JPH0928563A - 大量炊飯装置 - Google Patents
大量炊飯装置Info
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- JPH0928563A JPH0928563A JP20135395A JP20135395A JPH0928563A JP H0928563 A JPH0928563 A JP H0928563A JP 20135395 A JP20135395 A JP 20135395A JP 20135395 A JP20135395 A JP 20135395A JP H0928563 A JPH0928563 A JP H0928563A
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- water
- heating
- cooker
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 洗米や加水に脱気水を使用して炊飯する場合
に、炊飯の初期の昇温段階における食釜底部への加熱を
食釜全体に対して均一に行ない、炊飯工程での米の吸水
が十分かつ均等に行なわれるようにする装置を提供す
る。 【構成】 水平方向へ直線的に連続して移動する食釜1
0の移動路の始端側の、初期昇温加熱部Aに、多数の炎
口が水平面内において格子状に配列されたガスバーナ1
4の列を配置した。
に、炊飯の初期の昇温段階における食釜底部への加熱を
食釜全体に対して均一に行ない、炊飯工程での米の吸水
が十分かつ均等に行なわれるようにする装置を提供す
る。 【構成】 水平方向へ直線的に連続して移動する食釜1
0の移動路の始端側の、初期昇温加熱部Aに、多数の炎
口が水平面内において格子状に配列されたガスバーナ1
4の列を配置した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、給食センター、弁当
屋、米飯食品工場などのように大量に米飯を炊く事業所
において使用される大量炊飯装置、特に、洗米や加水な
どの工程で脱気水を用いて炊飯を行なう場合に最適な大
量炊飯装置に関する。
屋、米飯食品工場などのように大量に米飯を炊く事業所
において使用される大量炊飯装置、特に、洗米や加水な
どの工程で脱気水を用いて炊飯を行なう場合に最適な大
量炊飯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】給食センター、弁当屋、米飯食品工場な
どのように大量に米飯を炊く事業所では、作業の省力化
を図るために、洗米工程、炊飯工程、蒸らし工程、食釜
の洗浄工程等の各作業を自動化したり、各工程間での米
の搬送や食釜の移送などをコンベアによって行なったり
している。例えば炊飯工程では、加水された米の入った
食釜をチェーンコンベアに懸吊状態に保持させて水平方
向へ直線的に連続して移動させながら、その移動路の下
方に移動方向に沿って多数配設されたガスバーナにより
食釜の底部を連続して加熱し、炊飯装置の出口まで食釜
が移動してきたときに食釜内の米飯が炊き上がった状態
となるように、炊飯作業を自動化している。
どのように大量に米飯を炊く事業所では、作業の省力化
を図るために、洗米工程、炊飯工程、蒸らし工程、食釜
の洗浄工程等の各作業を自動化したり、各工程間での米
の搬送や食釜の移送などをコンベアによって行なったり
している。例えば炊飯工程では、加水された米の入った
食釜をチェーンコンベアに懸吊状態に保持させて水平方
向へ直線的に連続して移動させながら、その移動路の下
方に移動方向に沿って多数配設されたガスバーナにより
食釜の底部を連続して加熱し、炊飯装置の出口まで食釜
が移動してきたときに食釜内の米飯が炊き上がった状態
となるように、炊飯作業を自動化している。
【0003】ところで、近年、洗米や浸漬、炊き水に脱
気水を使用することが一部で行なわれている。ここで、
脱気水とは、膜式脱気装置、加熱脱気装置、充填塔式真
空脱気装置等の脱気装置を使用して水中の溶存気体(酸
素、窒素、炭酸ガス等)を除去することにより得られる
水であり、例えば溶存酸素濃度(DO値)が0.4〜
0.5ppm程度(水道水のDO値は8〜10ppm程
度)である。この脱気水を洗米や浸漬、炊き水に使用す
ると、米粒内へ水の浸透性が良く、炊飯時における米へ
の熱伝導が良好になって、米の糊化が十分になされ、α
化率が高く(老化しにくく)、保湿性及び粘弾性に優れ
た艶のある米飯が得られる、といった効果を期待するこ
とができる。また、脱気水を洗米及び炊き水に使用する
と、浸漬時間を非常に短くしても、或いは、浸漬工程を
省略しても、品質の良い米飯を得ることができる、とい
った大きな利点がある。この脱気水を用いたときの効果
は、水温及び米粒の温度が70℃位になった時に急に米
粒内への水の浸透性が良くなって米の吸水力を増大させ
る、といった性状によるものである。そして、水温及び
米粒温度が上昇して70〜90℃の温度領域を通過する
時に、米による十分な吸水が行なわれることとなる。こ
のため、洗米や炊き水に水道水を使用した場合のよう
に、わざわざ90〜120分といった長時間にわたって
米を浸漬させる必要が無くなるのである。
気水を使用することが一部で行なわれている。ここで、
脱気水とは、膜式脱気装置、加熱脱気装置、充填塔式真
空脱気装置等の脱気装置を使用して水中の溶存気体(酸
素、窒素、炭酸ガス等)を除去することにより得られる
水であり、例えば溶存酸素濃度(DO値)が0.4〜
0.5ppm程度(水道水のDO値は8〜10ppm程
度)である。この脱気水を洗米や浸漬、炊き水に使用す
ると、米粒内へ水の浸透性が良く、炊飯時における米へ
の熱伝導が良好になって、米の糊化が十分になされ、α
化率が高く(老化しにくく)、保湿性及び粘弾性に優れ
た艶のある米飯が得られる、といった効果を期待するこ
とができる。また、脱気水を洗米及び炊き水に使用する
と、浸漬時間を非常に短くしても、或いは、浸漬工程を
省略しても、品質の良い米飯を得ることができる、とい
った大きな利点がある。この脱気水を用いたときの効果
は、水温及び米粒の温度が70℃位になった時に急に米
粒内への水の浸透性が良くなって米の吸水力を増大させ
る、といった性状によるものである。そして、水温及び
米粒温度が上昇して70〜90℃の温度領域を通過する
時に、米による十分な吸水が行なわれることとなる。こ
のため、洗米や炊き水に水道水を使用した場合のよう
に、わざわざ90〜120分といった長時間にわたって
米を浸漬させる必要が無くなるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、食味の良好な米
飯を得るためには、炊飯の初期の昇温段階において強力
な火力により食釜を加熱して食釜内の水を沸騰させ、米
の澱粉を十分に糊化(α化)させるのが良い。そして、
食釜内の水が引き始めるまでは、強い火力に保つことが
重要である、と一般に言われている。このように、炊飯
の初期の昇温段階において強力な火力で加熱を行なう
と、食釜内の上部水面付近の水の温度が局部的に一気に
上昇し、水と米粒との間の温度差が大きくなり、食釜内
部における温度分布が悪くなって、米粒同士間の温度分
布も悪くなる。
飯を得るためには、炊飯の初期の昇温段階において強力
な火力により食釜を加熱して食釜内の水を沸騰させ、米
の澱粉を十分に糊化(α化)させるのが良い。そして、
食釜内の水が引き始めるまでは、強い火力に保つことが
重要である、と一般に言われている。このように、炊飯
の初期の昇温段階において強力な火力で加熱を行なう
と、食釜内の上部水面付近の水の温度が局部的に一気に
上昇し、水と米粒との間の温度差が大きくなり、食釜内
部における温度分布が悪くなって、米粒同士間の温度分
布も悪くなる。
【0005】脱気水を洗米や炊き水に使用した場合に
は、上記したように、水温が70〜90℃の温度領域を
通過する時に米の給水力が急に増大して十分な吸水が行
なわれることとなるが、上記したように、炊飯の初期の
段階において強力な火力で加熱を行なうと、水温が70
〜90℃の温度領域を通過する直前の状態では、水と米
粒との間の温度差が大きくなり、食釜内部における温度
分布及び米粒同士間の温度分布が悪くなる。この結果、
水温が70〜90℃の温度領域を通過する際における米
の吸水が不均等になる。従って、食釜内の米に均等に吸
水させるためには、水温が70〜90℃の温度領域を通
過する直前では、水と米粒との間の温度差が小さく、か
つ、食釜内部の温度分布及び米粒同士間の温度分布が均
一になるように、食釜の外底面全体を均一に加熱する必
要がある。
は、上記したように、水温が70〜90℃の温度領域を
通過する時に米の給水力が急に増大して十分な吸水が行
なわれることとなるが、上記したように、炊飯の初期の
段階において強力な火力で加熱を行なうと、水温が70
〜90℃の温度領域を通過する直前の状態では、水と米
粒との間の温度差が大きくなり、食釜内部における温度
分布及び米粒同士間の温度分布が悪くなる。この結果、
水温が70〜90℃の温度領域を通過する際における米
の吸水が不均等になる。従って、食釜内の米に均等に吸
水させるためには、水温が70〜90℃の温度領域を通
過する直前では、水と米粒との間の温度差が小さく、か
つ、食釜内部の温度分布及び米粒同士間の温度分布が均
一になるように、食釜の外底面全体を均一に加熱する必
要がある。
【0006】ところが、大量炊飯装置では、食釜を連続
して移動させながら、その移動路の下方に配設された多
数のガスバーナによって食釜の底部を加熱するようにし
ており、食釜の加熱のために、従来は、食釜の移動方向
に対し直交する方向に直列した複数個の炎口を有したガ
スバーナを、食釜の移動方向に間隔をあけて複数本並列
させたり、食釜の移動方向に直列した炎口列を、食釜の
移動方向に対し直交する方向に間隔をあけて複数並列さ
せたガスバーナを使用したりしていた。従って、従来の
大量炊飯装置では、直線的に移動する食釜の外底面全体
に対しガスの火炎が均一に当たって均一な加熱が行なわ
れている、とは必ずしも言えない。このため、水道水を
使用して洗米や加水を行ない、90〜120分といった
時間をかけて米を浸漬させるような場合には、従来の大
量炊飯装置でも特に支障は無いが、脱気水を使用して洗
米や加水を行なって、浸漬時間を短くし或いは浸漬工程
を省略する場合には、従来の大量炊飯装置では、炊飯工
程における米の吸水が十分かつ均等に行なわれない、と
いった問題点がある。
して移動させながら、その移動路の下方に配設された多
数のガスバーナによって食釜の底部を加熱するようにし
ており、食釜の加熱のために、従来は、食釜の移動方向
に対し直交する方向に直列した複数個の炎口を有したガ
スバーナを、食釜の移動方向に間隔をあけて複数本並列
させたり、食釜の移動方向に直列した炎口列を、食釜の
移動方向に対し直交する方向に間隔をあけて複数並列さ
せたガスバーナを使用したりしていた。従って、従来の
大量炊飯装置では、直線的に移動する食釜の外底面全体
に対しガスの火炎が均一に当たって均一な加熱が行なわ
れている、とは必ずしも言えない。このため、水道水を
使用して洗米や加水を行ない、90〜120分といった
時間をかけて米を浸漬させるような場合には、従来の大
量炊飯装置でも特に支障は無いが、脱気水を使用して洗
米や加水を行なって、浸漬時間を短くし或いは浸漬工程
を省略する場合には、従来の大量炊飯装置では、炊飯工
程における米の吸水が十分かつ均等に行なわれない、と
いった問題点がある。
【0007】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、特に、洗米や加水などに脱気水を使
用する場合において、炊飯工程での米の吸水が十分かつ
均等に行なわれるように、炊飯の初期の昇温段階におけ
る食釜底部への加熱を食釜全体に対して均一に行なうこ
とができる大量炊飯装置を提供することを目的とする。
されたものであり、特に、洗米や加水などに脱気水を使
用する場合において、炊飯工程での米の吸水が十分かつ
均等に行なわれるように、炊飯の初期の昇温段階におけ
る食釜底部への加熱を食釜全体に対して均一に行なうこ
とができる大量炊飯装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、脱気水を使
用して加水された米が入った食釜を水平方向へ直線的に
連続して移動させながら、食釜の移動路の下方にその移
動方向に沿って配設された多数のガスバーナによって加
熱するようにした大量炊飯装置において、食釜の移動路
の始端側の、初期昇温加熱部に配置されるガスバーナ列
を、多数の炎口が水平面内において格子状に配列された
ガスバーナ列とし、かつそのガスバーナ列の火力を、初
期昇温加熱部に続く後期昇温加熱部に配置されるガスバ
ーナ列の強力な火力に比べて弱く設定したことを特徴と
する。
用して加水された米が入った食釜を水平方向へ直線的に
連続して移動させながら、食釜の移動路の下方にその移
動方向に沿って配設された多数のガスバーナによって加
熱するようにした大量炊飯装置において、食釜の移動路
の始端側の、初期昇温加熱部に配置されるガスバーナ列
を、多数の炎口が水平面内において格子状に配列された
ガスバーナ列とし、かつそのガスバーナ列の火力を、初
期昇温加熱部に続く後期昇温加熱部に配置されるガスバ
ーナ列の強力な火力に比べて弱く設定したことを特徴と
する。
【0009】
【作用】この発明に係る大量炊飯装置では、食釜の移動
路の始端側の、初期昇温加熱部に配置されたガスバーナ
列の多数の炎口が、水平面内において格子状に配列さ
れ、食釜の移動方向及びその移動方向に対し直交する方
向のいずれにおいても複数個の炎口が直列しているの
で、炊飯の初期の昇温段階において、食釜の底部は、そ
の全体が略均一に加熱され、また、後期昇温加熱部に比
べるとそれより弱い火力で加熱される。このため、食釜
内の水及び米粒の温度が70〜90℃の温度領域を通過
する直前の状態では、水と米粒との間の温度差が小さく
なり、かつ、水温及び米粒同士間の温度分布が食釜全体
において略均一になる。このため、水温が70〜90℃
の温度領域を通過する際における米の吸水が均等化す
る。従って、洗米や炊き水に脱気水を使用して浸漬時間
を短くし或いは浸漬工程を省略したような場合でも、炊
飯工程において、食釜内の米は十分かつ均等に吸水する
こととなる。
路の始端側の、初期昇温加熱部に配置されたガスバーナ
列の多数の炎口が、水平面内において格子状に配列さ
れ、食釜の移動方向及びその移動方向に対し直交する方
向のいずれにおいても複数個の炎口が直列しているの
で、炊飯の初期の昇温段階において、食釜の底部は、そ
の全体が略均一に加熱され、また、後期昇温加熱部に比
べるとそれより弱い火力で加熱される。このため、食釜
内の水及び米粒の温度が70〜90℃の温度領域を通過
する直前の状態では、水と米粒との間の温度差が小さく
なり、かつ、水温及び米粒同士間の温度分布が食釜全体
において略均一になる。このため、水温が70〜90℃
の温度領域を通過する際における米の吸水が均等化す
る。従って、洗米や炊き水に脱気水を使用して浸漬時間
を短くし或いは浸漬工程を省略したような場合でも、炊
飯工程において、食釜内の米は十分かつ均等に吸水する
こととなる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について図面
を参照しながら説明する。
を参照しながら説明する。
【0011】図1及び図2は、この発明の1実施例を示
し、図1は、大量炊飯装置の概略構成を示す正面図、図
2は、その平面図である。この大量炊飯装置の前段側に
は、洗米装置、浸漬タンク、計量機及び加水装置などが
配設されている。そして、洗米装置において脱気水を使
用して洗米され、浸漬タンク内の脱気水中に短い時間浸
漬され、水切りされた後食釜内へ投入され、計量機によ
り重量が計測され、その計測された重量に見合った量の
脱気水が加水装置において加えられた米が、蓋を被せら
れた食釜内に所定量の脱気水と共に入れられた状態で、
この大量炊飯装置へ搬入されてくる。尚、浸漬タンクを
設けないで、水洗された米をそのまま水切りし、計量及
び加水を行なうようにしてもよい。
し、図1は、大量炊飯装置の概略構成を示す正面図、図
2は、その平面図である。この大量炊飯装置の前段側に
は、洗米装置、浸漬タンク、計量機及び加水装置などが
配設されている。そして、洗米装置において脱気水を使
用して洗米され、浸漬タンク内の脱気水中に短い時間浸
漬され、水切りされた後食釜内へ投入され、計量機によ
り重量が計測され、その計測された重量に見合った量の
脱気水が加水装置において加えられた米が、蓋を被せら
れた食釜内に所定量の脱気水と共に入れられた状態で、
この大量炊飯装置へ搬入されてくる。尚、浸漬タンクを
設けないで、水洗された米をそのまま水切りし、計量及
び加水を行なうようにしてもよい。
【0012】この大量炊飯装置には、加水米が入った食
釡10を懸吊状態に保持し、水平方向へ直線的に連続し
て低速で移動させるチェーンコンベア12が設けられて
いる。チェーンコンベア12によって移動させられる食
釜10の移動路の下方には、その移動方向に沿って多数
のガスバーナが列設されている。そして、この炊飯装置
は、食釜10の移動方向において、初期昇温加熱部A、
後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部(余剰
水蒸発焼上げ部)Dの4つのゾーンに分かれているが、
初期昇温加熱部Aには、多数の炎口が水平面内において
格子状に配列された格子状バーナ14が複数本、図示例
では4本、食釜10の移動方向に並べられている。一
方、後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部D
には、食釜10の移動方向に複数個の炎が直列状に並ん
だ炎口列を、食釜10の移動方向に対し直交する方向に
間隔をあけて複数列(図示例では8列)並べた複数列直
列バーナ16がそれぞれ複数本、図示例では5本(後期
昇温加熱部B)、2本(沸騰水引き部C)及び2本(焼
上げ部D)、食釜10の移動方向に並べられている。ま
た、図示していないが、各ガスバーナ14、16にガス
供給源から燃料ガスをそれぞれ供給するための燃料供給
配管系が設けられている。燃料供給配管系は、途中で4
系統に分岐していて、初期昇温加熱部A、後期昇温加熱
部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部Dに対しそれぞれ個
別に燃焼量を調節することができる構成となっている。
釡10を懸吊状態に保持し、水平方向へ直線的に連続し
て低速で移動させるチェーンコンベア12が設けられて
いる。チェーンコンベア12によって移動させられる食
釜10の移動路の下方には、その移動方向に沿って多数
のガスバーナが列設されている。そして、この炊飯装置
は、食釜10の移動方向において、初期昇温加熱部A、
後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部(余剰
水蒸発焼上げ部)Dの4つのゾーンに分かれているが、
初期昇温加熱部Aには、多数の炎口が水平面内において
格子状に配列された格子状バーナ14が複数本、図示例
では4本、食釜10の移動方向に並べられている。一
方、後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部D
には、食釜10の移動方向に複数個の炎が直列状に並ん
だ炎口列を、食釜10の移動方向に対し直交する方向に
間隔をあけて複数列(図示例では8列)並べた複数列直
列バーナ16がそれぞれ複数本、図示例では5本(後期
昇温加熱部B)、2本(沸騰水引き部C)及び2本(焼
上げ部D)、食釜10の移動方向に並べられている。ま
た、図示していないが、各ガスバーナ14、16にガス
供給源から燃料ガスをそれぞれ供給するための燃料供給
配管系が設けられている。燃料供給配管系は、途中で4
系統に分岐していて、初期昇温加熱部A、後期昇温加熱
部B、沸騰水引き部C及び焼上げ部Dに対しそれぞれ個
別に燃焼量を調節することができる構成となっている。
【0013】図3及び図4は、初期昇温加熱部Aに配設
される格子状バーナの構成例を示す平面図及び右側面図
である。この格子状バーナ18は、食釜10の移動方向
に対し直交する方向に延びる互いに平行な3本の分岐燃
焼管20を有しており、これら3本の燃焼管20がマニ
ホールド部22を介してガス導入管24に連通接続さ
れ、ガス導入管24が図示しない燃料供給配管系に流路
接続されている。各分岐燃焼管20の上面部は、その長
手方向に十字形を連ねたような平面形状に形成されてお
り、その上面部の長手方向に多数の炎口26が一列に直
線状に穿設されているとともに、それと直交する方向に
複数個の炎口28が直列状に穿設され、その複数個の炎
口28が間隔をあけて互いに平行に複数列、図示例では
8列配置されている。そして、3本の分岐燃焼管20の
多数の炎口26、28が、水平面内において格子状をな
すように配列されている。
される格子状バーナの構成例を示す平面図及び右側面図
である。この格子状バーナ18は、食釜10の移動方向
に対し直交する方向に延びる互いに平行な3本の分岐燃
焼管20を有しており、これら3本の燃焼管20がマニ
ホールド部22を介してガス導入管24に連通接続さ
れ、ガス導入管24が図示しない燃料供給配管系に流路
接続されている。各分岐燃焼管20の上面部は、その長
手方向に十字形を連ねたような平面形状に形成されてお
り、その上面部の長手方向に多数の炎口26が一列に直
線状に穿設されているとともに、それと直交する方向に
複数個の炎口28が直列状に穿設され、その複数個の炎
口28が間隔をあけて互いに平行に複数列、図示例では
8列配置されている。そして、3本の分岐燃焼管20の
多数の炎口26、28が、水平面内において格子状をな
すように配列されている。
【0014】上記した構成の大量炊飯装置では、例えば
図5に示すような加熱プロセスに従って炊飯が行なわれ
る。最初に、初期昇温加熱部A、後期昇温加熱部B、沸
騰水引き部C及び焼上げ部Dにおける各ガスバーナ列の
燃焼量をそれぞれ個別に調節することにより、食釜10
が各部をそれぞれ通過した時に、ガス燃焼量が初期昇温
加熱部Aにおいて500Kcal/cm、後期昇温加熱部Bに
おいて700Kcal/cm、沸騰水引き部Cにおいて400
Kcal/cm、焼上げ部Dにおいて200Kcal/cmとなるよ
うにしておく。そして、加水された米が入った食釜10
をチェーンコンベア12によって低速で移動させ、食釜
10が初期昇温加熱部Aを5〜6分間で、後期昇温加熱
部Bを4〜5分間で、沸騰水引き部Cを4分間で、焼上
げ部Dを8分間でそれぞれ通過させるようにする。これ
により、食釜10が初期昇温加熱部Aを通過し終わって
後期昇温加熱部Bへ入る時点で、食釜10内の水の温度
が70℃まで上昇し、その時点から2分後に食釜10内
の水温が90℃になり、食釜10の移動開始から10分
間経過した時点で食釜10内の水温が100℃に達し、
以後、その100℃の水温が維持される。そして、炊飯
が終了すると、この大量炊飯装置の後段側に配設された
蒸らし装置において炊飯後の米飯の蒸らしが行なわれ、
蒸らしが終わった米飯は、冷却装置において食釜から取
り出されて冷却される。
図5に示すような加熱プロセスに従って炊飯が行なわれ
る。最初に、初期昇温加熱部A、後期昇温加熱部B、沸
騰水引き部C及び焼上げ部Dにおける各ガスバーナ列の
燃焼量をそれぞれ個別に調節することにより、食釜10
が各部をそれぞれ通過した時に、ガス燃焼量が初期昇温
加熱部Aにおいて500Kcal/cm、後期昇温加熱部Bに
おいて700Kcal/cm、沸騰水引き部Cにおいて400
Kcal/cm、焼上げ部Dにおいて200Kcal/cmとなるよ
うにしておく。そして、加水された米が入った食釜10
をチェーンコンベア12によって低速で移動させ、食釜
10が初期昇温加熱部Aを5〜6分間で、後期昇温加熱
部Bを4〜5分間で、沸騰水引き部Cを4分間で、焼上
げ部Dを8分間でそれぞれ通過させるようにする。これ
により、食釜10が初期昇温加熱部Aを通過し終わって
後期昇温加熱部Bへ入る時点で、食釜10内の水の温度
が70℃まで上昇し、その時点から2分後に食釜10内
の水温が90℃になり、食釜10の移動開始から10分
間経過した時点で食釜10内の水温が100℃に達し、
以後、その100℃の水温が維持される。そして、炊飯
が終了すると、この大量炊飯装置の後段側に配設された
蒸らし装置において炊飯後の米飯の蒸らしが行なわれ、
蒸らしが終わった米飯は、冷却装置において食釜から取
り出されて冷却される。
【0015】この大量炊飯装置では、初期昇温加熱部A
において、炎口が水平面内において格子状に配列された
ガスバーナ列によって食釜10が加熱される。従って、
食釜10内の水温が70℃まで上昇する期間、食釜10
の底部は、その全体が略均一にかつ徐々に加熱される。
このため、食釜10内の水温が70℃から90℃まで上
昇する間に、食釜10内の米の吸水が十分かつ均等に行
なわれることとなる。
において、炎口が水平面内において格子状に配列された
ガスバーナ列によって食釜10が加熱される。従って、
食釜10内の水温が70℃まで上昇する期間、食釜10
の底部は、その全体が略均一にかつ徐々に加熱される。
このため、食釜10内の水温が70℃から90℃まで上
昇する間に、食釜10内の米の吸水が十分かつ均等に行
なわれることとなる。
【0016】図6の(A)に、この大量炊飯装置を使用
して炊飯を行なったときの食釜10内における水温(上
部水面付近)及び米粒の温度の変化を示す。また、比較
のために、後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上
げ部Dに配設された直列バーナ16を初期昇温加熱部A
にも配設して直列バーナ16のみを用いた従来の大量炊
飯装置を使用し、炊飯を行なったときの食釜10内にお
ける水温(上部水面付近)及び米粒の温度の変化を図6
の(B)に示す。既に説明したように、食釜10内の水
及び米粒の温度が70〜90℃の温度領域を通過する直
前の状態において、水と米粒との間の温度差Δtが小さ
くなるほど、水温が70〜90℃の温度領域を通過する
際における米の吸水が均等化するので好ましいが、図6
の(A)及び(B)より、この発明に係る大量炊飯装置
を使用して炊飯を行なったときの温度差Δtが、直列バ
ーナ16のみを用いた大量炊飯装置を使用して炊飯を行
なったときの温度差Δtより小さくなっていることが分
かる。
して炊飯を行なったときの食釜10内における水温(上
部水面付近)及び米粒の温度の変化を示す。また、比較
のために、後期昇温加熱部B、沸騰水引き部C及び焼上
げ部Dに配設された直列バーナ16を初期昇温加熱部A
にも配設して直列バーナ16のみを用いた従来の大量炊
飯装置を使用し、炊飯を行なったときの食釜10内にお
ける水温(上部水面付近)及び米粒の温度の変化を図6
の(B)に示す。既に説明したように、食釜10内の水
及び米粒の温度が70〜90℃の温度領域を通過する直
前の状態において、水と米粒との間の温度差Δtが小さ
くなるほど、水温が70〜90℃の温度領域を通過する
際における米の吸水が均等化するので好ましいが、図6
の(A)及び(B)より、この発明に係る大量炊飯装置
を使用して炊飯を行なったときの温度差Δtが、直列バ
ーナ16のみを用いた大量炊飯装置を使用して炊飯を行
なったときの温度差Δtより小さくなっていることが分
かる。
【0017】尚、上記実施例では、後期昇温加熱部B、
沸騰水引き部C及び焼上げ部Dにそれぞれ配設されるガ
スバーナを複数列直列バーナ16としたが、それら各部
において別の型式のガスバーナを使用してもよく、ま
た、それら各部においてそれぞれ異なる型式のガスバー
ナを使用するようにしてもよい。
沸騰水引き部C及び焼上げ部Dにそれぞれ配設されるガ
スバーナを複数列直列バーナ16としたが、それら各部
において別の型式のガスバーナを使用してもよく、ま
た、それら各部においてそれぞれ異なる型式のガスバー
ナを使用するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、この発明に係る大量炊飯装置を使用
すれば、洗米や炊き水などに脱気水を使用して浸漬時間
を短縮し或いは浸漬工程を省略した場合においても、炊
飯工程において米の吸水が十分かつ均等に行なわれ、こ
のため、脱気水を使用した炊飯の利点を十分に発揮し
て、外観及び食味に優れその劣化の程度も少ない米飯を
得ることができ、また、米飯の製造時間の短縮化或いは
工程の簡略化及び装置構成の簡易化に寄与する。
かつ作用するので、この発明に係る大量炊飯装置を使用
すれば、洗米や炊き水などに脱気水を使用して浸漬時間
を短縮し或いは浸漬工程を省略した場合においても、炊
飯工程において米の吸水が十分かつ均等に行なわれ、こ
のため、脱気水を使用した炊飯の利点を十分に発揮し
て、外観及び食味に優れその劣化の程度も少ない米飯を
得ることができ、また、米飯の製造時間の短縮化或いは
工程の簡略化及び装置構成の簡易化に寄与する。
【図1】この発明の1実施例に係る大量炊飯装置の概略
構成を示す正面図である。
構成を示す正面図である。
【図2】図1に示した装置の概略平面図である。
【図3】図1に示した装置の初期昇温加熱部に配設され
る格子状バーナの構成例を示す平面図である。
る格子状バーナの構成例を示す平面図である。
【図4】図3に示した格子状バーナの右側面図である。
【図5】図1及び図2に示した大量炊飯装置を使用して
炊飯するときの加熱プロセスの1例を説明するための図
である。
炊飯するときの加熱プロセスの1例を説明するための図
である。
【図6】(A)は、図1及び図2に示した大量炊飯装置
を使用して炊飯を行なったときの食釜内における水温及
び米粒の温度の変化を示す図、(B)は、従来の大量炊
飯装置を使用して炊飯を行なったときの食釜内における
水温及び米粒の温度の変化を示す図である。
を使用して炊飯を行なったときの食釜内における水温及
び米粒の温度の変化を示す図、(B)は、従来の大量炊
飯装置を使用して炊飯を行なったときの食釜内における
水温及び米粒の温度の変化を示す図である。
10 食釜 12 チェーンコンベア 14、18 格子状バーナ 16 複数列直列バーナ 26、28 炎口 A 初期昇温加熱部 B 後期昇温加熱部 C 沸騰水引き部 D 焼上げ部
Claims (1)
- 【請求項1】 脱気水を使用して加水された米が入った
食釜を水平方向へ直線的に連続して移動させる食釜移動
手段と、 この食釜移動手段によって移動させられる食釜の移動路
の下方に、その移動方向に沿って配設された多数のガス
バーナとを備えた大量炊飯装置において、 前記食釜の移動路の始端側の、初期昇温加熱部に配置さ
れるガスバーナ列を、多数の炎口が水平面内において格
子状に配列されたガスバーナ列とし、かつ、そのガスバ
ーナ列の火力を、初期昇温加熱部に続く後期昇温加熱部
に配置されるガスバーナ列の強力な火力に比べて弱く設
定したことを特徴とする大量炊飯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20135395A JPH0928563A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 大量炊飯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20135395A JPH0928563A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 大量炊飯装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0928563A true JPH0928563A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16439637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20135395A Pending JPH0928563A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 大量炊飯装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0928563A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100953946B1 (ko) * | 2008-07-23 | 2010-04-21 | 김은식 | 주방용 버너 헤드 |
JP2012065731A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065733A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065732A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065730A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2016064167A (ja) * | 2015-12-15 | 2016-04-28 | 株式会社中西製作所 | 連続炊飯装置 |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP20135395A patent/JPH0928563A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100953946B1 (ko) * | 2008-07-23 | 2010-04-21 | 김은식 | 주방용 버너 헤드 |
JP2012065731A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065733A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065732A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2012065730A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 連続炊飯装置 |
JP2016064167A (ja) * | 2015-12-15 | 2016-04-28 | 株式会社中西製作所 | 連続炊飯装置 |
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