JPH09290825A - 耐久性紙容器 - Google Patents

耐久性紙容器

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JPH09290825A
JPH09290825A JP10133196A JP10133196A JPH09290825A JP H09290825 A JPH09290825 A JP H09290825A JP 10133196 A JP10133196 A JP 10133196A JP 10133196 A JP10133196 A JP 10133196A JP H09290825 A JPH09290825 A JP H09290825A
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JP
Japan
Prior art keywords
paper
viscose
adhesive tape
paper container
container
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10133196A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kobayashi
▲ひろし▼ 小林
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10133196A priority Critical patent/JPH09290825A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙製容器の紙強度を粘着テープの剥離に耐え
得るよう高強度とすること、かつ再生使用できるように
すること。 【解決手段】 天然繊維などを不織布状等にした薄層体
にビスコース溶液を塗布・凝固処理したビスコース加工
薄層体を表面の少なくとも一部に用いた紙製容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーヨン紡糸に使
用されるいわゆるビスコース溶液を用いて補強された紙
に関し、特に繰り返し使用の可能な耐久性ある紙及びそ
れを用いた紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】紙製容器は、封筒、手提げ袋、紙器、あ
るいは段ボール箱等として、様々な形状のものが膨大な
量、日常的に使用されている。これらの紙製容器はほと
んどが一回のみの使い捨てであり、複数回の使用に耐え
る耐久性のあるものは少ない。この理由の一つとして
は、紙製容器が、多くの場合粘着テープで組立てあるい
は閉じて使用される点にある。紙は、表面の剥離強度や
引っ張り強度が小さいので、粘着テープをはがす時に表
面がはがれるか、紙自体が破れてしまい、結局複数回の
連続使用に耐えず廃棄される。
【0003】近年、使用済みの紙類は回収され、再生紙
として再利用されるようになってきた。しかし、古紙と
して回収される割合が高くなっても、再生紙の強度は再
生するたびに確実に低下し、また、再生処理に伴う廃棄
物の処理が必要である。従って、紙製容器はできるだけ
多数回使用できることが望ましい。紙の強度を上げるた
めに、合成繊維を混抄して疎水性を強くしたり、合成高
分子のフィルムとラミネーションした紙、或いは合成高
分子の乳化液を塗布して補強した紙が上市されている。
しかし、これらはいずれも合成高分子を使用するため
に、紙の再生対象となりにくい。さらに最終廃棄後セル
ロースの生分解性が阻害される問題点がある。
【0004】一方、レーヨン紡糸で使用するいわゆるビ
スコースで補強したビスコース加工紙は古い歴史を有
し、各種用途開発が行われている。たとえば、薫製用ハ
ム・ソーセージのファイブラスケーシング(特開平6−
312494号、特開平6−217678号、特開平6
3−296647号、USP3956539号)、繊維
等のコーティング(特開平1−33278号、特開昭6
2−141143号、特公昭48−6641号、特公昭
46−36488号、USP3278329号、USP
3889038号)、フィルター(BRA830140
3号)、テープ(特公昭56−3960号、特公昭54
−44016号)等の例がある。しかし、特殊な原紙例
えば和紙、薄い紙を使用し、紙の剥離強度に着目した例
はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】紙製容器の紙強度を粘
着テープの剥離に何回も耐えられるように高強度にする
こと、さらに最終的に紙製容器を紙として再生使用でき
るように、紙を天然由来の物で補強することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、特定のビスコース加工薄層体が課題を解決できる
ことを見いだし本発明を完成した。すなわち本発明は以
下の通りである。 1.天然繊維或いは再生繊維を不織布状或いは抄紙状に
した薄層体にビスコース溶液を塗布、凝固処理したビス
コース加工薄層体を、表面の少なくとも一部に用いた紙
容器。 2.紙容器表面の少なくとも粘着テープを張り付ける部
分に、ビスコース加工薄層体を有する1.記載の紙容
器。 3.ビスコース加工薄層体が、坪量20〜120g/m
2 のクラフト紙或いはサルファイト紙に、1〜30g/
2 のビスコースを塗布したビスコース加工紙である
1.または2.記載の紙容器。 4.紙容器が、段ボール箱、重袋あるいは封筒のいずれ
かである1.ないし3.記載の紙容器。
【0007】本発明にいう天然繊維とは、木材パルプ繊
維あるいは藁、綿、麻、ケナフ等の非木材パルプ繊維を
いう。再生繊維とは、木材パルプを溶解した液から紡糸
して得られる繊維をいう。ビスコースとは、いわゆるレ
ーヨン紡糸に使用される二硫化炭素及び水酸化ナトリウ
ムにセルロースを溶解せしめた溶液をいう。この溶液の
セルロース濃度は2.5〜8.5wt%、水酸化ナトリ
ウム濃度は1.5〜7wt%が望ましい。
【0008】ビスコースの塗布は、溶液を薄層体にロー
ル塗布するか、あるいは含浸した後ロール若しくはドク
ターナイフで厚みをだして行う。その後、5〜10wt
%の硫酸溶液に浸せきしセルロースを凝固させる。ビス
コースの塗布量は、繊維間の補強を達成するために1か
ら30g/m2 が必要である。下限以下では紙の補強効
果が発揮されず、上限以上では塗布層がフィルム状にな
り紙の可撓性が失われる。またコスト的にも不利であ
る。好ましい範囲は2から20g/m2 である。
【0009】紙製容器を作成するに当たり、ビスコース
加工紙は容器の表面全部に使用しても良いが、表面の一
部に使用する態様が望ましい。高い剥離強度が必要な部
分は全体の一部にすぎず、その部分のみに使用すれば、
目的を達するからである。また、コストの低減化の観点
からも望ましい。ビスコース加工紙は、容器を組み立て
たり、閉じたりする場合に粘着テープを貼り付ける部分
に使用することが必要である。このような部分において
開封時の表面剥離が生じるからである。ビスコース加工
紙を容器表面に張り付けるには、紙類を接着できる通常
の接着剤であれば何でも使用できるが、紙の再生使用、
最終廃棄後の生分解性を考慮すれば、天然糊、具体的に
はでんぷん糊が望ましい。またコーンスターチ糊、アク
リル変性コーンスターチ糊、ハイアミロースコーンスタ
ーチ、生分解性高分子糊も使用できる。
【0010】薄層体は、実用上の観点からクラフト紙も
しくはサルファイト紙が望ましい。薄層体の厚みは、坪
量換算で、クラフト紙或いはサルファイト紙の場合には
20から120g/m2 、さらに好ましくは30から6
0g/m2 である。和紙の場合は10から40g/
2 、さらに好ましくは10〜30g/m2 である。下
限より薄い場合は強度が不十分で安定的に製造すること
が困難となり、上限を越える場合はビスコース溶液が含
浸しにくく、また凝固も完全には行われにくくなる。こ
れらの薄層体を重ねあわせてビスコース加工することも
可能である。
【0011】紙製容器は、具体的には段ボール箱、重袋
または封筒の形態とすることが望ましい。いずれの場合
も組立あるいは閉じる場合に粘着テープを使用すること
が多く、そのような部分の剥離が生じなければ、本来容
器の強度は比較的高いことから容器の複数回使用が容易
となる。なお、本願にいう粘着テープには、梱包用の接
着テープのみならず、宛名書きなどに使用される粘着ラ
ベル類も含む。紙の構造破壊を生じる点では粘着テープ
の場合と同様だからである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下実施例により、発明の内容を
説明する。
【0013】
【実施例1】セルロース濃度6wt%、水酸化ナトリウ
ム濃度6wt%のビスコース溶液を調整し、坪量50g
/m2 の未さらしのクラフト紙に鉄製ロールで3.1g
/m 2 塗布した。つぎに7wt%の硫酸溶液に浸漬して
凝固せしめたあと、水洗、乾燥を行ってビスコース加工
クラフト紙を得た。
【0014】このビスコース加工クラフト紙を、幅5c
mで、ダンボール(Kライナー)の粘着テープを貼り付
ける端辺に液状のり(商品名:アラビックヤマト、ヤマ
ト(株)製)で貼りつけ、適当に乾燥させたあと、粘着
テープ(段ボール梱包用強粘着タイプ、ニチバン社製)
を貼り付けた。一週間後にテープを剥離したが、加工紙
の表面が段ボールから剥げることもなく、無傷で剥離で
きた。さらに10回剥離試験を繰り返したが、表面剥離
による構造破壊は生じなかった。
【0015】
【実施例2】坪量23g/m2 の和紙に13.7g/m
2 のビスコースを塗布・凝固処理したビスコース加工和
紙を実施例1と同様な方法で処理した。結果は実施例1
と同様であった。
【0016】
【発明の効果】紙製容器の表面が、粘着テープ剥離の時
に破損することがないので、何回も繰り返し使用可能で
ある。その際、粘着テープの接着強度も低下せずに維持
される。また何らかの原因で破損しても回収再生使用に
適し、最終廃棄のときも環境への負荷が少ない。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然繊維或いは再生繊維を不織布状或い
    は抄紙状にした薄層体にビスコース溶液を塗布、凝固処
    理したビスコース加工薄層体を、表面の少なくとも一部
    に用いた紙容器。
  2. 【請求項2】 紙容器表面の少なくとも粘着テープを貼
    り付ける部分に、ビスコース加工薄層体を有する請求項
    1記載の紙容器。
  3. 【請求項3】 ビスコース加工薄層体が、坪量20〜1
    20g/m2 のクラフト紙或いはサルファイト紙に、1
    〜30g/m2 のビスコースを塗布したビスコース加工
    薄層体である請求項1または2記載の紙容器。
  4. 【請求項4】 紙容器が、段ボール箱、重袋あるいは封
    筒である請求項1ないし3記載の紙容器。
JP10133196A 1996-04-23 1996-04-23 耐久性紙容器 Withdrawn JPH09290825A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017538044A (ja) * 2014-11-21 2017-12-21 インヴェンティア・アクチボラゲットInnventia Ab 処理パルプの製造方法
CN114960270A (zh) * 2022-05-31 2022-08-30 石狮市百隆包装有限公司 一种用于纸箱生产的成型机及纸箱生产工艺

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JP2017538044A (ja) * 2014-11-21 2017-12-21 インヴェンティア・アクチボラゲットInnventia Ab 処理パルプの製造方法
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