機のシリンダーバレルは長さ
が200mmのものを12個連結した構造のものを用い
た。一段目の押出機のスクリュー回転数は150rp
m、シリンダー温度を240〜285℃に維持した。ま
た一段目の押出機の途中に接続された二ヶ所のベント口
から押出機の水分を除去した。この時の減圧度は4.5
Torrとした。
【0032】一段目の押出機で水分を除去し、増粘反応
を行った後、溶融物を275℃に維持された接続管を通
して、二段目の押出機に供給した。二段目の押出機はス
クリュー回転を60rpm、押出機シリンダー温度を2
65℃〜275℃に維持した。また二段目の押出機の途
中からブタンを0.6重量%の割合で注入した。発泡剤
を含んだ溶融混合物は口径135mmφ、スリット幅
0.6mmのサーキュラ金型から大気中へ押し出した。
押し出した溶融混合物を発泡させて引き取りつつ直径が
400mmで長さが900mmの円筒形マンドレルにて
円筒形に成形し、その円筒形マンドレルの一部を切開し
シート状とした。切開されたシートは連続して160℃
に加熱された2本の高温ロール(外径300mmφ、周
速2.18m/min)と2本の40℃の低温ロール
(外径250mmφ、周速2.40m/min)でフラ
ット化された後、1130幅×1440長さに切断され
た。
【0033】得られたPET製セパレートシートは厚み
1.8mm、坪量585g/m2 、結晶化度8.0%、
5,000以下の分子量の割合が5.2%で、破断点伸
張率が96.6%(幅方向101%、シート流れ方向9
2.2%)、曲げ弾性率が482.5MPa(幅方向5
01MPa、シート流れ方向464MPa)、表面硬度
71、表面固有抵抗が4.5×1013で、セパレートシ
ートとして問題のないものが得られた。
【0034】
【実施例2】高温ロールの温度を170℃、周速を2.
60m/min、低温ロールの周速を2.86m/mi
nとした以外は実施例1と同じ方法でセパレレートシー
トを製造した。得られたセパレートシートは厚み1.4
mm、坪量490g/m2 、結晶化度9.6%、破断点
伸張率が72.4%、曲げ弾性率が320.3MPa
で、セパレートシートとして問題のないものが得られ
た。
【0035】
【実施例3】高温ロールの温度を165℃、周速を1.
77m/min、低温ロールの周速を1.95m/mi
nとした以外は実施例1と同じ方法でセパレレートシー
トを製造した。得られたセパレートシートは厚み1.2
mm、坪量720g/m2 、結晶化度7.2%、破断点
伸張率が101%で、曲げ弾性率が602.3MPa、
表面硬度70で、セパレートシートとして問題のないも
のが得られた。
【0036】
【比較例1】高温ロールの温度を185℃とした以外は
実施例1と同じ方法でセパレレートシートを製造した。
得られたセパレートシートは厚み1.6mm、坪量58
5g/m2 、結晶化度17.2%、破断点伸張率が5
5.8%で、セパレートシートとしては脆性に問題のあ
るものしか得られなかった。
【0037】
【比較例2】PET樹脂の全てをMnが15,100の
PETボトルの回収品とした以外は、実施例2と同じ方
法でセパレレートシートを製造した。得られたセパレー
トシートは厚み1.4mm、坪量450g/m2 、結晶
化度9.6%、5,000以下の分子量の割合が7.3
%、破断点伸張率が65.2%で、セパレートシートと
しては脆性に問題のあるものしか得られなかった。
【0038】
【比較例3】高温ロールの温度を170℃、周速を2.
97m/min、低温ロールの周速を3.27m/mi
nとした以外は実施例1と同じ方法でセパレレートシー
トを製造した。得られたセパレートシートは厚み1.4
mm、坪量430g/m2 、結晶化度9.6%、破断点
伸張率が72.4%、曲げ弾性率が289.9MPa
で、セパレートシートとしては剛性に問題のあるものし
か得られなかった。
フロントページの続き (72)発明者 岡田 稔 東京都中央区新川二丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内 (72)発明者 鹿毛 剛 東京都中央区新川二丁目10番1号 麒麟麦 酒株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂の発泡したシ
    ートからなり、密度0.15〜0.5g/cc、結晶化
    度15%以下であることを特徴とする、熱可塑性ポリエ
    ステル樹脂製セパレートシート。
  2. 【請求項2】 破断点における伸長率が60%以上であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載の熱可塑性ポリエ
    ステル樹脂製セパレートシート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリエステル樹脂の25%以上
    が回収品であることを特徴とする、請求項1又は2に記
    載の熱可塑性ポリエステル樹脂製セパレートシート。
  4. 【請求項4】 数平均分子量が17,000以上の熱可
    塑性ポリエステル樹脂を押出機に供給し、押出機内で樹
    脂を溶融してこれに発泡剤を圧入し、ついでこの樹脂を
    押出機から低圧帯域へシート状に押し出して密度0.1
    5〜0.5g/ccの発泡シートとした直後に、表面が
    70℃以下のロールにより発泡シートを冷却して結晶化
    度を15%以下にすることを特徴とする、熱可塑性ポリ
    エステル樹脂製セパレートシートの製造方法。
  5. 【請求項5】 押し出して発泡シートとした直後に表面
    が120〜180℃の加熱されたロールによりシートの
    形を整えてのち、表面が70℃以下のロールによりシー
    トを冷却することを特徴とする、請求項4に記載の熱可
    塑性ポリエステル樹脂製セパレートシートの製造方法。
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Cited By (3)

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