JPH0928982A

JPH0928982A - 洗濯機

Info

Publication number: JPH0928982A
Application number: JP7186860A
Authority: JP
Inventors: Katsuyuki Shimakage; 勝之島影; Kimihiko Nakamura; 公彦中村; Satoru Matsumoto; 悟松本
Original assignee: Toshiba Corp; Toshiba AVE Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp; Toshiba AVE Co Ltd
Priority date: 1995-07-24
Filing date: 1995-07-24
Publication date: 1997-02-04

Abstract

(57)【要約】【課題】表示装置の視認性の低下をもたらすことな
く、消費電力量を低減すること。【解決手段】外箱の上面にはｃｄｓセルが設けられて
おり、制御装置は、ｃｄｓセルからの照度信号が基準値
以下であることを検出すると、洗濯機の周囲が暗く、洗
濯機が操作される可能性がないと判断してＮＣＡＰ液晶
パネルをオフし、表示装置を非表示状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＮＣＡＰ液晶パネ
ルを利用して表示装置が構成された洗濯機に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】例えば脱水兼用洗濯機
には、「洗い」，「すすぎ」，「脱水」の各工程を順次
実行して洗濯運転を行ったり、標準コースを含む複数の
洗濯コースの中から所望のものを選択して自動的に実行
させる構成のものがある。この種の洗濯機においては、
複数の洗濯コースの種類表示や現在進行中の工程表示等
を行う表示装置が設けられており、近年では、ＮＣＡＰ
（ネオマチック曲線状整列位相）液晶パネルを利用して
表示装置を構成することに伴い、表示装置の薄形化を図
ることが行われている。

【０００３】この表示装置は、ＮＣＡＰ液晶パネルの裏
面に反射板を配置した構成になっており、ＮＣＡＰ液晶
に電圧が印加されていない状態では、入射光の散乱現象
あるいは吸収現象により光の通過を抑制する。また、電
圧が印加された状態では、上述の光の散乱量あるいは吸
収量が減少して光透過状態を呈する。従って、電圧が印
加された状態では、反射板により反射された光を外部か
ら目視できるので、表示機能を果たすことになる。

【０００４】この構成の場合、ＮＣＡＰ液晶に一定レベ
ルの電圧を常時印加し、表示装置を一定光度で常時作動
させることが考えられているが、この構成では電力消費
量が多くなってしまう。また、表示装置に補光用の発光
ダイオードを設けることが考えられているが、この場合
でも、ＮＣＡＰ液晶および発光ダイオードの双方に一定
レベルの電圧を常時印加し、両者を一定光度で常時作動
させると、電力消費量が多くなってしまう。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、表示装置の視認性の低下をもたらす
ことなく、電力消費量を低減できる洗濯機を提供するこ
とである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の洗濯機
は、ＮＣＡＰ液晶パネルを利用して構成され、洗濯運転
に関連する表示動作を行う表示装置と、洗濯機本体が置
かれた雰囲気照度を検出する照度検出手段と、前記ＮＣ
ＡＰ液晶パネルをオンオフすることに伴い、前記表示装
置を表示状態および非表示状態間で切換える制御手段と
を備え、この制御手段が、前記照度検出手段の検出結果
が基準値以下であるときには前記表示装置を非表示状態
に切換えるところに特徴を有する。

【０００７】上記手段によれば、洗濯機本体が置かれた
雰囲気照度が基準値以下になると、ＮＣＡＰ液晶パネル
がオフされる。従って、洗濯機本体の周囲が暗く、洗濯
機が操作される可能性がない場合には表示装置が非表示
状態に切換えられることになるので、表示装置の視認性
が低下することなく、電力消費量が低減される。

【０００８】請求項２記載の洗濯機は、制御手段が、照
度検出手段の検出結果が基準値以下であるときには所定
の遅延時間を持って表示装置を非表示状態に切換えると
ころに特徴を有する。上記手段によれば、照度検出手段
の前を物体が横切る等して照度が一瞬低下しても、所定
の遅延時間内に正確な雰囲気照度が再検出されるので、
雰囲気照度の誤検出が防止される。

【０００９】請求項３記載の洗濯機は、ＮＣＡＰ液晶パ
ネルを利用して構成され、洗濯運転に関連する表示動作
を行う表示装置と、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度を
検出する照度検出手段と、この照度検出手段の検出結果
に応じて前記ＮＣＡＰ液晶パネルに対する電圧印加量を
調整する制御手段とを備えたところに特徴を有する。上
記手段によれば、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度に応
じてＮＣＡＰ液晶パネルに対する電圧印加量が調整され
る。従って、雰囲気照度に応じて、表示装置の表示が読
取れる程度に光度が調整されるので、視認性の低下をも
たらすことなく、電力消費量が低減される。

【００１０】請求項４記載の洗濯機は、ＮＣＡＰ液晶パ
ネルを利用して構成され、洗濯運転に関連する表示動作
を行う表示装置と、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度を
検出する照度検出手段と、前記表示装置を補光する補光
手段と、前記照度検出手段の検出結果に応じて前記補光
手段の発光量を調整する制御手段とを備えたところに特
徴を有する。上記手段によれば、洗濯機本体が置かれた
雰囲気照度に応じて補光手段の発光量が調整される。従
って、雰囲気照度に応じて、表示装置の表示が読取れる
程度に表示装置の補光量が調整されるので、視認性の低
下をもたらすことなく、電力消費量が低減される。

【００１１】請求項５記載の洗濯機は、補光手段が多色
発光ダイオードからなり、制御手段が、照度検出手段の
検出結果が基準値を上回るときには補光手段をオフし、
照度検出手段の検出結果が基準値以下であるときには、
洗濯動作の進行状態に合わせて補光手段の点灯色を変化
させるところに特徴を有する。上記手段によれば、洗濯
機本体が置かれた雰囲気照度が基準値以下であるときに
は、洗濯動作の進行状態に合わせて多色発光ダイオード
の点灯色が変化するので、周囲の暗さに影響されず、洗
濯工程の移行が容易に認識される。

【００１２】請求項６記載の洗濯機は、表示装置が自己
発光部を備えているところに特徴を有する。上記手段に
よれば、自己発光部がＮＣＡＰ液晶パネルとは別個に発
光することに伴い、周囲の暗さに影響されず、自己発光
部の表示が見易くなる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１実施例を図１
ないし図７に基づいて説明する。尚、本実施例は、脱水
兼用の全自動洗濯機に本発明を適用したものである。ま
ず、図２において、洗濯機本体に相当する外箱１の上部
にはプラスチック製のトップカバー２が装着されてい
る。このトップカバー２には二つ折り形の蓋３が設けら
れており、蓋３を開閉することに伴い、図示しない洗濯
物出入れ口が開閉される。

【００１４】トップカバー２には、蓋３の前側に位置し
てプラスチック製の操作パネル４が取付けられている。
そして、操作パネル４には、図５に示すように、ケース
部４ａが形成され、このケース部４ａには表示装置５が
設けられている。この表示装置５は、ケース部４ａの上
面開口部を閉鎖するオーバーレイ６と、図３に示すＮＣ
ＡＰ（ネオマチック曲線状整列位相）液晶パネル７と、
ＮＣＡＰ液晶パネル７の裏面に配設された反射板８とか
ら構成されたものであり、ＮＣＡＰ液晶パネル７は、透
明接着剤によってオーバーレイ６に接着されている。

【００１５】オーバーレイ６は、インサート成形により
操作パネル４に一体化されたものであり、オーバーレイ
６には、図６に示すように、洗濯コースの種類表示，現
在進行中の工程表示，残り時間表示等を行うための複数
の表示部９が印刷されている。また、ＮＣＡＰ液晶パネ
ル７は、図３に示すように、透明な複数の個別電極膜７
ａ（１枚のみ図示する）と透明な一枚の共通電極膜７ｂ
との間にＮＣＡＰ液晶材料７ｃを挟み込んだ形態になっ
ており、各個別電極７ａは表示部９の裏側に配置されて
いる。また、反射板８は半透明材料により形成されたも
のであり、光透過性を有している。

【００１６】そして、透明電極膜７ａおよび透明電極７
ｂ間に電圧が印加されていない場合には、図４の（ａ）
に示すように、ＮＣＡＰ液晶材料７ｃ中の液晶セルＬＳ
郡が相対的にフリーな状態を呈する。これにより、入射
光の散乱現象（適当な材料を組合わせた場合には入射光
の吸収現象）が生じ、光の通過が抑制される。従って、
反射板８での光反射量が減少して反射板８部分が薄暗く
なり、表示部９が暗い非表示状態を呈する。

【００１７】これに対して、透明電極膜７ａおよび透明
電極７ｂ間に電圧が印加された場合には、図４の（ｂ）
に示すように、液晶セルＬＳ郡が整列状態を呈する。こ
れにより、上述の光散乱量（あるいは吸収量）が減少
し、光通過状態を呈する。従って、反射板８での反射光
量が増大して反射板８部分が明るくなり、表示部９が明
るい表示状態を呈する。従って、複数の透明電極膜７ａ
に対して選択的に電源を印加することに伴い、複数の表
示部９が選択的に表示されることになる。

【００１８】表示装置５の反射板８の裏面には、図６に
示すように、所定の表示部９の裏側に位置してメンブレ
ンスイッチ１０の単位スイッチが添設され、各メンブレ
ンスイッチ１０の裏側には、図３に示すように、補強用
の金属導体１１が装着されている。そして、表示装置５
の表示部９を押圧操作すると、ＮＣＡＰ液晶パネル７お
よび反射板８が撓んで該表示部９の裏側に位置するメン
ブレンスイッチ１０の単位スイッチがオンされる。尚、
図３の符号１１ａは紫外線バリアフィルムである。

【００１９】図５の受け板１２には下側へ突出する周壁
１２ａが形成されている。そして、この周壁１２ａには
複数の突起１２ｂが所定間隔を存して形成されており、
受け板１２は、各突起１２ｂがケース部４ａに係合する
ことに伴いケース部４ａの内側に固定され、ＮＣＡＰ液
晶パネル７および反射板８は、受け板１２とオーバーレ
イ６との間で挟み込まれるようにして固定されている。

【００２０】受け板１２の周壁１２ａには回路基板１３
が取付けられ、この回路基板１３には、図７に示すよう
に、制御手段に相当する制御装置１４が実装されてい
る。この制御装置１４はマイクロコンピュータを主体に
構成されたものであり、制御装置１４には、メンブレン
スイッチ１０および表示装置５のＮＣＡＰ液晶パネル７
が接続されている。そして、制御装置１４は、メンブレ
ンスイッチ１０の操作内容に応じて、複数の透明電極膜
７ａに対して選択的に電源を印加することに伴い、複数
の表示部９を選択的に表示し、複数の洗濯コースの種類
表示や現在進行中の工程表示等を行う。

【００２１】尚、符号１５は表示装置５を駆動する液晶
ドライバである。この液晶ドライバ１５には、交流電圧
を発生する電源回路１５ａが接続されており、ＮＣＡＰ
液晶パネル７には、電源回路１５ａから液晶ドライバ１
５を介して電源が与えられる。また、符号１５ｂは、液
晶ドライバ１５からＮＣＡＰ液晶パネル７の各個別電極
７ａに電源を供給するための電源線（ピクセル）、符号
１５ｃは、液晶ドライバ１５からＮＣＡＰ液晶パネル７
の共通電極７ｂに電源を供給するための電源線（コモ
ン）である。

【００２２】制御装置１４には照度検出手段に相当する
ｃｄｓセル１６が接続されている。このｃｄｓセル１６
は、図２に示すように、外箱１の上面に設けられたもの
であり、洗濯機が置かれた雰囲気照度を検出し、検出照
度に応じた電圧信号を制御装置１４に出力する。そし
て、制御装置１４は、ｃｄｓセル１６からの照度信号に
基づいてＮＣＡＰ液晶パネル７をオンオフ制御し、表示
装置５を表示状態および非表示状態間で切換える。

【００２３】ケース部４ａ内には、図５に示すように、
防湿材１７が注入されている。この防湿材１７はウレタ
ン樹脂からなるものであり、表示装置５，受け板１２，
回路基板１３を封じ込めて防湿している。また、トップ
カバー２には、操作パネル４の下方に位置してケース部
２ａが形成されており、このケース部２ａ内には回路基
板１８が配設されている。この回路基板１８は、洗濯運
転制御用の電子部品１８ａ等が実装されたものであり、
防湿材１７により封じ込められて防湿されている。

【００２４】受け板１２の下面には遮光壁１２ｃが形成
されている。この遮光壁１２ｃは、図６に示す複数の表
示部９のうち「脱水」，「すすぎ」，「洗い」，「予
約」の文字部分の外側を囲むように設けられたものであ
り、回路基板１３には、図５に示すように、遮光壁１２
ｃで囲まれた照明室１９内に位置して複数の発光ダイオ
ード２０（補光手段に相当する）が実装されている。そ
して、照明室１９内には透明アクリルからなる導光部材
２１が収容されており、複数の発光ダイオード２０が発
光すると、その光が導光部材２１により拡散され、「脱
水」，「すすぎ」，「洗い」，「予約」の文字部分（残
り時間表示部分も含む）が均一に補光される。尚、図６
の二点鎖線αは、複数の発光ダイオード２０により補光
される補光領域である。

【００２５】遮光壁１２ｃの下端面と回路基板１３との
間の隙間寸法は、遮光壁１２ｃの下端面を平坦化するこ
とにより、０．１〜０．２ｍｍ程度に設定されている。
これにより、照明室１９の外側に防湿材１７を注入する
にあたって、防湿材１７の原液が照明室１９内に侵入し
ないようになっている。

【００２６】操作パネル４には、図２に示すように、表
示装置５の隣接部分に位置して電源投入用の「入」スイ
ッチ２２，電源遮断用の「切」スイッチ２３が設けられ
ており、図７に示すように、制御装置１４には「入」ス
イッチ２２，「切」スイッチ２３の他に、蓋３の開閉に
応動する蓋スイッチ２４，槽内の水位を検出する水位セ
ンサ２５，電源検知回路２６からの各信号が入力される
ようになっている。

【００２７】また、洗濯運転用のモータ２７，排水弁２
８，給水弁２９は、交流電源３０からリレースイッチ３
１および駆動回路３２を介して通電されるものであり、
制御装置１４は、メンブレンスイッチ１０，蓋スイッチ
２４，水位センサ２５，電源検知回路２６からの入力信
号および予め設定されたプログラムに基づいて、リレー
スイッチ３１のオンオフ制御，駆動回路３２を通じたモ
ータ２７，排水弁２８，給水弁２９のオンオフ制御を行
うことになる。

【００２８】尚、電源検知回路２６は、リレースイッチ
３１のオン状態（モータ２７，排水弁２８，給水弁２９
に対して駆動回路３２を介して通電可能な状態）で、電
源投入検知信号を発生して制御装置１４に与えるもので
ある。また、直流電源回路３３は、交流電源３０から降
圧トランス３４を介して通電されるようになっており、
その安定化電源出力を制御装置１４および複数の発光ダ
イオード２０に与えるものである。

【００２９】次に上記構成の作用について説明する。ま
ず、図１において、「入」スイッチ２２がオンされる
と、制御装置１４はステップＳ１へ移行し、ｃｄｓセル
１６からの照度信号ＶＬを検出する。そして、ステップ
Ｓ２へ移行し、照度信号ＶＬを基準値Ｖｏと比較する。
尚、基準値Ｖｏは、制御装置１４に予め記憶された値で
あり、３ルックス（本の文字がかろうじて読取れる程度
の明るさ，洗濯機の周囲に人が居ない照度，仮に人が居
ても補光なしではＮＣＡＰ出力をオンしても認識できな
照度）に設定されている。

【００３０】ここで、洗濯機が置かれた雰囲気照度が暗
い場合、制御装置１４は、ステップＳ２で「照度信号Ｖ
Ｌ≦基準値Ｖｏ」を検出してステップＳ３へ移行し、ス
テップＳ２およびＳ３を繰返すことにより、１分間待機
する。そして、１分経過すると、ステップＳ３からＳ４
へ移行し、表示装置５のＮＣＡＰ液晶パネル７をオフす
ることにより、表示装置５を非表示状態にした後、ステ
ップＳ５へ移行する。尚、制御装置１４は、ステップＳ
２およびＳ３を繰返すうちに「照度信号ＶＬ＞基準値Ｖ
Ｏ」を検出すると、後述のステップＳ６へ移行する。

【００３１】制御装置１４は、ステップＳ５へ移行する
と、「切」スイッチ２３の操作の有無を判断する。そし
て、「切」スイッチ２３が操作されていない場合には、
ステップＳ１へ復帰し、ステップＳ１〜Ｓ５を繰返す。
また、「切」スイッチ２３が操作された場合には処理動
作を終了する。

【００３２】これに対して、洗濯機が置かれた雰囲気照
度が明るい場合、制御装置１４は、ステップＳ２で「照
度信号ＶＬ＞基準値ＶＯ」を検出してステップＳ６へ移
行し、表示指令の有無を判断する。そして、表示指令が
有る場合には、ステップＳ７へ移行し、該表示指令に従
って所定の個別電極７ａおよび共通電極７ｂ間に電圧を
印加し、所定の表示部９を点灯（または点滅）させて表
示状態にした後、ステップＳ７からＳ５へ移行する。ま
た、表示指令が無い場合には、ステップＳ６からＳ４へ
移行し、表示装置５を非表示状態にした後、ステップＳ
５へ移行する。

【００３３】尚、制御装置１４は、ステップＳ４でＮＣ
ＡＰ液晶パネル７をオフすると、複数の発光ダイオード
２０もオフする。また、ステップＳ７でＮＣＡＰ液晶パ
ネル７をオンすると、複数の発光ダイオード２０もオン
する。

【００３４】上記実施例によれば、外箱１の雰囲気照度
が基準値Ｖｏ以下である場合にＮＣＡＰ液晶パネル７を
オフした。従って、洗濯機が置かれた雰囲気照度が暗
く、洗濯機が操作される可能性がない場合には表示装置
５を非表示状態に切換えることができる。このため、表
示装置５の視認性の低下をもたらすことなく、消費電力
量が低減される。これと共に、ＮＣＡＰ液晶パネル７に
対する通電時間が減少するので、ＮＣＡＰ液晶パネル７
に作用するストレスが低減され、その結果、表示装置５
の信頼性が向上する。

【００３５】また、ｃｄｓセル１６の照度信号ＶＬが基
準値Ｖｏ以下である場合には１分の遅延時間を持って表
示装置５を非表示状態に切換えた。従って、ｃｄｓセル
１６の前を物体が横切る等して照度が一瞬低下しても、
１分の遅延時間内に正確な雰囲気照度が再検出される。
このため、雰囲気照度の検出ミスがなくなるので、表示
装置５が不用意に非表示状態に切換えられることが防止
される。

【００３６】また、ＮＣＡＰ液晶パネル７のオフ時に
は、発光ダイード２０からの投射光がＮＣＡＰ液晶パネ
ル７を透過することができず、補光効果がない。これに
対して本実施例は、ＮＣＡＰ液晶パネル７のオフ時に発
光ダイード２０をオフしたので不要に電力が消費される
ことがなくなり、その結果、消費電力量が一層低減され
る。

【００３７】次に本発明の第２実施例を図８ないし図１
０に基づいて説明する。尚、上記第１実施例と同一の部
材については同一の符号を付して説明を省略し、以下、
異なる部材についてのみ説明を行う。まず、図８におい
て、「入」スイッチ２２がオンされると、制御装置１４
は、ステップＳ１１へ移行し、ｃｄｓセル１６からの照
度信号ＶＬを検出する。そして、ステップＳ１２へ移行
し、表示指令の有無を判断する。

【００３８】ここで、表示指令が無い場合、制御装置１
４はステップＳ１２からＳ１３へ移行し、表示装置５の
ＮＣＡＰ液晶パネル７に対する印加電圧を「０」に設定
し、表示装置５を非表示状態にする。この後、ステップ
Ｓ１４へ移行し、「切」スイッチ２３の操作の有無を判
断する。そして、「切」スイッチ２３が操作されていな
い場合には、ステップＳ１１へ復帰し、ステップＳ１１
〜Ｓ１４を繰返す。また、「切」スイッチ２３が操作さ
れた場合には処理動作を終了する。尚、制御装置１４
は、ＮＣＡＰ液晶パネル７のオフ時に複数の発光ダイオ
ード２０をオフすることにより、無駄な電力消費量を低
減する。

【００３９】これに対して、表示指令が有る場合、制御
装置１４はステップＳ１２からＳ１５へ移行し、照度信
号ＶＬがＬ１（＝２０ルックス）以下であるかを判断す
る。そして、「ＶＬ≦Ｌ１（＝２０ルックス）」である
場合には、ステップＳ１６へ移行し、表示指令に従って
所定の個別電極７ａおよび共通電極７ｂ間に「Ｖ１（＝
３２Ｖ）」の電圧を印加した後、ステップＳ１４へ移行
する。

【００４０】図９は、ＮＣＡＰ液晶パネル７に対する印
加電圧ＶとＮＣＡＰ液晶パネル７の透過度との関係を示
すものである。同図に示すように、ＮＣＡＰ液晶パネル
７に対する印加電圧がＶ１（＝３２Ｖ）である場合、Ｎ
ＣＡＰ液晶パネル７の透過度が９２％と高いため、表示
装置５の所定の表示部９が高輝度で点灯（または点滅）
する。

【００４１】制御装置１４は、図８のステップＳ１５で
「ＶＬ＞Ｌ１」を判断すると、ステップＳ１７へ移行
し、照度信号ＶＬがＬ２（＝１００ルックス）以下であ
るかを判断する。そして、「ＶＬ≦Ｌ２（＝１００ルッ
クス）」である場合には、ステップＳ１８へ移行し、表
示指令に従って所定の個別電極７ａおよび共通電極７ｂ
間に「Ｖ２（＝２０Ｖ）」の電圧を印加した後、ステッ
プＳ１４へ移行する。この場合、図９に示すように、Ｎ
ＣＡＰ液晶パネル７の透過度が７５％とやや高いため、
所定の表示部９がやや高輝度で点灯（または点滅）す
る。

【００４２】制御装置１４は、図８のステップＳ１７で
「ＶＬ＞Ｌ２」を判断すると、ステップＳ１９へ移行
し、表示指令に従って所定の個別電極７ａおよび共通電
極７ｂ間に「Ｖ３（＝１０Ｖ）」の電圧を印加した後、
ステップＳ１４へ移行する。この場合、図９に示すよう
に、ＮＣＡＰ液晶パネル７の透過度が３０％と低いた
め、表示装置５の表示部９が低輝度で点灯（または点
滅）する。

【００４３】尚、制御装置１４は、ＮＣＡＰ液晶パネル
７のオン時には複数の発光ダイオード２０に対して一定
レベルの電圧を印加し、表示装置５を一定光度で補光し
ている。また、制御装置１４は、図１０に示すように、
電源回路１５ａを制御することに伴い、電源回路１５ａ
から液晶ドライバ１５を介してＮＣＡＰ液晶パネル７に
電源０，Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３を供給する。

【００４４】上記実施例によれば、洗濯機が置かれた雰
囲気照度が暗くなると、ＮＣＡＰ液晶パネル７に対する
電圧印加量を増大させて表示装置５の表示を明るくし、
洗濯機が置かれた雰囲気照度が明るくなると、ＮＣＡＰ
液晶パネル７に対する電圧印加量を減少させて表示装置
５の表示を暗くした。このため、洗濯機が置かれた雰囲
気照度に応じて、表示装置５の表示が読取れる程度に表
示装置５の光度が調整されるので、表示装置５の視認性
の低下をもたらすことなく、消費電力量が低減される。
これと共に、ＮＣＡＰ液晶パネル７に対する通電量が減
少するので、ＮＣＡＰ液晶パネル７に作用するストレス
が低減され、その結果、表示装置５の信頼性が向上す
る。

【００４５】次に本発明の第３実施例を図１１および図
１２に基づいて説明する。尚、上記第１実施例と同一の
部材については同一の符号を付して説明を省略し、以
下、異なる部材についてのみ説明を行う。「入」スイッ
チ２２がオンされると、制御装置１４は、図１１のステ
ップＱ１へ移行し、ｃｄｓセル１６からの照度信号ＶＬ
を検出する。そして、ステップＱ２へ移行し、照度信号
ＶＬが１０ルックス以下であるかを判断する。

【００４６】ここで、「ＶＬ＞１０ルックス」である場
合、制御装置１４はステップＱ２からＱ３へ移行し、各
発光ダイオード２０に対する印加電圧を「０」に設定
し、各発光ダイオード２０を非発光状態にする。この
後、ステップＱ４へ移行し、「切」スイッチ２３の操作
の有無を判断する。そして、「切」スイッチ２３が操作
されていない場合には、ステップＱ１へ復帰し、ステッ
プＱ１〜Ｑ４を繰返す。また、「切」スイッチ２３が操
作された場合には処理動作を終了する。

【００４７】これに対して「ＶＬ≦１０ルックス」であ
る場合、制御装置１４はステップＱ２からＱ５へ移行
し、照度信号ＶＬが６ルックス以下であるかを判断す
る。そして、「ＶＬ＞６ルックス」である場合には、ス
テップＱ６へ移行し、各発光ダイオード２０に５ｍＡの
電流を流した後、ステップＱ４へ移行する。

【００４８】図１２は、発光ダイオード２０に流れる電
流値（ｍＡ）と発光ダイオード２０の発光量（ｍｏｄ）
との関係を示すものである。同図に示すように、発光ダ
イオード２０に流れる電流値が５ｍＡである場合、発光
ダイオード２０が２ｍｏｄ程度の光度で発光し、表示装
置５の所定の表示部９が弱光量で補光される。尚、発光
ダイオード２０は、２０ｍＡで９．６ｍｏｄの光度を有
するものであり、具体的には、株式会社スタンレー鶴岡
製作所製の品名ＭＡＹ２２７２Ｓが使用されている。

【００４９】制御装置１４は、図１１のステップＱ５で
「ＶＬ≦６ルックス」を判断すると、ステップＱ７へ移
行し、照度信号ＶＬが３ルックス以下であるかを判断す
る。そして、「ＶＬ＞３ルックス」である場合には、ス
テップＱ８へ移行し、各発光ダイオード２０に１０ｍＡ
の電流を流した後、ステップＱ４へ移行する。この場
合、図１２に示すように、発光ダイオード２０が４．５
ｍｏｄ程度の光度で発光するため、表示装置５の所定の
表示部９が中光量で補光される。

【００５０】制御装置１４は、図１１のステップＱ７で
「ＶＬ≦３ルックス」を判断すると、ステップＱ９へ移
行し、各発光ダイオード２０に２０ｍＡの電流を流した
後、ステップＱ４へ移行する。この場合、図１２に示す
ように、発光ダイオード２０が９．６ｍｏｄの光度で発
光するため、表示装置５の所定の表示部９が強光量で補
光される。

【００５１】尚、各発光ダイオード２０と直流電源回路
３３との間には複数の抵抗が介挿されており、制御装置
１４は、前記複数の抵抗を選択的に有効化することに伴
い、発光ダイオード２０に流れる電流値を選択する。ま
た、制御装置１４は、「入」スイッチ２２の投入に伴
い、表示指令に従ってＮＣＡＰ液晶パネル７をオンし、
表示装置５を常時表示状態にしている。

【００５２】上記実施例によれば、洗濯機が置かれた雰
囲気照度が暗くなると、発光ダイオード２０の発光量を
増大させて表示装置５の補光量を増大させた。また、洗
濯機が置かれた雰囲気照度が明るくなると、発光ダイオ
ード２０の発光量を減少させて表示装置５の補光量を減
少させた。このため、洗濯機が置かれた雰囲気照度に応
じて、表示装置５の表示が読取れる程度に表示装置５の
補光量が調整されるので、表示装置５の視認性の低下を
もたらすことなく、消費電力量が低減されることにな
る。

【００５３】次に本発明の第４実施例を図１３ないし図
１５に基づいて説明する。尚、上記第３実施例と同一の
部材については同一の符号を付して説明を省略し、以
下、異なる部材についてのみ説明を行う。まず、図１４
において、制御装置１４のポートＡ，Ｂには、バッファ
ＩＣ３５を介して多色発光ダイオード３６のアノード端
子が接続され、多色発光ダイオード３６のカソード端子
はトランジスタ３７を介して制御装置１４のポートＣに
接続されている。

【００５４】この多色発光ダイオード３６は第１〜第３
実施例の発光ダイオード２０に換えて用いられたもので
あり、発光色が赤色の発光ダイオード３６ａおよび発光
色が緑色の発光ダイオード３６ｂからなり、図６の補光
領域αを補光する。尚、表示装置５の反射板８は薄白色
をなしており、ＮＣＡＰ液晶パネル７のオン時には、多
色発光ダイオード３６の発光色により補光領域αが補光
されることになる。

【００５５】次に上記構成の作用について説明する。制
御装置１４は、「入」スイッチ２２がオンされると、図
１３のステップＱ１１へ移行し、ｃｄｓセル１６からの
照度信号ＶＬを検出する。そして、ステップＱ１２へ移
行し、表示指令の有無を判断する。ここで、表示指令が
無い場合、制御装置１４はステップＱ１２からＱ１３へ
移行し、図１５に示すように、ポート出力Ａ〜Ｃをロウ
レベルにする。これにより、各多色発光ダイオード３６
をオフした後、ステップＱ１４へ移行する。

【００５６】これに対して表示指令が有る場合、制御装
置１４はステップＱ１２からＱ１５へ移行し、照度信号
ＶＬが基準値Ｖｏ（＝１０ルックス）以下であるかを判
断する。そして、「ＶＬ＞Ｖｏ」である場合には、ステ
ップＱ１３へ移行し、各多色発光ＬＥＤ３６をオフして
ステップＱ１４へ移行する。

【００５７】制御装置１４は、ステップＱ１５で「ＶＬ
≦Ｖｏ」を判断すると、ステップＱ１６へ移行し、「洗
い工程実行中」であるかを判断し、「洗い工程実行中」
である場合には、ステップＱ１７へ移行する。そして、
図１５に示すように、ポート出力ＡおよびＣをハイレベ
ルにした後、ステップＱ１４へ移行する。すると、多色
発光ダイオード３６の一方の発光ダイオード３６ａに電
源が供給され、多色発光ダイオード３６が赤色に点灯す
ることにより、表示装置５の補光領域αが赤色に補光さ
れる。

【００５８】制御装置１４は、図１３のステップＱ１６
で「洗い工程実行中」ではないと判断すると、ステップ
Ｑ１８へ移行し、「すすぎ工程実行中」であるかを判断
する。そして、「すすぎ工程実行中」である場合にはス
テップＱ１９へ移行し、図１５に示すように、ポート出
力Ａ〜Ｃをハイレベルにした後、ステップＱ４へ移行す
る。すると、多色発光ダイオード３６の両発光ダイオー
ド３６ａおよび３６ｂに電源が供給され、多色発光ダイ
オード３７がだいだい色に点灯することにより、表示装
置５の補光領域αがだいだい色で補光される。

【００５９】制御装置１４は、ステップＱ１８で「すす
ぎ工程実行中」ではない（即ち、脱水工程実行中）と判
断すると、ステップＱ２０へ移行する。そして、図１５
に示すように、ポート出力Ｂ〜Ｃをハイレベルにした
後、ステップＱ１４へ移行する。すると、多色発光ダイ
オード３６の他方の発光ダイオード３６ｂに電源が供給
され、多色発光ダイオード３６が緑色に点灯することに
より、表示装置５の補光領域αが緑色に補光される。
尚、制御装置１４は、「入」スイッチ２２の投入に伴
い、表示指令に従ってＮＣＡＰ液晶パネル７をオンし、
表示装置５を常時表示状態にしている。

【００６０】上記実施例によれば、ｃｄｓセル１６から
の照度信号ＶＬが基準値を上回るときには多色発光ダイ
オード３６をオフし、基準値以下であるときには多色発
光ダイオード３６をオンした。従って、視認性の低下を
もたらすことなく、消費電力量が低減される。また、Ｎ
ＣＡＰ液晶パネル７の場合、照度が暗いと補光のない部
分が認識できず、単に７セグメント部分（時間表示部
分）を補光したのでは、残り時間は認識できても現在の
洗濯工程が分かり難いという事情がある。これに対して
本実施例は、７セグメント部分を補光する補光色が変化
するので、洗濯工程が一目で認識される。

【００６１】尚、上記第４実施例においては、ｃｄｓセ
ル１６の検出信号ＶＬが基準値Ｖｏ以下になると、多色
発光ダイオード３６の点灯色を一定光度で変化させる構
成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、
検出信号ＶＬの大きさに応じて多発光ダイオード３７の
電流値を変化させ、点灯色の光度を調整する構成として
も良い。

【００６２】次に本発明の第５実施例を図１６に基づい
て説明する。尚、上記第１実施例と同一の部材について
は同一の符号を付して説明を省略し、以下、異なる部材
についてのみ説明を行う。

【００６３】操作パネル４には第１のケース３８が取付
けられている。この第１のケース３８の上面部には浅底
の凹部３８ａが形成されており、この凹部３８ａには、
表示装置５のＮＣＡＰ液晶パネル７，反射板８，メンブ
レンスイッチ１０，金属板１１等を積層してなる積層体
が固定されている。また、第１のケース３８の上面には
表示装置５のオーバーレイ６が設けられており、凹部３
８ａの上面開口部はオーバーレイ６により閉鎖されてい
る。

【００６４】第１のケース３８の内部には回路基板１３
が固定されている。そして、この回路基板１３には自己
発光部３９が実装されている。この自己発光部３９は複
数の発光ダイオードを７セグメント形に配列してなるも
のであり、制御装置１４に接続されている。そして、制
御装置１４は、自己発光部３９の各発光ダイオードをオ
ンオフ制御することに伴い、残り時間，洗剤量，使用水
量等の数値表示を行う。また、第１のケース３８には第
２のケース４０が取付けられており、第２のケース４０
には回路基板１８が固定されている。尚、符号４１はタ
イマーケース，４２はコンパネ，４３はＦＰＣである。

【００６５】上記実施例によれば、表示部９のうち残り
時間表示のような７セグメント部分をＮＣＡＰ液晶パネ
ル７から構成すると、所定範囲にセグメントが集中する
ため、パターン間が狭くなり、表示が見難くなるという
事情がある。これに対して、７セグメント部分を自己発
光部３９から構成しているので、雰囲気照度が暗い場合
でも残り時間が見易くなる。

【００６６】尚、上記第５実施例においては、数値表示
部（７セグメント部分）を自己発光部３９から構成した
が、これに限定されるものではなく、パターン間が狭く
なって表示が見難くなる虞れがある部分を自己発光部に
より構成すれば良い。

【００６７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の洗濯機は以下の効果を奏する。請求項１記載の手段に
よれば、洗濯機が操作される可能性がない場合には表示
装置を非表示状態に切換えることができる。このため、
視認性の低下をもたらすことなく、消費電力量が低減さ
れる。これと共に、ＮＣＡＰ液晶パネルに対する通電時
間が減少するので、ＮＣＡＰ液晶パネルに作用するスト
レスが低減され、その結果、表示装置の信頼性が向上す
る。

【００６８】請求項２記載の手段によれば、照度検出手
段の前を物体が横切る等して照度が一瞬低下した場合で
も、正確な雰囲気照度を検出できる。このため、雰囲気
照度の検出ミスがなくなるので、表示装置が不用意に非
表示状態に切換えられることが防止される。請求項３記
載の手段によれば、表示装置の表示が読取れる程度に表
示装置の光度を調整できる。このため、視認性の低下を
もたらすことなく、消費電力量が低減される。これと共
に、ＮＣＡＰ液晶パネルに対する通電量が減少するの
で、ＮＣＡＰ液晶パネルに作用するストレスが低減さ
れ、その結果、表示装置の信頼性が向上する。

【００６９】請求項４記載の手段によれば、表示装置の
表示が読取れる程度に表示装置の補光量を調整できる。
このため、表示装置の視認性の低下をもたらすことな
く、消費電力量が低減される。請求項５記載の手段によ
れば、洗濯動作の進行状態に合わせて多色発光ダイオー
ドの点灯色を変化させることができるので、周囲が暗く
ても洗濯動作が実行中あることが容易に認識される。請
求項６記載の手段によれば、ＮＣＡＰ液晶パネルとは別
個に自己発光部を発光させることができるので、雰囲気
照度が暗い場合でも表示が見易くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示すフローチャート

【図２】洗濯機の外観を示す斜視図

【図３】表示装置およびメンブレンスイッチ部分の断面
構造を示す図

【図４】ＮＣＡＰ液晶の動作原理を示す図

【図５】操作パネル部分を示す縦断面図

【図６】ＮＣＡＰ液晶表示装置を示す図

【図７】電気的構成を示す図

【図８】本発明の第２実施例を示す図１相当図

【図９】ＮＣＡＰ液晶に対する電圧印加量と透過度との
関係を示す図

【図１０】要部の電気的構成を示す図

【図１１】本発明の第３実施例を示す図１相当図

【図１２】発光ダイオードに流れる電流値と光度との関
係を示す図

【図１３】本発明の第４実施例を示す図１相当図

【図１４】多色発光ダイオードの接続状態を示す図

【図１５】多色発光ダイオードの発光色を変化させるた
めの原理を示す図

【図１６】本発明の第５実施例を示す図５相当図

【符号の説明】

１は外箱（洗濯機本体）、５は表示装置、７はＮＣＡＰ
液晶パネル、１６はｃｄｓセル（照度検出手段）、１４
は制御装置（制御手段）、２０は発光ダイオード（補光
手段）、３６は多色発光ダイオード（補光手段）、３９
は自己発光部を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者松本悟名古屋市西区名西二丁目33番10号東芝エー・ブイ・イー株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ＮＣＡＰ液晶パネルを利用して構成さ
れ、洗濯運転に関連する表示動作を行う表示装置と、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度を検出する照度検出手
段と、前記ＮＣＡＰ液晶パネルをオンオフすることに伴い、前
記表示装置を表示状態および非表示状態間で切換える制
御手段とを備え、この制御手段は、前記照度検出手段の検出結果が基準値
以下であるときには前記表示装置を非表示状態に切換え
ることを特徴とする洗濯機。
【請求項２】制御手段は、照度検出手段の検出結果が
基準値以下であるときには所定の遅延時間を持って表示
装置を非表示状態に切換えることを特徴とする請求項１
記載の洗濯機。
【請求項３】ＮＣＡＰ液晶パネルを利用して構成さ
れ、洗濯運転に関連する表示動作を行う表示装置と、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度を検出する照度検出手
段と、この照度検出手段の検出結果に応じて前記ＮＣＡＰ液晶
パネルに対する電圧印加量を調整する制御手段とを備え
たことを特徴とする洗濯機。
【請求項４】ＮＣＡＰ液晶パネルを利用して構成さ
れ、洗濯運転に関連する表示動作を行う表示装置と、洗濯機本体が置かれた雰囲気照度を検出する照度検出手
段と、前記表示装置を補光する補光手段と、前記照度検出手段の検出結果に応じて前記補光手段の発
光量を調整する制御手段とを備えたことを特徴とする洗
濯機。
【請求項５】補光手段は多色発光ダイオードからな
り、制御手段は、照度検出手段の検出結果が基準値を上回る
ときには補光手段をオフし、照度検出手段の検出結果が
基準値以下であるときには、洗濯動作の進行状態に合わ
せて補光手段の点灯色を変化させることを特徴とする請
求項４記載の洗濯機。
【請求項６】表示装置が自己発光部を備えていること
を特徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載の洗濯
機。