JPH09286453A - バイアル容器 - Google Patents
バイアル容器Info
- Publication number
- JPH09286453A JPH09286453A JP8122714A JP12271496A JPH09286453A JP H09286453 A JPH09286453 A JP H09286453A JP 8122714 A JP8122714 A JP 8122714A JP 12271496 A JP12271496 A JP 12271496A JP H09286453 A JPH09286453 A JP H09286453A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protector
- stopper
- posture
- vial container
- freeze
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Closures For Containers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓姿勢への移行
打栓が円滑に行われ、かつ全打栓姿勢が確固に維持され
薬剤改ざんのおそれの全くないバイアル容器を提供する
ことにある。 【解決手段】 天壁に開口又は通針容易性のシール手段
(53)で閉塞した通針窓部(52)を形成するととも
に、筒部(51a)にびん容器(61)内部との通気手
段(57)をもつ合成樹脂製のプロテクター(51)内
に、前記天壁内面とびん口(61a)の間を密封するシ
ール手段(54)を嵌着し、一方前記プロテクター(5
1)の筒部内面に、該プロテクター(51)の全打栓密
封姿勢を維持する係止手段を一体に設けたバイアル容器
において、前記係止手段を、上端が、前記プロテクター
筒部(51a)の内側方に向け上向きに傾斜した屈撓変
形可能な係止片(56)によって構成せしめたものであ
る。
打栓が円滑に行われ、かつ全打栓姿勢が確固に維持され
薬剤改ざんのおそれの全くないバイアル容器を提供する
ことにある。 【解決手段】 天壁に開口又は通針容易性のシール手段
(53)で閉塞した通針窓部(52)を形成するととも
に、筒部(51a)にびん容器(61)内部との通気手
段(57)をもつ合成樹脂製のプロテクター(51)内
に、前記天壁内面とびん口(61a)の間を密封するシ
ール手段(54)を嵌着し、一方前記プロテクター(5
1)の筒部内面に、該プロテクター(51)の全打栓密
封姿勢を維持する係止手段を一体に設けたバイアル容器
において、前記係止手段を、上端が、前記プロテクター
筒部(51a)の内側方に向け上向きに傾斜した屈撓変
形可能な係止片(56)によって構成せしめたものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、バイアル容器に
係る技術分野に属する。
係る技術分野に属する。
【0002】
【発明の技術的背景】 従来一般に知られているバイア
ル容器は、図8に示すように、アルミ材料よりなるプロ
テクター1の上面に、スコアーなどの破断容易線2で囲
まれた破断部3を形成し、この破断部3に合成樹脂製蓋
体(以下フリップオフキャップと称する)4の内面に形
成した係合突部5を鳩目構造で止着せしめ、一方、前記
プロテクター1内に栓部6aに通気切欠き7を形成した
ゴム栓6を嵌着し、該ゴム栓6をバイアルびん8のびん
口8aに浮き上り状に嵌合させた姿勢でバイアルびん8
内の薬剤を凍結乾燥させ、凍結乾燥後はゴム栓6を完全
に密栓するとともに、プロテクター1の裾部を巻締機に
より巻締めしたものである。その使用に当っては図に示
すように、フリップオフキャップ4を介して破断部3を
破断させ、露出したゴム栓6上部を滅菌するとともに、
この部分に注射器の針を刺通して蒸溜水などの液体を、
バイアルびん8中に注入して凍結乾燥せる薬剤を溶解
し、この薬剤液をシリンジなどに注取し人体に投与する
ようにしたものである。
ル容器は、図8に示すように、アルミ材料よりなるプロ
テクター1の上面に、スコアーなどの破断容易線2で囲
まれた破断部3を形成し、この破断部3に合成樹脂製蓋
体(以下フリップオフキャップと称する)4の内面に形
成した係合突部5を鳩目構造で止着せしめ、一方、前記
プロテクター1内に栓部6aに通気切欠き7を形成した
ゴム栓6を嵌着し、該ゴム栓6をバイアルびん8のびん
口8aに浮き上り状に嵌合させた姿勢でバイアルびん8
内の薬剤を凍結乾燥させ、凍結乾燥後はゴム栓6を完全
に密栓するとともに、プロテクター1の裾部を巻締機に
より巻締めしたものである。その使用に当っては図に示
すように、フリップオフキャップ4を介して破断部3を
破断させ、露出したゴム栓6上部を滅菌するとともに、
この部分に注射器の針を刺通して蒸溜水などの液体を、
バイアルびん8中に注入して凍結乾燥せる薬剤を溶解
し、この薬剤液をシリンジなどに注取し人体に投与する
ようにしたものである。
【0003】従来のバイアル容器には次のような課題が
ある。 (a)バイアル容器が、ガラス,アルミ,合成樹脂,ゴ
ム材の4種類から構成されており、廃棄焼却処理時に夫
々の材質に分別する必要があり、その分別に多くの時間
と労力を要する。 (b)アルミ製プロテクターをホッパー中に滞留させ、
このプロテクターをフィーダーを介してバイアルびんに
冠冒させる過程において、ホッパーの中で滞留転動中に
アルミ屑が発生し、このアルミ屑がフリップオフキャッ
プを汚染する可能性がある。 (c)凍結乾燥装置への運搬途中でゴム栓が浮き上り脱
落するおそれがある。 (d)アルミ製プロテクターの巻締部に対応するバイア
ルびん口部が不透明なため、びん口部の検査が困難であ
る。 (e)蓋体を除去し破断部を露出した際に、破断部の周
囲にアルミの剪断部が生じ、これに滅菌用の脱脂綿が引
っかかって残り、ゴム栓上面露出部の滅菌に支障を来
す。
ある。 (a)バイアル容器が、ガラス,アルミ,合成樹脂,ゴ
ム材の4種類から構成されており、廃棄焼却処理時に夫
々の材質に分別する必要があり、その分別に多くの時間
と労力を要する。 (b)アルミ製プロテクターをホッパー中に滞留させ、
このプロテクターをフィーダーを介してバイアルびんに
冠冒させる過程において、ホッパーの中で滞留転動中に
アルミ屑が発生し、このアルミ屑がフリップオフキャッ
プを汚染する可能性がある。 (c)凍結乾燥装置への運搬途中でゴム栓が浮き上り脱
落するおそれがある。 (d)アルミ製プロテクターの巻締部に対応するバイア
ルびん口部が不透明なため、びん口部の検査が困難であ
る。 (e)蓋体を除去し破断部を露出した際に、破断部の周
囲にアルミの剪断部が生じ、これに滅菌用の脱脂綿が引
っかかって残り、ゴム栓上面露出部の滅菌に支障を来
す。
【0004】
【従来技術とその課題】 このような従来技術の課題を
解決する手段として、特開平7−165252号公報に
示すようなバイアル容器が本件特許出願人らによって提
案されている。このバイアル容器は図9で示すように、
天壁に開口又は通針容易性のシール手段13で閉塞した
通針窓部12を形成するとともに、筒部11aにびん容
器20の内部との通気手段17をもつ合成樹脂製のプロ
テクター11内に、前記天壁内面とびん口20a上面と
の間を密封する栓15を嵌着し、一方、前記プロテクタ
ー11を構成する筒部11aの内面に、凍結乾燥手段へ
の搬送途中に対応するプロテクター11の半打栓凍結乾
燥姿勢と、凍結乾燥後に対応するプロテクター11の全
打栓密封姿勢を保持する係止手段18を設けたものであ
る。
解決する手段として、特開平7−165252号公報に
示すようなバイアル容器が本件特許出願人らによって提
案されている。このバイアル容器は図9で示すように、
天壁に開口又は通針容易性のシール手段13で閉塞した
通針窓部12を形成するとともに、筒部11aにびん容
器20の内部との通気手段17をもつ合成樹脂製のプロ
テクター11内に、前記天壁内面とびん口20a上面と
の間を密封する栓15を嵌着し、一方、前記プロテクタ
ー11を構成する筒部11aの内面に、凍結乾燥手段へ
の搬送途中に対応するプロテクター11の半打栓凍結乾
燥姿勢と、凍結乾燥後に対応するプロテクター11の全
打栓密封姿勢を保持する係止手段18を設けたものであ
る。
【0005】このバイアル容器によれば、廃棄焼却処理
時に材料による分別がきわめて容易であり、一方凍結乾
燥時におけるバイアル容器の搬送途中でのプロテクター
の浮き上がりや脱落のおそれがなく、凍結乾燥効率の向
上が図れるという優れた作用効果は認められるが、プロ
テクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢への
移行に際し、図9で示す構造の係止手段構造では強力な
打栓圧力を要する。このように強力な打栓圧力を加える
ことは、びん容器又はプロテクターの破損を招くおそれ
がある。又打栓圧力を弱くするために係止手段を小さく
すれば、プロテクターの浮き上がり現象が発生してびん
容器内部と外気が連通して密封度が不安定となり、凍結
乾燥された薬剤の安定を欠き、又薬剤を汚損するおそれ
があるし、さらに又プロテクターを外脱することを可能
とすることから薬剤の改ざんが予測される。
時に材料による分別がきわめて容易であり、一方凍結乾
燥時におけるバイアル容器の搬送途中でのプロテクター
の浮き上がりや脱落のおそれがなく、凍結乾燥効率の向
上が図れるという優れた作用効果は認められるが、プロ
テクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢への
移行に際し、図9で示す構造の係止手段構造では強力な
打栓圧力を要する。このように強力な打栓圧力を加える
ことは、びん容器又はプロテクターの破損を招くおそれ
がある。又打栓圧力を弱くするために係止手段を小さく
すれば、プロテクターの浮き上がり現象が発生してびん
容器内部と外気が連通して密封度が不安定となり、凍結
乾燥された薬剤の安定を欠き、又薬剤を汚損するおそれ
があるし、さらに又プロテクターを外脱することを可能
とすることから薬剤の改ざんが予測される。
【0006】本発明の目的は、半打栓凍結乾燥姿勢から
全打栓密封姿勢への移行打栓が円滑に行われ、かつこの
全打栓密封姿勢を確固に維持せしめ、プロテクター外脱
による薬剤改ざんのおそれの全くないバイアル容器を提
供することにある。
全打栓密封姿勢への移行打栓が円滑に行われ、かつこの
全打栓密封姿勢を確固に維持せしめ、プロテクター外脱
による薬剤改ざんのおそれの全くないバイアル容器を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上記目的は、天壁に開
口又は通針容易性のシール手段で閉塞した通針窓部を形
成するとともに、筒部にびん容器内部との通気手段をも
つ合成樹脂製のプロテクター内に、前記天壁内面とびん
口の間を密封するシール手段を嵌着し、一方前記プロテ
クターの筒部内面に、該プロテクターの全打栓密封姿勢
を維持する係止手段を一体に設けたバイアル容器におい
て、前記係止手段を、上端が、前記プロテクター筒部の
内側方に向け上向きに傾斜した屈撓変形可能な係止片に
よって構成せしめ、係止片がびん口上面に係止するプロ
テクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢への
移行が円滑に行われるとともに、傾斜姿勢の係止片の上
端がびん口の鍔部凹所に係合するプロテクターの全打栓
密封姿勢が確固に維持しうるようにしたことにより達成
される。上記目的は、請求項1において、プロテクター
を構成する筒部の内面に係止片を適当間隔毎に設け、該
各係止片間に前記通気手段を形成したことにより達成さ
れる。上記目的は、請求項1又は2において、プロテク
ターを構成する筒部の下部内面に、プロテクターの浮上
りを阻止し半打栓凍結乾燥姿勢を維持する係止手段を設
けたことにより達成される。
口又は通針容易性のシール手段で閉塞した通針窓部を形
成するとともに、筒部にびん容器内部との通気手段をも
つ合成樹脂製のプロテクター内に、前記天壁内面とびん
口の間を密封するシール手段を嵌着し、一方前記プロテ
クターの筒部内面に、該プロテクターの全打栓密封姿勢
を維持する係止手段を一体に設けたバイアル容器におい
て、前記係止手段を、上端が、前記プロテクター筒部の
内側方に向け上向きに傾斜した屈撓変形可能な係止片に
よって構成せしめ、係止片がびん口上面に係止するプロ
テクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢への
移行が円滑に行われるとともに、傾斜姿勢の係止片の上
端がびん口の鍔部凹所に係合するプロテクターの全打栓
密封姿勢が確固に維持しうるようにしたことにより達成
される。上記目的は、請求項1において、プロテクター
を構成する筒部の内面に係止片を適当間隔毎に設け、該
各係止片間に前記通気手段を形成したことにより達成さ
れる。上記目的は、請求項1又は2において、プロテク
ターを構成する筒部の下部内面に、プロテクターの浮上
りを阻止し半打栓凍結乾燥姿勢を維持する係止手段を設
けたことにより達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】 図面について本発明の実施の形
態についてその詳細を説明する。図1は本発明バイアル
容器の半打栓凍結乾燥姿勢の縦断正面図、図2は全打栓
密封姿勢の縦断正面図、図3はプロテクターの縦断正面
図、図4はプロテクターの一部の下面図、図5は係止片
部の拡大断面図、図6は通気溝部の拡大断面図、図7
a,b,cは、プロテクターが半打栓凍結乾燥姿勢から
全打栓密封姿勢に移行する流れ図である。
態についてその詳細を説明する。図1は本発明バイアル
容器の半打栓凍結乾燥姿勢の縦断正面図、図2は全打栓
密封姿勢の縦断正面図、図3はプロテクターの縦断正面
図、図4はプロテクターの一部の下面図、図5は係止片
部の拡大断面図、図6は通気溝部の拡大断面図、図7
a,b,cは、プロテクターが半打栓凍結乾燥姿勢から
全打栓密封姿勢に移行する流れ図である。
【0009】次に、図面についてバイアル容器の詳細を
説明すると、51は合成樹脂製のプロテクターで、該プ
ロテクター51の天壁中央部には通針窓部52を形成す
るとともに、前記プロテクター51の天壁上面には通針
窓部52を閉塞するシール53が貼着してある。このシ
ール53の表面には薬品名,薬剤の含量などの識別の表
示(図示略)が印刷されている。尚、前記シール53に
代えて、前記通針窓部52に肉薄のシリンジ針の刺通容
易なシール膜を一体形成してもよい。又前記プロテクタ
ー51の内側上部には、これの天壁内面に当接するゴム
又は合成樹脂材料よりなるシート状パッキン54を嵌着
する。このシール状パッキン54の周辺下部は、前記プ
ロテクター51を構成する筒部51aの内面上部に一体
形成した小さな突条55に係止されている。尚、この突
条55はシート状パッキン54の構造により省略される
ことがある。
説明すると、51は合成樹脂製のプロテクターで、該プ
ロテクター51の天壁中央部には通針窓部52を形成す
るとともに、前記プロテクター51の天壁上面には通針
窓部52を閉塞するシール53が貼着してある。このシ
ール53の表面には薬品名,薬剤の含量などの識別の表
示(図示略)が印刷されている。尚、前記シール53に
代えて、前記通針窓部52に肉薄のシリンジ針の刺通容
易なシール膜を一体形成してもよい。又前記プロテクタ
ー51の内側上部には、これの天壁内面に当接するゴム
又は合成樹脂材料よりなるシート状パッキン54を嵌着
する。このシール状パッキン54の周辺下部は、前記プ
ロテクター51を構成する筒部51aの内面上部に一体
形成した小さな突条55に係止されている。尚、この突
条55はシート状パッキン54の構造により省略される
ことがある。
【0010】前記プロテクター51の筒部51aの内面
略中央部には、前記突条55と平行した弾力性を有する
係止片56が断続的に一体形成されている。この係止片
56は次のように構成されている。即ち、プロテクター
51を構成する筒部51aの略中央部に、筒部51aの
内側方に向け上向き傾斜したリップ構造からなり、而
も、外側方に向け屈撓変形し、プロテクター51の筒部
内面に形成した間隙部51bに介入可能としたもので、
係止片56の下端基部はプロテクター51の筒部51a
と一体である。前記係止片56は上述のように断続的、
詳しくは図4に示すように適当間隔毎に形成するととも
に、図6又は図7cの仮想線で示すように、各係止片5
6間に筒部51aを下端まで肉薄とした通気路57を形
成したものである。尚、図に示す58は、前記係止片5
6を成形する製作時に使用する成形型の抜き孔である。
この抜き孔58はシール59により閉塞される。この実
施例では、前記通針窓部52と抜き孔58を夫々別個の
シール53,59によって閉塞するようにしたが、共通
のシール(図示略)にて閉塞することができるし、又シ
ール53,59に代え、図8に示すようなフリップオフ
キャップ4をプロテクター51の天壁外面に分離可能に
密嵌するとともに、フリップオフキャップ4の内面に形
成された鳩目構造の係合突部5をプロテクター51の通
針窓部52に適嵌させたのち、係合突部5の下端をプロ
テクター51の天壁内面に係合するよう加熱加工処理せ
しめることによりプロテクター51に対する密嵌姿勢を
確固に維持せしめ、プロテクター51の通針窓部52及
び抜き孔58を閉塞することもできるので、閉塞手段は
図示の構成に特定されることはない。又このように構成
されたフリップオフキャップ4を使用することにより、
プロテクター51の通針窓部52から外脱された係合突
部5の再嵌合が阻止され、内容薬剤の改ざんが防止せし
められる。
略中央部には、前記突条55と平行した弾力性を有する
係止片56が断続的に一体形成されている。この係止片
56は次のように構成されている。即ち、プロテクター
51を構成する筒部51aの略中央部に、筒部51aの
内側方に向け上向き傾斜したリップ構造からなり、而
も、外側方に向け屈撓変形し、プロテクター51の筒部
内面に形成した間隙部51bに介入可能としたもので、
係止片56の下端基部はプロテクター51の筒部51a
と一体である。前記係止片56は上述のように断続的、
詳しくは図4に示すように適当間隔毎に形成するととも
に、図6又は図7cの仮想線で示すように、各係止片5
6間に筒部51aを下端まで肉薄とした通気路57を形
成したものである。尚、図に示す58は、前記係止片5
6を成形する製作時に使用する成形型の抜き孔である。
この抜き孔58はシール59により閉塞される。この実
施例では、前記通針窓部52と抜き孔58を夫々別個の
シール53,59によって閉塞するようにしたが、共通
のシール(図示略)にて閉塞することができるし、又シ
ール53,59に代え、図8に示すようなフリップオフ
キャップ4をプロテクター51の天壁外面に分離可能に
密嵌するとともに、フリップオフキャップ4の内面に形
成された鳩目構造の係合突部5をプロテクター51の通
針窓部52に適嵌させたのち、係合突部5の下端をプロ
テクター51の天壁内面に係合するよう加熱加工処理せ
しめることによりプロテクター51に対する密嵌姿勢を
確固に維持せしめ、プロテクター51の通針窓部52及
び抜き孔58を閉塞することもできるので、閉塞手段は
図示の構成に特定されることはない。又このように構成
されたフリップオフキャップ4を使用することにより、
プロテクター51の通針窓部52から外脱された係合突
部5の再嵌合が阻止され、内容薬剤の改ざんが防止せし
められる。
【0011】又前記プロテクター51の内面下部に、前
記突条55,係止片56と平行した突条60が一体に形
成されており、この突条60と前記係止片56の基部と
の間に、バイアルびん61のびん口61a部に形成した
鍔部61bを介在挟持することにより、図1,図7aに
示すように、プロテクター51が半打栓凍結乾燥時の姿
勢に維持されるようにしたものである。この姿勢におい
て、前記通気路57を介してバイアルびん61の内部が
外気と導通状態が保持され凍結乾燥が行える。尚、この
突条60は、例えばプロテクター51の筒部51aを長
くすることにより、プロテクター51の安定した半打栓
凍結乾燥姿勢が維持されることから、省略されることが
ある。
記突条55,係止片56と平行した突条60が一体に形
成されており、この突条60と前記係止片56の基部と
の間に、バイアルびん61のびん口61a部に形成した
鍔部61bを介在挟持することにより、図1,図7aに
示すように、プロテクター51が半打栓凍結乾燥時の姿
勢に維持されるようにしたものである。この姿勢におい
て、前記通気路57を介してバイアルびん61の内部が
外気と導通状態が保持され凍結乾燥が行える。尚、この
突条60は、例えばプロテクター51の筒部51aを長
くすることにより、プロテクター51の安定した半打栓
凍結乾燥姿勢が維持されることから、省略されることが
ある。
【0012】
【作用の説明】 図1の半打栓姿勢でバイアルびん61
に収容した薬剤の凍結乾燥を行なう。凍結乾燥が終了し
たら、プロテクター51を下方に向けて押圧すると、図
2で示すような全打栓密封姿勢が維持され、バイアルび
ん61の内部はシール状パッキン54の作用で外気と遮
断される。半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢に移
行する際には、図7a,b,cに示すように、びん口6
1aの鍔部61b上に当接しているプロテクター51の
係止片56が、図7bのように外側方に屈撓して間隙部
51bに介入し、プロテクター51が比較的小さい力で
円滑に押圧降下せしめられる。そして、係止片56がび
ん口鍔部61bを通過すると、図7cに示すように係止
片56が解放され、その弾力により内向に傾斜姿勢に復
旧するとともに、係止片56の先端がびん口鍔部61b
の下部顎部に係合する。この時、図7cから明らかなよ
うに、シール状パッキン54の外周はびん口61a上面
とプロテクター51を構成する天壁下免との間に強圧縮
変形せしめられ、強力なシール効果を生ずるとともに、
シール状パッキン54の圧縮部反力が係止片56の先端
をびん口鍔部61bの顎部に強圧させる。図7cにおい
て、プロテクター51の筒部51a裾端に矢印方向の力
を加えプロテクター51を外脱させようとすると、係止
片56には矢印方向の回動作用が付与せしめられる。こ
のことは、不用意にプロテクター51を開いてバイアル
容器61からとり外し、内容薬剤を改ざんしようとする
行為が完全に防止される。
に収容した薬剤の凍結乾燥を行なう。凍結乾燥が終了し
たら、プロテクター51を下方に向けて押圧すると、図
2で示すような全打栓密封姿勢が維持され、バイアルび
ん61の内部はシール状パッキン54の作用で外気と遮
断される。半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓密封姿勢に移
行する際には、図7a,b,cに示すように、びん口6
1aの鍔部61b上に当接しているプロテクター51の
係止片56が、図7bのように外側方に屈撓して間隙部
51bに介入し、プロテクター51が比較的小さい力で
円滑に押圧降下せしめられる。そして、係止片56がび
ん口鍔部61bを通過すると、図7cに示すように係止
片56が解放され、その弾力により内向に傾斜姿勢に復
旧するとともに、係止片56の先端がびん口鍔部61b
の下部顎部に係合する。この時、図7cから明らかなよ
うに、シール状パッキン54の外周はびん口61a上面
とプロテクター51を構成する天壁下免との間に強圧縮
変形せしめられ、強力なシール効果を生ずるとともに、
シール状パッキン54の圧縮部反力が係止片56の先端
をびん口鍔部61bの顎部に強圧させる。図7cにおい
て、プロテクター51の筒部51a裾端に矢印方向の力
を加えプロテクター51を外脱させようとすると、係止
片56には矢印方向の回動作用が付与せしめられる。こ
のことは、不用意にプロテクター51を開いてバイアル
容器61からとり外し、内容薬剤を改ざんしようとする
行為が完全に防止される。
【0013】
【発明の効果】 上述のように本発明の構成によれば、
次のような効果が得られる。 (a)簡単な構成によりプロテクターのバイアルびんに
対する半打栓凍結乾燥姿勢と全打栓密封姿勢の確固に維
持し得られ、又凍結乾燥庫への運搬途中におけるプロテ
クターの浮き上がり脱落が完全に防止でき、作業処理効
率の向上が図れることは勿論のこと、 (b)屈撓可能な弾力性を有する係止片が、びん口上面
に係合するプロテクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打
栓密封姿勢への移行が円滑に行え、小さい押圧力でプロ
テクターの全打栓密封姿勢が確保しうるとともに、プロ
テクターやバイアルびんの破損のおそれが全くない。 (c)プロテクターの筒部裾端を外方に開いてバイアル
びんを解栓しようとすると、図7cのように係止片が下
向きに回動しようとするモーメントが作用し、プロテク
ターの解脱が完全に防止でき、内容薬剤の改ざんのおそ
れが全くない。
次のような効果が得られる。 (a)簡単な構成によりプロテクターのバイアルびんに
対する半打栓凍結乾燥姿勢と全打栓密封姿勢の確固に維
持し得られ、又凍結乾燥庫への運搬途中におけるプロテ
クターの浮き上がり脱落が完全に防止でき、作業処理効
率の向上が図れることは勿論のこと、 (b)屈撓可能な弾力性を有する係止片が、びん口上面
に係合するプロテクターの半打栓凍結乾燥姿勢から全打
栓密封姿勢への移行が円滑に行え、小さい押圧力でプロ
テクターの全打栓密封姿勢が確保しうるとともに、プロ
テクターやバイアルびんの破損のおそれが全くない。 (c)プロテクターの筒部裾端を外方に開いてバイアル
びんを解栓しようとすると、図7cのように係止片が下
向きに回動しようとするモーメントが作用し、プロテク
ターの解脱が完全に防止でき、内容薬剤の改ざんのおそ
れが全くない。
【図1】 本発明バイアル容器の半打栓凍結乾燥姿勢の
縦断正面図である。
縦断正面図である。
【図2】 全打栓姿勢の縦断正面図である。
【図3】 プロテクターの縦断正面図である。
【図4】 プロテクターの一部の下面図である。
【図5】 係止片の拡大断面図である。
【図6】 通気溝部の拡大断面図である。
【図7】 a,b,cは半打栓凍結乾燥姿勢から全打栓
姿勢に移行する流れ図である。
姿勢に移行する流れ図である。
【図8】 従来例の分解断面図である。
【図9】 従来例の縦断面図である。
51 プロテクター 51a 筒部 51b 間隙部 52 通針窓部 53 シール 54 シート状パッキン 55 突条 56 係止片 57 通気路 60 突条 61 バイアルびん 61a びん口 61b 鍔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 健治 東京都中央区銀座2丁目7番12号 三共株 式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 天壁に開口又は通針容易性のシール手段
で閉塞した通針窓部を形成するとともに、筒部にびん容
器内部との通気手段をもつ合成樹脂製のプロテクター内
に、前記天壁内面とびん口の間を密封するシール手段を
嵌着し、一方前記プロテクターの筒部内面に、該プロテ
クターの全打栓密封姿勢を維持する係止手段を一体に設
けたバイアル容器において、前記係止手段を、上端が、
前記プロテクター筒部の内側方に向け上向きに傾斜した
屈撓変形可能な係止片によって構成せしめ、係止片がび
ん口上面に係止するプロテクターの半打栓凍結乾燥姿勢
から全打栓密封姿勢への移行が円滑に行われるととも
に、傾斜姿勢の係止片の上端がびん口の鍔部凹所に係合
するプロテクターの全打栓密封姿勢が確固に維持しうる
ようにしたことを特徴とするバイアル容器。 - 【請求項2】 請求項1において、プロテクターを構成
する筒部の内面に係止片を適当間隔毎に設け、該各係止
片間に前記通気手段を形成したことを特徴とするバイア
ル容器。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、プロテクター
を構成する筒部の下部内面に、プロテクターの浮上りを
阻止し半打栓凍結乾燥姿勢を維持する係止手段を設けた
ことを特徴とするバイアル容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8122714A JPH09286453A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | バイアル容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8122714A JPH09286453A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | バイアル容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09286453A true JPH09286453A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14842787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8122714A Pending JPH09286453A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | バイアル容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09286453A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004284094A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-14 | Ricoh Co Ltd | インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 |
WO2005009852A1 (en) * | 2003-07-25 | 2005-02-03 | Dong-Seuk Chae | One touch-type stopper and a container having the same |
JP2007176557A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Nipro Corp | キャップ |
CN100436274C (zh) * | 2003-07-25 | 2008-11-26 | 蔡东锡 | 单触式塞子及具有这种塞子的容器 |
JP2009517297A (ja) * | 2005-11-30 | 2009-04-30 | ビヨコール ルシェルシュ エ ディヴェロプマン | 容器用閉止装置およびそのような装置に嵌合する容器 |
JP2015512835A (ja) * | 2012-03-09 | 2015-04-30 | ビオコルプ ルシェルシェ エ デブロプマン | 封止装置およびこの装置を備えた容器 |
-
1996
- 1996-04-19 JP JP8122714A patent/JPH09286453A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004284094A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-14 | Ricoh Co Ltd | インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 |
WO2005009852A1 (en) * | 2003-07-25 | 2005-02-03 | Dong-Seuk Chae | One touch-type stopper and a container having the same |
JP2006528589A (ja) * | 2003-07-25 | 2006-12-21 | チェイ、ドン−シュク | ワンタッチ式の栓及びワンタッチ式の栓を有する容器 |
CN100436274C (zh) * | 2003-07-25 | 2008-11-26 | 蔡东锡 | 单触式塞子及具有这种塞子的容器 |
US7878354B2 (en) | 2003-07-25 | 2011-02-01 | Dong-Seuk Chae | One touch-type stopper and a container having the same |
JP2009517297A (ja) * | 2005-11-30 | 2009-04-30 | ビヨコール ルシェルシュ エ ディヴェロプマン | 容器用閉止装置およびそのような装置に嵌合する容器 |
US8225949B2 (en) | 2005-11-30 | 2012-07-24 | Biocorp Recherche Et Developpement | Plug device for a container and container provided with one such device |
JP2007176557A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Nipro Corp | キャップ |
JP2015512835A (ja) * | 2012-03-09 | 2015-04-30 | ビオコルプ ルシェルシェ エ デブロプマン | 封止装置およびこの装置を備えた容器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4251003A (en) | Bottle closing device | |
EP0909719A1 (en) | Closure for vial container | |
US4211333A (en) | Tamperproof container | |
JP2757117B2 (ja) | バイアル容器 | |
US4993569A (en) | Piercing closure | |
US8002130B2 (en) | Closure system and method of filling a vial | |
US2748967A (en) | Bottle closure | |
JPS594447A (ja) | 殺菌溶液用フラスコ | |
US20070095855A1 (en) | Blow fill sealed container with twist off top operated by overcap and method of making the same | |
US20080000870A1 (en) | Stopper for flasks of sterile products and use of said stopper in sterile measured filling | |
BRPI0407067A (pt) | Frasco de medicamento tendo uma tampa vedável a calor, e aparelho e método para enchimento do frasco | |
US4253459A (en) | Additive transfer unit with stabilized sealing means | |
EP1833732A1 (en) | Tamper-evident closure and bead on container neck | |
CN218705357U (zh) | 用于药瓶的篡改易显塑胶封闭物 | |
ITMI20132005A1 (it) | Complesso di chiusura per flacone, relativo flacone e metodo di assemblaggio | |
JPH09286453A (ja) | バイアル容器 | |
JP3114059B2 (ja) | バイアル容器 | |
JP3604280B2 (ja) | 封止具付きの医薬品容器 | |
US6659296B2 (en) | Cap for container | |
US4691839A (en) | Single finger-opening resilient cap | |
JPH0721564U (ja) | バイアルの密封閉鎖具 | |
JP3081953B2 (ja) | バイアル容器 | |
JP3827481B2 (ja) | プラスチック製のピルファープルーフキャップ | |
JPH07330007A (ja) | バイアル容器 | |
JP2739560B2 (ja) | バイアル容器 |