JPH09286853A - 含フッ素ポリエーテルの製造方法 - Google Patents
含フッ素ポリエーテルの製造方法Info
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- JPH09286853A JPH09286853A JP10087096A JP10087096A JPH09286853A JP H09286853 A JPH09286853 A JP H09286853A JP 10087096 A JP10087096 A JP 10087096A JP 10087096 A JP10087096 A JP 10087096A JP H09286853 A JPH09286853 A JP H09286853A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルキレンオキシドとトリフルオロプロピレ
ンオキシドのセグメント比の制御が容易であり、しかも
分子量分布の狭いジブロック共重合体を短時間且つ高収
率で製造する方法の提供。 【解決手段】 重合開始剤として金属アルコキシド又は
金属水酸化物を用い、まずアルキレンオキシドを重合
し、引き続きトリフルオロプロピレンオキシドを重合し
た後、重合停止剤により重合を停止してジブロック型含
フッ素ポリエーテル(III) を得る。 【化1】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜100 の炭化水素基
等、R2は重合開始剤から誘導される基、R3は重合停止剤
から誘導される基、m+nは平均値が2〜3000の数を示
す。)
ンオキシドのセグメント比の制御が容易であり、しかも
分子量分布の狭いジブロック共重合体を短時間且つ高収
率で製造する方法の提供。 【解決手段】 重合開始剤として金属アルコキシド又は
金属水酸化物を用い、まずアルキレンオキシドを重合
し、引き続きトリフルオロプロピレンオキシドを重合し
た後、重合停止剤により重合を停止してジブロック型含
フッ素ポリエーテル(III) を得る。 【化1】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜100 の炭化水素基
等、R2は重合開始剤から誘導される基、R3は重合停止剤
から誘導される基、m+nは平均値が2〜3000の数を示
す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は含フッ素ポリエーテ
ルの製造方法に関するものであり、詳しくはアルキレン
オキシドとトリフルオロプロピレンオキシドとのセグメ
ント比の制御が容易であり、しかも分子量分布の狭いア
ルキレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシドの
ジブロック共重合体の製造方法に関するものである。
ルの製造方法に関するものであり、詳しくはアルキレン
オキシドとトリフルオロプロピレンオキシドとのセグメ
ント比の制御が容易であり、しかも分子量分布の狭いア
ルキレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシドの
ジブロック共重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルキ
レンオキシド重合体は種々の溶媒に対する溶解性又は水
溶性が高く、重合度により形態をオイル状、ワックス
状、固体状に変えることが可能であることから医薬化粧
品、潤滑油、樹脂分野などの広範囲に渡って使用されて
いる。一方、含フッ素化合物は一般にその表面自由エネ
ルギーが非常に低いため、撥水性、撥油性、防汚性、非
粘着性、低摩擦性を有し、液状物はその低い表面張力に
より高い濡れ性、浸透性といった特異な性質を示すこと
が知られている。しかし、含フッ素化合物は他の材料と
の相溶性が乏しく、他の基材に配合することは困難であ
る。
レンオキシド重合体は種々の溶媒に対する溶解性又は水
溶性が高く、重合度により形態をオイル状、ワックス
状、固体状に変えることが可能であることから医薬化粧
品、潤滑油、樹脂分野などの広範囲に渡って使用されて
いる。一方、含フッ素化合物は一般にその表面自由エネ
ルギーが非常に低いため、撥水性、撥油性、防汚性、非
粘着性、低摩擦性を有し、液状物はその低い表面張力に
より高い濡れ性、浸透性といった特異な性質を示すこと
が知られている。しかし、含フッ素化合物は他の材料と
の相溶性が乏しく、他の基材に配合することは困難であ
る。
【0003】最近、これらの両方の特性を合わせ持つ物
質(高撥水性、高撥油性、高相溶性物質)としてフルオ
ロアルキル基を有するポリエーテルが開発されている
(特開平5−310909号、特開平6−145338
号、特開平6−263868号等)。特開平5−310
909号では亜鉛の有機金属化合物を重合開始剤として
プロピレンオキシドとトリフルオロプロピレンオキシド
とを共重合させて共重合体を合成しているが、配位重合
であるため分子量制御が困難であり、分子量分布が広く
なる傾向があるという問題点がある。また、特開平6−
145338号では亜鉛の有機金属化合物又は金属アル
コキシドを開始剤として、エチレンオキシドとトリフル
オロプロピレンオキシドとを一括で仕込んでエチレンオ
キシド/トリフルオロプロピレンオキシド共重合体を合
成しているが、モノマー仕込み比通りの共重合体は得ら
れていない。また、特開平6−263868号では金属
水酸化物とポリアルキレングリコールから重合開始剤で
ある金属ポリアルキレングリコキシドを合成し、次いで
トリフルオロプロピレンオキシドを重合している。しか
しポリアルキレングリコールは水分を含んでいるためポ
リトリフルオロプロピレンオキシドの成長末端が失活
し、得られたポリマーの分子量分布は広くなる。さら
に、水存在下でアニオン重合を行うため重合速度が遅
く、低収率反応であることも問題点として挙げられる。
質(高撥水性、高撥油性、高相溶性物質)としてフルオ
ロアルキル基を有するポリエーテルが開発されている
(特開平5−310909号、特開平6−145338
号、特開平6−263868号等)。特開平5−310
909号では亜鉛の有機金属化合物を重合開始剤として
プロピレンオキシドとトリフルオロプロピレンオキシド
とを共重合させて共重合体を合成しているが、配位重合
であるため分子量制御が困難であり、分子量分布が広く
なる傾向があるという問題点がある。また、特開平6−
145338号では亜鉛の有機金属化合物又は金属アル
コキシドを開始剤として、エチレンオキシドとトリフル
オロプロピレンオキシドとを一括で仕込んでエチレンオ
キシド/トリフルオロプロピレンオキシド共重合体を合
成しているが、モノマー仕込み比通りの共重合体は得ら
れていない。また、特開平6−263868号では金属
水酸化物とポリアルキレングリコールから重合開始剤で
ある金属ポリアルキレングリコキシドを合成し、次いで
トリフルオロプロピレンオキシドを重合している。しか
しポリアルキレングリコールは水分を含んでいるためポ
リトリフルオロプロピレンオキシドの成長末端が失活
し、得られたポリマーの分子量分布は広くなる。さら
に、水存在下でアニオン重合を行うため重合速度が遅
く、低収率反応であることも問題点として挙げられる。
【0004】従って、本発明の目的は、アルキレンオキ
シドとトリフルオロプロピレンオキシドのセグメント比
の制御が容易であり、しかも分子量分布の狭いジブロッ
ク共重合体を短時間且つ高収率で製造する方法を提供す
ることにある。
シドとトリフルオロプロピレンオキシドのセグメント比
の制御が容易であり、しかも分子量分布の狭いジブロッ
ク共重合体を短時間且つ高収率で製造する方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の欠点を解決し、アルキレンオキシドとト
リフルオロプロピレンオキシドのセグメント比の制御が
容易であり、しかも分子量分布の狭いジブロック共重合
体を短時間且つ高収率で製造する方法を得るべく鋭意検
討を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、重合開始剤として金属アルコキシド又は金属水
酸化物を用い、まず一般式(I)
うな従来技術の欠点を解決し、アルキレンオキシドとト
リフルオロプロピレンオキシドのセグメント比の制御が
容易であり、しかも分子量分布の狭いジブロック共重合
体を短時間且つ高収率で製造する方法を得るべく鋭意検
討を行った結果、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、重合開始剤として金属アルコキシド又は金属水
酸化物を用い、まず一般式(I)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1は水素原子、又は置換基として
ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、フェ
ニルオキシ基、ベンジルオキシ基、トリアルキルシリル
オキシ基あるいはポリアルキレングリコキシ基を有して
いてもよい炭素数1〜100 の炭化水素基を示す。)で表
されるアルキレンオキシドを重合し、引き続き一般式
(II)
ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、フェ
ニルオキシ基、ベンジルオキシ基、トリアルキルシリル
オキシ基あるいはポリアルキレングリコキシ基を有して
いてもよい炭素数1〜100 の炭化水素基を示す。)で表
されるアルキレンオキシドを重合し、引き続き一般式
(II)
【0008】
【化5】
【0009】で表されるトリフルオロプロピレンオキシ
ドを重合した後、重合停止剤により重合を停止すること
を特徴とする、一般式(III)
ドを重合した後、重合停止剤により重合を停止すること
を特徴とする、一般式(III)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1は前記の意味を示し、R2は重合
開始剤として用いた金属アルコキシド又は金属水酸化物
から誘導される基を示し、R3は重合停止剤から誘導され
る基を示し、m+nは平均値が2〜3000の数を示す。)
で表されるジブロック型含フッ素ポリエーテルの製造方
法を提供するものである。
開始剤として用いた金属アルコキシド又は金属水酸化物
から誘導される基を示し、R3は重合停止剤から誘導され
る基を示し、m+nは平均値が2〜3000の数を示す。)
で表されるジブロック型含フッ素ポリエーテルの製造方
法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
に説明する。
【0013】本発明の製造方法は、下記の反応式に従っ
て、一般式 (IV) で表される金属アルコキシド又は金属
水酸化物を重合開始剤として、まず一般式(I)で表さ
れるアルキレンオキシドを重合し、一般式(V)で表さ
れる重合体を得、その後、一般式(II)で表されるトリ
フルオロプロピレンオキシドを重合し、一般式 (VI)で
表される重合体を得た後、重合停止剤で重合を停止する
ことにより一般式(III) で表される含フッ素ポリエーテ
ルを製造するものである。
て、一般式 (IV) で表される金属アルコキシド又は金属
水酸化物を重合開始剤として、まず一般式(I)で表さ
れるアルキレンオキシドを重合し、一般式(V)で表さ
れる重合体を得、その後、一般式(II)で表されるトリ
フルオロプロピレンオキシドを重合し、一般式 (VI)で
表される重合体を得た後、重合停止剤で重合を停止する
ことにより一般式(III) で表される含フッ素ポリエーテ
ルを製造するものである。
【0014】
【化7】
【0015】(上記一連の式中、R1, R2, R3, m 及びn
は前記の意味を示し、M はアルカリ金属又はアルカリ土
類金属を示す。) 一般式(I)で表されるアルキレンオキシドにおいて、
R1は水素原子、又は置換基としてハロゲン原子、水酸
基、アミノ基、アルコキシ基、フェニルオキシ基、ベン
ジルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基あるいはポ
リアルキレングリコキシ基を有していてもよい炭素数1
〜100 の炭化水素基を示すが、好ましくは水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基である。R1の具体例としては、
水素原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル
基等のアルケニル基;フェニル基;クロロメチル基等の
ハロゲン化アルキル基;ヒドロキシメチル基等の水酸基
を有するアルキル基;ブチルアミノメチル基等のアミノ
基を有するアルキル基;メチルオキシメチル基、エチル
オキシメチル基、プロピルオキシメチル基、ブチルオキ
シメチル基、ラウリルオキシメチル基、アリルオキシメ
チル基等のアルコキシ基を有するアルキル基、フェニル
オキシメチル基等のフェニルオキシ基を有するアルキル
基、ベンジルオキシメチル基等のベンジルオキシ基を有
するアルキル基、トリメチルシリルオキシメチル基等の
トリアルキルシリルオキシ基を有するアルキル基、末端
をメチル基等のアルキル基で修飾したポリエチレングリ
コキシ(重合度:1〜20)メチル基等のポリアルキレン
グリコキシ基を有するアルキル基等が挙げられる。本発
明で用いられる一般式(I)で表されるアルキレンオキ
シドの中では、エチレンオキシド又はプロピレンオキシ
ドが特に好ましい。
は前記の意味を示し、M はアルカリ金属又はアルカリ土
類金属を示す。) 一般式(I)で表されるアルキレンオキシドにおいて、
R1は水素原子、又は置換基としてハロゲン原子、水酸
基、アミノ基、アルコキシ基、フェニルオキシ基、ベン
ジルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基あるいはポ
リアルキレングリコキシ基を有していてもよい炭素数1
〜100 の炭化水素基を示すが、好ましくは水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基である。R1の具体例としては、
水素原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル
基等のアルケニル基;フェニル基;クロロメチル基等の
ハロゲン化アルキル基;ヒドロキシメチル基等の水酸基
を有するアルキル基;ブチルアミノメチル基等のアミノ
基を有するアルキル基;メチルオキシメチル基、エチル
オキシメチル基、プロピルオキシメチル基、ブチルオキ
シメチル基、ラウリルオキシメチル基、アリルオキシメ
チル基等のアルコキシ基を有するアルキル基、フェニル
オキシメチル基等のフェニルオキシ基を有するアルキル
基、ベンジルオキシメチル基等のベンジルオキシ基を有
するアルキル基、トリメチルシリルオキシメチル基等の
トリアルキルシリルオキシ基を有するアルキル基、末端
をメチル基等のアルキル基で修飾したポリエチレングリ
コキシ(重合度:1〜20)メチル基等のポリアルキレン
グリコキシ基を有するアルキル基等が挙げられる。本発
明で用いられる一般式(I)で表されるアルキレンオキ
シドの中では、エチレンオキシド又はプロピレンオキシ
ドが特に好ましい。
【0016】上記一般式(III) において、R2は重合開始
剤として用いた金属アルコキシド又は金属水酸化物から
誘導される基であるが、好ましいものとして水素原子、
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基或
いはアルケニル基、フェニル基又はベンジル基等が挙げ
られ、特に好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基である。
剤として用いた金属アルコキシド又は金属水酸化物から
誘導される基であるが、好ましいものとして水素原子、
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基或
いはアルケニル基、フェニル基又はベンジル基等が挙げ
られ、特に好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基である。
【0017】本発明において重合開始剤として用いられ
る一般式 (IV) で表される金属アルコキシド又は金属水
酸化物としては、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、
セシウム、カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類
金属をカウンターカチオン(M) として有するアルコキシ
ド又は水酸化物である。アルコキシドとしてはメトキシ
ド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等のアルキ
ルアルコキシド;フェニルアルコキシド;ベンジルアル
コキシド;4−メチルフェニルアルコキシド等のアルキ
ル置換フェニルアルコキシド;アリルアルコキシド等の
アルケニルアルコキシドなどが挙げられ、これらのアル
キル基、アルケニル基或いはフェニル基がハロゲン原
子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、フェニルオキシ
基、ベンジルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基等
で置換されていてもよい。これらの重合開始剤として特
に好ましいものは、アルカリ金属のアルキルアルコキシ
ド又はアルカリ金属水酸化物である。
る一般式 (IV) で表される金属アルコキシド又は金属水
酸化物としては、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、
セシウム、カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類
金属をカウンターカチオン(M) として有するアルコキシ
ド又は水酸化物である。アルコキシドとしてはメトキシ
ド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等のアルキ
ルアルコキシド;フェニルアルコキシド;ベンジルアル
コキシド;4−メチルフェニルアルコキシド等のアルキ
ル置換フェニルアルコキシド;アリルアルコキシド等の
アルケニルアルコキシドなどが挙げられ、これらのアル
キル基、アルケニル基或いはフェニル基がハロゲン原
子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、フェニルオキシ
基、ベンジルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基等
で置換されていてもよい。これらの重合開始剤として特
に好ましいものは、アルカリ金属のアルキルアルコキシ
ド又はアルカリ金属水酸化物である。
【0018】また、上記一般式(III) において、R3は重
合停止剤から誘導される基を示すが、好ましいものとし
て水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の
アルキル基或いはアルケニル基、フェニル基、ベンジル
基、アシル基又はトリアルキルシリル基等が挙げられ、
特に好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基で
ある。
合停止剤から誘導される基を示すが、好ましいものとし
て水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の
アルキル基或いはアルケニル基、フェニル基、ベンジル
基、アシル基又はトリアルキルシリル基等が挙げられ、
特に好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基で
ある。
【0019】本発明において用いられる重合停止剤とし
ては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;酢酸、メ
タンスルホン酸等の有機酸;水;アルコール;塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンを有するハロゲン化物が挙げら
れ、酸又はハロゲン化物が好ましい。ハロゲン化物とし
ては、メチル基、エチル基等のアルキル基、アリル基等
のアルケニル基、4−メチルベンジル基等の置換基を有
してもよいベンジル基、4−メチルフェニル基等のアル
キル置換フェニル基等の炭化水素基を有するハロゲン化
物;アセチルクロリド、1−臭化酢酸エチル、クロロメ
チルメチルエーテル等の酸素(カルボニル基、エーテル
基)含有ハロゲン化物;トリメチルシリルクロリド等の
ケイ素含有ハロゲン化物;トリフルオロ酢酸クロリド等
のフッ素(ハロゲン)含有ハロゲン化物等が挙げられ
る。これらの重合停止剤としては、酢酸等の有機酸、塩
酸等の無機酸、メチルクロライド、エチルクロライド等
のアルキルハライドが特に好ましい。
ては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;酢酸、メ
タンスルホン酸等の有機酸;水;アルコール;塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンを有するハロゲン化物が挙げら
れ、酸又はハロゲン化物が好ましい。ハロゲン化物とし
ては、メチル基、エチル基等のアルキル基、アリル基等
のアルケニル基、4−メチルベンジル基等の置換基を有
してもよいベンジル基、4−メチルフェニル基等のアル
キル置換フェニル基等の炭化水素基を有するハロゲン化
物;アセチルクロリド、1−臭化酢酸エチル、クロロメ
チルメチルエーテル等の酸素(カルボニル基、エーテル
基)含有ハロゲン化物;トリメチルシリルクロリド等の
ケイ素含有ハロゲン化物;トリフルオロ酢酸クロリド等
のフッ素(ハロゲン)含有ハロゲン化物等が挙げられ
る。これらの重合停止剤としては、酢酸等の有機酸、塩
酸等の無機酸、メチルクロライド、エチルクロライド等
のアルキルハライドが特に好ましい。
【0020】本発明において、一般式(I)で表される
アルキレンオキシドとトリフルオロプロピレンオキシド
のセグメント比や分子量が容易に制御される含フッ素ポ
リエーテル、即ちアルキレンオキシド/トリフルオロプ
ロピレンオキシドジブロック共重合体を製造する際、モ
ノマーの添加順序が重要であり、まず一般式(I)で表
されるアルキレンオキシドを重合開始剤に添加し完全に
重合した後、続いてトリフルオロプロピレンオキシドを
添加し重合することが必要である。
アルキレンオキシドとトリフルオロプロピレンオキシド
のセグメント比や分子量が容易に制御される含フッ素ポ
リエーテル、即ちアルキレンオキシド/トリフルオロプ
ロピレンオキシドジブロック共重合体を製造する際、モ
ノマーの添加順序が重要であり、まず一般式(I)で表
されるアルキレンオキシドを重合開始剤に添加し完全に
重合した後、続いてトリフルオロプロピレンオキシドを
添加し重合することが必要である。
【0021】上記反応は、一般に窒素、アルゴン等の不
活性ガス存在下、0〜 200℃の温度範囲で行われ、反応
温度の調節、反応系の粘度の調節などの必要に応じてジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミドなどの乾燥した有機溶媒を用いることができる
が、無溶媒でも良い。反応時間は仕込み原料の量、温度
等の反応条件によりかなり異なるが、通常1時間〜1週
間程度で行われる。
活性ガス存在下、0〜 200℃の温度範囲で行われ、反応
温度の調節、反応系の粘度の調節などの必要に応じてジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミドなどの乾燥した有機溶媒を用いることができる
が、無溶媒でも良い。反応時間は仕込み原料の量、温度
等の反応条件によりかなり異なるが、通常1時間〜1週
間程度で行われる。
【0022】本発明のアルキレンオキシド/トリフルオ
ロプロピレンオキシドジブロック共重合体の分子量は重
合開始剤である金属アルコキシドもしくは金属水酸化物
の仕込みモル数に対する各モノマー、アルキレンオキシ
ド、トリフルオロプロピレンオキシドの仕込みモル数を
変えることにより任意に制御できるが、一般式(III)に
おいて、m+nは平均値が2〜3000の数であることが必
要である。即ち、アルキレンオキシド/トリフルオロプ
ロピレンオキシドのジブロック共重合体となるためには
m+nの平均値は2以上であることが必要であり、また
m+nが3000を超えると得られたポリマーは溶媒に難溶
になり、取り扱いにくくなる。
ロプロピレンオキシドジブロック共重合体の分子量は重
合開始剤である金属アルコキシドもしくは金属水酸化物
の仕込みモル数に対する各モノマー、アルキレンオキシ
ド、トリフルオロプロピレンオキシドの仕込みモル数を
変えることにより任意に制御できるが、一般式(III)に
おいて、m+nは平均値が2〜3000の数であることが必
要である。即ち、アルキレンオキシド/トリフルオロプ
ロピレンオキシドのジブロック共重合体となるためには
m+nの平均値は2以上であることが必要であり、また
m+nが3000を超えると得られたポリマーは溶媒に難溶
になり、取り扱いにくくなる。
【0023】
【作用及び発明の効果】本発明の含フッ素ポリエーテ
ル、即ち一般式(III) で表されるアルキレンオキシド/
トリフルオロプロピレンオキシドジブロック共重合体の
製造方法では、アルキレンオキシドとトリフルオロプロ
ピレンオキシドのセグメント比や分子量を容易に制御す
ることが可能である。しかも分子量分布が狭い共重合体
を比較的短時間、低温度且つ高収率で合成することが可
能である。
ル、即ち一般式(III) で表されるアルキレンオキシド/
トリフルオロプロピレンオキシドジブロック共重合体の
製造方法では、アルキレンオキシドとトリフルオロプロ
ピレンオキシドのセグメント比や分子量を容易に制御す
ることが可能である。しかも分子量分布が狭い共重合体
を比較的短時間、低温度且つ高収率で合成することが可
能である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げ、更に詳しく本発明を説
明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるも
のではない。尚、以下の実施例では、十分に乾燥し、内
部を乾燥窒素もしくは乾燥アルゴン等の不活性ガスで置
換し、三方活栓を付したガラス容器内で反応を行い、試
薬の注入はこの三方活栓を介し注射器を用いて乾燥窒素
もしくは乾燥アルゴン等の不活性ガスの気流下で行っ
た。
明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるも
のではない。尚、以下の実施例では、十分に乾燥し、内
部を乾燥窒素もしくは乾燥アルゴン等の不活性ガスで置
換し、三方活栓を付したガラス容器内で反応を行い、試
薬の注入はこの三方活栓を介し注射器を用いて乾燥窒素
もしくは乾燥アルゴン等の不活性ガスの気流下で行っ
た。
【0025】実施例1 エチレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシド=
10/10ジブロック体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.56g(5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。次いでドライアイス−アセ
トンでトラップした乾燥エチレンオキシド(水素化カル
シウムで乾燥)2.20g(50mmol) を氷冷した先程のオー
トクレーブに乾燥アルゴンの気流下添加した。エチレン
オキシドの重合は40℃、2時間で行った。このオートク
レーブを再び氷冷した後、モレキュラーシーブス4Aで
乾燥したトリフルオロプロピレンオキシド 5.60g(50mm
ol) を乾燥アルゴン気流下添加した。20℃で2時間重合
した後、酢酸0.36g(6mmol) を加えることにより反応
を停止した。反応物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒
硝での乾燥、溶媒を減圧留去することにより、半透明淡
黄色のワックス状の含フッ素ポリエーテル8.0g(収率98
%)を得た。GPCでのピーク分子量(東ソー、G4000
HXL+G2000HXL、 50mM酢酸/テトラヒドロフラ
ン)はポリスチレン換算でMw=3000、Mw/Mn=1.
05であった。GPCピークは1つであり、図1に示す 1
H−NMRスペクトルにはエチレンオキシド由来のピー
クとトリフルオロプロピレンオキシド由来のピークが存
在したことから、ジブロック体であることを確認した。
ジブロック体のエチレンオキシドセグメントの重合度は
12であり、トリフルオロプロピレンオキシドセグメント
の重合度は10であった。
10/10ジブロック体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.56g(5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。次いでドライアイス−アセ
トンでトラップした乾燥エチレンオキシド(水素化カル
シウムで乾燥)2.20g(50mmol) を氷冷した先程のオー
トクレーブに乾燥アルゴンの気流下添加した。エチレン
オキシドの重合は40℃、2時間で行った。このオートク
レーブを再び氷冷した後、モレキュラーシーブス4Aで
乾燥したトリフルオロプロピレンオキシド 5.60g(50mm
ol) を乾燥アルゴン気流下添加した。20℃で2時間重合
した後、酢酸0.36g(6mmol) を加えることにより反応
を停止した。反応物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒
硝での乾燥、溶媒を減圧留去することにより、半透明淡
黄色のワックス状の含フッ素ポリエーテル8.0g(収率98
%)を得た。GPCでのピーク分子量(東ソー、G4000
HXL+G2000HXL、 50mM酢酸/テトラヒドロフラ
ン)はポリスチレン換算でMw=3000、Mw/Mn=1.
05であった。GPCピークは1つであり、図1に示す 1
H−NMRスペクトルにはエチレンオキシド由来のピー
クとトリフルオロプロピレンオキシド由来のピークが存
在したことから、ジブロック体であることを確認した。
ジブロック体のエチレンオキシドセグメントの重合度は
12であり、トリフルオロプロピレンオキシドセグメント
の重合度は10であった。
【0026】1H−NMRスペクトル(δppm)(溶媒:
CDCl3):1.2〜1.3 (s, 9H) (CH3 )3C- 3.5〜3.8 (m, 50H) -CH2 -CH2 O- 3.8〜4.3 (m, 29H) -CH2 -CH(CF3)O- 実施例2〜6 モノマーであるエチレンオキシドとトリフルオロプロピ
レンオキシドの仕込み比を表1に示したように変更し、
実施例1と同様にエチレンオキシド/トリフルオロプロ
ピレンオキシドジブロック体を合成した。反応条件及び
結果を表1に示す。
CDCl3):1.2〜1.3 (s, 9H) (CH3 )3C- 3.5〜3.8 (m, 50H) -CH2 -CH2 O- 3.8〜4.3 (m, 29H) -CH2 -CH(CF3)O- 実施例2〜6 モノマーであるエチレンオキシドとトリフルオロプロピ
レンオキシドの仕込み比を表1に示したように変更し、
実施例1と同様にエチレンオキシド/トリフルオロプロ
ピレンオキシドジブロック体を合成した。反応条件及び
結果を表1に示す。
【0027】実施例7 プロピレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシド
=6/14ジブロック体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.56g(5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を再
びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱乾
燥を行った。そこへ水素化カルシウムで乾燥したジメチ
ルスルホキシド10mlを三方活栓を介し注射器を用いて乾
燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。この開始
剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50mlオー
トクレーブに移した。次いでモレキュラーシーブス4A
で乾燥したプロピレンオキシド 1.74g(30mmol)を先程の
オートクレーブに乾燥アルゴンの気流下添加した。プロ
ピレンオキシドの重合は60℃、2時間で行った。このオ
ートクレーブを水冷した後、モレキュラーシーブス4A
で乾燥したトリフルオロプロピレンオキシド 7.84 g(7
0mmol)を乾燥アルゴン気流下添加した。20℃で2時間重
合した後、1N−塩酸1mlを加えることにより反応を停
止した。反応物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒硝で
の乾燥、溶媒を減圧留去することにより、半透明淡黄色
のワックス状の含フッ素ポリエーテル9.5g(収率99
%)を得た。GPCでのピーク分子量(東ソー、G4000
HXL+G2000HXL、 50mM 酢酸/テトラヒドロフラ
ン)はポリスチレン換算でMw=1900、Mw/Mn=1.
44であった。GPCピークは1つであり、 1H−NMR
スペクトルにはPO由来のピークとトリフルオロプロピ
レンオキシド由来のピークが存在したことから、ジブロ
ック体であることを確認した。ジブロック体のプロピレ
ンオキシドセグメントの重合度は6であり、トリフルオ
ロプロピレンオキシドセグメントの重合度は16であっ
た。
=6/14ジブロック体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.56g(5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を再
びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱乾
燥を行った。そこへ水素化カルシウムで乾燥したジメチ
ルスルホキシド10mlを三方活栓を介し注射器を用いて乾
燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。この開始
剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50mlオー
トクレーブに移した。次いでモレキュラーシーブス4A
で乾燥したプロピレンオキシド 1.74g(30mmol)を先程の
オートクレーブに乾燥アルゴンの気流下添加した。プロ
ピレンオキシドの重合は60℃、2時間で行った。このオ
ートクレーブを水冷した後、モレキュラーシーブス4A
で乾燥したトリフルオロプロピレンオキシド 7.84 g(7
0mmol)を乾燥アルゴン気流下添加した。20℃で2時間重
合した後、1N−塩酸1mlを加えることにより反応を停
止した。反応物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒硝で
の乾燥、溶媒を減圧留去することにより、半透明淡黄色
のワックス状の含フッ素ポリエーテル9.5g(収率99
%)を得た。GPCでのピーク分子量(東ソー、G4000
HXL+G2000HXL、 50mM 酢酸/テトラヒドロフラ
ン)はポリスチレン換算でMw=1900、Mw/Mn=1.
44であった。GPCピークは1つであり、 1H−NMR
スペクトルにはPO由来のピークとトリフルオロプロピ
レンオキシド由来のピークが存在したことから、ジブロ
ック体であることを確認した。ジブロック体のプロピレ
ンオキシドセグメントの重合度は6であり、トリフルオ
ロプロピレンオキシドセグメントの重合度は16であっ
た。
【0028】1H−NMRスペクトル(δppm)(溶媒:
CDCl3):1.2 (m, 18H) -CH2CH(CH3 )O- 1.2〜1.3 (s, 9H) (CH3 )3C- 3.5〜3.8 (m, 18H) -CH2 -CH(CH3)O- 3.8〜4.3 (m, 50H) -CH2 -CH(CF3)O- 比較例1 エチレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシド=
50/50共重合体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.28g(2.5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。次いで氷冷したオートクレ
ーブに乾燥エチレンオキシド(水素化カルシウムで乾
燥)5.50g(125mmol) 及び乾燥トリフルオロプロピレン
オキシド 14.0g(125mmol) を乾燥アルゴンの気流下添加
した。重合は80℃、24時間で行った。その後、酢酸0.20
g(3.3mmol) を加えることにより反応を停止した。反応
物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒硝での乾燥、溶媒
を減圧留去することにより、半透明淡黄色のワックス状
の含フッ素ポリエーテル 8.0g(収率40%)を得た。G
PCでのピーク分子量(東ソー、G4000HXL+G2000
HXL、 50mM 酢酸/テトラヒドロフラン)はポリスチ
レン換算でMw=5200、Mw/Mn=1.68であった。共
重合体のエチレンオキシドセグメントの重合度は3であ
り、トリフルオロプロピレンオキシドセグメントの重合
度は48であった。
CDCl3):1.2 (m, 18H) -CH2CH(CH3 )O- 1.2〜1.3 (s, 9H) (CH3 )3C- 3.5〜3.8 (m, 18H) -CH2 -CH(CH3)O- 3.8〜4.3 (m, 50H) -CH2 -CH(CF3)O- 比較例1 エチレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシド=
50/50共重合体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.28g(2.5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。次いで氷冷したオートクレ
ーブに乾燥エチレンオキシド(水素化カルシウムで乾
燥)5.50g(125mmol) 及び乾燥トリフルオロプロピレン
オキシド 14.0g(125mmol) を乾燥アルゴンの気流下添加
した。重合は80℃、24時間で行った。その後、酢酸0.20
g(3.3mmol) を加えることにより反応を停止した。反応
物をエーテルで抽出し、水で洗浄、芒硝での乾燥、溶媒
を減圧留去することにより、半透明淡黄色のワックス状
の含フッ素ポリエーテル 8.0g(収率40%)を得た。G
PCでのピーク分子量(東ソー、G4000HXL+G2000
HXL、 50mM 酢酸/テトラヒドロフラン)はポリスチ
レン換算でMw=5200、Mw/Mn=1.68であった。共
重合体のエチレンオキシドセグメントの重合度は3であ
り、トリフルオロプロピレンオキシドセグメントの重合
度は48であった。
【0029】比較例2 エチレンオキシド/トリフルオロプロピレンオキシド=
20/20共重合体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.28g(2.5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。このオートクレーブにモレ
キュラーシーブス4Aで乾燥したトリフルオロプロピレ
ンオキシド 5.60g(50mmol)を乾燥アルゴン気流下添加し
た。20℃で2時間重合した後、オートクレーブを氷冷
し、乾燥エチレンオキシド(水素化カルシウムで乾燥)
2.20g(50mmol)を乾燥アルゴンの気流下添加した。重合
は 100℃、5時間で行った。酢酸0.36g(6mmol) を加え
ることにより反応を停止した。反応物をエーテルで抽出
し、水で洗浄、芒硝での乾燥、溶媒を減圧留去すること
により、半透明淡黄色のワックス状の含フッ素ポリエー
テル 8.0g(収率64%)を得た。GPCでのピーク分子
量(東ソー、G4000HXL+G2000HXL、 50mM 酢酸
/テトラヒドロフラン)はポリスチレン換算でMw=31
00、Mw/Mn=1.19であった。GPCピークは1つで
あり、 1H−NMRスペクトルにはエチレンオキシド由
来のピークとトリフルオロプロピレンオキシド由来のピ
ークが存在したことから、共重合体であることを確認し
たが、エチレンオキシドセグメントの重合度は2、トリ
フルオロプロピレンオキシドセグメントの重合度は21と
仕込み比通りの組成ではなかった。
20/20共重合体の合成 十分に乾燥し、内部を乾燥アルゴンで置換し、三方活栓
を付したガラス容器に重合開始剤であるカリウムt−ブ
トキシド0.28g(2.5mmol) を仕込んだ後、反応容器内を
再びアルゴン置換し、真空下にてプラスターにより加熱
乾燥を行った。そこへモレキュラーシーブス4Aで乾燥
したジメトキシエタン10mlを三方活栓を介し注射器を用
いて乾燥アルゴンの気流下で仕込み15分間攪拌した。こ
の開始剤溶液を乾燥アルゴンの気流下注射器を用いて50
mlオートクレーブに移した。このオートクレーブにモレ
キュラーシーブス4Aで乾燥したトリフルオロプロピレ
ンオキシド 5.60g(50mmol)を乾燥アルゴン気流下添加し
た。20℃で2時間重合した後、オートクレーブを氷冷
し、乾燥エチレンオキシド(水素化カルシウムで乾燥)
2.20g(50mmol)を乾燥アルゴンの気流下添加した。重合
は 100℃、5時間で行った。酢酸0.36g(6mmol) を加え
ることにより反応を停止した。反応物をエーテルで抽出
し、水で洗浄、芒硝での乾燥、溶媒を減圧留去すること
により、半透明淡黄色のワックス状の含フッ素ポリエー
テル 8.0g(収率64%)を得た。GPCでのピーク分子
量(東ソー、G4000HXL+G2000HXL、 50mM 酢酸
/テトラヒドロフラン)はポリスチレン換算でMw=31
00、Mw/Mn=1.19であった。GPCピークは1つで
あり、 1H−NMRスペクトルにはエチレンオキシド由
来のピークとトリフルオロプロピレンオキシド由来のピ
ークが存在したことから、共重合体であることを確認し
たが、エチレンオキシドセグメントの重合度は2、トリ
フルオロプロピレンオキシドセグメントの重合度は21と
仕込み比通りの組成ではなかった。
【0030】実施例1〜7及び比較例1〜2の反応条件
及び結果をまとめて表1に示す。
及び結果をまとめて表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】注) a) 1H−NMRより算出した。 b) ポリスチレン換算分子量(溶媒:テトラヒドロフラ
ン) 尚、表中、EOはエチレンオキシド、TFPOはトリフロオロ
プロピレンオキシド、PO はプロピレンオキシドを示
す。
ン) 尚、表中、EOはエチレンオキシド、TFPOはトリフロオロ
プロピレンオキシド、PO はプロピレンオキシドを示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたエチレンオキシド/トリ
フルオロプロピレンオキシドジブロック体の 1H−NM
Rスペクトルである。
フルオロプロピレンオキシドジブロック体の 1H−NM
Rスペクトルである。
Claims (5)
- 【請求項1】 重合開始剤として金属アルコキシド又は
金属水酸化物を用い、まず一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子、又は置換基としてハロゲン原
子、水酸基、アミノ基、アルコキシ基、フェニルオキシ
基、ベンジルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基あ
るいはポリアルキレングリコキシ基を有していてもよい
炭素数1〜100 の炭化水素基を示す。)で表されるアル
キレンオキシドを重合し、引き続き一般式(II) 【化2】 で表されるトリフルオロプロピレンオキシドを重合した
後、重合停止剤により重合を停止することを特徴とす
る、一般式(III) 【化3】 (式中、R1は前記の意味を示し、R2は重合開始剤として
用いた金属アルコキシド又は金属水酸化物から誘導され
る基を示し、R3は重合停止剤から誘導される基を示し、
m+nは平均値が2〜3000の数を示す。)で表されるジ
ブロック型含フッ素ポリエーテルの製造方法。 - 【請求項2】 一般式(I)で表されるアルキレンオキ
シドがエチレンオキシド又はプロピレンオキシドである
請求項1記載の含フッ素ポリエーテルの製造方法。 - 【請求項3】 重合停止剤が酸又はハロゲン化物である
請求項1又は2記載の含フッ素ポリエーテルの製造方
法。 - 【請求項4】 一般式(III) において、R2が水素原子、
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基或
いはアルケニル基、フェニル基又はベンジル基である請
求項1〜3のいずれか一項に記載の含フッ素ポリエーテ
ルの製造方法。 - 【請求項5】 一般式(III) において、R3が水素原子、
置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基或
いはアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、アシル基
又はトリアルキルシリル基である請求項1〜4のいずれ
か一項に記載の含フッ素ポリエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10087096A JPH09286853A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 含フッ素ポリエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10087096A JPH09286853A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 含フッ素ポリエーテルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09286853A true JPH09286853A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14285360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10087096A Pending JPH09286853A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 含フッ素ポリエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09286853A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6034207A (en) * | 1998-04-01 | 2000-03-07 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polymers of hexafluoropropene oxide and process of making |
US6127517A (en) * | 1998-04-01 | 2000-10-03 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polymerization of hexafluoropropene oxide |
JP2016509110A (ja) * | 2013-02-26 | 2016-03-24 | アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ | フッ素化オキシアルキレン含有ポリマー又はフッ素化オキシアルキレン含有オリゴマーを伴う汚損防止組成物 |
JP2020517717A (ja) * | 2017-04-27 | 2020-06-18 | メキシケム フロー エセ・ア・デ・セ・ヴェ | 方法 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP10087096A patent/JPH09286853A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6034207A (en) * | 1998-04-01 | 2000-03-07 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polymers of hexafluoropropene oxide and process of making |
US6127517A (en) * | 1998-04-01 | 2000-10-03 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polymerization of hexafluoropropene oxide |
JP2016509110A (ja) * | 2013-02-26 | 2016-03-24 | アクゾ ノーベル コーティングス インターナショナル ビー ヴィ | フッ素化オキシアルキレン含有ポリマー又はフッ素化オキシアルキレン含有オリゴマーを伴う汚損防止組成物 |
JP2020517717A (ja) * | 2017-04-27 | 2020-06-18 | メキシケム フロー エセ・ア・デ・セ・ヴェ | 方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040608 |