JPH09287432A - 内燃機関のマフラー - Google Patents
内燃機関のマフラーInfo
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- JPH09287432A JPH09287432A JP10252896A JP10252896A JPH09287432A JP H09287432 A JPH09287432 A JP H09287432A JP 10252896 A JP10252896 A JP 10252896A JP 10252896 A JP10252896 A JP 10252896A JP H09287432 A JPH09287432 A JP H09287432A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長さの長い排気排出管を利用して低周波数の
振動を減衰すると共に、排気排出管から発生する気柱共
鳴を抑制することにより、マフラーの消音性能を向上さ
せる。 【解決手段】 マフラー10内部を共鳴室16と拡張室
12、14とに分割し、排気導入管18により導入した
排気ガスを上記拡張室12、14を介して排気排出管2
2から排出するようにした内燃機関のマフラーにおい
て、前記排気排出管の中間部を上記共鳴室に連通した。
振動を減衰すると共に、排気排出管から発生する気柱共
鳴を抑制することにより、マフラーの消音性能を向上さ
せる。 【解決手段】 マフラー10内部を共鳴室16と拡張室
12、14とに分割し、排気導入管18により導入した
排気ガスを上記拡張室12、14を介して排気排出管2
2から排出するようにした内燃機関のマフラーにおい
て、前記排気排出管の中間部を上記共鳴室に連通した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のマフラー
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関から排出される排気ガスに起因
する排気音を低減するために、マフラーを排気系に取り
付けることが提案されている。マフラーとして用いられ
ているものには、特定周波数の振動に共鳴してその振動
に起因する騒音のレベルを低減する共鳴室と、排気ガス
の流路断面を大きくすることにより排気音全体の音圧レ
ベルを低減する拡張室とに内部を分割したものがある。
排気音については低周波数の振動による所謂『こもり
音』が特に問題となることが多い。例えば実開平2−3
1318号に開示されたデュアルモードマフラーでは、
排気ガスをマフラー外部へ排出するための排気排出管の
長さを長くすることにより、排気系全長に対するマフラ
ーの位置を変え、低周波数の振動を減衰している。
する排気音を低減するために、マフラーを排気系に取り
付けることが提案されている。マフラーとして用いられ
ているものには、特定周波数の振動に共鳴してその振動
に起因する騒音のレベルを低減する共鳴室と、排気ガス
の流路断面を大きくすることにより排気音全体の音圧レ
ベルを低減する拡張室とに内部を分割したものがある。
排気音については低周波数の振動による所謂『こもり
音』が特に問題となることが多い。例えば実開平2−3
1318号に開示されたデュアルモードマフラーでは、
排気ガスをマフラー外部へ排出するための排気排出管の
長さを長くすることにより、排気系全長に対するマフラ
ーの位置を変え、低周波数の振動を減衰している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うに排気排出管の長さを長くすると、長さが短いうちは
問題にならなかった排気排出管自体の気柱共鳴が、内燃
機関の実用回転数領域で生じることとなり、マフラー全
体としての音圧レベルが増大してしまう。具体的には、
通常、排気排出管の長さを長くして低周波数の振動を良
好に減衰させるには、その長さを約1〜1.2mに設定
する。管の長さに対する気柱共鳴周波数fはf=C/
(2L)で表され、ここでのCは音速、Lは管の長さで
ある。つまり約1m以上の長さの管では、音速を約40
0m/sとすると、気柱共鳴周波数fは200Hz以下
となる。一方、4気筒の内燃機関において6000rp
m以下、即ち実用機関回転数領域における爆発一次成分
の周波数は200Hz以下である。長さが1m以上の管
における気柱共鳴周波数の範囲と、実用機関回転数領域
において発生する爆発一次成分の周波数の範囲とが一致
するため、実用機関回転領域にて気柱共鳴が生じ、結果
としてマフラー全体の音圧レベルが増大することとな
る。また気柱共鳴による音圧レベルの増大は、減速時に
特に問題となる。減速時においては排気排出管内を排気
ガスが流れていないため、排気排出管は理想的な管の状
態となり、従って気柱共鳴による音圧レベルに対する悪
影響がより大きくなる。本発明は、長さの長い排気排出
管を利用して低周波数の振動を減衰すると共に、排気排
出管から発生する気柱共鳴を抑制することにより、マフ
ラーの消音性能を向上させることを目的とする。
うに排気排出管の長さを長くすると、長さが短いうちは
問題にならなかった排気排出管自体の気柱共鳴が、内燃
機関の実用回転数領域で生じることとなり、マフラー全
体としての音圧レベルが増大してしまう。具体的には、
通常、排気排出管の長さを長くして低周波数の振動を良
好に減衰させるには、その長さを約1〜1.2mに設定
する。管の長さに対する気柱共鳴周波数fはf=C/
(2L)で表され、ここでのCは音速、Lは管の長さで
ある。つまり約1m以上の長さの管では、音速を約40
0m/sとすると、気柱共鳴周波数fは200Hz以下
となる。一方、4気筒の内燃機関において6000rp
m以下、即ち実用機関回転数領域における爆発一次成分
の周波数は200Hz以下である。長さが1m以上の管
における気柱共鳴周波数の範囲と、実用機関回転数領域
において発生する爆発一次成分の周波数の範囲とが一致
するため、実用機関回転領域にて気柱共鳴が生じ、結果
としてマフラー全体の音圧レベルが増大することとな
る。また気柱共鳴による音圧レベルの増大は、減速時に
特に問題となる。減速時においては排気排出管内を排気
ガスが流れていないため、排気排出管は理想的な管の状
態となり、従って気柱共鳴による音圧レベルに対する悪
影響がより大きくなる。本発明は、長さの長い排気排出
管を利用して低周波数の振動を減衰すると共に、排気排
出管から発生する気柱共鳴を抑制することにより、マフ
ラーの消音性能を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を鑑みるに、
本発明においては、マフラー内部を共鳴室と拡張室とに
分割し、排気導入管により導入した排気ガスを上記拡張
室を介して排気排出管から排出するようにした内燃機関
のマフラーにおいて、前記排気排出管の中間部を上記共
鳴室に連通する。これにより排気排出管内において気柱
共鳴を生じる低周波数の振動が共鳴室により減衰され
る。
本発明においては、マフラー内部を共鳴室と拡張室とに
分割し、排気導入管により導入した排気ガスを上記拡張
室を介して排気排出管から排出するようにした内燃機関
のマフラーにおいて、前記排気排出管の中間部を上記共
鳴室に連通する。これにより排気排出管内において気柱
共鳴を生じる低周波数の振動が共鳴室により減衰され
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の内燃機関のマフラーの構
造について説明する。図1は本発明の内燃機関のマフラ
ー10の内部構成を示しており、マフラー10の内部は
二つの拡張室12、14と一つの共鳴室16とに分割さ
れている。マフラー10は内燃機関(図示せず)と第一
の拡張室12とを連通する排気導入管18と、第一の拡
張室12と第二の拡張室14とを連通する接続管20
と、第二の拡張室14とマフラー外部とを連通する排気
排出管22とを具備する。上記排気導入管18は、順
に、共鳴室16、第二の拡張室14を通過して第一の拡
張室12へと直線的に延び、一端は内燃機関(図示せ
ず)へ連通し、他端は第一の拡張室12内で開放されて
いる。共鳴室16内において排気導入管18には開口部
24が設けられ、その開口部24は制御弁26により閉
鎖されている。この制御弁26は、例えばばね等の弾性
体によって閉弁方向へ付勢されているため、排気導入管
18内の圧力が上昇すると開弁し、このときに排気導入
管18は共鳴室16と連通される。また排気導入管18
は第二の拡張室14とは直接連通していない。
造について説明する。図1は本発明の内燃機関のマフラ
ー10の内部構成を示しており、マフラー10の内部は
二つの拡張室12、14と一つの共鳴室16とに分割さ
れている。マフラー10は内燃機関(図示せず)と第一
の拡張室12とを連通する排気導入管18と、第一の拡
張室12と第二の拡張室14とを連通する接続管20
と、第二の拡張室14とマフラー外部とを連通する排気
排出管22とを具備する。上記排気導入管18は、順
に、共鳴室16、第二の拡張室14を通過して第一の拡
張室12へと直線的に延び、一端は内燃機関(図示せ
ず)へ連通し、他端は第一の拡張室12内で開放されて
いる。共鳴室16内において排気導入管18には開口部
24が設けられ、その開口部24は制御弁26により閉
鎖されている。この制御弁26は、例えばばね等の弾性
体によって閉弁方向へ付勢されているため、排気導入管
18内の圧力が上昇すると開弁し、このときに排気導入
管18は共鳴室16と連通される。また排気導入管18
は第二の拡張室14とは直接連通していない。
【0006】上記接続管20は、互いに隣接した第一の
拡張室12と第二の拡張室14との間で直線的に延び、
これらを直接連通している。上記排気排出管22は、順
に、第二の拡張室14から共鳴室16へと直線的に延
び、そして共鳴室16内にて曲がって180°方向を転
換し、再び第二の拡張室14から第一の拡張室12を通
過してマフラー外部へと延び、外部において開放されて
いる。排気排出管22は、その中間部、好ましくはその
全長の略中央から共鳴室16へと延びる連通管28を備
え、この連通管28は共鳴室16内にて開放されてい
る。排気排出管22は、その開放端30および連通管2
8を介した共鳴室16側の開放端34を除き、共鳴室1
6、第一の拡張室12、第二の拡張室14とは直接連通
されていない。
拡張室12と第二の拡張室14との間で直線的に延び、
これらを直接連通している。上記排気排出管22は、順
に、第二の拡張室14から共鳴室16へと直線的に延
び、そして共鳴室16内にて曲がって180°方向を転
換し、再び第二の拡張室14から第一の拡張室12を通
過してマフラー外部へと延び、外部において開放されて
いる。排気排出管22は、その中間部、好ましくはその
全長の略中央から共鳴室16へと延びる連通管28を備
え、この連通管28は共鳴室16内にて開放されてい
る。排気排出管22は、その開放端30および連通管2
8を介した共鳴室16側の開放端34を除き、共鳴室1
6、第一の拡張室12、第二の拡張室14とは直接連通
されていない。
【0007】次に本発明のマフラーの作動を説明する。
加速時であって機関低回転時においては、内燃機関から
排出された排気ガスは、排気導入管18から第一の拡張
室12へと導入される。この際、排気ガス量は少なく、
排気圧が低いため制御弁26は閉弁されている。排気ガ
スは更に接続管20を介して第二の拡張室14へ導かれ
る。第一の拡張室12および第二の拡張室14に排気ガ
スが導入される度に、排気ガスの流路断面が増大される
ため、排気ガス全体の音圧レベルが低減される。排気ガ
スは更に第二の拡張室14から排気排出管22を介して
外部へと排出される。共鳴室16へは連通管28を介し
て圧力波のみが導かれる。共鳴室16および連通管28
に関して、排気排出管22において発生する気柱共鳴に
よる振動を減衰するように共鳴室16の容積および連通
管28の長さを調節しておく。こうすることにより、従
来排気排出管22内において発生していた気柱共鳴を抑
制することが可能であると共に、本発明においても従来
同様に、排気排出管22の長さが長いため、低周波数の
振動を全体的に減衰して音圧レベルを低減できる。
加速時であって機関低回転時においては、内燃機関から
排出された排気ガスは、排気導入管18から第一の拡張
室12へと導入される。この際、排気ガス量は少なく、
排気圧が低いため制御弁26は閉弁されている。排気ガ
スは更に接続管20を介して第二の拡張室14へ導かれ
る。第一の拡張室12および第二の拡張室14に排気ガ
スが導入される度に、排気ガスの流路断面が増大される
ため、排気ガス全体の音圧レベルが低減される。排気ガ
スは更に第二の拡張室14から排気排出管22を介して
外部へと排出される。共鳴室16へは連通管28を介し
て圧力波のみが導かれる。共鳴室16および連通管28
に関して、排気排出管22において発生する気柱共鳴に
よる振動を減衰するように共鳴室16の容積および連通
管28の長さを調節しておく。こうすることにより、従
来排気排出管22内において発生していた気柱共鳴を抑
制することが可能であると共に、本発明においても従来
同様に、排気排出管22の長さが長いため、低周波数の
振動を全体的に減衰して音圧レベルを低減できる。
【0008】加速時であって機関高回転時においては、
内燃機関から排出される排気ガスの量が増大し、排気圧
が上昇するため制御弁26は開弁される。これによりマ
フラー10内部には、排気導入管18から順に、開口部
24、共鳴室16、連通管28、排気排出管22を介し
て外部へと続く、排気ガスの流通路が新たに形成され
る。この時、共鳴室16は第三の拡張室として機能して
いる。これにより背圧が低減されるため、本来、高出力
を必要とする加速時であって機関高回転時に出力の向上
が図られる。
内燃機関から排出される排気ガスの量が増大し、排気圧
が上昇するため制御弁26は開弁される。これによりマ
フラー10内部には、排気導入管18から順に、開口部
24、共鳴室16、連通管28、排気排出管22を介し
て外部へと続く、排気ガスの流通路が新たに形成され
る。この時、共鳴室16は第三の拡張室として機能して
いる。これにより背圧が低減されるため、本来、高出力
を必要とする加速時であって機関高回転時に出力の向上
が図られる。
【0009】減速時であって機関高回転時においては、
内燃機関から排出される排気ガスが非常に少なくなるた
め、制御弁26は閉弁される。減速時には排気排出管2
2内に燃焼後の排気ガスがほとんど流れ込まないため、
排気排出管22は管としてより理想的な状態となってい
る。しかしながら本発明においては、従来、排気排出管
が管として理想状態にあるために発生したより大きな気
柱共鳴を共鳴室16にて低減できるため、従来に比較し
て音圧レベルを更に低減している。
内燃機関から排出される排気ガスが非常に少なくなるた
め、制御弁26は閉弁される。減速時には排気排出管2
2内に燃焼後の排気ガスがほとんど流れ込まないため、
排気排出管22は管としてより理想的な状態となってい
る。しかしながら本発明においては、従来、排気排出管
が管として理想状態にあるために発生したより大きな気
柱共鳴を共鳴室16にて低減できるため、従来に比較し
て音圧レベルを更に低減している。
【0010】減速時であって機関低回転時においても、
上記減速時であって機関高回転時における作動と同様で
あり、また同様の効果がある。
上記減速時であって機関高回転時における作動と同様で
あり、また同様の効果がある。
【0011】加速時および減速時における機関回転数と
音圧レベルとの関係を図2および図3に示した。図2お
よび図3のグラフは本発明と従来との音圧レベル特性の
差異を理解するための一般的な傾向を示したものであ
り、当然のことながら音圧レベルの変化幅などは共鳴室
の設定共鳴周波数や排気排出管の長さなどにより異な
る。図中において実線は本発明、鎖線は従来のマフラー
におけるグラフである。加速時、従来のマフラーの音圧
レベルは、参照符号Aの領域において共鳴室(共鳴周波
数を100〜120Hzに設定した場合)の共鳴効果に
より本発明のマフラーに比べて音圧レベルが下がってい
る。しかしながら逆に参照符号Bの領域では気柱共鳴の
影響で音圧レベルが増大している。この音圧レベルの増
大は、上述の理由で減速時に特に顕著に現れ、図3にあ
るように、従来のマフラーの音圧レベルは、参照符号C
の領域で本発明のマフラーに比べてかなり増大する。従
って本発明においては特定の機関回転数で極度に音圧レ
ベルが増大することなく、実用機関回転数全域にわたり
一様に音圧レベルを低減することができる。
音圧レベルとの関係を図2および図3に示した。図2お
よび図3のグラフは本発明と従来との音圧レベル特性の
差異を理解するための一般的な傾向を示したものであ
り、当然のことながら音圧レベルの変化幅などは共鳴室
の設定共鳴周波数や排気排出管の長さなどにより異な
る。図中において実線は本発明、鎖線は従来のマフラー
におけるグラフである。加速時、従来のマフラーの音圧
レベルは、参照符号Aの領域において共鳴室(共鳴周波
数を100〜120Hzに設定した場合)の共鳴効果に
より本発明のマフラーに比べて音圧レベルが下がってい
る。しかしながら逆に参照符号Bの領域では気柱共鳴の
影響で音圧レベルが増大している。この音圧レベルの増
大は、上述の理由で減速時に特に顕著に現れ、図3にあ
るように、従来のマフラーの音圧レベルは、参照符号C
の領域で本発明のマフラーに比べてかなり増大する。従
って本発明においては特定の機関回転数で極度に音圧レ
ベルが増大することなく、実用機関回転数全域にわたり
一様に音圧レベルを低減することができる。
【0012】また本発明では、排気排出管22の全長の
略中央に連通管28を設けたことで、気柱共鳴において
最も振幅が大きい圧力波を共鳴室へ導入することが可能
となり、従って排気排出管22の気柱共鳴は良好に低減
される。
略中央に連通管28を設けたことで、気柱共鳴において
最も振幅が大きい圧力波を共鳴室へ導入することが可能
となり、従って排気排出管22の気柱共鳴は良好に低減
される。
【0013】更に本発明では、排気圧によって開閉する
タイプの制御弁26を用いたことにより、アクチュエー
タを用いた制御弁を用いるのに比べてマフラーの製造コ
ストが抑えられている。また従来、排気圧を利用した制
御弁においては、開弁初期の段階では、圧力によって開
弁したとき一時的に圧力が下がるため、制御弁が一旦閉
弁し、そして制御弁が閉弁したことにより圧力が上昇し
て制御弁が開弁し、チャタリング音という騒音が発生す
る。例えば、実開平2−31318号に開示されている
マフラーの制御弁として圧力により開閉する制御弁を用
いた場合、この制御弁はより外部に近い排気排出管に配
置されるため、マフラー全体の音圧レベルに対するチャ
タリング音の影響は大きいが、本発明のように制御弁2
6をマフラー内部の比較的上流側に配置した構成では、
制御弁にて発生するチャタリング音をマフラー内で低減
することが可能であり、従来に比べてチャタリング音に
よる音圧レベルの増大を抑えることができる。
タイプの制御弁26を用いたことにより、アクチュエー
タを用いた制御弁を用いるのに比べてマフラーの製造コ
ストが抑えられている。また従来、排気圧を利用した制
御弁においては、開弁初期の段階では、圧力によって開
弁したとき一時的に圧力が下がるため、制御弁が一旦閉
弁し、そして制御弁が閉弁したことにより圧力が上昇し
て制御弁が開弁し、チャタリング音という騒音が発生す
る。例えば、実開平2−31318号に開示されている
マフラーの制御弁として圧力により開閉する制御弁を用
いた場合、この制御弁はより外部に近い排気排出管に配
置されるため、マフラー全体の音圧レベルに対するチャ
タリング音の影響は大きいが、本発明のように制御弁2
6をマフラー内部の比較的上流側に配置した構成では、
制御弁にて発生するチャタリング音をマフラー内で低減
することが可能であり、従来に比べてチャタリング音に
よる音圧レベルの増大を抑えることができる。
【0014】図4は、本発明の第二の実施形態のマフラ
ーを示している。本実施形態のマフラー10’は上記第
一の実施形態とほぼ同様であるが、排気導入管18’に
ついては、内燃機関(図示せず)と第二の拡張室14と
を連通し、制御弁26を備えていない点、接続管20’
については、第二の拡張室14と第一の拡張室12とを
連通する点、排気排出管22’については、第一の拡張
室12と外部とを連通する点においては上記第一の実施
形態とは異なる。また第二の拡張室14と共鳴室16と
を分割する隔壁に開口部24’が設けられており、この
開口部24’に制御弁26’が取り付けられている。制
御弁26’の作動に関しては第一の実施形態の制御弁2
6と同様である。本実施形態では、上記第一の実施形態
における効果に加えて、制御弁によるチャタリング音が
第一の実施形態に比べて小さいという利点がある。第一
の実施形態では制御弁26を排気導入管18に設けてい
るのに対し、第二の実施形態では拡張室14と共鳴室1
6とを分割する隔壁に設けている。同じ機関回転数、即
ち同じ排気量がマフラー内を流通する場合、排気導入管
18内の圧力よりも拡張室14内の圧力の方が相対的に
低いため、制御弁26’にかかる圧力は第一の実施形態
の制御弁26にかかる圧力よりも低い。所定の排気量範
囲において制御弁を閉弁しておくのには、第一の実施形
態では排気導入管18と共鳴室16との圧力差、第二の
実施形態では第二の拡張室14と共鳴室16との圧力差
に応じた付勢力が必要となる。従って第二の実施形態の
方が上記圧力差が小さく、当該付勢力は第二の実施形態
の制御弁26’の方が小さくてよい。このため、チャタ
リング音の原因となる制御弁の初期開弁時の圧力減少に
よる閉弁の際に制御弁にかかる力(付勢力)は第二の実
施形態の制御弁の方が小さいため、閉弁速度が小さく、
従ってチャタリング音も小さい。
ーを示している。本実施形態のマフラー10’は上記第
一の実施形態とほぼ同様であるが、排気導入管18’に
ついては、内燃機関(図示せず)と第二の拡張室14と
を連通し、制御弁26を備えていない点、接続管20’
については、第二の拡張室14と第一の拡張室12とを
連通する点、排気排出管22’については、第一の拡張
室12と外部とを連通する点においては上記第一の実施
形態とは異なる。また第二の拡張室14と共鳴室16と
を分割する隔壁に開口部24’が設けられており、この
開口部24’に制御弁26’が取り付けられている。制
御弁26’の作動に関しては第一の実施形態の制御弁2
6と同様である。本実施形態では、上記第一の実施形態
における効果に加えて、制御弁によるチャタリング音が
第一の実施形態に比べて小さいという利点がある。第一
の実施形態では制御弁26を排気導入管18に設けてい
るのに対し、第二の実施形態では拡張室14と共鳴室1
6とを分割する隔壁に設けている。同じ機関回転数、即
ち同じ排気量がマフラー内を流通する場合、排気導入管
18内の圧力よりも拡張室14内の圧力の方が相対的に
低いため、制御弁26’にかかる圧力は第一の実施形態
の制御弁26にかかる圧力よりも低い。所定の排気量範
囲において制御弁を閉弁しておくのには、第一の実施形
態では排気導入管18と共鳴室16との圧力差、第二の
実施形態では第二の拡張室14と共鳴室16との圧力差
に応じた付勢力が必要となる。従って第二の実施形態の
方が上記圧力差が小さく、当該付勢力は第二の実施形態
の制御弁26’の方が小さくてよい。このため、チャタ
リング音の原因となる制御弁の初期開弁時の圧力減少に
よる閉弁の際に制御弁にかかる力(付勢力)は第二の実
施形態の制御弁の方が小さいため、閉弁速度が小さく、
従ってチャタリング音も小さい。
【0015】最後に、本願において拡張室とは、それ自
体が排気ガスの流通路としての機能を有するものをい
い、共鳴室とは、本発明のように内燃機関の運転状況に
よって選択的に上記拡張室や共鳴室として機能するもの
のみならず、内燃機関の運転状況によらずそれ自体が排
気ガスの流通路として機能しないものも意味する。更に
本願において排気排出管とは、マフラー内部とマフラー
外部とを直接連通する管をいう。
体が排気ガスの流通路としての機能を有するものをい
い、共鳴室とは、本発明のように内燃機関の運転状況に
よって選択的に上記拡張室や共鳴室として機能するもの
のみならず、内燃機関の運転状況によらずそれ自体が排
気ガスの流通路として機能しないものも意味する。更に
本願において排気排出管とは、マフラー内部とマフラー
外部とを直接連通する管をいう。
【0016】
【発明の効果】本発明により、長さの長い排気排出管を
用いて排気音における低周波数の振動を抑制すると共
に、排気排出管内に発生する気柱共鳴に対応した周波数
の振動を共鳴室により低減したため、マフラー全体の音
圧レベルを低減し、マフラーの消音性能が向上される。
用いて排気音における低周波数の振動を抑制すると共
に、排気排出管内に発生する気柱共鳴に対応した周波数
の振動を共鳴室により低減したため、マフラー全体の音
圧レベルを低減し、マフラーの消音性能が向上される。
【図1】本発明の内燃機関のマフラーの略図である。
【図2】加速時における本発明および従来のマフラーの
機関回転数と音圧レベルとの関係を示した図である。
機関回転数と音圧レベルとの関係を示した図である。
【図3】減速時における本発明および従来のマフラーの
機関回転数と音圧レベルとの関係を示した図である。
機関回転数と音圧レベルとの関係を示した図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の内燃機関のマフラー
の略図である。
の略図である。
10…マフラー 12…第一の拡張室 14…第二の拡張室 16…共鳴室 18、18’…排気導入管 22、22’…排気排出管 28…連通管
Claims (1)
- 【請求項1】 マフラー内部を共鳴室と拡張室とに分割
し、排気導入管により導入した排気ガスを上記拡張室を
介して排気排出管から排出するようにした内燃機関のマ
フラーにおいて、前記排気排出管の中間部を上記共鳴室
に連通したことを特徴とする内燃機関のマフラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10252896A JPH09287432A (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 内燃機関のマフラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10252896A JPH09287432A (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 内燃機関のマフラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09287432A true JPH09287432A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14329823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10252896A Pending JPH09287432A (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 内燃機関のマフラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09287432A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010133345A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Calsonic Kansei Corp | 消音器 |
CN102220981A (zh) * | 2010-04-19 | 2011-10-19 | 株式会社荏原制作所 | 干式真空泵装置、排气单元和消音器 |
-
1996
- 1996-04-24 JP JP10252896A patent/JPH09287432A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010133345A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Calsonic Kansei Corp | 消音器 |
CN102220981A (zh) * | 2010-04-19 | 2011-10-19 | 株式会社荏原制作所 | 干式真空泵装置、排气单元和消音器 |
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