JPH09285527A - 蒸気滅菌器 - Google Patents

蒸気滅菌器

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JPH09285527A
JPH09285527A JP8131308A JP13130896A JPH09285527A JP H09285527 A JPH09285527 A JP H09285527A JP 8131308 A JP8131308 A JP 8131308A JP 13130896 A JP13130896 A JP 13130896A JP H09285527 A JPH09285527 A JP H09285527A
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岳彦 牧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気滅菌器の滅菌槽に供給する蒸気の質を高
めて滅菌性能を向上するとともに、この蒸気の発生に関
するランニングコストを低減化した蒸気滅菌器を提供す
ること。 【解決手段】 被滅菌物を収容し、蒸気を充満させて滅
菌する滅菌槽1と、この滅菌槽1を加熱するために滅菌
槽1に隣接して形成した蒸気導入空間2とを備えた蒸気
滅菌器において、前記滅菌槽1に清浄蒸気供給ライン3
を接続し、前記蒸気導入空間2に通常蒸気供給ライン4
を接続した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蒸気滅菌器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、蒸気滅菌とは、蒸気が凝
縮する際に放出される熱を利用して滅菌を行なうもので
あるが、実際の蒸気滅菌器においては、滅菌効果を高め
るとともに滅菌処理後の被滅菌物の濡れを防止するため
に、滅菌槽内、並びに滅菌槽内の被滅菌物を所定温度ま
で予熱した後、滅菌作業を実施している。即ち、蒸気滅
菌器に供給される蒸気は、被滅菌物を滅菌するためと、
滅菌槽,並びに被滅菌物を所定温度まで予熱するために
使用されている。
【0003】このような滅菌器において、滅菌槽、並び
に被滅菌物の予熱に関しては、滅菌槽を構成する缶体を
2重のジャケット構造とすることによって行なってい
る。即ち、このジャケット(一般に、蒸気ジャケットと
称される。)内に蒸気を供給することによって滅菌槽を
外側から加熱し、運転開始時においては滅菌槽内を所定
の温度にまで昇温させ、運転中においては、この温度を
維持するために利用される。尚、前記蒸気ジャケット
は、滅菌槽の外側から加温するために滅菌槽全体を覆う
形で設けた構造が一般的であり、滅菌槽内への蒸気の供
給は、この蒸気ジャケットを介して行なっている。
【0004】ところで、このような構成の滅菌器におい
て、製薬器具や容器類の滅菌を行なう場合のように、高
い滅菌性能が必要な場合には、通常のボイラからの蒸気
を直接用いるのではなく、一般にリボイラ、或は清浄蒸
気発生器と称される蒸気発生器を使用し、前記通常のボ
イラからの蒸気を熱源として純水を加熱し、不純物を含
まない清浄な蒸気を発生させ、この蒸気を供給するよう
にしている。この理由は、一般的なボイラからの蒸気に
は、ボイラの給水中に添加した水処理薬剤が含まれる場
合があり、この水処理薬剤に汚染を回避するためであ
る。しかし、従来の一般的な蒸気滅菌器においては、上
述のように蒸気ジャケットを介して滅菌槽内に滅菌用蒸
気を導入しているため、前記のように清浄蒸気を供給す
ることは、余計な経路を通過することになり、その間に
温度が低下する他、汚染の可能性も高かった。また、全
ての蒸気を前述のような間接加熱式の蒸気発生器(以下
では、清浄蒸気発生器という。)で得るため、蒸気発生
に関するランニングコスト、即ち、水処理薬剤や蒸気発
生のエネルギーコストも無視できない問題となる。ま
た、蒸気が被滅菌物を収容した滅菌槽を通過するため、
このようなボイラに用いられる水は、安全性が求められ
るため、安全性の高い、高価な薬剤を使用する必要性も
あって、前記のコストの上昇を抑制することは難しかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、この発明が解
決しようとする課題は、蒸気滅菌器の滅菌槽に供給する
蒸気の質を高めて滅菌性能を向上するとともに、この蒸
気の発生に関するランニングコストを低減化した蒸気滅
菌器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、被滅菌物を
収容し、蒸気を充満させて滅菌する滅菌槽と、この滅菌
槽を加熱するために滅菌槽に隣接して形成した蒸気導入
空間とを備えた蒸気滅菌器において、前記滅菌槽に清浄
蒸気供給ラインを接続し、前記蒸気導入空間に通常蒸気
供給ラインを接続した構成によって上述課題を解決する
ものである。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の基本的な形態は、被滅
菌物を収容し、蒸気を充満させて滅菌する滅菌槽と、こ
の滅菌槽を加熱するために滅菌槽に隣接して形成した蒸
気導入空間とを備えた蒸気滅菌器において実施される。
そして、前記滅菌槽に滅菌用の蒸気を供給するために、
滅菌槽に清浄蒸気供給ラインを接続し、前記蒸気導入空
間に加熱用の蒸気を供給するために、蒸気導入空間に通
常蒸気供給ラインを接続し、両者を独立させて構成す
る。
【0008】このように、前記清浄蒸気供給ラインと通
常蒸気供給ラインとを独立させて構成するこにより、滅
菌槽内への清浄蒸気の供給を前記蒸気導入空間を介する
こと無く直接に行ない、また、蒸気導入空間内には加熱
用の通常蒸気のみを導入することができる。
【0009】ここで、前記通常蒸気とは、一般のボイラ
によって発生させた蒸気であって、蒸気中に液滴分が同
伴されたり、更にこの液滴分に不純物が混入していたり
するが、前記清浄蒸気はこれらの不純物を含まない(厳
密には殆ど含まない)、純粋な蒸気のことをいう。即
ち、一般的なボイラにおいては、運転の効率化と長寿命
化のために、その給水に種々の水処理薬剤を添加してお
り、この水処理薬剤が、発生蒸気と共に同伴される液滴
分によってボイラ外に持ち出されることがある。そのた
め、蒸気(通常蒸気)中には、このような水処理薬剤が
不純物として存在することになる。一方、この発明でい
う清浄蒸気は、このような不純物を排除するために、例
えば、純水を蒸発させて得ている。この純水は、給水源
からの原水に、精密漉過,脱イオン処理,脱気処理等の
水処理を施して、ほとんどの不純物を除去することによ
って得たものである。また、この純水の加熱は、ボイラ
からの通常蒸気や、適宜の電熱手段を熱源として利用す
る他、一般的なボイラ同様の燃焼等によって生成した高
温のガスを熱源として利用するものである。
【0010】更に、この発明に係る蒸気滅菌器は、前記
蒸気導入空間に蒸気やドレン等の流体の排出ラインを接
続し、この排出ラインを、前記清浄蒸気供給ライン中の
清浄蒸気発生器に接続することにより、前記排出ライン
を流れる流体を清浄蒸気発生器の熱源として利用するも
のである。この実施の形態によれば、蒸気導入空間に供
給されて滅菌槽を加熱した後の蒸気から、更に熱回収を
行なって清浄蒸気を得るものであるから熱効率が高い。
尚、この実施の形態においては、清浄蒸気発生器の熱源
として排出ライン中の流体のみを使用する場合に限るも
のではなく、この排出ライン中の流体と同時に、前記通
常蒸気供給ラインからの通常蒸気を供給することによっ
て両者を熱源として利用する形態を含んでいる。
【0011】更に、この発明に係る蒸気滅菌器は、前記
の排出ラインと、前記清浄蒸気発生器への給水ラインと
の間に、給水予熱器を介在させたものである。この実施
の形態によれば、蒸気導入空間から排出ラインを介して
排出される流体から熱回収を行ない、前記清浄蒸気発生
器に供給される給水(純水)を加熱することにより、清
浄蒸気を発生する際の熱効率を向上する。
【0012】更に、この発明に係る蒸気滅菌器は、前記
通常蒸気供給ラインを、前記清浄蒸気発生器を経由して
蒸気導入空間に接続し、通常蒸気を清浄蒸気発生器の熱
源としたものである。この実施の形態によれば、通常蒸
気供給ラインを蒸気導入空間と清浄蒸気発生器に分岐さ
せて接続する必要が無くなるため、配管が単純な構成と
なり、加えて、前記蒸気滅菌器の蒸気導入空間に導入す
る通常蒸気は、この清浄蒸気発生器内においてその熱の
一部を消費するから、その分減圧することになり、蒸気
導入空間への通常蒸気の圧力の調整が容易になる。
【0013】
【実施例】以下、この発明に係る蒸気滅菌器の第1の具
体的実施例を図面を参照しながら説明する。尚、図1
は、この発明に係る蒸気滅菌器の第1実施例を示す概略
図である。図1において、滅菌槽1は、その周面の一つ
に扉(図示省略)を設けた被滅菌物の出入口があり、こ
の扉を閉じることで滅菌槽1内を完全に密閉する。この
滅菌槽1の周壁には、加熱用の蒸気導入空間2を形成し
てある。この蒸気導入空間2は、図示する第1実施例で
は、前記滅菌槽1を取り囲むように構成した蒸気チャン
バとしてある。
【0014】前記滅菌槽1には、清浄蒸気供給ライン
3,及び第1排出ライン4を接続してあり、前記蒸気導
入空間2には、通常蒸気供給ライン6,及び第2排出ラ
イン5を接続してある。前記清浄蒸気供給ライン3に
は、上流側から滅菌槽1の方向に、清浄蒸気発生器7,
第1給蒸弁8を接続してある。
【0015】前記清浄蒸気発生器7は、給水ライン9か
らの給水を加熱し、蒸気として前記滅菌槽1に供給する
もので、蒸気の発生に際しては、内蔵する熱交換器10
に熱源流体を供給することによって行なう。尚、この清
浄蒸気発生器5への給水は、給水源(図示省略)からの
原水に、精密漉過,脱イオン処理,脱気処理等の水処理
を施して、ほとんどの不純物を除去した純水である。ま
た、この清浄蒸気発生器5に供給する熱源流体は、この
第1実施例においては、前記蒸気導入空間2から第2排
出ライン5を介して排出される蒸気を、前記熱交換器1
0に導入することによって行なう。
【0016】前記通常蒸気供給ライン7は、その上流に
ボイラ等の蒸気発生装置11を接続してあり、途中には
第2給蒸弁12を接続してある。
【0017】前記第1排出ライン4は、その途中に、滅
菌槽1内を真空吸引するための真空ポンプ13を接続し
ている。この真空ポンプ13は、例えば液封式の真空ポ
ンプであって、この真空ポンプ13には封水供給ライン
14を接続してある。更に、この第1排出ライン4に
は、この第1排出ライン4における排気を制御するため
の真空制御弁15を接続してあり、この真空制御弁15
と真空ポンプ13との間には、滅菌槽1内の真空状態を
確実に保持するために逆止弁16を接続してある。更
に、前記第1排出ライン4には、前記真空制御弁15か
ら真空ポンプ14までの配管と並列に排気ライン20を
設けてあり、この排気ライン20には排気弁21を接続
してある。更に、前記滅菌槽1には、滅菌槽1内に外気
を導入するための給気ライン17を接続してある。この
給気ライン17の一端には、空気フィルタ18を接続し
てあり、この給気ライン17の途中には給気弁19を接
続してある。
【0018】以上のような構成において、滅菌槽1に被
滅菌物を搬入後、次の各行程に従って滅菌作業を行う。
尚、以下の説明において、各弁はその動作を明記してな
ければ基本的に閉じているものとする。又、以下に説明
する滅菌作業は、準備行程−予熱行程−真空行程−滅菌
行程−乾燥行程を行なう典型的な一例である。
【0019】先ず、冷態起動時等においては、滅菌器自
体が冷たく、そのために、準備行程として滅菌槽1自体
の予熱を行う。そのためには、まず、蒸気発生装置11
を起動し、第2給蒸弁12を開いて通常蒸気供給ライン
6から蒸気導入空間2内に通常蒸気を供給し、滅菌槽1
を予熱する。滅菌槽1が所定温度に昇温した時点で、前
記第2給蒸弁12を閉じ、滅菌器を待機状態とする。こ
こで、通常蒸気供給ライン6には、前記したように蒸気
発生装置11からの通常蒸気が供給される。この通常蒸
気、即ち、一般的な蒸気発生装置11によって得られる
蒸気は完全な飽和蒸気ではなく、若干の液滴分が含まれ
ており、この液滴分にはキャリーオーバー等によって蒸
気に同伴されたボイラ缶水を含んでいる。このボイラ缶
水は、通常、ボイラの効率的な運転と耐久性向上のため
に、水処理薬剤が投入されており、このようにキャリー
オーバーが生じると、この水処理薬剤が前記蒸気(通常
蒸気)に含まれる。この通常蒸気は、前記蒸気導入空間
2内に供給された後は、第2排出ライン5を介して、前
記清浄蒸気発生器7の熱交換器10内に流入し、清浄蒸
気を発生させる熱源として利用される。また、この通常
蒸気は、以上のように蒸気導入空間(蒸気ジャケット)
2を通過した後、第2排出ライン5から排出されるた
め、滅菌槽1内に流入することはない。
【0020】次に、予熱行程において、滅菌槽1内の被
滅菌物を所定温度に昇温させる。即ち、滅菌槽1内に被
滅菌物を収容した後、再度、第2給蒸弁12を開いて通
常蒸気供給ライン6から蒸気導入空間2内に蒸気を供給
し、滅菌槽1内の被滅菌物を予熱する。そして、被滅菌
物が所定の温度に昇温した時点で、この予熱行程を終了
し、続いて真空行程を実行する。尚、この後も、前記第
2給蒸弁12は解放し、蒸気導入空間2内に普通蒸気を
供給することにより、滅菌槽1を所定温度の維持すると
ともに、この蒸気導入空間2から第2排出ライン5を介
して排出される蒸気を前記熱交換器10内に導入するこ
とにより、清浄蒸気発生器7における熱源として利用す
る。
【0021】次の真空行程においては、後述する滅菌行
程において蒸気の熱を効果的に作用させるために、滅菌
槽1内の空気を排除する。具体的には、まず、排気弁2
1を開じた状態で真空制御弁15を開き、真空ポンプ1
3を稼動させて、第1排出ライン4より滅菌槽1内の空
気を排出する。続いて、真空制御弁15を閉じ、第1給
蒸弁8を短時間開いて、清浄蒸気供給ライン3から滅菌
槽1内に清浄蒸気を導入する。尚、前記清浄蒸気は、前
記熱交換器10に前記蒸気導入空間2から排出される通
常蒸気を導入することにより、給水される純水を加熱す
ることによって得ている。以上の排気、並びに蒸気導入
を交互に数回繰り返し行うことで、被滅菌物中に含まれ
る空気を十分に排出し、後の滅菌行程における蒸気の加
熱むら等を軽減する。
【0022】滅菌槽1内の空気を充分に排除した後、真
空制御弁15を閉鎖し、第1給蒸弁12を開放し、清浄
蒸気供給ライン3を通して、滅菌槽1内を高温高圧の蒸
気で満たす。この後、滅菌槽1内が設定滅菌温度(圧
力)になった時点で滅菌行程に入る。この滅菌行程にお
いて、滅菌槽1並びに被滅菌物は、前記の予熱行程にお
いて十分に加熱されているために、清浄蒸気供給ライン
3から供給される蒸気が接して凝縮することはなく、水
滴の発生が防止される。そのため、被滅菌物の内部まで
蒸気の熱を作用させることができ、滅菌効果が確実なも
のとなる。
【0023】所定の滅菌時間後、第1給蒸弁8を閉じて
滅菌槽1内への給蒸を停止し、排気弁21を開いて排気
ライン20より滅菌槽1内の蒸気を排出し、滅菌槽1内
の圧力を大気圧近くまで下げた後、乾燥行程に入る。ま
ず、真空制御弁15を開いて真空ポンプ13の稼動によ
り、第1排出ライン4を通して滅菌槽1内を減圧し、被
滅菌物の湿気を排除する(真空乾燥)。次いで給気弁1
9を短時間開き、空気フィルタ18を通して清浄な空気
を滅菌槽1内に導入する。これらの動作を繰り返し行
い、十分に被滅菌物を乾燥させる。この乾燥行程におい
ては、前述したように滅菌行程において被滅菌物への水
滴の付着が防止され、被滅菌物に濡れが少ないため、乾
燥行程の短縮が図れる。
【0024】乾燥行程終了後、給気弁19を開いて滅菌
槽1を空気フィルタ18を介して外部と通じさせ、大気
圧と同圧にする。以後、蒸気導入空間2への給蒸は、継
続して行って滅菌槽1を所定の温度に保温することによ
って、再度滅菌作業時の滅菌槽の予熱時間をなくするこ
とができる。この後、滅菌槽1の扉を開いて被滅菌物を
取り出し、全行程が終了する。
【0025】以上のように、この発明に係る蒸気滅菌器
においては、ボイラ等の一般的な蒸気発生装置11から
の通常蒸気を滅菌槽1の予熱と保温に使用し、清浄蒸気
発生装置7からの清浄蒸気のみを滅菌槽1内に供給する
構成としたので、高い滅菌性能を求められる製薬等の用
途において、滅菌槽1内には不純物の無い蒸気のみが直
接供給されることになるため、被滅菌物の汚染や臭いの
問題を回避でき、高い滅菌性能を発揮する。更に、蒸気
導入空間2内には、通常の蒸気のみを供給するため、滅
菌器全体の蒸気発生に関するコストを低減した滅菌器を
提供できる。更に、以上のように、滅菌槽を加熱するた
めの蒸気(通常蒸気)と、被滅菌物の滅菌のために使用
する蒸気(清浄蒸気)とを、目的別に区別して供給する
構成であるため、それぞれの蒸気の品質を、それらの目
的に合わせて適切に管理することができる。しかも、従
来、蒸気滅菌器に蒸気を供給するための蒸気発生器(ボ
イラ)におては、滅菌槽内の被滅菌物に及ぼす影響を少
なくするために、食品用等の安全性の高い、高価な水処
理薬剤を使用する必要があったが、この発明によれば、
通常蒸気は、滅菌槽内に流入することは無いため、より
安価な工業用の水処理薬剤を使用することができ、この
点においても蒸気発生に関するコストを低減することが
できる。
【0026】尚、上述の第1実施例においては、清浄蒸
気発生器7の熱源として、蒸気導入空間2から第2排出
ライン5を介して排出される流体を利用しているが、こ
のように第2排出ライン5中の流体のみを使用する場合
に限るものではない。即ち、図1に二点鎖線で示すよう
に、蒸気発生装置11から蒸気導入空間2に至る通常蒸
気供給ライン6の途中から、清浄蒸気発生器7に至る第
2の通常蒸気供給ライン6’を分岐させ、これを清浄蒸
気発生器7に接続することにより、第2排出ライン5中
の流体と、前記蒸気発生装置11からの通常蒸気とを清
浄蒸気発生器7に供給することによって両者を熱源とし
て利用することも可能である。
【0027】次に、この発明に係る蒸気滅菌器の第2の
具体的実施例を図面を参照しながら説明する。尚、図2
は、この発明に係る蒸気滅菌器の第2実施例を示す概略
図であって、前記図1に示す第1実施例と対応する構成
には同一参照番号を附し、その詳細説明を省略する。こ
の第2実施例の蒸気滅菌器は、前記第2排出ライン5
と、前記清浄蒸気発生器7への給水ライン30との間
に、給水予熱器31を介在させたものである。この第2
実施例によれば、蒸気導入空間2から第2排出ライン5
を介して排出される流体から、熱回収を行ない、前記給
水ライン30から清浄蒸気発生器7に供給される給水
(純水)を予熱することにより、清浄蒸気を発生する際
の熱効率が向上する。尚、前記第2排出ライン5から給
水予熱器31に流入した流体は、給水ライン30内の給
水を予熱した後、第1排出ライン4に合流し、系外に排
出する構成としてある。また、この第2実施例において
は、第2排出ライン5は、前記給水予熱器31に接続し
て、第2排出ライン5内の流体は給水予熱器31の熱源
として用いており、清浄蒸気発生器7の熱源は、通常蒸
気供給ライン6の途中から分岐させた通常蒸気供給ライ
ン6’を接続するにより、前記蒸気発生装置11からの
通常蒸気とを用いているが、前記第1実施例同様に、第
2排出ライン5を清浄蒸気発生器7を介して給水予熱器
31に接続し、前記蒸気発生装置11からの通常蒸気と
第2排出ライン5内の流体の両者を清浄蒸気発生7の熱
源として利用し、更に、第2排出ライン5内の流体を清
浄蒸気発生7の熱源として利用した後、給水予熱器31
の熱源として利用する構成としてもよい。
【0028】次に、この発明に係る蒸気滅菌器の第3の
具体的実施例を図面を参照しながら説明する。尚、図3
は、この発明に係る蒸気滅菌器の第3実施例を示す概略
図であって、前記図1に示す第1実施例と対応する構成
には同一参照番号を附し、その詳細説明を省略する。こ
の第3実施例の蒸気滅菌器は、通常蒸気供給ライン6
を、前記清浄蒸気発生器7を経由して蒸気導入空間2に
接続し、通常蒸気を清浄蒸気発生器7の熱源として利用
する構成としたものである。この第3実施例によれば、
通常蒸気供給ライン6を蒸気導入空間2と清浄蒸気発生
器7に分岐させて接続する必要が無くなるため、配管が
単純な構成となり、加えて前記蒸気導入空間2に導入す
る通常蒸気は、この清浄蒸気発生器7内においてその熱
の一部を消費するから、その分減圧することになり、蒸
気導入空間2への通常蒸気の圧力の調整が容易になる。
また、この第3実施例においては、前記第2実施例同様
に、前記第2排出ライン5と、前記清浄蒸気発生器7へ
の給水ライン30との間に、給水予熱器31を介在させ
てあり、この第3実施例においても、前記蒸気導入空間
2から第2排出ライン5を介して排出される流体から、
熱回収を行ない、前記給水ライン30から清浄蒸気発生
器7に供給される給水(純水)を予熱することにより、
清浄蒸気を発生する際の熱効率が向上する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、被滅菌物を収容し、蒸気を充満させて滅菌する滅菌
槽と、この滅菌槽を加熱するために滅菌槽に隣接して形
成した蒸気導入空間とを備えた蒸気滅菌器において、前
記滅菌槽への清浄蒸気供給ラインと、前記蒸気導入空間
への第2の蒸気供給ラインとを設けることにより、滅菌
槽内に、従来のように蒸気導入空間を介して蒸気を導入
することなく、清浄な蒸気を直接的に滅菌槽内に導入す
ることができるため、被滅菌物の汚染や臭いの問題を回
避でき、高い滅菌性能を得ることができる。しかも、こ
の発明に係る蒸気滅菌器によれば、通常蒸気は、滅菌槽
内に流入することは無いため、食品用等の安全性の高
い、高価な水処理薬剤を使用する必要はなく、より安価
な工業用の水処理薬剤を使用することができ、この点に
おいても蒸気発生に関するコストを低減することができ
る。
【0030】更に、この発明に係る蒸気滅菌器によれ
ば、前記蒸気導入空間に蒸気やドレン等の流体の排出ラ
インを接続し、この排出ラインを、前記清浄蒸気供給ラ
イン中の清浄蒸気発生器に接続した構成により、前記排
出ラインを流れる流体を清浄蒸気発生器の熱源として利
用することができ、蒸気導入空間に供給されて滅菌槽を
加熱した後の蒸気から、更に熱回収を行なって清浄蒸気
を得るものであるから、熱の利用効率に優れる。
【0031】更に、この発明に係る蒸気滅菌器は、前記
の排出ラインと、前記清浄蒸気発生器への給水ラインと
の間に、給水予熱器を介在させた構成により、蒸気導入
空間から排出ラインを介して排出される流体から、熱回
収を行ない、前記清浄蒸気発生器に供給される給水(純
水)を予熱することにより、清浄蒸気を発生する際の熱
効率を向上することができる。
【0032】更に、この発明に係る蒸気滅菌器は、前記
通常蒸気供給ラインを、前記清浄蒸気発生器を経由して
蒸気導入空間に接続し、通常蒸気を清浄蒸気発生器の熱
源として利用する構成により、通常蒸気供給ラインを蒸
気導入空間と清浄蒸気発生器に分岐させて接続する必要
が無くなるため、配管が単純な構成となり、加えて、前
記蒸気滅菌器の蒸気導入空間に導入する通常蒸気は、こ
の清浄蒸気発生器内においてその熱の一部を消費するか
ら、その分減圧することになり、蒸気導入空間への通常
蒸気の圧力の調整が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る蒸気滅菌器の第1実施例を示す
概略図である。
【図2】この発明に係る蒸気滅菌器の第2実施例を示す
概略図である。
【図3】この発明に係る蒸気滅菌器の第3実施例を示す
概略図である。
【符号の説明】
1 滅菌槽 2 蒸気導入空間 3 清浄蒸気供給ライン 4 第1排出ライン 5 第2排出ライン(排出ライン) 6 通常蒸気供給ライン 6’ 第2の通常蒸気供給ライン 7 清浄蒸気発生器 8 第1給蒸弁 10 熱交換器 11 蒸気発生装置 12 第2給蒸弁 30 給水ライン 31 給水予熱器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被滅菌物を収容し、蒸気を充満させて滅
    菌する滅菌槽1と、この滅菌槽1を加熱するために滅菌
    槽1に隣接して形成した蒸気導入空間2とを備えた蒸気
    滅菌器において、前記滅菌槽1に清浄蒸気供給ライン3
    を接続し、前記蒸気導入空間2に通常蒸気供給ライン6
    を接続した特徴とする蒸気滅菌器。
  2. 【請求項2】 前記蒸気導入空間2に接続した排出ライ
    ン5を、前記清浄蒸気供給ライン3中の清浄蒸気発生器
    7に接続し、前記排出ライン5を流れる流体を清浄蒸気
    発生器7の熱源として利用することを特徴とする請求項
    1記載の蒸気滅菌器。
  3. 【請求項3】 前記蒸気導入空間2に接続した排出ライ
    ン5と、前記清浄蒸気供給ライン3の清浄蒸気発生器7
    への給水ライン30との間に、給水予熱器31を介在さ
    せたことを特徴とする請求項1,又は請求項2記載の蒸
    気滅菌器。
  4. 【請求項4】 前記通常蒸気供給ライン6を、前記清浄
    蒸気供給ライン3中の清浄蒸気発生器7を経由して蒸気
    導入空間2に接続し、通常蒸気を清浄蒸気発生器7の熱
    源としたことを特徴とする請求項1,請求項2,又は請
    求項3記載の蒸気滅菌器。
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JP2002095723A (ja) * 2000-09-22 2002-04-02 Iwatani Internatl Corp 蒸気滅菌装置及び蒸気滅菌方法
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