JPH09286631A - 紫外線吸収ブロンズ色系ガラス - Google Patents

紫外線吸収ブロンズ色系ガラス

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JPH09286631A
JPH09286631A JP10031896A JP10031896A JPH09286631A JP H09286631 A JPH09286631 A JP H09286631A JP 10031896 A JP10031896 A JP 10031896A JP 10031896 A JP10031896 A JP 10031896A JP H09286631 A JPH09286631 A JP H09286631A
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JP
Japan
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glass
ultraviolet absorbing
ultraviolet
composition
bronze color
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JP10031896A
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English (en)
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Shigeki Morimoto
繁樹 森本
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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    • C03C3/00Glass compositions
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高透視性で、少なくともSe成分組成を使用せ
ず既存のブロンズ色着色ガラスと略同等の色調を呈し、
高性能の紫外線吸収で、かつ易強化性に優れ、ギラつき
もなく、居住性と安全性を高め、高環境性を有し軽量化
も可能な建築用、殊に自動車用窓ガラス等として好適な
ガラスを得る。 【解決手段】 ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
し、着色成分として重量%表示で、 Fe2O3(全鉄)0.15
〜0.32、CeO20.14〜2.2 、TiO2 0.1〜1.0 、MnO20.1〜
0.4 ならびにppm 表示で、 CoO 0.1〜20を基本的に含有
せしめた紫外線吸収ブロンズ色系ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的高透視性
で、既存のブロンズ着色板ガラスとほぼ同等の色調を呈
し、格段に優れた紫外線吸収性能を併せ持ち、居住性か
つ安全性を高め、しかも種々の形状で軽量化をもでき得
る紫外線吸収ブロンズ色系ガラスに関し、人的や物的に
優しい建築用窓ガラスや各種ガラス物品はもちろん、特
に車両用窓ガラス、ことに自動車用窓ガラスとして有用
な紫外線吸収ブロンズ色系ガラスを、より簡便に効率よ
く提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年富みに、冷房負荷の低減等省エネル
ギー化等から、建築物ではもちろん自動車窓ガラス等に
おいて、ことに熱線の反射吸収等多機能化をガラス自体
またはガラス表面に付加することにより、人的にも物的
にもより高居住性、より安全性に繋がる板ガラス物品の
ニーズが急激に高まってきている。そのなかで、従来の
着色された熱線吸収ガラスに対し、紫外線遮蔽性能を有
する人的や物的に優しいブロンズ色系ガラスが望まれる
ようになりつつある。
【0003】例えば、米国特許2,444,976 号公報には紫
外線の吸収ガラスが記載されており、SiO265.6%、Al2O
3+Fe2O30.4%、CaO 11.8%、Na2O 12.2 %、As2O3 0.5
%、TiO2 7.5%( 6〜9 %)、CeO2 2.0%(1.5 〜3
%)であって、充分透視性があり、かつ紫外線を強力に
吸収するガラスであり、ゴールド色を呈し、飛行機用窓
ガラスとして有用であるというものが開示されている。
【0004】また例えば、特開平5-58670 号公報には車
両用ガラスが記載されており、重量%で表示して本質的
に、65〜80%のSiO2、0 〜5 %のAl2O3 、0 〜5 %のB2
O3、0 〜10%のMgO 、5 〜15%のCaO 、10〜18%のNa
2O、0 〜5 %のK2O 、5 〜15%のMgO+CaO 、10〜20%の
Na2O+K2O、0.1 〜1 %のCeO2に換算した酸化セリウム、
0 〜1 %のTiO2、0.2 〜0.6 %のFe2O3 に換算した酸化
鉄、0 〜0.005 %のCoO、0 〜0.01%のNiO 、0.0005〜
0.005 %のSeから成るものが記載されている。
【0005】また例えば、特開平6-92678 号公報には紫
外線赤外線吸収ガラスが記載されており、重量%で表示
して本質的に、65〜80%のSiO2、0 〜5 %のAl2O3 、0
〜5%のB2O3、0 〜10%のMgO 、5 〜15%のCaO 、10〜1
8%のNa2O、0 〜5 %のK2O、5 〜15%のMgO+CaO 、10〜
20%のNa2O+K2O、0.3 〜2 %のCeO2に換算した酸化セリ
ウム、0 〜1 %のTiO2、0.1 〜0.8 %のFe2O3 に換算し
た酸化鉄、0 〜0.006 %のCoO 、0 〜0.01%のNiO 、0.
0005〜0.0015%のSeから成るものが記載されている。
【0006】さらに例えば、本出願人が既に出願した特
開平6-40741 号公報ではブロンズ色系色調の熱線吸収ガ
ラスを記載しており、ソ−ダ石灰シリカ系ガラスを基礎
組成とし、着色成分として重量%表示で、Fe2O3 (全
鉄)0.13〜0.55、CeO2 0.2〜0.6 、TiO20.15〜0.45、な
らびにppm 表示で、CoO0.3〜14、Se 5〜20を基本的に含
有せしめたものであることを開示した。
【0007】さらに例えば、特開平7-138043号公報には
紫外線吸収着色ガラスが記載されており、重量%で、Si
O265〜75%、Al2O30.1〜5.0 %、Na2O10〜18%、K2O 0
〜5%、CaO 5 〜15%、MgO 1 〜6 %、SO30.05 〜1.0
%、V2O5換算したバナジウム0.10〜0.18%、MnO20.4 〜
0.6 %、CoO 0 〜0.0015%、Fe2O3 換算した鉄0.08〜0.
16%から本質的になり、かつ全鉄含有量のうち、重量%
で0 〜10%がFeO である建築用及び車両用のものが記載
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したような例え
ば、米国特許2,444,976 号公報に記載の紫外線の吸収ガ
ラスは、As2O3 を0.5 %も含み、TiO2を7.5 %(6 〜9
%)と多く、通常の板ガラスの製造、特にフロ−ト方式
での製造では採用し難いものである。
【0009】また例えば、特開平5-58670 号公報に記載
の車両用ガラスおよび特開平6-92678 号公報に記載の紫
外線赤外線吸収ガラスでは、確かにガラス製造中に時と
して特異な変化をし、強化ガラス等の熱処理時に色の変
化あるいは破壊等に到ることがあると言われるNiO 成分
組成を、また揮発等による色調の変化をし易いSe成分組
成を着色剤として用いている等、必ずしも好ましいもの
とは言い難いものであり、またB2O3とNiO の成分組成を
含まない板ガラス組成成分の場合、上記車両用ガラスで
は波長350nm における透過率の値が、例えば8.5 %程度
等であって必ずしも常に充分低い値とは言い難く、上記
紫外線赤外線吸収ガラスでは紫外線透過率であるTuv の
値が、例えば24.8%や37.6%などであって必ずしも常に
充分低い値とは言い難いものである。
【0010】さらに例えば、本出願人が既に出願した特
開平6-40741 号公報に記載のブロンズ色系色調の熱線吸
収ガラスは、ことに紫外線吸収能において例えば紫外線
透過率が15〜25%と向上しているものの、場合によって
は更なる高性能の紫外線吸収能が望まれ、例えば特に自
動車用窓ガラスにおいて望まれる場合がある。
【0011】さらに例えば、特開平7-138043号公報に記
載の紫外線吸収着色ガラスでは、紫外線吸収能をV2O5
Fe2O3 によって得、ブラウン色を得ようとするものであ
り、波長350nm での透過率を完全に遮蔽するようにはし
難い。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のかかる
欠点に鑑みてなしたものであって、前述したNiO とSe成
分組成を着色剤、あるいはV2O5成分組成を紫外線吸収剤
として基本的に用いることなく、紫外線吸収機能を付与
するCeO2とTiO2の成分組成を特定量用いながら、Fe2O3
表示の全鉄を特定量とし、CeO2成分組成で還元率(Fe2+
/Fe3+)をゼロまたはゼロに近い状態に調整して酸化状
態としつつ、特定量のMnO2とCoO 成分組成を少なくとも
必須着色剤として用いてさらにバランスさせ、比較的透
視性能を有し、既存のブロンズガラスのブロンズ色系と
言えるような色調を発現せしめるものであって、建築用
窓ガラスはもとより自動車用窓ガラスとして充分使用で
き、しかも格段に優れた紫外線吸収性能を兼ね供えるも
のであり、さらに基礎ガラス組成としては易強化性を発
現し、耐候性、成形性も充分に有するものとし得、居住
性と安全性を高め、かつ高環境性である、人的や物的に
優しい建築物用はもちろん、ことに自動車等車輌用窓ガ
ラスとして有用な紫外線吸収ブロンズ色系ガラスを、よ
り簡便に効率よく提供するものである。
【0013】すなわち、本発明は、ソーダ石灰シリカ系
ガラスを基礎組成とし、着色成分として重量%表示で、
Fe2O3(全鉄)0.15〜0.32、CeO20.14〜2.2 、TiO2 0.1
〜1.0 、MnO2 0.1〜0.4 ならびにppm 表示で、 CoO 0.1
〜20を基本的に含有せしめたことを特徴とする紫外線吸
収ブロンズ色系ガラス。
【0014】ならびに、前記紫外線吸収ブロンズ色系ガ
ラスの還元率(Fe2+/Fe3+)が、0乃至それに近い状態
であるようにしたことを特徴とする上述した紫外線吸収
ブロンズ色系ガラス。
【0015】また、前記紫外線吸収ブロンズ色系ガラス
において、該板ガラスの板厚 3.5mmでの可視光透過率が
70%以上、紫外線透過率が15%以下であることを特徴と
する上述した紫外線吸収ブロンズ色系ガラス。
【0016】さらに、前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの
基礎組成が、重量%表示で、SiO267〜75、Al2O3 0.05〜
3.0 、CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na2O11.5〜16、K2O 0.
5 〜3.0 、SO30.05 〜0.4 、かつSiO2+Al2O3 +TiO2 6
8 〜74、CaO +Mg0 11〜15、Na2O+K2O 12〜17である基
本的に板ガラス組成物であることを特徴とする上述した
紫外線吸収ブロンズ色系ガラスを提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】ここで、前記着色成分として重量
%表示で、 Fe2O3(全鉄)0.15〜0.32、CeO20.14〜2.2
、TiO20.1 〜1.0 、MnO20.1 〜0.4 ならびにppm 表示
で、 CoO 0.1〜20を基本的に含有せしめることとしたの
は、先ず紫外線の吸収作用するCeO2成分組成を0.14〜2.
2 重量%とTiO2成分組成を0.1 〜1.0 重量%として、所
期の格段に優れた紫外線吸収性能を効率的に付与し得て
維持できるようにするとともに、またCeO2成分組成を0.
14〜2.2 重量%でガラスにおける還元率(Fe2+/Fe3+
を0乃至それに近い状態にして酸化状態にあるように調
整し、僅かの含有量で色調に与える影響を極力少なく
し、 Fe2O3(全鉄)0.15〜0.32重量%として、赤外線を
吸収しどちらかと言えば青色を生じるFeO 成分をゼロと
し、紫外線を吸収しどちらかと言えば黄色味系を生じる
Fe2O3成分組成のみとするよう適宜バランスをとりつ
つ、またMnO20.1 〜0.4 重量%として、CeO2成分組成は
0.14〜2.2 として紫外線吸収剤として作用せしめるとと
もに酸化剤としてMn3+イオンによるピンク発色(約500n
m 付近に吸収ピ−クがある)を助け、芒硝も酸化剤とし
て同様に助け、還元性状態では発色し難くかつソ−ラリ
ゼ−ションを発現し易いMn2+イオンとなるのを該酸化状
態で抑制し、ピンク発色に係わるMn3+イオンを得られる
ようにする。
【0018】さらにCoO 0.1 〜20ppm として基本的に含
有せしめ、特定量の CoO成分組成で前記鉄やマンガンの
成分組成等と補色的に働き、Co2+は約0.52〜0.54 mμの
吸収でどちらかと言えば青色を生じ、鉄やマンガンと一
緒になると褐色系色調を生じる等を有する両者を、相互
作用するように少なくとも必須着色剤として用いてさら
にバランスさせ、安定してブロンズ色系色調を発現せし
め維持するものとするものであって、板厚3.5 mmでの可
視光透過率を70%以上として比較的透視性能を有するも
のとし、自動車用窓ガラスとして充分使用でき、格段に
優れた高い紫外線吸収性能を兼ね供えるものにでき、上
述した該光学特性を確保維持することによって、居住性
や安全性を高め、かつ高環境性を実現できるものであ
る。
【0019】好ましくは、 Fe2O3(全鉄)としては0.15
〜0.30重量%程度、CeO2成分としては0.15〜2.0 重量%
程度、TiO2としては0.30〜0.9 重量%程度、MnO2として
は0.1 〜0.4 重量%程度、また CoO成分としては 5〜20
ppm 程度である。
【0020】なお、ZnO 成分等任意成分として、使用原
料あるいはカレット等から、微量の不純物成分が含有す
ることは言うまでもないし、微量であれば特に問題とは
ならないものである。
【0021】また、該ガラスの還元率(Fe2+/Fe3+)が
0乃至それに近い状態であるようにしたのは、前述した
各着色剤成分およびその特定した量において、ガラス原
料からガラスにする溶融条件をできるだけ変化させない
ようにして均一性が高くかつ色むらも発現することな
く、ブロンズ色系色調および前述した格段に優れた紫外
線吸収能等の各光学特性を得、しかもフロート法等の製
板工程ならびに強化ガラスあるいは曲げ板ガラス等の熱
処理工程においてより色調等に変化がなく安定せしめる
ためである。
【0022】またなお、例えばガラス溶融窯の調整域に
おける雰囲気に酸素ガスまたは酸素ガスを含む混合ガ
ス、空気あるいは酸素ガス濃度高めた燃焼排ガス等、も
しくはこれらの複合ガスを導入することも場合によって
は色調安定に寄与するものである。
【0023】さらに、前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの
基礎組成が、重量%表示で、SiO267〜75、Al2O3 0.05〜
3.0 、CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na2O11.5〜16、K2O 0.
5 〜3.0 、SO30.05 〜0.4 、かつSiO2+Al2O3 +TiO2 6
8 〜74、CaO +Mg0 11〜15、Na2O+K2O 12〜17である基
本的に板ガラス組成物であることとしたのは、SiO2成分
を重量%で67〜75としたのは、67未満では表面にヤケ等
が発生しやすく耐候性が下がり実用上の問題が生じてく
るものであり、75を超えるとその易強化性が下がり、溶
融も難しくなるものであり、Al2O3 成分を重量%で0.05
〜3.0 としたのは、0.05未満では耐候性が下がり表面に
やけ等が発生しやすく実用上の問題が生じてくるもので
あって、好ましくは1.0 以上であり、3.0 を超えると失
透が生じやすくなり成形温度範囲が狭くなり製造が難し
くなるものであり、CaO 成分を重量%で7 〜11としたの
は、7 未満では易強化性が下がり、また融剤として不足
気味となり溶融温度も高くなりまた流動温度を低くしな
いので製造しにくくなり、11を超えると失透し易くな
り、成形作業範囲が狭くなり製造が難しくなるものであ
り、MgO 成分を重量%で2 〜4.5 としたのは、2 未満で
は溶融温度が上がり操作範囲を狭めるので製造がしにく
くなり、4.5 を超えると易強化性が下がるものである。
【0024】また、Na2O成分を重量%で11.5〜16とした
のは、11.5未満では易強化性が下がり、成形性が難しく
なり、失透も生じ易くなるので操作範囲が狭まり製造し
にくくなり、16を超えると耐候性が下がり、表面にヤケ
等が発生しやすくなり実用上の問題が生じてくるもので
あり、K2O 成分を重量%で0.5 〜3.0 としたのは、0.5
未満では易強化性が下がり、3.0 を超えると耐候性が下
がりかつコストも高くなるものであり、SO3 成分を重量
%で0.05〜0.4 としたのは、0.05未満では例えば通常の
溶融において脱泡あるいは均質性上不充分となり易い程
度にしかできなくなり、好ましくは0.2 程度より以上で
あり、0.4 を超えると特にガラスの着色状態に影響を与
え、例えば黄色やアンバー色がかった色調に移行し易く
なる等が発現し所期のブロンズ色系色調が得られ難くな
るためであって、好ましくは0.35前後以下である。
【0025】さらに、SiO2+Al2O3 +TiO2を重量百分率
で68〜74%としたのは、68%未満では耐候性が下がり、
74%を超えると易強化性が下がる問題が生じるものであ
り、CaO +MgO を重量百分率で11〜15%としたのは、Ca
O およびMgO 成分は溶融温度を下げるために用いられる
とともに、11%未満では易強化性が下がり、15%を超え
ると失透しやすくなり製造上難しくなるものであり、Na
2O+K2O を重量百分率で12〜17%としたのは、12%未満
では易強化性が下がり、失透も生じやすくなって成形に
おいて作業温度範囲が狭くなり、製造が難しくなり、17
%を超えると耐候性が下がり実用上の問題を生じるもの
であるとともにコスト的にも高くなるものである。
【0026】さらにまた前記紫外線吸収ブロンズ色系ガ
ラスにおいて、該板ガラス板厚3.5mmでの可視光透過率
が70%以上、紫外線透過率が15%以下であることとした
のは、各種自動車用窓ガラスとしてより透視性があり、
かつ紫外線吸収性能が格段に優れ従来品より数段向上
し、車内・室内での居住性を高め、例えば紫外線による
物品の脱色・劣化あるいは肌焼け等人的・物的な悪影響
を減じ、車外の環境に優しいものとするためであり、好
ましくは板厚3.5 mm での可視光透過率が71%以上程
度、紫外線透過率が13%程度以下である。
【0027】さらに350nm 波長透過率(T350)が0%、37
0nm 波長透過率(T350)が35%程度以下であって、紫外線
のうち、波長約290 〜320nm のB紫外線(中波長紫外
線、UVB)をもちろんゼロとして例えば人の肌を赤く熱を
持たせたりあるいは腫れて水泡化しその後黒化する所謂
日焼けを防止し、波長約320 〜400nm のA紫外線(中波
長紫外線、UVA)を35%程度以下と従来より小さい値とす
ることで、例えば人の肌への浸透力が強くてかなりの紫
外線が皮膚の真皮内の膠原繊維や弾力繊維などの繊維質
にダメ−ジを与えシワやタルミの原因となり、肌中に存
在するメラニンに作用してシミやソバカスを悪化させる
ようなことを防ぐためである。
【0028】また、例えば主波長としては569nm 〜582n
m 程度で、刺激純度としては 3〜10程度である。好まし
くは例えば主波長としては570nm 〜580nm 程度で、刺激
純度としては 4〜9 程度である。
【0029】さらに、本発明の紫外線吸収ブロンズ色系
ガラスは易強化ガラス組成物となるものであって、板厚
1mm 前後の薄板ガラスから10mm前後の厚板ガラスで、例
えば平板または曲げ板として生板から強度アップしたも
の、半強化したもの、強化したもの等で、単板ガラス、
合せガラス、積層ガラスあるいは複層ガラス等で用いる
ことが、建築物用窓ガラスをはじめ、ことに車両用、特
に自動車用窓ガラスに用いることが有用である。
【0030】前述したとおり、本発明の紫外線吸収ブロ
ンズ色系ガラスは、ソーダ石灰シリカガラスを基礎ガラ
ス組成として、酸化状態中で特定した着色剤成分を特定
した組成範囲で組み合わせたブロンズ色系色調の着色ガ
ラスとし、さらに該基礎ガラス組成に易強化性を持た
せ、しかもガラスの還元率をゼロ乃至ゼロに近い状態に
調整したものとすることができ、上述した着色剤成分と
その量的範囲内において、前述した所期の光学特性、す
なわち可視光透過率が板厚3.5 mmで70%以上、ならびに
ことに紫外線透過率が15%以下ことに350nm 波長透過率
(T350)が0%と格段に優れたものとでき、さらに例えば
刺激純度が3 〜10%程度が得られることとなり、さらに
また例えば溶融性、清澄性、耐候性、成形性、失透性、
コスト等を考慮し、酸化状態とする以外従来のガラス溶
融窯で製造条件ならびにそのガラスの性質等をほとんど
変化させず、加えて易強化性を持ち合わせ、人的物的に
も快適となって居住性を高めるものであって、優れた透
視性を充分持ちかつギラつきも少なく、物体の識別が優
しくできしかも眼の疲労を防ぐ等高安全性を確保でき、
ブロンズ色系色調で例えば車・室内外と充分調和のある
ものとなって環境的にも優しく優れたものとなり、さら
に、従来の熱強化方法では得られなかった薄板着色ガラ
ス等でも、充分な強化度あるいは充分強度アップが得ら
れ易くなるようになり、建築用窓ガラスはもちろん家具
用ガラス、調理用ガラス、ことに自動車用などの車両用
窓ガラス等に有用な紫外線吸収ブロンズ色系ガラスを提
供できるものである。
【0031】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。実施例1 ガラス原料として例えば珪砂、長石、ソーダ灰、ドロマ
イト、石灰石、芒硝、ベンガラ、酸化チタン、二酸化マ
ンガン、炭酸セリウム、酸化セリウムあるいはイルメナ
イトならびに酸化コバルト等を、さらに場合によっては
カレットを用い、前記着色剤組成成分範囲内となるよう
にするとともに、例えば粘性温度が109ポイズで650 〜6
90 ℃程度、1012ポイズで555 〜585 ℃程度、かつ両者
の温度差が95〜105 ℃程度になるようになるガラス組成
を目標組成として設定し、該目標組成量を秤量調合し、
小型電気溶融窯で例えば還元剤は使用せず、また清澄剤
として芒硝を相当量、一例としては対珪砂比約2.0 程度
を用い、還元率をゼロ、すなわち酸化状態となるように
調整して充分確保しつつ約1400〜1450°C 前後程度で約
3〜4 時間程度溶融し、均質化および清澄等をした後、
流し出し製板化して板ガラス状とし、充分な徐冷を行
い、厚み約3.5mm 程度に光学研磨して、大きさ100mm ×
100mm のガラス板とし、ガラス成分組成分析および各種
光学特性等の測定用ブロンズ色系色調ガラスを得た。
【0032】得られた該ブロンズ色系色調ガラスについ
て、JIS R-3101に基づく湿式分析法等で確認したとこ
ろ、重量%表示でSiO268.9%、Al2O31.86、CaO 8.9、Mg
O3.5、Na2O13.1、K2O0.9、SO30.2の基礎ガラス組成で、
表1に示すように着色剤はFe2O 3 (全鉄) 0.223、CeO2
1.58、TiO20.62、MnO20.19、ppm 表示でCoO 8.8 程度と
成り、成分の総和が約99.993%であってかつSiO2+ Al2O
3+TiO2 71.38%、CaO +MgO 12.4%、Na2O+K2O 14.0%
であった。
【0033】さらに、還元率(Fe2+/Fe3+)について
は、図1に示す板厚3.5 mmでの透過率曲線において、Fe
O 量を赤外域約 1.10 μmでの透過率(光学密度)から
求めゼロとなり、上述した分析値の全鉄量(Fe2O3 )か
ら計算し、ゼロであり、酸化状態であった。
【0034】さらにまた、光学特性(3.5mm 厚みにおけ
る)としての可視光線透過率Tv(A光源にて、%)、紫
外線透過率Tuv (%)、および日射透過率Ts(%)、主
波長λd (nm)、刺激純度Pe(%)等については340 型
自記分光光度計(日立製作所製)とJIS Z-8722、JIS R-
3106、ISO/DIS-9050にて測定計算して求める等を行っ
た。
【0035】その結果、表2に示すように、可視光線透
過率Tvが79.2%程度、日射透過率Tsが83.6%程度、主波
長λd が578.1nm 程度、紫外線透過率Tuv が7.6 %程
度、波長350nm 透過率が0%程度、波長370nm 透過率が
21.8%程度、刺激純度が 5.5%程度であり、さらに所期
のブロンズ色系色調ガラスであって、格段に優れた紫外
線吸収性能を示す等、めざす紫外線吸収ブロンズ色系ガ
ラスであった。
【0036】さらにまた、易強化性については、上述し
たガラスが前述した粘性温度が所期の特定範囲をクリヤ
ーしていること等を確認した上、前記試料を雰囲気温度
約650 〜730 ℃の炉内で約5分間前後加熱した後、通常
の風冷強化を行い強化ガラス板を得、該ガラス板をJIS
R-3211に従って調べたところ、高効率かつ高歩留りで、
決められた規格を充分満足する易強化性を有する紫外線
吸収ブロンズ色系ガラスであった。
【0037】実施例2〜5 前記実施例1と同様にして、所期の紫外線吸収ブロンズ
色系ガラスとなるようなガラス調合組成を計算して秤量
調合し、溶融操作をし、得られたガラスを同様に試料化
した。
【0038】得られた試料について前記実施例1と同様
に分析、測定、評価した結果、基礎ガラス成分組成の分
析値はほぼ実施例1と同様となり、各着色剤成分組成あ
るいは還元率は表1に示すとおりであり、また前記各光
学特性は表2のとおりとなり、前記実施例1と同様に、
所期のブロンズ色系色調であって、格段に優れた紫外線
吸収性能を持つ等の着色ガラスであり、めざす紫外線吸
収ブロンズ色系ガラスであった。
【0039】さらに易強化性についても、前記実施例1
と同様に実施したところ、前記実施例1と同様にJIS で
決められた規格を充分満足するものであって、高効率、
高歩留りで前記規格に合格するものが得れるようになる
ものであった。
【0040】なお、ガラスフリットあるいはカレットを
適宜用いてもよいことは言うまでもない。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、特定した着色剤成分を
特定した組成範囲内で巧みに組み合わせ、さらに還元率
をゼロに調整して適切な酸化状態を確保維持し、充分透
視性を持ち、所期のブロンズ色系色調を呈するガラスを
得るとともに、格段に優れた紫外線吸収性能を示すとと
もにバランス良く付与し、易強化性を保持させ、さらに
例え酸化状態に調整し確保維持する以外は実窯の操業条
件を大幅に変更することなく、充分安定して製造するこ
とができ、該ガラスは人的物的両面で居住性と安全性を
高めて、高環境性を有し軽量化も可能であるものとする
ことができるものと成り、建築用窓ガラス等はもちろ
ん、自動車用窓ガラスに適用して有用なものとなる紫外
線吸収ブロンズ色系ガラスを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における紫外線吸収ブロンズ
色系色調ガラス板および既存のブロンズ色着色ガラス板
の板厚3.5 mmでの分光透過率曲線である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソーダ石灰シリカ系ガラスを基礎組成と
    し、着色成分として重量%表示で、 Fe2O3(全鉄)0.15
    〜0.32、CeO20.14〜2.2 、TiO2 0.1〜1.0 、MnO2 0.1〜
    0.4 ならびにppm 表示で、 CoO 0.1〜20を基本的に含有
    せしめたことを特徴とする紫外線吸収ブロンズ色系ガラ
    ス。
  2. 【請求項2】 前記紫外線吸収ブロンズ色系ガラスの還
    元率(Fe2+/Fe3+)が、0乃至それに近い状態であるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の紫外線吸収ブ
    ロンズ色系ガラス。
  3. 【請求項3】 前記紫外線吸収ブロンズ色系ガラスにお
    いて、該板ガラスの板厚 3.5mmでの可視光透過率が70%
    以上、紫外線透過率が15%以下であることを特徴とする
    請求項1乃至2記載の紫外線吸収ブロンズ色系ガラス。
  4. 【請求項4】 前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの基礎組
    成が、重量%表示で、SiO267〜75、Al2O3 0.05〜3.0 、
    CaO 7 〜11、MgO2〜4.5 、Na2O11.5〜16、K2O 0.5 〜3.
    0 、SO30.05 〜0.4 、かつSiO2+Al2O3 +TiO2 68 〜7
    4、CaO +Mg011〜15、Na2O+K2O 12〜17である基本的に
    板ガラス組成物であることを特徴とする請求項1乃至3
    記載の紫外線吸収ブロンズ色系ガラス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2909663A1 (fr) * 2006-12-06 2008-06-13 Saint Gobain Emballage Sa Composition de verre silico-sodo-calcique

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