JP3334540B2 - 自動車用排気消音装置 - Google Patents

自動車用排気消音装置

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JP3334540B2
JP3334540B2 JP03047997A JP3047997A JP3334540B2 JP 3334540 B2 JP3334540 B2 JP 3334540B2 JP 03047997 A JP03047997 A JP 03047997A JP 3047997 A JP3047997 A JP 3047997A JP 3334540 B2 JP3334540 B2 JP 3334540B2
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N1/00Silencing apparatus characterised by method of silencing
    • F01N1/16Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts
    • F01N1/166Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts for changing gas flow path through the silencer or for adjusting the dimensions of a chamber or a pipe

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に備えら
れるエンジンの排気系から発する騒音の低減を図るため
の自動車用排気消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来の自動車用排気消音装置
としては、エンジンの低回転域から高回転域にわたっ
て、排気圧力損失を増大させることなく、排気騒音を低
減させるように、排気圧力に応動するバルブを設けて、
排気の流路を変えるようにしたものがある。
【0003】この種の自動車用排気消音装置の先行技術
としては、WO95/13460号公報として開示され
たものや、図18に示すようなものがある。
【0004】これについて説明すると、筒状をしたマフ
ラ201の内部は各端板205、206により第一拡張
室202、第二拡張室203と、容積室204にそれぞ
れ仕切られる。
【0005】図示しないエンジンからの排気ガスをマフ
ラ201へ導く排気導入管路として設けられるインレッ
トチューブ207は、その一端が第一拡張室202に開
口し、エンジンからの排気ガスを第一拡張室202に導
く。
【0006】マフラ201からの排気ガスを外部に導く
排出管路として設けられるテールチューブ210は、そ
の一端が第二拡張室203に開口し、第二拡張室203
の排気ガスを外部に導く。
【0007】共鳴要素として、容積室204は2本の首
管214を介して第一拡張室202に連通し、所定の周
波数の排気音を減衰する。
【0008】第一拡張室202と第二拡張室203を連
通する連通管213を備える。
【0009】容積室204と第二拡張室203を連通す
る連通管215を備え、連通管215を排気圧力により
開閉するバルブ216を備える。
【0010】バルブ216が閉弁するエンジンの低回転
域に、第一拡張室202に流入した排気ガスの全量は連
通管213から第二拡張室203を経てテールチューブ
210を通って排出される。このとき、容積室204は
各首管214を介して第一拡張室202に連通し、所定
の周波数の排気音を減衰する共鳴要素として働く。
【0011】エンジンの高回転域にバルブ216が開弁
すると、第一拡張室202に流入した排気ガスの一部は
各首管214を通って容積室204に流入し、容積室2
04から連通管215を通って第二拡張室203に流入
し、第二拡張室203からテールチューブ210を通っ
て外部へと排出される。第一拡張室202に流入した排
気ガスの残りは連通管213を通って第二拡張室203
に流入し、第二拡張室203からテールチューブ210
を通って外部へと排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置にあっては、限られたマフラ201の容積
のなかで2つの拡張室202と203を画成する構造の
ため、各拡張室202,203の容積がそれぞれ小さく
なり、低周波数の排気音を十分に低減することが難し
い。
【0013】また、低周波数の排気音を低減するため
に、連通管213を小径化することも考えられるが、高
回転時にマフラ201を通過する排気ガス量が多くなる
と、小径の連通管213を通過する排気ガスの気流音が
大きくなり、結果としてテールチューブ210から外部
に放出される排気音が大きくなってしまう。
【0014】バルブ216が開いたときの音響経路は、
インレットチューブ207→第一拡張室202→連通管
213→第二拡張室203→テールチューブ210とな
る音響経路1と、インレットチューブ207→第一拡張
室202→各首管214→容積室204→連通管215
→バルブ216→第二拡張室203→テールチューブ2
10となる音響経路2がある。
【0015】音響経路2の共鳴系は音響経路1に対して
略1自由度系の共鳴器として作用することになり、その
反共鳴により圧力ピークが発生する。その反共鳴と同一
周波数で音響経路2にも圧力ピークが発生する。音響経
路1と音響経路2の位相関係を見ると、共鳴周波数を境
に、音響経路1側の位相が略180度ずれるため、音響
経路1と音響経路2の圧力波は略逆相である。それぞれ
の音圧レベルを比べると、反共鳴以降の音響経路2で発
生している音圧レベルは急激に小さくなる。したがっ
て、それぞれの音響経路1,2の圧力波が合成される合
流部では位相が逆相であるにもかかわらず、音圧レベル
差が大きいため、合成圧力波の音圧レベルは小さくなら
ず、結果としてテールチューブ210から外部に放出さ
れる排気音が大きくなってしまう。
【0016】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、自動車用排気消音装置において、排気圧力損
失を増大させることなく、排気騒音を十分に低減するこ
とを目的とする。
【0017】請求項1に記載の自動車用排気消音装置
は、エンジンの排気ガスを導入するインレットチューブ
と、前記排気ガスを外部に排出するテールチューブと、
インレットチューブとテールチューブが共に連通する拡
張室と、拡張室と第一首管を介して連通して、第一共鳴
器を構成する第一容積室と、拡張室と第二首管を介して
連通して、第二共鳴器を構成する第二容積室と、第一容
積室と第二容積室を連通する連通管と、第一容積室と第
二容積室の圧力差が大きくなるのに伴って前記連通管を
開くバルブとを備え、前記排気ガスが前記インレットチ
ューブから導入され、テールチューブから排出される間
に形成される二種の音響経路において、一方の音響経路
が他方に対し、前記第一共鳴器と第二共鳴器から構成さ
れた略2自由度系の共鳴器として作用するものとした。
【0018】請求項2に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1に記載の発明において、前記第一首管をイ
ンレットチューブと一体的に形成し、インレットチュー
ブに拡張室に開口する複数の小孔を形成し、各小孔の開
口率を第一容積室の圧力が第二容積室より上昇するよう
に設定するものとした。
【0019】請求項3に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1に記載の発明において、前記第一首管をイ
ンレットチューブと別体で形成し、第一首管をインレッ
トチューブと同軸上に配置し、第一首管とインレットチ
ューブの間に間隙を画成するものとした。
【0020】請求項4に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記第二容積室を拡張室と第一容積室の間に配置
し、第一首管を第二容積室を貫通して設けるものとし
た。
【0021】請求項5に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記拡張室を第二容積室と第一容積室の間に配置
し、連通管を拡張室を貫通して設けるものとした。
【0022】請求項6に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記第一首管はインレットチューブから分岐して形
成するものとした。
【0023】請求項7に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1から6のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記容積室を仕切る端板を備え、前記バルブは端板
から突出する管状の弁座と、弁座に着座する弁体と、弁
体を閉弁方向に付勢するリターンスプリングとを備え、
弁座の内側に連通管を連通させるものとした。
【0024】請求項8に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項7に記載の発明において、前記弁体を回動可
能に支持する軸と、軸を支持するブラケットを備え、ブ
ラケットを弁座に一体的に形成するものとした。
【0025】請求項9に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項1から6のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記容積室を仕切る端板を備え、前記バルブは端板
と一体的に形成される弁座と、弁座に着座する弁体と、
弁体を閉弁方向に付勢するリターンスプリングとを備
え、弁座の内側に連通管を連通させるものとした。
【0026】請求項10に記載の自動車用排気消音装置
は、請求項9に記載の発明において、前記連通管を弁体
と一体的に形成するものとした。
【0027】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の自動車用排
気消音装置において、バルブが閉弁するエンジン低回転
域に、インレットチューブから拡張室に流入した排気ガ
スの全部は拡張室からテールチューブを通って排出さ
れ、拡張室は排気音を減衰する拡張要素として働く。
【0028】インレットチューブとテールチューブが共
通の拡張室に開口するため、拡張室の容積を限られたマ
フラの容積の範囲内で最大限に確保できる。このため、
インレットチューブから拡張室へとつながる容積の拡張
比が大きく、排気音を拡張作用により低減する効果を高
められる。
【0029】このとき、第一容積室は、第一首管を介し
て拡張室に連通し、所定の周波数の排気音を減衰する第
一共鳴器を構成する。
【0030】そして、第二容積室は、第二首管を介して
拡張室に連通し、所定の周波数の排気音を減衰する第二
共鳴器を構成する。
【0031】エンジンの高回転域にバルブが開弁する
と、拡張室に流入した排気ガスの一部はテールチューブ
を通って外部へと排出される一方、拡張室に流入した排
気ガスの残りは第一首管を通って第一容積室に流入し、
第一容積室から連通管を通って第二容積室に流入し、第
二容積室から第二首管を通って拡張室へと流入し、拡張
室からテールチューブを通って外部へと排出される。こ
れにより、排気圧力損失の増大を抑えられ、エンジンの
出力向上がはかれる。
【0032】バルブが開いたときの音響経路は、インレ
ットチューブ→拡張室→テールチューブとなる音響経路
1と、インレットチューブ→拡張室→第一首管→第一容
積室→連通管→第二容積室→第二首管→拡張室→テール
チューブとなる音響経路2がある。この二つの音響経路
1、2は共通の拡張室に対して音響的に開口端を有し、
音響経路2は音響経路1に対して略2自由度系の共鳴器
として作用することになるため、拡張室にて位相が18
0度ずれ、かつ音圧レベルが略同等の圧力波を干渉させ
て、相殺することが可能となり、排気騒音の増大を抑え
ることができる。
【0033】請求項2に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、第一首管をインレットチューブと一体的に形成
することにより、第一首管の長さおよび開口径を十分に
大きく設定することが可能となる。共鳴器を構成する第
一首管の長さおよび開口径に対する設定自由度が大きく
確保される。また、インレットチューブの圧力脈動が第
一首管に直接に伝わるため、エンジンの低回転時に同期
した低次数成分に対する消音特性を高めて、車室内の排
気こもり音を低減することができる。
【0034】また、第一首管とインレットチューブを一
体化することにより、加工費や組立費用を安価にするこ
とができる。
【0035】各小孔の開口率を第一容積室の圧力が第二
容積室より上昇するように設定したため、エンジンの高
回転域にバルブが開弁すると、インレットチューブに導
かれる排気ガスの一部は拡張室からテールチューブを通
って外部へと排出される一方、排気ガスの残りは第一首
管を通って第一容積室に流入し、第一容積室から連通管
を通って第二容積室に流入し、第二容積室から第二首管
を通って拡張室へと流入し、拡張室からテールチューブ
を通って外部へと排出される。こうして排気ガスはマフ
ラ内で2系統に分流して排出されることにより、排気圧
力損失の増大を抑えられ、エンジンの出力向上がはかれ
る。
【0036】請求項3に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、バルブが閉弁するエンジン低回転域に、インレ
ットチューブから第一首管との間隙を通って拡張室に流
入した排気ガスの全部は拡張室からテールチューブを通
って排出され、拡張室は排気音を減衰する拡張要素とし
て働く。
【0037】インレットチューブと第一首管の間に画成
される間隙は、その長さを大きく設定することが可能と
なる。これにより、小径のパイプをインレットチューブ
と拡張室の間に配置した場合と同様に、インレットチュ
ーブから拡張室にかけての拡張作用により排気音を減衰
する効果を高められる。
【0038】このとき、第一容積室は、第一首管を介し
て拡張室に連通し、所定の周波数の排気音を減衰する第
一共鳴器を構成する。
【0039】第一首管はインレットチューブと別体で形
成され、インレットチューブに嵌合する構造のため、第
一首管の長さおよび開口径を十分に大きく設定すること
が可能となり、低周波数の消音特性を向上できる。
【0040】請求項4に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、第一首管を第二容積室を貫通して設けたため、
その長さを大きくして、共鳴周波数をより低周波側に設
定することが可能となり、エンジンの低回転時に同期し
た低次数成分に対する消音特性を高めて、車室内の排気
こもり音を低減することができる。
【0041】請求項5に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、連通管は拡張室を貫通して設けられるため、そ
の長さを大きく設定することが可能となり、音響経路2
の消音特性が向上し、高回転域における排気騒音の低減
がはかれる。
【0042】請求項6に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、第一首管はインレットチューブから分岐して形
成される構造のため、第一首管の長さおよび開口径に対
する設定自由度が拡がり、低周波数の消音特性を向上で
きる。
【0043】請求項7に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、バルブは、端板から突出する管状の弁座を備
え、弁座の内側に連通管が連通する構造により、異なる
径の連通管に対して共通の弁座を用いることが可能とな
り、異なるエンジンに対して弁座を共通化して生産性を
高めることができる。
【0044】請求項8に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、バルブは軸を支持するブラケットを弁座と一体
的に形成することにより、バルブを端板等と独立したユ
ニット部品として設けることが可能となり、バルブの品
質向上がはかれる。
【0045】請求項9に記載の自動車用排気消音装置に
おいて、弁座が端板と一体的に形成される構造により、
部品数を減らして、軽量化がはかれる。
【0046】請求項10に記載の自動車用排気消音装置
において、連通管が弁体と一体的に形成される構造によ
り、部品数を減らして、軽量化がはかれる。
【0047】
【発明の実施形態】以下、本発明の第一の実施形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0048】図1に示すように、筒状をしたマフラ1の
内部は各端板5、6により拡張室2、第一容積室3、第
二容積室4にそれぞれ仕切られる。この実施形態では、
第一容積室3が拡張室2と第二容積室4の間に配置され
る。
【0049】図示しないエンジンからの排気ガスをマフ
ラ1へ導く排気導入管路としてインレットチューブ7が
設けられる。インレットチューブ7は、後述する第一首
管11と一体的に形成され、その途中に形成された多数
の小孔8を介して拡張室2に連通し、エンジンからの排
気ガスを拡張室2に導く。
【0050】マフラ1からの排気ガスを外部に導く排出
管路として設けられるテールチューブ10は、その一端
が拡張室2に開口し、拡張室2の排気ガスを外部に導
く。
【0051】テールチューブ7の途中には吸音チャンバ
9が設けられる。吸音チャンバ9は多孔質管の周囲を包
む吸音材と、吸音材の周囲を覆う外筒を備えて、テール
チューブ7を通過する過程で排気音が吸音材により減衰
されるようになっている。
【0052】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力
が第一首管11を介して第一容積室3に導かれ、所定の
周波数の排気音を減衰する。
【0053】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力
が第一首管11を介して第一容積室3に導かれ、所定の
周波数の排気音を減衰する。
【0054】同じく共鳴要素として、第二容積室4は第
二首管12を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈
動圧力が第二首管12を介して第二容積室4に導かれ、
所定の周波数の排気音を減衰する。第二首管12は、端
板5,6を貫通して設けられる。
【0055】第一容積室3と第二容積室4を連通する連
通管13を備え、連通管13を排気圧力により開閉する
バルブ14を備える。連通管13は端板6を貫通して設
けられる。
【0056】各小孔8の開口率は第一容積室3の圧力が
第二容積室4より上昇するように設定される。
【0057】バルブ14は後述するようにエンジンの低
回転域にリターンスプリングの付勢力により閉弁し、エ
ンジンの高回転域に第一容積室3と第二容積室4の圧力
差が所定値を超えて上昇するとリターンスプリングに抗
して開弁するようになっている。
【0058】図2、図3にも示すように、バルブ14は
連通管13の第二容積室4に開口する端部を開閉するよ
うに設けられる。
【0059】端板6から第二容積室4に突出する管状の
弁座20が設けられる。弁座20は端板6に固着され
る。連通管13は端板6を貫通し、弁座20の内側に嵌
合している。
【0060】なお、弁座20は連通管13と一体的に形
成してよい。この場合、部品数を減らして、軽量化がは
かれる。
【0061】ラッパ状に拡径した弁座20に着座する弁
体22が設けられる。円盤状をした弁体22の一端は軸
18を介して回動可能に支持される。
【0062】軸18を支持するブラケット19が設けら
れ、ブラケット19はその一端が端板6に溶接等により
結合される。
【0063】弁体22を弁座20に押し付け付勢するリ
ターンスプリング17が設けられる。コイル状をしたリ
ターンスプリング17は軸18を挿通して設けられる。
リターンスプリング17はその一端が弁体22に当接
し、その他端がブラケット19に当接し、その弾性復元
力により弁体22を弁座20に押し付けるようになって
いる。第一容積室3と第二容積室4の圧力差が所定値を
超えて上昇すると、リターンスプリング17に抗して弁
体22が、図3に2点鎖線で示すように、弁座21から
離れるようになっている。
【0064】弁座21の弁体22に対する接合部には緩
衝材21が取付けられる。環状をした緩衝材21は弾性
材により形成され、弁体22が弁座21に着座するとき
の衝撃を吸収し、打音を小さくしている。緩衝材21を
設けなくても、弁体22が弁座21に着座するときに生
じる打音が十分に小さい場合は、緩衝材21を廃止して
もよい。
【0065】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0066】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→小孔8
→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は排
気音を減衰する拡張要素として働く。
【0067】インレットチューブ7とテールチューブ1
0が共通の拡張室2に開口しているため、拡張室2の容
積を限られたマフラ1の容積の範囲内で最大限に確保す
ることができる。このため、インレットチューブ7から
各小孔8を介して拡張室2へとつながる容積の拡張比が
大きく、排気音をマフラ1内における拡張作用により低
減する効果を高められる。
【0068】このとき、第一容積室3は、第一首管11
を介して拡張室2に連通し、所定の周波数の排気音を減
衰する第一共鳴器を構成する。第一首管11はインレッ
トチューブ7に一体的に形成されているため、その長さ
および開口径を十分に大きく設定することが可能とな
る。また、インレットチューブ7の圧力脈動が第一首管
11に直接に伝わるため、低周波数の消音特性を向上で
きる。
【0069】また、第二容積室4は、第二首管12を介
して拡張室2に連通し、所定の周波数の排気音を減衰す
る第二共鳴器を構成する。第二首管12は第一容積室3
を貫通して設けられるため、その長さおよび開口径を十
分に大きく設定することが可能となり、低周波数の消音
特性を向上できる。
【0070】すなわち、共鳴器を構成する第一首管11
と第二首管12の長さおよび開口径に対する設定自由度
が大きく確保されることにより、エンジンの低回転時に
同期した低次数成分に対する消音特性を高めて、車室内
の排気こもり音を低減することができる。
【0071】各小孔8の開口率を第一容積室3の圧力が
第二容積室4より上昇するように設定したため、エンジ
ンの高回転域にバルブ14が開弁すると、インレットチ
ューブ7から導かれる排気ガスの一部は拡張室2からテ
ールチューブ10を通って外部へと排出される一方、排
気ガスの残りは第一首管11を通って第一容積室3に流
入し、第一容積室3から連通管13を通って第二容積室
4に流入し、第二容積室4から第二首管12を通って拡
張室2へと流入し、拡張室2からテールチューブ10を
通って外部へと排出される。こうして排気ガスはマフラ
1内で2系統に分流して排出されることにより、排気圧
力損失の増大を抑えられ、エンジンの出力向上がはかれ
る。
【0072】バルブ14が開いたときの音響経路は、イ
ンレットチューブ7→小孔8→拡張室2→テールチュー
ブ10となる経路1と、インレットチューブ7→拡張室
2→第一首管11→第一容積室3→連通管13→第二容
積室4→第二首管12→拡張室2→テールチューブ10
となる経路2がある。この二つの音響経路は共通の拡張
室2に対して音響的に開口端を有するため、二つの共鳴
系がお互いの音響経路に作用し合う。音響経路2は音響
経路1に対し、略2自由度系の共鳴器として作用するこ
とになり、二つの共鳴周波数が存在する。そのうちの一
つの共鳴周波数はバルブ14がマフラ1内部の圧力に応
じて開く開度によって決定され、バルブ14の開度が大
きくなるにつれ、高周波へ移動し、反共鳴のピークも移
動する。反共鳴の圧力ピークが移動することにより、音
響経路2の反共鳴以降の音圧レベルが大きくなるため、
音響経路1と音圧レベルが同等となる領域が2つの反共
鳴ピーク間となる。位相関係を見ると、1自由度の場合
と同様に、最初の共鳴周波数を境に音響経路1の位相が
180度ずれ、次の共鳴周波数を境にさらに180度ず
れるため同相となる。したがって、反共鳴ピーク間では
位相が逆相で、かつ音圧レベルが略同等となることか
ら、この反共鳴ピーク間での周波数帯の圧力波はテール
チューブ10内の音響経路1と音響経路2の合流部であ
る拡張室2にて干渉し、相殺し合うことで合成された圧
力は非常に小さくなる。結果として、テールチューブ1
0から発生する排気騒音が大幅に低減され、バルブ14
が開いても排気騒音の増大を防止でき、かつ排気圧力損
失を増大させないため、エンジンの出力向上がはかれ
る。
【0073】バルブ14は、端板6から突出する管状の
弁座20が設けられ、弁座20の内側に連通管13が連
通する構造により、異なる径の連通管13に対して共通
の弁座20を用いることが可能となり、異なるエンジン
に対して弁座20を共通化して生産性を高めることがで
きる。
【0074】なお、他の実施形態として、図4、図5に
も示すように、バルブ14は軸18を支持するブラケッ
ト29を弁座20と一体的に形成してもよい。
【0075】これにより、バルブ14を端板6等と独立
したユニット部品として設けることが可能となり、バル
ブ14の品質向上がはかれる。
【0076】次に、図6に示す実施形態について説明す
る。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0077】マフラ1の内部は各端板5、6により拡張
室2、第二容積室4、第一容積室3にそれぞれ仕切られ
る。この実施形態では、第二容積室4が拡張室2と第一
容積室3の間に配置される。すなわち、前記実施形態と
は、第一容積室3と第二容積室4の位置が入れ替わって
いる。
【0078】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。第一首管11はイン
レットチューブ7に一体的に形成される。これにより、
拡張室2の脈動圧力が第一首管11を介して第一容積室
3に導かれ、所定の周波数の排気音を減衰する。
【0079】第一首管11の両端が開口する拡張室2と
第一容積室3の間に第二容積室4が設けられているた
め、第一首管11は第二容積室4を貫通して設けられ
る。
【0080】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0081】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→小孔8
→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は排
気音を減衰する拡張要素として働く。
【0082】このとき、第一容積室3は、第一首管11
を介して拡張室2に連通し、所定の周波数の排気音を減
衰する第一共鳴器を構成する。第一首管11はインレッ
トチューブ7に一体的に形成されているため、その長さ
および開口径を十分に大きく設定することが可能とな
り、低周波数の消音特性を向上できる。
【0083】本実施形態において、第一首管11は第二
容積室4を貫通して設けられるため、その長さを大きく
して、共鳴周波数をより低周波側に設定することが可能
となり、エンジンの低回転時に同期した低次数成分に対
する消音特性を高めて、車室内の排気こもり音を低減す
ることができる。
【0084】次に、図7に示す実施形態について説明す
る。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0085】マフラ1の内部は各端板6、5により第二
容積室4、拡張室2、第一容積室3にそれぞれ仕切られ
る。この実施形態では、拡張室2が第一容積室3と第二
容積室4の間に配置される。
【0086】第一容積室3と第二容積室4を連通する連
通管13を備え、連通管13を排気圧力により開閉する
バルブ14を備える。
【0087】連通管13の両端が開口する第一容積室3
と第二容積室4の間に拡張室2が設けられているため、
連通管13は拡張室2を貫通して設けられる。
【0088】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0089】エンジンの高回転域にバルブ14が開弁す
ると、拡張室2に流入した排気ガスの一部はテールチュ
ーブ10を通って外部へと排出される。このとき、拡張
室2に流入した排気ガスの残りは第一首管11を通って
第一容積室3に流入し、第一容積室3から連通管13を
通って第二容積室4に流入し、第二容積室4から第二首
管12を通って拡張室2へと流入し、拡張室2からテー
ルチューブ10を通って外部へと排出される。
【0090】バルブ14が開いたときの音響経路は、イ
ンレットチューブ7→小孔8→拡張室2→テールチュー
ブ10となる経路1と、インレットチューブ7→拡張室
2→第一首管11→第一容積室3→連通管13→第二容
積室4→第二首管12→拡張室2→テールチューブ10
となる経路2がある。
【0091】この二つの音響経路1、2は共通の拡張室
2に対して音響的に開口端を有し、音響経路2は音響経
路1に対して略2自由度系の共鳴器として作用すること
になるため、拡張室2にて位相が180度ずれ、かつ音
圧レベルが略同等の圧力波を干渉させて、相殺すること
が可能となる。
【0092】本実施形態において、連通管13は拡張室
2を貫通して設けられるため、その長さを大きく設定す
ることが可能となり、上記音響経路2の消音特性が向上
し、高回転域における排気騒音の低減がはかれる。
【0093】次に、図8に示す実施形態について説明す
る。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0094】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力
が第一首管11を介して第一容積室3に導かれ、所定の
周波数の排気音を減衰する。
【0095】排気導入管路としてインレットチューブ7
が設けられる。インレットチューブ7は、第一首管11
と別体で形成され、その端部が第一首管11の内側に間
隙28を持って嵌合される。
【0096】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0097】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→間隙2
8→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は
排気音を減衰する拡張要素として働く。
【0098】間隙28はインレットチューブ7と第一首
管11の間に画成されるため、間隙28の長さを大きく
設定することが可能となる。これにより、小径のパイプ
をインレットチューブ7と拡張室2の間に配置したのと
同様に、上記間隙28から拡張室2にかけての拡張作用
により排気音を減衰する効果を高められる。
【0099】このとき、第一首管11は第一容積室3を
拡張室2に連通して、所定の周波数の排気音を減衰する
第一共鳴器を構成する。
【0100】第一首管11はインレットチューブ7と別
体で形成され、インレットチューブ7の外側に嵌合する
構造のため、第一首管11の長さおよび開口径を十分に
大きく設定することが可能となり、低周波数の消音特性
を向上できる。
【0101】次に、図9に示す実施形態について説明す
る。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0102】マフラ1の内部は各端板5、6により拡張
室2、第二容積室4、第一容積室3にそれぞれ仕切られ
る。この実施形態では、第二容積室4が拡張室2と第一
容積室3の間に配置される。
【0103】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力
が第一首管11を介して第一容積室3に導かれ、所定の
周波数の排気音を減衰する。
【0104】排気導入管路としてインレットチューブ7
が設けられる。インレットチューブ7は、第一首管11
と別体で形成され、その端部が第一首管11の内側に間
隙28を持って嵌合される。
【0105】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0106】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→間隙2
8→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は
排気音を減衰する拡張要素として働く。
【0107】間隙28はインレットチューブ7と第一首
管11の間に画成されるため、間隙28の長さを大きく
設定することが可能となる。これにより、小径のパイプ
をインレットチューブ7と拡張室2の間に配置したのと
同様に、上記間隙28から拡張室2にかけての拡張作用
により排気音を減衰する効果を高められる。
【0108】このとき、第一容積室3は、第一首管11
を介して拡張室2に連通し、所定の周波数の排気音を減
衰する第一共鳴器を構成する。第一首管11はインレッ
トチューブ7と同軸上に配置されているため、その長さ
および開口径を十分に大きく設定することが可能とな
り、低周波数の消音特性を向上できる。
【0109】第一首管11は第二容積室4を貫通して設
けられるため、その長さを大きくして、共鳴周波数をよ
り低周波側に設定することが可能となり、エンジンの低
回転時に同期した低次数成分に対する消音特性を高め
て、車室内の排気こもり音を低減することができる。
【0110】次に、図10に示す実施形態について説明
する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0111】マフラ1の内部は各端板6、5により第二
容積室4、拡張室2、第一容積室3にそれぞれ仕切られ
る。この実施形態では、拡張室2が第一容積室3と第二
容積室4の間に配置される。
【0112】共鳴要素として、第一容積室3は第一首管
11を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力
が第一首管11を介して第一容積室3に導かれ、所定の
周波数の排気音を減衰する。
【0113】排気導入管路としてインレットチューブ7
が設けられる。インレットチューブ7は、第一首管11
と別体で形成され、その端部が第一首管11の内側に間
隙28を持って嵌合される。
【0114】第一容積室3と第二容積室4を連通する連
通管13を備え、連通管13を排気圧力により開閉する
バルブ14を備える。
【0115】連通管13の両端が開口する第一容積室3
と第二容積室4の間に拡張室2が設けられているため、
連通管13は拡張室2を貫通して設けられる。
【0116】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0117】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→間隙2
8→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は
排気音を減衰する拡張要素として働く。
【0118】間隙28はインレットチューブ7と第一首
管11の間に画成されるため、間隙28の長さを大きく
設定することが可能となる。これにより、小径のパイプ
をインレットチューブ7と拡張室2の間に配置したのと
同様に、上記間隙28から拡張室2にかけての拡張作用
により排気音を減衰する効果を高められる。
【0119】このとき、第一容積室3は、第一首管11
を介して拡張室2に連通し、所定の周波数の排気音を減
衰する第一共鳴器を構成する。第一首管11はインレッ
トチューブ7と同軸上に配置されているため、その長さ
および開口径を十分に大きく設定することが可能とな
り、低周波数の消音特性を向上できる。
【0120】第一首管11は第二容積室4を貫通して設
けられるため、その長さを大きくして、共鳴周波数をよ
り低周波側に設定することが可能となり、エンジンの低
回転時に同期した低次数成分に対する消音特性を高め
て、車室内の排気こもり音を低減することができる。
【0121】エンジンの高回転域にバルブ14が開弁す
ると、拡張室2に流入した排気ガスの一部はテールチュ
ーブ10を通って外部へと排出される。このとき、拡張
室2に流入した排気ガスの残りは第一首管11を通って
第一容積室3に流入し、第一容積室3から連通管13を
通って第二容積室4に流入し、第二容積室4から第二首
管12を通って拡張室2へと流入し、拡張室2からテー
ルチューブ10を通って外部へと排出される。
【0122】バルブ14が開いたときの音響経路は、イ
ンレットチューブ7→間隙28→拡張室2→テールチュ
ーブ10となる経路1と、インレットチューブ7→拡張
室2→第一首管11→第一容積室3→連通管13→第二
容積室4→第二首管12→拡張室2→テールチューブ1
0となる経路2がある。
【0123】この二つの音響経路1、2は共通の拡張室
2に対して音響的に開口端を有し、音響経路2は音響経
路1に対して略2自由度系の共鳴器として作用すること
になるため、拡張室2にて位相が180度ずれ、かつ音
圧レベルが略同等の圧力波を干渉させて、相殺すること
が可能となる。
【0124】本実施形態において、連通管13は拡張室
2を貫通して設けられるため、その長さを大きく設定す
ることが可能となり、上記音響経路2の消音特性が向上
し、高回転域における排気騒音の低減がはかれる。
【0125】次に、図11に示す実施形態について説明
する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0126】マフラ1の内部は各端板6、5により第二
拡張室4、第一容積室3、拡張室2にそれぞれ仕切られ
る。この実施形態では、第一容積室3が第二容積室4と
拡張室2の間に配置される。
【0127】排気導入管路として設けられるインレット
チューブ7は、その開口端が栓体15を介して閉塞さ
れ、その途中に形成された多数の小孔8を介して拡張室
2に連通し、エンジンからの排気ガスを拡張室2に導
く。
【0128】共鳴要素として設けられる第一容積室3
は、第一首管11とインレットチューブ7および小孔8
を介して拡張室2に連通する。拡張室2の脈動圧力が小
孔8とインレットチューブ7および第一首管11を介し
て第一容積室3に導かれ、所定の周波数の排気音を減衰
する。
【0129】第一首管11はインレットチューブ7の途
中から分岐して形成される。インレットチューブ7は端
板6を貫通して設けられる。
【0130】各小孔8の開口率は第一容積室3の圧力が
第二容積室4より上昇するように設定される。
【0131】バルブ14は後述するようにエンジンの低
回転域にリターンスプリングの付勢力により閉弁し、エ
ンジンの高回転域に第一容積室3と第二容積室4の圧力
差が所定値を超えて上昇するとリターンスプリングに抗
して開弁して、排気ガスが第一容積室3から第二容積室
4へと流れるようになっている。
【0132】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0133】バルブ14が閉弁するエンジン低回転域
に、拡張室2に流入した排気ガスの全部は拡張室2から
テールチューブ10を通って排出される。すなわち、排
気ガスの流れる経路は、インレットチューブ7→小孔8
→拡張室2→テールチューブ10となり、拡張室2は排
気音を減衰する拡張要素として働く。
【0134】このとき、第一首管11は第一容積室3を
拡張室2に連通して、所定の周波数の排気音を減衰する
第一共鳴器を構成する。
【0135】第一首管11はインレットチューブ7から
分岐して形成される構造のため、第一首管11の長さお
よび開口径に対する設定自由度が拡がり、低周波数の消
音特性を向上できる。
【0136】他の実施形態として、図12に示すよう
に、第二容積室4を第一容積室3と拡張室2の間に配置
し、第一首管11はインレットチューブ7の途中から分
岐して形成してもよい。
【0137】この場合も、第一首管11はインレットチ
ューブ7から分岐して形成される構造のため、第一首管
11の長さおよび開口径に対する設定自由度が拡がり、
低周波数の消音特性を向上できる。
【0138】次に、図13に示す実施形態について説明
する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0139】マフラ1の内部は各端板6、5により第二
容積室4、拡張室2、第一容積室3にそれぞれ仕切られ
る。
【0140】図14、図15にも示すように、第一容積
室3と第二容積室4を連通する連通管13を備え、連通
管13を排気圧力により開閉するバルブ14を備える。
【0141】端板6と一体的に形成される弁座30が設
けられる。弁座30はラッパ状に拡径している。
【0142】弁体22から筒部31が一体的に突出形成
され、筒部31の内側に連通管13が嵌合している。
【0143】弁座30に着座する弁体22が設けられ
る。弁座21の弁体22に対する接合部には緩衝材21
が取付けられる。
【0144】円盤状をした弁体22の一端は軸18を介
して回動可能に支持される。軸18を支持するブラケッ
ト39が設けられ、ブラケット39はその一端が端板6
に溶接等により結合される。
【0145】弁体22を弁座30に押し付け付勢するリ
ターンスプリング17が軸18に挿通して設けられる。
【0146】この場合、弁座20が端板6と一体的に形
成される構造により、部品数を減らして、軽量化がはか
れる。
【0147】また、弁座20の内側に連通管13が連通
する構造により、異なる径の連通管13に対して共通の
弁座20を用いることが可能となり、異なるエンジンに
対して弁座20を共通化して生産性を高めることができ
る。
【0148】次に、図16に示す実施形態について説明
する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0149】マフラ1の内部は各端板5、6により拡張
室2、第一容積室3、第二容積室4にそれぞれ仕切られ
る。
【0150】図17にも示すように、端板6と一体的に
形成される弁座30が設けられる。弁座30はラッパ状
に拡径している。
【0151】弁座30に着座する弁体22が設けられ
る。弁座21の弁体22に対する接合部には緩衝材21
が取付けられる。
【0152】第一容積室3と第二容積室4を連通する連
通管16を備え、連通管(開口部)16が端板6と一体
的に形成される。連通管16は弁体22から筒状に突出
して形成される。
【0153】この場合、弁座20と共に連通管16が端
板6と一体的に形成される構造により、さらに部品数を
減らして、軽量化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すマフラの断面図。
【図2】同じくバルブの正面図。
【図3】同じく図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】他の実施形態を示すバルブの正面図。
【図5】同じく図4のA−A線に沿う断面図。
【図6】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図7】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図8】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図9】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図10】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図11】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図12】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図13】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図14】同じくバルブの正面図。
【図15】同じく図14のA−A線に沿う断面図。
【図16】さらに他の実施形態を示すマフラの断面図。
【図17】同じくバルブ等の断面図。
【図18】従来例を示すマフラの断面図。
【符号の説明】
1 マフラ 2 拡張室 3 第一容積室 4 第二容積室 5 端板 6 端板 7 インレットチューブ 8 小孔 9 吸音チャンバ 10 テールチューブ 11 第一首管 12 第二首管 13 連通管 14 バルブ 15 栓体 16 連通管 17 リターンスプリング 18 軸 19 ブラケット 20 弁座 28 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−35414(JP,A) 特開 平5−202729(JP,A) 実開 昭50−139846(JP,U) 実開 平4−89815(JP,U) 登録実用新案3028410(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 1/02 F01N 1/04

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気ガスを導入するインレット
    チューブと、 前記排気ガスを外部に排出するテールチューブと、 インレットチューブとテールチューブが共に連通する拡
    張室と、 拡張室と第一首管を介して連通して、第一共鳴器を構成
    する第一容積室と、 拡張室と第二首管を介して連通して、第二共鳴器を構成
    する第二容積室と、 第一容積室と第二容積室を連通する連通管と、 第一容積室と第二容積室の圧力差が大きくなるのに伴っ
    て前記連通管を開くバルブと、 を備え、前記排気ガスが前記インレットチューブから導
    入され、テールチューブから排出される間に形成される
    二種の音響経路において、一方の音響経路が他方に対
    し、前記第一共鳴器と第二共鳴器から構成された略2自
    由度系の共鳴器として作用することを特徴とする自動車
    用排気消音装置。
  2. 【請求項2】前記第一首管をインレットチューブと一体
    的に形成し、 インレットチューブに拡張室に開口する複数の小孔を形
    成し、 各小孔の開口率を第一容積室の圧力が第二容積室より上
    昇するように設定したことを特徴とする請求項1に記載
    の自動車用排気消音装置。
  3. 【請求項3】前記第一首管をインレットチューブと別体
    で形成し、 第一首管をインレットチューブと同軸上に配置し、 第一首管とインレットチューブの間に間隙を画成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動車用排気消音装
    置。
  4. 【請求項4】前記第二容積室を拡張室と第一容積室の間
    に配置し、 第一首管を第二容積室を貫通して設けたことを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか一つに記載の自動車用排気
    消音装置。
  5. 【請求項5】前記拡張室を第二容積室と第一容積室の間
    に配置し、 連通管を拡張室を貫通して設けたことを特徴とする請求
    項1から3のいずれか一つに記載の自動車用排気消音装
    置。
  6. 【請求項6】前記第一首管はインレットチューブから分
    岐して形成したことを特徴とする請求項1から3のいず
    れか一つに記載の自動車用排気消音装置。
  7. 【請求項7】前記容積室を仕切る端板を備え、 前記バルブは端板から突出する管状の弁座と、 弁座に着座する弁体と、 弁体を閉弁方向に付勢するリターンスプリングとを備
    え、 弁座の内側に連通管を連通させたことを特徴とする請求
    項1から6のいずれか一つに記載の自動車用排気消音装
    置。
  8. 【請求項8】前記弁体を回動可能に支持する軸と、 軸を支持するブラケットを備え、 ブラケットを弁座に一体的に形成したことを特徴とする
    請求項7に記載の自動車用排気消音装置。
  9. 【請求項9】前記容積室を仕切る端板を備え、 前記バルブは端板と一体的に形成される弁座と、 弁座に着座する弁体と、 弁体を閉弁方向に付勢するリターンスプリングとを備
    え、 弁座の内側に連通管を連通させたことを特徴とする請求
    項1から6のいずれか一つに記載の自動車用排気消音装
    置。
  10. 【請求項10】前記連通管を弁体と一体的に形成したこ
    とを特徴とする請求項9に記載の自動車用排気消音装
    置。
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