JPH09283464A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH09283464A
JPH09283464A JP8663096A JP8663096A JPH09283464A JP H09283464 A JPH09283464 A JP H09283464A JP 8663096 A JP8663096 A JP 8663096A JP 8663096 A JP8663096 A JP 8663096A JP H09283464 A JPH09283464 A JP H09283464A
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JP
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film
titanium silicide
silicide film
heat treatment
atmosphere
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JP8663096A
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Masahiko Fujisawa
雅彦 藤澤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のチタンシリサイド配線を有する半導体
装置では、チタンシリサイド膜上に酸化膜を形成し、熱
処理による凝集を抑制する構造を用いた場合、酸化膜の
形成温度を600℃以上1000℃以下としていたた
め、チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成すると同
時に、チタンシリサイド膜内部のグレイン界面を酸化し
ていたため、抵抗が上昇するという問題があった。 【解決手段】 この発明によれば、チタンシリサイド表
面に酸化膜を形成する際の、熱処理の温度を200℃以
上400℃以下とし、チタンシリサイド膜表面のみに酸
化が生じるような製造方法を用いたため、チタンシリサ
イド膜内部のグレイン界面が酸化することがなく、低抵
抗、かつ耐熱性に優れたチタンシリサイド膜を有する半
導体装置を形成することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高耐熱低抵抗チ
タンシリサイドを含む半導体装置の製造方法に関し、特
に半導体装置のゲート電極、高耐熱配線などの形成に用
いられるチタンシリサイドの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの微細化・高集積
化・高速化にともない、より低抵抗な配線材料が必要と
されている。このため、トランジスタのゲート電極、多
層配線の下層部などの耐熱性が求められる箇所の配線材
料としては、多結晶シリコンとともに、より低抵抗であ
る高融点金属のシリサイド、特にチタンシリサイド(主
としてTiSi2)が注目され、使用されている。
【0003】チタンシリサイドを半導体デバイスに適応
する例として、ゲート電極配線に用いた場合の断面図を
図21に示す。図21において、101はシリコン基板
(ウェハ)、102は素子分離絶縁膜を示しており、シ
リコン基板101上にゲート絶縁膜103を介してゲー
ト電極104となる多結晶シリコン膜105、チタンシ
リサイド膜106が順次積層されている。ゲート電極1
04の側断面には絶縁膜からなるサイドウォール107
が形成され、さらに、ゲート電極104の両側にはソー
ス/ドレイン領域となる不純物拡散領域108が形成さ
れている。
【0004】また、シリコン基板101上の各素子形成
領域は素子分離絶縁膜102で分離され、形成された素
子の表面は層間絶縁膜109によって覆われている。こ
の層間絶縁膜109には、ゲート電極104上及び不純
物拡散領域108上にコンタクトホール110が形成さ
れており、各コンタクトホール110にはアルミニウム
などの金属配線111が形成されている。
【0005】次に、図21に示すような半導体装置の製
造方法を示す。まず、図22に示すように、シリコン基
板101上に素子分離絶縁膜102を形成後、ゲート絶
縁膜103を形成し、さらに、多結晶シリコン膜105
を積層後、スパッタリング法などでチタンシリサイド膜
106aを積層する。このときのチタンシリサイド膜1
06aはチタンダイシリサイド(TiSi)となって
いるが、通常の安定なC54相とは異なり、準安定なC
49相となっている。
【0006】その後、図23に示すように、窒素雰囲気
中において800〜1000℃の熱処理を加える。この
熱処理によってチタンシリサイド膜106aは完全に安
定なC54相のチタンダイシリサイド(TiSi)膜
106に変化する。次に、図24に示すように、ゲート
電極104の形状となるように、多結晶シリコン膜10
5とチタンシリサイド膜106のパターニングを行う。
【0007】その後、図25に示すように、ゲート電極
104の側断面に絶縁物質からなるサイドウォール10
7を形成後、シリコン基板101の表面にイオン注入、
拡散を行い、ソース/ドレイン領域となる不純物拡散領
域108を形成する。次に、図26に示すように、シリ
コン基板101上(ゲート電極104上を含む)に層間
絶縁膜109を積層し、800〜1000℃の熱処理を
加え、リフローを行い、層間絶縁膜109の表面の平坦
化を行う。
【0008】次に、図27に示すように、ソース/ドレ
イン領域となる不純物拡散領域108及びゲート電極1
04の表面が露出するように、コンタクトホール110
の開口を行い、その後、コンタクトホール110内に埋
設し、且つ配線形状を保った金属配線112を形成する
ことで図21に示すような半導体装置が得られる。
【0009】しかし、上記のような製造方法で、半導体
装置、特にゲート電極104の形成を行うのでは、比較
的高温(800〜1000℃)でリフローを行う際に、
ゲート電極104の一部を構成するチタンシリサイド膜
106は凝集を引き起こし、リフロー前のチタンシリサ
イド膜106aとは異なる特性を持つ膜となる。リフロ
ー後の凝集が生じたチタンシリサイド膜106は、配線
抵抗の上昇、ばらつき及び配線の断線の要因となり、さ
らに配線幅が狭くなるほど凝集が発生しやすくなるた
め、デバイスの微細化が進むに従って大きな問題とな
る。
【0010】このチタンシリサイドの凝集を防止する方
法として、特公平7−58773号公報に記載があり、
この方法は、チタンシリサイド膜形成後に酸素雰囲気中
において、600℃以上1000℃以下の温度で所定時
間の熱処理を加えて、チタンシリサイド膜表面を酸化
し、酸化チタンや酸化シリコンを形成する工程を含んで
いる。
【0011】この方法によって、チタンシリサイド膜表
面に形成される酸化膜は、チタンシリサイド膜と強固な
密着状態にあり、また、酸化膜は高度な耐熱性を有する
ため、1000℃以下の温度では軟化しない。従って、
チタンシリサイド膜形成後の800℃以上1000℃以
下程度の温度では軟化することはなく、チタンシリサイ
ド膜が流動化し、凝集を生じようとしても、酸化膜によ
ってその移動が阻止される。この結果、チタンシリサイ
ド膜の凝集が抑制できることが示されている。
【0012】例えば、多結晶シリコン膜50nm上にチ
タンシリサイド膜50nmを重ねたポリサイド構造の配
線について、特公平7−58773号公報に記載の製造
方法、つまりチタンシリサイド膜形成後に酸化雰囲気に
おいて850℃で30秒間の熱処理を行った場合のシー
ト抵抗の配線幅依存性と、酸化雰囲気中の熱処理を行わ
ない場合と比較して図28に示す。
【0013】この図28から分かるように、酸化雰囲気
中において比較的高温(850℃)の熱処理を行った場
合は、酸化雰囲気での熱処理がないものよりも、同じ配
線幅に対応するシート抵抗が大きくなることが示されて
いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−58773
号公報に示されたチタンシリサイド膜に酸素雰囲気中で
600℃以上1000℃以下の熱処理を加える方法で
は、チタンシリサイド膜の凝集の発生は抑制されるもの
の、配線幅の減少に伴い、そのシート抵抗が著しく上昇
するという現象が、チタンシリサイドの凝集が生じた場
合と同様に生じ、素子の微細化を進めるに当たって、よ
り低抵抗なチタンシリサイド膜を含む配線を得ることが
必要となっている。本発明は上記の問題を解決し、低抵
抗でかつ耐熱性に優れたチタンシリサイド膜を用いた半
導体装置の製造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置の製造方法は、シリコンからなる導電膜の表面上にチ
タンシリサイド膜を形成する第一の工程、上記チタンシ
リサイド膜に酸化反応が生じない雰囲気において熱処理
を加える第二の工程、上記チタンシリサイド膜を酸化雰
囲気中において200℃以上400℃以下の温度で熱処
理し、上記チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成す
る第三の工程、上記酸化膜上に絶縁膜を積層する第四の
工程、上記絶縁膜に熱処理を加える第五の工程、上記チ
タンシリサイド膜を介して上記導電膜に電気的に接続す
る配線層を、上記絶縁膜上に形成する第六の工程を含む
ものである。
【0016】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、シリコンからなる導電膜の表面上にチタンシリサ
イド膜を形成する第一の工程、上記チタンシリサイド膜
に酸化反応が生じない雰囲気において熱処理を加える第
二の工程、上記チタンシリサイド膜を酸化雰囲気中にお
いて200℃以上400℃以下の温度で熱処理し、上記
チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成する第三の工
程、上記酸化膜上に絶縁膜を積層する第四の工程、上記
絶縁膜に熱処理を加える第五の工程、上記チタンシリサ
イド膜を介して上記導電膜に電気的に接続する配線層
を、上記絶縁膜上に形成する第六の工程を含むものであ
り、上記の第三の工程は、第二の工程の熱処理終了後の
降温時に、チタンシリサイド膜が積層されたウェハ基板
の温度が200℃以上400℃以下となった時点で酸化
雰囲気に切り換え、上記チタンシリサイド膜の表面に酸
化膜を形成するものである。
【0017】さらに、この発明に係る半導体装置の製造
方法は、シリコンからなる導電膜の表面上にチタンシリ
サイド膜を形成する第一の工程、上記チタンシリサイド
膜に酸化反応が生じない雰囲気において熱処理を加える
第二の工程、上記チタンシリサイド膜を酸化雰囲気中に
おいて200℃以上400℃以下の温度で熱処理し、上
記チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成する第三の
工程、上記酸化膜上に絶縁膜を積層する第四の工程、上
記絶縁膜に熱処理を加える第五の工程、上記チタンシリ
サイド膜を介して上記導電膜に電気的に接続する配線層
を、上記絶縁膜上に形成する第六の工程を含むものであ
り、上記の第三の工程の酸化雰囲気は、ウェハ処理室内
の雰囲気を酸素雰囲気とする状態か、若しくはウェハ処
理室外の大気中にウェハを晒すことで酸化雰囲気とする
状態のものである。
【0018】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、シリコンからなる導電膜の表面上にチタンシリサ
イド膜を形成する第一の工程、上記チタンシリサイド膜
に酸化反応が生じない雰囲気において熱処理を加える第
二の工程、上記チタンシリサイド膜を酸化雰囲気中にお
いて200℃以上400℃以下の温度で熱処理し、上記
チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成する第三の工
程、上記酸化膜上に絶縁膜を積層する第四の工程、上記
絶縁膜に熱処理を加える第五の工程、上記チタンシリサ
イド膜を介して上記導電膜に電気的に接続する配線層
を、上記絶縁膜上に形成する第六の工程を含むものであ
り、上記の第一の工程において形成するチタンシリサイ
ド膜は、準安定なC49相構造であり、第二の工程の熱
処理によって安定なC54層構造とするものである。
【0019】さらに、この発明に係る半導体装置の製造
方法において、チタンシリサイド膜は、MOSトランジ
スタのゲート電極、ソース/ドレイン領域のいずれか一
方、若しくは両方の表面に形成するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.従来のチタンシリサイド膜に対する酸化
雰囲気での熱処理を行った場合では、熱処理温度が80
0℃から1000℃と比較的高い温度であり、この温度
で熱処理を行った場合にはチタンシリサイド膜の内部、
特にグレイン界面が酸化されてしまい、配線幅が狭くな
るに従ってこの現象が顕著に見られ、高抵抗な物質とな
ってしまうことが発明者によって見い出された。この発
明の実施の形態1では、チタンシリサイド膜を用いた配
線などにおいて、チタンシリサイド膜の凝集を抑制し、
さらにチタンシリサイド内のグレイン界面の酸化も抑制
する半導体装置の製造方法について示すものである。
【0021】以下、この発明の実施の形態1について述
べる。図1は発明の半導体装置の製造方法の実施の形態
1の方法によって形成した半導体装置、特にMOSトラ
ンジスタのゲート長方向に沿って切断した場合の断面図
を示すものである。この図1において、1はシリコン基
板(ウェハ)、2はシリコン基板1の一主面を選択的に
酸化して形成され、非活性領域となる素子分離絶縁膜、
3はシリコン基板1の一主面の活性領域上に形成された
ゲート絶縁膜を示している。
【0022】さらに、4はゲート絶縁膜3上に形成され
る、多結晶シリコン膜5とその上層のチタンシリサイド
膜6の2層構造からなるゲート電極、7はゲート電極4
の上面を酸化して形成した酸化膜、8はゲート電極4の
側断面に付着して形成された絶縁物質からなるサイドウ
ォール、9は活性領域にゲート電極4下のチャネル領域
となる領域を挟んでシリコン基板1内に形成されたソー
ス/ドレイン領域となる不純物拡散領域、10は上記の
素子上に形成される層間絶縁膜、11は不純物拡散領域
9及びゲート電極4の上面を開口したコンタクトホー
ル、12はコンタクトホール11内に導電物質を埋設
し、さらに層間絶縁膜10上の任意の方向に伸びる金属
配線をそれぞれ示している。
【0023】この半導体装置の特徴は、チタンシリサイ
ド膜6を含むゲート電極4よりも上層に層間絶縁膜10
が形成されており、層間絶縁膜10の表面の凹凸を緩和
するために、比較的高温(800℃〜1000℃)で熱
処理を行う工程を必要としているが、ゲート電極4を、
極めて低抵抗であり、且つ耐熱性に優れた物質として構
成しているという点にある。
【0024】次に、図1の半導体装置の製造方法につい
て説明する。まず、図2に示すように、シリコン基板1
の表面の不活性とする領域にLOCOS分離法などによ
って素子分離酸化膜2を形成する。その後、シリコン基
板1表面に、例えば熱酸化法によってゲート絶縁膜3を
形成する。その後、多結晶シリコン膜5を任意の厚さに
CVD技術若しくはスパッタリング法などよって形成す
る。さらに、この多結晶シリコン膜5上に、チタンシリ
サイド膜6aを合金ターゲットを用いたスパッタリング
法で通常500〜2000Åの膜厚となるように形成す
る。この段階で、形成されたチタンシリサイド膜6aは
通常、準安定なC49相のチタンダイシリサイドとなっ
ている。
【0025】次に、図3に示すように、窒素雰囲気にお
いて、準安定なチタンシリサイド膜6aに800〜10
00℃の熱処理を加え、完全に安定で低抵抗なC54層
のチタンダイシリサイド(TiSi2)6を形成する。
また、この熱処理は、真空中や不活性なアルゴン雰囲気
において行うことも可能である。
【0026】その後、図4に示すように、酸化雰囲気に
おいて200℃以上400℃以下の温度で所定時間(例
えば30秒)熱処理を行う。このとき、低温で熱処理を
行うことによってチタンシリサイド膜6の内部のグレイ
ン界面を酸化することなく、チタンシリサイド膜6の表
面のみが酸化され、酸化膜7が形成される。この処理に
よって生じる酸化膜7は、酸化チタン(TiOX)、酸
化シリコン(SiOX)などからなる膜である。
【0027】次に、図5に示すように、酸化膜7の上部
に、ゲート電極4の形状のレジストパターンを形成し、
これをエッチングマスクとして酸化膜7、チタンシリサ
イド膜6、多結晶シリコン膜5、ゲート絶縁膜3を順次
エッチングし、チタンシリサイド膜6と多結晶シリコン
膜5からなり、上面に酸化膜7が形成されたゲート電極
4を得る。
【0028】その後、図6に示すように、ゲート電極4
の両側面に絶縁性物質からなるサイドウォール8を形成
し、その後、イオン注入を行い、シリコン基板1の表面
にソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域9を形成
する。
【0029】次に、図7に示すように、シリコン基板1
の全面にCVD技術などを用いてPSG膜やBPSG膜
からなる層間絶縁膜10を所定の厚さに積層する。ここ
で形成する層間絶縁膜10の表面は下層の素子の形状が
反映されて凹凸が生じている。次に、図8に示すよう
に、層間絶縁膜10に対し、800℃〜1000℃の熱
処理を加えることで膜質を向上させると共に、リフロー
によって表面の平坦化を行う。
【0030】この、リフローの際には、比較的高温の熱
処理が加えられるが、チタンシリサイド膜6の上層に酸
化膜7が形成されているため、チタンシリサイドが凝集
することはない。また、酸化膜7はチタンシリサイド膜
6の表面のみに形成されるため、従来例とは異なり、チ
タンシリサイド膜6内部のグレイン界面が酸化されるこ
とがないため、チタンシリサイド膜6は極めて低抵抗な
物質として形成されることが分かる。
【0031】次に、図9に示すように、層間絶縁膜10
を開口し、ソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域
9、ゲート電極4を構成するチタンシリサイド膜6の表
面の一部がそれぞれ露出する状態となるようにコンタク
トホール11を形成する。
【0032】その後、コンタクトホール11内に導電物
質を埋設してコンタクトを形成し、さらにアルミニウム
等からなる金属配線12を形成することで、図1に示す
ような、低抵抗な配線(つまりゲート電極4を一部分と
して含むワード線)を有する半導体装置を形成すること
が可能となる。
【0033】以上、説明したように、この実施の形態に
おいては、チタンシリサイド膜6を準安定なC49相か
ら安定なC54相へと変化させた後に、酸化雰囲気中で
加える熱処理の温度を200℃以上400℃以下という
低温で行う点が重要であり、この低温の熱処理を行うこ
とでチタンシリサイド膜6の内部のグレイン界面を酸化
させることなく表面のみを酸化させ、低抵抗なチタンシ
リサイド膜6を得るものである。
【0034】次に、この実施の形態1の方法によって製
造を行ったチタンシリサイド膜からなる配線の配線抵抗
の配線幅依存性と酸化雰囲気での熱処理がない場合の配
線抵抗の配線幅依存性を図10(a)に示す。図10
(a)のグラフにおいて、横軸は配線幅(単位:μ
m)、縦軸は配線のシート抵抗(単位:Ω/sq.)で
ある。測定した配線の構造は多結晶シリコン膜:50n
m上にチタンシリサイド膜:50nmを重ねたポリサイ
ド構造である。また、チタンシリサイド膜形成後の酸化
雰囲気中の熱処理は、ランプアニール法を用いて酸化雰
囲気中で350℃で30秒間の熱処理を加えたものであ
る。
【0035】図10(a)より明らかなように、酸素雰
囲気中で350℃、30秒間の熱処理を行って表面のみ
を酸化したチタンシリサイド膜を用いた配線では、配線
幅0.3μm以下の細い配線でも低抵抗の配線が形成さ
れている。また、従来の技術の説明の図28において示
したように、酸化雰囲気において、比較的高温(850
℃)の熱処理を30秒間加えた配線のシート抵抗は配線
幅0.4μm以下の場合、配線幅の減少に伴って大幅に
シート抵抗が増大する傾向にあったが、この比較的低温
(350℃)の熱処理では、そのような大幅な抵抗上昇
は見られず、極めて低抵抗な配線とすることが可能であ
ることが分かる。
【0036】また、この実施の形態1の方法によって製
造を行ったチタンシリサイド膜からなる配線幅0.22
μmの配線の、シート抵抗の酸素雰囲気中での熱処理温
度依存性を図10(b)に示す。この図10(b)に示
すように、熱処理温度が200℃以上400℃以下の範
囲において、そのチタンシリサイド配線のシート抵抗は
最も小さく、その温度よりも低い温度であっても、高い
温度であってもシート抵抗は大きくなることが分かる。
【0037】次に、この実施の形態1を用いることで、
上記のような低抵抗なチタンシリサイド配線が形成され
る理由を以下に示す。チタンシリサイド膜の表面は、結
晶内部の規則的な構造が壊れた不安定な状態にあり、反
応性に富むため、酸化雰囲気中の低温(400℃以下)
の熱処理によって容易に酸素と反応する。一方、チタン
シリサイド膜のグレイン界面は、グレイン内部と比較す
ると不安定な構造にあり、活性であるが、チタンシリサ
イド膜の表面と比較すると活性は低い。
【0038】このため、400℃を越える熱処理を酸化
雰囲気中で行うとグレイン界面の酸化が起こるのに対し
て、400℃以下の低温の熱処理ではグレイン界面での
酸化反応は進行せず、抵抗上昇の原因となる酸化チタン
や酸化シリコンがグレイン界面には大きく形成されな
い。従って、グレイン界面の抵抗が配線全体の抵抗に与
える寄与が大きくなる配線幅が小さな領域においても、
配線抵抗が上昇しないチタンシリサイド配線が得られる
というものである。
【0039】また、この実施の形態1において、酸化雰
囲気での熱処理温度の下限を200℃としたのは、20
0℃未満である場合においては、反応性に富むチタンシ
リサイド膜表面においても、表面エネルギーを十分に下
げるだけの酸化膜が形成されないためである。このよう
に、この実施の形態1に示した製造方法を用いて半導体
装置の製造を行うことによって、素子の微細化にも十分
に対応可能である低抵抗、かつ高耐熱なチタンシリサイ
ドを含む配線を形成することが可能になる。
【0040】また、この実施の形態1では、チタンシリ
サイド膜の酸化雰囲気中の熱処理をゲート電極のパター
ニングを行う前に行っているが、ゲート電極パターニン
グ後に行っても同様の効果が得られることは言うまでも
ない。さらに、この実施の形態1においては、チタンシ
リサイド膜はゲート電極の上層に形成する例を挙げた
が、例えば、スタックドキャパシタを用いたDRAM
(Dynamic Random Access Memory)のビット線、CMO
Sトランジスタなどのプレーナ構造における分離素子間
の配線接続、その他の一般的な半導体装置の配線にも適
用可能である。
【0041】実施の形態2.実施の形態1において、チ
タンシリサイド膜を形成したのはゲート電極の表面のみ
であったが、この実施の形態2では、ゲート電極のみで
なく、ソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域9の
表面にも低抵抗なチタンシリサイド膜を形成した構造の
形成方法について説明する。
【0042】図11は、この実施の形態2の製造方法に
よって形成した半導体装置、特にMOSトランジスタの
ゲート長方向に沿って切断した断面図である。図11に
おいて、既に説明のために用いた符号と同一符号は同
一、若しくは相当部分を示すものであり、その他、13
はソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域9の表面
に形成されたチタンシリサイド膜、さらに、14は、こ
のチタンシリサイド膜13の上層に形成された酸化膜を
それぞれ示すものである。このような構造の半導体装置
においても、実施の形態1の図1に示した半導体装置と
同様に、低抵抗な配線及び低抵抗なコンタクトを得るこ
とが可能である。
【0043】次に、この図11に示す半導体装置の製造
方法について説明する。まず、図12に示すように、多
結晶シリコン膜5を形成し、多結晶シリコン膜5の側面
に付着した状態のサイドウォール8、シリコン基板1の
表面に、チャネル領域となる領域を挟んで両側に、ソー
ス/ドレイン領域となる不純物拡散領域9を形成し、通
常のMOS型LDD構造のトランジスタを得る。
【0044】次に、図13に示すように、図12のMO
Sトランジスタを形成した半導体装置の全面にスパッタ
リング法などでチタン膜15を、例えば100〜100
0Åの厚さに積層する。
【0045】その後、図14に示すように、窒化雰囲気
中で600〜700℃の熱処理を加えることで、絶縁膜
で覆われていないシリコン表面(シリコン基板1の表面
の活性領域(ソース/ドレイン領域となる領域の表面)
と、ゲート電極4となる多結晶シリコン膜5の表面)で
は、チタン膜15とシリコンの反応が生じ、チタンリッ
チなシリサイド(例えばTi3Si5など)を含んだ準安
定なC49相のチタンダイシリサイド(以下チタンシリ
サイドと言う)膜13a、6aが形成され、多結晶シリ
コン膜5とチタンシリサイド膜6aの2層構造からなる
ゲート電極4が形成される。チタン膜15の大部分は、
この熱処理により、窒素と反応して窒化チタン15aと
なる。
【0046】次に、図15に示すように、硫酸と過酸化
水素水の混合液などの適当な溶液によって窒化チタン1
5aを未反応のチタンと共に選択的に除去する。
【0047】その後、図16に示すように、窒素雰囲気
中(若しくは真空中、又は不活性なアルゴンなどの雰囲
気中)で800〜1000℃の熱処理を行い、チタンシ
リサイド膜6a、13aを準安定なC49相のものから
安定なC54相のチタンシリサイド(TiSi2)膜
6、13とする。
【0048】次に、図17に示すように、酸化雰囲気中
で200℃以上400℃以下の温度で所定時間(例えば
30秒間)の熱処理を行う。このとき、低温で熱処理を
行うことで、実施の形態1において示した場合と同様
に、ゲート電極4を構成するチタンシリサイド膜6の上
面を酸化し、酸化膜7を形成し、これと同時にソース/
ドレイン領域となる不純物拡散領域9の表面に形成され
たチタンシリサイド膜13の上面にも酸化膜14を形成
する。
【0049】ここで形成する酸化膜7、14はいずれも
チタンシリサイド膜6、13の表面のみに薄く形成さ
れ、チタンシリサイド膜6、13内部のグレイン界面を
酸化することがないため、チタンシリサイド膜6、13
の抵抗を低く抑えたままの状態となっている。
【0050】その後、図18に示すように、シリコン基
板1の全面にPSG膜、若しくはBPSG膜からなる層
間絶縁膜10を積層し、その後、800〜1000℃の
温度で熱処理を行い、層間絶縁膜10の膜質を向上させ
ると共にリフローによって表面の平坦化を図る。このと
き、チタンシリサイド膜6、13の表面には酸化膜7、
14が形成されているため、チタンシリサイドの凝集が
生じることはない。
【0051】その後、図19に示すように、層間絶縁膜
10及び酸化膜7、14に対して選択的にエッチングを
行い、ゲート電極4及びソース/ドレイン領域となる不
純物拡散領域9に当接するようにコンタクトホール11
を開口する。場合によってはその後、SAC工程(コン
タクトホール11開口位置のシリコン基板1の表面に不
純物を注入し、熱処理を加えてこの不純物を拡散させる
工程)を行うことも可能である。
【0052】次に、コンタクトホール11内に導電物
質、例えば多結晶シリコンやアルミニウムなどを埋設
し、これと同時に若しくは別の工程によってアルミニウ
ムなどの金属配線12を、ゲート電極4、ソース/ドレ
イン領域となる不純物拡散領域9に接するようにパター
ニングすることで、図11に示すようなMOSトランジ
スタを含む半導体装置を得ることが可能である。
【0053】この実施の形態2の半導体装置の製造方法
を用いて製造を行った半導体装置は、実施の形態1の半
導体装置と同様にゲート電極4(ワード線の一部)とな
る配線、及び不純物拡散領域9の表面に形成するチタン
シリサイド膜13を、耐熱性に優れ、より低抵抗な物質
とすることが可能である。
【0054】実施の形態3.次に、この半導体装置の製
造方法の実施の形態3を説明する。この実施の形態3で
は、実施の形態1の場合と同様に、チタンシリサイド膜
6aを積層する工程(図2に示す工程)までを行い、そ
の後、チタンシリサイド膜6aを準安定なC49相から
安定なC54相のチタンシリサイド膜6とする際の熱処
理に特徴がある。
【0055】まず、実施の形態1の場合と同様に、半導
体基板1の表面の非活性領域となる領域上に素子分離絶
縁膜2を選択的に形成する。次に、ゲート絶縁膜3、多
結晶シリコン膜5、チタンシリサイド膜6を順次所定の
厚さとなるように形成する。その後、特徴となる、安定
なC54相のチタンシリサイド膜6を得るための熱処理
を行うが、このときの熱処理温度の時間依存性の傾向図
を図20に示す。
【0056】この図20の、横軸は処理時間、縦軸はウ
ェハの温度プロファイルを示している。熱処理の詳細に
ついて述べると、まず、シリコン基板1がチャンバ内に
収納された状態で、チャンバ内の雰囲気を窒素雰囲気と
し、シリコン基板(ウェハ)1の温度をT1の温度まで
上昇させる。この温度T1は、C54相のチタンシリサ
イド(TiSi2)が完全に形成される温度(800〜
1000℃)とする。
【0057】次に、所定の時t1(t1は、例えば30
秒間)を保った後、ウェハ温度を降温させ、温度がT2
に達したとき、処理チャンバ内に酸素を導入してウェハ
を酸化雰囲気中に晒す。このときの温度T2は、チタン
シリサイド膜6のみに酸化膜7が形成され、チタンシリ
サイド膜6内部の、特にグレイン界面が酸化されない温
度、つまり200℃以上、400℃以下の温度とする。
その後、酸化雰囲気中でウェハを冷却していく。
【0058】以上のような温度プロファイルで熱処理を
行うことで、チタンシリサイド膜6aはC54相の安定
したチタンシリイド膜6へと変化し、その表面には酸化
膜7が形成される(実施の形態1の図4)。(実施の形
態2の場合では、ソース/ドレイン領域となる不純物拡
散領域9の表面にもチタンシリサイド膜13を形成する
場合は、このチタンシリサイド膜13の表面にも酸化膜
14が形成される。)このとき、酸化雰囲気に晒される
温度はチタンシリサイドのグレイン界面が酸化される温
度よりも低温であるため、グレイン界面が酸化されて、
抵抗上昇を招くことはない。
【0059】なお、この熱処理において、温度T1まで
ウェハ温度を上昇させた後、温度T2まで降温までの間
は、真空中やアルゴン雰囲気などの不活性な、酸化が起
こらない雰囲気において行うことも可能である。また、
降温中に温度T2に達したときに処理チャンバに導入す
る気体は、酸素を含む気体、例えば大気であってもよ
い。さらに、窒素雰囲気等の酸化が起こらない雰囲気中
で温度T1まで昇温して所定の時間だけ温度T1で保持
した後、降温する際に温度T2に達した時点でウェハを
処理チャンバから大気中に引き出す方法を用いることも
可能である。
【0060】図20に示すような熱処理を行うことで、
C54相のチタンシリサイド膜6(実施の形態2ではチ
タンシリサイド膜13を含む。)を形成する際に、同時
にチタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成でき、これ
によって凝集を抑制し、またグレイン界面の酸化を抑制
した、低抵抗なチタンシリサイド配線(実施の形態2に
おいては、配線及び不純物拡散領域上の低抵抗なチタン
シリサイド膜)を形成することが可能になる。
【0061】この実施の形態による熱処理では、必須の
工程であるチタンシリサイドを準安定なC49相から安
定なC54相に変化させる熱処理を行った後、降温時を
利用してチタンシリサイドの表面を酸化させるため、工
程数を増やすことなく高耐熱チタンシリサイドを得るこ
とが可能になるという効果がある。また、酸化雰囲気中
で熱処理を行う装置を使用する必要もないため、コスト
の上昇を伴うことなく製造を行うことが可能となる。
【0062】さらに、熱処理の降温時に温度T2に達し
たときにウェハを処理チャンバから大気中に引き出す方
法を用いると、熱処理装置中に酸化雰囲気を作り出すた
めの設備、例えば、酸素ガスなどのガス導入系などを設
ける必要がないため、さらにコストを削減することが可
能になる。
【0063】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0064】この発明の半導体装置の製造方法において
は、安定なC54相構造のチタンシリサイド膜を形成し
た後、酸化を行い、チタンシリサイド膜の表面に酸化膜
を形成することで、チタンシリサイドの凝集を抑制し、
また、酸化温度を200℃以上400℃以下と、低温熱
処理とすることでチタンシリサイド内部のグレイン界面
の酸化を抑制でき、配線幅が小さなものについても、耐
熱性に優れ、かつ低抵抗なチタンシリサイド膜を得るこ
とができる。
【0065】また、この発明の半導体装置の製造方法に
おいては、上記の効果に加え、第二の工程の熱処理終了
後の降温時を利用して、ウェハ温度が200℃以上40
0℃以下の温度となった時点でチャンバの雰囲気を酸化
雰囲気に変え、チタンシリサイド膜の表面の酸化を行う
ことで、1回の熱処理の降温時を利用して、第三の工程
の酸化を行うため、工程数を増大させることなく、耐熱
性に優れ、かつ低抵抗なチタンシリサイド膜を得ること
が可能になる。
【0066】また、この発明の半導体装置の製造方法に
おいては、耐熱性に優れ、かつ低抵抗なチタンシリサイ
ド膜を得ることが可能になり、さらに、第三の工程の酸
化雰囲気は、ウェハ処理室内の雰囲気を酸素雰囲気とす
る方法と、ウェハ処理室外の大気中にウェハを晒すこと
で酸化雰囲気とする方法のいずれの方法によっても得る
ことが可能であり、ウェハ処理室外の大気中にウェハを
晒す方法を用いた場合、熱処理装置中に酸素雰囲気を作
り出すための設備(酸素ガスなどのガス導入系など)を
設ける必要がないため、製造コストの削減も可能とな
る。
【0067】さらに、この発明の半導体装置の製造方法
においては、耐熱性に優れ、かつ低抵抗なチタンシリサ
イド膜を得ることが可能になり、第一の工程において形
成する準安定なC49相構造のチタンシリサイド膜は、
第二の工程においてC54相構造のチタンシリサイド膜
に変化するため、安定した構造の物質とでき、電気特性
の安定した半導体装置を得ることが可能になる。
【0068】また、この発明の半導体装置の製造方法に
おいては、形成する半導体装置のトランジスタのゲート
電極(ワード線の一部)、ソース/ドレイン領域の表面
に、耐熱性に優れ、かつ低抵抗なチタンシリサイドを形
成することで、低抵抗なゲート電極、ソース/ドレイン
電極を形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図8】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図9】 この発明の実施の形態1の製造フローを示す
図である。
【図10】 この発明の実施の形態1を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態2の断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図13】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図14】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図15】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図16】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図17】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図18】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図19】 この発明の実施の形態2の製造フローを示
す図である。
【図20】 この発明の実施の形態2を示す図である。
【図21】 従来の技術を示す図である。
【図22】 従来の技術を示す図である。
【図23】 従来の技術を示す図である。
【図24】 従来の技術を示す図である。
【図25】 従来の技術を示す図である。
【図26】 従来の技術を示す図である。
【図27】 従来の技術を示す図である。
【図28】 従来の技術を示す図である。
【符号の説明】
1.シリコン基板 2.素子分離絶縁膜 3.ゲート絶縁膜 4.ゲート電極 5.多結晶シリコン 6、6a、13、13a.チタンシリサイド膜 7、14.酸化膜 8.サイドウォール 9.不純物拡散領域 10.層間絶縁膜 11.コンタクトホール 12.金属配線 15.チタン膜 15a.窒化チタン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンからなる導電膜の表面上にチタ
    ンシリサイド膜を形成する第一の工程、上記チタンシリ
    サイド膜に酸化反応が生じない雰囲気において熱処理を
    加える第二の工程、上記チタンシリサイド膜を酸化雰囲
    気中において200℃以上400℃以下の温度で熱処理
    し、上記チタンシリサイド膜の表面に酸化膜を形成する
    第三の工程、上記酸化膜上に絶縁膜を積層する第四の工
    程、上記絶縁膜に熱処理を加える第五の工程、上記チタ
    ンシリサイド膜を介して上記導電膜に電気的に接続する
    配線層を、上記絶縁膜上に形成する第六の工程を含むこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 第三の工程は、第二の工程の熱処理終了
    後の降温時に、チタンシリサイド膜が積層されたウェハ
    基板の温度が200℃以上400℃以下となった時点で
    酸化雰囲気に切り換え、上記チタンシリサイド膜の表面
    に酸化膜を形成するものであることを特徴とする請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 第三の工程の酸化雰囲気は、ウェハ処理
    室内の雰囲気を酸素雰囲気とする状態か、若しくはウェ
    ハ処理室外の大気中にウェハを晒すことで酸化雰囲気と
    する状態であることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 第一の工程において形成するチタンシリ
    サイド膜は、準安定なC49相構造であり、第二の工程
    の熱処理によって安定なC54相構造となることを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 チタンシリサイド膜は、MOSトランジ
    スタのゲート電極、ソース/ドレイン領域のいずれか一
    方、若しくは両方の表面に形成するものであることを特
    徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100266328B1 (ko) * 1997-12-23 2000-10-02 김규현 티타늄실리사이드형성방법및이를이용한티타늄실리사이드의형성온도보정방법
KR100350600B1 (ko) * 1999-02-24 2002-08-28 닛본 덴기 가부시끼가이샤 반도체 장치의 제조 방법
JP2011176348A (ja) * 2011-04-25 2011-09-08 Renesas Electronics Corp 半導体装置
JP2019004166A (ja) * 2009-11-20 2019-01-10 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法

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