JPH09284262A - 複数回線の相互同期方法及び相互同期装置 - Google Patents

複数回線の相互同期方法及び相互同期装置

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JPH09284262A
JPH09284262A JP8092721A JP9272196A JPH09284262A JP H09284262 A JPH09284262 A JP H09284262A JP 8092721 A JP8092721 A JP 8092721A JP 9272196 A JP9272196 A JP 9272196A JP H09284262 A JPH09284262 A JP H09284262A
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lines
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phase
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JP8092721A
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Masato Kobayashi
正人 小林
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NEC Engineering Ltd
Original Assignee
NEC Engineering Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる伝送遅延をもって到着した複数の同期
伝送信号の遅延を等化するとともに一部の回線で同期外
れ等が発生した場合にも、他の正常な回線では相互同期
を行うことができるようにする。 【解決手段】 複数の回線より受信した複数の同期伝送
信号をバッファメモリB1・・・Bnに書き込んでおく。
そして、最初にフレーム同期が確立した回線を基準回線
として検出し、該基準回線から受信した同期伝送信号の
書込基準位相にそれぞれ一定の遅延量を付加して共通読
出位相を自動生成し、メモリ内の全ての同期伝送信号
を、上記共通読出位相で読み出す。同期伝送信号の読出
位相が一致した場合は、各回線における読出位相を保存
するとともに、個々の回線の読出位相の異常の有無を監
視し、異常が検出された回線数が規定値を越えた場合は
基準回線の再検出と共通読出位相の再生成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばVLBI
(超長基線電波干渉計)システムのように、異なる伝送
遅延をもって到着した複数の同期伝送信号の遅延差を補
正して信号相互のフレーム位相を等化する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】VLBIシステムは、複数の地点に配置
された電波望遠鏡で宇宙からの電波(超長基線)を受信
し、信号相互間の相関関係を測定するものである。この
ようなシステムにおいては、個々のデータ測定地点(送
信側)からデータ収集地点(受信側)までは、それぞれ
独立の通信回線を使用するが、回線毎の伝送の遅延量は
それぞれ異なってくる。そのため、受信側において、個
々の回線毎に異なる遅延量を補正して回線相互間の同期
化を行う必要がある。
【0003】この種の関連技術として、特開昭57−7
9738号公報に記載された「遅延等化回路」がある。
この技術は、遅延量の異なる伝送路を介して並列伝送さ
れたデータに対して各々の遅延量を等化するものであ
り、遅延差吸収用バッファの規模及び同バッファによる
遅延差の低減を図ることを目的としている。この「遅延
等化回路」の一例となる回路構成を図7に示す。図7
中、符号71はクロック端子、72a〜72cはデータ
入力端子、73a〜73cはフレーム同期回路、74は
書込アドレスカウンタ、75a〜75cは遅延吸収用の
バッファメモリ、79は読出アドレスカウンタ、77a
〜77cはデータ出力端子、80a〜80cは書込アド
レス記憶回路、81は判定回路である。この遅延等化回
路は、二つの特徴点を有している。
【0004】第1の特徴点は、回線毎にバッファメモリ
75a〜75cの書込位相(フレーム先頭位置アドレ
ス)を記憶しておき、記憶した値を読出アドレスカウン
タ79a〜79cの位相設定(アドレス設定、以下同
じ)に用いていることである。書込アドレスカウンタ(W
AC)74は、全回線共通に1回路を備え、常時アドレス
のカウントを行っている。フレーム同期回路73a〜7
3cでは、回線毎にフレーム同期を行い、フレーム先頭
に同期したフレーム同期パルスを出力する。このフレー
ム同期パルスによって、書込アドレス記憶回路80a〜
80cが書込アドレスカウンタ74のカウント値を記憶
する。
【0005】第2の特徴点は、複数の回線の中から最も
遅延量の大きい回線に合わせて読出アドレスカウンタ7
9a〜79cの位相設定を行っている点である。これを
実現するため、フレーム同期パルスの幅は、回線間の遅
延量の差よりも大きくとってあり、判定回路81によっ
て最も遅延量の大きい回線のフレーム同期パルスを取り
出すことができるようになっている。そして、判定回路
81の出力によって、アドレス記憶回路80a〜80c
の保持する回線毎の書込位相(フレーム先頭位置アドレ
ス)を読出カウンタに一斉にロードする。これによっ
て、最も少ない遅延補正量を自動的に得ることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の遅延等化回路が
正常に動作するためには、全ての回線において正常なフ
レーム同期、書込位相と読込位相の同期が行われてお
り、且つ、各回線の遅延量も正常な範囲内であることが
必要である。しかし、現実には、障害によるフレーム同
期外れや、ネットワークの輻輳による伝送遅延量の大幅
増加が発生する場合がある。特に、ATM(非同期伝送
モード)網を経由する場合、後者の危険性が増大する。
ある回線において、何らかの異常が発生し、想定範囲を
越えた遅延量が発生した場合を考える。この場合は、判
定回路81が動作しなくなり、全てのチャンネルでバッ
ファメモリ75a〜75cの読出が不可能になる。以
下、この点について詳細に説明する。
【0007】従来技術では、判定回路81によって、最
も遅延量の大きい回線のフレーム先頭タイミングを検出
しているが、検出可能な範囲は、フレーム同期パルスの
幅に依存している。従って、これを越えた遅延が発生し
た場合、さらに極端な例として、フレーム同期外れが起
きた場合には、判定回路81のアンドゲート82の入力
が全て”1”になることはない。従って、判定回路81
は動作せず、読出アドレスカウンタ(RAC)79a〜79
cも動作することがない。
【0008】フレーム長が遅延量に比べて十分に長けれ
ば、フレーム同期パルスの幅を大きくすることによっ
て、判定回路81の検出範囲を長くすることは可能であ
る。しかし、このようにして得た判定回路81の出力に
よって読出カウンタ(RAC)79a〜79cの位相設定を
行うと、伝送遅延量が小さい方の回線においてデータの
スリップ(書込アドレスに対して読出アドレスが1周期
以上遅れること)が発生し、正常動作が行えない場合が
ある。このように、複数回線のどれか一つでも異常が発
生した場合に、全ての回線が使用不能になり、影響が大
きくなるという問題がある。
【0009】また、伝送回線として、最近注目されてい
るATMを用いる場合には、回線毎に遅延の揺らぎが発
生する。揺らぎの発生パターンは、ネットワークの形態
にも依存する。例えば正規分布の例について説明する。
このような場合、有限であるバッファメモリ75a〜7
5cの容量に対して揺らぎの大きさは、容量を上回るこ
とが、低い確率ではあるが発生する。こういった設計範
囲外の遅延量が発生した場合にも遅延量が正常範囲に戻
ったときには、相互同期の機能も自動的に正常な動作に
戻れることが必要とされる。
【0010】本発明の課題は、異なる伝送遅延をもって
到着した複数の同期伝送信号の遅延量補正を自動的に行
い、且つ一部の回線でフレーム同期外れや想定範囲を越
えた遅延が発生した場合にも、他の正常な回線では相互
同期を行うことができる方法及びこの方法の実施に適し
た相互同期装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、まず、
複数の回線より受信した複数の同期伝送信号をバッファ
メモリに書き込んでおき、前記複数の回線から最初にフ
レーム同期が確立した回線を基準回線として検出する。
そして、該基準回線から受信した同期伝送信号の書込基
準位相にそれぞれ一定の遅延量を付加して共通読出位相
を自動生成し、前記バッファメモリに書き込まれている
全ての同期伝送信号を前記生成された共通読出位相で読
み出す。さらに、複数の同期伝送信号の読出位相が一致
した場合に各回線における読出位相を保存するととも
に、個々の回線の読出位相の異常の有無を監視し、異常
が検出された回線数が規定値を越えた場合は前記基準回
線の再検出と前記共通読出位相の再生成を行う。前記基
準回線の再検出の際には、直前に基準回線として用いた
回線を次の基準回線の候補から除外する。
【0012】上記方法を実現するため、本発明は、改良
された相互同期装置を提供する。この装置は、以下の処
理手段を含んで構成される。 (1)同期伝送信号のバッファメモリへの書込基準位
相、例えばアドレスと、フレーム位相、例えばフレーム
先頭との関係を一定に保つ手段。例えば書込アドレス生
成用のカウンタを回線毎に備え、フレーム同期回路の出
力するフレーム同期パルスによって書込アドレスカウン
タのロード制御(またはリセット制御)を行う。 (2)全回線におけるバッファメモリの読出位相を統一
させる手段。例えば、一つの読出アドレスカウンタによ
って生成される読出アドレスを各回線で共通に使用す
る。別の例として、各回線毎に従属的な読出アドレスカ
ウンタを配置し、これらを制御する共通の読出アドレス
カウンタを別に設ける。 上記(1),(2)の手段によって、各回線の遅延差を
吸収し、フレーム位相を揃えることができる。 (3)基準回線を検出する手段。基準回線とは、読出位
相の基準となる回線であり、最初にフレーム同期が確立
したことが検出された回線である。例えば、全回線のフ
レーム同期パルスの論理和を読み出し、位相生成の基準
とする。これによって全ての回線が正常でない場合であ
っても(1回線以上が正常であれば)バッファメモリか
らの同期伝送信号の読出が可能となる。 (4)共通読出位相を自動生成する手段。共通読出位相
は、各回線に共通の読出位相であり、基準回線の書込基
準位相に一定量の遅延を加えたものとする。遅延付加の
一例として、タイマにより遅延を与えることが挙げられ
る。これは、上記論理和によってタイマを起動し、タイ
マの出力によって読出カウンタを起動するものである。
別の例として、読出アドレスカウンタ起動時のアドレス
にオフセットを持たせることが挙げられる。上記論理和
によって読出カウンタを書込開始アドレスよりも一定量
(例えばメモり容量の1/2)離れた値をカウンタにロ
ードし、この値からカウントを始めるのである。カウン
タの値が書込開始位相に等しくなったら読み出し、デー
タを出力する。さらに別の例として、読出アドレスカウ
ンタの値を論理演算することが挙げられる。これは、上
記論理和によって読出カウンタを起動し、読出カウンタ
の出力に一定量を加算(又は減算)し、バッファ読出ア
ドレスとする。また、各回線に従属的な読出アドレスカ
ウンタをおく場合も考えられる。この場合は、共通の読
出アドレスカウンタの値が一定値に達したときに読出F
P(フレームパルス)を出力して従属的な読出アドレス
カウンタを同時に起動する。 (5)共通読出位相で読み出された複数の同期伝送信号
の位相が一致したときに読出位相の異常が検出されるま
で該読出位相を保存する手段。これは、読出位相が確立
した状態とそうでない状態とに区別して管理を行う。読
出位相の探索状態のときのみ上記(3)〜(4)の手段
を実行し、読出位相が確立した後は、読出カウンタを自
走させる。これによって、基準となった回線においてフ
レーム同期外れ等の異常が発生しても、相互同期機能へ
の影響を阻止することができる。なお、これらの状態
は、個々の応用例に合わせて細分化して管理してもよ
い。 (6)読出位相が異常であることを検出する手段。例え
ば、バッファメモリの書込アドレスと読出アドレスとの
差を論理演算回路によって求め、演算結果がある範囲を
越えたときに異常と判定する。 (7)読出位相が異常であった場合にハンチング状態、
即ち基準回線を検出して共通読出位相を探索する状態を
やり直す手段。つまり読出位相の異常が検出された場合
にハンチング状態へ戻す。これによって、ノイズ等によ
りアドレスカウンタが誤動作し、相互同期が行えなくな
っても、自動的に読出位相を変更し、正常な相互同期状
態へ復旧することができる。また、基準となった回線の
遅延量異常等により相互同期が行えなくなった場合にも
自動的に復旧することができる。 (8)基準回線の再探索を行う場合に、再度異常な回線
を選んでしまうのを防止する手段。例えばプレハンチン
グ状態を定義し、読出位相の異常が検出された場合にプ
レハンチング状態へ遷移させる。プレハンチング状態で
は、読出アドレスカウンタは、依然自走させておき、読
出アドレスカウンタの値が基準回線の書込側フレーム位
相の先頭に到達した後にプレハンチング状態からハンチ
ング状態へと遷移させる。別の例として、基準回線につ
いての読出位相の決定時に、基準回線の情報をレジスタ
により記憶しておき、異常を検出したら、記憶された回
線を除外して(例えば上記論理和回路の入力側で該回線
のフレーム同期パルスをマスクして)次の基準回線の探
索を行う。さらに別の例として、基準回線の検出対象を
全ての回線ではなく、一部の回線(1回線又は数回線)
に限定し、ハンチング状態に入る度に、検出対象回線を
順次切り替えていく。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1(a)は、本発明の一
実施形態の構成図、同(b)は読出アドレスカウンタと
して機能する読出アドレス生成部の入出力関係を示す図
である。
【0014】この実施形態では、異なる伝送遅延をもっ
て遠隔地から到着した複数の同期伝送信号(主信号)を
各々の伝送路(回線)に対応するチャンネル#1〜#n
に入力する。各チャンネル#1〜#nは、それぞれフレ
ーム同期回路SY1・・・SYn、書込アドレスカウンタ
WAC1・・・WAn、バッファメモリB1・・・Bn、及び
アドレス比較部C1・・・Cnを備えている。フレーム同
期回路SY1・・・SYnは、同期外れアラームAL1・・・
ALnとフレーム同期パルスFP1・・・FPnを生成し
て図1(b)の読出アドレス生成部10に出力するもの
である。フレーム同期パルスFP1・・・FPnは、書込
アドレスカウンタWAC1・・・WACnにも分岐出力さ
れる。この書込アドレスカウンタWAC1・・・WACn
の出力は、バッファメモリB1・・・Bnとアドレス比較
部C1・・・Cnにそれぞれ入力される。バッファメモリ
B1・・・Bnとアドレス比較部C1・・・Cnには、さらに
図1(b)に示す読出アドレス生成部10からの読出ア
ドレスが入力されるようになっている。図1(a)から
明らかなように、本実施形態では、読出アドレス生成部
10、即ち読出アドレスカウンタを、システム全体で1
個配置している。
【0015】図2は、図1の変形例を示すものであり、
図2(a)に示すように、各チャンネル毎に従属的な読
出アドレスカウンタRAC1・・・RACnを配置すると
ともに、これらを制御する共通の読出基準アドレスカウ
ンタを、同(b)に示す読出FP生成部20内に持つよ
うにしたものである。読出FP生成部20は、上記読出
基準アドレスカウンタのほか、後述の組合せ回路(ステ
ートマシン)40を備えている。読出FP生成部20か
らは、読出FP、即ち周期的に読出アドレスカウンタR
AC1・・・RACnをリセット/ロードするためのフレ
ームパルスを出力する。また、各回線の相互同期状態が
得られていない場合に、その旨を表す相互同期アラーム
を出力する。図1及び図2に示す二つの例の基本的な動
作は共通であり、読出アドレス生成部10及び読出FP
生成部20が本発明の相互同期装置として機能する。以
下、便宜上、図2(a),(b)を参照して本実施形態
の詳細を説明する。
【0016】まず、複数回線間の遅延差の吸収機能につ
いて説明する。フレームの長さは、回線間の遅延量差
(伝搬遅延量の差、輻輳による待ち合わせ遅延量の揺ら
ぎを含む)よりも大きくなるように設定する。このよう
にすれば、フレーム位相の同期は、回線、即ち各チャン
ネル#1〜#n毎に行うことができるため、回線相互間
のフレーム位相を揃えることで回線間の遅延量の差を補
正することができる。
【0017】もし、フレームの長さが既に決まってお
り、回線間の遅延量差がフレーム長以上である場合は、
フレームマルチフレーム(フレーム内の特定位置にある
余剰ビットを用いてフレームの整数倍の周期を持った信
号=マルチフレームパルス)またはタイムスタンプ(絶
対時刻を表す情報をフレーム内の特定位置にある余剰ビ
ットに書き込む)を用いることで、同様の効果を得るこ
とができる。
【0018】バッファメモリB1・・・Bnの容量は、回
線間の遅延量差に対して2倍以上の大きさとする。これ
は、共通読出位相をどの回線を元に生成しても、遅延差
の吸収が可能になるようにするためである。また、バッ
ファメモリB1・・・Bnの容量は、フレーム長/整数、
または、フレーム長×整数、とする。これは、フレーム
位相とバッファメモリB1・・・のアドレスとの関係を一
定に保つためである。
【0019】バッファメモリB1・・・Bnの書込位相と
各回線のフレーム位相とが等しくなるように書込制御を
行う。例えばフレーム同期回路SY1・・・SYnにおい
て同期引き込みが完了し、フレーム同期パルスFP1・・
・FPnが出力されると同時に、バッファメモリB1・・・
Bnの特定アドレス(例えば1番地)から書込を始め
る。
【0020】バッファメモリB1・・・Bnの読出位相を
統一する。読出位相を統一する技術自体は、公知の技術
を採用し得るが、本実施形態では、読出位相の生成方法
に一つの工夫点がある。これについて以下説明する。
【0021】まず、書込アドレスと読出アドレスとの関
係がメモリの容量範囲内であることを検出する。これ
は、例えば回線毎のバッファメモリ制御部(図示省略)
において書込側/読出側のアドレスカウンタ値の比較を
行うことで容量範囲内か否かの判定を行う。ここまでの
動作の様子を図3に示す。図3において、Mはフレーム
長、Lはメモリ容量であり、M=K×Lである。但し、
Kは整数である。
【0022】図3を参照すると、最初は、ハンチング状
態からスタートする。即ち、カウンタのロード制御(ま
たはリセット制御)を行うための最初のフレーム同期パ
ルスFPとして、あるチャネルのフレーム同期回路SY
1から最初のフレーム同期パルスFP1が現れたときに
読出FP生成部20内の読出基準カウンタが起動する。
一定時間(ここではメモリ容量Lの1/2)が経過した
後、前述の読出FPを出力する。
【0023】各回線の読出アドレスカウンタRAC1・・
・RACnは、読出FPに同期して、特定アドレス(例
えば1番地)から読み出しを開始する。その他の回線の
読出FPは、図3上段に示した”FP許容範囲内”にあ
れば相互同期が可能である。図3の場合、回線番号(C
H)”1”,”2”,”4”の3つの回線がFP許容範
囲内であり、アドレス比較結果がOK、即ち読出アドレ
スに対する書込アドレスの進み量が1〜Lの範囲である
ため、正常な同期伝送信号の読出(データの出力)が可
能となる。一方、CH3では、遅延量がメモリの容量を
上回っているため、アドレス比較結果がL/2を越えて
おり、NGと判定される。バッファメモリB3から読み
出される同期伝送信号(データ)も、メモリ容量の1周
期分遅れたものとなる。
【0024】次に、読出FP生成部20における、共通
読出位相の確定までの状態遷移処理を、より詳細に説明
する。本実施形態では、システム動作状態を、少なくと
もハンチング状態とノーマル(位相確定)状態とに分け
て管理する。これらの状態は、例えば読出FP生成部2
0内に設けられる組合せ回路(ステートマシン)40に
よって管理する。
【0025】このステートマシン40の構成例を図4に
示す。ステートマシン40は、現在の状態をDフリップ
フロップ(D-FF)等で記憶し、記憶された情報(現在の
情報)及びフレーム同期回路SY1・・・SYn等からな
る回線処理手段部からの情報の組合せによって次の状態
を決める。
【0026】ステートマシン40の論理のうち、NEXT-S
TATE(次の状態)、REP(読出FPの送出タイミン
グ)、ALM(同期外れアラーム)の論理については、図
5又は図6に示す状態遷移図(枠内のデータは、出力信
号:相互同期パルス,相互同期アラームを表す)の遷移
条件(矢線上のデータ:入力FP数,フレームカウンタ
値,SYN-OK数,MEM-OK数)によって定まる。また、LOAD
-CONT(読出基準カウンタのロード制御条件)の論理に
ついては、”CURENTーSTATE”がハンチング状態で、フレ
ーム先頭パルス(フレーム同期パルスFPx)のいずれ
かが論理”1”のときに論理”1”を出力し、それ以外
のときは論理”0”を出力する。ステートマシン40
は、ANDゲート、ORゲート、インバータの組合せに
よって構成可能である。遷移後の状態は、システムクロ
ックによって再び記憶される。
【0027】図5及び図6を参照すると、ステートマシ
ン40は、ハンチング状態では、フレーム同期回路SY
1・・・SYnにおいてどれか一つの回線でフレーム同期
パルスFPが発生した場合に、読出基準カウンタを起動
させる。同時にハンチング状態から次の状態(共通読出
位相の確定状態)へ遷移する。
【0028】また、ハンチング状態以外の状態では、読
出基準カウンタをシステムクロックによって自走させ
る。フレーム同期パルスに依存することはない。バッフ
ァメモリB1・・・Bnからの読出位相は、読出基準カウ
ンタで生成する。従って、一度正しい読出位相が得られ
ると、たとえその位相生成の元となった回線に異常が起
きても影響を受けることがない。これによって、共通読
出位相を自動的に生成することができる。また、一部の
回線のみが正常であるときでも、最短時間で共通読出位
相の生成が行われる。
【0029】なお、ステートマシン40におけるハンチ
ング状態とノーマル状態は、更に細分化して管理しても
よい。図5及び図6の例では、共通読出位相が確定した
状態、即ち回線の書込側及び読出側のアドレス比較結果
がOKの状態を二つに分け、1回線のみアドレス比較結
果がOKである状態をプレノーマル状態、2回線以上で
OKである状態、即ち相互同期が確立している状態をノ
ーマル状態としている。
【0030】次に、ステートマシン40において、一度
共通読出位相の確定した状態から読出位相が異常と判定
された場合の読出位相の再探索手法について説明する。
上述のように、読出位相の確定後は、読出基準カウンタ
を自走させるため、該カウンタの異常動作から復旧でき
なくなるおそれがある。従って、万が一の異常動作を検
出し、自動的に復旧させる必要がある。異常と判定する
条件は、例えば、確定状態において同期外れアラームA
L1・・・ALnが出ていない回線数が2以上でありなが
ら、アドレス比較結果がOKである回線数が2未満とな
った場合である。遅延量が正常範囲内であり、装置が正
常に動作していれば、このような条件は起こらない。
【0031】この場合の読出位相の再探索の手段として
は、以下の手法が考えられる。一つ目は、即座にハンチ
ング状態に戻ることである。これは簡単な手法ではある
が、読出位相の異常の原因が回線の遅延量異常である場
合に、再び異常な読出位相を探索するおそれがある。二
つ目は、現在の読出位相の基準となったフレーム同期パ
ルスFPx(xは1・・・nのいずれか)のタイミングの
直後から探索を開始することである。状態遷移を図6の
ように先のハンチング状態とノーマル状態に加えて、プ
レハンチング状態を定義する。プレハンチング状態で
は、探索は行われず、基準カウンタをカウンタ値がメモ
リ容量Lになるまで自走させる。メモリ容量Lに達した
ら、その直後から探索を開始する。三つ目は、前回の基
準回線のみを探索対象から除外することである。読出位
相の基準となった回線(前回ハンチング時に最初にフレ
ーム同期パルスFPの現れた回線)を記憶する手段を持
ち、記憶された回線を探索対象から除外する。四つ目
は、探索対象を一部の回線に限定し、探索を行う度に、
探索対象を順次切り替えることである。これらの手段を
用いることにより、ノイズや遅延揺らぎによるカウンタ
の誤動作から自動的に復旧を行うことが可能になる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、フレーム同期が確立している回線が一部のみ
であっても動作可能であり、読出位相の基準となった回
線が異常となっても他の回線は相互同期を保つことがで
きる効果がある。また、読出位相自体が異常となった場
合に、自動的に基準回線を変更することができる効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態のブロック構成
図、(b)は読出アドレス生成部の入出力関係を示す
図。
【図2】(a)は本発明の他の実施形態のブロック構成
図、(b)は読出FP生成部の入出力関係を示す図。
【図3】本発明の動作例を示すタイミング説明図。
【図4】本実施形態で用いる組合せ回路(ステートマシ
ン)の構成例を示す図。
【図5】ステートマシンにおける第1の状態遷移例を示
す説明図。
【図6】ステートマシンにおける第2の状態遷移例を示
す説明図。
【図7】従来技術を示すブロック構成図。
【符号の説明】
10 読出アドレス生成部 20 読出FP生成部 40 組合せ回路(ステートマシン) SY1・・・SYn フレーム同期回路 WAC1・・・WACn 書込アドレスカウンタ RAC1・・・RACn 読出アドレスカウンタ AL1・・・ALn 同期外れアラーム B1・・・Bn バッファメモリ C1・・・Cn アドレス比較部 FP1・・・FPn フレーム同期パルス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の回線より受信した複数の同期伝送
    信号をバッファメモリに書き込んでおき、前記複数の回
    線から最初にフレーム同期が確立した回線を基準回線と
    して検出し、該基準回線から受信した同期伝送信号の書
    込基準位相にそれぞれ一定の遅延量を付加して共通読出
    位相を自動生成するとともに、前記バッファメモリに書
    き込まれている全ての同期伝送信号を前記生成された共
    通読出位相で読み出すことを特徴とする複数回線の相互
    同期方法。
  2. 【請求項2】 複数の同期伝送信号の読出位相が一致し
    た場合に各回線における読出位相を保存するとともに、
    個々の回線の読出位相の異常の有無を監視し、異常が検
    出された回線数が規定値を越えた場合は前記基準回線の
    再検出と前記共通読出位相の再生成を行うことを特徴と
    する請求項1記載の複数回線の相互同期方法。
  3. 【請求項3】 前記基準回線の再検出の際に、直前に基
    準回線として用いた回線を次の基準回線の候補から除外
    することを特徴とする請求項2記載の複数回線の相互同
    期方法。
  4. 【請求項4】 複数の回線から受信されてバッファメモ
    リに書き込まれた同期伝送信号の読出位相を制御する装
    置であって、 前記複数の回線から最初にフレーム同期が確立された回
    線を基準回線として検出する第1手段と、 該基準回線に対応する同期伝送信号の書込基準位相にそ
    れぞれ一定の遅延量を付加した共通読出位相を自動生成
    する第2手段と、 前記バッファメモリに書き込まれた各同期伝送信号を前
    記生成された共通読出位相で読み出す第3手段と、 該共通読出位相で読み出された複数の同期伝送信号の位
    相が一致したときに当該回線についての読出位相を保存
    する第4手段と、 を有することを特徴とする相互同期装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一回線についての読出位相の
    異常の有無を検出する第5手段と、読出位相の異常が検
    出された回線数が規定値を越えた場合に前記基準回線の
    再検出と前記共通読出位相の再生成を行う第6手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4記載の相互同期装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第6手段は、直前に基準回線として
    用いた回線を次の基準回線から除外するように構成され
    ていることを特徴とする請求項5記載の相互同期装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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