JPH09289705A - 電気自動車の制動制御装置 - Google Patents

電気自動車の制動制御装置

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JPH09289705A
JPH09289705A JP9976396A JP9976396A JPH09289705A JP H09289705 A JPH09289705 A JP H09289705A JP 9976396 A JP9976396 A JP 9976396A JP 9976396 A JP9976396 A JP 9976396A JP H09289705 A JPH09289705 A JP H09289705A
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brake
regenerative braking
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Kenichi Saga
賢一 嵯峨
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 モータの回転数に拘らずブレーキフィーリン
グを良好にし、またブレーキエネルギを効率的な電気エ
ネルギとして回収する。 【解決手段】 バッテリ3からモータ2に電力を供給し
車両を走行可能とし、要求制動力算出手段201がブレ
ーキ踏力から必要な要求ブレーキ力を、回生制動力算出
手段101がモータ2の回転数から最大回生ブレーキ力
を、また回生指令値算出手段102が最大回生ブレーキ
力及び要求ブレーキ力からモータ2への回生指令値を算
出し、回生指令値制限手段103は回生指令値の単位時
間当たりの変動量が設定された変動制限量を越えた場
合、回生指令値に変動制限量を加減算した数値を回生指
令値として出力し、回生制動力制御手段104は回生指
令値からモータの回生ブレーキ力を制御し、機械ブレー
キ力算出手段202が要求ブレーキ力と回生ブレーキ力
とから機械ブレーキ力を算出し、機械ブレーキ力に応じ
て各電磁弁を制御し、負圧式ブースタの倍力状態の調
整、及びブレーキ作動部材へのブレーキ液圧を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車に搭載
された電動機による回生制動装置を制御したり、ブレー
キング時にこの回生制動装置を併用し、回生制動装置に
よる回生ブレーキ力と機械式ブレーキ装置による機械ブ
レーキ力とで所要のブレーキ力が得られるようにした電
気自動車の制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気汚染の防止や車両による騒音
低減の観点から、電気自動車が注目されつつあるが、こ
のような電気自動車では、いわゆる回生制動を容易に行
うことができる。この回生制動は、走行用電動機(モー
タ)への電力供給を規制してこのモータを発電状態に切
り換えることで行うことができ、回生制動時には、駆動
輪に負荷を与えてこれを制動しつつこの駆動輪に生じて
いる回転を電気エネルギに変換して回収することができ
る。
【0003】このような回生制動は、アクセルペダルの
踏み込みを解除した時に発生するように制御され、アク
セルペダルの踏み込み解除時に、ブレーキペダルが踏み
込まれていなければ、内燃機関の自動車の場合のエンジ
ンブレーキに相当するような弱めの回生制動(この回生
を弱回生という)が発生するように制御が行われ、ブレ
ーキペダルの踏み込み時には、一般に、ブレーキペダル
の踏み込み度合いに応じた回生ブレーキ力が発生するよ
うに制御が行われる。
【0004】図20に従来の電気自動車の回生制動併用
式ブレーキ装置の概略構成、図21に従来の電気自動車
の回生制動併用式ブレーキ装置のブレーキ力特性を表す
グラフを示す。
【0005】図20に示すように、011はブレーキペダ
ル、012は機械式ブレーキ装置(以下、メカブレーキと
いう)を構成する負圧式ブースタ(真空倍力機構)であ
り、負圧式ブースタ012は、ブレーキペダル011の踏込み
に応じて作動する。この負圧式ブースタ012には、負圧
を供給するバキュームタンク013が接続され、バキュー
ムタンク013にはバキュームタンク013内を減圧するポン
プモータ014が付設されている。そして、メカブレーキ
では、負圧式ブースタ012から出力されたブレーキ操作
力(踏力)はマスターシリンダ(図示略)でブレーキ液
圧に変換され、このブレーキ液圧を図示しない車輪側の
ブレーキ作動部材(例えば、ブレーキキャリパ)に供給
することで、ブレーキ作動部材を作動させ、車輪に機械
ブレーキ力を与えるようになっている。
【0006】また、015は走行用モータ002及びポンプモ
ータ014を制御するモータコントローラであり、回生制
動時には、このモータコントローラ015により、モータ0
02へ回生指令してモータ002を発電状態に切り換えるこ
とで駆動輪に負荷(制動力)を与え、駆動輪の回転エネ
ルギを電気エネルギとしてを回収し、図示しないバッテ
リに充電する。そして、モータコントローラ015は、ブ
レーキペダル011の踏込み時に、このブレーキペダル011
の踏込み度合いを検出するブレーキストロークセンサ01
6からの検出情報に基づいて回生指令値を設定して回生
制御を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のメカ
ブレーキでは、ブレーキペダル011の踏込み状態に応じ
て一意的に機械ブレーキ力(メカブレーキ力)が決定さ
れる。この機械ブレーキ力はブレーキペダル011の踏込
み量(ブレーキストローク)に対して線型に増加するわ
けではないが、ブレーキストロークの増大に応じて機械
ブレーキ力が増大する。このような機械ブレーキ力に上
述の回生制動によるブレーキ力(回生ブレーキ力)が加
わったものが、車両のブレーキ力として発揮されること
になるが、この車両に発揮される全ブレーキ力(機械ブ
レーキ力+回生ブレーキ力)は、図21に示すように、
ブレーキペダル011の踏込みに対して線型に増加する
か、または線型に近い状態で増加するように設定した
い。そうでないと、ブレーキフィーリングが悪化する。
【0008】上述したように、機械ブレーキ力はブレー
キストロークに対応して一意的に決まるので、全ブレー
キ力の増加特性が決まると、回生ブレーキ力も決まるこ
とになる。一方、回生ブレーキとして発生しうるブレー
キ力(最大回生ブレーキ力)はモータ回転数に応じたも
のとなり、ブレーキストロークには関係なく発生しう
る。従って、ブレーキストロークが小さく要求される全
ブレーキ力の小さな領域では、全ブレーキ力の多くを回
生ブレーキ力で賄うことが可能である。
【0009】しかしながら、従来の電気自動車の回生制
動併用式ブレーキ装置では、機械ブレーキ力はこのよう
に全ブレーキ力の多くを回生ブレーキ力で賄うことがで
きる領域から発揮されるので、本来なら回生ブレーキ力
により電気エネルギとして回収可能なブレーキエネルギ
をメカブレーキの作動による熱エネルギとして放出して
しまうことになり、図21に示すように、エネルギ回収
率が制限され、ブレーキエネルギを効率的に電気エネル
ギとして回収しているわけではない。
【0010】なお、特開平1−126103号公報には
電動車両の制動装置が開示さており、特開平4−355
603号公報には電気自動車用ブレーキ制御装置及びそ
の制御方法が開示さているが、これらの技術では、回生
ブレーキ力によるエネルギ回収率を高めるために機械ブ
レーキ力の調整を車輪側のブレーキ作動部材に供給する
ブレーキ液圧自体の調整により行っている。しかしなが
ら、このようなブレーキ液圧自体の調整は、ブレーキフ
ィーリングを良好に保つのが困難であり、高度な調整技
術が要求される。
【0011】また、特開平5−161213号公報には
電動車両の制動装置が開示さているが、この技術では、
ブレーキストロークの小さな領域では回生ブレーキ力に
よるエネルギ回収率を高めることができない。更に、特
開平1−198201号公報には電動自動車の制動制御
装置が開示さているが、この技術は、前述の従来技術と
同等なもので、回生ブレーキ力によるエネルギ回収率を
特別高めることはできない。
【0012】このような観点から、本願出願人は、ブレ
ーキフィーリングを良好なものにしながらブレーキエネ
ルギをより効率的に電気エネルギとして回収できるよう
にした電気自動車の回生制動併用式ブレーキ装置を、特
願平7−256661号としてすでに出願している。
【0013】この特願平7−256661号に開示され
た電気自動車の回生制動併用式ブレーキ装置は、回生ブ
レーキ装置と、倍力機構付きのマスターシリンダ及び車
輪に機械ブレーキ力を与えるブレーキ作動部材を有する
機械ブレーキ装置と、モータ回転数に基づいて回生ブレ
ーキ力を発生させる回生制動手段と、ブレーキペダルの
作動に基づいて運転者の要求する要求制動力を算出して
この算出された要求制動力と最大回生制動力算出手段で
算出された最大回生ブレーキ力とに基づいて機械ブレー
キ装置による機械ブレーキ力を算出する機械ブレーキ力
算出手段とを具え、機械ブレーキ力算出手段で算出され
た機械ブレーキ力により倍力機構を制御するようにした
ものである。
【0014】ところが、この電気自動車の回生制動併用
式ブレーキ装置にあっては、ブレーキペダルのストロー
ク量に応じて発生させる回生ブレーキ力を変化させてい
るが、このとき、回生ブレーキ力の最大値はモータ回転
数に応じて設定されるものとなっている。即ち、ブレー
キペダルを強く踏み込んでも、回生ブレーキ力はモータ
回転数に応じた最大値以上にはならない。そのため、車
両の制動時にブレーキペダルの踏み込み量を変化させて
ブレーキペダルのストローク量に応じて発生させると、
回生ブレーキ力は0からモータ回転数に応じた最大値の
範囲で変化することとなる。
【0015】一般的に、モータ回転数の高い領域では、
モータ回転数に応じた最大回生ブレーキ力が比較的大き
な値ではなく、また、モータ回転数の低い領域では、ブ
レーキ時に急激な回生ブレーキ力が作用してブレーキフ
ィーリングが悪化するのを防止するために最大回生ブレ
ーキ力が小さくなるように制御されており、この領域で
ブレーキペダルのストローク量を変化させることで、回
生ブレーキ力を0から最大値の間で変動させても、単位
時間当たりの変動量は大きなものとはならない。しか
し、モータ回転数の低い領域と高い領域の間の中くらい
の領域では、回生ブレーキ力の最大値が比較的大きな値
となるので、この領域でブレーキペダルのストローク量
を変化させることで、回生ブレーキ力を0から最大値の
間で変動させると、単位時間当たりの変動量が大きなも
のとなってしまう。
【0016】このように単位時間当たりの変動量が大き
なものとなると、モータに振動が発生し、この振動が異
音の発生源となって車体のガクガク感(ノッキングのよ
うな現象)が発生してしまう虞がある。また、回生ブレ
ーキ力の変動量が大きくなると、車体に作用する制動力
が急変することとなり、図22に示すように、ノッキン
グ現象が生じてブレーキ装置としてのブレーキフィーリ
ングとして好ましくはない。
【0017】本発明は、上述の問題を解決するものであ
って、モータの回転数に拘らずブレーキフィーリングを
良好なものにしながら、ブレーキエネルギをより効率的
に電気エネルギとして回収可能とした電気自動車の制動
制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の電気自動車の制動制御装置は、車両に搭載
されたバッテリと、該バッテリに電気的に接続されて出
力軸が該車両の駆動輪に連結された電動機と、該電動機
の回転数に基づいて回生制動力を算出する回生制動力算
出手段と、該回生制動力算出手段によって算出された回
生制動力に基づいて前記電動機への回生指令値を算出す
る回生指令値算出手段と、該回生指令値算出手段によっ
て算出された回生指令値の単位時間当たりの変動量が予
め設定された変動制限量を越えたときは前記回生指令値
に該変動制限量を加減算したものを回生指令値として出
力する回生指令値制限手段と、前記回生指令値算出手段
によって算出された回生指令値あるいは前記回生指令値
制限手段によって制限された回生指令値に基づいて前記
電動機の回生制動力を制御する回生制動力制御手段とを
具えたことを特徴とするものである。
【0019】従って、電動機にバッテリから電力が供給
されて駆動輪を回転駆動することで、車両は走行するこ
とができ、この車両の走行時、回生制動力算出手段はこ
の電動機の回転数に基づいて回生制動力の最大値を算出
し、回生指令値算出手段はこの回生制動力に基づいて電
動機への回生指令値を算出し、回生指令値制限手段はこ
の回生指令値の単位時間当たりの変動量が予め設定され
た変動制限量を越えているかどうかを判定する。即ち、
回生指令値の変動量が変動制限量を越えていなければこ
の回生指令値を出力するが、回生指令値の変動量が変動
制限量を越えていれば回生指令値に変動制限量を加算、
あるいは減算したものを回生指令値として出力する。そ
して、回生制動力制御手段は回生指令値算出手段によっ
て算出された回生指令値あるいは回生指令値制限手段に
よって制限された回生指令値に基づいて電動機の回生制
動力を制御することとなる。
【0020】このように回生指令値の変動量が変動制限
量を越えていた場合には、車体に作用する制動力が急変
することとなるので、回生指令値に変動制限量を加減算
して制限されたものを回生指令値として出力すること
で、回生指令値の変動量を抑制している。従って、電動
機の回生制動力は、変動制限量以下の回生指令値、ある
いは、制限された回生指令値に基づいて制御されること
となり、モータ回転数に拘らず回生制動力の単位時間当
たりの変動量は大きくならず、電動機の振動の発生が抑
制され、車体に対して良好な回生制動力が作用し、好ま
しいブレーキフィーリングが得られる。
【0021】また、本発明の電気自動車の制動制御装置
は、車両に搭載されたバッテリによって駆動する電動機
に回生制動力を発生させる回生制動装置と車輪に直接作
用する機械式ブレーキ装置とを有する電気自動車の制動
制御装置において、ブレーキペダルの踏力が倍力機構を
介して入力されて該踏力を液圧に変換して出力するマス
ターシリンダと、前記車輪に装着されて該マスターシリ
ンダから出力された液圧を受けて該車輪にブレーキ力を
与えるブレーキ作動部材と、前記ブレーキペダルの作動
を検出するブレーキペダル作動検出手段と、該ブレーキ
ペダル作動検出手段の検出結果に基づいて運転者の要求
する要求制動力を算出する要求制動力算出手段と、前記
電動機の回転数から最大回生制動力を算出する回生制動
力算出手段と、前記要求制動力算出手段によって算出さ
れた要求制動力及び前記回生制動力算出手段によって算
出された最大回生制動力に基づいて前記電動機への回生
指令値を算出する回生指令値算出手段と、該回生指令値
算出手段によって算出された回生指令値の単位時間当た
りの変動量が予め設定された変動制限量を越えたときは
前記回生指令値に該変動制限量を加減算したものを回生
指令値として出力する回生指令値制限手段と、該回生指
令値算出手段によって算出された回生指令値あるいは前
記回生指令値制限手段によって制限された回生指令値に
基づいて前記電動機の回生制動力を制御する回生制動力
制御手段と、前記要求制動力算出手段によって算出され
た要求制動力と前記回生制動力制御手段によって制御さ
れる前記電動機の回生制動力とに基づいて機械ブレーキ
力を算出する機械ブレーキ力算出手段と、該機械ブレー
キ力算出手段によって算出された機械ブレーキ力に基づ
いて前記倍力機構を制御する機械ブレーキ力制御手段と
を有することを特徴とするものである。
【0022】従って、電動機にバッテリから電力が供給
されて駆動輪を回転駆動することで、車両は走行するこ
とができ、運転者がブレーキ操作したとき、要求制動力
算出手段はブレーキペダル作動検出手段の検出結果に基
づいて運転者の要求する要求制動力を算出し、回生制動
力算出手段は電動機の回転数から最大回生制動力を算出
し、回生指令値算出手段はこの要求制動力と最大回生制
動力に基づいて電動機への回生指令値を算出し、回生指
令値制限手段はこの回生指令値の単位時間当たりの変動
量が予め設定された変動制限量を越えているかどうかを
判定する。即ち、回生指令値の変動量が変動制限量を越
えていなければこの回生指令値を出力するが、回生指令
値の変動量が変動制限量を越えていれば回生指令値に変
動制限量を加算、あるいは減算したものを回生指令値と
して出力し、回生制動力制御手段は回生指令値算出手段
によって算出された回生指令値あるいは回生指令値制限
手段によって制限された回生指令値に基づいて電動機の
回生制動力を制御する。
【0023】一方、機械ブレーキ力算出手段は要求制動
力と電動機の回生制動力とに基づいて機械ブレーキ力を
算出し、機械ブレーキ力制御手段はこの機械ブレーキ力
に基づいて倍力機構を制御し、運転者が踏み込んだブレ
ーキペダルの踏力がこの倍力機構を介して入力され、マ
スターシリンダ及びブレーキ作動部材によって車輪にブ
レーキ力が与えられることとなる。
【0024】このように回生制動装置にあっては、回生
指令値の変動量が変動制限量を越えていた場合に、車体
に作用する制動力が急変することとなるので、回生指令
値に変動制限量を加算、あるいは減算したものを回生指
令値として出力することで、回生指令値の変動量を抑制
している。従って、電動機の回生制動力は、変動制限量
以下の回生指令値、あるいは、制限された回生指令値に
基づいて制御されることとなり、モータ回転数に拘らず
回生制動力の単位時間当たりの変動量は大きくならず、
電動機の振動の発生が抑制され、車体に対して良好な回
生制動力が作用し、好ましいブレーキフィーリングが得
られる。一方、機械式ブレーキ装置にあっては、回生制
動力を十分に発揮させてブレーキエネルギの電気エネル
ギへの回収率が高められ、エネルギの有効利用が図れ
る。
【0025】そして、本発明の電気自動車の制動制御装
置において、変動制限量は電動機の回転数に応じて異な
るように設定されている。
【0026】即ち、モータ回転数の低い領域や高い領域
では、モータ回転数に応じた回生制動力の最大値が比較
的小さな値であるため、回生指令値が多少大きめに変化
しても単位時間当たりのモータトルクの変動量が大きく
はならないので、変動制限量を高く設定する一方、モー
タ回転数の低い領域と高い領域の間の中くらいの領域で
は、回生制動力の最大値が比較的大きな値であるため、
回生指令値が大きく変化すると、単位時間当たりのモー
タトルクの変動量が大きくなるので、変動制限量を低く
設定する。従って、車体に対してモータ回転数に応じた
回生制動力が作用することとなり、良好なブレーキフィ
ーリングが得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0028】図1に本発明の一実施形態に係る電気自動
車の制動制御装置としての回生制動併用式ブレーキ装置
の概略構成を表す制御ブロック、図2に本実施形態の電
気自動車の回生制動併用式ブレーキ装置の倍力機構を示
す断面、図3乃至図6にこのブレーキ装置における倍力
機構の電磁弁制御を表す概略、図7にブレーキ装置にお
ける制御ブロック、図8にブレーキ装置におけるブレー
キ力算出処理の制御ブロック、図9にブレーキ装置にお
けるブレーキ力制御を表すメインフローチャート、図1
0にブレーキ装置における非常回避制御を表すフローチ
ャート、図11にブレーキ装置における電磁弁のデュー
ティ値の決定を表すフローチャート、図12にブレーキ
装置における回生指令値の制限制御を表すフローチャー
ト、図13にモータ回転数に応じた制限指令値を表すグ
ラフ、図14に制限指令値によって制御した回生変動量
の変化を表すグラフ、図15にブレーキ装置における電
磁弁のデューティ値に関するテーブル、図16にブレー
キ装置における電磁弁のデューティ値に関する設定特性
を示すグラフ、図17にブレーキ装置における電磁弁の
駆動制御を示すフローチャート、図18にブレーキ装置
における電磁弁の駆動制御内容を説明するテーブル、図
19にブレーキ装置のブレーキ力特性を表すグラフを示
す。
【0029】本実施形態の電気自動車の制動制御装置
は、ブレーキング時に回生制動装置を併用し、この回生
制動装置による回生ブレーキ力と機械式ブレーキ装置に
よる機械ブレーキ力とで所要のブレーキ力が得られるよ
うにしたものである。図1に示すように、11は車両の
ブレーキペダル、12は機械式ブレーキ装置(メカブレ
ーキ)を構成する負圧式ブースタ(真空倍力機構付きマ
スタシリンダ)であり、この負圧式ブースタ12はブレ
ーキペダル11の踏込みに応じて作動する。この負圧式
ブースタ12には負圧を供給するバキュームタンク13
が接続され、バキュームタンク13にはバキュームタン
ク13内を減圧するポンプモータ14が付設されてい
る。
【0030】そして、このメカブレーキでは、負圧式ブ
ースタ12から出力されたブレーキ操作力(踏力)はマ
スターシリンダ12Aでブレーキ液圧に変換され、この
ブレーキ液圧をブレーキ液配管22A,22Bを通じて
車輪側のブレーキ作動部材(例えば、ブレーキキャリ
パ)23L,23R,24L,24Rに供給すること
で、このブレーキ作動部材23L,23R,24L,2
4Rを作動させ、車輪に機械ブレーキ力を与えるように
なっている。また、後輪側のブレーキ液配管22A,2
2Bにはそれぞれプロポーショニングバルブ(PCV)
25が介装され、後輪の機械ブレーキ力を前輪よりも低
減させて、後輪のロック防止によるブレーキ時の車両姿
勢を安定させるようになっている。
【0031】ところで、負圧式ブースタ12において、
オペレーティングロッド18Aには内部に負圧制御ピス
トン18Bを摺動自在に内蔵した負圧制御シリンダ18
Cが軸方向移動自在に装着され、この負圧制御ピストン
18Bはオペレーティングロッド18Aに固結されてい
る。そして、この負圧式ブースタ12には第1電磁弁1
9、第2電磁弁20、第3電磁弁21が接続され、この
3つの電磁弁19,20,21によって負圧式ブースタ
(倍力装置)12の倍力比を制御することができる。
【0032】また、26は回生制動を制御する回生制御
部であり、この回生制御部26は後述するモータコント
ローラ15(図7参照)内の一機能要素として設けら
れ、走行用モータ2へ回生指令を行い、この走行用モー
タ2を発電状態に切り換えることで駆動輪に負荷、即
ち、制動力を与え、駆動輪の回転を電気エネルギとして
回収してこれをバッテリ3に充電させる。前述したブレ
ーキペダル11には踏込み度合いを検出するブレーキ踏
力センサ(または、ブレーキストロークセンサ)17が
設けられており、この回生制御部26では、このブレー
キペダル11の踏込み時に、ブレーキ踏力センサ17か
らの検出情報に基づいて予め設定されたマップ(図19
のブレーキ力特性線A参照)を用いて回生指令値を設定
し、電流センサ29により検出されるモータ2の回生状
態をフィードバックしながら回生制御を行う。なお、モ
ータ2の回生状態では、モータコントローラ15からモ
ータ2へ出力されるトルク分電流と励磁分電流とを検出
することで間接的に検出するようにしても良いし、モー
タ2の回生電流を直接検出するようにしても良い。
【0033】更に、27は倍力指令部及び負圧制御部で
あり、この倍力指令部及び負圧制御部27によってブレ
ーキ踏力センサ17からの踏力情報、回生制御部26か
らの回生指令情報、電流センサ29からの走行用モータ
2の回生電流状態、液圧センサ30からのブレーキ液圧
情報に基づいて、前述した各電磁弁19,20,21の
状態が制御されるようになってる。
【0034】ここで、前述した負圧式ブースタ12につ
いて説明する。負圧式ブースタ12において、図2に示
すように、マスターシリンダ12Aを作動させるブース
タシェル51内にブースタピストン52及びダイヤフラ
ム53が設けられることで、内部が前部シェル室(負圧
室)54と後部シェル室(制御室)55とに仕切られて
いる。ブースタピストン52の中心部には弁筒56が固
着され、この弁筒56はブースタシェル51の中心部に
おいて摺動自在に支持されている。ブースタシェル51
の前部シェル室54には負圧導入管57が接続されてお
り、この負圧導入管57は前述したバキュームタンク1
3に接続されている。
【0035】また、弁筒56の一端部にはブレーキペダ
ル11に連結されるオペレーティングロッド18Aとこ
のオペレーティングロッド18Aにより制御される制御
弁58が設けられており、弁筒56の中心部には弁ピス
トン59が摺合されている。そして、このこの弁ピスト
ン59の後端部にはオペレーティングロッド18Aの前
端部が首振り可能に結合されている。また、オペレーテ
ィングロッド18Aと制御弁58との間には戻しばね6
0が介装されている。一方、弁筒56の前端部には出力
杵61が装着されており、この出力杵61の先端部はマ
スタシリンダ12Aの図示しないピストンに接続されて
いる。そして、弁筒56とブースタシェル51との間に
はブースタピストン52に後退力を付与するための弁筒
戻しバネ62が介装されており、前部シェル室54と後
部シェル室55との間に圧力差が発生していない場合に
は、ブースタピストン52は常に後退限に位置されるこ
とになる。
【0036】従って、ブレーキペダル11が踏まれてオ
ペレーティングロッド18Aが前進すると、弁ピストン
59が前進することになり、これによって制御弁58が
開放され、弁筒56の開口部63と後部シェル室55と
が連通し、大気が流入することになる。そして、オペレ
ーティングロッド18Aを前進させていくと、弁ピスト
ン59の押力は出力杵61に直接伝達されることにな
る。
【0037】ところで、前述したようにオペレーティン
グロッド18Aに移動自在な負圧制御シリンダ18Cの
内部は、負圧制御ピストン18Bによって空気室71と
大気圧室72に区画されている。そして、空気室71の
シリンダ制御ポート73には第1電磁弁19を通じてバ
キュームタンク13に連結され、負圧を空気室71に供
給できるようになっており、この空気室71に負圧を導
入すると、負圧制御シリンダ18Cが前方(ブースタ
側、図中左方)に移動する。
【0038】また、大気圧室72の外側には負圧式ブー
スタ12の後部シェル室(制御室)55に通じる開口部
63を閉鎖可能な可撓性の仕切り74が取付けられてお
り、負圧制御シリンダ18Cが前方に移動すると、仕切
り74がこの開口部63を閉鎖し、負圧制御シリンダ1
8Cが後退すると、この開口部63を開放する。更に、
オペレーティングロッド18A内には空気孔75が形成
され、この空気孔75の一端部は後部シェル室55に連
通し、他端部にはブースタ倍力制御ポート76が接続さ
れており、仕切り74による開口部63の閉鎖時には、
このブースタ倍力制御ポート76から空気孔75を通じ
て後部シェル室55内に供給される空気圧に応じて、負
圧式ブースタ12の倍力状態が制御されるようになって
いる。もちろん、開口部63の開放時には、後部シェル
室55内は大気圧状態となって通常の負圧式ブースタ1
2の倍力状態が発揮される。そして、ブースタ倍力制御
ポート76には第2電磁弁20を通じてはバキュームタ
ンク13からの負圧を供給でき、また、第3電磁弁21
を通じて大気圧を供給できる。ここでは、第2電磁弁2
0と第3電磁弁21とのデューティ制御を通じて、後部
シェル室55内の空気圧を調整して負圧式ブースタ12
の倍力状態を変更するようになっている。
【0039】上述した3つの電磁弁19,20,21は
倍力指令部及び負圧制御部27によって制御モードが設
定される。この制御モードは、図18に示すように、増
圧モード、減圧モード、保持モード、停止モード、禁止
モードがある。禁止モードは、例えば、ブレーキ非作動
時や急制動時に選択され、この禁止モードでは、図3に
示すように、全ての電磁弁19,20,21がオフとさ
れて閉鎖される。従って、負圧式ブースタ12におい
て、前部シェル室(負圧室)54はバキュームタンクに
よって負圧とされ、後部シェル室(制御室)55はブレ
ーキペダル11の踏み込みによるオペレーティングロッ
ド18Aの移動によって真空または大気圧とされ、開口
部63は大気圧とされる。
【0040】減圧モード及び停止モードは、例えば、ブ
レーキペダル11の踏み戻し時に選択され、この減圧モ
ード及び停止モードでは、図4に示すように、第1電磁
弁19と第2電磁弁20とがオンとされ、第3電磁弁2
1がオフとされる。従って、負圧式ブースタ12におい
て、前部シェル室54はバキュームタンクによって負圧
とされ、負圧制御シリンダ18Cが移動することで仕切
り74によって開口部63が閉鎖されることで負圧とさ
れ、後部シェル室55が減圧されるようになっている。
【0041】また、保持モードは、例えば、回生制動作
動時に選択され、この保持モードでは、図5に示すよう
に、第1電磁弁19のみがオン、第2電磁弁20と第3
電磁弁21とがオフとされる。従って、負圧式ブースタ
12において、前部シェル室54はバキュームタンクに
よって負圧とされ、負圧制御シリンダ18Cが移動する
ことで仕切り74によって開口部63が閉鎖されること
で、この開口部63とシェル室55の圧力はブレーキペ
ダル11の踏み込みによるオペレーティングロッド18
Aの移動量に応じて調整圧を保持できるようになってい
る。
【0042】更に、増圧モードは、例えば、ブレーキペ
ダル11の踏み増し時に選択され、この増圧モードで
は、図6に示すように、第1電磁弁19がオン、第2電
磁弁20がオフ、第3電磁弁21がオンとされる。従っ
て、負圧式ブースタ12において、前部シェル室54は
バキュームタンクによって負圧とされ、負圧制御シリン
ダ18Cが移動することで仕切り74によって開口部6
3が閉鎖されることで、この開口部63とシェル室55
の圧力は増圧されて大気圧に近づくようになっている。
【0043】ここで、本実施形態のブレーキ装置におけ
る制御ブロックについて説明する。図7に示すように、
ブレーキコントローラ28には、ブレーキ踏力センサ1
7からのブレーキペダル11の踏力検出信号を入力され
る踏力センサ入力部31と、液圧センサ30からのブレ
ーキ液圧検出信号を入力される液圧センサ入力部32と
が設けられている。また、走行用モータ2を制御するモ
ータコントローラ15からのパルス信号からモータ回転
数を検出するモータ回転数入力部33と、モータコント
ローラ15からの電圧からブレーキスイッチのオンオフ
を検出するブレーキスイッチ入力部34とが設けられて
いる。そして、踏力センサ入力部31の出力側には、踏
力センサ信号を安定化させるためのフィルタ35が接続
され、フィルタ35で処理された踏力信号は異常検出部
36、緊急回避制動検出部37、コンピュータ39に送
られ、一方、フィルタ35で処理される前のブレーキ踏
力信号はモータ回転数入力部33からの回転数信号と共
に異常検出部38を通してコンピュータ39に送られる
ようになってる。
【0044】液圧センサ入力部32からの信号も、異常
検出部36に踏力信号と共に送られ、また、コンピュー
タ39にも送られる。また、モータ回転数入力部33及
びブレーキスイッチ入力部34からの信号もコンピュー
タ39にも送られるようになっている。この異常検出部
36では、ブレーキ踏力とブレーキ液圧とを比較して負
圧式ブースタ12の異常を検出し、異常検出部38で
は、フィルタ処理前のブレーキ踏力と走行用モータ2の
回転数とを比較して回生ブレーキの異常を検出するよう
になっている。また、緊急回避制動検出部37では、ブ
レーキ踏力の変動から緊急回避制動を行うべきかを検出
するようになってる。
【0045】そして、コンピュータ39では、入力され
る各信号に基づいて走行用モータ2の回生指令値を設定
してこの信号を出力する。この回生指令信号は、デジタ
ル・アナログ変換器(D/A)41を通じてデジタル信
号からアナログ信号へ変換されて、モータコントローラ
15へ送られる。また、このコンピュータ39では、入
力される各信号に基づいて、前述した3つの電磁弁1
9,20,21へゲイトドライバ40を介して制御信号
を出力する。
【0046】また、ここで、モータコントローラ15及
びブレーキコントローラ28によるブレーキ力算出処理
について説明する。図8に示すように、モータコントロ
ーラ15は、回生制動力算出手段101と回生指令値算
出手段102と回生指令値制限手段103と回生制動力
制御手段104とを有している。一方、ブレーキコント
ローラ28は、要求制動力算出手段201と機械ブレー
キ力算出手段202とを有している。即ち、運転者がブ
レーキ操作したブレーキ力を回生ブレーキ力と機械ブレ
ーキ力とに振り分けて作動させる。
【0047】ブレーキコントローラ28の要求制動力算
出手段201には、ブレーキ踏力センサ17からブレー
キ踏力が入力され、このブレーキ踏力に基づいて必要な
要求ブレーキ力を計算し、回生指令値算出手段102と
機械ブレーキ力算出手段202に出力する。モータコン
トローラ15の回生制動力算出手段101は、モータ2
の回転数から最大回生ブレーキ力を算出し、回生指令値
算出手段102は、この最大回生ブレーキ力及び要求ブ
レーキ力に基づいてモータ2への回生指令値を算出す
る。そして、回生指令値制限手段103は、この回生指
令値の単位時間当たりの変動量が予め設定された変動制
限量を越えたときはこの回生指令値に変動制限量を加
算、あるいは、減算したものを回生指令値として出力す
る。従って、回生制動力制御手段104は、回生指令値
算出手段102によって算出された回生指令値、あるい
は、回生指令値制限手段103によって制限された回生
指令値に基づいてモータ2の回生ブレーキ力(回生電流
制御)を制御する。このときモータ2の回転数の検出結
果が各コントローラ15,28にフィードバックされる
ようになっている。
【0048】一方、ブレーキコントローラ28の機械ブ
レーキ力算出手段202は、要求制動力算出手段201
によって算出された要求ブレーキ力とモータコントロー
ラ15の回生制動力制御手段104によって制御される
回生ブレーキ力(回生電流制御)とに基づいて機械ブレ
ーキ力を算出し、この機械ブレーキ力に応じてデューテ
ィ制御信号が機械ブレーキ力制御手段203としての各
電磁弁19,20,21へ送られ、負圧式ブースタ12
の倍力状態が調整され、この倍力の調整に応じてブレー
キ作動部材23L,23R,24L,24Rへのブレー
キ液圧が調整されるようになっている。また、このと
き、ブレーキ液圧が機械ブレーキ力にフィードバックさ
れる。
【0049】このように各電磁弁19,20,21をデ
ューティ制御しながら、負圧式ブースタ12の倍力状態
を制御することができるので、機械ブレーキ力を自由に
低減することができる。もちろん、この機械ブレーキ力
は踏力に応じて増大するが、その増大の程度を弱めるよ
うにすることでメカブレーキの低減を行える。従って、
例えば、図19に示すブレーキ力特性線Aのように回生
ブレーキ力を設定して、全ブレーキ力からこの回生ブレ
ーキ力を減算した値Bを機械ブレーキ力として設定して
もこの機械ブレーキ力Bを確実に発生させることができ
るのである。
【0050】ここで、本実施形態の電気自動車の回生制
動併用式ブレーキ装置の作動制御について、フローチャ
ートに基づいて説明する。このブレーキ装置は上述した
構成となっているので、ブレーキ踏力に応じて、図19
に示すような特性線Aのように回生ブレーキ力を設定し
て指令しながら、一方で、機械ブレーキ力を、例えば、
図12のフローチャートに基づいて各電磁弁19,2
0,21を駆動しながら調整する。
【0051】即ち、図9に示すように、ステップA10
にて、イニシャライズ(INITIAL)を行い、この
イニシャライズ時に各電磁弁19,20,21のチェッ
クを行って正常(OK)ならばステップA20へ移行
し、異常(FAULT)ならば制御を停止する。ステッ
プA20では、時間軸カウンタの値T countを初
期化、即ち、0にする。そして、ステップA30では、
所要周期(ここでは、5msec)が過ぎたか否かのタ
イマールーチン判定を行い、ステップA40にて、電磁
弁駆動指令にかかるスイッチ(SW)、即ち、ブレーキ
スイッチの読み込みを行う。このブレーキスイッチの読
み込みは、ブレーキ踏力センサ17の検出値の読み込み
に変えることができる。
【0052】そして、ステップA50では、ブレーキス
イッチがオン(ON)か否か、即ち、ブレーキ操作が行
われているか否かを判定し、スイッチがオン(ON)な
らば、ステップA60へ移行し、オンでなければ、ステ
ップA250へ移行してブレーキを踏みはじめてからの
カウント値E countを初期化、即ち、0にする。
ステップA60では、時間軸カウンタの値T coun
tが初期値、即ち、0か否かを判定し、カウンタ値T
countが0ならば、ステップA70へ移行し、カウ
ンタ値T countを10に設定する。そして、ステ
ップA80では、各出力データの取込個数K=0とし、
ステップA90では、例えば、50msec毎にA/D
値(各センサの出力値)を読み込んでいく。そして、ス
テップA100では、出力データの取込個数Kを加算し
ていき、ステップA110にて、この出力データの取込
個数Kが予め設定された取込個数Nになったかどうかを
判定する。即ち、このステップA110では、出力デー
タの取込個数Kが取込個数Nより少なければ、前述した
ステップA90〜A110の処理を繰り返し、出力デー
タの取込個数Kが取込個数Nになったら、ステップA1
20にて、フィルタ(1次フィルタ)によるフィルタリ
ング処理として、取り込んだ各センサ出力XX1
2 ,X3 ・・・Xn を加算して取込個数Nで除算する
ことで、平均値を制御に用いる出力値Xとする。
【0053】ステップA130では、異常検出部36,
38からの検出情報でシステム異常があるか否かを判定
し、システム異常があればステップA190に移行し、
SR=5、即ち、禁止モードを選択可能な状態とする。
一方、ステップA130で、システム異常がなければ、
ステップA140へ移行し、非常回避すべき状態か否か
を判定する。そして、このステップA140で、非常回
避すべき状態でなければ、ステップA150へ移行して
デューティ値(DUTY値)を決定し、ステップA16
0へ移行してカウンタ値T countを更新し、ステ
ップA170にて、ブレーキペダル11を踏みはじめて
からの時間にかかるカウンタ値E countを更新
し、ステップA180にて、各電磁弁19,20,21
の駆動を行う。
【0054】一方、ステップA140で、非常回避すべ
き状態であれば、ステップA200へ移行し、カウンタ
値E countが20よりも大きいか否かを判定す
る。このステップA200で、カウンタ値E coun
tが20よりも大なら、ステップA210にて、SR
1、即ち、増圧モードを選択可能な状態とし、カウンタ
値E countが20以下なら、ステップA220に
て、SR5、即ち、禁止モードを選択可能な状態とす
る。次いで、ステップA230では、前述したステップ
A40と同様に、電磁弁駆動指令にかかるスイッチ(S
W)、即ち、ブレーキスイッチの読み込みを行い、ステ
ップA240にて、このブレーキスイッチがオフ(OF
F)となったら、ステップA20へ戻る。
【0055】ここで、上述したステップA140によ
る、非常回避すべき状態か否かの判定について詳説す
る。図10に示すように、ステップB10において、ま
ず、現在のブレーキ踏力センサ17の出力値のA/D値
Kと1サンプル周期前のブレーキ踏力センサ17の出力
値のA/D値Kn-1 との差ΔK(但し、ΔK=K−K
n-1)は、ブレーキ踏力センサ17の出力値増加量であ
り、この増加量ΔKを算出する。次に、ステップB20
では、この増加量ΔKが所定値(ここでは、2.0)以
上か否かを判定し、この増加量ΔKが所定値以上なら、
ステップB40に移行して回避制動を行う。また、ステ
ップB20で、この増加量ΔKが所定値以上でない場合
には、ステップB30に移行し、ここで現在のブレーキ
踏力センサ17の出力値K自体が所定値(ここでは、
4.0)以上か否かを判定する。そして、ステップB3
0で、この出力値Kが所定値以上なら、回避制動を行
う。即ち、ブレーキペダル11のの踏み込みが急激に行
われたり、また、ブレーキペダル11の踏み込み量自体
が十分に大きい場合には、回避制動を行うように判定す
るのである。
【0056】また、上述したステップA150による、
デューティ値(DUTY値)の決定について詳説する。
図11に示すように、まず、ステップC10において、
モータ回転数及び回生ブレーキ力マップ(図19の特性
A参照)から最大回生ブレーキ力FRmaxを演算し、
次に、ステップC20において、ブレーキ踏力センサ1
7の出力値及び踏力−ブレーキ力マップから目標ブレー
キ力FTを演算する。そして、ステップC30では、最
大回生ブレーキ力FRmaxが目標ブレーキ力FTより
も大きいか否かを判定する。このステップC30にて、
最大回生ブレーキ力FRmaxが目標ブレーキ力FTよ
りも大きければ、ステップC160に移行し、SR=
4、即ち、停止モードを選択可能な状態とする。そし
て、ステップC170にて、回生指令値を目標ブレーキ
力FTに応じたものに演算し、ステップC170では、
演算して求めた回生指令値のクリップ制御を行って回生
指令値を設定して出力する。
【0057】また、ステップC30にて、最大回生ブレ
ーキ力FRmaxが目標ブレーキ力FTよりも大きくな
ければステップC40に移行し、回生指令値を最大回生
ブレーキ力FRmaxに応じて設定する。そして、ステ
ップC50にて、目標ブレーキ液圧PTを演算して演算
し、ステップC60にて、目標ブレーキ液圧PTと実液
圧(検出されたブレーキ液圧)PRとの差M(=PT−
PR)を算出し、ステップC70では、この差分Mの大
きさ(絶対値)が第1所定値(例えば、1.0)よりも
大きいか否かを判定する。このステップC70にて、差
分Mの大きさが第1所定値よりも大であれば、これは、
急激にブレーキ液圧を要求している場合であり、ステッ
プC150において、SR=5、即ち、禁止モードを選
択可能な状態とする。
【0058】また、ステップC70にて、差分Mの大き
さが第1所定値以下なら、ステップC80で、差分Mの
大きさ(絶対値)が第1所定値よりも小さい第2所定値
(例えば、0.1)よりも小さいか否かを判定する。こ
のステップC80において、差分Mの大きさが第2所定
値よりも小さければ、これは、ブレーキ液圧が目標領域
にあると言えるので、ステップC140にて、制御の安
定化のために、SR=3、即ち、保持モードを選択し、
ブレーキ液圧を保持する。
【0059】そして、ステップC80にて、差分Mの大
きさが第2所定値よりも小さくなければ、差分Mの大き
さは、第2所定値と第1所定値との間であるから、この
場合には、増圧制御または加圧制御を行う。即ち、ステ
ップC90で、差分Mが所定値(例えば、−0.1)未
満か否かを判定する。ここで、差分Mが所定値(−0.
1)未満なら、実液圧の方が過剰であると判定し、ステ
ップC120にて、SR=2、即ち、減圧モードを選択
して減圧する。そして、ステップC130にて、差分M
の値に応じて、図15に示すようなテーブルまたは図1
6に示すようなマップに基づいて、デューティ値V
ountを計算する。
【0060】一方、ステップC90で、差分Mが所定値
(−0.1)未満でなければ、実液圧が不足と判定し、
ステップC100にて、SR=1、即ち、増圧モードを
選択して増圧する。そして、ステップC110では、差
分Mの値に応じて、図15に示すようなテーブル、また
は、図16に示すようなマップに基づいて、デューティ
値V countを計算する。
【0061】なお、デューティ値V countは、図
16に示すテーブルや図19に示すマップに示すよう
に、差分Mの大きさの増加に対してステップ状に増加す
るように設定されているが、この差分Mに対してデュー
ティ値V countの設定は、これよりも細かなステ
ップ状にしたり、また、これよりも大まかなステップ状
にしたりすることも考えられる。
【0062】更に、上述したステップC180による、
回生指令値のクリップ制御について詳説する。図12に
示すように、まず、ステップD10において、走行用モ
ータ2のモータ回転数NEが第1所定値NE1(例え
ば、2500rpm)以上であるかを判定する。そし
て、このステップC10にて、モータ回転数NEが第1
所定値NE1以上であれば、走行用モータ2は高速域で
回転しているものであり、ステップD20に移行し、こ
こで回生指令値の変動量の上限値としてのクリップ(C
LIP)値をV1(クリップ電圧、例えば、0.06
V)とする。また、ステップC10にて、モータ回転数
NEが第1所定値NE1より小さければステップC10
0に移行し、このステップD100において、走行用モ
ータ2のモータ回転数NEが第2所定値NE2(例え
ば、1000rpm)以上であるかを判定する。そし
て、このステップC100にて、モータ回転数NEが第
2所定値NE2以上であれば、走行用モータ2は中速域
で回転しているものであり、ステップD110に移行
し、ここで回生指令値の変動量の上限値としてのクリッ
プ(CLIP)値をV2(クリップ電圧、例えば、0.
04V)とする。一方、ステップC100にて、モータ
回転数NEが第2所定値NE2より小さければ、走行用
モータ2は低速域で回転しているものであり、ステップ
D120に移行し、ここで回生指令値の変動量の上限値
としてのクリップ(CLIP)値をV3(クリップ電
圧、例えば、0.06V)とする。
【0063】このように回生指令値の変動量の上限値と
してのクリップ(CLIP)値が設定されると、ステッ
プD30にて、実際の回生指令値の変動量Aを算出し、
ステップD40では、この実際の回生指令値の変動量A
がマイナスであるか、即ち、モータ回転数が増加してい
るかを判定する。そして、ステップD40で、回生指令
値の変動量Aがマイナスでなければ、モータ回転数が低
下しているものとし、ステップD50では、回生指令値
の変動量Aと設定したクリップ(CLIP)値と比較す
る。そして、回生指令値の変動量Aがクリップ(CLI
P)値以上であれば、ステップD60にて、前回指令値
からクリップ(CLIP)値を減算した値を回生指令値
として出力する。
【0064】また、ステップD40にて、実際の回生指
令値の変動量Aがマイナスであれば、モータ回転数が増
加しているものとし、ステップD70では、実際の回生
指令値の変動量Bを算出し、ステップD80にて、回生
指令値の変動量Bと設定したクリップ(CLIP)値と
比較する。そして、回生指令値の変動量Bがクリップ
(CLIP)値以上であれば、ステップD90にて、前
回指令値にクリップ(CLIP)値を加算した値を回生
指令値として出力する。そして、ステップD80にて、
回生指令値の変動量Bがクリップ(CLIP)値より小
さければ、ステップC170(図11参照)にて算出さ
れた回生指令値を出力する。なお、ステップD50に
て、回生指令値の変動量Aがクリップ(CLIP)値よ
り小さければ、ステップD70に移行して前述と同様の
処理を行う。
【0065】このように回生指令値のクリップ制御で
は、単位時間当たりの回生指令値の変動量A,Bがモー
タ回転数ごとに設定された回生指令値の変動量の上限値
としてのクリップ(CLIP)値V1,V2,V3以上
であるときには、今回算出した回生指令値を採用せず、
前回算出した回生指令値にクリップ値V1,V2,V3
を加算、あるいは減算することで回生指令値を制限す
る。
【0066】即ち、走行用モータ2によって生じる回生
ブレーキ力の最大値はモータ回転数に応じて設定される
ものであり、図13に示すように、モータ回転数の低い
領域や高い領域では、回生ブレーキ力の最大値が比較的
大きな値ではないので、この領域での単位時間当たりの
変動量は大きなくならない。しかし、モータ回転数の中
くらいの領域では、回生ブレーキ力の最大値が比較的大
きな値となるので、この領域での単位時間当たりの変動
量が大きなものとなる。すると、車体に作用する制動力
が急変することとなり、ノッキング現象が生じてブレー
キフィーリングが好ましくはない。そこで、本実施形態
では、モータ回転数の低い領域、中くらいの領域、高い
領域で、それぞれ変動量の上限値を設定している。
【0067】従って、算出された回生指令値がこの上限
値を越えたときには、回生指令値を制限して出力するよ
うにしている。そのため、図14に示すように、単位時
間当たりの回生変動量は大きくなることはなく、ノッキ
ング現象は抑制され、滑らかな減速となる。
【0068】ところで、前述の処理でデューティ値が設
定されると、このデューティ値に基づいて各電磁弁1
9,20,21の駆動が行われる。即ち、図17に示す
ように、ステップE10において、SR=1、即ち、増
圧モードを選択可能な状態となると、ステップE20に
て、デューティ値V countが正か否かの判定を行
い、デューティ値V countが正であれば、ステッ
プE30で増圧モードを設定し、ステップE40にて、
デューティ値のカウント数をV countからV
ount−1に減らす。また、ステップE20にて、デ
ューティ値V countが正でなければ、ステップE
50にて、保持モードを設定する。
【0069】また、ステップE10及びステップE60
の判定で、SR=2、即ち、減圧モードを選択可能な状
態となると、ステップE70にて、デューティ値V
ountが正か否かの判定を行い、デューティ値V
ountが正であれば、ステップE80で減圧モードを
設定し、ステップE90にて、デューティ値のカウント
数をV countからV count−1に減らす。
また、ステップE70にて、デューティ値V coun
tが正でなければ、ステップE100にて、保持モード
を設定する。
【0070】更に、ステップE10及びステップE6
0、ステップE110の判定で、SR=3、即ち、保持
モードを選択可能な状態となると、ステップE120に
て、保持モードを設定する。また、ステップE10,6
0,110,130の判定で、SR=4、即ち、停止モ
ードを選択可能な状態となると、ステップE140に
て、停止モードを設定する。そして、ステップE10,
60,110,130の判定で、SR=5、即ち、禁止
モードを選択可能な状態となると、ステップE140に
て、禁止モードを設定する。
【0071】このようにして各電磁弁19,20,21
を適宜制御することで、図19に示すように、全ブレー
キ力に対する回生ブレーキ力を割合を高めて、ブレーキ
エネルギをより効率的に電気エネルギとして回収できる
ようになる。なお、図19にエネルギ回収率曲線の一例
を示すが、従来例(図21)に比べて、特にブレーキ踏
力の小さな領域でエネルギ回収率が大きく向上し、全体
として、効率的に電気エネルギとして回収できるように
なる。
【0072】この結果、電気自動車の1回当たりの充電
(外部充電)での走行距離、即ち、航続距離を大きく伸
長させることができるようになる。電流量(Ah)に基
づいたシミュレーションの結果では、例えば、16%程
度の走行距離の向上が期待される結果を得ることができ
た。また、実車を用いた試験では、例えば、10%程度
の走行距離の向上が期待される結果を得ることができ
た。また、ブレーキ液圧自体を直接制御するのでなく、
ブレーキ液圧自体を負圧式ブースタ12を通じて制御す
るので、良好なブレーキフィーリングを発揮してブレー
キ制御を行うことができる。
【0073】なお、上述の実施形態において、本発明の
電気自動車の制動制御装置を回生制動併用式ブレーキ装
置として説明したが、電気自動車の回生制動ブレーキ装
置でも良い。
【0074】
【発明の効果】以上、実施形態を挙げて詳細に説明した
ように本発明の電気自動車の制動制御装置によれば、車
両にバッテリと駆動用電動機が搭載された電気自動車に
おいて、電動機の回転数に基づいて回生制動力を算出す
る回生制動力算出手段と、算出された回生制動力に基づ
いて電動機への回生指令値を算出する回生指令値算出手
段と、算出された回生指令値の単位時間当たりの変動量
が予め設定された変動制限量を越えたときは回生指令値
に変動制限量を加減算したものを回生指令値として出力
する回生指令値制限手段と、この回生指令値に基づいて
電動機の回生制動力を制御する回生制動力制御手段とを
設けたので、回生指令値の変動量が変動制限量を越えて
いた場合には、車体に作用する制動力が急変することと
なるので、回生指令値の変動量を抑制して電動機の回生
制動力が急変しないように制御されることとなり、電動
機の振動の発生が抑制され、車体に対して良好な回生制
動力が作用し、モータの回転数の拘らず、ブレーキフィ
ーリングを向上することができる。
【0075】また、本発明の電気自動車の制動制御装置
によれば、車両に搭載されたバッテリによって駆動する
電動機に回生制動力を発生させる回生制動装置と車輪に
直接作用する機械式ブレーキ装置とを装着し、ブレーキ
ペダルの踏力が倍力機構を介して入力されて踏力を液圧
に変換して出力するマスターシリンダと、車輪に装着さ
れてマスターシリンダから出力された液圧を受けて車輪
にブレーキ力を与えるブレーキ作動部材と、ブレーキペ
ダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、
ブレーキペダル作動検出手段の検出結果に基づいて運転
者の要求する要求制動力を算出する要求制動力算出手段
と、電動機の回転数から最大回生制動力を算出する回生
制動力算出手段と、要求制動力と最大回生制動力に基づ
いて電動機への回生指令値を算出する回生指令値算出手
段と、この回生指令値の単位時間当たりの変動量が予め
設定された変動制限量を越えたときは回生指令値に変動
制限量を加減算したものを回生指令値として出力する回
生指令値制限手段と、回生指令値に基づいて電動機の回
生制動力を制御する回生制動力制御手段と、要求制動力
と電動機の回生制動力とに基づいて機械ブレーキ力を算
出する機械ブレーキ力算出手段と、この機械ブレーキ力
に基づいて倍力機構を制御する機械ブレーキ力制御手段
とを設けたので、回生制動力を十分に発揮させてブレー
キエネルギの電気エネルギへの回収率を高めることで、
エネルギを有効利用することができる一方、車両はモー
タ回転数に拘らず、回生制動力の単位時間当たりの変動
量は大きくならず、電動機の振動の発生を抑制して車体
に対して良好な回生制動力を作用させることで、ブレー
キフィーリングを向上することができる。
【0076】また、本発明の電気自動車の制動制御装置
によれば、予め設定された変動制限量を電動機の回転数
に応じて異なるように設定したので、モータ回転数の低
い領域や高い領域では、モータ回転数に応じた回生制動
力の最大値が比較的小さな値で単位時間当たりの変動量
も大きくはならないので、変動制限量を高く設定する一
方、モータ回転数の低い領域と高い領域の間の中くらい
の領域では、回生制動力の最大値が比較的大きな値で単
位時間当たりの変動量が大きくなるので、変動制限量を
低く設定することとなり、車体に対してモータ回転数に
応じた回生制動力が作用することとなり、良好なブレー
キフィーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気自動車の制動制
御装置としての回生制動併用式ブレーキ装置の概略構成
を表す制御ブロック図である。
【図2】本実施形態の電気自動車の回生制動併用式ブレ
ーキ装置の倍力機構を示す断面図である。
【図3】ブレーキ装置における倍力機構の電磁弁制御を
表す概略図である。
【図4】ブレーキ装置における倍力機構の電磁弁制御を
表す概略図である。
【図5】ブレーキ装置における倍力機構の電磁弁制御を
表す概略図である。
【図6】ブレーキ装置における倍力機構の電磁弁制御を
表す概略図である。
【図7】ブレーキ装置における制御ブロック図である。
【図8】ブレーキ装置におけるブレーキ力算出処理の制
御ブロック図である。
【図9】ブレーキ装置におけるブレーキ力制御を表すメ
インフローチャートである。
【図10】ブレーキ装置における非常回避制御を表すフ
ローチャートである。
【図11】ブレーキ装置における電磁弁のデューティ値
の決定を表すフローチャートである。
【図12】ブレーキ装置における回生指令値の制限制御
を表すフローチャートである。
【図13】モータ回転数に応じた制限指令値を表すグラ
フである。
【図14】制限指令値によって制御した回生変動量の変
化を表すグラフである。
【図15】ブレーキ装置における電磁弁のデューティ値
に関するテーブルである。
【図16】ブレーキ装置における電磁弁のデューティ値
に関する設定特性を示すグラフである。
【図17】ブレーキ装置における電磁弁の駆動制御を示
すフローチャートである。
【図18】ブレーキ装置における電磁弁の駆動制御内容
を説明するテーブルである。
【図19】本実施形態のブレーキ装置のブレーキ力特性
を表すグラフである。
【図20】従来の電気自動車の回生制動併用式ブレーキ
装置の概略構成図である。
【図21】従来の電気自動車の回生制動併用式ブレーキ
装置のブレーキ力特性を表すグラフである。
【図22】従来の回生変動量の変化を表すグラフであ
る。
【符号の説明】
2 モータ(発電機) 3 バッテリ 11 ブレーキペダル 12 負圧式ブースタ(真空倍力機構付きマスタシリン
ダ) 12A マスターシリンダ 13 バキュームタンク 15 モータコントローラ 18A オペレーティングロッド 18B 負圧制御ピストン 18C 負圧制御シリンダ 19,20,21 電磁弁 23L,23R,24L,24R ブレーキ作動部材 26 回生制御部 27 倍力指令部及び負圧制御部 28 ブレーキコントローラ 29 電流センサ 30 液圧センサ 31 踏力センサ入力部 32 液圧センサ入力部 33 モータ回転数入力部 34 ブレーキスイッチ入力部 39 コンピュータ 54 前部シェル室(負圧室) 55 後部シェル室(制御室) 58 制御弁 63 開口部 71 空気室 72 大気圧室 73 シリンダ制御ポート 74 仕切り 75 空気孔 76 ブースタ倍力制御ポート 101 回生制動力算出手段 102 回生指令値算出手段 103 回生指令値制限手段 104 回生制動力制御手段 201 要求制動力算出手段 202 機械ブレーキ力算出手段 203 機械ブレーキ力制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたバッテリと、該バッテ
    リに電気的に接続されて出力軸が該車両の駆動輪に連結
    された電動機と、該電動機の回転数に基づいて回生制動
    力を算出する回生制動力算出手段と、該回生制動力算出
    手段によって算出された回生制動力に基づいて前記電動
    機への回生指令値を算出する回生指令値算出手段と、該
    回生指令値算出手段によって算出された回生指令値の単
    位時間当たりの変動量が予め設定された変動制限量を越
    えたときは前記回生指令値に該変動制限量を加減算した
    ものを回生指令値として出力する回生指令値制限手段
    と、前記回生指令値算出手段によって算出された回生指
    令値あるいは前記回生指令値制限手段によって制限され
    た回生指令値に基づいて前記電動機の回生制動力を制御
    する回生制動力制御手段とを具えたことを特徴とする電
    気自動車の制動制御装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載されたバッテリによって駆動
    する電動機に回生制動力を発生させる回生制動装置と車
    輪に直接作用する機械式ブレーキ装置とを有する電気自
    動車の制動制御装置において、ブレーキペダルの踏力が
    倍力機構を介して入力されて該踏力を液圧に変換して出
    力するマスターシリンダと、前記車輪に装着されて該マ
    スターシリンダから出力された液圧を受けて該車輪にブ
    レーキ力を与えるブレーキ作動部材と、前記ブレーキペ
    ダルの作動を検出するブレーキペダル作動検出手段と、
    該ブレーキペダル作動検出手段の検出結果に基づいて運
    転者の要求する要求制動力を算出する要求制動力算出手
    段と、前記電動機の回転数から最大回生制動力を算出す
    る回生制動力算出手段と、前記要求制動力算出手段によ
    って算出された要求制動力及び前記回生制動力算出手段
    によって算出された最大回生制動力に基づいて前記電動
    機への回生指令値を算出する回生指令値算出手段と、該
    回生指令値算出手段によって算出された回生指令値の単
    位時間当たりの変動量が予め設定された変動制限量を越
    えたときは前記回生指令値に該変動制限量を加減算した
    ものを回生指令値として出力する回生指令値制限手段
    と、該回生指令値算出手段によって算出された回生指令
    値あるいは前記回生指令値制限手段によって制限された
    回生指令値に基づいて前記電動機の回生制動力を制御す
    る回生制動力制御手段と、前記要求制動力算出手段によ
    って算出された要求制動力と前記回生制動力制御手段に
    よって制御される前記電動機の回生制動力とに基づいて
    機械ブレーキ力を算出する機械ブレーキ力算出手段と、
    該機械ブレーキ力算出手段によって算出された機械ブレ
    ーキ力に基づいて前記倍力機構を制御する機械ブレーキ
    力制御手段とを有することを特徴とする電気自動車の制
    動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の電気自動車の制
    動制御装置において、前記変動制限量は前記電動機の回
    転数に応じて異なることを特徴とする電気自動車の制動
    制御装置。
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